JP2001336585A - Vリブドベルト - Google Patents

Vリブドベルト

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JP2001336585A
JP2001336585A JP2000161767A JP2000161767A JP2001336585A JP 2001336585 A JP2001336585 A JP 2001336585A JP 2000161767 A JP2000161767 A JP 2000161767A JP 2000161767 A JP2000161767 A JP 2000161767A JP 2001336585 A JP2001336585 A JP 2001336585A
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JP
Japan
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ribbed belt
belt
ribbed
rib
oil
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JP2000161767A
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English (en)
Inventor
Yosuke Suefuji
陽介 末藤
Mamoru Sawada
守 澤田
Toru Noguchi
徹 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リブ部の配合に特に変更を加えることなく、V
リブドベルトのリブ部に簡便な表面処理を施し、レーシ
ング時におけるリブ部とVリブドプーリとの間の微小す
べりに起因する異音発生を抑制したVリブドベルトを提
供する。 【解決手段】リブ部に潤滑油を塗布し、リブ部とVリブ
ドプーリとの接触界面の摩擦を低減せしめたVリブドベ
ルトである。潤滑油は、例えば鉱物油あるいはシリコー
ンオイルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Vリブドベルトに
係り、詳しくは微小すべりを抑制するためリブ部表面が
処理されたVリブドベルトに関わる。
【0002】
【従来の技術】抗張体を埋設した抗張体層の下面にベル
ト長手方向に延びる複数のリブ部を配したVリブドベル
ト1とVリブドプーリとからなる伝動システムにおい
て、従来、レーシング時に発生する異音が問題となって
おり、その原因の一つとして、瞬間的に印加される高い
張力によってVリブドベルトとVリブドプーリとの接触
面で発生する微小すべりが挙げられている。
【0003】ところで、この種のVリブドベルトについ
て、リブ部の耐磨耗性及び耐側圧性を高めるため、圧縮
ゴム層に、ベルト幅方向への配向性を持たせて綿、ナイ
ロン、ポリエステル、アラミド等からなる長さ3〜10
mmの短繊維群を埋設することが公知となっている。さ
らに、この短繊維の一部を意図的にリブ部表面に突出さ
せることによって耐磨耗性の向上を図ったVリブドベル
トも公知である。リブ部の耐磨耗性を向上させることは
異音抑制の有力な一手段と考えられている。
【0004】また、別の試みとして、実開平4−554
7号公報において、リブ部にパウダー状の粘性抑制剤を
付着せしめたVリブドベルトが、また特開平07−29
3641号公報においては、クロロプレンゴムを主体と
したリブ部に所定量のワックスを配合し、経時によって
滲出するワックスによって微小スリップの抑制を図った
Vリブドベルトが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、短繊維をリブ
表面に突出させるには、リブ研磨において特別な工程を
必要とする問題があり、さらに短繊維の突出部分はベル
ト走行とともに折れ曲がり、ついには切断され、その突
出効果を長期に渡って維持できないという問題があっ
た。この問題はリブ部に粘性抑制剤を付着せしめたVリ
ブドベルトにおいても同様に見られるものであり、さら
にリブゴムへ特殊な配合物を添加することもコストアッ
プの問題につながる。
【0006】本発明はこのような問題点に対処するた
め、リブ部の配合に特に変更を加えることなく、Vリブ
ドベルトのリブ部に簡便な表面処理を施すことにより、
レーシング時におけるVリブドベルトとVリブドプーリ
との微小すべりに起因する異音発生を抑制したVリブド
ベルトを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願請求項1
記載の発明は、表面にカバー帆布を積層し、ベルト長手
方向に沿って心線を埋設し、ベルト長手方向に延びる複
数のリブ部を有するVリブドベルトにおいて、リブ部表
面に潤滑油を塗布したことを特徴とするVリブドベルト
である。
【0008】本願請求項2記載の発明は、潤滑油が鉱物
油である請求項1記載のVリブドベルトである。
【0009】本願請求項3記載の発明は、潤滑油がシリ
コーンオイルである請求項1記載のVリブドベルトであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係るVリブドベルトを詳
細に説明する。図1にその断面斜視図を示すVリブドベ
ルト1は、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊
維を素材とする高強度で低伸度のコードからなる心線4
を接着ゴム層5中に埋設し、その下側に弾性体層である
圧縮ゴム層6を有している。この圧縮ゴム層6にはベル
ト長手方向にのびる断面略三角形の複数のリブ部7が設
けられ、またベルト表面にはカバー帆布3が貼着されて
いる。
【0011】前記圧縮ゴム層6に使用されるゴムとし
て、クロロプレンゴム、エチレン−α−オレフィンエラ
ストマー、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、水素化
ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を添加したも
の、クロロスルフォン化ポリエチレン、エピクロルヒド
リンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBRが挙げ
られる。このうち、クロロプレンゴムが好ましい。
【0012】上記ゴムの加硫剤としては、硫黄、有機過
酸化物があり、その他配合剤として、カーボンブラッ
ク、亜鉛華、ステアリン酸、可塑剤、老化防止剤等が添
加される。各成分を混合する方法には特に制限はなく、
例えばバンバリーミキサー、ニーダー等を用い、適宜公
知の手段によって混練することができる。
【0013】カバー帆布3は綿、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、アラミド繊維からなる糸を用い
て、平織、綾織、朱子織等に製織した布であり、1プラ
イないし数プライ積層される。
【0014】心線4には、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、ア
ラミド、ガラスなどの繊維からなるロープが用いられ
る。
【0015】圧縮ゴム層6には、ナイロン6、ナイロン
66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維を混
入して、圧縮ゴム層6を所定の方法で研削して得られる
リブ部7の耐側圧性を向上させる。
【0016】上記アラミド短繊維が前述の効果を充分に
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はゴム100重量部に対して1〜3
0重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香
環を持つ、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、
ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。尚、アラミ
ド短繊維の添加量が1重量部未満の場合には、リブ部7
のゴムが粘着しやすくなって摩耗する欠点があり、また
一方30重量部を越えると、短繊維がゴム中に均一に分
散しなくなる。
【0017】Vリブドベルト1の製造方法の一例は以下
の通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜
複数枚のカバー帆布とクッションゴム層とを巻き付けた
後、この上にロープからなる心線を螺旋状にスピニング
し、更に圧縮ゴム層を順次巻き付けて積層体を得た後、
これを加硫して加硫スリーブを得る。
【0018】次に、加硫スリーブを駆動ロールと従動ロ
ールに掛架し、所定の張力下で走行させ、更に回転させ
た研削ホイールを走行中の加硫スリーブに当接するよう
に移動して加硫スリーブの圧縮ゴム層表面に複数の溝状
部を一度に研削しリブ部を形成する。
【0019】得られた加硫スリーブを駆動ロールと従動
ロールから取り外し、該加硫スリーブを別の駆動ロール
と従動ロールに掛架して、走行させながらカッターによ
って所定の幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げ
る。
【0020】本発明に係るVリブドベルトは、上記Vリ
ブドベルトの公知の構成に加えて、リブ部表面に潤滑油
を塗布することを特徴とするVリブドベルトである。こ
こで潤滑油とは鉱物油あるいはシリコーンオイルをい
う。鉱物油は、スピンドル油、ダイナモ油、冷凍機油、
タービン油、マシン油、シリンダ油等から選ばれる油で
あって、例えばチェーン伝動機構等において一般に用い
られるものである。また、シリコーンオイルとは、離型
オイルとして一般に用いられるジメチルシリコーンオイ
ル等である。いずれも液状で市販されているものをリブ
部表面に容易にスプレー塗布することができる。発音原
因のひとつである微小すべりが抑制され、それによって
本発明のVリブドベルトを用いた伝動システムにおいて
ベルトに瞬間的に高トルクを与えた場合の異音発生が抑
制される。なお、処理はリブ部表面層のみに留まるた
め、リブ部の耐熱性、耐側圧性、耐屈曲性等の諸特性に
悪影響を及ぼすことはない。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1〜2 比較例1〜2 (リブ部への鉱物油あるいはシリコーンオイルの塗布)
クロロプレンを主成分とする表1に示す配合のゴム組成
物から6リブのVリブドベルトを作製した。リブ部表面
に鉱物油あるいはシリコーンオイルを均一にスプレー塗
布し、乾燥後、以下に述べる発音限界張力試験を行い、
リブ部表面の処理の有無に伴う異音の発生状況を比較し
た。
【0022】
【表1】
【0023】(発音限界張力試験)図2に示す試験装置
で行った。6PK1100のVリブドベルト1を径13
5mmの駆動プーリ11、径112mmの発電機用プー
リ12、クラッチ機構13を有する径60mmのエアー
コンプレッサー用プーリ14に所定のベルト張力で装着
し、室温で駆動プーリ11を5000rpmで回転させ
ながらエアーコンプレッサーを回転始動させた時に異音
が発生する最低張力(発音限界張力)を測定した。発音
限界張力が低いベルトほど発音が起こりにくいことを表
す。表2に結果を示す。
【0024】また、各Vリブドベルトを85℃の雰囲気
下で走行させ、その状態を維持できる時間(持続時間)
を測定した。結果を表2に併記する。
【0025】
【表2】
【0026】リブ部に表面処理を行なわないVリブドベ
ルト(比較例1)及びタルクを付着せしめたVリブドベ
ルト(比較例2)と比較すると、鉱物油を塗布したVリ
ブドベルト(実施例1)及びシリコーンオイルを塗布し
たVリブドベルト(実施例2)の発音限界張力は低下し
た。これはリブ部とプーリとの接触界面の摩擦が低下
し、リブ部とプーリ間の微小すべり(異音発生の一因
子)の発生が抑制されたためと考えられる。
【0027】また、85℃雰囲気下での走行の結果、鉱
物油を塗布したVリブドベルト及びシリコーンオイルを
塗布したVリブドベルトは、タルクを付着せしめたVリ
ブドベルトに比較して100倍以上も長い持続時間を示
した。これは粉状のタルクに対し、液状の鉱物油及びシ
リコーンオイルは走行させてもはがれ落ちにくいためと
考えられる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本願各請求項記載の
発明は、表面にカバー帆布を積層し、ベルト長手方向に
沿って心線を埋設し、ベルト長手方向に延びる複数のリ
ブ部を有するVリブドベルトにおいて、リブ部表面に鉱
物油あるいはシリコーンオイル等の潤滑油を塗布したこ
とを特徴とするVリブドベルトであって、従来のゴム配
合に特殊な変更を加えることなく、簡便な方法によって
リブ部とプーリ間の微小すべりの発生が抑制されたVリ
ブドベルトを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るVリブドベルトの断面斜視図で
ある。
【図2】発音限界張力試験の概略図である。
【符号の説明】
1 Vリブドベルト 2 伸長部 3 カバー帆布 4 心線 5 接着ゴム層 6 圧縮ゴム層 7 リブ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にカバー帆布を積層し、ベルト長手
    方向に沿って心線を埋設し、ベルト長手方向に延びる複
    数のリブ部を有するVリブドベルトにおいて、リブ部表
    面に潤滑油を塗布したことを特徴とするVリブドベル
    ト。
  2. 【請求項2】 潤滑油が鉱物油である請求項1記載のV
    リブドベルト。
  3. 【請求項3】 潤滑油がシリコーンオイルである請求項
    1記載のVリブドベルト。
JP2000161767A 2000-05-31 2000-05-31 Vリブドベルト Pending JP2001336585A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003181946A (ja) * 2001-12-13 2003-07-03 Mitsuboshi Belting Ltd Vリブドベルトの製造方法
JP2008298151A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Mitsuboshi Belting Ltd Vリブドベルト
WO2014091673A1 (ja) 2012-12-13 2014-06-19 バンドー化学株式会社 伝動ベルト

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