JP3435476B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体に関
し、詳しくは感光層中に特定の化合物を含有させた電子
写真用感光体に関する。 【0002】 【従来技術】従来、電子写真方式において使用される感
光体の光導電性素材として用いられているものにセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質がある。
ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電せ
しめ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸
散せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料など
の着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検
電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する
ようにした画像形成法の一つである。 【0003】このような電子写真法において感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電
位に帯電できること、(2)暗所において電荷の逸散が
少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散
せしめうること、(4)均一な感光層を保持すること、
などがあげられる。 【0004】ところで、前記の無機物質はそれぞれが多
くの長所をもっていると同時に、さまざまな欠点をも有
しているのが実状である。例えば、現在広く用いられて
いるセレンは前記(1)〜(4)の条件は十分に満足す
るが、製造する条件がむずかしく、製造コストが高くな
り、可撓性がなく、ベルト状に加工することがむずかし
く、熱や機械的の衝撃に鋭敏なため取扱いに注意を要す
るなどの欠点もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結
合剤としての樹脂に分散させて感光体として用いられて
いるが、平滑性、硬度、引張り強度、耐摩擦性などの機
械的な欠点があるためにそのままでは反復して使用する
ことができない。 【0005】近年、これら無機物質の欠点を排除するた
めにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が提
案され、実用に供されているものもある。例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフ
ルオレン−9−オンとからなる感光体(米国特許第34
84237号明細書に記載)、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾールをピリリウム塩系色素で増感してなる感光体(特
公昭48−25658号公報に記載)、有機顔料を主成
分とする感光体(特開昭47−37543号公報に記
載)、染料と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする感
光体(特開昭47−10735号公報に記載)、トリフ
ェニルアミン化合物を色素増感してなる感光体(米国特
許第3,180,730号)、アミン誘導体を電荷輸送
材料として用いる感光体(特開昭57−195254号
公報)、ポリ−N−ビニルカルバゾールとアミン誘導体
を電荷輸送材料として用いる感光体(特開昭58−11
55号公報)、多官能第3アミン化合物なかでもベンジ
ジン化合物を光導電材料として用いる感光体(米国特許
第3,265,496号、特公昭39−11546号公
報、特開昭53−27033号公報)などである。又、
m−フェニレンジアミン系化合物としては、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−m−フェニレンジアミン
(米国特許第3,265,496号)並びにN,N,
N’,N’−テトラ置換フェニル−m−フェニレンジア
ミン(特開平1−142642号公報)が知られてい
る。これらの感光体は優れた特性を有しており実用的に
も価値が高いと思われるものであるが、電子写真法にお
いて、感光体に対するいろいろな要求を考慮すると、ま
だ、これらの要求を十分に満足するものが得られていな
いのが実状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、先に
述べた従来の感光体のもつ種々の欠点を解消し、電子写
真法において要求される条件を十分満足しうる感光体を
提供することにある。更に、本発明の他の目的は、製造
が容易でかつ比較的安価に行なえ、耐久性にもすぐれた
電子写真用感光体を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に下記一般式(I)(化I)で表わされるm−
フェニレンジアミン誘導体の少なくとも1種を有効成分
として含有する感光層を有することを特徴とする電子写
真用感光体が提供される。 【化1】 (Arはフェニル基以外の非縮合もしくは縮合多環式炭
化水素基、R1,R2,R3及びR4は水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のアル
キル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アルキルメルカプト基、アミノ基又はメチレンジオ
キシ基を表わし、夫々同一でも異なっていてもよい。) 【0008】本発明において感光層に含有させる前記一
般式(I)(化1)で表わされる、m−フェニレンジア
ミン誘導体は、例えば一般式(II)(化2) 【化2】 (Ar,R1,R4は前記と同じ)で表わされるアミン誘
導体と一般式(III)(化3) 【化3】 (R2,R3は前記と同じ、Xは臭素もしくはヨウ素を表
わす)で表わされるハロゲン化ベンゼン誘導体を、もし
くは一般式(IV)(化4) 【化4】(Ar,R1,R4,X,は前記と同じ)で表わされるハ
ロゲン化物と、一般式(V)(化5) 【化5】 (R2,R3は前記と同じ)で表わされるジフェニルアミ
ン誘導体とを反応させることにより製造される。 【0009】前記一般式(I)において、Arはフェニ
ル基以外の非縮合もしくは縮合多環式炭化水素基であ
る。 【0010】この場合、フェニル基以外の非縮合多環式
炭化水素としては、ビフェニル基、ターフェニル基、フ
ェノキシフェニル基等が挙げられ又、縮合多環式炭化水
素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個
以下のもの例えば、ペンタレニル基、インデニル基、ナ
フチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレ
ニル基、as−インダセニル基、フルオレニル基、S−
インダセニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル
基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリ
ル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナ
ントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレ
ニル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル
基等が挙げられる。 【0011】また、フェニル基以外の非縮合もしくは縮
合多環式炭化水素基は以下に示すような置換基を有する
ものも含まれる。 【0012】(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基 (2)アルキル基、好ましくは、C 1 〜C12とりわけ
C1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または
分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさら
に水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェ
ニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もし
くはC1〜C4のアルコキシ基で、置換されたフェニル
基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 【0013】(3)アルコキシ基(−OR1);R1は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基等が挙げられる。 【0014】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基があげられる。これは、C1
〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキノ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 【0015】(5)アルキルメルカプト基(−S
R 5 );R 5 は(2)で定義したアルキル基を表わす。
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 【0016】 たアルキル基、又はアリール基を表わし、アリール基と
しては、例えばフェニル基、ビフェニリル基又はナフチ
ル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、
C1〜C4のアルキル基、又はハロゲン原子を置換基と
して含有してもよい。R 6 とR 7 は共同で環を形成して
も良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成
してもよい。) 【0017】具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ
基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフ
ェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリール)アミノ
基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ
基、ユロリジル基等が挙げられる。 【0018】(7)メチレンジオキシ基、又はメチレン
ジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチ
オ基、等が挙げられる。 【0019】以下、一般式(I)で表わされるm−フェ
ニレンジアミン誘導体の代表例を示す。また、それぞれ
の一般式におけるR1,R2,R3及びR4の具体例は前記
(1)〜(7)で説明したものと同様である。 【表2−(1)】 【表2−(2)】【表2−(3)】【0020】本発明の感光体は、上記のようなm−フェ
ニレンジアミン誘導体の1種又は2種以上を感光層2
(2´,2´´,2´´´又は2´´´´)に含有させ
たものであるが、これらm−フェニレンジアミン誘導体
の応用の仕方によって図1、図2、図3、図4あるいは
図5に示したごとくに用いることができる。 【0021】図1における感光体は導電性支持体1上に
m−フェニレンジアミン誘導体、増感染料および結合剤
(結着樹脂)よりなる感光層2が設けられたものであ
る。ここでのm−フェニレンジアミン誘導体は光導電性
物質として作用し、光減衰に必要な電荷担体の生成およ
び移動はm−フェニレンジアミン誘導体を介して行なわ
れる。しかしながら、m−フェニレンジアミン誘導体は
光の可視領域においてほとんど吸収を有していないの
で、可視光で画像を形成する目的のためには可視領域に
吸収を有する増感染料を添加して増感する必要がある。 【0022】図2における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3をm−フェニレンジアミン誘導体と結
合剤とからなる電荷搬送媒体4の中に分散せしめた感光
層2´が設けられたものである。ここでのm−フェニレ
ンジアミン誘導体は結合剤(又は、結合剤及び可塑剤)
とともに電荷搬送媒体を形成し、一方、電荷発生物質3
(無機又は有機顔料のような電荷発生物質)が電荷担体
を発生する。この場合、電荷搬送媒体4は主として電荷
発生物質3が発生する電荷担体を受入れ、これを搬送す
る作用を担当している。そして、この感光体にあっては
電荷発生物質とm−フェニレンジアミン誘導体とが、た
がいに、主として可視領域において吸収波長領域が重な
らないというのが基本的条件である。これは、電荷発生
物質3に電荷担体を効率よく発生させるためには電荷発
生物質表面まで、光を透過させる必要があるからであ
る。一般式(I)で表わされるm−フェニレンジアミン
誘導体は可視領域にほとんど吸収がなく、一般に可視領
域の光線を吸収し、電荷担体を発生する電荷発生物質3
と組合わせた場合、特に有効に電荷搬送物質として働く
のがその特長である。 【0023】図3における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3を主体とする電荷発生層5と、m−フ
ェニレンジアミン誘導体を含有する電荷搬送層4との積
層からなる感光層2´´が設けられたものである。この
感光体では、電荷搬送層4を透過した光が電荷発生層5
に到達し、その領域で電荷担体の発生が起こり、一方、
電荷搬送層4は電荷担体の注入を受け、その搬送を行な
うもので、光減衰に必要な電荷担体の発生は、電荷発生
物質3で行なわれ、また電荷担体の搬送は、電荷搬送層
4(主としてm−フェニレンジアミン誘導体が働く)で
行なわれる。こうした機構は図2に示した感光体におい
てした説明と同様である。 【0024】図4における感光体は第3の電荷発生層5
とm−フェニレンジアミン誘導体を含有する電荷搬送層
4の積層順を逆にしたものであり、その電荷担体の発生
及び搬送の機構は上記の説明と同様にできる。この場合
機械的強度を考慮し第5の様に電荷発生層5の上に保護
層6を設けることもできる。 【0025】実際に本発明感光体を作製するには、図1
に示した感光体であれば、結合剤を溶かした溶液にm−
フェニレンジアミン誘導体の1種又は2種以上を溶解
し、更にこれに増感染料を加えた液をつくり、これを導
電性支持体1上に塗布し乾燥して感光層2を形成すれば
よい。 【0026】感光層の厚さは3〜50μm、好ましくは
5〜20μmが適当である。感光層2に占めるm−フェ
ニレンジアミン誘導体の量は30〜70重量%、好まし
くは約50重量%であり、また、感光層2に占める増感
染料の量は0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重
量%である。増感染料としては、ブリリアントグリー
ン、ビクトリアブルーB、メチルバイオレット、クリス
タルバイオレット、アシッドバイオレット6Bのような
トリアリールメタン染料、ローダミンB、ローダミン6
G、ローダミンGエキストラ、エオシンS、エリトロシ
ン、ローズベンガル、フルオレセインのようなキサンテ
ン染料、メチレンブルーのようなチアジン染料、シアニ
ンのようなシアニン染料、2,6−ジフェニル−4−
(N,N−ジメチルアミノフェニル)チアピリリウムパ
ークロレート、ベンゾピリリウム塩(特公昭48−25
658号公報に記載)などのピリリウム染料などが挙げ
られる。なお、これらの増感染料は単独で用いられても
2種以上が併用されてもよい。 【0027】また、図2に示した感光体を作製するに
は、1種又は2種以上のm−フェニレンジアミン誘導体
と結合剤とを溶解した溶液に電荷発生物質3の微粒子を
分散せしめ、これを導電性支持体1上に塗布し乾燥して
感光層2´を形成すればよい。 【0028】感光層2´の厚さは3〜50μm、好まし
くは5〜20μmが適当である。感光層2´に占めるm
−フェニレンジアミン誘導体の量は10〜95重量%、
好ましくは30〜90重量%であり、また、感光層2´
に占める電荷発生物質3の量は0.1〜50重量%、好
ましくは1〜20重量%である。電荷発生物質3として
は、例えばセレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、
硫化カドミウム−セレン、α−シリコンなどの無機顔
料、有機顔料としては例えばシーアイピグメントブルー
25(カラーインデックスCI 21180)、シーア
イピグメントレッド41(CI 21200)、シーア
イアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイ
ベーシックレッド3(CI45210)、カルバゾール
骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報
に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルア
ミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347
号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ
顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサ
ジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−127
42号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチ
ルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733
号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、
ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−14967号公報に記載)などのアゾ顔料、例え
ばシーアイピグメントブルー16(CI 74100)
などのフタロシアニン系顔料、例えばシーアイバットブ
ラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ
(CI 73030)などのインジゴ系顔料、アルゴス
カーレットB(バイエル社製)、インダンスレンスカー
レットR(バイエル社製)などのペリレン系顔料などが
挙げられる。なお、これらの電荷発生物質は単独で用い
られても2種以上が併用されてもよい。 【0029】更に、図3に示した感光体は作製するに
は、導電性支持体1以上に電荷発生物質を真空蒸着する
か或いは、電荷発生物質の微粒子3を必要によって結合
剤を溶解した適当な溶媒中に分散した分散液を塗布し乾
燥するかして、更に必要であればバフ研磨などの方法に
よって表面仕上げ、膜厚調整などを行って電荷発生層5
を形成し、この上に1種又は2種以上のm−フェニレン
ジアミン誘導体と結合剤とを溶解した溶液を塗布し乾燥
して電荷搬送層4を形成すればよい。なお、ここで電荷
発生層5の形成に用いられる電荷発生物質は前記の感光
層2´の説明においてしたのと同じものである。 【0030】電荷発生層5の厚さは5μm以下、好まし
くは2μm以下であり、電荷搬送層4の厚さは3〜50
μm、好ましくは5〜20μmが適当である。電荷発生
層5が電荷発生層物質の微粒子3を結合剤中に分散させ
たタイプのものにあっては、電荷発生物質の微粒子3の
電荷発生層5に占める割合は10〜95重量%、好まし
くは50〜90重量%程度である。また、電荷搬送層4
に占める化合物の量は10〜95重量%、好ましくは3
0〜90重量%である。図4に示した感光体を作成する
には、導電性支持体1上にm−フェニレンジアミン誘導
体と結合剤とを溶解した溶液を塗布し、乾燥して電荷搬
送層4を形成したのち、この電荷搬送層の上に電荷発生
層物質の微粒子を、必要によって結合剤を溶解した溶媒
中に分散した分散液をスプレー塗工等の方法で塗布乾燥
して電荷発生層5を形成すればよい。電荷発生層あるい
は電荷搬送層の量比は図3で説明した内容と同様であ
る。このようにして得られた感光体の電荷発生層5の上
に更に適当な樹脂溶液をスプレー塗工等の方法により保
護層6を形成することにより図5に示す感光体を作成で
きる。ここで用いる樹脂としては、後記する結合剤が使
用できる。 【0031】なお、これらのいずれの感光体製造におい
ては導電性支持体1に、アルミニウムなどの金属板又は
金属箔、アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチッ
クフィルム、あるいは導電処理を施した紙などが用いら
れる。また、結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ
ーボネートなどの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、ポリ
スチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリ
ルアミドのようなビニル重合体などが用いられるが、絶
縁性でかつ接着性のある樹脂はすべて使用できる。必要
により可塑剤が結合剤に加えられてるが、そうした可塑
剤としてはハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニ
ル、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレートなどが例
示できる。 【0032】更に、以上のようにして得られる感光体に
は、導電性支持体と感光層の間に、必要に応じて接着層
又はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用い
られる材料としては、ポリアミド、ニトロセルロース、
酸化アルミニウムなどであり、また膜厚は1μm以下が
好ましい。 【0033】本発明の感光体を用いて複写を行なうに
は、感光面に帯電、露光を施した後、現像を行ない、必
要によって、紙などへ転写を行なう。本発明の感光体は
感度が高く、また可撓性に富むなどの優れた利点を有し
ている。 【0034】 【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、下記実施例において部はすべて重量部である。 【0035】〔一般式(I)の化合物の合成〕 〔化合物No.12の合成例〕 N−(3−アミノフェニル)−N−(4−メチルフェニ
ル)−1−ピレニルアミン2.79g(7.00ミリモ
ル)、4−ヨードトルエン15.26g(70.0ミリ
モル)、炭酸カリウム3.87g及び銅粉0.44gを
窒素気流下、エステル管で共沸脱水しながら209〜2
12℃で10時間攪拌した。室温まで放冷した後、セラ
イトを用いて濾過し、濾液にクロロホルムを加え、クロ
ロホルム層を水洗し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥
し、更に減圧濃縮して暗褐色油状物を得た。これをシリ
カゲルカラム処理〔溶離液;トルエン/nヘキサン
(1:3)混合溶媒〕し、ジオキサン/エタノール混合
溶媒から再結晶して、黄色針状結晶の化合物No.12
のフェニレンジアミン誘導体を得た。融点は190.0
〜191.0℃であった。なお、他のm−フェニレンジ
アミン誘導体も前記と同様に合成した。 【0036】実施例1 電荷発生物質としてダイアンブルー(シーアイピグメン
トブルー25、CI21180)76部、ポリエステル
樹脂(バイロン200、(株)東洋紡績製)の2%テト
ラヒドロフラン溶液1260部およびテトラヒドロフラ
ン3700部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分
散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベースよりな
る導電性支持体のアルミニウム面上にドクターブレード
を用いて塗布し、自然乾燥して厚さ約1μmの電荷発生
層を形成した。一方、電荷搬送物質としては化合物具体
例No.12のm−フェニレンジアミン誘導体2部、ポ
リカーボネート樹脂(パンライトK1300、(株)帝
人製)2部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解
して溶液とした後、これを前記電荷発生層上にドクター
ブレードを用いて塗布し、80℃で2分間、ついで12
0℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形
成せしめて感光体No.1を作成した。 【0037】実施例2〜33 電荷発生物質および電荷搬送物質(m−フェニレンジア
ミン誘導体)を表2に示したものに代えた以外は実施例
1とまったく同様にして感光体No.2〜33を作成し
た。 【0038】実施例34 厚さ約300μmのアルミニウム板上にセレンを厚さ約
1μmに真空蒸着して電荷発生層を形成せしめた。次い
でNo.12のm−フェニレンジアミン誘導体2部、ポ
リエステル樹脂(デュポン社製ポリエステルアドヒーシ
ブ49000)3部およびテトラヒドロフラン45部を
混合、溶解して電荷搬送層形成液をつくり、これを上記
の電荷発生層(セレン蒸着層)上にドクターブレードを
用いて塗布し、自然乾燥した後、減圧下で乾燥して厚さ
約10μmの電荷搬送層を形成せしめて、本発明の感光
体No.34を得た。 【0039】実施例35 セレンの代りにペリレン系顔料 【化4】 を用いて電荷発生層(但し、厚さは約0.6μm)を形
成し、かつ電荷搬送物質としてm−フェニレンジアミン
誘導体No.12を用いた以外は実施例34とまったく
同様にして感光体No.35を作成した。 【0040】実施例36 ダイアンブルー(実施例1で用いたものと同じ)1部に
テトラヒドロフラン158部を加えた混合物をボールミ
ル中で粉砕、混合した後、これにNo.12のm−フェ
ニレンジアミン誘導体12部、ポリエステル樹脂(デュ
ポン社製ポリエステルアドヒーシブ49000)18部
を加えて、さらに混合して得た感光層形成液を、アルミ
ニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドクターブレード
を用いて塗布し、100℃で30分間乾燥して厚さ約1
6μmの感光層を形成せしめて、本発明の感光体No.
36を作成した。 【0041】実施例37 アルミニウム蒸着したポリエステルフィルム基板上に、
実施例1で用いた電荷搬送層塗工液を実施例1と同様に
してブレード塗工し、ついで乾燥して厚さ約20μmの
電荷搬送層を形成した。ビスアゾ顔料(P−2)13.
5部、ポリビニルブチラール(商品名:XYHLユニオ
ンカーバイトプラスチック社製)5.4部、THF 6
80部及びエチルセロソルブ1020部をボールミル中
で粉砕混合した後、エチルセロソルブ1700部を加え
攪拌混合して電荷発生層用塗工液を得た。この塗工液を
上記の電荷搬送層の上にスプレー塗工し、100℃で1
0分間乾燥して厚さ約0.2μmの電荷発生層を形成し
た。さらにこの電荷発生層の上にポリアミド樹脂(商品
名:CM−8000、東レ製)のメタノール/n−ブタ
ノール溶液をスプレー塗工し120℃で30分間乾燥し
て厚さ約0.5μmの保護層を形成せしめて感光体N
o.37を作成した。 【0042】かくしてつくられた感光体No.1〜37
について、市販の静電複写紙試験装置(KK川口電機製
作所製SP428型)を用いて−6KV又は+6KVの
コロナ放電を20秒間行って帯電せしめた後、20秒間
暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(ボルト)を測
定し、ついでタングステンランプ光を、感光体表面の照
度が4.5ルックスになるよう照射してその表面電位が
Vpoの1/2になる迄の時間(秒)を求め、露光量E
1/2(ルックス・秒)を算出した。その結果を表3に
示す。 【0043】また、以上の各感光体を市販の電子写真複
写機を用いて帯電せしめた後、原図を介して光照射を行
って静電潜像を形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像
し、得られた画像(トナー画像)を普通紙上に静電転写
し、定着したところ、鮮明な転写画像が得られた。現像
剤として湿式現像剤を用いた場合も同様に鮮明な転写画
像が得られた。 【表3−(1)】【表3−(2)】 【表3−(3)】 【表3−(4)】【0044】〔効果〕本発明の感光体は感光特性に優れ
ていることは勿論のこと、熱や機械的の衝撃に対する強
度が大で、しかも安価に製造することができる。
し、詳しくは感光層中に特定の化合物を含有させた電子
写真用感光体に関する。 【0002】 【従来技術】従来、電子写真方式において使用される感
光体の光導電性素材として用いられているものにセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質がある。
ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電せ
しめ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸
散せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料など
の着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検
電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する
ようにした画像形成法の一つである。 【0003】このような電子写真法において感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電
位に帯電できること、(2)暗所において電荷の逸散が
少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散
せしめうること、(4)均一な感光層を保持すること、
などがあげられる。 【0004】ところで、前記の無機物質はそれぞれが多
くの長所をもっていると同時に、さまざまな欠点をも有
しているのが実状である。例えば、現在広く用いられて
いるセレンは前記(1)〜(4)の条件は十分に満足す
るが、製造する条件がむずかしく、製造コストが高くな
り、可撓性がなく、ベルト状に加工することがむずかし
く、熱や機械的の衝撃に鋭敏なため取扱いに注意を要す
るなどの欠点もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結
合剤としての樹脂に分散させて感光体として用いられて
いるが、平滑性、硬度、引張り強度、耐摩擦性などの機
械的な欠点があるためにそのままでは反復して使用する
ことができない。 【0005】近年、これら無機物質の欠点を排除するた
めにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が提
案され、実用に供されているものもある。例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフ
ルオレン−9−オンとからなる感光体(米国特許第34
84237号明細書に記載)、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾールをピリリウム塩系色素で増感してなる感光体(特
公昭48−25658号公報に記載)、有機顔料を主成
分とする感光体(特開昭47−37543号公報に記
載)、染料と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする感
光体(特開昭47−10735号公報に記載)、トリフ
ェニルアミン化合物を色素増感してなる感光体(米国特
許第3,180,730号)、アミン誘導体を電荷輸送
材料として用いる感光体(特開昭57−195254号
公報)、ポリ−N−ビニルカルバゾールとアミン誘導体
を電荷輸送材料として用いる感光体(特開昭58−11
55号公報)、多官能第3アミン化合物なかでもベンジ
ジン化合物を光導電材料として用いる感光体(米国特許
第3,265,496号、特公昭39−11546号公
報、特開昭53−27033号公報)などである。又、
m−フェニレンジアミン系化合物としては、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−m−フェニレンジアミン
(米国特許第3,265,496号)並びにN,N,
N’,N’−テトラ置換フェニル−m−フェニレンジア
ミン(特開平1−142642号公報)が知られてい
る。これらの感光体は優れた特性を有しており実用的に
も価値が高いと思われるものであるが、電子写真法にお
いて、感光体に対するいろいろな要求を考慮すると、ま
だ、これらの要求を十分に満足するものが得られていな
いのが実状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、先に
述べた従来の感光体のもつ種々の欠点を解消し、電子写
真法において要求される条件を十分満足しうる感光体を
提供することにある。更に、本発明の他の目的は、製造
が容易でかつ比較的安価に行なえ、耐久性にもすぐれた
電子写真用感光体を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に下記一般式(I)(化I)で表わされるm−
フェニレンジアミン誘導体の少なくとも1種を有効成分
として含有する感光層を有することを特徴とする電子写
真用感光体が提供される。 【化1】 (Arはフェニル基以外の非縮合もしくは縮合多環式炭
化水素基、R1,R2,R3及びR4は水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のアル
キル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アルキルメルカプト基、アミノ基又はメチレンジオ
キシ基を表わし、夫々同一でも異なっていてもよい。) 【0008】本発明において感光層に含有させる前記一
般式(I)(化1)で表わされる、m−フェニレンジア
ミン誘導体は、例えば一般式(II)(化2) 【化2】 (Ar,R1,R4は前記と同じ)で表わされるアミン誘
導体と一般式(III)(化3) 【化3】 (R2,R3は前記と同じ、Xは臭素もしくはヨウ素を表
わす)で表わされるハロゲン化ベンゼン誘導体を、もし
くは一般式(IV)(化4) 【化4】(Ar,R1,R4,X,は前記と同じ)で表わされるハ
ロゲン化物と、一般式(V)(化5) 【化5】 (R2,R3は前記と同じ)で表わされるジフェニルアミ
ン誘導体とを反応させることにより製造される。 【0009】前記一般式(I)において、Arはフェニ
ル基以外の非縮合もしくは縮合多環式炭化水素基であ
る。 【0010】この場合、フェニル基以外の非縮合多環式
炭化水素としては、ビフェニル基、ターフェニル基、フ
ェノキシフェニル基等が挙げられ又、縮合多環式炭化水
素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個
以下のもの例えば、ペンタレニル基、インデニル基、ナ
フチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレ
ニル基、as−インダセニル基、フルオレニル基、S−
インダセニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル
基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリ
ル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナ
ントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレ
ニル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル
基等が挙げられる。 【0011】また、フェニル基以外の非縮合もしくは縮
合多環式炭化水素基は以下に示すような置換基を有する
ものも含まれる。 【0012】(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基 (2)アルキル基、好ましくは、C 1 〜C12とりわけ
C1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または
分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさら
に水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェ
ニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もし
くはC1〜C4のアルコキシ基で、置換されたフェニル
基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、
s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 【0013】(3)アルコキシ基(−OR1);R1は
(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基等が挙げられる。 【0014】(4)アリールオキシ基:アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基があげられる。これは、C1
〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハ
ロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的に
は、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチ
ルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフ
ェノキノ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2
−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 【0015】(5)アルキルメルカプト基(−S
R 5 );R 5 は(2)で定義したアルキル基を表わす。
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 【0016】 たアルキル基、又はアリール基を表わし、アリール基と
しては、例えばフェニル基、ビフェニリル基又はナフチ
ル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、
C1〜C4のアルキル基、又はハロゲン原子を置換基と
して含有してもよい。R 6 とR 7 は共同で環を形成して
も良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成
してもよい。) 【0017】具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ
基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフ
ェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリール)アミノ
基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ
基、ユロリジル基等が挙げられる。 【0018】(7)メチレンジオキシ基、又はメチレン
ジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチ
オ基、等が挙げられる。 【0019】以下、一般式(I)で表わされるm−フェ
ニレンジアミン誘導体の代表例を示す。また、それぞれ
の一般式におけるR1,R2,R3及びR4の具体例は前記
(1)〜(7)で説明したものと同様である。 【表2−(1)】 【表2−(2)】【表2−(3)】【0020】本発明の感光体は、上記のようなm−フェ
ニレンジアミン誘導体の1種又は2種以上を感光層2
(2´,2´´,2´´´又は2´´´´)に含有させ
たものであるが、これらm−フェニレンジアミン誘導体
の応用の仕方によって図1、図2、図3、図4あるいは
図5に示したごとくに用いることができる。 【0021】図1における感光体は導電性支持体1上に
m−フェニレンジアミン誘導体、増感染料および結合剤
(結着樹脂)よりなる感光層2が設けられたものであ
る。ここでのm−フェニレンジアミン誘導体は光導電性
物質として作用し、光減衰に必要な電荷担体の生成およ
び移動はm−フェニレンジアミン誘導体を介して行なわ
れる。しかしながら、m−フェニレンジアミン誘導体は
光の可視領域においてほとんど吸収を有していないの
で、可視光で画像を形成する目的のためには可視領域に
吸収を有する増感染料を添加して増感する必要がある。 【0022】図2における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3をm−フェニレンジアミン誘導体と結
合剤とからなる電荷搬送媒体4の中に分散せしめた感光
層2´が設けられたものである。ここでのm−フェニレ
ンジアミン誘導体は結合剤(又は、結合剤及び可塑剤)
とともに電荷搬送媒体を形成し、一方、電荷発生物質3
(無機又は有機顔料のような電荷発生物質)が電荷担体
を発生する。この場合、電荷搬送媒体4は主として電荷
発生物質3が発生する電荷担体を受入れ、これを搬送す
る作用を担当している。そして、この感光体にあっては
電荷発生物質とm−フェニレンジアミン誘導体とが、た
がいに、主として可視領域において吸収波長領域が重な
らないというのが基本的条件である。これは、電荷発生
物質3に電荷担体を効率よく発生させるためには電荷発
生物質表面まで、光を透過させる必要があるからであ
る。一般式(I)で表わされるm−フェニレンジアミン
誘導体は可視領域にほとんど吸収がなく、一般に可視領
域の光線を吸収し、電荷担体を発生する電荷発生物質3
と組合わせた場合、特に有効に電荷搬送物質として働く
のがその特長である。 【0023】図3における感光体は、導電性支持体1上
に電荷発生物質3を主体とする電荷発生層5と、m−フ
ェニレンジアミン誘導体を含有する電荷搬送層4との積
層からなる感光層2´´が設けられたものである。この
感光体では、電荷搬送層4を透過した光が電荷発生層5
に到達し、その領域で電荷担体の発生が起こり、一方、
電荷搬送層4は電荷担体の注入を受け、その搬送を行な
うもので、光減衰に必要な電荷担体の発生は、電荷発生
物質3で行なわれ、また電荷担体の搬送は、電荷搬送層
4(主としてm−フェニレンジアミン誘導体が働く)で
行なわれる。こうした機構は図2に示した感光体におい
てした説明と同様である。 【0024】図4における感光体は第3の電荷発生層5
とm−フェニレンジアミン誘導体を含有する電荷搬送層
4の積層順を逆にしたものであり、その電荷担体の発生
及び搬送の機構は上記の説明と同様にできる。この場合
機械的強度を考慮し第5の様に電荷発生層5の上に保護
層6を設けることもできる。 【0025】実際に本発明感光体を作製するには、図1
に示した感光体であれば、結合剤を溶かした溶液にm−
フェニレンジアミン誘導体の1種又は2種以上を溶解
し、更にこれに増感染料を加えた液をつくり、これを導
電性支持体1上に塗布し乾燥して感光層2を形成すれば
よい。 【0026】感光層の厚さは3〜50μm、好ましくは
5〜20μmが適当である。感光層2に占めるm−フェ
ニレンジアミン誘導体の量は30〜70重量%、好まし
くは約50重量%であり、また、感光層2に占める増感
染料の量は0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重
量%である。増感染料としては、ブリリアントグリー
ン、ビクトリアブルーB、メチルバイオレット、クリス
タルバイオレット、アシッドバイオレット6Bのような
トリアリールメタン染料、ローダミンB、ローダミン6
G、ローダミンGエキストラ、エオシンS、エリトロシ
ン、ローズベンガル、フルオレセインのようなキサンテ
ン染料、メチレンブルーのようなチアジン染料、シアニ
ンのようなシアニン染料、2,6−ジフェニル−4−
(N,N−ジメチルアミノフェニル)チアピリリウムパ
ークロレート、ベンゾピリリウム塩(特公昭48−25
658号公報に記載)などのピリリウム染料などが挙げ
られる。なお、これらの増感染料は単独で用いられても
2種以上が併用されてもよい。 【0027】また、図2に示した感光体を作製するに
は、1種又は2種以上のm−フェニレンジアミン誘導体
と結合剤とを溶解した溶液に電荷発生物質3の微粒子を
分散せしめ、これを導電性支持体1上に塗布し乾燥して
感光層2´を形成すればよい。 【0028】感光層2´の厚さは3〜50μm、好まし
くは5〜20μmが適当である。感光層2´に占めるm
−フェニレンジアミン誘導体の量は10〜95重量%、
好ましくは30〜90重量%であり、また、感光層2´
に占める電荷発生物質3の量は0.1〜50重量%、好
ましくは1〜20重量%である。電荷発生物質3として
は、例えばセレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、
硫化カドミウム−セレン、α−シリコンなどの無機顔
料、有機顔料としては例えばシーアイピグメントブルー
25(カラーインデックスCI 21180)、シーア
イピグメントレッド41(CI 21200)、シーア
イアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイ
ベーシックレッド3(CI45210)、カルバゾール
骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報
に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルア
ミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347
号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ
顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサ
ジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−127
42号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチ
ルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733
号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、
ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−14967号公報に記載)などのアゾ顔料、例え
ばシーアイピグメントブルー16(CI 74100)
などのフタロシアニン系顔料、例えばシーアイバットブ
ラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ
(CI 73030)などのインジゴ系顔料、アルゴス
カーレットB(バイエル社製)、インダンスレンスカー
レットR(バイエル社製)などのペリレン系顔料などが
挙げられる。なお、これらの電荷発生物質は単独で用い
られても2種以上が併用されてもよい。 【0029】更に、図3に示した感光体は作製するに
は、導電性支持体1以上に電荷発生物質を真空蒸着する
か或いは、電荷発生物質の微粒子3を必要によって結合
剤を溶解した適当な溶媒中に分散した分散液を塗布し乾
燥するかして、更に必要であればバフ研磨などの方法に
よって表面仕上げ、膜厚調整などを行って電荷発生層5
を形成し、この上に1種又は2種以上のm−フェニレン
ジアミン誘導体と結合剤とを溶解した溶液を塗布し乾燥
して電荷搬送層4を形成すればよい。なお、ここで電荷
発生層5の形成に用いられる電荷発生物質は前記の感光
層2´の説明においてしたのと同じものである。 【0030】電荷発生層5の厚さは5μm以下、好まし
くは2μm以下であり、電荷搬送層4の厚さは3〜50
μm、好ましくは5〜20μmが適当である。電荷発生
層5が電荷発生層物質の微粒子3を結合剤中に分散させ
たタイプのものにあっては、電荷発生物質の微粒子3の
電荷発生層5に占める割合は10〜95重量%、好まし
くは50〜90重量%程度である。また、電荷搬送層4
に占める化合物の量は10〜95重量%、好ましくは3
0〜90重量%である。図4に示した感光体を作成する
には、導電性支持体1上にm−フェニレンジアミン誘導
体と結合剤とを溶解した溶液を塗布し、乾燥して電荷搬
送層4を形成したのち、この電荷搬送層の上に電荷発生
層物質の微粒子を、必要によって結合剤を溶解した溶媒
中に分散した分散液をスプレー塗工等の方法で塗布乾燥
して電荷発生層5を形成すればよい。電荷発生層あるい
は電荷搬送層の量比は図3で説明した内容と同様であ
る。このようにして得られた感光体の電荷発生層5の上
に更に適当な樹脂溶液をスプレー塗工等の方法により保
護層6を形成することにより図5に示す感光体を作成で
きる。ここで用いる樹脂としては、後記する結合剤が使
用できる。 【0031】なお、これらのいずれの感光体製造におい
ては導電性支持体1に、アルミニウムなどの金属板又は
金属箔、アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチッ
クフィルム、あるいは導電処理を施した紙などが用いら
れる。また、結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ
ーボネートなどの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、ポリ
スチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリ
ルアミドのようなビニル重合体などが用いられるが、絶
縁性でかつ接着性のある樹脂はすべて使用できる。必要
により可塑剤が結合剤に加えられてるが、そうした可塑
剤としてはハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニ
ル、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレートなどが例
示できる。 【0032】更に、以上のようにして得られる感光体に
は、導電性支持体と感光層の間に、必要に応じて接着層
又はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用い
られる材料としては、ポリアミド、ニトロセルロース、
酸化アルミニウムなどであり、また膜厚は1μm以下が
好ましい。 【0033】本発明の感光体を用いて複写を行なうに
は、感光面に帯電、露光を施した後、現像を行ない、必
要によって、紙などへ転写を行なう。本発明の感光体は
感度が高く、また可撓性に富むなどの優れた利点を有し
ている。 【0034】 【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、下記実施例において部はすべて重量部である。 【0035】〔一般式(I)の化合物の合成〕 〔化合物No.12の合成例〕 N−(3−アミノフェニル)−N−(4−メチルフェニ
ル)−1−ピレニルアミン2.79g(7.00ミリモ
ル)、4−ヨードトルエン15.26g(70.0ミリ
モル)、炭酸カリウム3.87g及び銅粉0.44gを
窒素気流下、エステル管で共沸脱水しながら209〜2
12℃で10時間攪拌した。室温まで放冷した後、セラ
イトを用いて濾過し、濾液にクロロホルムを加え、クロ
ロホルム層を水洗し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥
し、更に減圧濃縮して暗褐色油状物を得た。これをシリ
カゲルカラム処理〔溶離液;トルエン/nヘキサン
(1:3)混合溶媒〕し、ジオキサン/エタノール混合
溶媒から再結晶して、黄色針状結晶の化合物No.12
のフェニレンジアミン誘導体を得た。融点は190.0
〜191.0℃であった。なお、他のm−フェニレンジ
アミン誘導体も前記と同様に合成した。 【0036】実施例1 電荷発生物質としてダイアンブルー(シーアイピグメン
トブルー25、CI21180)76部、ポリエステル
樹脂(バイロン200、(株)東洋紡績製)の2%テト
ラヒドロフラン溶液1260部およびテトラヒドロフラ
ン3700部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分
散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベースよりな
る導電性支持体のアルミニウム面上にドクターブレード
を用いて塗布し、自然乾燥して厚さ約1μmの電荷発生
層を形成した。一方、電荷搬送物質としては化合物具体
例No.12のm−フェニレンジアミン誘導体2部、ポ
リカーボネート樹脂(パンライトK1300、(株)帝
人製)2部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解
して溶液とした後、これを前記電荷発生層上にドクター
ブレードを用いて塗布し、80℃で2分間、ついで12
0℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形
成せしめて感光体No.1を作成した。 【0037】実施例2〜33 電荷発生物質および電荷搬送物質(m−フェニレンジア
ミン誘導体)を表2に示したものに代えた以外は実施例
1とまったく同様にして感光体No.2〜33を作成し
た。 【0038】実施例34 厚さ約300μmのアルミニウム板上にセレンを厚さ約
1μmに真空蒸着して電荷発生層を形成せしめた。次い
でNo.12のm−フェニレンジアミン誘導体2部、ポ
リエステル樹脂(デュポン社製ポリエステルアドヒーシ
ブ49000)3部およびテトラヒドロフラン45部を
混合、溶解して電荷搬送層形成液をつくり、これを上記
の電荷発生層(セレン蒸着層)上にドクターブレードを
用いて塗布し、自然乾燥した後、減圧下で乾燥して厚さ
約10μmの電荷搬送層を形成せしめて、本発明の感光
体No.34を得た。 【0039】実施例35 セレンの代りにペリレン系顔料 【化4】 を用いて電荷発生層(但し、厚さは約0.6μm)を形
成し、かつ電荷搬送物質としてm−フェニレンジアミン
誘導体No.12を用いた以外は実施例34とまったく
同様にして感光体No.35を作成した。 【0040】実施例36 ダイアンブルー(実施例1で用いたものと同じ)1部に
テトラヒドロフラン158部を加えた混合物をボールミ
ル中で粉砕、混合した後、これにNo.12のm−フェ
ニレンジアミン誘導体12部、ポリエステル樹脂(デュ
ポン社製ポリエステルアドヒーシブ49000)18部
を加えて、さらに混合して得た感光層形成液を、アルミ
ニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドクターブレード
を用いて塗布し、100℃で30分間乾燥して厚さ約1
6μmの感光層を形成せしめて、本発明の感光体No.
36を作成した。 【0041】実施例37 アルミニウム蒸着したポリエステルフィルム基板上に、
実施例1で用いた電荷搬送層塗工液を実施例1と同様に
してブレード塗工し、ついで乾燥して厚さ約20μmの
電荷搬送層を形成した。ビスアゾ顔料(P−2)13.
5部、ポリビニルブチラール(商品名:XYHLユニオ
ンカーバイトプラスチック社製)5.4部、THF 6
80部及びエチルセロソルブ1020部をボールミル中
で粉砕混合した後、エチルセロソルブ1700部を加え
攪拌混合して電荷発生層用塗工液を得た。この塗工液を
上記の電荷搬送層の上にスプレー塗工し、100℃で1
0分間乾燥して厚さ約0.2μmの電荷発生層を形成し
た。さらにこの電荷発生層の上にポリアミド樹脂(商品
名:CM−8000、東レ製)のメタノール/n−ブタ
ノール溶液をスプレー塗工し120℃で30分間乾燥し
て厚さ約0.5μmの保護層を形成せしめて感光体N
o.37を作成した。 【0042】かくしてつくられた感光体No.1〜37
について、市販の静電複写紙試験装置(KK川口電機製
作所製SP428型)を用いて−6KV又は+6KVの
コロナ放電を20秒間行って帯電せしめた後、20秒間
暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(ボルト)を測
定し、ついでタングステンランプ光を、感光体表面の照
度が4.5ルックスになるよう照射してその表面電位が
Vpoの1/2になる迄の時間(秒)を求め、露光量E
1/2(ルックス・秒)を算出した。その結果を表3に
示す。 【0043】また、以上の各感光体を市販の電子写真複
写機を用いて帯電せしめた後、原図を介して光照射を行
って静電潜像を形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像
し、得られた画像(トナー画像)を普通紙上に静電転写
し、定着したところ、鮮明な転写画像が得られた。現像
剤として湿式現像剤を用いた場合も同様に鮮明な転写画
像が得られた。 【表3−(1)】【表3−(2)】 【表3−(3)】 【表3−(4)】【0044】〔効果〕本発明の感光体は感光特性に優れ
ていることは勿論のこと、熱や機械的の衝撃に対する強
度が大で、しかも安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる代表的な電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。 【図2】本発明にかかわる他の代表的な電子写真感光体
の厚さ方向に拡大した断面図である。 【図3】本発明にかかわる更に他の代表的な電子写真感
光体の厚さ方向に拡大した断面図である。 【図4】本発明にかかわる別の電子写真感光体の厚さ方
向に拡大した断面図である。 【図5】本発明にかかわる更に別の電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。 【符号の説明】 1…導電性支持体 2,2´,2´´,2´´´,2´´´´…感光層 3…電荷発生物質 4…電荷搬送媒体又は電荷搬送層 5…電荷発生層 6…保護層
さ方向に拡大した断面図である。 【図2】本発明にかかわる他の代表的な電子写真感光体
の厚さ方向に拡大した断面図である。 【図3】本発明にかかわる更に他の代表的な電子写真感
光体の厚さ方向に拡大した断面図である。 【図4】本発明にかかわる別の電子写真感光体の厚さ方
向に拡大した断面図である。 【図5】本発明にかかわる更に別の電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。 【符号の説明】 1…導電性支持体 2,2´,2´´,2´´´,2´´´´…感光層 3…電荷発生物質 4…電荷搬送媒体又は電荷搬送層 5…電荷発生層 6…保護層
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フロントページの続き
(72)発明者 有賀 保
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株
式会社リコー内
(72)発明者 安達 浩
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株
式会社リコー内
(56)参考文献 特開 平1−142642(JP,A)
特開 平2−297559(JP,A)
特開 平3−1152(JP,A)
特開 平3−1151(JP,A)
特開 平2−36268(JP,A)
特開 昭58−215655(JP,A)
特開 昭58−123542(JP,A)
特開 平2−178666(JP,A)
特開 平2−190863(JP,A)
特開 昭63−206755(JP,A)
特開 昭63−206754(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式(化1)で
表わされるm−フェニレンジアミン誘導体の少なくとも
一種を有効成分として含有する感光層を有することを特
徴とする電子写真用感光体。 【化1】 (Arはフェニル基以外の非縮合もしくは縮合多環式炭
化水素基、R1,R2,R3及びR4は水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のアル
キル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アルキルメルカプト基、アミノ基又はメチレンジオ
キシ基を表わし、夫々同一でも異なっていてもよい。)
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27341891A JP3435476B2 (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 電子写真用感光体 |
US07/939,619 US5334470A (en) | 1991-09-02 | 1992-09-02 | Electrophotographic element with M-phenylenediamine derivatives therein |
US08/225,449 US5436100A (en) | 1991-09-02 | 1994-04-07 | Electrophotographic photoconductor and M-phenylenediamine derivatives for use in the same |
US08/224,440 US5475137A (en) | 1991-09-02 | 1994-04-07 | M-phenylenediamine derivatives |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27341891A JP3435476B2 (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 電子写真用感光体 |
Publications (2)
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---|---|
JPH0588389A JPH0588389A (ja) | 1993-04-09 |
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Family
ID=17527623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27341891A Expired - Fee Related JP3435476B2 (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-25 | 電子写真用感光体 |
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JP3174022B2 (ja) * | 1997-12-25 | 2001-06-11 | 京セラミタ株式会社 | 電子写真感光体とそれを用いた画像形成方法 |
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WO2011055756A1 (ja) | 2009-11-06 | 2011-05-12 | 保土谷化学工業株式会社 | ジフェニルナフチルアミン誘導体 |
KR20130121683A (ko) | 2010-06-29 | 2013-11-06 | 호도가야 가가쿠 고교 가부시키가이샤 | 트리페닐아민 유도체 |
-
1991
- 1991-09-25 JP JP27341891A patent/JP3435476B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0588389A (ja) | 1993-04-09 |
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