JP3436718B2 - 車両用シートのロック機構 - Google Patents

車両用シートのロック機構

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JP3436718B2 JP2000000165A JP2000000165A JP3436718B2 JP 3436718 B2 JP3436718 B2 JP 3436718B2 JP 2000000165 A JP2000000165 A JP 2000000165A JP 2000000165 A JP2000000165 A JP 2000000165A JP 3436718 B2 JP3436718 B2 JP 3436718B2
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    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/22Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the back-rest being adjustable
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートのロ
ック機構に関する。本発明は、より詳細には、請求項1
の前提項記載の構成を備えた自動車用シートに関する。
すなわち、本発明は、上側部材、下側部材、及び、少な
くとも1つのロック要素を備え、バー上に設けられた制
御要素によって前記ロック要素が作動する車両用シート
のロック機構に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の公知のロック機構では、ロック
機構の上側部材はベアリング要素に支持されており、そ
のベアリング要素はロック機構の下側部材に支持されて
いる。ベアリング要素は、上側部材と下側部材との間の
空間に設けられており、カラーを積層状組立体として構
成されている。また、ベアリング要素は、ロック機構の
2つのロック要素を移動させるカム制御要素としても使
用される。ガイドウェイ中において案内されている間、
これらの2つのロック要素は径方向外側に押圧されて、
ロック要素を係合させる。ベアリング要素とカム制御要
素は両方ともバー上に直接設けられている。自動車用シ
ートにロック機構を装着した後、バーは、ロック機構の
両側と調節装置とに延びている。バーを回転させると、
ベアリング要素及びカム制御要素が回転し、ロック要素
が移動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のロッ
ク機構では制御要素が複雑な構造である。そのため、製
造が困難であり、製造に際して非経済的である。また、
上側部材と下側部材が容易に分解するので、組立が面倒
であり、輸送にも注意を払わねばならない。そこで、本
発明の目的は、前述の種類のロック機構を改良すること
にある。本発明によると、この目的は、請求項1の特徴
項記載のロック機構及び請求項10の特徴項記載の車両
用シートにより達成される。好適な実施例は、これらの
従属項において明確になる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上側部材
(2)、下側部材(3)、及び、少なくとも1つのロッ
ク要素(13)を備え、バー(6)上に設けられた制御
要素(11)によって前記ロック要素(13)が作動す
る、従来のような車両用シートのロック機構において、
動力伝動要素(8)が前記制御要素(11)と前記バー
(6)との間に設けられている、車両用シートのロック
機構により前記課題を解決した。
【0005】本発明のロック機構では、前記動力伝動要
素(8)が、前記上側部材(2)と前記下側部材(3)
とを一体に保持する軸安全装置として設計及び構成され
ていることが好ましい。また、前記軸安全装置がフラン
ジ部分(8’)を有し、フランジ部分(8’)が上側部
材(2)と下側部材(3)の外側両面に対面しているこ
とが好ましい。さらに、前記動力伝動要素(8)が2つ
の同形状の半片よりなっていることが好ましい。また、
前記動力伝動要素(8)の半片が上側部材(2)と下側
部材(3)の間の領域において結合されていることが好
ましい。
【0006】本発明では、また、前記動力伝動要素
(8)の半片のそれぞれが、少なくとも2つの突起
(9)と少なくとも2つの凹所(9’)を有し、一方の
半片の突起が他本発明の半片にの凹所に嵌合することが
好ましい。これらの半片が組み合わされたとき、前記動
力伝動要素(8)の半片の突起(9)及び凹所(9’)
がクリップ嵌合することがより好ましい。そして、前記
動力伝動要素(8)の半片の突起(9)及び凹所
(9’)に歯形状部分を設けることが好ましい。また、
前記動力伝動要素(8)がプラスチック製であることが
好ましい。
【0007】本発明の自動車用シートは、少なくとも1
つ、好ましくはバーによって連結された2つのロック機
構を備えている。
【0008】
【発明の実施の形態】自動車用シートのロック機構1
は、全体が符号1で示されており、上側部材2と下側部
材3を備えている。ロック機構は、自動車用シートの両
側のそれぞれに設けられている。上側部材2に取り付け
られたシート背凭れ4は、2つのロック機構1によって
自動車用シートのシート構造物に連結されている。図4
に示されるように、2つのロック機構1はバー6によっ
て互いに連結されている。
【0009】上側部材2と下側部材3は、それぞれ、デ
ィスク状部分の中央において、ボア2’及びボア3’を
有する。これらのボア2’及びボア3’はバー6は貫通
路を形成している。上側部材2と下側部材3の外側か
ら、すなわち、上側部材2と下側部材3との合わせ面と
反対の面から、安全装置8がボア2’及びボア3’を貫
通している。安全装置8は、2つの半片8,8よりな
り、ボア2’及びボア3’内を軸方向に連続するように
配置されている。軸安全装置8は内周側でモーメントを
伝達できる輪郭を備えた動力伝動要素として構成されて
いる。スプライン嵌合又はセレーション嵌合のように、
軸安全装置8は同じ輪郭のバー6を囲繞している。
【0010】軸安全装置8は、同じ形状のプラスチック
製の2つの半片よりなる。軸安全装置8のそれぞれの半
片は、ディスク状フランジ部分8’を有している。この
フランジ部分8’は、上側部材2と下側部材3の両面に
対向する環状の内側平坦面を備えている。フランジ部分
8’は、軸安全装置8が移動することを防止するととも
に、ロック機構1の組立中及び作動中において、上側部
材2と下側部材3が軸方向に移動することを防止する。
しかし、軸安全装置8は、下側部材3に対して上側部材
2が回転することは拘束しない。ロック機構1の使用時
に生じる軸方向の動力伝達のために、図示しないシート
メタルホルダが設けられている。また、フランジ部分
8’は、ロック機構1に潤滑が必要なとき、潤滑剤の漏
洩を阻止するシールとしても機能する。
【0011】フランジ部分8’の内側平坦面に向かっ
て、径が僅かに漸増する円錐状中間部分8”が連続して
いる。この中間部分はフランジ部分8’より径が小さ
く、径方向の段部を形成している。中間部分8”は、上
側部材2と下側部材3のボア2’及び3’より小さな径
を有しており、上側部材2と下側部材3は中間部分8”
に当接しない。
【0012】中間部分8”の内側先端部には、径の小な
る部分において動力伝動部分8”’が連続している。こ
の動力伝動部分8”’の外周面及び内周面には、軸方向
延びる溝が形成されている。動力伝動部分8”’の内周
面にはバー6が嵌合する。組立を簡単にするため、バー
6の溝と動力伝動部分8”’の溝は、それぞれ周方向で
対称に形成することが好ましい。
【0013】動力伝動部分8”’は、軸方向に見たと
き、3つの指状突起9と、この指状突起と同じ形状の3
つの凹所9’を有する。突起9及び凹所9’は、すなわ
ち、突起9は、その側縁において、鋸状、特に、粗いギ
ア状歯構造を備えている。組立時、軸安全装置8の2つ
の半片は、動力伝動部分8”’が互いに係合するように
60°の位相差で組み合わされ、一方の半片の指状突起
9が他方の半片の凹所9’に係合する。ギア状歯構造の
鋸状の歯は、フランジ部分8’に指向する緩傾斜のフラ
ンク面を備え、緩傾斜のフランク面に続いてフック面を
有する。軸安全装置8の2つの半片が互いに組み立てら
れたとき、鋸状の歯の緩傾斜のフランク面が互いに接し
あって、プラスチック材料よりなる半片は弾性変形し、
それぞれの歯は先端を越えてフック面で係合する。これ
により、ギア状歯構造はクリップ状に係合する。
【0014】上側部材2は、ロック機構1の下側部材3
に対向する内側面において、ボア2’から径方向に広が
る環状空洞部分を有する。この環状空洞部分は、ロック
機構1の上側部材2と下側部材3の間の構造物収納空間
10を形成している。この空間10には、後述の多数の
部品及び要素は配置される。上側部材2に形成された構
造物収納空間10の周方向の境界面は符号2”で示され
ている。
【0015】カムプレート11は、その外周面において
180°の位相差のカムを備えた回転ディスクの形状を
している。カムプレート11は、構造物収納空間10内
において軸安全装置8の動力伝動部分8”’上に配置さ
れている。軸安全装置8のクリップ係合した動力伝動部
分8”’は、カムプレート11のベアリング開口部と回
転を拘束された状態で噛み合っている。これにより、カ
ムプレート11は、動力伝動要素として機能する軸安全
装置8を介してバー6によって回転させられる。カムプ
レート11は、下側部材3に向って軸方向に突出する円
筒状段部を備えている。円筒状段部の外周面は、ロック
機構1の下側部材3のボア3’の内周面に適合する形状
をしており、これにより、カムプレート11は、下側部
材3によって支持される。
【0016】カムプレート11と同一平面内で、且つ、
軸安全装置8より径方向外側において、構造物収納空間
10は、ロック要素として機能する2つの平らな歯状セ
グメント13を収納している。歯状セグメント13は、
180°の位相差で配置されており(互いに径方向で対
称)、径方向に移動可能である。それぞれの歯状セグメ
ント13は、その先端、すなわち、径方向外側におい
て、ギヤ状歯構造13’を有するとともに、内側端、す
なわち、径方向内側において、カムフォロアのような緊
張及び弛緩のためのカム転動面を有する。歯状セグメン
ト13は、制御ディスクとして機能するカムプレート1
1と協働する。ギヤ状歯構造13’とカム転動面との間
では、歯状セグメントの側面が互いに平行に延びてい
る。
【0017】ロック機構1の下側部材3は、構造物収納
空間10内に設けられて、歯状セグメント13を収容す
る案内要素15を有する。案内要素15は、互いに対向
する2つのC字状セグメントよりなる。これらのC字状
セグメントは、径方向外側半分において、それぞれの歯
状セグメント13を案内溝を形成するとともに、径方向
内側半分において、カムプレート11を備えた軸安全装
置8の周囲でそれぞれのコイルばね17を収納する空間
を形成している。この構造により、歯状セグメント13
は、その平行な側面が溝の側面に平行となり、側面同士
で摺動できるようなっている。2つのコイルばね17
は、それぞれ、案内要素15の径方向内側部分において
一端がピン17’により支持されている。コイルばね1
7は、それぞれ、他端がカムプレート11の周面に接し
ている。コイルばね17は、カムプレート11を回転さ
せるように作用し、制御ディスクとして機能する。コイ
ルばね17によって、カムプレート11はそのカム形状
のために歯状セグメント13を径方向外側に押圧する。
【0018】駆動ディスク19は、構造物収納空間10
に設けられている。構造物収納空間10は、図4に示さ
れるように、カムプレート11、案内要素15及びコイ
ルばね17を収納する第1の円形ディスク状部分に加え
て、駆動ディスク19を収納する比較的小さい円形の第
2ディスク状部分を有する。この第2ディスク状部分
は、第1ディスク状部分より浅い空間であり、歯状セグ
メント13の表面と上側部材2の底面との間に形成さ
れ、ボア2’の周囲に広がっている。図示された実施例
では、駆動ディスク19は、軸安全装置8にスプライン
嵌合するように取り付けられているが、カムプレート1
1に取り付けてもよい。駆動ディスク19はバー6とと
もに回転するようになっている。駆動ディスク19は、
径方向外側近傍において、2つの対称な細長い溝19’
が表裏に貫通している。この溝19’は、駆動ディスク
19の外周面に向って径方向に傾斜して設けられてい
る。歯状セグメント13は、上側部材2側において、突
起21が突出している。組立状態において、突起21は
溝19’の内部に突出している。
【0019】歯状セグメント13がカムプレート11の
回転によって径方向外側に押圧されると、駆動ディスク
19はこれとともに回転し、溝19’内の突起21が径
方向外側に押される。これと逆回転の場合には、駆動デ
ィスク19は溝19’及び突起21により径方向内側に
歯状セグメント13を引っ張る。
【0020】ロック機構を組み立てた状態において、案
内要素15は、構造物収納空間10の境界面2”と、そ
の周方向外側面が接触しており、これにより、ロック機
構の上側部材2は案内要素15及び下側部材3によって
支持される。境界面2”は、歯状セグメント13がカム
プレート11によって径方向外側に押されたとき、歯状
セグメント13のギヤ状歯構造13’と協働するギアリ
ム部を有する。上側部材2のギアリム部と歯状セグメン
ト13のギヤ状歯構造が互いに係合すると、ロック機構
が係合したことになり、上側部材2と下側部材3は相対
回転できない状態になる。駆動ディスク19が歯状セグ
メント13を後退させると、上側部材2と下側部材3は
互いに回転できる状態になる。この場合、案内要素15
は、構造物収納空間10の境界面2”上を摺動する。
【0021】他の実施例として、境界面2”の一部にの
み、ギアリムを設けてもよい。この場合、歯状セグメン
ト13は、上側部材2と下側部材3が所定の角度位相に
あるときのみ係合できるようになる。すなわち、歯状セ
グメント13は、ロック機構が所定の角度位相にあると
きのみ係合する。
【0022】
【発明の効果】制御要素とバーとの間に動力伝動要素を
設けることにより、複雑な制御要素を用いることが不要
であり、ロック機構の構造を簡素化してコストを低減す
ることができる。好ましくは、動力伝動要素は、ロック
機構の上側部材及び下側部材を保持する軸安全装置とし
て設計・構成されている。これにより、組立及び輸送の
安全を確保することができる。分割したシートメタルホ
ルダを設けることにより、軸方向に大きな荷重を伝達さ
せることが不要である。ロック機構の上側部材と下側部
材の両側面に配置した軸安全装置のフランジ部分は、シ
ールとしても機能し、潤滑が必要な場合においてロック
機構の内部から潤滑剤が漏れ出すことを防止する。動力
伝動要素を2つの半片から構成することにより、製造が
容易で構造が簡単になる。好ましくは、2つの半片は、
ロック機構の内部、すなわち、上側部材と下側部材との
間の領域にに組み込まれ、動力伝動要素が組立後に分解
することが防止される。動力伝動要素の2つの半片を安
全に保持するために、それぞれの半片は、少なくとも2
つの突起及び少なくとも2つの凹所を備えている。好ま
しくは3つの突起及び凹所を設けておく。これらの突起
及び凹所は、周方向で互いに位相をずらして配置され、
一方の半片の突起が他方の半片の凹所に嵌合する構造と
なっている。好ましくは、動力伝動要素における2つの
半片の突起及び凹所は、これらが組み合わされたとき
に、クリップ嵌合するようになっており、余分な部品を
必要としない。突起及び凹所に歯を形成することによ
り、分離が防止される。動力伝動要素をプラスチックか
ら成形することにより、弾性変形が容易となって軸方向
に小さな力で組立られるので、構造が簡単になり、組立
工数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるロック機構の構成部品を示す分
解斜視図であり、左側の上側部材のみを異なる方向から
見た斜視図。
【図2】 軸安全装置の斜視図。
【図3】 図4のA−A線断面図。
【図4】 図3のB−B線断面図。
【図5】 本発明による自動車用シートの部分的斜視
図。
【符号の説明】
1 ロック機構 2 上側部材 3 下側部材 6 バー 8 動力伝動要素(軸安全装置) 9 突起 9’ 凹所 11 制御要素(カムプレート) 13 ロック要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−228914(JP,A) 実公 昭57−40839(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/02 - 1/03

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上側部材(2)、下側部材(3)、及
    び、少なくとも1つのロック要素(13)を備え、バー
    (6)上に設けられた制御要素(11)によって前記ロ
    ック要素(13)が作動する車両用シートのロック機構
    において、 動力伝動要素(8)が、前記上側部材(2)と前記下側
    部材(3)とを一体に保持する軸安全装置として設計及
    び構成され、前記制御要素(11)と前記バー(6)と
    の間に設けられており、 前記軸安全装置が、フランジ部分(8’)を有し、該フ
    ランジ部分(8’)が互いに背いている前記上側部材
    (2)の外側面と前記下側部材(3)の外側面の両面に
    対面していることを特徴とする、車両用シートのロック
    機構。
  2. 【請求項2】 前記動力伝動要素(8)が、2つの同形
    状の半片よりなることを特徴とする、請求項1に記載の
    車両用シートのロック機構。
  3. 【請求項3】 前記動力伝動要素(8)の半片が前記上
    側部材(2)と前記下側部材(3)の間の領域において
    結合されていることを特徴とする、請求項2記載の車両
    用シートのロック機構。
  4. 【請求項4】 前記動力伝動要素(8)の半片のそれぞ
    れが、少なくとも2つの突起(9)と少なくとも2つの
    凹所(9’)を有し、一方の半片の突起が他本発明の半
    片にの凹所に嵌合することを特徴とする、請求項2又は
    3記載の車両用シートのロック機構。
  5. 【請求項5】 前記半片が組み合わされたとき、前記動
    力伝動要素(8)の半片の突起(9)及び凹所(9’)
    がクリップ嵌合することを特徴とする、請求項4記載の
    車両用シートのロック機構。
  6. 【請求項6】 前記動力伝動要素(8)の半片の突起
    (9)及び凹所(9’)が歯形状部分を有することを特
    徴とする、請求項5記載の車両用シートのロック機構。
  7. 【請求項7】 前記動力伝動要素(8)がプラスチック
    製であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか
    1つに記載の車両用シートのロック機構。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか1に記
    載のロック機構を少なくとも1つ備えた車両用シート。
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