JP3054659B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP3054659B2
JP3054659B2 JP2255906A JP25590690A JP3054659B2 JP 3054659 B2 JP3054659 B2 JP 3054659B2 JP 2255906 A JP2255906 A JP 2255906A JP 25590690 A JP25590690 A JP 25590690A JP 3054659 B2 JP3054659 B2 JP 3054659B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真用感光体に関し、詳しくは感光層中
に特定の化合物を含有させた電子写真用感光体に関す
る。
〔従来技術〕
従来、電子写真方式において使用される感光体の光導
電性素材として用いられているものにセレン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛などの無機物質がある。ここにいう
「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の感光体をま
ず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電せしめ、次い
で、像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸散せしめ
て静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの着色材
と高分子物質などの結合剤とから構成される検電微粒子
(トナー)で現像し可視化して画像を形成するようにし
た画像形成法の一つである。
このような電子写真法において感光体に要求される基
本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電で
きること、(2)暗所において電荷の逸散が少ないこ
と、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散せしめう
ることなどがあげられる。
ところで、前記の無機物質はそれぞれが多くの長所を
もっていると同時に、さまざまな欠点をも有しているの
が実状である。例えば、現在広く用いられているセレン
は前記(1)〜(3)の条件は十分に満足するが、製造
する条件がむずかしく、製造コストが高くなり、可撓性
がなく、ベルト状に加工することがむずかしく、熱や機
械的の衝撃に鋭敏なため取扱いに注意を要するなどの欠
点もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結合剤として
の樹脂に分散させて感光体として用いられているが、平
滑性、硬度、引張り強度、耐摩耗性などの機械的な欠点
があるためにそのままでは反復して使用することができ
ない。
近年、これら無機物質の欠点を排除するためにいろい
ろな有機物質を用いた電子写真用感光体が提案され、実
用に供されているものもある。例えば、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフルオレン−9−
オンとからなる感光体(米国特許第3484237号明細書に
記載)、ポリ−N−ビニルカルバゾールをピリリウム塩
系色素で増感してなる感光体(特公昭48−25658号公報
に記載)、有機顔料を主成分とする感光体(特開昭47−
37543号公報に記載)、染料と樹脂とからなる共晶錯体
を主成分とする感光体(特開昭47−10735号公報に記
載)、トリフェニルアミン化合物を色素増感してなる感
光体(米国特許第3,180,730号)、アミン誘導体を電荷
輸送材料として用いる感光体(特開昭57−195254号公
報)、ポリ−N−ビニルカルバゾールとアミン誘導体を
電荷輸送材料として用いる感光体(特開昭58−1155号公
報)、多官能第3アミン化合物なかでもベンジジン化合
物を光導電材料として用いる感光体(米国特許第3,265,
496号、特公昭39−11546号公報、特開昭53−27033号公
報)などである。これらの感光体は優れた特性を有して
おり実用的にも価値が高いと思われるものであるが、電
子写真法において、感光体に対するいろいろな要求が考
慮すると、まだ、これらの要求を十分に満足するものが
得られていないのが実状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、先に述べた従来の感光体のもつ種々
の欠点を解消し、電子写真法において要求される条件を
十分満足しうる感光体を提供することにある。更に、本
発明の他の目的は、製造が容易でかつ比較的安価に行な
え、耐久性にもすぐれた電子写真用感光体を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、導電性支持体上に下記一般式(I)
で表わされるアミノピレン化合物の少なくとも1種を有
効成分として含有することを特徴とする電子写真用感光
体が提供される。
(式中、R1,R2は置換もしくは無置換のアルキル基又は
置換もしくは無置換のアリール基を表わす。) 本発明において感光層に含有させる前記一般式(I)
で表わされるアミノピレン化合物は、例えば一般式(I
I) (式中、Xは臭素もしくはヨウ素を表わす。)で表わさ
れるハロゲノピレン化合物と、一般式(III) (R1,R2は前記と同じ) で表わされるアミン化合物とを反応させるかもしくは下
記式(IV) で表わされる1−アミノ−2−tert−ブチルピレンと、
一般式(V) X−R1(or X−R2) (V) (R1,R2及びXは前記と同じ) で表わされるハロゲン化物とを反応させることにより製
造される。
前記一般式(I)において、R1及びR2がアリール基の
場合かかる具体例としてはフェニル基、ビフェニル基、
ターフェニル基等の非縮合炭素環式の芳香族基及び縮合
多環式炭化水素基もしくは複素環式芳香族炭化水素基が
挙げられる。
この場合、縮合多環式炭化水素基としては、好ましく
は環を形成する炭素数が18個以下のもの例えば、ペンタ
レニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル
基、、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダ
セニル基、フルオレニル基、S−インダセニル基、アセ
ナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル
基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル
基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、
アセアントリレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル
基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられ
る。
複素環式炭化水素基としては、チエニル、フリル、2
−ピリジル、4−ピリジル、3−インドリル、2−キノ
リニル、3,4−ベンズピラニル、アクリジニル、チアゾ
リル、ベンゾチアゾロニル、9−メチルカルバゾリル、
9−エチルカルバゾリル、9−プロピルカルバゾリル、
9−フェニルカルバゾリル、9−トリルカリバゾリル、
4−ピラゾリルの各基が挙げられる。
また、アリール基は以下に示すような置換基を有する
ものも含まれる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基 (2)アルキル基、好ましくは、C2〜C12とりわけC1〜C
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアル
キル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素子、
水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基
又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4
のアルコキシ基で、置換されたフェニル基を含有しても
よい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2
−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エト
キシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4
−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メト
キシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられ
る。
(3)アルコキシ基(−OR1);R1は(2)で定義したア
ルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキ
シ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ
基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ
基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、
トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル
基、ナフチル基があげられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基(−SR1);R1は(2)で定
義したアルキル基を表わす。具体的にはメチルチオ基、
エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチ
オ基等が挙げられる。
(6) (式中、R2及びR3は各々独立に水素原子、(2)で定義
したアルキル基、又はアリール基を表わし、アリール基
としては、例えばフェニル基、ビフェニリル基又はナフ
チル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基、又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。R2とR3は共同で環を形成しても良い。ま
たアリール基上の炭素原子と共同で環を形成してもよ
い。) 具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチ
ル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N,N−ジ(p−トリール)アミノ基、ジベンジルア
ミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等
が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等の
アルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基、等が挙
げられる。
また、一般式(I)において、R1およびR2がアルキル
基の場合、かかる具体例としては、アリール基で説明し
た(2)アルキル基の具体例と同じである。
以下、一般式(I)で表わされるアミノピレン化合物
の代表例を示す。
本発明の感光体は、上記のようなアミノピレン0化合
物の1種又は2種以上を感光層2(2′,2″,2又は
2″″)に含有させたものであるが、これらアミノピレ
ン化合物の応用の仕方によって第1図、第2図、第3
図、第4図あるいは第5図に示したごとくに用いること
ができる。
第1図における感光体は導電性支持体1上にアミノピ
レン化合物、増感染料および結合剤(結着樹脂)よりな
る感光層2が設けられたものである。ここでのアミノピ
レン化合物は光導電性物質として作用し、光減衰に必要
な電荷担体の生成および移動はアミノピレン化合物を介
して行なわれる。しかしながら、アミノピレン化合物は
光の可視領域においてほとんど吸収を有していないの
で、可視光で画像を形成する目的のためには可視領域に
吸収を有する増感染料を添加して増感する必要がある。
第2図における感光体は、導電性支持体1上に電荷発
生物質3をアミノピレン化合物と結合剤とからなる電荷
搬送媒体4の中に分散せしめた感光層2′が設けられた
ものである。ここでのアミノピレン化合物は結合剤(又
は、結合剤及び可塑剤)とともに電荷搬送媒体を形成
し、一方、電荷発生物質3(無機又は有機顔料のような
電荷発生物質)が電荷担体を発生する。この場合、電荷
搬送媒体4は主として電荷発生物質3が発生する電荷担
体を受入れ、これを搬送する作用を担当している。そし
て、この感光体にあっては電荷発生物質とアミノピレン
化合物とが、たがいに、主として可視領域において吸収
波長領域が重ならないというのが基本的条件である。こ
れは、電荷発生物質3に電荷担体を効率よく発生させる
ためには電荷発生物質表面まで、光を透過させる必要が
あるからである。一般式(I)で表わされるアミノピレ
ン化合物は可視領域にほとんど吸収がなく、一般に可視
領域の光線を吸収し、電荷担体を発生する電荷発生物質
3と組合わせた場合、特に有効に電荷搬送物質として働
くのがその特長である。
第3図における感光体は、導電性支持体1上に電荷発
生物質3を主体とする電荷発生層5と、アミノピレン化
合物を含有する電荷搬送層4との積層からなる感光層
2″が設けられたものである。この感光体では、電荷搬
送層4を透過した光が電荷発生層5に到達し、その領域
で電荷担体の発生が起こり、一方、電荷搬送層4は電荷
担体の注入を受け、その搬送を行なうもので、光減衰に
必要な電荷担体の発生は、電荷発生物質3で行なわれ、
また電荷担体の搬送は、電荷搬送層4(主としてアミノ
ピレン化合物が働く)で行なわれる。こうした機構は第
2図に示した感光体においてした説明と同様である。
第4図における感光体は第3図の電荷発生層5とアミ
ノピレン化合物を含有する電荷搬送層4の積層順を逆に
したものであり、その電荷担体の発生及び搬送の機構は
上記の説明と同様にできる。この場合機械的強度を考慮
し第5図の様に電荷発生層5の上に保護層6を設けるこ
ともできる。
実際に本発明感光体を作製するには、第1図に示した
感光体であれば、結合剤を溶かした溶液にアミノピレン
化合物の1種又は2種以上を溶解し、更にこれに増感染
料を加えた液をつくり、これを導電性支持体1上に塗布
し乾燥して感光層2を形成すればよい。
感光層の厚さは3〜50μm、好ましくは5〜20μmが
適当である。感光層2に占めるアミノピレン化合物の量
は30〜70重量%、好ましくは約50重量%であり、また、
感光層2に占める増感染料の量は0.1〜5重量%、好ま
しくは0.5〜3重量%である。増感染料としては、ブリ
リアントグリーン、ビクトリアブルーB、メチルバイオ
レット、クリスタルバイオレット、アシッドバイオレッ
ト6Bのようなトリアリールメタン染料、ローダミンB、
ローダミン6G、ローダミンGエキストラ、エオシンS、
エリトロシン、ローズベンガル、フルオレセインのよう
なキサンテン染料、メチレンブルーのようなチアジン染
料、シアニンのようなシアニン染料、2,6−ジフェニル
−4−(N,N−ジメチルアミノフェニル)チアピリリウ
ムパークロレート、ベンゾピリリウム塩(特公昭48−25
658号公報に記載)などのピリリウム染料などが挙げら
れる。なお、これらの増感染料は単独で用いられても2
種以上が併用されてもよい。
また、第2図に示した感光体を作製するには、1種又
は2種以上のアミノピレン化合物と結合剤とを溶解した
溶液に電荷発生物質3の微粒子を分散せしめ、これを導
電性支持体1上に塗布し乾燥して感光層2′を形成すれ
ばよい。
感光層2′の厚さは3〜50μm、好ましくは5〜20μ
mが適当である。感光層2′に占めるアミノピレン化合
物の量は10〜95重量%、好ましくは30〜90重量%であ
り、また、感光層2′に占める電荷発生物質3の量は0.
1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%である。電荷発
生物質3としては、例えばセレン、セレン−テルル、硫
化カドミウム、硫化カドミウム−セレン、α−シリコン
などの無機顔料、有機顔料としては例えばシーアイピグ
メントブルー25(カラーインデックスCI 21180)、シー
アイピグメントレッド41(CI 21200)、シーアイアシッ
ドレッド52(CI 45100)、シーアイベーシックレッド3
(CI 45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特
開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨
格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報)、トリ
フェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−1323
47号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジア
ゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報
に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチ
リルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54
−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を
有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)など
のアゾ顔料、例えばシーアイピグメントブルー16(CI 7
4100)などのフタロシアニン系顔料、例えばシーアイバ
ットブラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI
73030)などのインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB
(バイエル社製)、インダンスレンスカーレットR(バ
イエル社製)などのペリレン系顔料などが挙げられる。
なお、これらの電荷発生物質は単独で用いられても2種
以上が併用されてもよい。
更に、第3図に示した感光体は作製するには、導電性
支持体1以上に電荷発生物質を真空蒸着するか或いは、
電荷発生物質の微粒子3を必要によって結合剤を溶解し
た適当な溶媒中に分散した分散液を塗布し乾燥するかし
て、更に必要であればバフ研磨などの方法によって表面
仕上げ、膜厚調整などを行って電荷発生層5を形成し、
この上に1種又は2種以上のアミノピレン化合物と結合
剤とを溶解した溶液を塗布し乾燥して電荷搬送層4を形
成すればよい。なお、ここで電荷発生層5の形成に用い
られる電荷発生物質は前記の感光層2′の説明において
したのと同じものである。
電荷発生層5の厚さは5μm以下、好ましくは2μm
以下であり、電荷搬送層4の厚さは3〜50μm、好まし
くは5〜20μmが適当である。電荷発生層5が電荷発生
層物質の微粒子3を結合剤中に分散させたタイプのもの
にあっては、電荷発生物質の微粒子3の電荷発生層5に
占める割合は10〜95重量%、好ましくは50〜90重量%程
度である。また、電荷搬送層4に占める化合物の量は10
〜95重量%、好ましくは30〜90重量%である。第4図に
示した感光体を作成するには、導電性支持体1上にアミ
ノピレン化合物と結合剤とを溶解した溶液を塗布し、乾
燥して電荷搬送層4を形成したのち、この電荷搬送層の
上に電荷発生層物質の微粒子を、必要によって結合剤を
溶解した溶媒中に分散した分散液をスプレータ塗工等の
方法で塗布乾燥して電荷発生層5を形成すればよい。電
荷発生層あるいは電荷搬送層の量比は第3図で説明した
内容と同様である。このようにして得られた感光体の電
荷発生層5の上に更に適当な樹脂溶液をスプレー塗工等
の方法により保護層6を形成することにより第5図に示
す感光体を作成できる。ここで用いる樹脂としては、後
記する結合剤が使用できる。
なお、これらのいずれの感光体製造においては導電性
支持体1に、アルミニウムなどの金属板又は金属箔、ア
ルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチックフィル
ム、あるいは導電処理を施した紙などが用いられる。ま
た、結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ
エステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネー
トなどの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミ
ドのようなビニル重合体などが用いられるが、絶縁性で
かつ接着性のある樹脂はすべて使用できる。必要により
可塑剤が結合剤に加えられてるが、そうした可塑剤とし
てはハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメ
チルナフタリン、ジブチルフタレートなどが例示でき
る。
更に、以上のようにして得られる感光体には、導電性
支持体と感光層の間に、必要に応じて接着層又はバリヤ
層を設けることができる。これらの層に用いられる材料
としては、ポリアミド、ニトロセルロース、酸化アルミ
ニウムなどであり、また膜厚は1μm以下が好ましい。
本発明の感光体を用いて複写を行なうには、感光面に
帯電、露光を施した後、現像を行ない、必要によって、
紙などへ転写を行なう。本発明の感光体は感度が高く、
また可撓性に富むなどの優れた利点を有している。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。なお、下記実
施例において部はすべて重量部である。
〔一般式(I)の化合物の合成〕
(化合物No.9の合成例) 7−tert−ブチル−1−ヨードピレン1.76g(4.58mmo
l)、4,4′−ジメチルジフェニルアミン1.81g(9.16mmo
l)、炭酸カリウム1.27g(9.16mmol)及び銅粉0.29gに
ニトロベンゼン20mlを加え窒素気流下、エステル管で共
沸脱水しながら、208℃で2時間撹拌した。室温まで放
冷した後、セライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮
し、残渣にクロロホルムを加え、クロロホルム層を水洗
し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、更に減圧濃縮し
て暗褐色の油状物を得た。これをシリカゲルカラム処理
(溶離液;トルエン/n−ヘキサン(1:4)混合溶媒)
し、エタノール/酢酸エチル混合溶媒から再結晶して、
黄色板状晶の下式で示される化合物No.9の7−tert−ブ
チル−1−N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノピ
レン1.40g(収率67.7%)を得た。融点は196.0〜197.0
℃であった。元素分析値はC34H31Nとして下記の通りで
あった。
C% H% N% 実測値 90.19 6.83 3.08 計算値 90.02 6.89 3.09 なお、他のアミノピレン化合物も前記と同様に合成し
た。
実施例1 電荷発生物質としてダイアンブルー(シーアイピグメ
ントブルー25、CI 21180)76部、ポリエステル樹脂(バ
イロン200、(株)東洋紡績製)の2%テトラヒドロフ
ラン溶液1260部およびテトラヒドロフラン3700部をボー
ルミル中で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム
蒸着したポリエステルベースよりなる導電性支持体のア
ルミニウム面上にドクターブレードを用いて塗布し、自
然乾燥して厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。
一方、電荷搬送物質としては化合物具体例No.1のアミ
ノピレン化合物2部、ポリカーボネート樹脂(パンライ
トK1300、(株)帝人製)2部およびテトラヒドロフラ
ン16部を混合溶解して溶液とした後、これを前記電荷発
生層上にドクターブレードを用いて塗布し、80℃で2分
間、ついで120℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷
搬送層を形成せしめて感光体No.1を作成した。
実施例2〜33 電荷発生物質および電荷搬送物質(アミノピレン化合
物)を表−1に示したものに代えた以外は実施例1とま
ったく同様にして感光体No.2〜31を作成した。
実施例34 厚さ約300μmのアルミニウム板上にセレンを厚さ約
1μmに真空蒸着して電荷発生層を形成せしめた。次い
でNo.9のアミノピレン化合物2部、ポリエステル樹脂
(デュポン社製ポリエステルアドヒーシブ49000)3部
およびテトラヒドロフラン45部を混合、溶解して電荷搬
送層形成液をつくり、これを上記の電荷発生層(セリン
蒸着層)上にドクターブレードを用いて塗布し、自然乾
燥した後、減圧下で乾燥して厚さ約10μmの電荷搬送層
を形成せしめて、本発明の感光体No.34を得た。
実施例35 セレンの代りにペリレン系顔料 を用いて電荷発生層(但し、厚さは約0.6μm)を形成
した、かつ電荷搬送物質としてアミノピレン化合物No.9
を用いた以外は実施例34とまったく同様にして感光体N
o.35を作成した。
実施例36 ダイアンブルー(実施例1で用いたものと同じ)1部
にテトラヒドロフラン158部を加えた混合物をボールミ
ル中で粉砕、混合した後、これにアミノピレン化合物N
o.9 12部、ポリエステル樹脂(デュポン社製ポリエステ
ルアドヒーシブ49000)18部を加えて、さらに混合して
得た感光層形成液を、アルミニウム蒸着ポリエステルフ
ィルム上にドクターブレードを用いて塗布し、100℃で3
0分間乾燥して厚さ約16μmの感光層を形成せしめて、
本発明の感光体No.36を作成した。
実施例37 アルミニウム蒸着したポリエステルフィルム基板上
に、実施例1で用いた電荷搬送層塗工液を実施例1と同
様にしてブレード塗工し、ついで乾燥して厚さ約20μm
の電荷搬送層を形成した。ビスアゾ顔料(P−2)13.5
部、ポリビニルブチラール(商品名:XYHLユニオンカー
バイトプラスチック社製)5.4部、THF680部及びエチル
セロソルブ1020部をボールミル中で粉砕混合した後、エ
チルセロソルブ1700部を加え攪拌混合して電荷発生層用
塗工液を得た。この塗工液を上記の電荷搬送層の上にス
プレー塗工し、100℃で10分間乾燥して厚さ約0.2μmの
電荷発生層を形成した。さらにこの電荷発生層の上にポ
リアミド樹脂(商品名:CM−8000、東レ製)のメタノー
ル/n−ブタノール溶液をスプレー塗工し120℃で30分間
乾燥して厚さ約0.5μmの保護層を形成せしめて感光体N
o.37を作成した。
かくしてつくられた感光体No.1〜37について、市販の
静電複写紙試験装置(KK川口電機製作所製SP428型)を
用いて−6KV又は+6KVのコロナ放電を20秒間行って帯電
せしめた後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vp
o(ボルト)を測定し、ついでタングステンランプ光
を、感光体表面の照度が4.5ルックスになるよう照射し
てその表面電位がVpoの1/2になる迄の時間(秒)を求
め、露光量E1/2(ルックス・秒)を算出した。その結果
を表−2示す。
また、以上の各感光体を市販の電子写真複写機を用い
て帯電せしめた後、原図を介して光照射を行って静電潜
像を形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像し、得られた
画像(トナー画像)を普通紙上に静電転写し、定着した
ところ、鮮明な転写画像が得られた。現像剤として湿式
現像剤を用いた場合も同様に鮮明な転写画像が得られ
た。
〔効果〕 本発明の感光体は感光特性に優れていることは勿論の
こと、熱や機械的の衝撃に対する強度が大で、しかも安
価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明にかかわる電子写真感光体の厚
さ方向に拡大した断面図である。 1……導電性支持体、2,2′2″,2,2……感光層 3……電荷発生物質、4……電荷搬送媒体又は電荷搬送
層 5……電荷発生層、5……保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 浩 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−190863(JP,A) 特開 昭55−144250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に下記一般式(I)で表わ
    されるアミノピレン化合物の少なくとも1種を有効成分
    として含有することを特徴とする電子写真用感光体。 (式中、R1,R2は置換もしくは無置換のアルキル基又は
    置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
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