JP4241963B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高密度の情報を記録もしくは再生する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術について、例えばSNOM(スキャンニング ニアーフィールド オプチカル マイクロスコープ(Scanning Near-Field Optical Microscope))と呼ばれるホサカ(S.Hosaka)等によるJ.Vac.Sci.technol.B13(1995)2813に記載の 情報記録再生装置に基づいて説明する。図9は従来の情報記録再生装置の断面構成図である。高屈折率のコア25と、それを取り巻く低屈折率のクラッド26とで構成された光ファイバーは、コアの先端が円錐状に削り込まれ、それを取り巻くようにクラッド26と反射膜27とが形成されている。この円錐部の先端はわずかなギャップδを隔てて、ディスク基板13上に形成された記録膜14に対面している。
【0003】
ギャップδは50nm以下の微小量で、円錐先端部のコア直径は0.1μm程度である。この光ファイバーに放射光源の光を入力すると、円錐先端部からエバネッセント光29がにじみ出る。円錐先端部が記録膜14に近接しているため、例えば記録膜14が相変化性の膜であれば、エバネッセント光29の熱エネルギーにより記録膜上に周囲と異なる反射率の信号マーク19を形成できる。また、記録膜14からの反射散乱光30を光検出器31で検出することで、信号マーク19の有無を判定できる。
【0004】
以上の情報記録再生装置により、円錐先端部のコア直径に相当した信号記録と信号再生が可能となり、例えば信号マーク19の直径を0.1μmとすると、ディジタルビデオディスク(以下DVDと称す)(信号マークの直径は0.3〜0.4μm程度)に比べ10倍以上の高密度の情報記録再生装置を提供できる。
【0005】
このような従来の情報記録再生装置では、例えば図10A及び図10Bに示すような問題点があった。図10Aは、従来の情報記録再生装置の主要部と、図10Bは、同装置の光伝搬方向(−z軸)に沿った光エネルギー分布図を示す。
【0006】
図10Aにおいて、光ファイバーを伝搬する導波光28は、円錐部の手前までは(z>a)ほとんど損失なく伝搬するが、円錐部では(a>z>0)入射光28aが屈折光28bと反射光28cに分かれ、反射光28cは再び屈折光と反射光に分かれ、以上のことを円錐部の長さaに渡って何度も繰り返すので、円錐部の先端から放出されるエバネッセント光29は極めて弱くなる。
【0007】
一般に円錐部の前での導波光の光エネルギーを1とすると、円錐部の先端から放出されるエバネッセント光29の光エネルギーηは、10-7〜10-5程度と言われ、例えば図10Bに示すように極めて光利用効率が低い。従って、記録膜14を記録するためには長い時間を要し、情報記録装置として使うには記録の高密度化の反面、情報転送速度の大幅な低下という犠牲を払うことになる。
【0008】
また、円錐部の先端(ヘッド)は、いわば空間に浮かんだ点のようなもので、熱集中が起こりやすく、熱損傷による劣化が起こりやすい。さらに、ヘッドを記録面14に近接させながら安定に走査させるには、複雑なメカニズムが必要なうえ、記録面上のトラックを認識できないのでトラック方向の高密度化が困難である。
【0009】
また、反射散乱光30を用いた再生原理は空間的に広い広がりをなす反射散乱光のごく一部を検出することから、その再生感度は極めて悪い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点に鑑み、光利用効率を大幅に向上させ、熱損傷による劣化がなく、ヘッドを信号面に近接させながら安定に走査させることが可能で、信号面上のトラックを認識して制御でき、信号再生感度を大幅に高められる情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第1番目の情報記録再生装置は、放射光源と、透明基板と、この透明基板の光源と反対側にある表面の上に構成された導波層と、導波層の界面上に形成され光軸を中心とする同心円状の周期構造を持つ光結合手段とからなり、導波層は周期構造の中心位置で断絶し、放射光源からの光は光結合手段により導波層内で周期構造の外周側から中心に伝搬する導波光を励起し、この導波光は導波層の断絶位置においてその一部が導波層に近接して置かれた平面基板上の信号面に漏れ出ることを特徴とする。
【0012】
この構造により、透明基板は放射光源と同一構造体の上に固定され、この構造体は押圧手段により信号面に押さえつけられながら相対的に移動できる。
次に本発明の第2番目の情報記録再生装置は、放射光源と、前記放射光源から出射する光を平行光に変換する集光手段と、前記平行光の光軸を中心軸とする透明円錐体と、前記円錐体の低面部に形成された透明バッファー層と、前記バッファ層上に形成された導波層とからなり、前記導波層は前記円錐体の中心軸位置で断絶し、前記円錐体の屈折率と前記導波層の屈折率とバッファー層の屈折率とはこの順に小さくなる関係にあり、前記平行光は前記円錐体の円錐面を屈折して前記バッファー層を経て前記導波層に入射して、前記導波層内で外周側から中心軸側に伝搬する導波光を励起し、前記導波光は前記断絶位置においてその一部が前記導波層に近接して置かれた平面基板上の信号面に漏れ出ることを特徴とする。
【0013】
この構造により、円錐体が放射光源及び集光手段と同一構造体の上に固定され、この構造体は押圧手段により信号面に押しつけられながら相対的に移動できる。
【0014】
前記した本発明の第1番目の情報記録再生装置においては、前記透明基板が前記放射光源と同一構造体の上に固定され、前記構造体は押圧手段により前記信号面に押さえつけられながら相対的に移動し、この移動により前記導波層表面が前記信号面と対面しながら空気層を挟んで前記構造体が浮上することが好ましい。
【0015】
前記した本発明の第2番目の情報記録再生装置においては、前記円錐体が、前記放射光源及び前記集光手段と同一構造体の上に固定され、前記構造体は押圧手段により前記信号面に押しつけられながら相対的に移動し、この移動により前記導波層表面が前記信号面と対面しながら空気層を挟んで前記構造体が浮上することが好ましい。
【0016】
また前記した本発明の第1〜2番目の情報記録再生装置においては、前記導波層上には、前記導波層よりも低屈折率の第1の透明層が積層されていることが好ましい。
【0017】
また前記装置においては、前記第1の透明層上には、前記断絶位置を除いた位置で反射層が積層されていることが好ましい。
また前記装置においては、前記第1の透明層上には、強い光の照射によって不透明から透明に変化するマスク層が積層されていることが好ましい。
【0018】
また前記装置においては、前記断絶位置において、前記断絶部が前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層で覆われ、前記第2の透明層を介して前記導波層内の導波光が前記信号面側に漏れ出ることが好ましい。
【0019】
また前記装置においては、前記第2の透明層上には、強い光の照射によって不透明から透明に変化するマスク層が積層されていることが好ましい。
また前記装置においては、前記断絶部の形状が、前記光軸を中心軸とする円錐状及び円錐台状からえばれる少なくとも一つの形状であることが好ましい。
【0020】
また前記装置においては、前記断絶位置において、前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光により、前記信号面上に信号マークを記録することが好ましい。また前記装置においては、前記透明基板上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射し、この反射光の一部を前記光検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生することが好ましい。
【0021】
また前記装置においては、前記光検出器は、前記信号面の移動方向に直交する分割線で等分割されており、前記等分割間の差分信号を再生信号とすることが好ましい。
【0022】
また前記装置においては、前記信号面上に前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成されており、前記光検出器は前記移動方向に沿った分割線で等分割されており、前記等分割間の差分信号をトラッキング制御信号とすることが好ましい。
【0023】
また前記装置においては、前記透明基板上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、前記導波層内を周期構造の中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光または前記導波層から放出される光の少なくとも何れか一方を前記検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生することが好ましい。
【0024】
また前記装置においては、前記光検出器は、前記信号面の移動方向に直交する直線を間に挟む2つの部分から構成され、この2つの検出器の差分信号を再生信号とすることが好ましい。
【0025】
また前記装置においては、前記信号面上に前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成されており、前記光検出器は前記移動方向に沿った直線に関して対称な2つの部分から構成され、前記2つの検出器の差分信号をトラッキング制御信号とすることが好ましい。
【0026】
また前記装置においては、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が、前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、導波層内を周期構造の中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光が再び前記放射光源に帰還し、この帰還によって発生する前記放射光源の駆動特性の変化を検出し、前記信号面上に形成された信号を再生することが好ましい。
【0027】
また前記装置においては、前記導波層を多層膜で構成し、導波層内を伝搬する導波光の等価屈折率がTEモードとTMモードとでほぼ等しくすることが好ましい。
【0028】
また前記装置においては、前記導波層を構成する多層膜が、低屈折率の透明層の間に高屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成することが好ましい。
また前記装置においては、前記導波層を構成する多層膜が、高屈折率の透明層の間に低屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成することが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
前記した本発明において、外部入力による導波光の発生は、いわば共振条件(入力条件)を満たす場合に限られ、この条件を満たすときに入力光(放射光からの光)の一部が導波光に変換される。これを”励起する”という。
【0030】
また、入力光(放射光からの光)の一部が導波光に変換されるので、外周面で入射光から変換された導波光の積分が、内周側の導波光となる。当然のことながら、現在導波している任意の位置でも入力光が導波光に変換されて、それまで伝搬していた導波光に加わる。
【0031】
また、前記した本発明において、”光結合手段”は、入力光(放射光からの光)を導波光に変換する役割、または導波光を出力光(放射光)に変換する役割を果たす。
【0032】
また、前記した本発明においては、導波層上には、導波層よりも低屈折率の第1の透明層が積層されており、第1の透明層上には強い光の照射によって不透明から透明に変化するマスク層や導波層の断絶位置を除いた位置で反射層が積層されていてもよい。前記において、強い光の照射によって不透明から透明に変化するマスク層とは、たとえば厚さ数十nm程度のアンチモン薄膜からなるマスクである。また強い光とは、たとえば数mW/μm2 を越える光強度をいう。
【0033】
また、導波層の断絶位置において断絶部が導波層よりも高屈折率の第2の透明層で覆われており、断絶部の形状が光軸を中心軸とする円錐状または円錐台状としてもよい。また、前記のマスク層が第1の透明層上でなく、第2の透明層上にあってもよい。
【0034】
透明基板上又はその近傍には光検出器が形成され、断絶位置において導波層から信号面側に漏れ出て信号面を反射する光や、導波層に帰還して周期構造の中心から外周側に伝搬する導波光を光検出器で検出することで、信号面上に形成された信号や信号面上の凹凸構造を識別する。
【0035】
導波層は多層膜で構成され、導波層内を伝搬する導波光の等価屈折率がTEモードとTMモードとでほぼ等しくなることを特徴とする。例えば導波層を構成する多層膜が、低屈折率の透明層の間に高屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成され、または高屈折率の透明層の間に低屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成される。
【0036】
円錐体底面上又はその近傍には光検出器が形成され、断絶位置において導波層から信号面側に漏れ出て信号面を反射する光や、導波層に帰還して中心から外周側に伝搬する導波光を光検出器で検出することで、信号面上に形成された信号や信号面上の凹凸構造を識別する。
【0037】
導波層は多層膜で構成され、導波層内を伝搬する導波光の等価屈折率がTEモードとTMモードとでほぼ等しくなるように形成されていてもよい。例えば導波層を構成する多層膜が、低屈折率の透明層の間に高屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成され、または高屈折率の透明層の間に低屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成される。
【0038】
【第1実施の形態】
以下本発明の第1実施の形態を、図1から図3に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における情報記録再生装置の断面構造を示す。
【0039】
図1に於いて、半導体レーザー等の放射光源1が板バネ状の部材2の先端に設けられたホルダー3の内部に固定されている。この放射光源1からは、軸Lを光軸とする光4が放射される。ホルダー3には光軸Lに直交して、Si基板や石英基板などの透明平行基板5(放射光4の波長が1.2μm以上の場合にはSi基板も透明である)が固定されており、この基板の裏側表面には光検出器5Dが光軸Lとの交点Oを中心とする直径数十μm程度の円形領域に形成されており、これを取り巻く外周の領域には点Oを中心とする同心円状グレーティング5Gが形成されている。
【0040】
基板5の表面には、SiO2 等の低屈折率の透明層6を挟んで導波層7が成膜されている。透明層6の厚さは1μm程度なので、基板上のグレーティング5Gの凹凸形状が透明層6と導波層7との界面にも残って、グレーティング6Gを形成する。
【0041】
導波層7上にはSiO2 等の低屈折率の透明層8を挟んで、Crなどの反射層9が成膜される。反射層9の光軸Lを中心とする微小な円形領域(例えば直径0.5μm以下)をエッチングにより抜いた後、下地の透明層8、導波層7をドライエッチング等の方法で抜いて、光軸Lを中心軸とする円錐台状の孔10を形成する。さらに、反射層9上には、この円錐台孔10を埋没させるようにSi、InP、GaAs等の、導波層7よりも高屈折率の透明層11が積層され、円錐台部10を形成する。
【0042】
透明層11の表面は高い平面性を確保するために研磨が必要であり、円錐台部10の部分だけが残るまでの研磨を加えてもよい。透明層11は、厚さδの空気層12を挟んでディスク基板13上に形成された信号膜14に近接している。いわゆる磁気ディスクで見られるフライングヘッドの技術と同様に、板バネ2を介してホルダー3を高速回転しているディスク基板13上に押しあてることで、一定の空気ギャップ(例えば50nm以下のδ)を保ちながら、透明層11表面を安定して信号膜14に近接させることができる。
【0043】
平行基板5に入射し透過する光4は、透明層6を経て導波層7に入射し、同心円状のグレーティング6Gにより、外周側から中心に向かう導波光15を励起する。この励起条件は、グレーティング6GのピッチをΛ、導波光の等価屈折率をN、波長をλ、入射角をθとして、下記式(数1)で与えられる。
【0044】
【数1】
sinθ=λ/Λ−N (式1)
前記式1において、ピッチΛは入射角θ、すなわち半径rの関数である。
【0045】
また、入射光のうち導波層7を透過する成分は、反射層9を反射して導波層7に再入射してその一部が結合するので、全体の入力効率は高まる。導波層7はグレーティング6Gの中心位置で断絶する上、この位置で導波層よりも高い屈折率の透明媒質で形成される円錐台部10に接するので、断絶位置に到達する導波光15は導波層7から円錐台部10の内部に吸い寄せられて光軸Lの周りに集まる光16となり、その一部が円錐台部10の底面の開口部9A(反射層9のエッチング部)を経て透明層11表面からエバネッセント光17として外部に漏れ出る。エバネッセント光17が信号膜14の表面に近接すると、信号膜14へ光エネルギーが流出したり、信号膜14からの反射光18という形で光エネルギーが流入する。信号膜14が光や熱により反射率の変化する材料で形成されている場合は、このエバネッセント光17により信号膜14上に周りと反射率の異なる信号マーク19を記録できる。なお、上記実施例では反射層9を用いたが、この代わりに強い光の照射によって不透明から透明へ変化する膜(マスク層)を透明層8上の全面に形成してもよい。また、マスク層上を前記実施例の透明層11上に形成してもよい。いずれの場合も、中心から離れた領域では導波光15の光量が小さく、そのエバネッセント光も弱いのでマスク層は不透明で反射層の働きをする。中心近傍では導波光15の光量が強まり、そのエバネッセント光も強いので、マスク層は透明になりエバネッセント光17を外部に導き出すことができる。
【0046】
また、信号膜14の状態の変化は、エバネッセント光17の流出量を変化させ、信号膜14からの反射光18の光量も変化させる。この光エネルギーの流出入条件の変化は光検出器5Dの近傍での光を散乱させ、この散乱光が検出される。従って光検出器5Dにより信号マーク19を検出することができ、閉じた空間内での光検出なので検出感度も高い。
【0047】
図2Bは、本発明の第1実施の形態における、光利用効率を説明するための光強度分布図である。図2Aは、グレーティング6Gを光源側から見た図で、グレーティング6Gの各位置に入射する光はそれぞれ外周から中心に向かう導波光15(15E,15M等)を励起する。
【0048】
入射光の導波光への変換効率(入射光量に対する中心位置での導波光量の比)は実験では26%を越えており、反射層9での反射による入力効果も含めると、40%以上の効率が見込める。これだけ高い効率が得られるのは、グレーティング6Gのピッチが位相整合条件(式1)を満たすので、入力した導波光が次のポイントに伝搬したときの位相と、そのポイントで入力した導波光の位相とが整合し、伝搬に伴って導波光量を増幅させるためである。この効果に加えて、外周側から中心に向かう収束性の伝搬であるので、導波光15は中心に近づくごとにその光強度を増大さす。
【0049】
図2Bには、中心を通る断面での導波光強度の分布を示す。最も光エネルギーが集中する中心位置(r=0)での導波光のうち、エバネッセント光17として取り出せるのは約10〜20%程度と考えられるので、全体として10-2〜10-1程度の光利用効率が得られ、これは従来例と比べ千倍から万倍以上の高い効率である。また、第1実施の形態ではエバネッセント光放出部の構造が面的な広がりをなすので、熱集中が起こりにくく熱損傷に強い効果も合わせ持つ。
【0050】
図3Aは、本発明の第1実施の形態における光検出器と、図3Bは、信号面の構成図を光源側から見て示している。信号面には、凸部20Gと凹部20Lとによる凹凸状の溝が形成されており、凸部20Gが透明層11表面と近接している。エバネッセント光放出部の位置17aは凸部20Gの中心に位置しており
、この位置17aはディスク基板13の回転によって、図3Bに示す矢印21Sの方向に移動する。
光検出器5Dは、中心Oを通り信号面上の溝と平行な線およびこれに直交する線で5Da,5Db,5Dc,5Ddに4等分割されている。各分割された検出器からはAl等の金属膜によりパッド22a、22b,22c、22dへ配線されており、これらのパッドから外部へ検出信号が手渡される。
【0051】
光検出器5Dの検出光量は、エバネッセント光放出部の位置17aと信号マーク19の位置関係で決まり、位置17aが信号マーク19aや19bの上を通過することで、5Da,5Db,5Dc,5Ddから出力される検出光量の総和が変化し、これを信号マークの再生信号とすることができる。また信号マークの位置により光検出器5Dへ入射する光の分布が変化することを利用して、(5Da+5Db)−(5Dc+5Dd)を再生信号としてもよい。同様に光検出器5Dへの入射光の分布は、エバネッセント光の位置17aが矢印21T方向に変位しても変化するので、(5Da+5Dd)−(5Db+5Dc)を溝20Gに対するトラッキング誤差信号とすることができる。
【0052】
なお入射光4の偏光状態を直線偏光とし、その電気ベクトルが図2Aの矢印4Eの方向を向いているものとすると、矢印4Eに直交する方向15EにはTEモードが励起され、平行な方向15MにはTMモードが励起され、それらの間の方向には両者が混在して励起される。
【0053】
導波光の等価屈折率Nは導波モードによって異なり、一般にTEモード(導波光の電気ベクトルが導波面に平行な導波モード)の等価屈折率は、TMモード(導波光の電気ベクトルが導波面に非平行な導波モード)の等価屈折率より大きい。従って、導波光の等価屈折率NがTEモードの等価屈折率に等しい時には15M方向の導波光励起がなく、TMモードの等価屈折率に等しい時に15E方向の導波光励起がない。もし光入力効率を増大させるため全方位にわたって導波光を励起させるには、TEモードとTMモードの等価屈折率を等しくさせることが好ましい。
【0054】
【第2実施の形態】
図4Aは、本発明の第2実施の形態における導波層の断面構造と、図4Bは、同導波層の等価屈折率を示した説明図であり、本実施の形態に限り光源の波長を0.78μmとしている。第2実施の形態は、導波層7の構成以外は全て第1実施の形態と同一であり、同一部の説明を省略する。
【0055】
図4Aにおいて、導波層7は2.10の高屈折率の膜を1.75の低屈折率の膜で挟み込んだ3層構造をなす。屈折率2.10の膜は例えばTa25をターゲットとしてスパッタにより成膜できる。屈折率1.75の膜は、例えばTa25とSiO2との混合ターゲットをスパッタすることにより成膜できる。
【0056】
図4Bにおいて、縦軸は等価屈折率、横軸は屈折率2.10の膜の厚さdをとっており、透明層6及び8の屈折率を1.45、屈折率1.75の膜の厚さを上下とも0.223μmとしている。d=0.16μmの時、TE1とTM1とで等価屈折率が一致し(A点参照)、TE1の曲線とTM1の曲線が漸近する形で接するのでdの誤差に対しても裕度がある。従って、本発明の第2実施の形態により、TEモードとTMモードの等価屈折率を等しくさせることが可能となり
、第1実施の形態よりもさらに光利用効率を増大させることができる。
【0057】
なお、低屈折率の膜を高屈折率の膜で挟み込んだ3層構造の導波層であってもよい。
【0058】
【第3実施の形態】
次に本発明の第3実施の形態を、図5と図6A及び図6Bを用いて説明する。図5は本発明の第3実施の形態における情報記録再生装置の断面構成を示している。第3実施の形態は第1実施の形態と比べて、グレーティングと光検出器の構成が変わるだけで、その他の構成については全く同じであり、同一部については説明を省略する。
【0059】
図5に於いて、光検出器5Dが形成された透明平行基板5の表面には、SiO2等の低屈折率の透明層6が形成され、光軸Lとの交点Oを中心とする同心円状のグレーティング6Gが、透明層6表面の点Oを取り巻く輪帯領域に形成されている。透明層6上には導波層7が成膜され、反射層9等その他の構成については第1実施の形態と同じである。
【0060】
平行基板5に入射し透過する光4は、光検出器5Dが形成されている側では遮光されるが、形成されていない側では透明層6を経て導波層7に入射し、同心円状のグレーティング6Gにより、外周側から中心Oに向かう導波光15を励起する。また入射光のうち導波層7を透過する成分は、反射層9を反射して導波層7に再入射してその一部が結合するので、全体の入力効率は高まる。
【0061】
導波層7は、グレーティング6Gの中心位置で断絶する上、この位置で導波層よりも高い屈折率の透明媒質で形成される円錐台部10に接するので、断絶位置に到達する導波光15は導波層7から円錐台部10の内部に吸い寄せられて、光軸Lの周りに集まる光16となり、その一部が円錐台部10の底面の開口部9A(反射層9のエッチング部)を経て、透明層11表面からエバネッセント光17として外部に漏れ出る。
【0062】
エバネッセント光17が信号膜14の表面に近接すると、信号膜14へ光エネルギーが流出したり、信号膜14からの反射光18という形で光エネルギーが流入する。
【0063】
信号膜14が光や熱により反射率の変化する材料で形成されている場合は、このエバネッセント光17により信号膜14上に周りと反射率の異なる信号マーク19を記録できる。また信号膜14の状態の変化は、エバネッセント光17の流出量を変化させ、信号膜14からの反射光18の光量も変化させる。この光エネルギーの流出入条件の変化は、断絶位置をすり抜け中心から外周側に向かう導波光15A(以下、帰還導波光と呼ぶ)の強度を変化させ、グレーティング6Gにより検出器5D側に放射する光15Bの強度も変化する。従って光検出器5Dにより信号マーク19を検出することができる。なお、上記実施例では反射層9を用いたが、この代わりに強い光の照射によって不透明から透明へ変化する膜(マスク層)を透明層8上の全面に形成してもよい。また、マスク層上を前記実施例の透明層11上に形成してもよい。いずれの場合も、中心から離れた領域では導波光15の光量が小さく、そのエバネッセント光も弱いのでマスク層は不透明で反射層の働きをする。中心近傍では導波光15の光量が強まり、そのエバネッセント光も強いので、マスク層は透明になりエバネッセント光17を外部に導き出すことができる。
【0064】
図6Aは、本発明の第3実施の形態における情報記録再生装置の光検出器を示し、図6Bは、信号面の構成図を光源側から見て示している。図6Bにおいて、ディスク基板13上の信号面には、凸部20Gと凹部20Lによる凹凸状の溝が形成されており、凸部20Gが透明層11表面と近接している。透明層11表面からのエバネッセント光放出部の位置17aは凸部20Gの中心に位置しており、この位置17aはディスク基板13の回転によって矢印21Sの方向に移動する。
【0065】
光検出器の形成される領域は図6Aに示したように、中心Oを通る直線で等分割された6つの扇形のうち一つおきに配置された3つの扇形(5Da、5Db、5Dc)上に限られ、各検出器からはAl等の金属膜によりパッド22a、22b,22cへ配線されており、これらのパッドから外部へ検出信号が手渡される。光検出器の領域では入射光4が遮られるので、グレーティング6Gによる導波光の励起は、残された3つの扇形の領域で15a,15b,15cの如くなされる。
【0066】
断絶部で導波層7から漏れ出ずに通過する導波光や信号面を反射して導波層7に取り込まれる帰還導波光は、中心位置Oを通過した後その位置でのグレーティング6Gにより光検出器5Da、5Db、5Dcに放射される。これらの放射光量、すなわち光検出器での検出光量は、エバネッセント光17と信号マーク19との位置関係で決まり、位置17aが信号マーク19aや19bの上を通過することで、5Da,5Db,5Dcで検出される光量の総和が変化し、これを信号マークの再生信号とすることができる。また検出器の分割線の一つが矢印21Sに直交するとして、信号マークの位置により帰還導波光の分布が変化することを利用して、5Da+5Db−5Dcを再生信号としてもよい。同様に帰還導波光の分布はエバネッセント光の位置17aが矢印21T方向に変位しても変化するので、5Da−5Dbをトラッキング誤差信号とすることができる。
【0067】
なお、第3実施の形態については、図6Aに示す光検出器の形状に他の形態も考えられ、例えば中心Oを通る直線で等分割された10個の扇形のうち一つおきに配置された5つの扇形であっても同様の効果が得られる。
【0068】
第3実施の形態は、光検出器の形成された扇領域と導波光が励起される扇領域が分離しているので、第1実施の形態のように中心に向かう導波光からの散乱光が光検出器に入射して検出されることがなく往路に於ける伝搬方向から偏向して外周側に向かう帰還導波光だけを検出できるので、第1実施の形態と比べて高品質の信号再生が可能である。
【0069】
【第4実施の形態】
図7Aは、本発明の第4実施の形態における情報記録再生装置の光検出器を示し、図7Bは、信号面の構成図を光源側から見て示している。第4実施の形態は、第3実施の形態と比べて光検出器の構成が変わるだけで、その他の構成については全く同じであり、断面構成図は第3実施の形態で示した図5を使い、同一部については説明を省略する。図7Bにおいて、ディスク基板13上の信号面には凸部20Gと凹部20Lによる凹凸状の溝が形成されており、凸部20Gが透明層11表面と近接している。透明層11表面からのエバネッセント光放出部の位置17aは凸部20Gの中心に位置しており、この位置17aはディスク基板13の回転によって矢印21Sの方向に移動する。
【0070】
光検出器の形成される領域は、中心Oを通る直線で等分割された8つの扇形のうち一つおきに配置された4つの扇形(5Da、5Db、5Dc、5Dd)上に限られ、各検出器からはAl等の金属膜によりパッド22a、22b,22c,22dへ配線されており、これらのパッドから外部へ検出信号が手渡される。光検出器の領域では入射光4が遮られるので、グレーティング6Gによる導波光の励起は残された4つの扇形の領域で15a,15bの如くなされる。
【0071】
断絶部で導波層7から漏れ出た後、信号面を反射して導波層7に取り込まれる導波光(帰還導波光)は、中心位置Oを通過したのち外周側に向かう。特に光検出器5Da、5Db、5Dc、5Ddの方位に伝搬する帰還導波光は、その位置でのグレーティング6Gにより光検出器に放射される。帰還導波光の伝搬方位は、エバネッセント光17と信号マーク19の位置関係により変化するので、位置17aが信号マーク19aや19bの上を通過することで、5Da,5Db,5Dc、5Ddで検出される光量の総和が変化し、これを信号マークの再生信号とすることができる。また5Dc、5Ddの対称線が矢印21Sの方位に並んだ位置関係であれば、信号マークの位置により帰還導波光の伝搬方位が変化することを利用して、5Da−5Dbを再生信号としてもよい。同様に帰還導波光の伝搬方位はエバネッセント光の位置17aが矢印21T方向に変位しても変化するので、5Dc−5Ddをトラッキング誤差信号とすることができる。
【0072】
なお、第4実施の形態については、図7Aに示す光検出器の形状に他の形態も考えられ、例えば中心Oを通る直線で等分割された12つの扇形のうち一つおきに配置された6つの扇形であっても同様の効果が得られる。第4実施の形態は、帰還導波光のうち伝搬方位の変化したもの(すなわち信号マークの影響をうけた成分)だけを検出するので、第3実施の形態と比べても高品質の信号再生が可能である。
【0073】
【第5実施の形態】
図8は、本発明の第5実施の形態における情報記録再生装置の断面構成を示す。第5実施の形態は、第1実施の形態と比べて光結合手段の構成が変わるだけで、その他の構成については全く同じであり、同一部については説明を省略する。図8に於いて、半導体レーザー等の放射光源1が、板バネ上の部材2の先端に設けられたホルダー3の内部に固定されている。この放射光源1からは、軸Lを光軸とする光4が放射される。ホルダー3には光軸Lと同軸してコリメートレンズ23と円錐レンズ24とが取り付けられている。
【0074】
円錐レンズ24の屈折率は、後述する導波層7の屈折率よりも高く、その底面には、光検出器5Dが光軸Lとの交点Oを中心とする直径数十μm程度の円形領域に形成されている。円錐レンズの低面には、SiO2 等の低屈折率の透明層6を挟んで導波層7が成膜され、その他の構成は第1実施の形態と同じなので説明を省略する。
【0075】
コリメートレンズ23により平行光4aとなった光は、円錐レンズ24の円錐面を屈折して円錐状の波面をなす光4bとなり、透明層6を経て導波層7に入射し、透明層6が十分薄い場合に外周側から中心に向かう導波光15を励起する。この励起条件は円錐レンズ24の屈折率をn、導波光の等価屈折率をN、入射角をθとして、下記式(数2)で与えられる。
【0076】
【数2】
nsinθ=N (式2)
第5実施の形態は、光を導波層に入力する光結合手段が第1実施の形態と異なるだけで、第1実施の形態でグレーティング6Gであったものが、第5実施の形態では円錐状のレンズ24に変わるだけである。従って第1実施の形態と同様に信号面上に信号を記録したり、再生したりでき、グレーティングによる光入力よりもプリズム(円錐レンズ)による光入力が一般に高効率であるので、第1実施の形態よりも高い光利用効率が得られる。
【0077】
また、第1実施の形態と同様にエバネッセント光放出部の構造が面的な広がりをなすので、熱損傷に強い効果も合わせ持つ。当然、第1実施の形態と同じく反射層9の代わりにマスク層を用いてもよく、マスク層を透明層11上に形成してもよい。さらに第2実施の形態で示した3層の導波層や第3、第4実施の形態で示した検出方式を採用することもでき、全く同様の効果が得られる。反対に第1実施の形態から第4実施の形態においては、第5実施の形態のようにコリメーターレンズで光を平行にしてグレーティングに入射する方式でもよい。
【0078】
なお、信号の検出方法には光源への帰還光量の増減に伴う発光特性の変化を利用する方法もあり、この場合第1実施の形態から第5実施の形態において検出器5Dは不要であり、替わりに光源の発光特性(半導体レーザーの場合には駆動電流値の変動)をモニターすることで帰還光量の大小、すなわち信号の有無を判定できる。
【0079】
また、等方的な光入力結合を果たすため、1/4波長板で光源の光を円偏光に変換して導波層に入力することも考えられ、工程を削減するために反射層9の形成を省いてもよく、グレーティング6Gは導波層表面に形成されてもよい。
【0080】
また、導波層の断絶部は、外周側から中心に伝搬する導波光を信号面側に漏れ出させる機能さえあれば、上記実施の形態であげた以外の形態も考えられ、例えば円錐台部10の形状は信号面側の方に狭まる形状でもよく、円錐台部を埋める媒質に導波層よりも低屈折率の材料を用いてもよい。
【0081】
また、信号面には光磁気ディスクで用いられている膜で形成されてもよい。さらに、本発明の各実施の形態での構成を入れ替えたものであってもよい。
なお、第1実施の形態から第5実施の形態において、平面上に導波層を形成したもので説明をしたが、曲面上であってもよく、例えば円錐面上に導波層を形成し、円錐の頂点位置に断絶部を設けてもよい。
【0082】
【発明の効果】
前記した本発明によれば、高効率に導波光を発生させる一方、導波モードに準じた状態で光を低損失に伝搬させながら集中させることができ、高屈折率の円錐台部の存在により高エネルギーの光をエバネッセント光として信号面上に効果的に導き出すさせることができるので光利用効率を大幅に向上させることができ、高い情報転送速度を維持したまま光の回折限界を超えた高密度の情報記録再生が可能となる。
【0083】
また、押圧力の加わった状態での信号面との相対移動により、導波層表面が信号面との近接位置を保ったまま安定的に浮上走査でき、導波層近傍に設けられた検出手段により、信号面からの反射光や導波層内を中心から外周側に伝搬する導波光等の光量を効率よく検出できるので、信号の再生感度を大幅に高められ、差分検出により信号面上のトラックを認識できる。
【0084】
また、エバネッセント光放出部の構造が面的な広がりをなすので熱集中が起こりにくく熱損傷による劣化がなく、空気層を挟んだ浮上走査方式によりエバネッセント光放出部を信号面に近接させながら安定に走査させることが可能で、装置としての構成が容易である。
【0085】
さらに、エバネッセント光の流出条件の変化や反射光、帰還導波光の光量変化を導波層に近接した検出器で検知することができるので、信号再生感度を大幅に高めるとともに、エバネッセント光放出部の位置の変化が反射光、帰還導波光の分布や伝搬方位に影響することから検出信号の差分により信号面上の信号マークやトラックを認識できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態における情報記録再生装置の断面構成図である。
【図2】 Aは本発明の第1実施の形態におけるグレーティングの平面図であり、Bは同グレーティングの光利用効率を説明する光強度分布図である。
【図3】 Aは本発明の第1実施の形態における光検出器の要部平面図であり、Bは信号面の構成平面図である。
【図4】 Aは本発明の第2実施の形態における導波層の断面構成図であり、Bは同導波層を用いた等価屈折率を示した説明図である。
【図5】 本発明の第3実施の形態における情報記録再生装置の断面構成図である。
【図6】 Aは本発明の第3実施の形態における情報記録再生装置の光検出器の要部平面図であり、Bは信号面の構成平面図である。
【図7】 Aは本発明の第4実施の形態における情報記録再生装置の光検出器の要部平面図であり、Bは信号面の構成平面図である。
【図8】 本発明の第5実施の形態における情報記録再生装置の断面構成図である。
【図9】 従来の情報記録再生装置の断面構成図である。
【図10】 Aは従来の情報記録再生装置の要部断面図であり、Bは同装置における光伝搬方向に沿った光エネルギー分布図である。
【符号の説明】
1 放射光源
2 板バネ
3 ホルダー
4 放射光
L 光軸
5 透明平行基板
5D 光検出器
5G グレーティング
6 透明層
6G グレーティング
7 導波層
8 透明層
9 反射層
10 円錐台部
11 透明層
12 空気層
13 ディスク基板
14 信号膜
15 導波光
16 集中光
17 エバネッセント光
18 反射光
19 信号マーク

Claims (35)

  1. 放射光源と、透明基板と、前記透明基板の光源と反対側の表面の上に構成された導波層と、導波層表面または透明基板と導波層との間の界面の何れかの上に形成され、前記光源の光軸を中心とする同心円状の周期構造を持つ光結合手段とからなり、前記導波層は前記周期構造の中心位置で断絶し、前記放射光源からの光は、前記光結合手段により導波層内で周期構造の外周側から中心に伝搬する導波光を励起し、前記導波光は、前記断絶位置においてその一部が前記導波層に近接して置かれた平面基板上の信号面に漏れ出ることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記透明基板が前記放射光源と同一構造体の上に固定され、前記構造体は押圧手段により前記信号面に押さえつけられながら相対的に移動し、この移動により前記導波層表面が前記信号面と対面しながら空気層を挟んで浮上する請求項に記載の情報記録再生装置。
  3. 前記導波層上には、前記導波層よりも低屈折率の第1の透明層が積層されている請求項に記載の情報記録再生装置。
  4. 前記第1の透明層上には、前記断絶位置を除いた位置で反射層が積層されている請求項3に記載の情報記録再生装置。
  5. 前記断絶位置において、前記断絶部が前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層で覆われ、前記第2の透明層を介して前記導波層内の導波光が前記信号面側に漏れ出る請求項に記載の情報記録再生装置。
  6. 前記第2の透明層上には、強い光の照射によって不透明から透明に変化するマスク層が積層されている請求項5に記載の情報記録再生装置。
  7. 前記断絶部の形状が、前記光軸を中心軸とする円錐状及び円錐台状から選ばれる少なくとも一つの形状である請求項5に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記断絶位置において、前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光により、前記信号面上に信号マークを記録する請求項に記載の情報記録再生装置。
  9. 前記透明基板上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射し、この反射光の一部を前記光検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項に記載の情報記録再生装置。
  10. 前記光検出器は、前記信号面の移動方向に直交する分割線で等分割されており、この等分割間の差分信号を再生信号とする請求項9に記載の情報記録再生装置。
  11. 前記信号面上に前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成されており、前記光検出器は前記移動方向に沿った分割線で等分割されており、この等分割間の差分信号をトラッキング制御信号とする請求項9に記載の情報記録再生装置。
  12. 前記透明基板上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、前記導波層内を周期構造の中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光または前記導波層から放出される光の少なくとも何れか一方を前記検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項に記載の情報記録再生装置。
  13. 前記光検出器は、前記信号面の移動方向に直交する直線を間に挟む2つの部分から構成され、この2つの検出器の差分信号を再生信号とする請求項12に記載の情報記録再生装置。
  14. 前記信号面上に前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成されており、前記光検出器は前記移動方向に沿った直線に関して対称な2つの部分から構成され、この2つの検出器の差分信号をトラッキング制御信号とする請求項12に記載の情報記録再生装置。
  15. 前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が、前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、導波層内を周期構造の中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光が再び前記放射光源に帰還し、この帰還によって発生する前記放射光源の駆動特性の変化を検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項に記載の情報記録再生装置。
  16. 前記導波層を多層膜で構成し、導波層内を伝搬する導波光の等価屈折率がTEモードとTMモードとでほぼ等しくする請求項に記載の情報記録再生装置。
  17. 前記導波層を構成する多層膜が、低屈折率の透明層の間に高屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成される請求項16に記載の情報記録再生装置。
  18. 前記導波層を構成する多層膜が、高屈折率の透明層の間に低屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成される請求項16に記載の情報記録再生装置。
  19. 放射光源と、前記放射光源から出射する光を平行光に変換する集光手段と、前記平行光の光軸を中心軸とする透明円錐体と、前記円錐体の低面部に形成された透明バッファー層と、前記バッファ層上に形成された導波層とからなり、前記導波層は前記円錐体の中心軸位置で断絶し、前記円錐体の屈折率と前記導波層の屈折率とバッファー層の屈折率とはこの順に小さくなる関係にあり、前記平行光は前記円錐体の円錐面を屈折して前記バッファー層を経て前記導波層に入射して、前記導波層内で外周側から中心軸側に伝搬する導波光を励起し、前記導波光は前記断絶位置においてその一部が前記導波層に近接して置かれた平面基板上の信号面に漏れ出ることを特徴とする情報記録再生装置。
  20. 前記円錐体が、前記放射光源及び前記集光手段と同一構造体の上に固定され、前記構造体は押圧手段により前記信号面に押しつけられながら相対的に移動し、この移動により前記導波層表面が前記信号面と対面しながら空気層を挟んで浮上する請求項19に記載の情報記録再生装置。
  21. 前記導波層上には、導波層よりも低屈折率の第1の透明層が積層されている請求項19に記載の情報記録再生装置。
  22. 前記第1の透明層上には、前記断絶位置を除いた位置で反射層が積層されている請求項21に記載の情報記録再生装置。
  23. 前記断絶位置において断絶部が前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層で覆われ、前記第2の透明層を介して前記導波層内の導波光が前記信号面側に漏れ出る請求項19に記載の情報記録再生装置。
  24. 前記断絶部が、前記光軸を中心軸とする円錐状または円錐台状の形状の何れかをなす請求項23に記載の情報記録再生装置。
  25. 前記断絶位置において、前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光により、前記信号面上に信号マークを記録する請求項19に記載の情報記録再生装置。
  26. 前記円錐体の低面部上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射し、前記反射光の一部を前記光検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項19に記載の情報記録再生装置。
  27. 前記光検出器は、前記信号面の移動方向に直交する分割線で等分割され、前記等分割間の差分信号を再生信号とする請求項26に記載の情報記録再生装置。
  28. 前記信号面上には前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成され、前記光検出器は前記移動方向に沿った分割線で等分割され、前記等分割間の差分信号をトラッキング制御信号とする請求項26に記載の情報記録再生装置。
  29. 前記円錐体の低面部上又はその近傍に光検出器を形成し、前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、前記導波層内を中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光または前記導波層から放出される光の少なくとも何れか一方を前記検出器で検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項19に記載の情報記録再生装置。
  30. 前記光検出器は前記信号面の移動方向に直交する直線を間に挟む2つの部分から構成され、この2つの検出器の差分信号を再生信号とする請求項29に記載の情報記録再生装置。
  31. 前記信号面上に前記信号面の移動方向に沿った凹凸構造が形成され、前記光検出器は前記移動方向に沿った直線に関して対称な2つの部分から構成され、この2つの検出器の差分信号をトラッキング制御信号とする請求項29に記載の情報記録再生装置。
  32. 前記断絶位置において前記導波層から前記信号面側に漏れ出る光が前記信号面を反射して再び前記導波層内に取り込まれ、前記導波層内を中心から外周側に伝搬する導波光となり、前記導波光が再び前記放射光源に帰還し、この帰還によって発生する前記放射光源の駆動特性の変化を検出し、前記信号面上に形成された信号を再生する請求項19に記載の情報記録再生装置。
  33. 前記導波層を多層膜で構成し、前記導波層内を伝搬する導波光の等価屈折率をTEモードとTMモードとでほぼ等しくする請求項19に記載の情報記録再生装置。
  34. 前記導波層を構成する多層膜が、低屈折率の透明層の間に高屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成する請求項33に記載の情報記録再生装置。
  35. 前記導波層を構成する多層膜が、高屈折率の透明層の間に低屈折率の透明層を挟んだ3層構造で形成する請求項33に記載の情報記録再生装置。
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