JP4201929B2 - 情報記録媒体、情報再生装置および情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体、情報再生装置および情報記録再生装置 Download PDF

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    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1387Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector using the near-field effect

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近視野光を利用して再生可能な情報記録媒体およびその情報記録媒体に高密度に記録された情報を再生する情報再生装置および情報記録再生装置に関し、特に、大きな強度の再生信号を得ることのできる情報記録媒体および情報再生装置、および高い信頼性を持ち高速な記録ができる情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現状における情報再生装置の多くは、情報記録媒体として磁気ディスクまたは光ディスクを対象とした情報再生を行っており、特に、光ディスクの1つであるCDが、高密度な情報記録と低コストな大量生産を可能としていることから大容量の情報を記録する媒体として広く利用されている。CDは、その表面に、再生の際に使用されるレーザ光の波長程度のサイズおよびその波長の4分の1程度の深さを有したピットを形成しており、光の干渉現象を利用した読み取りを可能としている。
【0003】
このCDに代表される光ディスクから、記録された情報を読み取るのに、一般に、光学顕微鏡において用いられるレンズ光学系が利用されている。そこで、ピットの大きさやトラックピッチを縮小して情報記録密度を増加させる場合、光の回折限界の問題により、レーザ光のスポットサイズを2分の1波長以下にすることができず、情報記録単位をレーザ光の波長よりも小さなサイズにすることができないといった壁に突き当たってしまう。
【0004】
また、光ディスクに限らず、光磁気記録方式及び相変化記録方式によって情報を記録した光磁気ディスクにおいても、レーザ光の微小なスポットにより高密度な情報の記録・再生を実現しているために、その情報記録密度はレーザ光を集光させて得られるスポットの径に制限される。
そこで、これら回折限界による制限を打破するために、再生に利用するレーザ光の波長以下、例えばその波長の1/10程度の径を有する微小開口を設けた光ヘッドを用い、その微小開口部において生成される近視野光(ニアフィールド及びファーフィールドを共に含む)を利用した情報再生装置が提案されている。
【0005】
元来、近視野光を利用した装置として上記した微小開口を有するプローブを用いた近視野顕微鏡があり、試料の微小な表面構造の観察に利用されている。近視野顕微鏡における近視野光利用方式の一つとして、プローブの微小開口と試料表面との距離をプローブの微小開口の径程度まで近接させ、プローブを介して且つそのプローブの微小開口に向けて伝搬光を導入することにより、その微小開口に近視野光を生成させる方式(イルミネーションモード)がある。この場合、生成された近視野光と試料表面との相互作用により生じた散乱光が、試料表面の微細構造を反映した強度や位相を伴って散乱光検出系により検出され、従来の光学顕微鏡において実現し得なかった高い分解能を有した観察を可能にしている。
【0006】
また、近視野光を利用した近視野顕微鏡の他の方式として、試料に向けて伝搬光を照射して試料表面に近視野光を局在させ、その試料表面にプローブの微小開口をプローブの微小開口の径程度まで近接させる方式がある(コレクションモード)。この場合、局在した近視野光とプローブの微小開口との相互作用により生じた散乱光が、試料表面の微細構造を反映した強度や位相を伴って、プローブの微小開口を介して散乱光検出系に導かれ、高分解能な観察を達成する。
【0007】
上述した近視野光を利用した情報再生装置は、近視野顕微鏡におけるこれらの観察方式を利用したものであり、この近視野光を利用することによって、より高密度で記録された情報記録媒体の情報再生を可能としている。
このような情報再生装置において、情報を再生するプローブとして、特に、先鋭化された先端をもたない平面プローブの使用が提案されている。図14は、近視野光を利用する従来の平面プローブおよび情報記録媒体を示す図である。図14において、平面プローブ101は、平面基板に逆ピラミッド構造の開口を形成したものであり、特にその開口の頂点部分は数十ナノメートルの径を有する微小開口102として貫通している。平面プローブ101においては、微小開口102に向けてレーザ光106を照射することによって、微小開口102の近傍に近視野光107を生成する。
【0008】
近視野光107は、情報記録媒体104において、特に、近視野光との強い相互作用を示すデータマーク105により散乱されて、伝播光108を生み出す。伝播光108は、平面プローブ101の微小開口102の近傍に設けられた受光素子103に導入し、再生信号として検出される。
このような平面プローブは、上記したように、近視野光107を生成する微小開口102と、データマーク105から散乱される伝播光108を検出する受光素子103とをともに情報記録媒体104の表面側に配置した構成(反射モード)となっているので、情報再生装置の小型化を図ることができ、また半導体製造技術を用いて作成することが可能であるため、再現性の高い大量生産を実現し、近視野光を利用した情報再生装置の光ヘッドとしての使用に適する。
【0009】
また、プローブから発生する近視野光と情報記録媒体との相互作用によって情報記録媒体表面の状態、たとえば結晶状態を変化させることによって高密度な情報の記録を行うことも可能である。
【0010】
しかしながら、平面プローブ101の使用において、データマーク105から散乱される伝播光108を得るには、伝播光108が数100nmの波長の光として定義されることから、データマーク105または微小開口102から受光素子103までの距離aをその波長以上にする必要がある。ここで、微小開口102と情報記録媒体104との間隙dは、微小開口102に生成された近視野光107と情報記録媒体104上のデータマーク105との十分大きな相互作用を達成させるために、一般に100nm以下の値である。よって、伝播光108は、間隙dにおいて、データマーク105から情報記録媒体104の表面に平行な方向に少なくとも数100nm以上の地点において初めて検出されることになる。
【0011】
一般的に、近視野光107は、データマーク105の直上から導入されるため、データマーク105によって散乱されて生じる伝播光108の本質的な強度分布は、情報記録媒体104の表面に対して平行な方向の成分に対して小さな値を示す。また、間隙dが十分小さな値であるため、伝播光108の光量も十分に得ることができなかった。
【0012】
また、情報再生装置として、情報記録媒体104の基板を光透過性部材にて形成し、データマーク105から散乱される伝播光108を情報記録媒体104の裏面において検出する構成(透過モード)を選択することができるが、情報記録媒体104の裏面側に、受光素子を設ける必要があり、装置の大型化を招いてしまう。
【0013】
また、情報記録装置として上述のような平面型近視野光ヘッドを用いて近視野光を発生させ、情報記録媒体表面のたとえば結晶状態を変化させることで記録を行うことも可能である。この場合には近視野光強度が微弱なため、なんらかの補助的なエネルギーを情報記録媒体表面に与える必要がある。これをアシスト光と呼ぶ。アシスト光は図14における伝播光108とちょうど反対方向に伝播させることでデータマークに照射され、これが情報記録媒体表面の状態変化のために必要なエネルギーの閾値にわずかに届かないレベルのエネルギーを与える。近視野光ヘッドから照射される近視野光のエネルギーがこのアシスト光のエネルギーに加わることにより、上述した閾値を超えるエネルギーが与えられ、情報記録媒体表面の状態が変化し、これが情報の記録となる。
【0014】
このような方法で情報記録を行うためにはアシスト光が十分な強度で安定的にデータマークに照射される必要があるが、情報再生装置での伝播光と同様に、アシスト光が伝播するための空間が不十分であるという問題がある。すなわち、近視野光ヘッドと情報記録媒体表面は、近視野光によって両者が相互作用できるように近接させる必要があり、伝播光であるアシスト光がこのわずかな隙間に侵入することは困難である。よって、十分な強度のアシスト光がデータマークに到達できず、近視野光ヘッドからの近視野光を加えても記録を行うために必要なエネルギーをデータマークに与えることができない。
【0015】
本発明は上記問題を鑑みて、高密度に記録された情報の十分大きな強度の再生信号を得ることができる情報記録媒体と、この情報記録媒体により小型化を図った情報再生装置と、高速で高信頼性の情報記録再生装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る第1の情報記録媒体は、近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって再生する情報を媒体表面に形成した情報記録媒体において、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成したことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光を、光透過層を介して光反射層で反射させ、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の情報記録媒体の表面において十分に大きな量の伝播光を得ることができる。
【0018】
また、本発明に係る第2の情報記録媒体は、本発明に係る第1の情報記録媒体において、前記光透過層と前記光反射層との界面は、一方向に傾斜していることを特徴とする。
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光透過層と光反射層の界面を一方向に傾斜させ、光透過層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光を、光透過層を介して光反射層で一方向に強く反射させ、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから光反射層1の傾斜面側に離れた位置の情報記録媒体の表面において十分に大きな量の伝播光を得ることができる。
【0019】
また、本発明に係る第3の情報記録媒体は、本発明に係る第1の情報記録媒体において、前記光透過層との界面となる前記光反射層の表面は、当該光反射層に入射する光を、特定の領域に向けて反射する形状であることを特徴とする。
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光反射層の表面を特定の領域に向けて光の反射を達成するような形状とし、光透過層上にデータマーク4を形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光は、光透過層を通過し、光反射層において特定領域に向けて強く反射されて、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の特定領域において十分に大きな量の伝播光を得ることができる。
【0020】
また、本発明に係る第4の情報記録媒体は、本発明に係る第3の情報記録媒体において、前記形状は、回折格子を構成することを特徴とする。
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光反射層の表面に回折格子を形成し、光透過層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光は、光透過層を通過し、光反射層において、回折格子により定まる特定領域に向けて強く反射され、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の特定領域において十分に大きな量の伝播光を得ることができる。
【0021】
また、本発明に係る第1の情報再生装置は、近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、前記近視野光と前記データマークとの相互作用によって生じる伝播光を検出して検出信号を出力する光検出手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式であるイルミネーションモードおよび透過モードを採用した場合の装置の小型化を実現でき、かつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い、安定した情報の再生を可能とする。
【0023】
また、本発明に係る第2の情報再生装置は、近視野光との相互作用により伝播光を導出するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、前記データマークに前記近視野光を生成させるための照射光を前記情報記録媒体に向けて照射する光照射手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式であるコレクションモードおよび透過モードを採用した場合の装置の小型化を実現でき、かつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い、安定した情報の再生を可能とする。
【0025】
また、本発明に係る第3の情報再生装置は、近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、前記近視野光と前記データマークとの相互作用によって生じる伝播光を検出して検出信号を出力し、前記微小開口に対して左右に配置された第1および第2の光検出手段と、前記第1の光検出手段から出力された第1の検出信号と前記第2の光検出手段から出力された第2の検出信号との差分演算を行い差分信号を出力する差分演算手段と、前記差分信号に応じて前記再生プローブの位置を制御する再生プローブ位置制御手段と、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との加算演算を行い再生信号を生成する再生信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を再生プローブの微小開口に対して2つの方向において検出することができ、検出された2つの検出信号の差分から再生プローブのトラッキング制御を行うことができる。また、再生プローブの微小開口において生成される近視野光をトラッキング制御用の信号として利用するので、高い位置分解能を伴った高精度なトラッキング制御を行うことができる。
【0027】
また、本発明に係る第4の情報再生装置は、本発明に係る第1〜第3の情報再生装置のいずれか1つの発明において、前記再生プローブは、逆錐状の穴がその頂部を前記微小開口とするように貫通して形成された平面基板からなり、前記光検出手段または前記光照射手段を前記平面基板に配置した平面プローブであることを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、再生プローブとして、光検出手段または光照射手段を設けた平面プローブを採用しているので、よりコンパクトな装置構成が達成される。さらに、平面プローブは、半導体製造技術を用いて作成することができるため、再現性の高い大量生産が可能である。
また、本発明に係る第5の情報再生装置は、本発明に係る第4の情報再生装置において、前記再生プローブは、前記情報記録媒体の表面に対して傾斜させた状態により再生を行うことを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、光透過層と光反射層の2層構造からなる情報記録媒体によって得られる伝播光を、情報記録媒体の表面との間隙を十分大きくなるように傾斜して配置された平面プローブの光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式の一つである透過モードを採用した場合の装置の小型化が実現され、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生が可能となる。
【0030】
また、本発明に係る第6の情報再生装置は、本発明に係る第1〜第3の情報再生装置のいずれか1つの発明において、前記再生プローブは、先端に前記微小開口を設けた光ファイバからなることを特徴とする。
この発明によれば、再生プローブとして、従来の近視野顕微鏡で使用されている光ファイバ型のプローブを利用できるので、蓄積された近視野顕微鏡の技術を情報再生装置に対して有効に適用できる。
【0031】
また、本発明に係る第7の情報再生装置は、本発明に係る第1〜第3の情報再生装置のいずれか1つの発明において、前記再生プローブは、突起部に前記微小開口を設けたカンチレバー型のプローブであることを特徴とする。
この発明によれば、再生プローブとして、従来の近視野顕微鏡で使用されているカンチレバー型のプローブを利用できるので、蓄積された近視野顕微鏡の技術を情報再生装置に対して有効に適用できる。
【0032】
また、本発明に係る第1の情報記録再生装置は、近視野光を生成するための微小開口を設けた記録再生プローブが、前記近視野光を介して情報記録媒体と相互作用することによって、情報記録媒体との情報の記録再生を行う情報記録再生装置において、前記情報記録媒体が、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成するものであり、前記近視野光を生成させるための照射光を前記記録再生プローブに向けて照射する近視野生成光照射手段と、前記光透過層上の前記近視野光が相互作用する領域に光が照射されるように前記光反射層に対して光を照射する伝播光照射手段と、を備えることを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成しているので、プローブからの近視野光だけでなく光反射層からの光によってデータマークを照射することができ、データマークにより大きなエネルギーを与えることが可能になる。
【0034】
また、本発明に係る第2の情報記録再生装置は、本発明に係る第1の情報記録再生装置において、前記光反射層に照射する光が、前記情報記録のために前記近視野光を補助する強度および波長であることを特徴とする。
この発明によれば、情報記録に必要なエネルギーをプローブからの近視野光だけでなく光反射層からのアシスト光によって得ることができ、微弱な近視野光の制御によって情報記録媒体表面の状態を変化させることで、高速で高信頼性の記録が可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る情報記録媒体、情報再生装置および情報記録再生装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1に係る情報再生装置は、近視野光を生成する平面プローブ1と、高密度にデータマーク4を形成した情報記録媒体3と、データマーク4によって散乱された伝播光を受光して電気信号を出力する受光素子6および7と、受光素子6および7から出力された各電気信号を増幅して加算演算を行い、再生信号を出力する加算回路10と、を備えている。
【0036】
図2は、平面プローブ1および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。図2において、平面プローブ1には、レーザ光源(図示せず)から導入されるレーザ光8の波長以下のサイズ、例えば数十ナノメートルの径を有した微小開口2が形成されており、レーザ光8の導入によって微小開口2に近視野光5を生成する。
【0037】
平面プローブ1の微小開口2に生成された近視野光5は、情報記録媒体3に形成された記録マーク4により散乱され、その散乱光は、伝播光14となって、受光素子6および7に入射する。ここで、図2に示すような平面プローブ1は、一般に、従来の半導体製造技術において用いられているシリコンプロセスによって作成され、受光素子6および7は、シリコンウェハ上に集積されたフォトダイオード等からなる。なお、図2においては、十分な量の伝播光14を受光するために、2つの受光素子6および7を微小開口2の近傍に且つ微小開口2に対して対称に設けているが、いずれか一方の受光素子のみでもよい。
【0038】
また、情報記録媒体3は、光透過性の部材からなる光透過層11と光反射性の部材からなる光反射層12の2層構造をしており、光透過層11上にデータマーク4を形成している。
よって、微小開口2に生成された近視野光5とデータマーク4との相互作用により得られる伝播光14の大部分は、光透過層11を通過して下層の光反射層12に到達する。すなわち、光透過層11において、前述した透過モードによる近視野光の散乱が達成される。光反射層12に到達した伝播光14は、光反射層12の表面、詳しくは光透過層11と光反射層12の界面において反射され、再び光透過層11を通過して情報記録媒体3の表面から射出される。
【0039】
これにより、データマーク4において散乱された伝播光14は、少なくとも光透過層11の厚みの2倍の距離の光路を辿ることになり、光透過層11の厚みを十分に厚くすることで、情報記録媒体3の表面から射出される伝播光14の量を増加させることができる。すなわち、受光素子6および7において、受光できる伝播光14の量も増し、強度の大きな再生信号を得ることが可能になる。
【0040】
以上に説明したように、実施の形態1に係る情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層11と光反射性の部材からなる光反射層12の2層構造からなり、光反射層12上にデータマーク4を形成しているので、データマーク4において散乱される伝播光14を、光透過層11を介して光反射層12で反射させ、情報記録媒体3の表面に射出することができ、データマーク4から離れた位置、且つ情報記録媒体3の上方において十分に大きな量の伝播光14を与えることができる。また、実施の形態1に係る情報再生装置によれば、上記した情報記録媒体3によって得られる伝播光14を平面プローブ1の受光素子6および7において受光し、データマーク4の有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、前述した透過モードを採用した場合の装置の小型化を生かし、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を可能とする。
【0041】
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2に係る情報記録媒体および情報再生装置について説明する。実施の形態2に係る情報再生装置は、平面プローブの構成と情報記録媒体の構成が、実施の形態1に係る情報再生装置と異なる。他の装置構成は、図1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0042】
図3は、実施の形態2に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体23を詳細に説明するための図である。図3において、平面プローブ1は、伝播光14を受光するために、受光素子6のみを設けている点で実施の形態1に係る平面プローブと異なる。
また、情報記録媒体23は、光透過性の部材からなる光透過層21と光反射性の部材からなる光反射層22の2層構造をしているが、図3に示すように、光透過層21と光反射層22の界面が、平面プローブ1の読み取り方向(または走査方向)に対して垂直かつ情報記録媒体3の表面に平行な一方向に傾斜している。
【0043】
よって、微小開口2に生成された近視野光5とデータマーク4との相互作用により得られる伝播光14の大部分は、光透過層21を通過して下層の光反射層22に到達する。すなわち、光透過層21において、前述した透過モードによる近視野光の散乱が達成される。そして、光反射層22に到達した伝播光14は、光反射層22の表面、詳しくは光透過層22と光反射層12の界面において、光反射層22の傾斜面方向に強く反射され、再び光透過層11を通過して情報記録媒体23の表面から射出される。すなわち、伝播光14の大部分は、データマーク4に対して、光反射層22の傾斜面側における情報記録媒体23の表面から射出される。
【0044】
これにより、データマーク4から散乱された伝播光14は、少なくともデータマーク4の直下の光透過層21の厚みの2倍の距離の光路を辿ることになり、光透過層21の厚みを十分に厚くすることで、情報記録媒体23の表面から射出される伝播光14の量を増加させることができる。さらに、光透過層21と光反射層22の界面、詳しくは光反射層22の表面を傾斜させているので、伝播光14の反射方向を定めることができる。すなわち、平面プローブ1の受光素子6は、微小開口2に対して、光反射層22の傾斜面側に配置され、十分大きな量の伝播光14を受光して、強度の大きな再生信号を得ることができる。
【0045】
以上に説明したように、実施の形態2に係る情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層21と光反射性の部材からなる光反射層22の2層構造からなり、かつ光透過層21と光反射層22の界面を一方向に傾斜させ、光透過層22上にデータマーク4を形成しているので、データマーク4において散乱される伝播光14は、光透過層21を通過し、光反射層22において一方向に強く反射され、情報記録媒体23の表面に射出することができる。これにより、データマーク4から光反射層22の傾斜面側に離れた位置、且つ情報記録媒体23の表面において十分に大きな量の伝播光14を与えることができる。また、実施の形態2に係る情報再生装置によれば、上記した情報記録媒体23によって得られる伝播光14を平面プローブ1の受光素子6において受光し、データマーク4の有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、前述した透過モードを採用した場合の装置の小型化を生かし、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を可能としている。
【0046】
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3に係る情報記録媒体および情報再生装置について説明する。実施の形態3に係る情報再生装置は、情報記録媒体の構成のみが、実施の形態1に係る情報再生装置と異なる。他の装置構成は、図1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0047】
図4は、実施の形態3に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体33を詳細に説明するための図である。図4において、情報記録媒体33は、光透過性の部材からなる光透過層31と光反射性の部材からなる光反射層32の2層構造をしており、特に、光透過層31と光反射層32の界面、詳しくは光反射層32の表面が、データマーク4を通過し且つ平面プローブ1の読み取り方向(または走査方向)に沿った軸に対して左右対称となる2つの凹部によって形成されている。
【0048】
さらに、各凹部は、データマーク4から散乱されて光透過層31を通過する伝播光14が、凹部の直上に位置する情報記録媒体33上の或る特定領域に向けて反射されるような形状となっている。
よって、微小開口2に生成された近視野光5とデータマーク4との相互作用により得られる伝播光14の大部分は、光透過層31を通過して下層の光反射層32に到達し、光反射層32の各凹部において、上記した特定領域に向けて強く反射され、情報記録媒体33の表面から射出される。
【0049】
これにより、データマーク4から散乱された伝播光14は、少なくともデータマーク4の直下の光透過層31の厚みの2倍の距離の光路を辿ることになり、光透過層31の厚みを十分に厚くすることで、情報記録媒体33の表面から射出される伝播光14の量を増加させることができる。さらに、光透過層31と光反射層32の界面、詳しくは光反射層32の表面を2つの凹部によって形成しているので、各凹部により伝播光14の反射方向を定めることができる。すなわち、平面プローブ1の受光素子6および7は、平面プローブ1が情報記録媒体33の表面に近接した状態で、各凹部において定まる上記特定領域に位置するように配置され、十分大きな量の伝播光14を受光し、強度の大きな再生信号を出力することができる。
【0050】
以上に説明したように、実施の形態3に係る情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層31と光反射性の部材からなる光反射層32の2層構造からなり、かつ光反射層32の表面を2つの凹部によって形成し、光透過層31上にデータマーク4を形成しているので、データマーク4において散乱される伝播光14を、光透過層31を介して光反射層32において、各凹部により定まる特定領域に向けて強く反射させ、情報記録媒体33の表面に射出することができる。これにより、データマーク4から離れた距離の情報記録媒体33の表面において十分に大きな量の伝播光14を与えることができる。また、実施の形態3に係る情報再生装置によれば、上記した情報記録媒体33によって得られる伝播光14を平面プローブ1の受光素子6および7において受光し、データマーク4の有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、前述した透過モードを採用した場合の装置の小型化を生かし、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を可能とする。
【0051】
(実施の形態4)
つぎに、実施の形態4に係る情報記録媒体および情報再生装置について説明する。実施の形態4に係る情報再生装置は、情報記録媒体の構成のみが、実施の形態1に係る情報再生装置と異なる。他の装置構成は、図1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0052】
図5は、実施の形態4に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体43を詳細に説明するための図である。図5において、情報記録媒体43は、光透過性の部材からなる光透過層41と光反射性の部材からなる光反射層42の2層構造をしており、特に、光透過層41と光反射層42の界面、詳しくは光反射層42の表面に回折格子を形成している。
【0053】
光反射層42表面の回折格子は、データマーク4から散乱されて光透過層41を通過する伝播光14が、情報記録媒体43上方の或る特定領域に向けて反射されるように形成される。例えば、その特定領域は、図5に示すように、情報記録媒体43上方において、データマーク4を通過し且つ平面プローブ1の読み取り方向(または走査方向)に沿った軸に対して左右対称な2つの領域である。
【0054】
よって、微小開口2に生成された近視野光5とデータマーク4との相互作用により得られる伝播光14の大部分は、光透過層41を通過して下層の光反射層42に到達し、光反射層42の回折格子において、上記した特定領域に向けて強く反射されて情報記録媒体43の表面から射出される。
これにより、データマーク4から散乱された伝播光14は、少なくともデータマーク4の直下の光透過層41の厚みの2倍の距離の光路を辿ることになり、光透過層41の厚みを十分に厚くすることで、情報記録媒体43の表面から射出される伝播光14の量を増加させることができる。さらに、光反射層42の表面に回折格子を形成しているので、その回折格子によって伝播光14の反射方向を高精度に定めることができる。すなわち、平面プローブ1の受光素子6および7は、平面プローブ1が情報記録媒体43の表面に近接した状態で、回折格子において定まる上記特定領域に位置するように配置され、十分大きな量の伝播光14を受光し、強度の大きな再生信号を得ることができる。
【0055】
以上に説明したように、実施の形態4に係る情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層41と光反射性の部材からなる光反射層42の2層構造からなり、かつ光反射層42の表面に回折格子を形成し、光透過層41上にデータマーク4を形成しているので、データマーク4において散乱される伝播光14を、光透過層41を介して光反射層42において、回折格子により定まる特定領域に向けて強く反射させ、情報記録媒体43の表面に射出することができる。これにより、データマーク4から離れた位置、且つ情報記録媒体43の上方において十分に大きな量の伝播光14を与えることができる。また、実施の形態4に係る情報再生装置によれば、上記した情報記録媒体43によって得られる伝播光14を平面プローブ1の受光素子6および7において受光し、データマーク4の有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、前述した透過モードを採用した場合の装置の小型化を生かし、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を可能とする。
【0056】
(実施の形態5)
つぎに、実施の形態5に係る情報記録媒体および情報再生装置について説明する。実施の形態5に係る情報再生装置は、平面プローブの構成および情報記録媒体に対する配置が、実施の形態1に係る情報再生装置と異なる。他の装置構成は、図1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0057】
図6は、実施の形態5に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。図6において、平面プローブ1は、伝播光14を受光するために、受光素子6のみを設けている点で実施の形態1に係る平面プローブと異なる。また、情報記録媒体3は、実施の形態1において説明した情報記録媒体と同一である。
【0058】
実施の形態5に係る情報再生装置の大きな特徴は、図6に示すように、平面プローブ1を情報記録媒体3の表面に対して傾斜させて使用することである。特に、平面プローブ1を、受光素子6が配置されている側を、受光素子6が配置されていない側に対して、情報記録媒体3の表面からの距離が大きくなるように傾斜させる。
【0059】
よって、微小開口2に生成された近視野光5とデータマーク4との相互作用により得られる伝播光14の大部分は、光透過層11を通過して下層の光反射層12に到達し、光反射層12の表面において反射されて再び光透過層11を通過して情報記録媒体3の表面から射出される。
これにより、データマーク4から散乱された伝播光14は、少なくともデータマーク4の直下の光透過層11の厚みの2倍の距離の光路を辿ることになり、情報記録媒体3の表面から射出される伝播光14の量を増加させることができる。さらに、平面プローブ1は、受光素子6を配置している側を、情報記録媒体3の表面との間隙を十分大きくなるように傾斜して利用されるため、受光素子6において、その間隙だけ増加した光路を辿った伝播光14を受光して、強度の大きな再生信号を出力することができる。よって、この場合、光透過層11の厚みを大きくすることなくとも、伝播光14を多く検出することができる。
【0060】
以上に説明したように、実施の形態5に係る情報再生装置によれば、光透過層11と光反射層12の2層構造からなる情報記録媒体3によって得られる伝播光14を、情報記録媒体3の表面との間隙を十分大きくなるように傾斜して配置された平面プローブ1の受光素子6において受光し、データマーク4の有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、前述した透過モードを採用した場合の装置の小型化を生かし、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を可能とする。
【0061】
(実施の形態6)
つぎに、実施の形態6に係る情報再生装置について説明する。実施の形態6に係る情報再生装置は、上述した実施の形態1〜5に係る情報再生装置において、平面プローブ1の構成を変更したものである。他の装置構成は、図1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0062】
図7は、実施の形態6に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。図7において、平面プローブ1は、伝播光14を受光するために、受光素子6および7を平面基板の上面側に配置し、各受光素子は、それらの下部に連結して設けられた光導波路16および17を介して平面基板の下面から導入される伝播光14を受光する。受光素子6および7を平面プローブ1の基体となる平面基板の上面に配置したことで、各受光素子から出力される再生信号を取り出すための電気配線の接続を容易にすることができる。
【0063】
なお、図7においては、情報記録媒体として、実施の形態1に係る情報記録媒体3を示しているが、実施の形態2〜4において説明した情報記録媒体23,33および43を使用することができる。
以上に説明したように、実施の形態6に係る情報再生装置によれば、平面プローブ1において、受光素子6および7を平面基板の上面に配置し、且つ各受光素子の下部に連結して光導波路16および17を設けているので、実施の形態1〜5に係る情報再生装置における効果に加えて、各受光素子から出力される再生信号を取り出すための電気配線の接続を容易にすることができる。
【0064】
(実施の形態7)
つぎに、実施の形態7に係る情報再生装置について説明する。実施の形態7に係る情報再生装置は、上述した実施の形態1〜4に係る情報再生装置において、平面プローブ1の微小開口2に向けてレーザ光8を導入し、微小開口2に近視野光5を生成するイルミネーションモードを採用した構成を、データマーク4に向けてレーザ光を照射し、データマーク4上に近視野光5を生成するコレクションモードを採用した構成に変更したものである。
【0065】
図8は、実施の形態7に係る情報再生装置の平面プローブ51および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。図8において、平面プローブ51は、微小開口2に対称に、レーザ光54を照射するための発光素子52および53を設けている。
実施の形態7に係る情報再生装置の大きな特徴は、情報記録媒体として、光透過層11および光反射層12の2層構造からなる情報記録媒体3を採用することで、図8に示すように、発光素子52および53からレーザ光54をデータマーク4に直接に照射せずとも、光反射層12に向けて照射することで、データマーク4上での近視野光5の生成が達成されるということである。すなわち、実施の形態7に係る情報再生装置においては、コレクションモード且つ透過モードによる情報の再生を行うことができる。
【0066】
図9は、実施の形態7に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。図9において、実施の形態7に係る情報再生装置は、上記した平面プローブ51と、前述した情報記録媒体3と、平面プローブ51において導き出された伝播光を検出する光検出器56と、光検出器56から出力される電気信号を増幅し、再生信号として出力する増幅回路57と、を備えている。
【0067】
実施の形態7に係る情報再生装置の動作は、まず、発光素子52および53から、光反射層12における反射を考慮して最終的に効率良くデータマーク4への照射が達成されるような照射角度によって、レーザ光54を射出する。発光素子52および53から射出されたレーザ光54は、光透過層11に導入し、光反射層12の表面、詳しくは光透過層11と光反射層12の界面にて反射され、再び光透過層11を介してデータマーク4の裏面部分に達する。レーザ光54を照射されたデータマーク4の上面においては、近視野光5が生成され、近視野光5は、平面プローブ1の微小開口2により、伝播光55として導き出される。伝播光55は、光検出器56において受光され、電気信号に変換される。光検出器56は、得られた電気信号を増幅回路57に入力し、増幅回路57においては、その電気信号を増幅して、データマーク4の有無を示す再生信号として出力する。
【0068】
なお、図8および9においては、情報記録媒体として、実施の形態1に係る情報記録媒体3を示しているが、実施の形態2〜4において説明した情報記録媒体23,33および43を使用することができる。
以上に説明したように、実施の形態7に係る情報再生装置によれば、平面プローブ1に発光素子52および53を設け、光透過層11および光反射層12の2層構造からなる情報記録媒体3に対して、レーザ光54を照射することで、データマーク4の裏面からのレーザ光照射を達成でき、データマーク4上に近視野光5を生成することができるので、コレクションモード且つ透過モードによる近視野光を利用した情報再生装置を提供することができる。
【0069】
(実施の形態8)
つぎに、実施の形態8に係る情報再生装置について説明する。実施の形態7に係る情報再生装置は、上述した実施の形態1〜7に係る情報再生装置において、再生プローブとして、平面プローブを採用しているが、これに代えて、従来の近視野顕微鏡において使用されるプローブを利用することができる。例えば、先端に微小開口を有して表面を金属被覆した光ファイバからなる光ファイバプローブや、光導波路を介してレーザ光が導かれる微小開口を先端に有したカンチレバー型光プローブ等を利用できる。
【0070】
図10は、再生プローブとして光ファイバプローブを採用した場合の情報再生装置の光ファイバプローブ61および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。この場合、光ファイバプローブ61の近傍に、光検出器66および67を光学レンズ系(図示せず)とともに配置し、これら光検出器66および67によって、伝播光14を検出する。光ファイバプローブ61は、一般にレーザ光68の伝達損失を低減するために遮光膜63を被覆しているが、この遮光膜63の存在により、微小開口72の近傍において生じる伝播光14を十分に得ることができず、従来の情報記録媒体に対しては、これによりデータマーク4において十分な量の伝播光14を生じさせることができなかった。すなわち、光ファイバプローブ61もまた、再生プローブとして平面プローブを採用した場合と同様な問題を有していた。
【0071】
しかしながら、情報記録媒体として本発明に係る情報記録媒体3を採用することにより、実施の形態1において説明したように、伝播光14を結果的に増加させることが可能になり、光検出器66および67において強度の大きな再生信号を出力することができる。
図11は、再生プローブとしてカンチレバー型光プローブを採用した場合の情報再生装置のカンチレバー型光プローブ71および情報記録媒体3を詳細に説明するための図である。この場合、カンチレバー型の光プローブ71のレバー部下面に、光検出器76を設け、この光検出器76によって、伝播光14を検出する。カンチレバー型光プローブ71は、内部に微小開口72へと導かれる光導波路74を有しており、この光導波路74を介してレーザ光78が微小開口72に向けて導入される。また、カンチレバー型光プローブ71は、上記した光ファイバプローブ61と同様に、レーザ光78の伝達損失を低減するために遮光膜73を被覆しているが、この遮光膜73の存在により、微小開口72の近傍において生じる伝播光14を十分に得ることができず、従来の情報記録媒体に対しては、これによりデータマーク4において十分な量の伝播光14を生じさせることができなかった。すなわち、カンチレバー型光プローブ71もまた、再生プローブとして平面プローブを採用した場合と同様な問題を有していた。
【0072】
しかしながら、この場合もまた、情報記録媒体として本発明に係る情報記録媒体3を採用することにより、実施の形態1において説明したように、伝播光14を結果的に増加させることが可能になり、光検出器76において強度の大きな再生信号を出力することができる。
なお、図10および11においては、情報記録媒体として、実施の形態1に係る情報記録媒体3を示しているが、実施の形態2〜4において説明した情報記録媒体23,33および43を使用することができる。
【0073】
以上に説明したように、実施の形態8に係る情報再生装置によれば、再生プローブとして、光ファイバプローブ61またはカンチレバー型光プローブ71を採用した場合においても、実施の形態1〜4と同様な効果を得ることができる。
なお、図10および11においては、それぞれ光ファイバプローブ61またはカンチレバー型光プローブ71を、イルミネーションモードを行うものとして示しているが、実施の形態7に説明したようにコレクションモードを適用することもできる。
【0074】
(実施の形態9)
つぎに、実施の形態9に係る情報再生装置について説明する。実施の形態9に係る情報再生装置は、上述した実施の形態3および4に係る情報再生装置において、さらに、トラッキング制御を可能としたものである。
図12は、実施の形態9に係る情報再生装置の平面プローブ1および情報記録媒体33を詳細に説明するための図である。図9において、平面プローブ1は、実施の形態1に説明したものと同様であり、微小開口2に対称に、伝播光14を受光するための受光素子6および7を設けている。
【0075】
また、情報記録媒体33は、実施の形態3において説明したように、伝播光14の反射位置を特定する光反射層32が形成されている。よって、受光素子6および7は、微小開口2が、読み取りトラックに沿ったその中心軸とデータマーク4の中心軸とが一致するような位置に配置されたときに、伝播光14の受光量(生成される電気信号)をともに等しくするような位置にあらかじめ設けられている。なお、ここにおける読み取りトラックとは、情報記録媒体3において、データを連続的な意味をなす情報として扱うためのデータマーク4の羅列方向である。
【0076】
従って、図12に示すように、微小開口2が、読取りトラックに沿ったその中心軸とデータマーク4の中心軸とがずれた位置に配置されたときには、受光素子6および7において生成される電気信号に差異が生じる。この差異による差分信号に基づいて平面プローブ1を位置制御することが、実施の形態9に係る情報再生装置の特徴である。
【0077】
図13は、実施の形態9に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。図13において、実施の形態9に係る情報再生装置は、近視野光を生成する上述した平面プローブ1と、上述した情報記録媒体3と、平面プローブ1に設けられ、情報記録媒体3のデータマーク4によって散乱された伝播光14を受光して電気信号を出力する受光素子6および7と、受光素子6および7から出力された各電気信号間の差分を演算して差分信号を出力する差分回路81と、差分回路81から出力された差分信号からトラッキング信号を生成し出力するトラッキング信号生成器82と、トラッキング信号生成器82から出力されたトラッキング信号に応じて再生プローブの位置を制御するアクチュエータ83と、受光素子6および7から出力された各電気信号を加算して再生信号を生成する加算回路80と、を備えている。
【0078】
まず、図12に示すように、微小開口2の読み取りトラックに平行な中心軸が、情報記録媒体3の読取りトラックに対して、左方向にずれて位置した場合、近視野光5は、データマーク4の右側においてより強く散乱され、それにより生じる伝播光14もまた、光反射層12の左側の凹部に強く入射する。すなわち、受光素子6において出力される電気信号は、受光素子7において出力される電気信号よりも大きな信号を示す。
【0079】
これら電気信号は、上記したように、差分回路81に入力され、そこで差分信号が生成される。この差分信号の大きさは、平面プローブ1と読み取りトラックとのずれの度合いを示しており、トラッキング信号生成器82に入力されることでトラッキング信号に変換される。トラッキング信号は、アクチュエータ83を駆動させるための信号であり、アクチュエータ83は、このトラッキング信号に応じて平面プローブ1の位置を制御する。例えば、差分回路81において、受光素子6から出力される電気信号から、受光素子7から出力される電気信号を減算する演算が行われる場合、図12に示す状態では、差分回路81から出力される差分信号は、正の値を示す。
【0080】
続いて、トラッキング信号生成器82では、その正の差分信号を、アクチュエータ83を右に移動させる信号と解釈し、その移動方向と差分信号の大きさに応じた移動量とを示すトラッキング信号をアクチュエータ83に出力する。すなわち、トラッキング信号生成器82は、平面プローブ1と読み取りトラックとのずれを補正するためのアクチュエータ駆動信号を生成する。アクチュエータ83は、トラッキング信号生成器82から出力されたトラッキング信号に応じて平面プローブ1を移動させ、平面プローブ1の微小開口2の中心軸と読み取りトラックとを一致させる。すなわち、右方向へのトラッキング制御を行う。
【0081】
なお、図12においては、平面プローブ1が読み取りトラック(データマーク4の中心軸)に対して左方向に位置した場合を示したが、平面プローブ1が読み取りトラックに対して右方向にずれて位置した場合においては、上述した逆の動作が行われる。すなわち、その場合、左方向へのトラッキング制御が行われる。また、上記したトラッキング処理と並行に、受光素子6において出力される電気信号と受光素子7において出力される電気信号とは、加算回路80に入力されて加算演算が施され、再生信号として出力される。これにより、微小開口2の直下におけるデータマーク4の有無が検出される。
【0082】
以上に説明したように、実施の形態9に係る情報再生装置によれば、上述した情報記録媒体3のデータマーク4から得られる伝播光14を平面プローブ1の微小開口2に対称な2つの方向において検出することができ、検出された2つの電気信号の差分から平面プローブ1のトラッキング制御を行うことができる。また、平面プローブ1の微小開口において生成される近視野光をトラッキング制御用の信号として利用するので、高い位置分解能を伴った高精度なトラッキング制御が達成される。
【0083】
なお、図12においては、情報記録媒体として、実施の形態3において説明した情報記録媒体33を示したが、実施の形態4において説明した情報記録媒体43を使用しても同様な作用効果を得ることができる。さらに、平面プローブ1に代えて、実施の形態6に示した平面プローブ1、実施の形態8に示した光ファイバプローブ61またはカンチレバー型光プローブ71を使用することもできる。
【0084】
(実施の形態10)
図15に実施の形態10に係る情報記録再生装置のヘッド部拡大図を示す。構造は図2に示した平面プローブおよび情報記録媒体と同様であるが、相違点は受光素子6,7の代わりに発光素子116,117を用いている点と、伝播光121の伝播方向が逆転している点である。平面プローブ111には図示しないレーザ光源から導入されるレーザ光118の波長以下のサイズ、例えば数十ナノメートルの径を有した微小開口112が形成されておりレーザ光118の導入によって微小開口112に近視野光115を生成する。
【0085】
情報記録媒体113は、光透過性の部材からなる光透過層119と光反射性の部材からなる光反射層120の2層構造をしており、光透過層119上にデータマーク114を形成している。
発光素子116,117から発生した伝播光121は光透過層119を透過して光反射層120の表面で反射し、データマーク114に照射される。データマークはエネルギーを与えられることによって結晶状態が変化するような、相変化材料によって成っている。結晶状態が変化するために必要なエネルギーの閾値にわずかに届かないレベルのエネルギーを伝播光121が与えるように、発光素子116,117の出力レベルを設定しておく。その状態で、微小開口112からの近視野光がデータマークに照射されることで、データマークは上述閾値を超えるエネルギーを受ける。これにより結晶状態が変化して情報の記録が実現する。
【0086】
本実施の形態の特徴は、情報の記録に必要なエネルギーを与えるために近視野光を補助するアシスト光が、光透過層119の存在によって十分な伝播スペースを与えられているという点である。平面プローブ111の下面と情報記録媒体113の表面は極めて近接していて、伝播光が侵入することは困難であるが、光透過層119の存在によって十分な強度のアシスト光がデータマークに到達することができた。
【0087】
以上に説明したように、実施の形態10に係る情報記録再生装置によれば、データマークがあらかじめ十分な強度のアシスト光によって照射されているため、微弱な近視野光を短時間照射しただけで、情報記録媒体表面の結晶状態の変化を引き起こし、情報の高速な記録が可能となった。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る第1の情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光を、光透過層を介して光反射層で反射させ、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の情報記録媒体の表面において十分に大きな量の伝播光を得ることができるという効果を奏する。
【0089】
また、本発明に係る第2の情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光透過層と光反射層の界面を一方向に傾斜させ、光透過層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光を、光透過層を介して光反射層で一方向に強く反射させ、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから光反射層1の傾斜面側に離れた位置の情報記録媒体の表面において十分に大きな量の伝播光を得ることができるという効果を奏する。
【0090】
また、本発明に係る第3の情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光反射層の表面を特定の領域に向けて光の反射を達成するような形状とし、光透過層上にデータマーク4を形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光は、光透過層を通過し、光反射層において特定領域に向けて強く反射されて、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の特定領域において十分に大きな量の伝播光を得ることができるという効果を奏する。
【0091】
また本発明に係る第4の情報記録媒体によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、かつ光反射層の表面に回折格子を形成し、光透過層上にデータマークを形成しているので、近視野光とデータマークとの相互作用により生じる伝播光は、光透過層を通過し、光反射層において、回折格子により定まる特定領域に向けて強く反射され、情報記録媒体の表面に射出することができ、データマークから離れた位置の特定領域において十分に大きな量の伝播光を得ることができるという効果を奏する。
【0092】
また、本発明に係る第1の情報再生装置よれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式であるイルミネーションモードおよび透過モードを採用した場合の装置の小型化を実現でき、かつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い、安定した情報の再生を行えるという効果を奏する。
【0093】
また、本発明に係る第2の情報再生装置によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式であるコレクションモードおよび透過モードを採用した場合の装置の小型化を実現でき、かつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い、安定した情報の再生を行えるという効果を奏する。
【0094】
また、本発明に係る第3の情報再生装置によれば、光透過性の部材からなる光透過層と光反射性の部材からなる光反射層の2層構造からなり、光反射層上にデータマークを形成した情報記録媒体に使用し、その情報記録媒体によって得られる伝播光を再生プローブの微小開口に対して2つの方向において検出することができ、検出された2つの検出信号の差分から再生プローブのトラッキング制御を行うことができる。また、再生プローブの微小開口において生成される近視野光をトラッキング制御用の信号として利用するので、高い位置分解能を伴った高精度なトラッキング制御を行うことができるという効果を奏する。
【0095】
また、本発明に係る第4の情報再生装置によれば、再生プローブとして、光検出手段または光照射手段を設けた平面プローブを採用しているので、よりコンパクトな装置構成が達成される。さらに、平面プローブは、半導体製造技術を用いて作成することができるため、再現性の高い大量生産が可能であり、また比較的低コストで入手できるという効果を奏する。
【0096】
また、本発明に係る第5の情報再生装置によれば、光透過層と光反射層の2層構造からなる情報記録媒体によって得られる伝播光を、情報記録媒体の表面との間隙を十分大きくなるように傾斜して配置された平面プローブの光検出手段において受光し、データマークの有無を示す十分に大きな強度の再生信号を得ることができるので、近視野光を利用した情報再生の方式の一つである透過モードを採用した場合の装置の小型化が実現され、なおかつ十分に大きな強度の再生信号による信頼性の高い安定した情報の再生を行えるという効果を奏する。
【0097】
また、本発明に係る第6の情報再生装置によれば、再生プローブとして、従来の近視野顕微鏡で使用されている光ファイバ型のプローブを利用できるので、蓄積された近視野顕微鏡の技術を情報再生装置に対して有効に適用できるという効果を奏する。
また、本発明に係る第7の情報再生装置によれば、再生プローブとして、従来の近視野顕微鏡で使用されているカンチレバー型のプローブを利用できるので、蓄積された近視野顕微鏡の技術を情報再生装置に対して有効に適用できるという効果を奏する。
【0098】
また、本発明に係る第1の情報記録再生装置によれば、近視野光を生成するための微小開口を設けた記録再生プローブが、前記近視野光を介して情報記録媒体と相互作用することによって、情報記録媒体との情報の記録再生を行う情報記録再生装置において、前記情報記録媒体が、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成するものであり、前記近視野光を生成させるための照射光を前記記録再生プローブに向けて照射する近視野生成光照射手段と、前記光透過層上の前記近視野光が相互作用する領域に光が照射されるように前記光反射層に対して光を照射する伝播光照射手段と、を備えることを特徴とするので、プローブからの近視野光だけでなく光反射層からの光によってデータマークを照射することができ、データマークにより大きなエネルギーを与えることが可能になる、という効果を奏する。
【0099】
また、本発明に係る第2の情報記録再生装置によれば、本発明に係る第1の情報記録再生装置において、前記光反射層に照射する光が、前記情報記録のために前記近視野光を補助する強度および波長であることを特徴とするので、情報記録に必要なエネルギーをプローブからの近視野光だけでなく光反射層からのアシスト光によって得ることができ、微弱な近視野光の制御によって情報記録媒体表面の状態を変化させることで、高速で高信頼性の記録が可能になる、という効果を奏する。
【0100】
さらに、本発明に係る第1および第2の情報記録再生装置において、本発明に係る第4から第7の情報再生装置のいずれかの発明と同様の発明を実施することにより、本発明に係る第1および第2の情報記録再生装置のもともとの効果に加えて、本発明に係る第4から第7の情報再生装置までのそれぞれの効果が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態6に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態7に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態7に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態8に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図11】本発明の実施の形態8に係る情報再生装置の他の例の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図12】本発明の実施の形態9に係る情報再生装置の平面プローブおよび情報記録媒体を示す詳細に説明するための図である。
【図13】本発明の実施の形態9に係る情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図14】近視野光を利用する従来の平面プローブおよび情報記録媒体を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態10に係る情報記録再生装置のヘッド部を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 平面プローブ
2 微小開口
3,23,33,43, 情報記録媒体
4 データマーク
5 近視野光
6,7 受光素子
8 レーザ光
10,57 増幅回路
11,21,31,41 光透過層
12,22,32,42 光反射層
14 伝播光
16 光導波路
17 光導波路
51 平面プローブ
52,53 発光素子
54 レーザ光
55 伝播光
56 光検出器
57 増幅回路
61 光ファイバープローブ
62 微小開口
63 遮光膜
66 光検出器
67 光検出器
68 レーザ光
71 カンチレバー型光プローブ
72 微小開口
73 遮光膜
74 光導波路
76 光検出器
78 レーザ光
80 加算回路
81 差分回路
82 トラッキング信号生成器
83 アクチュエータ
101 平面プローブ
102 微小開口
103 受光素子
104 情報記録媒体
105 データマーク
106 レーザ光
107 近視野光
108 伝播光
111 平面プローブ
112 微小開口
113 情報記録媒体
114 データマーク
115 近視野光
116 発光素子
117 発光素子
118 レーザ光
119 光透過層
120 光反射層
121 伝播光

Claims (14)

  1. 近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって再生する情報を媒体表面に形成した情報記録媒体において、
    光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成したことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記光透過層と前記光反射層との界面は、一方向に傾斜して
    いることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記光透過層との界面となる前記光反射層の表面は、前記データマークと前記近視野光との相互作用から生じた伝播光を、前記媒体表面に対向する位置に備えられた光検出領域に向けて反射する形状であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 前記形状は、凹型であることを特徴とする請求項3に記載の記録情報媒体。
  5. 前記形状は、回折格子を構成することを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
  6. 近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、
    光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、
    前記近視野光と前記データマークとの相互作用によって生じる伝播光を検出して検出信号を出力する光検出手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  7. 近視野光との相互作用により伝播光を導出するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、
    光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、
    前記データマークに前記近視野光を生成させるための照射光を前記情報記録媒体に向けて照射する光照射手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  8. 近視野光を生成するための微小開口を設けた再生プローブによって情報の再生を行う情報再生装置において、
    光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成した情報記録媒体と、
    前記近視野光と前記データマークとの相互作用によって生じる伝播光を検出して検出信号を出力し、前記微小開口に対して左右に配置された第1および第2の光検出手段と、
    前記第1の光検出手段から出力された第1の検出信号と前記第2の光検出手段から出力された第2の検出信号との差分演算を行い差分信号を出力する差分演算手段と、
    前記差分信号に応じて前記再生プローブの位置を制御する再生プローブ位置制御手段と、
    前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との加算演算を行い再生信号を生成する再生信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  9. 前記再生プローブは、逆錐状の穴がその頂部を前記微小開口とするように貫通して形成された平面基板からなり、前記光検出手段または前記光照射手段を前記平面基板に配置した平面プローブであることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の情報再生装置。
  10. 前記再生プローブは、前記情報記録媒体の表面に対して傾斜させた状態により再生を行うことを特徴とする請求項に記載の情報再生装置。
  11. 前記再生プローブは、先端に前記微小開口を設けた光ファイバからなることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の情報再生装置。
  12. 前記再生プローブは、突起部に前記微小開口を設けたカンチレバー型のプローブであることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の情報再生装置。
  13. 近視野光を生成するための微小開口を設けた記録再生プローブが、前記近視野光を介して情報記録媒体と相互作用することによって、情報記録媒体との情報の記録再生を行う情報記録再生装置において、
    前記情報記録媒体が、光を透過する光透過層と光を反射する光反射層との2層構造からなり、前記光透過層上に前記情報の単位となるデータマークを形成するものであり、
    前記近視野光を生成させるための照射光を前記記録再生プローブに向けて照射する近視野生成光照射手段と、
    前記光透過層上の前記近視野光が相互作用する領域に光が照射されるように前記光反射層に対して光を照射する伝播光照射手段と、
    を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
  14. 前記光反射層に照射する光が、前記情報記録のために前記近視野光を補助する強度および波長であることを特徴とする請求項13に記載の情報記録再生装置。
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