JP3425877B2 - パワーmosfet及びその製造方法 - Google Patents

パワーmosfet及びその製造方法

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JP3425877B2 JP00810199A JP810199A JP3425877B2 JP 3425877 B2 JP3425877 B2 JP 3425877B2 JP 00810199 A JP00810199 A JP 00810199A JP 810199 A JP810199 A JP 810199A JP 3425877 B2 JP3425877 B2 JP 3425877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
使用されるパワーMOSFET(パワー電界効果型トラ
ンジスタ)及びその製造方法に関し、特にゲート電極の
ゲート長が0.5μm以下であるパワーMOSFET及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパワーMOSFETの構成につい
て図8に基づいて説明する。図8は従来のパワーMOS
FETを示す断面図である。
【0003】従来のパワーMOSFETにおいては、図
8に示すように、p+基板100上にp-エピタキシャル
層101を堆積させた基板に、ソース高濃度n+拡散層
103とドレイン低濃度n-拡散層104とがp型チャ
ネル拡散層102を挟んで対向して形成されている。こ
のp-エピタキシャル層101の上のソース高濃度n+
散層103とドレイン低濃度n-拡散層104との上に
は、ゲート絶縁膜106が形成されている。p型チャネ
ル拡散層102に該当する位置のゲート絶縁膜106上
にゲート電極107が形成されている。このゲート電極
107及びゲート絶縁膜106を覆うように層間絶縁膜
108が形成されている。また、ソース高濃度n+拡散
層103とドレイン低濃度n-拡散層104の両端には
高濃度n+拡散層105が形成されている。更に、高濃
度n+拡散層105の上には、夫々ソース電極109と
ドレイン電極110とが形成されている。即ち、不純物
濃度が異なり非対称なソース高濃度n+拡散層103と
ドレイン低濃度n-拡散層104とを有している。
【0004】次に、ソース高濃度n+拡散層103とド
レイン低濃度n-拡散層104の形成方法を図9に基づ
いて説明する。図9は従来のパワーMOSFETの拡散
層の形成方法を示す断面図である。
【0005】従来は、先ず、ゲート電極107を先に形
成する。次に、ソース高濃度n+拡散層103を形成す
るために、図9に示すように、ゲート電極107の真上
にフォトレジスト(以下、PRという。)膜111をパ
ターンニングし、このPR膜111とゲート電極107
の両方をマスクとして使用し、ソースへのイオン注入を
行うことにより、p-エピタキシャル層101にソース
高濃度n+拡散層103を形成する。図8に示すドレイ
ン低濃度n-拡散層104の形成方法もソース高濃度n+
拡散層103と同様の形成方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ここで、パワ
ーMOSFETの高周波特性の向上には、ゲート長の微
細化が最も効果的であることが知られている。しかしな
がら、従来の製造方法では、ゲート長を0.5μm以下
に微細化すると、上述のゲート電極107の真上にPR
膜111をパターンニングすることが困難であるという
問題点がある。
【0007】この点について図10に基づいて説明す
る。図10は従来のパワーMOSFETにおけるゲート
電極へのPR膜のパターニングを説明する模式図であ
る。
【0008】現在、量産性のあるPR膜111パターン
ニング工程能力は±0.2μm程度であり、図10に示
すように、ゲート電極107上にPR膜111を歩留り
良くパターンニングするためには、ゲート電極107
は、最低でも幅が0.4μm以上である必要がある。こ
のため、ゲート長の加工精度が0.5±0.1μm程度
の場合、従来の製造方法ではゲート電極107の幅を
0.5μm以下に微細化することが困難になるという問
題点がある。
【0009】従って、ゲート電極の幅を0.5μm以下
に微細化しつつ、ソース拡散層及びドレイン拡散層の不
純物濃度が非対称であるパワーMOSFETを形成する
ことが困難であるという問題点がある。
【0010】更に、従来のゲート電極107の構造で
は、ゲート電極107を微細化するほどゲート電極10
7の断面積が減少し、ゲ―ト電極107の抵抗が増大す
るという問題点がある。このゲート電極107の抵抗が
増大することにより、高周波における信号遅延が生じて
しまうため、ゲート電極107を微細化しても抵抗を増
大させないという問題点がある。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ゲート電極のゲート長が0.5μm以下の
ゲート長を有すると共に、ソース拡散層及びドレイン拡
散層の不純物濃度が非対称なパワーMOSFET及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパワーMO
SFETは、半導体基板と、前記半導体基板表面に形成
されたソース拡散層と、前記半導体基板表面に形成さ
れ、前記ソース拡散層よりも不純物濃度が低いドレイン
拡散層と、前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層との
間に形成されたチャネル拡散層と、前記ソース拡散層と
前記ドレイン拡散層との上に夫々形成された第1の絶縁
膜と、前記第1の絶縁膜における前記チャネル拡散層側
の対向面に形成された側壁絶縁膜と、前記チャネル拡散
層の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜
の上に形成されたゲート電極と、前記チャネル拡散層と
の間で前記ソース拡散層を挟むように形成されソース電
極に接続されたソース高濃度拡散層と、前記チャネル拡
散層との間で前記ドレイン拡散層を挟むように形成され
ドレイン電極に接続されたドレイン高濃度拡散層と、
記ソース拡散層と第1の絶縁膜との間に形成された第1
の拡散層と、前記ドレイン拡散層と第1の絶縁膜との間
に形成され前記第1の拡散層よりも不純物濃度が低い第
2の拡散層と、を有することを特徴とする。前記半導体
基板の導電型はn又はp型とすることができる。
【0013】本発明においては、前記ソース拡散層と第
1の絶縁膜との間には、第1の拡散層が形成され、前記
ドレイン拡散層と第1の絶縁膜との間には、前記第1の
拡散層よりも不純物濃度が低い第2の拡散層が形成され
ていることが好ましい。
【0014】また、本発明においては、前記半導体基板
の上には、エピタキシャル層が形成されていることが好
ましい。
【0015】更に、本発明においては、前記ゲート電極
は、断面T字形に形成されていることが好ましい。
【0016】本発明に係るパワーMOSFETの製造方
法は、半導体基板の上にエピタキシャル層を形成する工
程と、前記エピタキシャル層の上に多結晶シリコン層を
形成する工程と、前記多結晶シリコン層の上に第1のレ
ジスト膜をパターニングして第1の拡散層を形成する工
程と、前記多結晶シリコン層の上に第2のレジスト膜を
パターニングして前記第1の拡散層よりも不純物濃度が
低い第2の拡散層を形成する工程と、前記多結晶シリコ
ン層の上に第1の絶縁膜を形成した後に前記エピタキシ
ャル層にまで達する開口部をソース拡散層形成予定領域
とドレイン拡散層形成予定領域との間に形成する工程
と、前記第1の絶縁膜の前記チャネル拡散層側の対向面
に側壁絶縁膜を形成する工程と、前記側壁絶縁膜の間の
前記エピタキシャル層の上にゲート絶縁膜を形成する工
程と、熱処理によりソース拡散層と前記ソース拡散層よ
りも不純物濃度が低いドレイン拡散層を形成する工程
と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程
と、を有することを特徴とする。
【0017】本発明においては、前記ゲート絶縁膜の上
にゲート電極を形成する工程の後工程として、第3のレ
ジスト膜をパターニングしてソース拡散層及びドレイン
拡散層のコンタクト部を開口する工程と、前記コンタク
ト部にイオンを注入して高濃度拡散層を形成する工程
と、導電性金属膜を形成する工程と、前記導電性金属膜
をパターニングしてソース電極及びドレイン電極を形成
する工程と、を有することが好ましい。
【0018】本発明においては、第1の絶縁膜における
チャネル拡散層側の対向面に側壁絶縁膜を形成すること
により、実効ゲート長がフォトリソグラフィにより決定
される開口寸法よりも微細なゲート長をセルフアライン
により形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第
1実施例に係るパワーMOSFETを示す断面図であ
る。図2(a)乃至(d)乃至図6(a)及び(b)は
本発明の第1実施例に係るパワーMOSFETの製造方
法を工程順に示す断面図である。
【0020】本実施例に係るパワーMOSFETにおい
ては、例えば、Siからなるp+基板1上に、例えば、
Siからなるp-エピタキシャル層2を堆積させた基板
に、ソース拡散層としてソース高濃度n+拡散層8a
と、ソース高濃度n+拡散層8aよりも不純物濃度の低
いドレイン低濃度n-拡散層8bとがドレイン拡散層と
してp型チャネル拡散層9を挟んで対向して形成されて
いる。ソース高濃度n+拡散層8aとドレイン低濃度n-
拡散層8bとには夫々p型チャネル拡散層9と接してい
ない側に高濃度n+拡散層12が形成されている。高濃
度n+拡散層12の上には、夫々ソース電極13aとド
レイン電極13bとが形成されている。なお、ソース高
濃度n+拡散層8aの不純物濃度がドレイン低濃度n-
散層8bよりも高濃度であるのは、ソース抵抗の低減の
ためであり、ドレイン低濃度n-拡散層8bの不純物濃
度がソース高濃度n+拡散層8aよりも低濃度であるの
は、ドレイン−ソース間耐圧を確保するためである。
【0021】また、ソース高濃度n+拡散層8aの上に
は、第1の拡散層として高濃度n+拡散層3aが形成さ
れ、開口部14を挟んでドレイン低濃度n-拡散層8b
の上には、第2の拡散層として低濃度n-拡散層3bが
形成されている。高濃度n+拡散層3aと低濃度n-拡散
層3bとの上には、開口部14を挟んで夫々第1の絶縁
膜5が形成されている。
【0022】更に、高濃度n+拡散層3aと第1の絶縁
膜5とのp型チャネル拡散層9側の側面には、側壁絶縁
膜6aが形成されている。また、低濃度n-拡散層3b
と第1の絶縁膜5とのp型チャネル拡散層9側の側面に
は、側壁絶縁膜6aが形成されている。
【0023】p型チャネル拡散層9の上にはゲート絶縁
膜7が形成されている。このゲート絶縁膜7の上には断
面T字形のゲート電極10が形成されている。ゲート電
極10及び第1の絶縁膜5の上を覆うように、層間絶縁
膜11が形成されている。
【0024】本実施例においては、高濃度n+拡散層3
aと第1の絶縁膜5との側面に、側壁絶縁膜を形成し、
低濃度n-拡散層3bと第1の絶縁膜5との側面に、側
壁絶縁膜を形成することにより、即ち、第1の絶縁膜5
におけるp型チャネル拡散層9側の対向面に側壁絶縁膜
6aを形成することにより、フォトリソグラフィにより
開口された開口部14の開口寸法よりもゲート長を短く
することができる。このことにより、PR膜のパターニ
ング工程能力よりも微細なゲート長を形成することがで
きる。
【0025】また、本実施例において、ゲート電極10
を断面T字形に形成することにより、ゲート長を短くし
てもゲート抵抗が増大することがない。
【0026】次に本実施例に係るパワーMOSFETの
製造方法について、図2(a)乃至(d)乃至図6
(a)及び(b)に基づいて説明する。先ず、図2
(a)に示すように、p+基板1上にp-エピタキシャル
層2を堆積させた基板の上に、固相拡散源となる多結晶
シリコン層3を形成する。
【0027】次に、図2(b)に示すように、PR膜4
を形成した後にPR膜4のパターンニングを行い、例え
ば、イオン注入により、ソース拡散層側となる領域の多
結晶シリコン層3に高濃度n+拡散層3aを形成する。
【0028】次に、図2(c)に示すように、ソース拡
散層側と同様の手順で、PR膜4aのパターンニングを
行い、例えば、イオン注入により、ドレイン側となる多
結晶シリコン層3に低濃度n-拡散層3bを形成する。
【0029】次に、図2(d)に示すように、多結晶シ
リコン層3の上に第1の絶縁膜5して、例えば、絶縁物
であるSiO2膜を堆積する。
【0030】次に、図3(a)に示すように、PR膜4
bのパターンニングを行い、第1の絶縁膜5と多結晶シ
リコン層3とを、例えば、ドライエッチングして、例え
ば、横幅が0.5μmである開口部14をソース拡散層
形成予定領域とドレイン拡散層形成予定領域との間に形
成する。この開口部14を形成することにより、ソース
拡散層にあたる高濃度n+拡散層3aと、ドレイン拡散
層にあたる低濃度n-拡散層3bとが分離される。
【0031】次に、図3(b)に示すように、第1の絶
縁膜5の開口部14を埋め込むようにして第2の絶縁膜
6として、例えば、絶縁物であるSiO2膜を全面に堆
積する。
【0032】次に、図3(c)に示すように、第2の絶
縁膜6を例えば、異方性ドライエッチングを行い、高濃
度n+拡散層3aと第1の絶縁膜5との側面と、低濃度
-拡散層3bと第1の絶縁膜5との側面とに、夫々側
壁絶縁膜6aを形成する。この側壁絶縁膜6aは高濃度
+拡散層3aと低濃度n-拡散層3bとを絶縁すると共
に、横幅が0.5μmの開口寸法よりも実効ゲート長を
短くしている。この側壁絶縁膜6aの横幅を片側で0.
1μmにすると、実効ゲート長は0.3μmになる。
【0033】次に、図3(d)に示すように、例えば、
熱酸化によりゲート酸化膜7を形成後、熱処理による押
し込みを行い、p-エピタキシャル層2に拡散層を形成
する。即ち、高濃度n+拡散層3aと低濃度n-拡散層3
bとからの固相拡散により、ソース高濃度n+拡散層8
aとドレイン低濃度n-拡散層8bとを形成する。な
お、押し込みは、ソース高濃度n+拡散層8aとドレイ
ン低濃度n-拡散層8bとが側壁絶縁膜6aの横幅分だ
け横方向に拡散されるように調節する。
【0034】次に、図4(a)に示すように、第1の絶
縁膜5の全面への例えば、イオン注入によりp型チャネ
ル拡散層9を形成する。
【0035】次に、図4(b)に示すように、ゲート電
極材15として、例えば、高濃度n +多結晶シリコン膜
等を第1の絶縁膜5と開口部14を埋め込むように形成
して全面に堆積する。
【0036】次に、図4(c)に示すようにPR膜4c
のパターニングを行い、ゲート電極材を例えば、ドライ
エッチングして断面形状がT字形のゲート電極10を形
成する。
【0037】次に、図4(d)示すように、ゲート電極
10及び第1の絶縁膜5の上全面に層間膜絶縁膜11と
して、例えば、SiO2膜を堆積する。
【0038】次に、図5(a)に示すように、PR膜4
dのパターニングを行い、層間絶縁膜11、第1の絶縁
膜5、高濃度n+拡散層3a及び低濃度n-拡散層3bを
エッチングして、ソース高濃度n+拡散層8a側とドレ
イン低濃度n-拡散層8b側とにコンタクト部12a、
12bを開口する。更に、例えば、全面イオン注入によ
り、ソース高濃度n+拡散層8aと、ドレイン低濃度n-
拡散層8bとの両端部に夫々高濃度n+拡散層12を形
成する。
【0039】次に、図5(b)に示すように、例えば、
Alを電極材13として全面に堆積する。
【0040】次に、図6(a)に示すように、PR膜4
eのパターニングを行い、電極材を例えば、ドライエッ
チングすることにより、ソース電極13a及びドレイン
電極13bを形成する。
【0041】以上により、図6(b)に示すように、ソ
ース・ドレイン領域の不純物濃度が異なる非対称なパワ
ーMOSFETを形成することができる。
【0042】本実施例においては、開口部14に絶縁物
のSiO2等を堆積後、異方性ドライエッチングを使用
して開口部14に側壁絶縁膜6aを形成することによ
り、フォトリソグラフィにより形成された開口寸法より
も、形成された側壁絶縁膜6aの横幅の分だけ開口部1
4の開口寸法を短くすることができる。従って、実効ゲ
ート長はリソグラフィーにより決定される開口寸法より
も微細なゲート長をセルフアラインにより容易に実現す
ることができる。
【0043】また、本実施例においては、p-エピタキ
シャル層2の上に堆積させた多結晶シリコン層3に形成
された夫々不純物濃度の異なる高濃度p+拡散層3a及
び低濃度p-拡散層3bからの固相拡散と押し込みによ
り、同一基板内に不純物濃度が異なる非対称なソース・
ドレイン領域を形成することができる。
【0044】更に、本実施例においては、ゲート電極1
0を断面T字形に形成することにより、実効ゲート長を
短くしてもゲート断面積が小さくなることを防止するこ
とができる。
【0045】本発明の第2実施例について添付の図面を
参照して詳細に説明する。なお、図1乃至図6に示す第
1実施例と同一構成物には同一符号を付してその詳細な
説明は省略する。図7は本発明の第2実施例に係るパワ
ーMOSFETを示す断面図である。
【0046】本実施例に係るパワーMOSFETにおい
ては、第1実施例と比較して、層間絶縁膜11が形成さ
れていないことと、ソース電極13a及びドレイン電極
13bの形状が相違する点で異なり、それ以外は第1実
施例と同様の構成である。
【0047】本実施例においては、高濃度n+拡散層3
aと第1の絶縁膜5との側面に、側壁絶縁膜6aを形成
し、低濃度n-拡散層3bと第1の絶縁膜5との側面
に、側壁絶縁膜6aを形成することにより、開口寸法よ
りもゲート長を短くすることができる。このことによ
り、PR膜のパターニング工程能力よりも微細なゲート
長を形成することができる。
【0048】次に、本実施例に係るパワーMOSFET
の製造方法を図7に基づいて説明する。本実施例の製造
方法においては、第1実施例の製造方法と比較して、図
4(a)に示すチャネル形成後にコンタクト部を形成し
た後に図6(a)に示すゲート電極10、ソース電極1
3a及びゲート電極13bを同時に形成する点で異な
り、それ以外は、第1実施例と同様の製造方法である。
【0049】本実施例においては、ゲート電極10、ソ
ース電極13a及びゲート電極13bを同時に形成する
ことが可能となり、第1実施例と比較して工程数の短縮
を図ることができる。
【0050】上述のいずれの実施例においても、基板
は、図2(a)に示したようなp+基板1上にp-エピタ
キシャル層2を堆積した構造だけではなく、p-基板だ
けの単層構造とすることもできる。また、図2(b)及
び(c)に示したように、多結晶シリコン層3に高濃度
+拡散層3a及び低濃度n-拡散層3bを形成する方法
は、イオン注入に限定されるものではなく、ガス拡散又
は固相拡散により形成することができる。
【0051】更に、図3(d)に示すように、ソースn
+拡散層8a及びドレインn-拡散層8bを形成するため
の固相拡散源として導電性の多結晶シリコン層3を使用
したが、本発明は特にこれに限定されるものではなく、
固相拡散源は導電性である必要はなく、SiO2等の絶
縁物を使用することもできる。更にまた、図4(c)に
示すゲート電極10の材質は、高濃度n+多結晶シリコ
ンに限定されるものではなく、WSi、Mo及びAl等
の他の導電性物質を使用することができる。
【0052】また、上述のいずれの実施例おいても、図
6(a)に示すように、ゲート電極10は、Alに限定
されるものではなく、Cu又はAu等の他の導電性物質
を使用することができる。また、図6(b)に示す層間
絶縁膜はSiO2に限定されるものではなく、多結晶S
iN等の他の絶縁物からなる絶縁膜を使用することがで
きる。
【0053】更に、上述のいずれの実施例においても、
各層の導電型を即ち、p型とn型とを反転させることに
より、当然ながらpチャネルパワーMOSFETを形成
することが可能である。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明においては、
第1の絶縁膜におけるチャネル拡散層側の対向面に側壁
絶縁膜を形成することにより、フォトリソグラフィによ
り形成された開口部の開口寸法よりもゲート長を短くす
ることができる。従って、ゲート長をセルフアラインに
より、フォトリソグラフィにより決定される開口寸法よ
りも微細な実効ゲート長を容易に実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るパワーMOSFET
を示す断面図である。
【図2】(a)乃至(d)は本発明の第1実施例に係る
パワーMOSFETの製造方法を工程順に示す断面図で
ある。
【図3】(a)乃至(d)は図2の次の工程を工程順に
示す断面図である。
【図4】(a)乃至(d)は図3の次の工程を工程順に
示す断面図である。
【図5】(a)及び(b)は図4の次の工程を工程順に
示す断面図である。
【図6】(a)及び(b)は図5の次の工程を工程順に
示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るパワーMOSFET
を示す断面図である。
【図8】従来のパワーMOSFETを示す断面図であ
る。
【図9】従来のパワーMOSFETの拡散層の形成方法
を示す断面図である。
【図10】従来のパワーMOSFETにおけるゲート電
極へのPR膜のパターニングを説明する模式図である。
【符号の説明】
1、100;p+基板 2、101;p-エピタキシャル層 3;多結晶シリコン層 3a;高濃度n+拡散層 3b;低濃度n-拡散層 4、4a、4b、4c、4d、4e、111;フォトレ
ジスト膜(PR膜) 5;第1の絶縁膜 6;第2の絶縁膜 6a;側壁絶縁膜 7、106;ゲート絶縁膜 8a、103;ソース高濃度n+拡散層 8b、104;ドレイン低濃度n-拡散層 9、102;p型チャネル拡散層 10、107;ゲート電極 11、108;層間絶縁膜 12、105;高濃度n+拡散層 12a、12b;コンタクト部 13;電極材 13a、109;ソース電極 13b、110;ドレイン電極 14;開口部 15;ゲート電極材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−206161(JP,A) 特開 平2−30185(JP,A) 特開 平8−88361(JP,A) 特開 平3−214739(JP,A) 特開 平4−276661(JP,A) 特開 平9−82950(JP,A) 特開 平2−232933(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78 H01L 21/336

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、前記半導体基板表面に形
    成されたソース拡散層と、前記半導体基板表面に形成さ
    れ、前記ソース拡散層よりも不純物濃度が低いドレイン
    拡散層と、前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層との
    間に形成されたチャネル拡散層と、前記ソース拡散層と
    前記ドレイン拡散層との上に夫々形成された第1の絶縁
    膜と、前記第1の絶縁膜における前記チャネル拡散層側
    の対向面に形成された側壁絶縁膜と、前記チャネル拡散
    層の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜
    の上に形成されたゲート電極と、前記チャネル拡散層と
    の間で前記ソース拡散層を挟むように形成されソース電
    極に接続されたソース高濃度拡散層と、前記チャネル拡
    散層との間で前記ドレイン拡散層を挟むように形成され
    ドレイン電極に接続されたドレイン高濃度拡散層と、
    記ソース拡散層と第1の絶縁膜との間に形成された第1
    の拡散層と、前記ドレイン拡散層と第1の絶縁膜との間
    に形成され前記第1の拡散層よりも不純物濃度が低い第
    2の拡散層と、を有することを特徴とするパワーMOS
    FET。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の上には、エピタキシャ
    ル層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のパワーMOSFET。
  3. 【請求項3】 前記ゲート電極は、断面T字形に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワ
    ーMOSFET。
  4. 【請求項4】 半導体基板の上にエピタキシャル層を形
    成する工程と、前記エピタキシャル層の上に多結晶シリ
    コン層を形成する工程と、前記多結晶シリコン層の上に
    第1のレジスト膜をパターニングして第1の拡散層を形
    成する工程と、前記多結晶シリコン層の上に第2のレジ
    スト膜をパターニングして前記第1の拡散層よりも不純
    物濃度が低い第2の拡散層を形成する工程と、前記多結
    晶シリコン層の上に第1の絶縁膜を形成した後に前記エ
    ピタキシャル層にまで達する開口部をソース拡散層形成
    予定領域とドレイン拡散層形成予定領域との間に形成す
    る工程と、前記第1の絶縁膜の前記チャネル拡散層側の
    対向面に側壁絶縁膜を形成する工程と、前記側壁絶縁膜
    の間の前記エピタキシャル層の上にゲート絶縁膜を形成
    する工程と、熱処理によりソース拡散層と前記ソース拡
    散層よりも不純物濃度が低いドレイン拡散層を形成する
    工程と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する
    工程と、を有することを特徴とするパワーMOSFET
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形
    成する工程の後工程として、第3のレジスト膜をパター
    ニングしてソース拡散層及びドレイン拡散層のコンタク
    ト部を開口する工程と、前記コンタクト部にイオンを注
    入して高濃度拡散層を形成する工程と、導電性金属膜を
    形成する工程と、前記導電性金属膜をパターニングして
    ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、を有す
    ることを特徴とする請求項に記載のパワーMOSFE
    Tの製造方法。
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