JP3434259B2 - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

Info

Publication number
JP3434259B2
JP3434259B2 JP2000057481A JP2000057481A JP3434259B2 JP 3434259 B2 JP3434259 B2 JP 3434259B2 JP 2000057481 A JP2000057481 A JP 2000057481A JP 2000057481 A JP2000057481 A JP 2000057481A JP 3434259 B2 JP3434259 B2 JP 3434259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
solar cell
film
layer
electron affinity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000057481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000323733A (ja
Inventor
卓之 根上
泰宏 橋本
茂生 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2000057481A priority Critical patent/JP3434259B2/ja
Publication of JP2000323733A publication Critical patent/JP2000323733A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3434259B2 publication Critical patent/JP3434259B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池に関し、
特にたとえば、Ib族とIIIb族とVIb族とを含む化合
物半導体層を光吸収層とする太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】Ib族元素、IIIb族元素およびVIb族
元素からなる化合物半導体薄膜(カルコパイライト構造
半導体薄膜)であるCuInSe2膜(以下、CIS膜
という場合がある)あるいはCu(In,Ga)Se2
膜(以下、CIGS膜という場合がある)を光吸収層に
用いた薄膜太陽電池は、高いエネルギー変換効率を示
し、光照射等による効率の劣化がないため、注目されて
いる。
【0003】太陽電池では、理論的に、光吸収層の禁制
帯幅が1.4eV〜1.5eVの範囲内であるときに、
最も高い変換効率が得られるとされている。CIGS膜
を用いた太陽電池の場合は、GaとInの比率を変える
ことによって禁制帯幅を制御することが可能であり、G
a/(In+Ga)の原子数比が0.5〜0.8のとき
に、禁制帯幅が1.4eV〜1.5eVとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
CIGS太陽電池では、CIGS膜の禁制帯幅が1.2
eV〜1.3eVの範囲(これは、Ga/(In+G
a)の原子数比が0.2〜0.3であるCIGS膜に対
応する)で最も高い変換効率が得られる。現在のCIG
S太陽電池では、Ga濃度を増加させてCIGS膜の禁
制帯幅を広げても、理論とは逆に変換効率が低下すると
いう問題がある。
【0005】また、現在報告されている高変換効率のC
IGS太陽電池は、窓層であるCdS膜と光吸収層であ
るCIGS膜とのヘテロ接合を備える。一方、近年、環
境汚染等の観点からCdSを用いないCIGS太陽電池
が注目されており、CdSの代わりに窓層としてZnO
系半導体を用いるCIGS太陽電池が幾つか報告されて
いる。しかしながら、変換効率はCdS膜を用いた場合
よりも低いという問題がある。ZnO系半導体を窓層に
用いた場合には、特に、開放電圧が低い値となる。
【0006】上記問題を解決するため、本発明は、pn
接合を形成する半導体層がCdS膜を含まず、かつ高効
率である太陽電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の太陽電池は、n形である第1の半導
体層とp形である第2の半導体層とを含み、前記第1の
半導体層と前記第2の半導体層とがpn接合を形成して
いる太陽電池であって、前記第1の半導体層はCdを含
まず、前記第2の半導体層は光吸収層であり且つIb族
元素、IIIb族元素およびVIb族元素を含む化合物半導
体層であり、前記第1の半導体層の禁制帯幅Eg1と前
記第2の半導体層の禁制帯幅Eg2とが、Eg1>Eg2
の関係を満たし、前記第1の半導体層の電子親和力χ1
(eV)と前記第2の半導体層の電子親和力χ2(e
V)とが、0≦(χ2−χ1)<0.5の関係を満たすこ
とを特徴とする。上記構成によれば、pn接合を形成す
る半導体層がCdSを含まず、かつ高効率である太陽電
池が得られる。また、上記構成によれば、光劣化が少な
いカルコパイライト構造化合物半導体を光吸収層とする
太陽電池が得られる。
【0008】上記第1の太陽電池では、前記第1の半導
体層が、前記第2の半導体層よりも光入射側に形成され
ていることが好ましい。上記構成によれば、入射光の損
失を少なくできる。
【0009】上記第1の太陽電池では、前記第1の半導
体層と前記第2の半導体層との間に、第3の半導体層を
さらに備え、前記第3の半導体層の禁制帯幅Eg3と前
記禁制帯幅Eg2が、Eg3>Eg2の関係を満たすこと
が好ましい。上記構成によって、特に高効率である太陽
電池が得られる。
【0010】上記第1の太陽電池では、前記第3の半導
体層が、n形半導体または高抵抗半導体のいずれかから
なることが好ましい。上記構成によって、前記第1の半
導体層の形成過程における前記第2の半導体層へのダメ
ージを低減でき、かつ良好なpn接合を提供できること
から、高い変換効率の太陽電池が得られる。
【0011】上記第1の太陽電池では、前記第3の半導
体層の電子親和力χ3(eV)と前記電子親和力χ2
が、(χ2−χ3)≧0.5の関係を満たし、前記第3の
半導体層の膜厚が50nm以下であることが好ましい。
上記構成によって、第3の半導体層をトンネルしてキャ
リアが輸送されるため、変換効率が高い太陽電池が得ら
れる。
【0012】上記第1の太陽電池では、前記第3の半導
体層が、ZnおよびIIIb族元素から選ばれる少なくと
も一つの元素を含む酸化物、あるいはZnおよびIIIb
族元素から選ばれる少なくとも一つの元素を含むカルコ
ゲン化合物であることが好ましい。
【0013】上記第1の太陽電池では、前記第1の半導
体層と前記第2の半導体層との間に、絶縁層をさらに備
え、前記絶縁層の禁制帯幅EgINSと前記禁制帯幅Eg2
とが、EgINS>Eg2の関係を満たすことが好ましい。
上記構成によって、特に高効率である太陽電池が得られ
る。
【0014】上記第1の太陽電池では、前記絶縁層の電
子親和力χINS(eV)と前記電子親和力χ2とが、(χ
2−χINS)≧0.5の関係を満たし、前記絶縁層の膜厚
が50nm以下であることが好ましい。上記構成によっ
て、絶縁層をトンネルしてキャリアが輸送されるため、
変換効率が高い太陽電池が得られる。
【0015】上記第1の太陽電池では、前記絶縁層が、
Al23、Ga23、Si34、SiO2、MgF2およ
びMgOから選ばれる少なくとも一つの絶縁物からなる
ことが好ましい。
【0016】また、上記第1の半導体層では、前記第2
の半導体層は、前記第1の半導体層側の表面に、n形半
導体層または高抵抗半導体層をさらに備えることが好ま
しい。上記構成によって、前記第2の半導体層の中にp
n接合が形成され、接合界面の欠陥密度が低減できるこ
とから、高い変換効率の太陽電池が得られる。
【0017】
【0018】また、上記第1の太陽電池では、前記第1
の半導体層が、Znを含む化合物からなることが好まし
い。上記構成によって、pn接合を形成する半導体層が
CdSを含まず、かつ特に変換効率が高い太陽電池が得
られる。
【0019】また、上記第1の太陽電池では、前記化合
物が、ZnとIIa族元素とを含む酸化物、あるいはZn
とIIa族元素とを含むカルコゲン化合物であることが好
ましい。
【0020】また、上記第1の太陽電池では、前記化合
物が、一般式Zn1-XXO(ただし、元素AはBe、M
g、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも一つ
であり、0<X<1である。)で表される酸化物を主成
分とすることが好ましい。上記構成によって、第2の半
導体層に応じて元素AおよびXを変化させることによっ
て、第1の半導体層の電子親和力を変化させることがで
き、変換効率が特に高い太陽電池が得られる。
【0021】また、上記第1の太陽電池では、前記元素
AがMgであり、前記Xが0<X<0.5の関係を満た
すことが好ましい。これによって、特性がさらに高い太
陽電池が得られる。
【0022】また、上記第1の太陽電池では、前記化合
物が、ZnとIIIb族元素とを含む酸化物、あるいはZ
nとIIIb族元素とを含むカルコゲン化合物であること
が好ましい。上記構成によって、pn接合を形成する半
導体層がCdSを含まず、かつ特に変換効率が高い太陽
電池が得られる。
【0023】また、上記第1の太陽電池では、前記化合
物が、一般式ZnY2-2Y3-2Y(ただし、元素BはA
l、GaおよびInから選ばれる少なくとも一つであ
り、0<Y<1である。)で表される酸化物を主成分と
することが好ましい。上記構成によって、第2の半導体
層に応じて元素BおよびYを変化させることによって、
第1の半導体層の電子親和力を変化させることができ、
変換効率が特に高い太陽電池が得られる。
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0027】(実施形態1)実施形態1では、本発明の
太陽電池について、一例を説明する。実施形態1では、
基板とは反対側から入射した光によって起電力を生じる
太陽電池について、一例を説明する。
【0028】実施形態1の太陽電池について、図1に断
面図を示す。図1を参照して、実施形態1の太陽電池1
0は、基板11と、基板11上に順次積層された下部電
極膜12、半導体層13(第2の半導体層)、半導体層
14(第1の半導体層)、上部電極膜15および反射防
止膜16と、上部電極膜15上に形成された取り出し電
極17とを含む。すなわち、半導体層14は、半導体層
13よりも光入射側に配置されている。
【0029】基板11には、たとえばガラス、ステンレ
ス、ポリイミド膜などを用いることができる。
【0030】下部電極膜12には、たとえばMoからな
る金属膜を用いることができる。
【0031】半導体層13(第2の半導体層)は、光吸
収層として機能する半導体層であり、p形の半導体層で
ある。半導体層13は、半導体層14よりも裏面側に配
置されている。半導体層13には、たとえば、Ib族元
素、IIIb族元素およびVIb族元素を含む化合物半導体
層を用いることができ、たとえば、CuInSe2、C
u(In,Ga)Se2、CuInS2、Cu(In,G
a)S2などを用いることができる。なお、半導体層1
3は、半導体層14側の表面に、表面半導体層13aを
備えていてもよい(以下の実施形態において同様であ
る)。表面半導体層13aを備える太陽電池10aの断
面図を、図2に示す。表面半導体層13aは、n形半導
体層または高抵抗(抵抗率が104Ωcm以上)の半導
体層である。高抵抗の半導体層としては、たとえばCu
In3Se5やCu(In,Ga)3Se5が挙げられる。
【0032】半導体層14(第1の半導体層)は、半導
体層13とともにpn接合を形成する層であり、窓層と
して機能する。半導体層14は、n形の半導体層であ
る。半導体層14はCdを含まない(構成元素またはド
ーパントとして含まない)。半導体層14には、たとえ
ば、Znを含む化合物を用いることができる。Znを含
む化合物としては、たとえば、ZnとIIa族元素とを含
む酸化物またはカルコゲン化合物、あるいは、ZnとII
Ib族元素とを含む酸化物あるいはカルコゲン化合物を
用いることができる。具体的には、たとえば、一般式Z
1-XXO(ただし、元素AはBe、Mg、Ca、Sr
およびBaから選ばれる少なくとも一つであり、0<X
<1である。)で表される酸化物を主成分(含有率が9
0wt%以上)とする化合物を用いることができる。こ
の場合、元素Aの含有率は、0.1at%以上であるこ
とが好ましい。また、一般式ZnY2-2Y3-2Y(ただ
し、元素BはAl、GaおよびInから選ばれる少なく
とも一つであり、0<Y<1である。)で表される酸化
物を主成分(含有率が90wt%以上)とする化合物を
用いてもよい。この場合、元素Bの含有率は、5at%
以上であることが好ましい。
【0033】実施形態1の太陽電池10では、半導体層
13の禁制帯幅Eg2と半導体層14の禁制帯幅Eg1
が、Eg1>Eg2の関係を満たす。また、半導体層13
の電子親和力χ2(eV)と半導体層14の電子親和力
χ1(eV)とが、0≦(χ 2−χ1)<0.5の関係を
満たす。
【0034】上部電極膜15は、透明導電膜であり、た
とえば、ZnOにAlがドープされたZnO:Alや、
ITO(Indium Tin Oxide)を用いる
ことができる。
【0035】反射防止膜16は、上部電極膜15の界面
で入射光が反射することを防止する膜であり、上部電極
膜15がITOやZnO:Alである場合には、たとえ
ばMgF2を用いることができる。
【0036】取り出し電極17には、たとえばNiCr
膜とAu膜とを積層した金属膜を用いることができる。
【0037】次に、太陽電池10の製造方法の一例につ
いて説明する。
【0038】まず、たとえばスパッタリング法や蒸着法
によって、基板11上に下部電極膜12を形成する。そ
の後、たとえば蒸着法やスパッタリング法によって、下
部電極膜12上に半導体層13を形成する。その後、た
とえば化学析出法やスパッタリング法によって、半導体
層13上に半導体層14を形成する。その後、たとえば
スパッタリング法によって、半導体層14上に上部電極
膜15を形成する。その後、たとえば電子ビーム蒸着法
によって、上部電極膜15上の一部に取り出し電極17
を形成する。その後、たとえば蒸着法によって、上部電
極膜15上に反射防止膜16を形成する。このようにし
て、太陽電池10を形成できる。なお、半導体層13の
表面にn形半導体層または高抵抗の半導体層を形成する
場合には、たとえば溶液浸漬法、蒸着法または気相拡散
法で形成できる。
【0039】太陽電池10の一例について、バンド図
を、図3に模式的に示す。なお、図3では、半導体層1
3がCu(In,Ga)Se2であり、半導体層13の
表面に、表面半導体層13aであるCu(In,Ga)
3Se5が形成されている場合について示している。
【0040】次に、光吸収層である半導体層13にCI
GS膜を用いた太陽電池を例にとって、太陽電池10の
機能について説明する。
【0041】光吸収層にCIGS膜を用いた太陽電池の
効率の向上にはCIGS膜の禁制帯幅の拡大が有効な方
法であるが、CdSからなる窓層を備える従来の太陽電
池において、CIGS膜の禁制帯幅を1.3eV以上に
広げると、理論とは逆に効率が低下する。この原因の一
つとして、光吸収層であるCIGS膜と窓層であるCd
S膜とのヘテロ接合における伝導帯のエネルギー差(オ
フセット)が指摘されている。ヘルベルホルツ(E.H
erberholz)等は、CIGS膜中の原子数比
{Ga/(In+Ga)}<0.5の場合には、CdS
の伝導帯とCIGSの伝導帯とのオフセットによるバン
ドの不連続がCdSの伝導帯が持ち上がって接合近傍で
伝導帯が突出するスパイク状となり、原子数比{Ga/
(In+Ga)}>0.5ではCIGS膜の伝導帯が持
ち上がってCdSの伝導帯とCIGSの伝導帯とで段差
(とび)が生じるクリフ状となるモデルを提唱している
(ソーラ エナジー マテリアルズ アンド ソーラ
セルズ、Solar Energy Material
s and Solar Cells、1997年発刊
49巻3号227頁)。CdSとCIGSとのオフセッ
トがスパイク状となるときのバンド図を図4(a)に、
CdSとCIGSとのオフセットがクリフ状となるとき
のバンド図を図4(b)に示す。このモデルでは、伝導
帯のバンド不連続がクリフ状となることによってヘテロ
接合界面および界面近傍での再結合が増加し、変換効率
が低下することが示唆されている。この現象と同様にC
IGS膜の禁制帯幅が1.2eV〜1.3eVである場
合を考えると、窓層であるCdS膜をZnO膜に代えた
場合には、ZnO膜とCIGS膜との伝導帯のバンド不
連続は、CIGS膜の伝導帯が持ち上がるクリフ状とな
ることが予想される。
【0042】このようなヘテロ接合の伝導帯のバンド不
連続は、窓層の電子親和力と光吸収層であるCIGS膜
との電子親和力との違いに起因する。一般に、禁制帯幅
が異なるn形半導体とp形半導体について、それぞれの
電子親和力をχnおよびχpとすると、χn<χpでは、伝
導帯の不連続はスパイク状となる。一方、χn>χpの場
合は、伝導帯の不連続はクリフ状となる。ここで、Ga
を含有しないCuInSe2膜とCdS膜の電子親和力
の関係は、CdSの方が約0.2eV〜0.3eV小さ
い値となっている。したがって、ヘテロ接合を形成する
とCdS側にスパイクが生じる。しかしながら、Ga濃
度が増加するにつれCIGSの電子親和力は小さくな
る。したがって、あるGa濃度以上では、CdSの電子
親和力より小さな値となり、ヘテロ接合を形成するとC
IGS側にクリフが生じる。
【0043】また、窓層とCIGS膜のバンド不連続の
形態も窓層とCIGS膜の電子親和力に支配される。こ
こで、窓層としてCdS膜とZnO膜を比較すると、Z
nOの方がCdSより電子親和力が約0.4eV大きい
ために、GaのないCuInSe2膜でもヘテロ接合を
形成した場合には、クリフが生じて損失となる可能性が
ある。
【0044】さらに、窓層の電子親和力が光吸収層のそ
れより小さく、伝導帯にスパイクが生ずる場合は、伝導
帯のエネルギー差が大きいため太陽電池の変換効率に影
響を与える。CdSとCIGSのエネルギー差は約0.
2eV〜0.3eVであり、キャリア輸送の障壁にはほ
とんどならないが、たとえば、ZnSを窓層に用いると
CIGSとのエネルギー差は約1.6eVあり、光励起
されたキャリアの障壁となる。この場合はキャリアの輸
送が妨げられるため、光電流がほとんど外部に取り出せ
なくなる。したがって、変換効率は低下する。このよう
に、窓層と光吸収層の伝導帯にスパイクが生じる場合
は、高効率が得られるエネルギー差(オフセット)の最
適範囲があることがわかる。実施形態1の太陽電池は、
上記最適範囲を考慮して半導体層13(光吸収層)およ
び半導体層14(窓層)の電子親和力および禁制帯幅を
規定している。したがって、実施形態1の太陽電池10
では、半導体層13と半導体層14との接合界面におけ
るキャリアの再結合が少なくなる。
【0045】以上説明したように、上記実施形態1の太
陽電池10によれば、窓層にCdSを用いず、かつ高効
率である太陽電池が得られる。なお、上記実施形態で
は、第1の半導体層が第2の半導体層よりも光入射側に
配置されている場合について説明したが、第1の半導体
層が第2の半導体層よりも裏面側に配置されていてもよ
い。
【0046】(実施形態2)実施形態2では、本発明の
太陽電池について、他の一例を説明する。
【0047】実施形態2の太陽電池20について、断面
図を図5に示す。実施形態2の太陽電池20は、実施形
態1の太陽電池10と比較して、半導体層21を備える
点のみが異なるため重複する説明は省略する。
【0048】半導体層21(第3の半導体層)は、半導
体層13と半導体層14との間に配置されている。半導
体層21の禁制帯幅Eg3と半導体層13の禁制帯幅E
2とは、Eg3>Eg2の関係を満たす。第3の半導体
層としては、たとえば、ZnおよびIIIb族元素から選
ばれる少なくとも一つの元素を含む酸化物、またはZn
およびIIIb族元素から選ばれる少なくとも一つの元素
を含むカルコゲン化合物を用いることができる。また、
半導体層21として、SnO2を用いてもよい。
【0049】なお、半導体層21の電子親和力χ3(e
V)と半導体層13の電子親和力χ2とが、(χ2
χ3)≧0.5の関係を満たすことが好ましい。また、
半導体層21の膜厚は、50nm以下であることが好ま
しい。半導体層21としては、たとえば、Zn(O,
S)膜を用いることができる。ここで、Zn(O,S)
とは、ZnとOとSからなる化合物であって、Zn−O
結合とZn−S結合とを含む化合物を意味する。
【0050】太陽電池20は、実施形態1で説明した太
陽電池10と同様の方法で製造できる。なお、半導体層
21は、たとえば化学析出法や蒸着法によって形成でき
る。
【0051】上記実施形態2の太陽電池20によれば、
窓層としてCdSを用いず、高効率な太陽電池が得られ
る。
【0052】(実施形態3)実施形態3では、本発明の
太陽電池について、その他の一例を説明する。
【0053】実施形態3の太陽電池30について、断面
図を図6に示す。実施形態3の太陽電池30は、実施形
態1の太陽電池10と比較して、絶縁層31を備える点
のみが異なるため重複する説明は省略する。
【0054】絶縁層31の禁制帯幅EgINSと半導体層
13の禁制帯幅Eg2は、EgINS>Eg2の関係を満た
す。絶縁層31としては、たとえば、Al23、Ga2
3、Si34、SiO2、MgF2およびMgOから選
ばれる少なくとも一つの絶縁物からなる絶縁層を用いる
ことができる。
【0055】なお、絶縁層31の電子親和力χINSと半
導体層13の電子親和力χ2とは、(χ2―χINS)≧
0.5の関係を満たすことが好ましい。また、絶縁層3
1の膜厚は50nm以下であることが好ましい。
【0056】太陽電池30は、実施形態1で説明した太
陽電池10と同様の方法で製造できる。なお、絶縁層3
1は、たとえばスパッタリング法や蒸着法によって形成
できる。
【0057】上記実施形態3の太陽電池30によれば、
窓層としてCdSを用いず、高効率な太陽電池が得られ
る。
【0058】
【実施例】(実施例1)実施例1では、実施形態1で説
明した太陽電池10aについて、半導体層13の伝導帯
と半導体層14の伝導帯とのオフセットを変化させたと
きの太陽電池特性を計算した一例を示す。計算に用いた
太陽電池のバンド構造は、図3と同様である。
【0059】実施例1の計算では、光吸収層である半導
体層13に禁制帯幅Eg2が1.2eVで電子親和力が
χ2のCu(In,Ga)Se2膜(CIGS膜)を用い
た。このCIGS膜の表面には、表面半導体層13aで
あるCu(In,Ga)3Se5層が形成されているとし
て計算した。また、窓層である半導体層14には、Zn
Oと略等しい禁制帯幅(約3.2eV)を有し、電子親
和力がχ1である半導体層を用いた。各々の膜厚はCI
GSが2μm、表面半導体層であるCu(In,Ga)
3Se5層が20nm、窓層が0.1μmである。
【0060】そして、半導体層13の伝導帯と半導体層
14の伝導帯とのオフセット(χ2−χ1)の影響を調べ
るため、半導体層13と半導体層14の電子親和力の差
を変化させて太陽電池特性の計算を行った。なお、計算
では、表面半導体層13aであるCu(In,Ga)3
Se5層と半導体層14との界面に、欠陥を仮定し、欠
陥において再結合が生じるようにした。
【0061】計算結果を図7および図8に示す。図7の
(a)は短絡電流密度(JSC)、(b)は開放端電圧
(VOC)、図8の(a)は曲線因子(FF)、(b)は
変換効率(Efficiency)を示している。
【0062】まず、伝導帯のオフセット(Conduc
tion Band Offset)が負、つまり、窓
層の電子親和力がCIGS膜の電子親和力よりも大きい
場合に注目すると、JSCはオフセットが負に大きくなる
につれ徐々に減少するが、その減少率は小さい。これに
対して、VOCとFFはオフセットが負に大きくなると急
激に減少する。これは、オフセットが負になると、注入
されたキャリアが窓層と光吸収層との界面に留まる時間
が長くなり、界面に存在する欠陥を介した再結合が増大
するためである。次に、オフセットが正、つまり窓層の
電子親和力が光吸収層の電子親和力よりも小さい場合で
は、オフセットの増加に伴いVOCは若干減少する。これ
に対し、JSCとFFはオフセットが0.5eV以上にな
ると急激に減少する。これは、オフセットが0.5eV
以上になると、窓層が光励起された電子輸送の障壁とな
り、電子が流れなくなるためである。以上のことから、
窓層の伝導帯と光吸収層の伝導帯とのオフセットを0.
5eV以下とすることによって、特性が高い太陽電池が
得られることがわかる。
【0063】ここで、実際の窓層材料とCIGS膜の伝
導帯のオフセットを検討する。窓層にCdS膜を用いた
場合は、オフセットは0.2eV〜0.3eVであり、
高い変換効率が得られる範囲内である。これに対し、窓
層にZnOを用いた場合は、オフセットは約−0.2e
Vとなり、CdSを用いた場合の約70%に低下するこ
とがわかる。
【0064】ここで、重要となるのは、光吸収層の電子
親和力や窓層の電子親和力の絶対値ではなくて、その差
である。したがって、高い変換効率の太陽電池を構成す
るには、電子親和力がχ2(eV)である光吸収層に対
しては、0≦(χ2−χ1)<0.5(好ましくは、0≦
(χ2−χ1)<0.4)の関係を満たす電子親和力χ 1
を有する窓層を選択する必要がある。たとえば、CIG
S膜のGa濃度を変化させると禁制帯幅が増大し、かつ
電子親和力が減少する。したがって、太陽光を最も効率
的に電気エネルギーに変換する禁制帯幅を有するCIG
S膜に対しても電子親和力差が0eV〜0.5eV以内
である窓層を用いることによって高効率の太陽電池が得
られる。
【0065】なお、ここでは、光吸収層となるp形半導
体として、表面にn形Cu(In,Ga)3Se5が薄く
形成されたCIGS膜を仮定したが、n形CIGS膜に
よって被覆されたp形CIGS膜、または表面が高抵抗
Cu(In,Ga)S2層で覆われたp形CIGS膜を
用いた場合でも同様な結果が得られた。
【0066】(実施例2)実施例2では、まず、半導体
層14(窓層)となるZn1-XMgXO膜の作製法および
特性について述べる。Zn1-XMgXO膜はZnOターゲ
ットとMgOターゲットの2元同時スパッタで形成し
た。ZnとMgの組成比は、2つのターゲットへ印加す
る高周波パワーを変化させることによって制御した。作
製したZn1- XMgXO膜のX線回折測定から、Xが0.
3(Zn0.7Mg0.3O)まではc軸に強く配向した単一
相であり、Xが0.5(Zn0.5Mg0.5O)までは、Z
nOの構造を基本とした回折が強く観測された。電子デ
バイスを構成する場合、一般に、単一相の半導体あるい
は誘電体を用いた方が、電流あるいは電圧ロスが少ない
ため有利である。したがって、電子デバイスにZn1-X
MgXO膜を用いる場合の組成比としては、0<X<
0.5の範囲が好ましい。
【0067】次に、組成比の異なるZn1-XMgXO膜の
透過率を測定することによって、光吸収係数とフォトン
エネルギーとの関係を算出した。算出した結果を、図9
に示す。図9において、υは入射光の振動数を表し、α
は光吸収係数を表す。各組成比における膜についてプロ
ットしたデータの外挿線から、光学バンドギャップを求
めることができる。ZnOの光学バンドギャップは約
3.24eVであり、Mgの含有率が増加するにつれ光
学バンドギャップが拡大する。バンドギャップの拡大に
より電子親和力が小さくなることから、Mgの含有率を
変化させることによって電子親和力を制御できることが
わかる。
【0068】そこで、Zn1-XMgXO膜のMg含有率を
変化させたときの、CIGS膜の電子親和力とZn1-X
MgXO膜の電子親和力との差の変化を計算した。計算
結果を図10に示す。計算は、以下のように行った。ま
ず、光電子分光分析法(XPS)を用いて、Zn1-X
XO膜とCIGS膜のそれぞれについて、膜のコアレ
ベルと価電子帯の最大(Valence Band M
aximum)との差(E VBM CL)を測定した。次に、
測定結果から、Zn1-XMgXO膜とCIGS膜とのコア
レベルの差(△ECL)を求めた。これらの値を以下の式
(1)に適用することよって、Zn1-XMgXO膜とCI
GS膜との価電子帯のレベル差△EV(Valence
Band Offset)が求められる。次に、以下
の式(2)によって、Zn1-XMgXO膜とCIGS膜と
の電子親和力の差△ECが求められる。なお、Zn1-X
XO膜のバンドギャップEg(ZnMgO)とCIG
S膜のバンドギャップEg(CIGS)とは、光透過特
性または反射特性や、入射光の波長に対する太陽電池の
量子効率の変化から測定できる。 (1) △EV=EVBM CL(CIGS)−EVBM CL(Zn
MgO)−△ECL (2) △EC=Eg(ZnMgO)−Eg(CIG
S)−△EV なお、ここでは、XPS測定を用いた電子親和力の差の
計算方法を示したが、紫外線による光電子分光分析法
(UPS)を用いても計算することができる。UPS法
を用いる場合には、伝導帯レベルを測定できるため、電
子親和力の差を直接計算することができる。
【0069】次に、Mgの含有率を変化させた時の太陽
電池の特性を調べた。
【0070】実施例2では、実施形態2の太陽電池20
を実際に作製した一例について述べる。なお、実施例2
の太陽電池は、半導体層13の表面に、表面半導体層1
3aとして、Cdを含有させたCu(In,Ga)Se
2層を有する。また、実施例2の太陽電池では、半導体
層14(窓層)としてZn1-XMgXO膜を用いた。
【0071】実施例2では、まず、ガラス基板上にMo
電極膜を形成し、その上に半導体層13(光吸収層)と
なるCu(In0.8Ga0.2)Se2(CIGS)膜を形
成した。Mo膜およびCu(In,Ga)Se2膜は、
以下の方法で作成した(Japanese Journ
al of Applied Physics、199
5年、34巻、L1141参照)。まず、Mo膜はAr
ガス雰囲気中のスパッタリング法で形成した。膜厚は約
1μmであった。次に、Cu(In,Ga)Se2
は、3段階蒸着法で形成した。まず、第1段階として、
Mo膜の上に基板温度350℃にて(In,Ga)2
3膜を形成し、次に、第2段階として、基板温度50
0℃以上に昇温してCu、Seを蒸着してCu過剰組成
のCu(In,Ga)Se2膜を形成した。最後に、第
3段階として、基板温度を保持したまま、In、Gaお
よびSeを同時に蒸着して少し(In,Ga)が過剰な
組成のCu(In,Ga)Se2膜を形成した。Cu
(In,Ga)Se2膜の膜厚は約2μmであった。
【0072】次に、上記CIGS膜を硝酸カドミウムと
アンモニアの水溶液中に浸して、CIGS膜の表面に、
CdをドープしたCu(In,Ga)Se2からなる表
面半導体層を形成した。次に、半導体層13上に、半導
体層21(バッファー層)となるZn(O,S)膜(膜
厚10nm)を化学析出法によって形成した。このZn
(O,S)バッファー層の電子親和力はCIGS膜の電
子親和力より0.5eV以上小さく、Zn(O,S)膜
の伝導帯レベルがCIGS膜の伝導帯レベルより高いエ
ネルギー位置にある。
【0073】その後、Zn(O,S)膜の上に半導体層
14(窓層)として、Mgの含有率が異なるZn1-X
XO膜(膜厚0.1μm)を形成した。Zn1-XMgX
O膜は、前述の方法で形成した。その後、半導体層14
上に、上部電極膜15としてITO膜(膜厚0.1μ
m)をスパッタリング法によって形成した。さらに、上
部電極膜15上に、取り出し電極17と反射防止膜16
であるMgF2(膜厚0.12μm)を電子ビーム蒸着
によって形成した。このようにして、太陽電池20を作
製した。
【0074】Xが0.03であるZn0.97Mg0.03O膜
を窓層に用いたときの電流−電圧特性を図11に示す。
このとき、変換効率として16.0%が得られた。この
値はCdS膜を窓層に用いた太陽電池の効率と同程度で
ある。次に、Mgの含有率に対する変換効率の変化を図
12に示す。Mgを添加すると、ZnOのみを用いた太
陽電池の効率より約30%向上している。ここで用いた
ZnO膜の電子親和力χ1(eV)とCIGS膜の電子
親和力χ2(eV)との差(χ2−χ1)は約−0.1
(eV)であり、窓層ZnOの伝導帯レベルが低いた
め、ZnO/Zn(O,S)の界面において再結合が増
大する。したがって、太陽電池の変換効率は低下してい
る。これに対し、Mgを添加すると図9に示すようにバ
ンドギャップが増大し、かつ電子親和力が減少するた
め、CIGS膜とのオフセット(χ2−χ1)が正とな
り、界面再結合速度が減少し、変換効率が向上する。実
施例2の太陽電池では、Mgの含有率を0.2付近まで
増加させても効率はほとんど変わらない。これは、オフ
セット(χ2−χ1)の値が0.5eV以下の範囲内であ
るためと考えられる。このように、電子親和力を制御で
きるZn1-XMgXO膜を窓層に用いることによって、太
陽電池の変換効率を向上できることがわかった。
【0075】なお、実施例2では、Zn1-XMgXO膜を
ZnOとMgOの2元同時スパッタリング法によって形
成したが、あらかじめ任意のMgOを添加した(ZnO
+MgO)の焼結体ターゲットを用いてもZn1-XMgX
O膜が形成できる。さらに、Zn1-XMgXOにZnOの
結晶構造を変化させない少量のAl23等の不純物を添
加しても同様な効果が得られる。また、ここでは、電子
親和力の小さい半導体層21(バッファー層)として、
高抵抗n形半導体であるZn(O,S)膜を用いたが、
CIGS膜とのオフセットが1.3eV以上のZnS膜
等を用いても同様な効果が得られる。また、ここでは、
Cdをドープしてp形CIGS膜表面に極薄いn形の表
面半導体層を形成しているが、この表面半導体層を形成
していない場合でも、ZnO膜を用いる従来の太陽電池
よりも、窓層としてZn1-XMgXO膜を用いる本実施例
の太陽電池の方が、高効率となる。
【0076】(実施例3)実施例3では、実施形態1の
太陽電池10aについて作製した一例について述べる。
実施例3では、基板11としてガラス基板、下部電極膜
12としてMo膜、半導体層13(光吸収層)としてC
u(In,Ga)Se2、半導体層14(窓層)とし
て、電子親和力が異なるZnYAl2-2Y3-2Y膜(0<
Y<1)、上部電極膜15としてITO、反射防止膜1
6としてMgF2を用いた。なお、半導体層13の表面
には、表面半導体層13aとして、Cu(In,Ga)
Se2を形成した。
【0077】実施例3の太陽電池では、Al23の方が
ZnOよりも電子親和力が小さいことから、ZnO膜に
Al23を添加することによって電子親和力を制御でき
ることが予想できる。ZnYAl2-2Y3-2Y膜はZnO
ターゲットとAl23ターゲットの2元同時スパッタで
形成した。ZnとAlとの組成比は、2つのターゲット
へ印加する高周波パワーによって制御した。Al含有率
に対する太陽電池の変換効率の変化を、図13に示す。
図の縦軸の変換効率は、ZnOを用いた時の変換効率で
規格化してある。ZnYAl2-2Y3-2Y膜中の原子数比
{Al/(Zn+Al)}の値が0.1までのときは、
Alを添加していないZnO膜を用いた場合よりも変換
効率が低下している。これは、少量のAlを添加するこ
とによりZnYAl2-2Y3-2Y膜が低抵抗化して、漏れ
電流が流れるためと考えられる。次に、Al/(Zn+
Al)の値が0.2から0.7までは効率が向上し、ほ
ほ一定の値となっている。これは、Al23の添加量が
増加することにより膜の電子親和力がCIGS膜のそれ
より小さくなるためである。次に、Al/(Zn+A
l)の値が0.7以上では、効率が急激に低下してい
る。これは、ZnYAl2 -2Y3-2Y膜の電子親和力χ1
CIGS膜の電子親和力χ2との差(χ2−χ1)が0.
5eV以上となり、ZnYAl2-2Y3-2Y膜が障壁とな
るため、CIGS膜で光励起されたキャリアが流れなく
なることによると考えられる。このように、Alの含有
率を変化させることによって、ZnYAl2-2Y3-2Y
の電子親和力が制御でき、Al/(Zn+Al)の値が
0.2〜0.7の範囲内で変換効率が改善できることが
わかった。
【0078】なお、CIGS膜中の原子数比(Ga/
(In+Ga))を変化させることによってCIGS膜
の電子親和力が変化することから、変換効率が向上する
Alの組成比の範囲は変化する。また、実施例3では、
窓層としてZnYAl2-2Y3-2 Y膜を用いたが、Alの
代わりにIIIb族元素を用いたZnYGa2-2Y3-2Y(0
<Y<1)等でも同様な効果が得られる。ただし、変換
効率の向上に最適なIIIb族元素の組成比の範囲は、用
いる元素によって異なる。
【0079】(実施例4)実施例4では、実施形態3の
太陽電池30について作製した一例について説明する。
実施例4の太陽電池では、基板11としてガラス基板、
下部電極膜12としてMo膜、半導体層13としてCu
(In,Ga)Se2、半導体層14(窓層)としてZ
0.9Mg0.1O膜、上部電極膜15としてITO、反射
防止膜16としてMgF2、絶縁層31(バッファー
層)としてAl23膜を用いた。なお、半導体層13の
表面には、表面半導体層13aとして、Cdを含有させ
たCu(In,Ga)Se2を形成した。
【0080】ここで、半導体層14(窓層)の電子親和
力χ1と半導体層13(光吸収層)の電子親和力χ2との
差(χ2−χ1)は、0〜0.5eVの範囲内である。ま
た、絶縁層31の電子親和力χINS(eV)と電子親和
力χ2(eV)とは、(χ2−χINS)≧0.5(eV)
の関係を満たす。各々の作製法は実施例2と同様であ
る。なお、Al23膜は電子ビーム蒸着によってCIG
S膜上に形成した。
【0081】Al23の膜厚を変えた時の、太陽電池の
変換効率の変化について、図14に示す。ここで、縦軸
の効率は、Al23の膜厚が0の時(Al23膜がない
時)の効率で規格化してある。Al23の膜厚が10n
m程度で効率が最高となり、膜厚の増加により効率が減
少し、50nm以上では出力が大きく低下した。この理
由について以下に述べる。まず、Al23の膜厚が10
nmよりも小さくなるときは、CIGS膜を覆うAl2
3膜の被覆率が低く、部分的にCIGS膜表面にZn
1-XMgXO膜を形成する際の飛翔加速粒子あるいはイオ
ン化したガス分子の衝突によるスパッタリングダメージ
が生じ、CIGS膜界面の欠陥密度が増加し、変換効率
が減少すると考えられる。
【0082】次に、絶縁層の膜厚が10nmよりも大き
くなると変換効率が低下し、50nm以上で急激に低下
する理由について述べる。電子親和力が小さい絶縁体層
Al 23はCIGS膜とZn1-XMgXO膜とで形成され
るpn接合の障壁となる。しかし、膜厚が薄いと光キャ
リアはこの障壁をトンネルしてn形の窓層へと流れる。
これに対し、膜厚が増加すると障壁の厚さが増すことに
よりトンネル電流が極端に減少し、効率が低下する。し
たがって、電子親和力がCIGSの電子親和力よりも
0.5eV以上小さい絶縁層をバッファー層として用い
る場合は、膜厚は50nm以下が好ましく、また、最適
な膜厚範囲が存在する。
【0083】なお、絶縁層の代わりに、実施例2で述べ
た高抵抗の半導体層(電子親和力が光吸収層の電子親和
力よりも0.5eV以上大きい半導体層)を用いても、
同様の結果が得られる。また、絶縁層として、Al23
の代わりにGa23、Si34、SiO2、MgF2等を
用いても同様な結果が得られる。
【0084】(実施例5)実施例5では、実施形態2で
説明した太陽電池20について、その他の一例を説明す
る。実施例5では、半導体層14(窓層)を固定し、半
導体層13(光吸収層)の電子親和力を変化させた場合
の、太陽電池の変換効率の変化について測定した。実施
例5の太陽電池では、基板11としてガラス基板、下部
電極膜12としてMo膜、半導体層13としてSを固溶
させたCuIn(Se1-XX2膜(0≦X≦1)、半
導体層14(窓層)として、Zn0.8Mg0.2O膜、上部
電極膜15としてITO、反射防止膜16としてMgF
2、半導体層21(バッファー層)としてZnS膜(膜
厚10nm)を用いた。なお、半導体層13の表面に
は、表面半導体層13aとして、Cdを含有させたCu
In(Se1-XX2膜を形成した。
【0085】CuInS2はCuInSe2に比べ電子親
和力が約0.4eVほど小さい。したがって、Sの固溶
率Xを変化させることによって、半導体層13の電子親
和力が変化する。Sの固溶率Xに対する変換効率の変化
を、図15に示す。縦軸の変換効率は、CuInSe2
膜(X=0)を用いた時の変換効率で規格化した値であ
る。
【0086】図15に示すように、Sの固溶率Xが0〜
0.8である間は、変換効率はほとんど変化しないが、
X>0.8以上では効率が減少する。これは以下の理由
による。CuInSe2に対して窓層Zn0.8Mg0.2
膜の電子親和力は約0.3eV小さい。したがって、X
が0.8以下の場合には、窓層の電子親和力と光吸収層
の電子親和力とは、高い変換効率が得られる本発明の太
陽電池の条件を満たす。一方、Sの固溶率Xが大きくな
ると、CuIn(Se1-XX2膜の電子親和力が減少
する。この時、Zn0.8Mg0.2Oの電子親和力χ1(e
V)とCuIn(Se1-XX2の電子親和力χ2(e
V)とが、0≦χ2−χ1<0.5の関係を満たす範囲で
は効率は変化しない。しかし、Sの固溶率Xがさらに増
加すると、(χ2−χ1)<0(eV)となり、界面再結
合の影響を強く受けて効率が低下する。実施例1および
2からもわかるように、光吸収層の電子親和力が小さく
なった場合には、それに適した電子親和力を有する窓層
を形成する必要がある。このように、窓層として、電子
親和力が制御できるZn1-XMgXO膜を用いることが好
ましい。
【0087】なお、ここでは、光吸収層としてCuIn
(Se1-XX2膜を用いたが、Cu(In1-XGaX
Se2膜(0≦X≦1)でも同様な結果が得られる。こ
の場合、CuGaSe2の電子親和力はCuInSe2
それより約0.6eV小さいことから、Ga固溶率Xに
より電子親和力は大きく変化する。ただし、Cu(In
1-XGaX)Se2膜のXが変化しても、それに適した電
子親和力を有する窓層を適用することにより高い変換効
率が得られる。また、同様にCu(In1-XGaX)(S
1-YY2膜において、電子親和力は、Gaの固溶率
XとSの固溶率Yとによって変化するが、それに適した
電子親和力を有する窓層を用意することによって変換効
率が高い太陽電池が得られる。さらに、Gaの固溶率や
Sの固溶率が膜厚方向に変化しているグレーデッド形の
光吸収層においても、空乏層内にある光吸収層の電子親
和力と比較して、電子親和力が0.5eV小さい窓層を
用いることによって、同様に高い変換効率が得られる。
【0088】以上、本発明の実施形態について例を挙げ
て説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず
本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用するこ
とができる。
【0089】たとえば、上記実施形態では、基板と反対
側から入射した光によって発電する太陽電池を示した
が、基板側から入射した光によって発電する太陽電池で
もよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の太
陽電池によれば、第1の半導体層(窓層)と第2の半導
体層(光吸収層)について禁制帯幅および電子親和力の
関係を規定することによって、高い変換効率の太陽電池
が得られる。これは、前記範囲内の電子親和力を有する
窓層を用いることにより、接合界面での再結合を抑制で
き、かつ光キャリアの障壁とならない窓層及び光吸収層
を提供できることによる。さらに、上記第1の太陽電池
によれば、窓層としてCdSを用いず、かつ変換効率が
高い太陽電池が得られる。
【0091】また、本発明の第2の太陽電池では、窓層
が一般式Zn1-ZzO(ただし、元素CはBe、Mg、
Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも一つであ
り、0<Z<1である。)で表される酸化物を主成分と
しているため、窓層の欠陥が少なく、窓層のバンドギャ
ップおよび電子親和力を自由に変えることができる。し
たがって、変換効率が高い太陽電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の太陽電池について、一例を示す断面
図である。
【図2】 本発明の太陽電池について、他の一例を示す
断面図である。
【図3】 図1に示した太陽電池について、バンド図の
一例を示す模式図である。
【図4】 従来の太陽電池について、バンド図の一例を
示す模式図である。
【図5】 本発明の太陽電池について、その他の一例を
示す断面図である。
【図6】 本発明の太陽電池について、さらにその他の
一例を示す断面図である。
【図7】 本発明の太陽電池の一例について、(a)短
絡電流密度、および(b)開放電圧を示すグラフであ
る。
【図8】 本発明の太陽電池の一例について、(a)曲
線因子、および(b)変換効率を示すグラフである。
【図9】 組成比の異なるZn1-XMgXO膜について、
光吸収係数とフォトンエネルギーとの関係を示すグラフ
である。
【図10】 Zn1-XMgXO膜のMg含有率を変化させ
たときの、Zn1-XMgXO膜の電子親和力とCIGS膜
の電子親和力との差の変化を示すグラフである。
【図11】 本発明の太陽電池の一例について、電流−
電圧特性を示すグラフである。
【図12】 Zn1-XMgXO膜のMg含有率の変化に対
する変換効率の変化を示すグラフである。
【図13】 ZnYAl2-2Y3-2Y膜中のYの値を変化
させたときの、規格化変換効率の変化を示すグラフであ
る。
【図14】 バッファー層であるAl23膜の膜厚を変
化させたときの、規格化変換効率の変化を示すグラフで
ある。
【図15】 光吸収層であるCuIn(Se1-XX2
膜の固溶率Xを変化させたときの、規格化変換効率の変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
10、10a、20、30 太陽電池 11 基板 12 下部電極膜 13 半導体層(第2の半導体層) 13a 表面半導体層 14 半導体層(第1の半導体層) 15 上部電極膜 16 反射防止膜 17 取り出し電極 21 半導体層 31 絶縁層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−125207(JP,A) 特開 平10−135498(JP,A) 特開 平8−330614(JP,A) 特開 平9−199741(JP,A) 特開 平11−145493(JP,A) 米国特許5078804(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n形である第1の半導体層とp形である
    第2の半導体層とを含み、前記第1の半導体層と前記第
    2の半導体層とがpn接合を形成している太陽電池であ
    って、 前記第1の半導体層はCdを含まず、 前記第2の半導体層は光吸収層であり且つIb族元素、
    IIIb族元素およびVIb族元素を含む化合物半導体層で
    あり、 前記第1の半導体層の禁制帯幅Eg1と前記第2の半導
    体層の禁制帯幅Eg2とが、Eg1>Eg2の関係を満た
    し、 前記第1の半導体層の電子親和力χ1(eV)と前記第
    2の半導体層の電子親和力χ2(eV)とが、0≦(χ2
    −χ1)<0.5の関係を満たすことを特徴とする太陽
    電池。
  2. 【請求項2】 前記第1の半導体層が、前記第2の半導
    体層よりも光入射側に形成されている請求項1に記載の
    太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層との間に、第3の半導体層をさらに備え、 前記第3の半導体層の禁制帯幅Eg3と前記禁制帯幅E
    2が、Eg3>Eg2の関係を満たす請求項1または2
    に記載の太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記第3の半導体層が、n形半導体また
    は高抵抗半導体のいずれかからなる請求項3に記載の太
    陽電池。
  5. 【請求項5】 前記第3の半導体層の電子親和力χ
    3(eV)と前記電子親和力χ2とが、(χ2−χ3)≧
    0.5の関係を満たし、 前記第3の半導体層の膜厚が50nm以下である請求項
    3に記載の太陽電池。
  6. 【請求項6】 前記第3の半導体層が、ZnおよびIII
    b族元素から選ばれる少なくとも一つの元素を含む酸化
    物、あるいはZnおよびIIIb族元素から選ばれる少な
    くとも一つの元素を含むカルコゲン化合物である請求項
    5に記載の太陽電池。
  7. 【請求項7】 前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層との間に、絶縁層をさらに備え、 前記絶縁層の禁制帯幅EgINSと前記禁制帯幅Eg2
    が、EgINS>Eg2の関係を満たす請求項1または2に
    記載の太陽電池。
  8. 【請求項8】 前記絶縁層の電子親和力χINS(eV)
    と前記電子親和力χ2とが、(χ2−χINS)≧0.5の
    関係を満たし、 前記絶縁層の膜厚が50nm以下である請求項7に記載
    の太陽電池。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層が、Al23、Ga23、S
    34、SiO2、MgF2およびMgOから選ばれる少
    なくとも一つの絶縁物からなる請求項8に記載の太陽電
    池。
  10. 【請求項10】 前記第2の半導体層が、前記第1の半
    導体層側の表面に、n形半導体層または高抵抗半導体層
    をさらに備える請求項1または2に記載の太陽電池。
  11. 【請求項11】 前記第1の半導体層が、Znを含む化
    合物からなる請求項1ないし10のいずれかに記載の太
    陽電池。
  12. 【請求項12】 前記化合物が、ZnとIIa族元素とを
    含む酸化物、またはZnとIIa族元素とを含むカルコゲ
    ン化合物である請求項11に記載の太陽電池。
  13. 【請求項13】 前記化合物が、一般式Zn1-XX
    (ただし、元素AはBe、Mg、Ca、SrおよびBa
    から選ばれる少なくとも一つであり、0<X<1であ
    る)で表される酸化物を主成分とする請求項11に記載
    の太陽電池。
  14. 【請求項14】 前記元素AがMgであり、前記Xが0
    <X<0.5の関係を満たす請求項13に記載の太陽電
    池。
  15. 【請求項15】 前記化合物が、ZnとIIIb族元素と
    を含む酸化物、あるいはZnとIIIb族元素とを含むカ
    ルコゲン化合物である請求項11に記載の太陽電池。
JP2000057481A 1999-03-05 2000-03-02 太陽電池 Expired - Lifetime JP3434259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000057481A JP3434259B2 (ja) 1999-03-05 2000-03-02 太陽電池

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-58768 1999-03-05
JP5876899 1999-03-05
JP2000057481A JP3434259B2 (ja) 1999-03-05 2000-03-02 太陽電池

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003008726A Division JP3837114B2 (ja) 1999-03-05 2003-01-16 太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000323733A JP2000323733A (ja) 2000-11-24
JP3434259B2 true JP3434259B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=26399781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000057481A Expired - Lifetime JP3434259B2 (ja) 1999-03-05 2000-03-02 太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3434259B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8598447B2 (en) 2008-11-19 2013-12-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Photoelectric conversion device
US8658890B2 (en) 2009-02-18 2014-02-25 Tdk Corporation Solar cell and method of manufacturing solar cell

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4662616B2 (ja) * 2000-10-18 2011-03-30 パナソニック株式会社 太陽電池
JP2004158619A (ja) 2002-11-06 2004-06-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子デバイスおよびその製造方法
JP4851069B2 (ja) * 2003-03-18 2012-01-11 パナソニック株式会社 太陽電池とその製造方法
US7479596B2 (en) 2003-03-18 2009-01-20 Panasonic Corporation Solar cell and method for manufacturing the same
SE0301350D0 (sv) 2003-05-08 2003-05-08 Forskarpatent I Uppsala Ab A thin-film solar cell
EP1662580A1 (en) * 2003-12-05 2006-05-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Compound semiconductor film, solar cell, and methods for producing those
ATE467909T1 (de) * 2004-01-13 2010-05-15 Panasonic Corp Solarzelle und herstellungsverfahren
KR101144807B1 (ko) * 2007-09-18 2012-05-11 엘지전자 주식회사 태양전지 박막조성용 잉크와 그 제조방법, 이를 이용한cigs 박막형 태양전지, 및 그 제조 방법
JP4940309B2 (ja) * 2007-10-30 2012-05-30 三洋電機株式会社 太陽電池
DE112008003755T5 (de) * 2008-03-07 2011-02-24 Showa Shell Sekiyu K.K. Integrierte Struktur einer Solarzelle auf CIS-Grundlage
US20110018089A1 (en) * 2008-03-07 2011-01-27 Hideki Hakuma Stack structure and integrated structure of cis based solar cell
KR101075721B1 (ko) * 2009-06-04 2011-10-21 삼성전기주식회사 태양전지 및 이의 제조 방법
KR101245371B1 (ko) * 2009-06-19 2013-03-19 한국전자통신연구원 태양전지 및 그 제조방법
KR101072089B1 (ko) 2009-09-30 2011-10-10 엘지이노텍 주식회사 태양전지 및 이의 제조방법
JP5515613B2 (ja) * 2009-10-22 2014-06-11 株式会社豊田中央研究所 半導体光応答体
TWI514608B (zh) * 2010-01-14 2015-12-21 Dow Global Technologies Llc 具曝露式導電柵格之防溼光伏打裝置
WO2011090134A1 (ja) * 2010-01-21 2011-07-28 パナソニック電工株式会社 太陽電池
KR20120018604A (ko) * 2010-08-23 2012-03-05 삼성전자주식회사 태양 전지
JP2012054424A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Koji Tomita 太陽電池及びその製造方法
KR101160487B1 (ko) 2010-11-19 2012-07-03 한국세라믹기술원 후막형 cigs 태양전지 및 그 제조방법
JP2012124278A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Toyota Industries Corp 光電素子及び太陽電池
KR101283140B1 (ko) * 2011-01-26 2013-07-05 엘지이노텍 주식회사 태양전지 및 이의 제조방법
JP2012235024A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Toshiba Corp 光電変換素子および太陽電池
CN104364910B (zh) * 2012-01-31 2016-12-21 陶氏环球技术有限责任公司 制造磷属元素化物吸收体膜和发射体膜之间导带偏移降低的光伏器件的方法
JP6265362B2 (ja) * 2012-02-27 2018-01-24 日東電工株式会社 Cigs系化合物太陽電池
JP2013229572A (ja) * 2012-03-26 2013-11-07 Toyota Central R&D Labs Inc 光電素子
JP6083785B2 (ja) * 2012-08-24 2017-02-22 日東電工株式会社 化合物太陽電池およびその製造方法
WO2014077395A1 (ja) * 2012-11-19 2014-05-22 東ソー株式会社 酸化物焼結体、それを用いたスパッタリングターゲット及び酸化物膜
WO2014155444A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 キヤノンアネルバ株式会社 太陽電池の製造方法、および太陽電池
JP6463937B2 (ja) * 2013-10-18 2019-02-06 日本放送協会 光電変換素子、及び、光電変換素子の製造方法
JP6534088B2 (ja) * 2014-09-04 2019-06-26 国立大学法人名古屋大学 太陽電池
JP2015179863A (ja) * 2015-05-18 2015-10-08 株式会社東芝 光電変換素子および太陽電池

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8598447B2 (en) 2008-11-19 2013-12-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Photoelectric conversion device
US8658890B2 (en) 2009-02-18 2014-02-25 Tdk Corporation Solar cell and method of manufacturing solar cell

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000323733A (ja) 2000-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3434259B2 (ja) 太陽電池
US6259016B1 (en) Solar cell
Nakada et al. 18% efficiency Cd-free Cu (In, Ga) Se2 thin-film solar cells fabricated using chemical bath deposition (CBD)-ZnS buffer layers
Minemoto et al. Cu (In, Ga) Se 2 solar cells with controlled conduction band offset of window/Cu (In, Ga) Se 2 layers
EP0184298B1 (en) Thin film solar cell with thin cds and transparent window layer
EP1492169A2 (en) Solar cell
JP2002124688A (ja) 太陽電池
AU2011202301B2 (en) Monolithically integrated solar modules and methods of manufacture
JP3837114B2 (ja) 太陽電池
JP6133691B2 (ja) 太陽電池
Dang Nanostructured semiconductor device design in solar cells
US20170077327A1 (en) Photoelectric conversion element, solar cell, solar cell module, and solar power generating system
KR101906712B1 (ko) 광흡수층 조성물, 이를 포함하는 투명태양전지 및 이의 제조방법
JP2011023520A (ja) p型半導体膜及び太陽電池
KR101412150B1 (ko) 탠덤 구조 cigs 태양전지 및 그 제조방법
JP3130993B2 (ja) 太陽電池
KR101971398B1 (ko) 양면수광형 CdS/CdTe 박막태양전지 및 그 제조방법
JP3414814B2 (ja) 太陽電池とその製造方法
JPH11163376A (ja) 薄膜太陽電池
JP2005317563A (ja) 太陽電池
EP3903352B1 (en) Photovoltaic devices and methods of forming the same
Jandary et al. Simulation of CZTSSe single solar cells by AFORS-HET software
KR102337783B1 (ko) 황화주석 광흡수층을 구비하는 박막태양전지 및 이의 제조방법
JP2011091249A (ja) 太陽電池
JPH05218480A (ja) 太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3434259

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term