JP3429954B2 - 光学式情報記録媒体 - Google Patents

光学式情報記録媒体

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JP3429954B2 JP18365996A JP18365996A JP3429954B2 JP 3429954 B2 JP3429954 B2 JP 3429954B2 JP 18365996 A JP18365996 A JP 18365996A JP 18365996 A JP18365996 A JP 18365996A JP 3429954 B2 JP3429954 B2 JP 3429954B2
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秀樹 長谷川
茂明 佐々木
誠司 増田
文子 小沼
裕美子 松村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスクなどの光
学式情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式情報記録媒体として、光ディス
ク、光カードなどが知られている。これらは1)非接触
で情報を読み取れる、2)レーザー光を絞り込んで記
録、再生を行うため信号を高密度に収録することが可能
である、といった特徴を有しているため、近年著しく普
及が進んでいる。特に、コンパクトディスク、ビデオデ
ィスクに代表されるように、光ディスクの伸びは著し
く、今後ますます用いられるようになっていくものと思
われる。
【0003】これら光学式情報記録媒体は、微小な溝あ
るいはピットを表面に形成した透明基材上に金属や誘電
体などの無機薄膜が反射膜あるいは記録膜として形成さ
れた構造を有している。これら薄膜の膜厚や組成はその
記録媒体の用途により異なり、例えばコンパクトディス
ク、ビデオディスクなどの再生専用形光ディスクでは5
0〜100nm程度の厚みのアルミニウム膜が形成され
ている。なお、この膜厚は年々必要最小限の値に設定さ
れる傾向にある。
【0004】基材上にこのような薄膜を形成する手段と
しては、真空蒸着法、スパッタリング法などが一般に知
られている。真空蒸着法がバッチで行わなければならな
いのに対し、スパッタリング法は連続的な薄膜形成がで
きるため大量生産を可能にしている。さらに光学式情報
記録媒体においては、反射膜、記録膜の膜厚などの条件
を精密にコントロールする必要があるが、この点におい
てもスパッタリング法は優れており、同一条件で成膜し
た際の反射率等の膜特性の変動が極めて小さいという特
徴を有している。
【0005】光学式情報記録媒体用の基材としては、ガ
ラスや樹脂が用いられているが、最近では量産性の点か
ら、透明熱可塑性樹脂を使って射出成形法によって製造
する方法が主流となっている。
【0006】これに用いられる透明熱可塑性樹脂とし
て、メタクリル系樹脂やポリカーボネート樹脂、非晶性
ポリオレフィン樹脂などがある。この中で、メタクリル
系樹脂は光学特性、成形性に最も優れており、特にビデ
オディスク用の基材の樹脂として広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタク
リル系樹脂上に薄膜を形成する場合、スパッタリング法
では膜と基材との密着力が劣るものしか得られない。こ
のために真空蒸着法が採用されるが、生産性が上がらな
い点が問題である。
【0008】更に、メタクリル系樹脂は吸水率が大き
く、光ディスクなどのようにその片面に無機薄膜を形成
した場合には、主に基板の表面から水分の吸収が生ずる
ため、吸湿によってディスクに反りが生じやすい。ビデ
オディスクでは二枚の基板を貼合わせにすることにより
これを防いでいるが、反りの改善は必ずしも充分ではな
く、高温高湿下に放置するとディスクが変形して入力情
報の再生不能となったり、2枚の基材の貼合わせ面が剥
がれるなどの問題が生ずることがある。
【0009】光学式情報記録媒体は、サイズが小さくな
っていく傾向にあり、それに伴って、基材の厚みも薄く
なっていくことが予想される。また、基材の薄型化によ
って、光学的収差が減少しそれによってより信号ピット
の読み取り精度が向上するというメリットがある。即ち
信号の読みとり精度の向上によって信号の高密度化が可
能となるので今後は薄型基板が広く用いられていく可能
性が高い。しかし、基材が薄くなると基材の強度低下に
より、吸湿による基材の変形も大きくなるという問題が
ある。
【0010】光学式情報記録媒体は、長期間に互って入
力情報の保持と読みとりが誤りなく行えること(以下適
宜「性能の信頼性」という)を特徴の一つとしている。
しかしながら、従来のメタクリル系樹脂を基材として用
いた場合には、高温高湿下においてその特徴が損なわれ
るために、記録媒体の保管条件に制約が生じていた。ま
た、今後の基板の薄型化によりこの問題がさらに大きく
なると予想される。
【0011】一般に、高温高湿下での記録媒体の性能の
維持は、材料の耐熱性を上げるか、吸水率を小さくする
ことにより達成される。メタクリル系樹脂を用いたディ
スク基板に耐熱性を付与させる手段としてメタクリル酸
メチルにN−置換マレイミドを共重合させる方法(特開
昭62−87901号公報)が提案されている。また、
吸水率を下げる手段としてメタクリル酸シクロヘキシル
を共重合させる方法(特開昭57−186241号公
報)が提案されている。しかし、これらの方法では、樹
脂の機械的強度が低下して、射出成形時に成形品に割れ
が発生しやすく、製品の歩留まりが低下する点が問題で
ある。またスパッタリング法によりこれらの樹脂基材上
に金属膜を形成した場合、金属膜と基材との充分な密着
性が得られない点が問題である。
【0012】本発明の目的は、メタクリル系樹脂基材上
にアルミニウム薄膜を形成させた光学式情報記録媒体を
製造するに際し、基材とアルミニウム薄膜との密着性が
良好で且つ記録媒体の吸湿による変形が小さく、高温高
湿下における性能の維持に優れた記録媒体を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、基材上
にアルミニウム薄膜が積層された積層体を2枚貼り合わ
せた両面記録型光学式情報記録媒体において、少なくと
も一方の積層体としてCH2=C(CH3)COOR
[R:CH3またはC6〜C22の環式炭化水素基]で示さ
れるメタクリル酸エステル(a)から選ばれる少なくとも
一種25〜60重量%、N−シクロヘキシルマレイミド
及びN−フェニルマレイミドから選ばれる少なくとも一
種のマレイミド単量体(b)15〜40重量%、アクリロ
ニトリル(c)5〜25重量%、スチレン(d)5〜25重量
%、及び上記(a)〜(d)成分と共重合可能なモノビニル単
量体(e)0〜15重量%からなる単量体混合物から得ら
れる共重合体であって、ASTM−D648記載の方法
を用いて荷重18.6Kg/cm2で測定した熱変形温度が1
10℃以上で、25℃クロロホルム中で測定した固有粘
度が0.4〜1.0dl/gの範囲である共重合体から
なる基材上に、スパッタリング法でアルミニウム薄膜を
400オングストローム以上形成した積層体を用いるこ
とを特徴とする記録媒体にある。また本発明の要旨は、
前記の基材と前記の積層体とを貼り合わせた片面記録型
光学式情報記録媒体にある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の光学式情報記録媒体の基
材となる共重合体を構成するメタクリル酸エステルに
は、化学式CH2=C(CH3)COOR[R:CH3
たはC6〜C22の環式炭化水素基]で示される化合物か
ら選ばれる少なくとも一種を用いる。
【0015】メタクリル酸エステルのなかでも上記の構
造を有するものは、耐熱性を向上させる観点から好まし
いものである。そのようなメタクリル酸エステルとして
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メ
タクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸イソボルニル、
メタクリル酸トリシクロ[5,2,1,02.6 ]デカ−
8−イル等が挙げられる。
【0016】共重合体中におけるメタクリル酸エステル
の存在量は25〜60重量%とする。メタクリル酸エス
テルが多すぎると、スパッタリング法で基材上に形成さ
れたアルミニウム薄膜と基材との密着性が不十分とな
り、基材からの膜の剥離がおき、実用上問題となる。ま
た、メタクリル酸エステルの存在量が少なすぎると光学
特性、成形性の優れた共重合体が得られない。
【0017】共重合体の共重合成分としてN−シクロヘ
キシルマレイミド、N−フェニルマレイミドから選ばれ
る少なくとも一種のマレイミド単量体(b)が15〜40
重量%用いられる。マレイミド単量体の比率が少なすぎ
る場合、耐熱性の向上効果が小さく、高温高湿下におけ
る性能の信頼性の更なる向上が期待できないため、光学
式情報記録媒体の特徴である性能の信頼性を損なう。逆
に、その量が多すぎる場合には、共重合体中に残存する
モノマーが多くなるため、成形基板に銀条欠陥(シルバ
ーストリーク)等の成形不良が生じやすくなったり、基
板が白濁するなどして好ましくない。
【0018】本発明においては、単量体混合物中にアク
リロニトリル(c)を5重量%〜25重量%含有してい
る。その量が少なすぎるとスパッタリング法により基材
上に形成された無機薄膜と基材との密着性が不充分で、
基材からの膜の剥離が起き、実用上問題になる。逆に多
すぎると、得られた共重合体中に残存するモノマーが多
くなりやすく、好ましくない。
【0019】本発明においては、単量体混合物中にスチ
レン(d)を5重量%〜25重量%含有している。その量
が少なすぎると、得られた共重合体からなる基材上にス
パッタリング法により無機薄膜を形成しても充分な無機
薄膜と基材との密着性が得られず、基材からの膜の剥離
が起き、実用上問題になる。逆にその量が多すぎると基
材の光学的異方性すなわち複屈折率が大きくなり、光学
的情報記録媒体用基材として好ましくない。
【0020】本発明においては、単量体混合物中に15
重量%を越えない範囲で共重合可能なモノビニル単量体
(e)を導入することができる。モノビニル単量体として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェ
ニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸ノルボルニル、
アクリル酸イソボルニル、アクリル酸トリシクロ[5,
2,1,02.6 ]デカ−8−イル等の単独またはそれら
の混合物などのアクリル酸エステル、無水マレイン酸、
無水イタコン酸等の酸無水物が挙げられる。
【0021】本発明における共重合体は、懸濁重合、乳
化重合、塊状重合、溶液重合等の公知の方法によって製
造することができる。また、本発明の共重合体には必要
に応じて安定剤、離型剤、滑剤、可塑剤等を添加するこ
とができる。
【0022】本発明における共重合体の、ASTM−D
648記載の方法を用いて荷重18.6Kg/cm2で測定し
た熱変形温度は110℃以上である。熱変形温度が11
0℃未満の場合には、高温高湿下にさらした場合基材の
変形が大きくなりやすく、実用上好ましくない。
【0023】本発明における共重合体の25℃クロロホ
ルム中で測定した固有粘度は0.4〜1.0dl/g、
好ましくは0.5〜0.8dl/gの範囲である。共重
合体の固有粘度が小さすぎる場合は、共重合体の機械的
強度が不足し、射出成形あるいは射出圧縮成形時に割れ
を引き起こしやすい。逆に、大きすぎる場合には、共重
合体の成形流動性が低下し、射出成形あるいは射出圧縮
成形により基板を成形した際に、スタンパーからの信号
ピットあるいは溝の転写が悪くなり、良好な基材が得ら
れない。
【0024】本発明の光学式情報記録媒体は、以上で述
べた条件を満足する共重合体からなる基材上に、スパッ
タリング法でアルミニウム薄膜を400オングストロー
ム以上形成した積層体を使用して製造される。即ち2枚
の積層体又は1枚の積層体と1枚の基材とを貼り合わせ
ることによって得ることができる。
【0025】基材にアルミニウム薄膜を形成するスパッ
タリング法としては特に限定されるものではなく、公知
の一般的な方法で良い。通常、真空容器内雰囲気をアル
ゴンなどの不活性気体で0.1〜0.0001Torr
とし、スパッタ電力は100W〜10KWとされる。こ
れらのスッパタリング条件は用途やスパッタリング装置
および形成する膜の種類に応じて、適宜変更される。
【0026】アルミニウム薄膜の膜厚としては400オ
ングストローム以上必要である。光情報記録媒体として
安定した再生を行うためには、ピット等の凹凸が形成さ
れていない面において80%以上の反射率を有している
ことが好ましいが、400オングストローム未満では十
分な反射率が得られにくく、実用上問題となる。
【0027】本発明では、2枚の積層体等を貼り合わせ
た構造の記録媒体とするが、貼り合わせずに単板の記録
媒体とした場合には、吸湿による反りが生じ易く、高温
高湿下での信頼性が得られない。
【0028】貼り合わせに用いる接着剤としては、ホッ
トメルト式の粘着剤、2液硬化型接着剤、紫外線硬化型
の接着剤、両面粘着シートなどが使用可能である。接着
剤の種類は、貼り合わせ工程の簡便さ、得られるディス
クの特性などを考慮して決定される。高温高湿下での基
板変形量をできるだけ小さく抑えるためには、硬化型接
着剤を用いるのが好ましい。また、貼り合わせの工程
で、アルミニウム薄膜上に紫外線硬化樹脂やワックス系
の保護膜を形成することもできる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。
【0030】尚、実施例及び比較例において、モノマー
名は次のように略して記載した。
【0031】 メタクリル酸メチル :MMA メタクリル酸シクロヘキシル :CHMA N−シクロヘキシルマレイミド:CHMI N−フェニルマレイミド :PhMI アクリロニトリル :AN スチレン :St アクリル酸メチル :MA アクリル酸シクロヘキシル :CHA また、実施例及び比較例において光情報記録媒体の評価
は以下の方法で実施した。
【0032】1)共重合体特性 固有粘度 試料をクロロホルムに溶解し、25℃にて、オストワル
ド型細管式粘度計を用いて測定した。
【0033】残存モノマー 島津製作所製ガスクロマトグラフィーGC−8Aを用い
て常法により測定した。
【0034】熱変形温度 ASTM−D648に従って荷重18.6Kg/cm2にて測
定した。
【0035】成形性 基材の成形の際に機械的強度が不足の材料を使うと、成
形品が金型内であるいは金型からの取り出し時に割れが
発生しやすい。割れのない良好な成形品がどの程度の割
合でとれるかをもって成形性の目安とし、成形が安定し
てから50枚続けて成形品をとり、不良品が10枚未満
の場合に成形性合格とした。また、成形品に顕著な白
濁、発泡などが発生し、光ディスク基板として使用不可
能な場合は成形性不合格とした。
【0036】2)基板特性 複屈折 偏光顕微鏡を用い、波長546nmの光線で測定した。
半径40mmの位置における複屈折がシングルパスで5
0nm以下のとき合格とした。
【0037】信号転写 基板表面の虹模様を目視により観察し、微小信号の転写
に問題がないかどうか確認した。虹模様がはっきりと観
察されたとき合格とした。
【0038】アルミニウム薄膜付着力 成膜したアルミニウム薄膜上に粘着テープを貼付け、そ
れをゆっくりと引き剥がし、アルミニウム薄膜が基板に
残るか否かをもって評価した。粘着テープは(株)ニチ
バン製(商品名「セロテープ」)を使用した。剥離の程
度に応じて、評価基準を以下のように定め、○を合格と
した。
【0039】○……全くアルミニウム薄膜が剥離しな
い。
【0040】△……部分的にアルミニウム薄膜が剥離す
る。
【0041】×……大部分アルミニウム薄膜が剥離す
る。
【0042】3)光情報記録媒体特性 反射率 日立製自記式分光光度計を用いて、記録媒体の信号ピッ
トが形成されていない部分に対して基板側から光を入射
させて測定した。
【0043】吸湿変形 外径120mm、内径15mmの記録媒体を、内径の位
置から5mmの位置のリング部分のみで支えて水平に保
持し、その状態で80℃85%RHの環境に96時間さ
らし、その前後での記録媒体最外周部分の鉛直方向の変
位量が1mm未満のとき合格とした。
【0044】実施例1 1)以下の方法で共重合体を製造した。
【0045】撹拌機、冷却管、温度計付きのガラス製フ
ラスコからなる重合装置に表1に示した所定の組成比の
単量体混合物を入れた。次いでこの混合物中に、連鎖移
動剤として所定量のn−オクチルメルカプタン、重合開
始剤としてラウロイルパーオキサイド0.5重量部と、
離型剤としてステアリルアルコール0.15重量部を溶
解し、懸濁重合分散剤としてメタクリル酸メチルとメタ
クリル酸スルホエチルのナトリウム塩の共重合体0.0
2重量部、硫酸ナトリウム0.15重量部、及び分散媒
として純水145重量部を混入した。
【0046】次いで、70℃にて3時間重合反応させ、
その後、更に95℃にて15分間保持後、冷却し、ろ
過、水洗、乾燥し、ビーズ状共重合体を得た。
【0047】得られた共重合体を、(株)池貝製PCM
−30二軸押出し機にて210℃で混練し、ペレット化
した。
【0048】2)このペレットを用いて、以下の条件に
より信号入り光ディスク基板を製造した。
【0049】基板仕様 外径120mm、内径15mm、板厚0.6mmの円盤 使用スタンパー ピッチ1.6μm、ピット深さ110nmのCD信号入
りスタンパー 成形機 (株)名機製作所製M−70A−DM 金型 ディスク用金型 成形条件 シリンダー温度:290℃ 金型温度 :共重合体の熱変形温度より20℃低い
値に設定した。
【0050】3)次いで、スパッタリング法により前記
の信号入り光ディスク基板上にアルミニウム薄膜を形成
した。具体的には以下の条件で行った。 使用装置:日本真空技術(株) SBH−2304 予備排気:排気時間2hr、到達真空度1×10-5
orr 方式 :DCスパッタ 導入ガス:アルゴン ガス圧 :5×10-3Torr 電流値 :0.5A(印加電圧420V) 成膜速度:10nm/min
【0051】4)このようにして得られた基板とアルミ
ニウム薄膜からなる積層体を2枚用意し、各々のアルミ
ニウム薄膜の上に回転塗布法によって紫外線硬化型樹脂
を塗布し、両方の紫外線硬化型樹脂同士を重ね合わせた
後、紫外線を所定量照射して樹脂を硬化させた。
【0052】5)このようにして得られた光情報記録媒
体の性能を評価し表1及び表2の結果を得た。
【0053】実施例2〜6並びに比較例2、6、8、1
0、12及び14 表1または表3に示すモノマー組成の単量体混合物を実
施例1と同様の条件で重合し、共重合体を射出成形し、
得られた基板に所定の厚さのアルミニウム薄膜を形成
し、記録媒体を製造した。評価結果を表1〜表4に示し
た。
【0054】比較例1、3、4、5及び7 表3に示すモノマー組成の単量体混合物を実施例1と同
様の条件で重合し、共重合体を射出成形し、得られた基
板に所定の厚さのアルミニウム薄膜を形成した。得られ
た評価結果を表3及び表4に示した。アルミニウム薄膜
と基板との付着力は不充分であった。
【0055】比較例9、11及び13 表3に示すモノマー組成の単量体混合物を実施例1と同
様の条件で重合し、共重合体を得た。この共重合体を実
施例1と同様の方法で射出成形したところ、表3に示す
ように、成形性に問題があった。
【0056】比較例15 表3に示すモノマー組成の単量体混合物を実施例1と同
様の条件で重合し、共重合体を射出成形し、得られた基
板に所定の厚さのアルミニウム薄膜を形成した。
【0057】この積層体をそのまま単板のかたちで記録
媒体とし、表3及び表4の評価結果を得た。
【0058】実施例7 実施例1と同様にして得られた基板と積層体を用い、実
施例1と同様にしてこれらの上に紫外線硬化型樹脂を塗
布し、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、記録媒体を得
た。その性能を評価し表2の結果を得た。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】本発明の光学式情報記録媒体は高い生産
速度で生産可能である。この記録媒体において基材とア
ルミニウム薄膜との密着性が良好である。またこの記録
媒体は吸湿による変形が小さく、高温高湿下における性
能の維持に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沼 文子 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三 菱レイヨン株式会社東京技術・情報セン タ−内 (72)発明者 松村 裕美子 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三 菱レイヨン株式会社東京技術・情報セン タ−内 (56)参考文献 特開 昭61−95011(JP,A) 特開 昭62−87901(JP,A) 特開 昭62−112612(JP,A) 特開 昭63−154712(JP,A) 特開 平1−152113(JP,A) 特開 平1−186901(JP,A) 特開 平4−72302(JP,A) 特開 平8−102085(JP,A) 特開 平8−151416(JP,A) 特開 平8−102085(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 C08F 212/00 C08F 220/00 C08F 222/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にアルミニウム薄膜が積層された
    積層体を2枚貼り合わせた両面記録型光学式情報記録媒
    体において、少なくとも一方の積層体として、 CH2=C(CH3)COOR[R:CH3またはC6〜C
    22の環式炭化水素基]で示されるメタクリル酸エステル
    (a)から選ばれる少なくとも一種25〜60重量%、N
    −シクロヘキシルマレイミド及びN−フェニルマレイミ
    ドから選ばれる少なくとも一種のマレイミド単量体(b)
    15〜40重量%、アクリロニトリル(c)5〜25重量
    %、スチレン(d)5〜25重量%、及び上記(a)〜(d)成
    分と共重合可能なモノビニル単量体(e)0〜15重量%
    からなる単量体混合物から得られる共重合体であって、
    ASTM−D648記載の方法を用いて荷重18.6Kg
    /cm2で測定した熱変形温度が110℃以上で、25℃ク
    ロロホルム中で測定した固有粘度が0.4〜1.0dl
    /gの範囲である共重合体からなる基材上に、スパッタ
    リング法でアルミニウム薄膜を400オングストローム
    以上形成した積層体を用いることを特徴とする記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基材と積層体とを貼り
    合わせた片面記録型光学式情報記録媒体。
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