JP3420247B2 - ステレオ及びモノラル信号の空間性を強調するための方法及び装置 - Google Patents

ステレオ及びモノラル信号の空間性を強調するための方法及び装置

Info

Publication number
JP3420247B2
JP3420247B2 JP50316897A JP50316897A JP3420247B2 JP 3420247 B2 JP3420247 B2 JP 3420247B2 JP 50316897 A JP50316897 A JP 50316897A JP 50316897 A JP50316897 A JP 50316897A JP 3420247 B2 JP3420247 B2 JP 3420247B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
input
channel
output
operational amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50316897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10504170A (ja
Inventor
ホークス、ティモシー・ジェイ
Original Assignee
バイノーラ・コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイノーラ・コーポレイション filed Critical バイノーラ・コーポレイション
Publication of JPH10504170A publication Critical patent/JPH10504170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3420247B2 publication Critical patent/JP3420247B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S5/00Pseudo-stereo systems, e.g. in which additional channel signals are derived from monophonic signals by means of phase shifting, time delay or reverberation 
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/002Non-adaptive circuits, e.g. manually adjustable or static, for enhancing the sound image or the spatial distribution

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)
  • Stereo-Broadcasting Methods (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の技術分野 本発明は一般に音響信号に関する。特にモノラル及び
ステレオ音響信号を強調するための方法及び装置に関す
る。
2.関連技術 通常の2スピーカステレオ装置において、ヘッドフォ
ンセットと同程度のチャネルセパレーションを達成する
ことは不可能である。このようなステレオ装置では、右
スピーカ及び左スピーカからリスナーの耳に到達する音
響信号は、同位相のときは互いに強め合い、位相がずれ
ているときは互いに打ち消し合う性質がある。スピーカ
のクロストーク(speaker crosstalk)として知られて
いるこの現象は、知覚される音像(acoustic image)の
空間的広がり及び方向性を劣化させる。スピーカのクロ
ストークは左音響信号と右音響信号が交差することから
生じる干渉波面の幾何学的配置の関数であるため、クロ
ストークの影響は左及び右スピーカの配置に対するリス
ナーの位置によって変わる。即ち、ある場所で感じられ
るクロストークの影響は、別の場所で知覚されるのとは
異なるということがあり得る。このクロストークの場所
依存性のため、リスニングエリアを移動するとき、いわ
ゆる“デッドスポット”や“スイートスポット”が生じ
る。
スピーカの特定の配置及び動的に変わるリスナーの位
置に応じて、ステレオ信号を強調する(enhance)こと
によりクロストークをキャンセルすることは理論的には
可能である。しかし、実際には、スピーカの特定の配置
やリスナーの動きを予測することはできないため、その
ようなキャンセルは不可能である。最近、このようなク
ロストークの場所依存性をステレオ信号の(L−R)成
分、即ち差成分、及び(L+R)成分、即ち和成分を強
調することによって補償しようと試みた様々なステレオ
効果強調装置が開示されている。しかしながら、これら
の装置は比較的複雑で、実現コストが高い。
また、従来のステレオ効果強調装置の多くは、ステレ
オ信号のモノラル的な面を的確に処理していない。例え
ば、ステレオ効果強調装置(stereo enhancement syste
m)は、モノラル受信機、即ちステレオ信号の和(L+
R)成分のみを受信する受信機に対し整合性(compatib
ility)を維持していることが望ましい。変化を加えれ
た和成分のみが受信され、差信号中にエンコードされた
空間的効果が抽出されないと、元のモノラル音像が劣化
するという好ましくない結果となる。
更に、現在録音され放送されている音像の多くはステ
レオ音源とモノラル音源の両方を含んでいるため、ステ
レオ効果強調装置はモノラル音像の空間性を強調するだ
けでなく、ステレオ信号強調とモノラル信号強調をスム
ーズに且つ自動的に切り替えられることが望まれる。
要 約 モノラル受信機との整合性を犠牲にすることなくステ
レオ信号の空間的広がりを強調する方法及び装置が開示
される。本発明の一実施例に基づくと、ステレオ効果強
調装置が2つのオペアンプと2つのコンデンサのみを用
いて実現され、しかも空間性強調モードとバイパスモー
ドの切り替えを可能とすることができる。別の実施例で
は、出力チャネルの一方を他方の出力チャネルと入力チ
ャネルとの和として生成することにより、簡略化された
ステレオ効果強調装置が実現される。別の実施例では、
擬似ステレオ信号が合成され、ステレオスピーカクロス
トークキャンセルの原理に基づいて空間的に強調され
る。更に別の実施例では、モノラル信号とステレオ信号
のそれぞれの空間性強調が、それら双方の強調効果を、
連続的に、混合することができる単一の装置内に一体的
に結合されて実現される。
図面の簡単な説明 第1a図は、従来の格子型シグナルフロートポロジー
(lattice signal flow topology)を表したブロック線
図である。
第1b図は、従来のシャッフル型シグナルフロートポロ
ジー(shuffle signal flow topology)を表したブロッ
ク線図である。
第2a図は、従来の和不変型シグナルフロートポロジー
(sum−invariant signal flow topoloty)を表したブ
ロック線図である。
第2b図は、本発明に基づくステレオ効果強調装置の和
不変型トポロジーを表したブロック線図である。
第3a図及び第3b図は、本発明に基づく別の和不変型ト
ポロジーを表したブロック線図である。
第4図は、本発明の一実施例に基づくステレオ効果強
調装置の模式図である。
第5a図、第5b図、第6図、及び第7図は、本発明の別
の実施例に基づくステレオ効果強調装置の模式図であ
る。
第8a図及び第8b図は、従来の擬似ステレオ効果用のト
ポロジーを表したブロック線図である。
第9a図及び第9b図は、本発明に基づく擬似ステレオ効
果強調用のトポロジーを表したブロック線図である。
第10a図、第10b図、第11a図、第11b図、第12図、第13
図、及び第14図は、本発明に基づくステレオ/モノラル
強調トポロジーを表したブロック線図である。
第15図は本発明の幾つかの実施例で使用される全通過
フィルタ(all−pass filter)を表した模式図である。
第16図〜第19図は、本発明に基づくステレオ/モノラ
ル強調装置の模式図である。
第20図は、本発明に基づくステレオ/モノラル音響用
トポロジーの幾つかをデジタルシグナルプロセッサにお
いて実現するためのトポロジーを表したブロック線図で
ある。
発明の詳細な説明 以下の詳細な説明では、様々な実施例及び図面に共通
した構成要素には適宜同じ参照符号が付されていること
に注意されたい。
本発明の特長について詳細に説明する前に、基礎とな
る幾つかの重要な原理について説明しておく必要があ
る。まず、音響信号強調装置は、元のステレオ信号のセ
ンタリングを保持するため、チャネル対称(channel sy
mmetric)であるべきである。即ち、音響信号の左チャ
ネルと右チャネルを同じように処理し、音響信号強調装
置への入力を逆にしても動作に影響がでないようにする
べきである。
チャネル対称型音響信号強調装置は、典型的には、格
子型トポロジー(lattice topology)またはシャッフル
型トポロジー(shuffle topology)のいずれかを用いて
実現される。第1a図は、格子型トポロジーにおける信号
の流れを表したものである。ここで、L及びRはそれぞ
れ左及び右チャネル入力信号であり、L′及びR′はそ
れぞれ左及び右出力信号である。このような格子型トポ
ロジーでは、各出力信号は、各々の入力信号に線形伝達
関数S(s)を掛けたものと他方の入力信号に線形伝達
関数A(s)を掛けたものとを足し合わせたものとな
る。即ち、 L′=S(s)L+A(s)R R′=S(s)R+A(s)L となる。
チャネル対称性を保つため、フィルタ1とフィルタ4
の伝達関数S(s)は同一でなければならず、また、フ
ィルタ2とフィルタ3の伝達関数A(s)も同一でなけ
ればならない。
第1b図はシャッフル型トポロジーにおける信号の流れ
を表したものである。この場合、出力信号L′及びR′
は次のように決定される。
L′=P(s)(L+R)+N(s)(L−R) R′=P(s)(L+R)−N(s)(L−R)
(1) 即ち、入力信号LとRの和(L+R)が加算要素11に
おいて生成され、伝達関数P(s)を有するフィルタ14
を通され処理される。また、入力信号LとRの差(L−
R)が加算要素10において生成され、伝達関数N(s)
を有するフィルタ13を通され処理される。処理された差
信号はインバータ17において反転され、加算要素15、16
において処理された和信号と再結合され、出力チャネル
L′及びR′が生成される。
第1a図の格子型トポロジー及び第1b図のシャッフル型
トポロジーに関連する伝達関数は、次のように互いに関
係付けられる。
S(s)=P(s)+N(s) A(s)=P(s)−N(s) この関係によって、一方のトポロジーで具現された音
響信号強調装置は他方のトポロジーに容易に変換可能で
ある。
更に、音響信号強調装置はモノラル受信機と整合性を
有するように和不変(sum−invariant)であることが望
ましい。和不変型トポロジーとは、ステレオ信号の和、
即ち(L+R)が変化せず、左入力信号Lと右入力信号
Rの和が左出力信号L′と右出力信号R′の和に等しい
ものである。これは次のように表現される。
L′+R′=L+R (2) 第1a図の格子型トポロジーは、伝達関数S(s)とA
(s)が次のように関係付けられる場合、和不変であ
る。
S(s)+A(s)=1 第1b図のシャッフル型トポロジーは、伝達関数P
(s)を次のように制約することによって和不変とする
ことができる。
P(s)=1/2 本出願人は、ある場合には、第2a図に示すような和不
変型トポロジーによってステレオ効果強調装置がより効
果的に実現され得ることを発見した。第2a図を参照する
と、右信号Rはインバータ21によって反転され、加算要
素20において左入力信号Lと結合されて、差信号(L−
R)が生成される。差信号(L−R)は、伝達関数B
(s)を有するフィルタ22を通され処理される。処理さ
れた差信号(L−R)は加算要素23において元の左入力
信号Lと加算され、それによって出力信号L′が生成さ
れる。また、処理された差信号(L−R)はインバータ
24において反転された後、加算要素25において元の右入
力信号Rと加算され、それによって右出力信号R′が生
成される。入力信号L、Rと出力信号L′、R′との関
係は次のように表される。
L′=L+B(s)(L−R) R′=R−B(s)(L−R) (3) 伝達関数B(s)は第1a図に表した格子型トポロジー
で用いられる伝達関数A(s)と次のように関係付けら
れる。
B(s)=−A(s) (4) 式(2)で表された和不変の関係から次の関係が得ら
れる。
R′=L+R−L′ (5) この関係から、本出願人は第2b図に表するような変形
された和不変型トポロジーに思い至った。第2b図の変形
された和不変型トポロジーでは、右出力信号R′は、左
出力信号L′を入力信号の和(L+R)から引くことに
よって生成される。右入力信号Rはインバータ31におい
て反転され、加算要素30において左入力信号Lと加算さ
れる。その結果得られた差信号(L−R)は伝達関数B
(s)を有するフィルタ32によって処理された後、加算
要素33において元の左入力信号Lと再結合される。左出
力信号L′はインバータ34において反転され、元の右入
力信号R及び左入力信号Lとともに加算要素35において
加算される。こうして、右出力信号R′が生成される。
第2b図の和不変型トポロジーの利点は、じきに明らかに
なるだろう。
モノラル信号から擬似ステレオ信号を生成する場合の
ように、チャネル対称性が必要とされない強調装置で
は、第2a図及び第2b図のトポロジーは、それぞれ第3a図
及び第3b図に示すように拡張することができる。第3a図
に示すトポロジーにおいて、左信号Lと右信号Rは、線
形関数又は非線形関数のどちらとして具現することもで
きる関数ブロック40において結合され処理される。処理
された信号は、加算要素41において左入力信号Lに加え
られ、それによって左出力信号L′が生成される。また
インバータ43及び加算要素42を通じて右入力信号Rから
差し引かれ、それによって右出力信号R′が生成され
る。フィルタ40によって実行される処理は、入力信号
L、Rの一方または両方の任意の適切な信号成形関数
(signal shaping function)とすることができる。
第3b図において、フィルタ45の処理関数は、2つの入
力信号LとRの一方または両方の任意の適切な信号成形
関数とすることができる。フィルタ45の出力信号は左出
力信号L′として出力される。右出力信号R′は、入力
信号の和(L+R)から左出力信号L′を引くことによ
って生成される。
シャッフル型トポロジー(第1b図)は、一般に、格子
型トポロジー(第1a図)より好ましいとされる。シャッ
フル型トポロジーは2つのフィルタ13及び14しか必要と
しないのに対し、格子型トポロジーは4つのフィルタ1
〜4を必要とするからである。しかしながら、本出願人
は格子型トポロジーによってステレオ効果強調装置をよ
り簡単な回路で実現できることを発見した。
第4図に、本発明の一実施例によるステレオ効果強調
装置50を示す。強調装置50は、第1a図の格子型トポロジ
ーを基にしたものであるが、2つのオペアンプ51、52し
か必要としない。左入力信号Lはオペアンプ51のプラス
側入力に加えられると共に、抵抗R3を介してオペアンプ
52のマイナス側入力に供給される。右入力信号Rはオペ
アンプ52のプラス側入力に加えられると共に、抵抗R1を
介してオペアンプ51のマイナス側入力に供給される。オ
ペアンプ51及び52は漏洩積分器(leaky integrator)と
して形成され、それぞれ次のように、左入力信号Lと右
入力信号Rとを結合する。
ここでA0は低周波数ブーストの利得であり、τは低
周波数ブーストのロールオフ周波数(roll−off freque
ncy)を決定する伝達関数の時定数である。A0及びτ
の値は、好適実施例ではそれぞれ約3.125及び600μs
(265Hzの周波数に対応)であるが、以下の式に基づい
て設定される。
A0=R2/R1=R4/R3 τ=R2・C1=R4・C2 強調装置50の上半分と下半分は対称であるため、抵抗
R1、R2及びコンデンサC1の値は、幾つかの実施例では、
それぞれ抵抗R3、R4及びコンデンサC2の値に等しい。本
分野では周知のように、上記に示した抵抗及びコンデン
サの値は、実用においては、選択されるオペアンプの動
作特性、ノイズ、及び入力インピーダンス、更に個々の
コンデンサC1及びC2のコストや大きさの制約に基づいて
変えられる。ある好適実施例では、オペアンプ51及び52
は、例えばテキサスインストゥルメント社(Texas Inst
ruments)から提供されるTL074のような、低ノイズオー
ディオ用オペアンプである。
幾つかの従来の音響信号強調装置とは対照的に、第4
図の強調装置50は、差信号(L−R)の高周波数成分、
即ち約1100Hzより高い周波数成分をブーストしたり、ま
たは他の方法で変化させたりしない。その結果、第4図
の実施例では、差信号(L−R)の高周波数成分により
多くのパワーを与える従来装置に較べて、ソース信号に
於いて中心に定位された音像と中心から外れた音像との
間のより優れたバランスが達成される。また、第4図の
実施例では、和信号(L+R)が変化されないため、モ
ノラル音像が保存され、モノラル受信機との整合性が保
たれるということも特記すべきであろう。和成分に変化
を加えることを提案する多くの従来のクロストークキャ
ンセル技法が教えるところとは逆なのだが、和信号に変
化を加えることから得られる比較的小さな音響的利点
は、和不変、即ちモノラル整合性を保つという利点に比
べて見劣りするように思われる。
第4図の強調装置50の動作は、第1b図のシャッフル型
トポロジー及び第2a図、第2b図の和不変型トポロジーに
関連して説明することもできる。シャッフル型トポロジ
ーの場合、伝達関数N(s)及びP(s)は次のように
なる。
N(s)=0.5・(N0+sτ)/(1+sτ) P(s)=0.5 ここでN0は低周波数ブーストの利得であり、τは低
周波数ブーストのロールオフ周波数を決定する時定数で
ある。好適実施例では、N0及びτの対応する値はそれ
ぞれ約7.25及び約600μsである。上述したように、P
(s)を0.5に設定することによって、和不変とするこ
とができる。
オペアンプ51とオペアンプ52の入力を実質的に短絡す
ることによって、オペアンプ51とオペアンプ52のマイナ
ス側入力を第5a図に示されているように抵抗R11を介し
て互いに接続することが可能であり、それによって抵抗
を1つ省くことができる。第5a図の強調装置60aは、第
4図の装置と同じように動作をする。従って、第4図と
第5a図の実施例で共通した構成要素には同様の参照符号
を付した。簡略化された強調装置60aの回路でも、左入
力信号及び右入力信号はそれぞれオペアンプ51及びオペ
アンプ52のプラス側入力に直接接続可能となっている。
その結果、望ましいことに、強調装置60aは高い入力イ
ンピーダンスを示す。抵抗R2とR4は等しくなければなら
ず、また、コンデンサC1とC2も等しくなければならな
い。A0及びτの値は次のように決定される。
A0=R2/R11 τ=R2・C1 これらのパラメータA0及びτは、抵抗R11の抵抗値
を変えることによって容易に調整可能であることに注意
されたい。抵抗R11はある実施例ではポテンショメータ
である。
更に別の実施例では、第5b図に示すように、スイッチ
SW1を抵抗R11に直列に追加してもよい。その結果得られ
る強調装置60bは、上述したように左及び右入力信号
L、Rが強調されて、強調された左及び右出力信号
L′、R′が生成される強調モードと、左及び右入力信
号L、Rがなにも処理されることなく強調装置60を通過
して左及び右出力信号L′、R′として現れるバイパス
モードとの間で切り替えることができる。スイッチSW1
は任意の適切なスイッチング素子とすることができる。
好適なことに、オペアンプ51及び52のローパスフィルタ
の性質によって、入力信号と出力信号との間の瞬時的な
電圧変化が防止されている。従って、モード切り替え
時、左出力信号L′及び右出力信号R′は、時定数τ
の関数として指数関数曲線でそれぞれの入力信号L、R
へと収斂し、モード間のスムーズな切り替えがなされ
る。このようにして、ゼロ交差スイッチング(zero−cr
ossing switching)技法のような、スイッチングノイズ
を低減するための複雑なスイッチング技術が不要となっ
ている。
上述したように、第2a図及び第2b図に示した和不変型
トポロジーに基づいて、本発明に基づくステレオ効果強
調装置の改善された回路化が可能である。第6図を参照
されたい。強調装置70の設計は、第2b図に表した和不変
型トポロジーに基づいている。左出力信号L′は、漏洩
積分器として動作するオペアンプ71とその関連するフィ
ードバック要素R21及びC20とによって、左入力信号と右
入力信号との和(L+R)から生成される。右出力信号
R′は式(5)に基づいて生成される。即ち、オペアン
プ72によって左出力信号L′と入力信号の和(L+R)
とが加算され、それによって右出力信号R′が生成され
る。オペアンプ72において適切に加算がなされるよう
に、抵抗R23とR24は等しい値とすべきであり、抵抗R22
とR25も等しい値とすべきである。強調装置70の和不変
の設計は、1つのコンデンサC20しか必要とせず、第4
図及び第5図の実施例では2つのコンデンサを必要とし
ていたことと対比される。スイッチSW2は、第5図に関
連して上述したのと同様に、強調装置70を強調モードと
バイパスモードとの間で切り替え可能としている。
強調装置70は、上記した伝達関数B(s)に基づいて
動作する。
B(s)=B0/(1+sτ) (7) ただし、 B0=0.5(N0−1) (8) である。
パラメータB0及びτは次のように決定される。
B0=R21/R20 τ=R21・C20 好ましくは、B0及びτの値はそれぞれ約3.125及び6
00μsである。上記した制約外のこととなるが、強調装
置70に含まれる抵抗の値は所望の動作特性に応じて可変
とすることができる。コンデンサC20によってオペアン
プ71のマイナス側入力が瞬時的に変化することが防止さ
れているため、左出力信号L′の電圧の連続性はスイッ
チSW2を通じてモードを切り替えるときにも保たれる。
このように、強調装置70が強調モードからバイパスモー
ドへと切り替えられるとき、オペアンプ71は電圧フォロ
アとして動作するが、そのとき出力電圧はC20の両端の
電圧だけオフセットされる。コンデンサC20は、抵抗R20
とR21の並列接続を通じて徐々に放電される。スイッチS
W2によってバイパスモから強調モードへと切り替えられ
るとき、コンデンサC20は指数関数的に充電され、この
ようにして、出力電圧の連続性が保たれ、スイッチング
によるインパルスエネルギーが最小化されている。抵抗
R20、R21及びコンデンサC20によって、モード間の切り
替え時に発生する指数関数的過渡変化の時定数が決定さ
れる。ライン74は、バイパスモードにおいてライン73と
75との間に寄生結合によって望ましくない効果が発生す
るのを防ぐべく、シャント(shunt)として主に機能す
る。必要でない場合、ライン74は除去してもよく、その
ときコンデンサC20はR21のみを通じて放電する。
第4図〜第6図を参照して上述した実施例では、製造
コストをできるだけ低くするため、使用するオペアンプ
の数は極力少なくなっている。強調装置70に関する歪み
及び忠実度は、反転モードでのみ動作するオペアンプを
含むように変形することによって改善することができ
る。このような変形を、第7図に、ステレオ効果強調装
置80として示す。オペアンプ81及び抵抗R30、R31は左入
力信号Lを反転し、オペアンプ83及び抵抗R38、R39は入
力信号Rを反転する。ここでR30=R31、R38=R39であ
る。オペアンプ84及び関連する抵抗R40〜R43は、式
(5)の和不変の制約に基づいて右出力信号R′を生成
する。抵抗R40〜R43は、オペアンプ84における加算が適
切になされるように等しい値とすべきである。オペアン
プ82及び関連するコンデンサC30、抵抗R32〜R37は、式
(3)及び式(7)に基づいて左出力信号L′を生成す
る。ここでパラメータB0及びτの値は好適には3.125
及び600μsであるが、以下に示すように、選択される
他の構成要素の値に影響される。
8τpB0=R37・C30 R32=R33=R37/(2B0) R36=R37/(4B0) R35=R37 他の実施例に関連して上述したように、強調装置80に
おいて用いられる構成要素の正確な値は、所望の動作特
性に依存する。抵抗R32、R33及びR36は、放射測定に関
しR37に関連する。スイッチSW3は強調装置80を強調モー
ドとバイパスモードとの間で切り替える働きをする。SW
3によってライン85と86が接続されると、強調装置80は
強調モードに入り、上述したように動作する。スイッチ
SW3がライン85を抵抗R34を介してグラントに接続する
と、強調装置80はバイパスモードに入る。このモードで
は、オペアンプ82はインバータとして動作し、左入力信
号Lに等しい左出力信号L′を出力する。従って、オペ
アンプ84においてL′信号と反転されたL信号が互いに
相殺され、右出力信号R′は右入力信号Rに等しくな
る。コンデンサC30は、上述したように、モード切り替
え時に電圧の連続性を保つのに貢献する。強調モードか
らバイパスモードへと切り替わると、C30は並列接続さ
れた抵抗R36とR34とを通じてグランドへと完全に放電す
る。装置80の動作に必要というわけではないが、抵抗R3
4を通ってグランドへと繋がる経路は寄生結合を除去す
る効果がある。バイパスモードから空間性強調モードへ
と切り替わると、C30は通常の動作過程で徐々に充電さ
れる。
第4図〜第7図を参照して上述した実施例は、シャッ
フル型トポロジーに基づいた従来技術の強調装置に対し
て利点を有している。即ち、第4図〜第7図の実施例の
内部ノードの電圧は、最大入力電圧または最大出力電圧
を越えることがない。逆に言うと、シャッフル型トポロ
ジーに基づいた強調装置では、内部で生成される和信号
(L+R)及び差信号(L−R)の電圧が最大入力信号
の2倍になり得るため、(1)入力信号の電圧範囲を半
分にする、または(2)和信号(L+R)及び差信号
(L−R)をファクタ2で割る、のいずれかを行うこと
が必要である。前者の変形は、整合した入力信号レベル
の範囲を制限するため好ましくない、一方後者の変形は
信号対雑音比が低くなる(6dB程度)という不都合があ
る。
上述した実施例は、デジタルシグナルプロセッサによ
って容易に実現することができる。上述した伝達関数で
使用される極及びゼロ点周波数は、通常の音響信号サン
プリングレートに対しずっと小さい。従って、双1次変
換(bilinear transformation)を用いて離散時間に変
換することができる。デジタル信号処理の分野ではよく
知られているように、双1次変換はラプラス変換のs平
面を離散時間のz平面に関連付ける有効な近似である。
ここでTは信号サンプリングレートの逆数である。例
えば、これを和不変型トポロジーに於いて用いられる伝
達関数B(s)に次のように適用するこができる。
44.1kHzのサンプリングレートと上記に示したバラメ
ータ値を用いると、上記式は、 となる。
空間性を強調されるデータサンプルの計算をするため
の効率的な方法は、上記に示したB(z)とともに第2a
図のトポロジーに於いて表した信号流れを用いることに
よって得られる。アナログ回路として実現したとき最も
高い効率を生むトポロジーが、必ずしもデジタル回路と
しての実現に於いて最も効率的となるわけではないこと
を理解されたい。例えば、アナログ回路としての実現に
おいては、反転及び加算演算の数が製造コストに大きく
影響し、演算に於いて加算または反転される信号の数は
装置を実現する上でコストにわずかしか影響しない。一
方、デジタル回路として実現する場合は、加算演算の総
数は加算される信号の総数から加算演算の数を引いたも
のの関数となる。また、通常、否定は追加的なオーバー
ヘッドとならない。その結果、第2a図の和不変型トポロ
ジーの方が、第2b図のトポロジーよりも、本発明に基づ
くステレオ効果強調装置のデジタル回路としての実現に
対しより好ましいものとなると思われる。DSPを用いた
最も経済的な実現は、使用される特定のデジタルシグナ
ルプロセッサのアーキテクチャに依存し得るが、和不変
に基づくDHPを用いた実現は、通常、格子型またはシャ
ッフル型トポロジーのどちらかに基づいたものよりも優
れている。しかしながら、上述した各トポロジーに基づ
く回路設計を、アナログ領域から離散時間デジタル領域
へとうつすことは容易に可能である。
本発明の他の幾つかの実施例によると、上述したのと
同様にしてステレオ信号だけでなくモノラル信号の空間
性強調も行う装置が開示される。これらの実施例を完全
に理解するには、モノラル信号を擬似ステレオ信号に変
換するのに用いられる幾つかの基本的原理の理解が必要
である。
公知のように、擬似ステレオ信号は、入力されるモノ
ラル信号(例えば右チャネルと左チャネルが同一である
ような信号)の音を周波数に応じて選択的に左チャネル
または右チャネルのいずれかに空間的に“配置すること
(placing)”によってモノラル信号から合成される。
このような合成は、まず入力信号に変化を加え、続いて
その変化された信号を元の入力信号に加算及び元の入力
信号から減算して互いに異なる左チャネル及び右チャネ
ルを生成することによって実現することができる。
例として、第8a図及び第8b図にそのような合成に対し
広く使用されている2つのトポロジーを示す。まず第8a
図を参照されたい。モノラル入力信号Mは伝達関数C
(s)を有する全通過フィルタ90を通過するように導か
れる。フィルタ90の出力は、減衰された元の入力信号M
に加算要素92において加算され、それによって左擬似ス
テレオ信号L′が生成される。また、インバータ91と加
算要素93を通じて減衰された元の入力信号Mから引き算
され、それによって右擬似ステレオ信号R′が生成され
る。出力信号L′、R′と入力信号Mとの関係は、次の
ように表される。
L′=M(0.5+C(s)) R′=M(0.5−C(s)) ここでC(s)は次のように表される全通過伝達関数
である。
通常、実際の回路の実現に於いては、時定数τ〜τ
は共役複素数対として生じる。定数C0は、擬似ステレ
オ効果の“深さ(depth)”を決定する。この効果はC0
が0.5または−0.5のいずれかの場合に最大となる。C0
これらの値にあるとき、所定の周波数が、出力チャネル
の一方の排他的に現れる。C0の符号は恣意的なものであ
って、符号を反転することは単に第8a図においてL′チ
ャネル出力とR′チャネル出力とを入れ替えることと等
価である。クロスオーバポイント(crossover point)
の数、即ち左チャネルと右チャネルのエネルギーが等し
い特定の周波数の数は、C(s)の次数(order)によ
って決定される。第8a図の利得要素94は不可欠なものと
いうわけではないが、後述する本発明の実施例の理解を
容易にするため含まれているものである。また、これに
よって第8a図のトポロジーは次の基準を満たすことがで
きる。
L′+R′=M この式は、左入力信号Lと右入力信号Rとの和によっ
て入力信号Mが構成される場合、このトポロジーは和不
変であることを意味している。
第8a図のトポロジーと同様に動作する第8b図に示した
トポロジーは、ある場合に、より経済的に実現すること
が可能である。
第8a図及び第8b図に表した擬似ステレオ信号合成用の
トポロジーは、2つの欠点を有している。即ち、C0が深
さが最大になるように選択されている場合、すなわち0.
5または−0.5に等しい場合、左チャネルと右チャネルの
コントラストが極端になりすぎ、“一方の耳が聞こえな
い(deaf in one ear)”という現象が生じる。この望
ましくない効果は全通過フィルタ伝達関数C(s)の次
数を増加することによって小さくすることができる。し
かしながら、そのような対処方法は製造コストを増加さ
せることになる。この“deaf in one ear"現象は、音響
的によりもっともらしい入力信号の広がりが生成される
ように、単にC0の値を小さくすることによって軽減する
こともできる。しかしながら、C0を小さくすると左チャ
ネルと右チャネルの間の位相の差が減少し、知覚される
音像の空間性が消えてしまう。言い換えると、C0を小さ
くすることは、低周波数の位相ずれエネルギー(out−o
f−phase enargy)がスピーカのクロストークによって
打ち消されてしまうのを容認することになり、好ましく
ない。
本発明に基づくと、次の2つの方法のうちの一方を用
いることによって、空間性を大幅に低減することなく
“deaf in one ear"減少を大幅に軽減することができる
ことがわかった。最初の方法では、C(s)を次のよう
に再定義して、伝達関数C(s)の変形版を得る。
このとき、 となるようにする。
ここで、τ及びτは正の実数であり、上述したス
テレオ効果強調装置に於いて用いられるτと同じ低周
波数範囲内にある。この変形版伝達関数C′(s)は低
周波数ブーストを行うとともに、出力を支配することに
よって、低周波数に対して高い周波数よりも良好なセパ
レーションを実現する。このような方法は満足すべき結
果を達成するが、モノラル入力信号Mと擬似ステレオ出
力信号L′、R′との間に大きな電力レベルの違いが生
じるという不都合がある。モノラル入力信号Mをプリス
ケーリング(prescaling)することは有効な解決となら
ないのだが、その理由については後に述べる。
2つめの好適方法では、第8a図及び第8b図に示した擬
似ステレオ信号合成用のトポロジーの一方を、第9a図に
示すように、本発明に従って上述したステレオ効果強調
装置とカスケード接続する。このステレオ/モノラル強
調トポロジーでは、フィルタ100によってライン103上に
擬似ステレオ左チャネルが生成されるとともに、インバ
ータ101及び加算要素102によって擬似ステレオ右チャネ
ルがライン104上に生成される。ステレオ効果強調装置1
07はこれらの擬似ステレオチャネル信号を強調して、左
出力信号L′をライン105上に、右出力信号R′をライ
ン106上に生成する。装置107は、上述した本発明による
ステレオ効果強調装置の任意の適切な1つとすることが
できる。上述したステレオ効果強調装置の各実施例はチ
ャネル対称性を有しているため、チャネルのシステム10
7への割り当ては任意である。第9a図のトポロジーの擬
似ステレオ部は第8b図のトポロジーに基づいているが、
別の実施例では第8a図のトポロジーを基にすることもで
きる。
和不変の関係R′=L+R−L′を用いると、第9a図
のステレオ/モノラル強調トポロジーは、第9b図のよう
に簡略化することができる。第9b図では、第9a図のトポ
ロジーに於いて装置107によって実行される強調関係は
伝達関数D(s)によって表されている。出力L′及び
R′は、入力Mに次のように関係付けられる。
L′=M(0.5+C(s)D(s)) R′=M(0.5−C(s)D(s)) D(s)は次のように定義される。
D(s)=(D0+sτ)/(1+sτ) (9) ここでD0はD(s)の直流利得である。伝達関数D
(s)は上述した実施例に於いて用いられる伝達関数B
(s)に次のように関係付けられる。
D(s)=1+2B(s) よって、 D0=1+2B0 である。
従って、モノラル入力信号Mは左出力信号L′及び右
出力信号R′に次のように関係付けられる。
L′=M(0.5+C(s)(1+2B(s))) R′=M(0.5−C(s)(1+2B(s))) 擬似ステレオ(L−R)差信号は、通常のステレオ
(L−R)差信号よりも過度な低周波数ブーストに影響
されやすい傾向があるため、擬似ステレオ効果強調装置
に関連するブーストは、上述したような純粋なステレオ
効果強調装置よりも幾分かより低くするべきである。本
出願人は、D0を2B0+1の半分をちょうど越える程度の
値、すなわち約4.5として選択した。時定数τは、上
述したように、約600μsである。伝達関数C(s)の
次数に関して、優れた音質(高い次数)と実現コスト
(低い次数)の間にトレードオフの関係がある。この後
すぐ説明する好適実施例では、C(s)は3つの極及び
ゼロ点を有するよう実現されるが、これは出願人が音響
強調と実現コストの間の十分満足のいく妥協点であると
考える次数である。
3つの極及びゼロ点に対する好適な時定数は、それぞ
れ46μs、67μs及び254μsであり、これらは全て実
数である。定数C0に対し0.2の値が、深いセパレーショ
ンと浅い微妙さの最適なトレードオフの関係を与える値
であった。
典型的なオーディオへの応用では、受信される信号の
性質(即ちステレオかモノラルか)は通常未知である。
FMラジオ放送などの場合、受信される信号はステレオに
なったりモノラルになったり変化する。従って、ステレ
オ信号とモノラル信号の両方を強調することが可能なだ
けでなく、それらのモードをスムーズに切り換えること
のできる機構を有することが望ましい。本発明による
と、第10a図のトポロジーに示すように、擬似ステレオ
信号合成装置131をステレオ効果強調装置126にカスケー
ド接続することができる。理解されるように、ステレオ
効果強調装置126は、上述したステレオ効果強調装置の
いずれであってもよい。入力信号がモノラルの性質を有
する場合(例えば、左入力信号Lと右入力信号Rが同じ
場合)、第10a図のトポロジーは第9a図のトポロジーと
同じように動作する。可変利得要素121の利得は、FMス
テレオデコーダまたはステレオ音源検知回路から受信さ
れるステレオ混合信号のような外部制御信号(図示せ
ず)、あるいはユーザの操作に応答して0と1の間で可
変である。利得要素121が利得0にセットされていると
き、擬似ステレオ信号合成部131は実質的にディスエー
ブルされ、第10a図のトポロジーの動作はステレオ効果
強調装置126のみによって決定される。このように、可
変利得要素121は、擬似ステレオ信号合成効果の深さの
制御を動的に行うことを可能とする。パラメータを適切
に選択することによって、可変利得要素121の利得を全
ての信号源に対し1に設定することも可能であることに
注意されたい。
実用においては、ほとんどのステレオ信号源は擬似ス
テレオ効果を実質的にマスクしてしまうのに充分な位相
ずれチャネル情報を含んでおり、一方、存在するモノラ
ル成分は擬似ステレオ効果の恩恵に預かることができ
る。従って、ステレオ信号が空間的情報を極わずかしか
含んでいない場合、即ち差信号(L−R)をほとんど含
んでいない場合は、擬似ステレオ成分がそのステレオ成
分のほとんどを占めることになる。そのようなステレオ
信号に対して、擬似ステレオ効果は対応する音像の空間
性を強調する効果がある。可変利得要素121の利得が1
の場合、第10a図のトポロジーの入力と出力は次のよう
に互いに関係づけられる。
L′=L+B(s)(L−R)+C(s)(1+2B
(s))(L+R) R′=R−B(s)(L−R)−C(s)(1+2B
(s))(L+R) (10) 可変利得要素121が、モードの動的な切り換え、即ち
擬似ステレオ信号合成部131のイネーブル及びディスエ
ーブルに用いられる場合、スイッチングノイズを低く抑
えるために何らかの処置が必要である。例えば、可変利
得要素121の利得は音響信号中に大きな高周波エネルギ
ーが入りこまないようなレートで変化されるべきであ
る。
第10a図のトポロジーでは、擬似ステレオ入力信号
(回路部131によってモノラル入力信号から合成され
た)とステレオ入力信号は両方ともステレオ効果強調装
置126を通じてフィルタリングされ、従って、伝達関数
B(s)に関連して上述した同じパラメータに基づいて
処理される。しかしながら、モノラル信号から生成され
る擬似ステレオ信号は純粋なステレオ信号とは異なるた
め、2つの強調効果の結合を可能にしつつ異なるパラメ
ータに基づいて空間性強調を行うようにすることは各々
の信号にとって利点があるだろう。
本発明の別の実施例に基づくと、擬似ステレオ信号合
成装置140が、第10b図のトポロジーに示すように、ステ
レオ効果強調装置126の出力ライン143、144にカスケー
ド接続される。このトポロジーでは、ステレオ効果強調
パラメータ、従ってステレオ効果強調回路126の空間性
強調効果は、入力ライン141、142上に受信されたステレ
オ信号にしか影響しない(モノラル信号は差成分(L−
R)を含んでいないため、ライン141、142上に受信され
たモノラル入力信号は変化されることなくステレオ効果
強調装置126を通過する)。これらの変化を加えられな
いモノラル入力信号は、擬似ステレオ信号合成装置140
中で、伝達関数C(s)D(s)を有するフィルタ147
によって処理される。ここでC(s)及びD(s)はそ
れぞれ擬似ステレオ信号の合成及び空間的強調を行う。
第10b図のトポロジーは、他の面では全て、第10a図のト
ポロジーと同じように動作する。可変利得要素の利得か
1にセットされている場合、第10b図のトポロジーの入
力と出力は次のように互いに関係づけられる。
L′=L+B(s)(L−R)+C(s)D(s)
(L+R) R′=R−B(s)(L−R)−C(s)D(s)
(L+R) (11) 好適実施例では、D(s)は式(9)に於いてD0及び
τをそれぞれ約4.5及び600μsにした形である。
第10a図及び第10b図のトポロジーは、第11a図及び第1
1b図に示すように、シャッフル型トポロジーに基づいて
動作するように変形することが可能である。第11a図の
トポロジーは、ステレオ信号と擬似ステレオ信号を処理
するのに、伝達関数N(s)を有する同じ強調フィルタ
167を用いる。即ち、第10a図のトポロジーと同様に、第
11a図のトポロジーはステレオ信号と擬似ステレオ信号
の空間性を強調するのに同じパラメータを用いる。関数
N(s)は第1b図を参照して上述した形である。擬似ス
テレオフィルタ164は、ファクタ2が乗算された上述し
た伝達関数C(s)に基づいて動作する。式(8)が有
効であると仮定すると、第11a図のトポロジーの入力と
出力は、式(10)に基づいて表すことができる。第10a
図及び第10b図のトポロジーと同様に、可変利得要素121
は様々なタイプの入力信号を受容するべくマニュアルで
または自動的に制御されるか、あるいは1にセットされ
てもほとんどのモノラル入力信号及びステレオ入力信号
を処理することができる。
第11b図のトポロジーは、第11a図のトポロジーを変形
したものであり、第10b図のトポロジーに関して説明し
たのと同様にして、ステレオ信号と擬似ステレオ信号に
対し別個の空間性強調パラメータを用いる。第11b図の
トポロジーでは、第11a図のトポロジーと異なり、擬似
ステレオ信号はフィルタ147によって伝達関数C(s)
及びD(s)に基づいて合成及び空間強調された後、伝
達関数N(s)に基づいてフィルタ167により生成され
た強調されたステレオ信号と加え合わされる。繰り返す
が、伝達関数C(s)、D(s)及びN(s)は上述し
たそれぞれの形である。
これらのトポロジーは、擬似ステレオ伝達関数C
(s)の非対称な性質にも関わらず、和不変という利点
を有していることに注意されたい。また、モノラル入力
信号は(L−R)差成分を含んでいないため、そのよう
なモノラル信号が第11a図及び第11b図のトポロジーに入
力として供給される場合は、加算要素160によって生成
される差信号(L−R)経路には信号が含まれないこと
に注意されたい。従って、和信号(L+R)をフィルタ
164及び加算要素166を通じて差信号経路に接続すること
は、左出力信号L′を生成する上で不可欠である。
上述したトポロジーは和不変であるため、それらは第
3a図及び第3b図の和不変型トポロジーに基づいて動作す
るように変形可能である。それらによってより簡略化さ
れたコスト効果の高い装置が実現される。さらに、伝達
関数D(s)の極時定数を伝達関数B(s)のそれと等
しくなるように設定することによって、大幅な簡略化が
可能であることがわかった。そのようにすることによっ
て、ステレオ信号と擬似ステレオ信号に対して個別の強
調パラメータを与えることができるという利点を保持し
つつ、伝達関数D(s)を意図して具現する必要がなく
なる。従って、このようにしない場合C(s)D(s)
を具現していたフィルタは、この方法ではC(s)のみ
を具現すればよく、従って極を決定するコンデンサを一
つ排除することが可能となる。この簡略化の結果、デジ
タル回路として具現するとき、遅延要素を1つ省くこと
ができる。
第11a図及び第11b図のトポロジーから得られるより簡
略化されたトポロジーを第12図及び第13図にそれぞれ示
す。第12図のトポロジーにおいて、加算要素208及び209
は、インバータ210とともに、第3a図の和不変型トポロ
ジーのスタイルを再現している。加算要素200、可変利
得要素201、伝達関数C(s)を有するフィルタ202、及
び利得要素205は、擬似ステレオ信号を生成する。フィ
ルタ202からの信号出力の大きさによって、伝達関数B
(s)の極より十分高い周波数、すなわち約235Hzより
十分高い周波数、の擬似ステレオ合成信号の大きさがか
なりの程度決定される。また、利得要素205からの信号
出力の大きさによって、直流に於ける擬似ステレオ合成
信号の大きさが決定される。このようにして、上述した
伝達関数D(s)の効果は、加算要素204及び207に於い
て信号の加算によってエミュレートされる。エミュレー
トされる伝達関数D(s)の定数D0は、好ましくは約4.
5であり、次のようにして設定される。
G205=(D0−1)/B0 ここでG205は可変利得要素205の利得である。可変利
得要素201の利得が1に設定されているとき、第12図の
トポロジーの左出力信号L′及び右出力信号R′は、式
(11)に基づいて左出力信号L及び右入力信号Rに関係
づけられる。
第12図のトポロジーに於いて、所与の信号経路に沿っ
た任意の点に於ける利得を制御して同一の結果を得るこ
とが可能であることに注意されたい。典型的なアナログ
回路としての実現に対しては、加算回路の入力には、通
常、ある利得ファクタが掛けられる。従って、フィルタ
202から加算要素204及び207へと供給される信号の大き
さを独立して調整可能な方法には幾つかあり、利得要素
205を用いる方法はそのような方法の1つにすぎない。
第12図のトポロジーのステレオ効果強調部は、第2a図の
トポロジーのそれと同様に動作する。従って、伝達関数
B(s)及びC(s)に対する形及びパラメータ値は、
上述したようにすることが好適である。
第13図のトポロジーは第12図のトポロジーと概ね同じ
ように動作するが、1つ特記すべき違いがある。インバ
ータ229及び加算要素227、228は、第3b図の和不変型ト
ポロジーを再現するように構成されている。従って、加
算要素227の働き以外は、第13図のトポロジーのブロッ
ク45内の構成要素は、第12図のトポロジーのブロック40
内の構成要素と同じ動作をし、同じ働きをする。
擬似ステレオ信号合成関数及びステレオ信号強調関数
の各々に対し、個別の強調極時定数を有することが望ま
れる場合、第12図及び第13図のトポロジーを、利得要素
205を通る信号経路を除去し、フィルタ202が伝達関数C
(s)D(s)を有するように変形してもよい。
擬似ステレオ信号の空間的属性を若干犠牲にすること
によって、第12図及び第13図のトポロジーをさらに簡略
化し、従ってより少ないコストで実現することが可能で
ある。そのような簡略化されたトポロジーを第14図に示
す。第14図において、フィルタ246、247及び加算要素24
8の役割は、例えば第4図のステレオ効果強調装置50の
オペアンプ51のように漏洩積分器として構成される単一
のオペアンプによって実現されるアナログ回路において
実現可能である。左出力信号L′及び右出力信号R′と
左入力信号L及び右入力信号Rは、第14図のトポロジー
では、利得要素241を1にセットしたとき、式(11)に
よって表される関係で互いに関係づけられる。しかしな
がら、エミュレートされる伝達関数D(s)は次の形と
なる。
D(s)=1+B(s)(1−G243) ここでG243は利得要素243の利得であり、1未満でな
ければならない。その結果、D0の範囲は次のように制限
される。
B0+1≧D0≧1 (12) G243が0のとき、D(s)は最大限に低周波数強調を
行う。従って、G243が1に等しい場合、低周波数の強調
はなされない。G243は次のように選択されるべきであ
る。
G243=(B0+1−D0)/B0 用途が異なればパラメータ値も若干異なるが、G243
好ましくは深さを最大にするように0とするべきであ
り、従って、D0は約4.125とするべきである。伝達関数
B(s)及びC(s)に対する好適な形及び関連するパ
ラメータ値については既に示した。第12図及び第13図の
トポロジーと同様にして、加算要素244及び245に加えら
れる信号の大きさを独立して調整することが可能であ
る。
上述したステレオ/モノラル強調トポロジーの実現に
は、実際の例では、第15図に示す従来技術の3極全通過
フィルタ250のような、全通過フィルタが必要である。
全通過フィルタ15は3つのカスケード接続された単極全
通過フィルタ(single pole all−pass filter)251、2
52、253を含んでいる。各局を別個の段(stage)に分離
することによって、構成要素のばらつきに影響されにく
くなっている。第1のフィルタ251は、R50=R51となる
ように設計されるべきであることに注意されたい。フィ
ルタ251は伝達関数H(s)と関連する極時定数τを有
する。
H(s)=(1−sτ)/(1+sτ) ここで、τ
=R52・C40 フィルタ252及び253も上述した伝達関数H(s)に基
づいて動作し、関連する時定数τも同様にして決定され
る。
ステレオ/モノラル強調装置の以下に述べる好適実施
例では、個々の単極フィルタ251〜253は、結果として得
られる3極フィルタ250が極時定数46μs、67μs及び2
54μsを有するように、公知の技術に従って形成され
る。理解されるように、必要とされるオペアンプの数を
減らすため、2次またはそれより高い次数のセクション
を用いたフィルタを使用することもできる。また、2次
のフィルタセクションでは、極は共役複素数対となる。
しかしながら、そのような2次またはそれ以上の次数の
フィルタセクションは、構成要素のばらつきの影響を受
けやすくなる。
第16図に本発明の好適実施例を示す。スレテオ/モノ
ラル強調装置260の動作は、第13図のトポロジーに基づ
いており、従って、第13図のトポロジーに関する議論は
装置260に対しても同じように適用可能である。全通過
フィルタ250のオペアンプ256を除いて、第16図の装置26
0内の各オペアンプは、上述した理由によって反転モー
ドで動作する。左入力信号Lはオペアンプ270及び関連
する抵抗R60、R61によって反転され、右入力信号Rはオ
ペアンプ272及び関連する抵抗R70、R71によって反転さ
れる。これらの2つの反転された信号は大きさを調整さ
れてオペアンプ273に於いて加算され、それによってモ
ノラル信号成分が抽出される。抽出されたモノラル信号
成分は全通過フィルタ250によって遅延され、それによ
って擬似ステレオ信号が生成される。スイッチSW5によ
ってフィルタ250の出力がライン278に接続されている場
合、擬似ステレオ信号は、抵抗R62〜R64に共通のノード
に於いて、反転された左入力信号L及び反転されていな
い右入力信号Rとともに加算される。スイッチSW4によ
ってライン276と277が接続されている場合、この和信号
は伝達関数B(s)に基づいてコンデンサC50によって
ローパスフィルタリング処理される。このフィルタリン
グされた信号は、オペアンプ271に於いて、反転された
左入力信号L及び擬似ステレオ信号(フィルタ250によ
って合成された)と加算され、それによって左出力信号
L′が生成される。オペアンプ275は、左入力信号Lと
右入力信号Rとの和から、左出力信号L′を引き算す
る。
スイッチSW4及びSW5によって、装置260は3つのモー
ドのうちの1つで動作することが可能となっている。ス
イッチSW4によってライン277が抵抗R65を介してグラン
ドに接続されている場合、ステレオ効果強調フィルタ
(例えば関数B(s))がディスエーブルされる。スイ
ッチSW5によってライン278がグランドに接続され、それ
によってフィルタ250の擬似ステレオ信号合成関数、例
えば関数C(s)がディスエーブルされているとき、装
置260はバイパスモードで動作する。このモードでは、
左入力信号Lと右入力信号Rは変化を加えられることな
く左出力信号L′及び右出力信号R′として現れる。ス
イッチSW4がライン277をライン276に接続している場合
は、ステレオ効果強調フィルタB(s)がイネーブルさ
れる。このとき、装置260の動作モードはスイッチSW5の
位置に依存することになる。スイッチSW5がライン278を
グランドに接続し、それによって擬似ステレオ信号合成
関数C(s)がディスエーブルされている場合、装置26
0はステレオ効果強調専用モードで動作する。しかし、
スイッチSW5がフィルタ250をライン278に接続し、擬似
ステレオ信号合成関数C(s)がイネーブルされている
場合、装置260はデュアルステレオ/モノラルモードで
動作し、どちらのタイプの入力信号に対しても空間性強
調がなされる。
第7図の装置80に関連して説明したように、スイッチ
SW4によるバイパスモードとステレオ/モノラル強調モ
ードとの間の切り替えでは、コンデンサC50のローパス
フィルタ機能のため、発生されるスイッチングノイズは
比較的小さい。スイッチSW5の切り替えは、出力信号に
不連続を生じる可能性がある。しかしながら、そのよう
な不連続はほとんどの用途において許容可能である。な
ぜならライン278上の擬似ステレオ信号の利得は、ステ
レオ信号の利得に比べてかなり小さいからである。その
ような不連続が許容できないような用途では、公知のゼ
ロクロススイッチング技法を用いることによって、また
は切り替え用ランプ信号によって制御される可変利得要
素でスイッチSW5を置き換えることによって、そのよう
な不連続を小さくすることができる。
装置260に含まれる構成要素に対し選択される適切な
値は、特定の用途、所望の動作特定、及び用いられる構
成要素のタイプに応じて変わり得る。しかしながら、装
置260の利点を実現するためには、以下の制約を満足す
べきである。まず、加算/反転オペアンプ270,272及び
出力オペアンプ271に関連する抵抗は、次のように選択
されるべきである。
R60=R61 R70=R71 R75=R76=R77=R78 次に、抵抗R69及びコンデンサC50は、それらの値の積
が次のようになるよう選択されるべきである。
4τ(2B0+K1D0)=R69・C50 抵抗R69に対し適切な値を選択した後、オペアンプ271
に関連する残りの抵抗の値を次のようにして決定する。
R62=R63=R69/(2B0) R64=R69/(2K1D0) R67=R69/(2(2B0+K1D0)) R69/R68=K1 R66=R69 オペアンプ273に関連する抵抗は、次の関係を満たす
べきである。
R72=R73 R74/R72=C0/K1 ここでK1は、K1≧2C0となるように選択されるべきで
ある。好適実施例では、K1は0.4に等しい。多くの多段
アナログ回路と同様に、各段において所与の信号経路の
利得は独立して制御可能である。従って、どれだけの利
得がどこに生じるかについて常にある程度の融通性があ
る。係数K1は用途に応じて選択可能なそのような自由度
を与えるものである。K1についての上記の制約は、オペ
アンプ273の出力が両入力チャネルへの最大入力信号に
対し飽和しないように、信号のダイナミックレンジの観
点から推奨されるものである。
別の実施例として、ステレオ/モノラル装置280を第1
7図に図示し、以下に説明する。この装置280は、第14図
のトポロジーに基づいて動作する。従って、第14図のト
ポロジーに関する上記の説明はステレオ/モノラル装置
280についても同じように適用可能である。左出力信号
L′及び右出力信号R′は、左入力信号L及び右入力信
号Rに式(11)に基づいて関係づけられる。エミュレー
トされる伝達関数D(s)は第14図のトポロジーを参照
して上記で示した形であり、ここでD0は次のように最大
値に固定される。
D0=B0+1 装置280では、ステレオ効果強調部は、オペアンプ29
3、294及びそれらにそれぞれ関連付けられたコンデンサ
C60及び抵抗R86〜R91によって実行され、第6図のステ
レオ効果強調装置70と同じように伝達関数B(s)を実
現する。擬似ステレオ効果強調は、後述するように、ス
テレオ効果強調の実行前に擬似ステレオ信号と左入力信
号Lとを加えることによって、ステレオ効果強調と結合
される。
オペアンプ290及び関連する抵抗R80〜R81は、入力信
号源のモノラル成分(L+R)を抽出するため、左入力
信号Lと右入力信号Rとを加え合わせ、半分の大きさに
する。抵抗R80とR81は同じ値にするべきであることに注
意されたい。この和信号はフィルタ250によって伝達関
数C(s)に従ってフィルタリングされ、それによって
擬似ステレオ信号が合成される。この擬似ステレオ信号
は、オペアンプ292及び関連する抵抗R82〜R85によって
左入力信号Lと加え合わされる。オペアンプ292を通っ
た左入力信号の利得は1であり、一方、オペアンプ292
を通った合成された擬似ステレオ信号の利得は擬似ステ
レオ効果の所望の深さに応じて調整可能である。抵抗R8
3〜R85に対する値は次のようにして選択されるべきであ
る。
2C0=R83/R82=R84/R85 装置280は2つのスイッチSW4とSW5を含んでおり、そ
れらによって装置280は、第16図の装置260と同様に、バ
イパスモード、ステレオ効果強調専用モード、及びステ
レオ/モノラル強調モードの切り替えが可能となってい
る。スイッチSW5がライン295をグランドに接続している
とき、装置280の動作モードはスイッチSW4の位置によっ
て決定される。スイッチSW4によってライン296がライン
297に接続されている場合、装置280はステレオ効果強調
専用モードで動作する。スイッチSW4によってライン296
がライン298に接続されている場合、装置280はバイパス
モードで動作する。スイッチSW4がライン296とライン29
7を接続し、スイッチSW5がライン295をフィルタ295の出
力に接続しているとき、装置280のステレオ/モノラル
モードで動作する。上記の実施例に関連してすでに説明
したように、装置280に含まれる構成要素の値は、設計
仕様、構成要素及び機能を考慮して変わり得る。しかし
ながら、第17図の実施例の利点を実現するには次の制約
が満足されるべきである。
R80=R81 τ=R87・C60 B0=R87/R86 R88=R89 R90=R91 装置280は、オペアンプの反転モードと非反転モード
の両方を使用することによって、装置260に比べて設計
がより簡略化され実現コストも安くなっている。このよ
うにオペアンプの両モードを用いることは音質に悪影響
をもたらし得るが、その影響の程度はわずかであり、多
くの用途において要求される仕様を十分満足するもので
ある。
第14図のトポロジーは、更に簡略された設計で実現す
ることができるがその設計では入力信号の減衰は許容さ
れる。本発明の別の実施例に基づくステレオ/モノラル
強調装置300aを第18図に図示し、以下に説明する。この
装置は4つのオペアンプしか必要としない。入力信号L
及びRはファクタK2だけ大きさを調整される。K2の適切
な値の選択は、以下に述べるように、2つのファクタを
考慮してなされる。
装置300aの擬似ステレオ部は、オペアンプ310、311及
びそれらに関連する抵抗R100〜R108及びコンデンサC70
〜C72によって形成される。オペアンプ310はまず左入力
信号Lと右入力信号Rを加算してモノラル成分を抽出
し、この和を単極全通過フィルタに基づいてフィルタリ
ングする。オペアンプ311は、和信号をファクタ1+K3
によって割る2次全通過フィルタ(second order all−
pass filter)の核をなす。極周波数にある程度依存す
るが、K3の値は構成要素のばらつきによる影響を小さく
するため一般に1に近い。オペアンプ312及び313は装置
300aのステレオ効果強調部を形成しており、第6図のス
テレオ効果強調装置70と同様に動作する。抵抗R109〜R1
13によって、D0はB9+1と1の間で可変となっている。
抵抗R119は和信号経路の減衰を回路の残りの部分に整合
させる。
装置300aは2つのスイッチSW4とSW5を含んでおり、そ
れらによって装置300Aは、装置260及び280に関して上述
したのと同様に、バイパスモード、ステレオ効果強調モ
ード、またはステレオ/モノラル強調モードで動作可能
となっている。
装置300a内の構成要素の値は、用途の要件及び構成要
素タイプに応じて選択される。ファクタK2及びK3は、2
次の全通過フィルタの構成要素に対する影響の受け易さ
をできるだけ小さくするとともに、全体的な信号減衰レ
ベルを調整するように選択され得る。これらの2つのフ
ァクタは次のように制約される。
C0=(1/(2(1+K3)))・(1/K2−1) ある好適実施例では、K2及びK3はそれぞれ0.667及び
0.25に等しい。擬似ステレオ部で使用される構成要素の
値は次の制約を満たすべきである。
時定数τ、τ及びτは、関数C(s)の極に対
して推奨される時定数とすることができ、それらの値は
互いに取り替え可能である。ステレオ効果強調部で使用
される構成要素の値は次の制約を満たすべきである。
抵抗R110〜R113は、所与のパラメータセットに対し必
要とされる以上の融通性を与える。例えば、D0の最大値
が必要とされる場合、R111は省略してもよい。また、D0
が1であることが望まれる場合は、R113を省略すること
ができる。示されている全て揃ったセットは、一般性の
ために示されているのである。装置300aではバイパスモ
ードを含む全ての動作モードで入力信号が減衰される。
従って、出力信号L′とR′の和は、入力信号LとRの
和にある定数ファクタを掛けたものとなる。
叙述した装置及びトポロジーのほとんどは、L信号経
路とR信号経路とが等価な減衰または利得を確実に有す
るようにすることによって、1以外の利得を有するよう
に変形することが可能である。このような変形は、本明
細書を読んだ後には当業者には明らかであろう。
第18図の装置300aは、ステレオ効果強調伝達関数B
(s)に関して若干妥協することによって、信号の減衰
がないように変形することができる。そのようにして得
られる構造は、第19図に示すステレオ/モノラル強調装
置300bとして具現される。装置300bは、抵抗R119が除去
され抵抗R120〜R121が付け加えられている点を除いて、
第18図の装置300aと同じであり、同じように動作する。
バイバスモードにおいて利得を1とし、ステレオ効果強
調専用モード及びステレオ/モノラル強調モードにおい
て減衰がないようにするためには、次の制約が満足され
るべきである R109/R110=R120/R121。
装置300bは、上述の伝達関数B(s)から次のように
して得られる変形された強調伝達関数B′(s)に基づ
いて動作する。
ここでK4は次のような値である。
エラーファクタK4はできるだけ小さいことが好ましい
が、K4を小さくすることは、抵抗R111〜R113を最大化す
ることまたは抵抗R120〜R121を最小化することといった
実際性とバランスさせなければならない。K4に対して値
0.1が、かなり容易に実現可能であり、このようなエラ
ーファクタなしで動作するシステムと実質的に区別がつ
かない音質を実現する値であることがわかった。この結
果は、エラーファクタK4は高い周波数においてのみ伝達
関数B′(s)のかなりの部分を含むが、そのような場
合でも出力信号の電力に占める割合は僅かであるという
ことを考慮することによって客観的にも検証されるだろ
う。
上述したステレオ/モノラル装置は全て、上述した双
1次変換を用いて離散時間デジタル信号処理領域にマッ
ピングすることができる。デジタル回路として実現する
ことは、ユーザによるパラメータ値の動的な調整を可能
とするため極めて有用である。例えば第12図のトポロジ
ーは、次のようにしてデジタル回路として実現すること
ができる。第20図に第12図のトポロジーに基づいたDSP
による実現のための完全なデータフロー図を示す。ブロ
ック320は、利得1に正規化された伝達関数C(s)と
等価な3段全通過フィルタを形成している。ブロック32
1は伝達関数D(s)を実行する。乗数g5は、全通過フ
ィルタブロック320中には存在しないファクタC0を補う
ものである。同様に、乗数g4はC0だけスケーリングされ
る。利得の乗数は、シグナルフローにおいて機能性に影
響を与えることなく配列換えすることが可能である。好
適な実施態様では、乗数は次のように選択される。
g1=−0.991495 g2=0.894378 g3=−0.392830 g4=1.440000 g5=0.200000 g6=0.057956 g7=0.962908 このように、この実施例は7つの乗数と5つの遅延蓄
積要素した必要としない。使用される特定のDSPのアー
キテクチャによっては、第20図のシグナルフロー図に対
し変形が必要となり得ることに注意されたい。例えば、
DSPが小さなワードサイズの固定小数点算術演算を用い
る場合、ブロック321の出力や加算器322の出力のような
ノードにおける飽和を避けるためにスケーリングが必要
となり得る。乗算・累算演算が、単純な加算または乗算
と同程度に経済的に具現されるようなアーキテクチャで
は、乗算演算を加算演算と対にするように配列し直すと
よいだろう。このような問題は、本発明の特定の実施例
をDSPで実現することと同様に、本分野ではよく知られ
ていることである。
本発明の特定の実施例について説明してきたが、広い
意味において本発明から逸脱することなく変形変更が可
能であることは当業者には明白であろう。従って、添付
の請求の範囲はそのような変形変更を全て本発明の真の
精神及び範囲に入るべきものとして含むものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04S 1/00 H04R 5/00

Claims (34)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2入力チャネルを含む音像を強
    調するための装置であって、 第1出力チャネルを生成するべく前記第1及び第2入力
    チャネルを処理する手段と、 第2出力チャネルを生成するべく前記第1出力チャネル
    と前記第1及び第2入力チャネルとを結合する手段とを
    含み、 前記第1及び第2出力チャネルは空間性を強調された信
    号を表すことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】前記結合手段が、前記第2出力チャネルを
    生成するべく前記第1入力チャネルと前記第2入力チャ
    ネルとの和から前記第1出力チャネルを引く加算回路
    (47)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の
    装置。
  3. 【請求項3】前記結合手段が、前記第2出力チャネルを
    生成するべく前記第1出力チャネルを反転された第1及
    び第2入力チャネルにそれぞれ加算する加算回路(47)
    を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記処理手段が積分器を含んでいることを
    特徴とする請求項2に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記積分器が、 第1及び第2入力端子と出力端子を有する第1オペアン
    プ(71)であって、前記第1オペアンプ(71)の前記第
    1入力端子は前記第1入力チャネルに接続されており、
    前記第1オペアンプ(71)の前記第2入力端子は前記第
    2入力チャネルに接続されており、前記第1オペアンプ
    (71)の前記出力端子は前記第1出力チャネルを出力す
    る該第1オペアンプ(71)と、 前記第1オペアンプ(71)の前記出力端子と第2入力端
    子との間に接続されたフィードバック回路(R21,C20)
    とを含んでいることを特徴とする請求項4に記載の装
    置。
  6. 【請求項6】前記加算回路が、第1及び第2入力端子と
    出力端子を有する第2オペアンプ(72)を含んでおり、
    前記第2オペアンプ(72)の前記第1入力端子は前記第
    1及び第2入力チャネルに接続されており、前記第2オ
    ペアンプ(72)の前記第2入力端子は前記第1出力チャ
    ネルに接続されており、前記第2オペアンプ(72)の前
    記出力端子は前記第2出力チャネルを出力することを特
    徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記処理手段がさらに、 前記第1入力チャネルと第2入力チャネルとを加算して
    和信号を生成する手段と、 強調された和信号を生成するべく、全通過フィルタを用
    いて前記和信号を位相シフトする手段と、 前記強調された和信号を前記第1入力チャネルと結合し
    て、中間信号を生成する手段と、 前記中間信号をローパスフィルタを用いてフィルタリン
    グし、前記第1出力チャネルを生成する手段とを含んで
    いることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記加算手段及び前記位相シフト手段が、 各々前記第1及び第2入力チャネルに接続された非反転
    及び反転端子と出力端子とを有する第1オペアンプ(31
    0)と、 前記第1オペアンプ(310)の前記出力端子に接続され
    た非反転及び反転端子を有し、その出力端子に前記強調
    された和信号を出力する第2オペアンプ(311)とを含
    んでいることを特徴とする請求項7に記載の装置(300
    a)。
  9. 【請求項9】前記強調された和信号を前記第1入力チャ
    ネルと結合する前記手段が、 前記第1入力チャネル及び前記強調された和信号に接続
    された非反転端子と、前記第2入力チャネルに接続され
    た反転端子とを有し、その出力端子に前記第1出力チャ
    ネルを出力する第3オペアンプ(312)を含んでいるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の装置(300a)。
  10. 【請求項10】前記第1出力チャネルと前記第1及び第
    2入力チャネルとを結合する前記手段が、 前記第1及び第2入力チャネルに接続された非反転端子
    と、前記第1出力チャネルに接続された接続された反転
    端子とを有し、その出力端子に前記第2出力チャネルを
    出力する第4オペアンプ(313)を含んでいることを特
    徴とする請求項9に記載の装置(300a)。
  11. 【請求項11】前記第1オペアンプ(310)の前記非反
    転端子に接続された第1電極と、 第1ノード(GND)に接続された第2電極とを有し、1
    次の全通過フィルタを実現する第1コンデンサ(C70)
    をさらに含んでいることを特徴とする請求項10に記載の
    装置(300a)。
  12. 【請求項12】前記第2オペアンプ(311)の前記反転
    端子と前記出力端子との間に接続され全通過フィルタを
    具現するフィードバック回路(R106,C71,C72)をさらに
    含んでいることを特徴とする請求項10に記載の装置(30
    0a)。
  13. 【請求項13】前記フィードバック回路(R106,C71,C7
    2)が2次の全通過フィルタを具現していることを特徴
    とする請求項12に記載の装置(300a)。
  14. 【請求項14】前記フィードバック回路が、さらに、 前記第2オペアンプ(311)の前記反転端子に接続され
    た第1端子を有する抵抗(R106)と、 前記抵抗(R106)の前記第1端子に接続された第1電極
    を有する第1コンデンサ(C71)と、 前記第1コンデンサ(C71)の第2電極に接続された第
    1電極と、前記抵抗(R106)の第2端子と前記第2オペ
    アンプ(311)の前記出力端子とに接続された第2電極
    とを有する第2コンデンサ(C72)とを含んでいること
    を特徴とする請求項12に記載の装置(300a)。
  15. 【請求項15】前記第3オペアンプ(312)の前記反転
    入力端子と前記出力端子との間に接続された第1抵抗
    (R114)と、 前記第1抵抗(R114)に並列に接続されたコンデンサ
    (C73)とを含むフィードバック回路をさらに含んでい
    ることを特徴とする請求項10に記載の装置(300a)。
  16. 【請求項16】前記処理手段が、さらに、 前記第1入力チャネルと前記第2入力チャネルとを加算
    して和信号を生成する手段と、 強調された和信号を生成するべく、前記和信号を位相シ
    フトする手段と、 前記強調された和信号を前記第1入力チャネル及び前記
    第2入力チャネルと結合して、前記第1出力チャネルを
    生成する手段とを含んでいることを特徴とする請求項1
    に記載の装置。
  17. 【請求項17】モノラル信号またはステレオ信号のいず
    れかであり得る2チャネル入力信号の空間性を強調する
    方法であって、 前記入力信号から和信号を生成する過程と、 全通過フィルタを用いて前記和信号を位相シフトして、
    強調された和信号を生成する過程と、 強調された中間信号を生成するべく、前記強調された和
    信号を前記入力信号と結合する過程と、 前記強調された中間信号を和不変ステレオ効果強調回路
    を用いて強調し、強調された出力信号を生成する過程と
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】前記結合過程が、前記強調された中間信
    号を生成するべく、前記強調された和信号を前記入力信
    号の前記第1チャネルと結合する過程を更に含むことを
    特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記結合過程が、前記強調された中間信
    号を生成するべく、前記強調された和信号を前記入力信
    号の前記第1チャネルと結合する過程と、前記強調され
    た和信号を前記入力信号の前記第2チャネルと結合する
    過程とを更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】前記強調された中間信号を生成するべ
    く、前記強調された和信号を前記入力信号の前記第1チ
    ャネルと加算し、前記入力信号の前記第2チャネルから
    引き算することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記入力信号から差信号を生成する過程
    をさらに含み、 前記強調された中間信号を生成するべく、前記強調され
    た和信号が前記差信号と結合されることを特徴とする請
    求項17に記載の方法。
  22. 【請求項22】モノラル信号またはステレオ信号のいず
    れかであり得る2チャネル入力信号の空間性を強調する
    方法であって、 2チャネルのステレオ効果が強調された信号を生成する
    べく、和不変ステレオ効果強調回路を用いて前記入力信
    号を強調する過程と、 前記入力信号から和信号を生成する過程と、 前記和信号を位相シフトして強調された和信号を生成す
    る過程と、 前記強調された和信号を前記2チャネルのステレオ効果
    が強調された信号と結合して、2チャネル出力信号を生
    成する過程とを含むことを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】前記結合過程が、前記出力信号の第1チ
    ャネルを生成するべく前記強調された和信号を前記ステ
    レオ効果が強調された信号の第1チャネルと加算する過
    程と、前記出力信号の第2チャネルを生成するべく前記
    強調された和信号を前記ステレオ効果が強調された信号
    の第2チャネルから引く過程とをさらに含むことを特徴
    とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記強調過程が前記入力信号から差信号
    を生成する過程をさらに含み、前記2チャネルの強調さ
    れたステレオ信号は前記和不変ステレオ効果強調回路を
    用いて前記差信号から生成されることを特徴とする請求
    項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】第1及び第2入力チャネルを含む入力信
    号を強調して、第1及び第2出力チャネルを含む空間性
    を強調された出力信号を生成する方法であって、 前記第1及び第2入力チャネルを用いて和信号を生成す
    る過程と、 前記第1及び第2入力チャネルを用いて差信号を生成す
    る過程と、 第1フィルタを用いて前記和信号を強調して強調された
    和信号を生成する過程と、 第2フィルタを用いて前記差信号を強調して強調された
    差信号を生成する過程と、 前記強調された和信号と前記強調された差信号とを加算
    して中間信号を生成する過程と、 前記中間信号を前記和信号と加算して前記第1出力チャ
    ネルを生成する過程と、 前記中間信号を前記和信号から引き算して前記第2出力
    チャネルを生成する過程とを含むことを特徴とする方
    法。
  26. 【請求項26】前記第1フィルタが全通過フィルタを含
    んでいることを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】第1及び第2入力チャネルを含む入力信
    号を強調して、第1及び第2出力チャネルを含む空間性
    を強調された出力信号を生成する方法であって、 前記第1及び第2入力チャネルを用いて和信号を生成す
    る過程と、 前記第1及び第2入力チャネルを用いて差信号を生成す
    る過程と、 前記和信号を第1フィルタを用いて強調して強調された
    和信号を生成する過程と、 前記強調された和信号と前記差信号とを加算して第1中
    間信号を生成する過程と、 前記第1中間信号を第2フィルタを用いて強調して第2
    中間信号を生成する過程と、 前記第2中間信号を前記和信号と加算して前記第1出力
    チャネルを生成する過程と、 前記第2中間信号を前記和信号から引き算して前記第2
    出力チャネルを生成する過程とを含むことを特徴とする
    方法。
  28. 【請求項28】前記第1フィルタが全過程フィルタを含
    んでいることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】入力音像を表す第1及び第2入力チャネ
    ルを含む入力信号の空間性を強調して、空間性を強調さ
    れた音像を表す第1及び第2出力チャネルを生成するた
    めの装置であって、 各々前記第1及び第2入力チャネルに接続された非反転
    端子と反転端子を有し、出力端子に第1の強調された和
    信号を生成する第1オペアンプ(310)と、 前記第1オペアンプ(310)の前記出力端子に接続され
    た反転端子と非反転端子とを有し、出力端子に第2の強
    調された和信号を生成する第2オペアンプ(311)と、 前記第2の強調された和信号と前記第1入力チャネルに
    接続された非反転端子を有し、且つ前記第2入力チャネ
    ルに接続された反転端子を有しその出力端子に前記第1
    出力チャネルを生成する第3オペアンプ(312)と、 前記第1及び第2入力チャネルに接続された非反転端子
    を有し、且つ前記第1出力チャネルに接続された反転端
    子を有しその出力端子に前記第2出力チャネルを生成す
    る第4オペアンプ(313)とを含むことを特徴とする装
    置(300a)。
  30. 【請求項30】前記第1オペアンプ(310)の前記非反
    転端子に接続された第1電極と、第1ノード(GND)に
    接続された第2電極とを有し、一次の全通過フィルタを
    実現する第1コンデンサ(C70)を更に含んでいること
    を特徴とする請求項29に記載の装置(300a)。
  31. 【請求項31】前記第2オペアンプ(311)の前記反転
    端子と前記出力端子との間に接続され、全通過フィルタ
    を実現するフィードバックネットワークをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項29に記載の装置(300a)。
  32. 【請求項32】前記フィードバックネットワークが二次
    の全通過フィルタを実現していることを特徴とする請求
    項31に記載の装置(300a)。
  33. 【請求項33】前記フィードバックネットワークが、 前記第2オペアンプ(311)の前記反転端子に接続され
    た第1端子を有する抵抗(R106)と、 前記抵抗(R106)の前記第1端子に接続された第1電極
    を有する第1コンデンサ(C71)と、 前記第1コンデンサ(C71)の第2電極に接続された第
    1電極を有し、且つ前記抵抗(R106)の第2端子と前記
    第2オペアンプ(311)の前記出力端子とに接続された
    第2電極を有する第2コンデンサ(C72)とを更に含む
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置(300a)。
  34. 【請求項34】フィードバックネットワークを更に含
    み、前記フィードバックネットワークが、 前記第3オペアンプ(312)の前記反転端子と前記出力
    端子との間に接続された第1抵抗(R114)と、 前記第1抵抗(R114)に並列に接続されたコンデンサ
    (C73)とを含むことを特徴とする請求項29に記載の装
    置(300a)。
JP50316897A 1995-06-15 1996-06-13 ステレオ及びモノラル信号の空間性を強調するための方法及び装置 Expired - Fee Related JP3420247B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/491,138 US5692050A (en) 1995-06-15 1995-06-15 Method and apparatus for spatially enhancing stereo and monophonic signals
US491,138 1995-06-15
PCT/US1996/009240 WO1997000594A1 (en) 1995-06-15 1996-06-13 Method and apparatus for spatially enhancing stereo and monophonic signals

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10504170A JPH10504170A (ja) 1998-04-14
JP3420247B2 true JP3420247B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=23950946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50316897A Expired - Fee Related JP3420247B2 (ja) 1995-06-15 1996-06-13 ステレオ及びモノラル信号の空間性を強調するための方法及び装置

Country Status (11)

Country Link
US (3) US5692050A (ja)
EP (1) EP0776593B1 (ja)
JP (1) JP3420247B2 (ja)
KR (1) KR100305407B1 (ja)
AT (1) ATE275317T1 (ja)
AU (1) AU701204B2 (ja)
BR (1) BR9606444A (ja)
CA (1) CA2196779C (ja)
DE (1) DE69633264D1 (ja)
TW (1) TW312889B (ja)
WO (1) WO1997000594A1 (ja)

Families Citing this family (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5661808A (en) * 1995-04-27 1997-08-26 Srs Labs, Inc. Stereo enhancement system
US5692050A (en) * 1995-06-15 1997-11-25 Binaura Corporation Method and apparatus for spatially enhancing stereo and monophonic signals
US5912975A (en) * 1995-06-30 1999-06-15 Philips Electronics North America Corp Method and circuit for creating phantom sources using phase shifting circuitry
JP3740670B2 (ja) * 1997-05-20 2006-02-01 株式会社河合楽器製作所 ステレオ音像拡大装置
SE512719C2 (sv) * 1997-06-10 2000-05-02 Lars Gustaf Liljeryd En metod och anordning för reduktion av dataflöde baserad på harmonisk bandbreddsexpansion
US6947564B1 (en) * 1999-01-11 2005-09-20 Thomson Licensing Stereophonic spatial expansion circuit with tonal compensation and active matrixing
SE9903553D0 (sv) 1999-01-27 1999-10-01 Lars Liljeryd Enhancing percepptual performance of SBR and related coding methods by adaptive noise addition (ANA) and noise substitution limiting (NSL)
JP4480902B2 (ja) 1999-04-22 2010-06-16 ヴェーベルク,ハインリッヒ 女性の乳房の熱光学画像を記録するための装置
WO2000070913A2 (en) * 1999-05-13 2000-11-23 Thomson Licensing S.A. Centralizing of a spatially expanded stereophonic audio image
JP2000341798A (ja) * 1999-05-28 2000-12-08 Sanyo Electric Co Ltd ステレオ音像拡大装置
AU771109B2 (en) * 1999-07-20 2004-03-11 Koninklijke Philips Electronics N.V. Record carrier carrying a stereo signal and a data signal
WO2001039547A1 (en) 1999-11-25 2001-05-31 Embracing Sound Experience Ab A method of processing and reproducing an audio stereo signal, and an audio stereo signal reproduction system
SE0001926D0 (sv) 2000-05-23 2000-05-23 Lars Liljeryd Improved spectral translation/folding in the subband domain
US7660424B2 (en) * 2001-02-07 2010-02-09 Dolby Laboratories Licensing Corporation Audio channel spatial translation
GB0106269D0 (en) * 2001-03-14 2001-05-02 Auntiegravity Ltd Improvements in noise cancellation
JP4371621B2 (ja) * 2001-03-22 2009-11-25 新日本無線株式会社 サラウンド再生回路
US8605911B2 (en) 2001-07-10 2013-12-10 Dolby International Ab Efficient and scalable parametric stereo coding for low bitrate audio coding applications
SE0202159D0 (sv) 2001-07-10 2002-07-09 Coding Technologies Sweden Ab Efficientand scalable parametric stereo coding for low bitrate applications
US7752266B2 (en) 2001-10-11 2010-07-06 Ebay Inc. System and method to facilitate translation of communications between entities over a network
US7469206B2 (en) 2001-11-29 2008-12-23 Coding Technologies Ab Methods for improving high frequency reconstruction
US6735314B2 (en) * 2002-05-13 2004-05-11 Thomson Licensing S.A. Expanded stereophonic circuit with tonal compensation
US7564982B1 (en) * 2002-06-25 2009-07-21 Phantom Technologies, Inc. Two channel audio surround sound circuit
SE0202770D0 (sv) 2002-09-18 2002-09-18 Coding Technologies Sweden Ab Method for reduction of aliasing introduces by spectral envelope adjustment in real-valued filterbanks
FI118370B (fi) 2002-11-22 2007-10-15 Nokia Corp Stereolaajennusverkon ulostulon ekvalisointi
SE527062C2 (sv) * 2003-07-21 2005-12-13 Embracing Sound Experience Ab Stereoljudbehandlingsmetod, -anordning och -system
US7623669B2 (en) * 2005-03-25 2009-11-24 Upbeat Audio, Inc. Simplified amplifier providing sharing of music with enhanced spatial presence through multiple headphone jacks
SE530180C2 (sv) * 2006-04-19 2008-03-18 Embracing Sound Experience Ab Högtalaranordning
US8619998B2 (en) * 2006-08-07 2013-12-31 Creative Technology Ltd Spatial audio enhancement processing method and apparatus
US8639782B2 (en) 2006-08-23 2014-01-28 Ebay, Inc. Method and system for sharing metadata between interfaces
US8363842B2 (en) * 2006-11-30 2013-01-29 Sony Corporation Playback method and apparatus, program, and recording medium
US20080165976A1 (en) * 2007-01-05 2008-07-10 Altec Lansing Technologies, A Division Of Plantronics, Inc. System and method for stereo sound field expansion
US8073153B2 (en) * 2007-02-21 2011-12-06 Knowles Electronics, Llc System and method for engaging in conversation while using an earphone
EP1988746A3 (en) * 2007-03-31 2009-09-09 Sony Deutschland Gmbh Method for outputting audio signals and audio decoder
US20100246857A1 (en) * 2007-09-27 2010-09-30 Yamaha Corporation Electronic device
US8121318B1 (en) * 2008-05-08 2012-02-21 Ambourn Paul R Two channel audio surround sound circuit with automatic level control
US20100027799A1 (en) * 2008-07-31 2010-02-04 Sony Ericsson Mobile Communications Ab Asymmetrical delay audio crosstalk cancellation systems, methods and electronic devices including the same
US8577065B2 (en) * 2009-06-12 2013-11-05 Conexant Systems, Inc. Systems and methods for creating immersion surround sound and virtual speakers effects
US8259960B2 (en) * 2009-09-11 2012-09-04 BSG Laboratory, LLC Phase layering apparatus and method for a complete audio signal
US8571232B2 (en) * 2009-09-11 2013-10-29 Barry Stephen Goldfarb Apparatus and method for a complete audio signal
US8553892B2 (en) * 2010-01-06 2013-10-08 Apple Inc. Processing a multi-channel signal for output to a mono speaker
CH703501A2 (de) * 2010-08-03 2012-02-15 Stormingswiss Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Auswertung und Optimierung von Signalen auf der Basis algebraischer Invarianten.
JP5556673B2 (ja) * 2011-01-11 2014-07-23 株式会社Jvcケンウッド 音声信号補正装置、音声信号補正方法及びプログラム
JP5776223B2 (ja) * 2011-03-02 2015-09-09 ソニー株式会社 音像制御装置および音像制御方法
US8913752B2 (en) * 2012-03-22 2014-12-16 Htc Corporation Audio signal measurement method for speaker and electronic apparatus having the speaker
WO2013179100A1 (en) * 2012-06-01 2013-12-05 Nokia Coporation Stereo audio output, associated apparatus and methods
US9084047B2 (en) 2013-03-15 2015-07-14 Richard O'Polka Portable sound system
US10149058B2 (en) 2013-03-15 2018-12-04 Richard O'Polka Portable sound system
USD740784S1 (en) 2014-03-14 2015-10-13 Richard O'Polka Portable sound device
WO2022035730A1 (en) * 2020-08-13 2022-02-17 Owlet Baby Care, Inc. Multi-channel common-mode coupled ac gain amplifier

Family Cites Families (80)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2836662A (en) * 1954-08-18 1958-05-27 Emi Ltd Electrical sound transmission systems
US3670106A (en) * 1970-04-06 1972-06-13 Parasound Inc Stereo synthesizer
US4096360A (en) * 1975-09-27 1978-06-20 Victor Company Of Japan, Ltd. Multichannel record disc reproducing system
US4087629A (en) * 1976-01-14 1978-05-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Binaural sound reproducing system with acoustic reverberation unit
GB1578854A (en) * 1976-02-27 1980-11-12 Victor Company Of Japan Stereophonic sound reproduction system
JPS52125301A (en) * 1976-04-13 1977-10-21 Victor Co Of Japan Ltd Signal processing circuit
US4053711A (en) * 1976-04-26 1977-10-11 Audio Pulse, Inc. Simulation of reverberation in audio signals
US4149036A (en) * 1976-05-19 1979-04-10 Nippon Columbia Kabushikikaisha Crosstalk compensating circuit
DE2640254A1 (de) * 1976-09-03 1978-03-09 Manfred Schunke Verfahren zur bearbeitung elektrischer signale zwecks simulation akustischer raumklangeffekte und geraet zur durchfuehrung des verfahrens
JPS53114201U (ja) * 1977-02-18 1978-09-11
JPS53116101A (en) * 1977-03-18 1978-10-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd Acoustic reproducer
JPS5832840B2 (ja) * 1977-09-10 1983-07-15 日本ビクター株式会社 立体音場拡大装置
US4239939A (en) * 1979-03-09 1980-12-16 Rca Corporation Stereophonic sound synthesizer
US4309570A (en) * 1979-04-05 1982-01-05 Carver R W Dimensional sound recording and apparatus and method for producing the same
JPS5931279B2 (ja) * 1979-06-19 1984-08-01 日本ビクター株式会社 信号変換回路
US4388494A (en) * 1980-01-12 1983-06-14 Schoene Peter Process and apparatus for improved dummy head stereophonic reproduction
JPS56111400A (en) * 1980-02-06 1981-09-03 Mitsubishi Electric Corp Sound field expanding apparatus
US4308423A (en) * 1980-03-12 1981-12-29 Cohen Joel M Stereo image separation and perimeter enhancement
US4356349A (en) * 1980-03-12 1982-10-26 Trod Nossel Recording Studios, Inc. Acoustic image enhancing method and apparatus
US4355203A (en) * 1980-03-12 1982-10-19 Cohen Joel M Stereo image separation and perimeter enhancement
JPS575499A (en) * 1980-06-12 1982-01-12 Mitsubishi Electric Corp Acoustic reproducing device
JPS575500A (en) * 1980-06-12 1982-01-12 Mitsubishi Electric Corp Acoustic reproducing device
JPS5742300A (en) * 1980-08-27 1982-03-09 Toshiba Corp Sound image extension and playback device
JPS5773599A (en) * 1980-10-24 1982-05-08 Pioneer Electronic Corp Stereophonic reproducing device
US4394535A (en) * 1981-03-09 1983-07-19 Rca Corporation Split phase stereophonic sound synthesizer
US4479235A (en) * 1981-05-08 1984-10-23 Rca Corporation Switching arrangement for a stereophonic sound synthesizer
DE3118704A1 (de) * 1981-05-12 1982-12-02 Bruens, Dieter, 5030 Hürth Playback synthesizer
US4415768A (en) * 1981-05-28 1983-11-15 Carver R W Tuning apparatus and method
JPS5830299A (ja) * 1981-08-18 1983-02-22 Toshiba Corp 音場拡大装置
US4495637A (en) * 1982-07-23 1985-01-22 Sci-Coustics, Inc. Apparatus and method for enhanced psychoacoustic imagery using asymmetric cross-channel feed
US5412731A (en) * 1982-11-08 1995-05-02 Desper Products, Inc. Automatic stereophonic manipulation system and apparatus for image enhancement
US4567607A (en) * 1983-05-03 1986-01-28 Stereo Concepts, Inc. Stereo image recovery
EP0160431B1 (en) * 1984-04-09 1990-09-19 Pioneer Electronic Corporation Sound field correction system
US4594730A (en) * 1984-04-18 1986-06-10 Rosen Terry K Apparatus and method for enhancing the perceived sound image of a sound signal by source localization
JPS60172500U (ja) * 1984-04-23 1985-11-15 パイオニア株式会社 デジタルオ−デイオ再生装置
WO1986001363A1 (en) * 1984-08-10 1986-02-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus for reproducing sound field
US4700389A (en) * 1985-02-15 1987-10-13 Pioneer Electronic Corporation Stereo sound field enlarging circuit
JPS61187500A (ja) * 1985-02-15 1986-08-21 Pioneer Electronic Corp ステレオ再生音場拡大回路
IT1185706B (it) * 1985-09-12 1987-11-12 Sgs Microelettronica Spa Sistema non recursivo di espansione della base stereo per apparati di diffusione acustica stereofonica
JPS62163499A (ja) * 1986-01-13 1987-07-20 Fujitsu Ten Ltd ステレオ音響装置の残響付加装置
GB2187068B (en) * 1986-02-25 1988-12-14 Microbourne Limited Sound reproduction system
US4748669A (en) * 1986-03-27 1988-05-31 Hughes Aircraft Company Stereo enhancement system
JPS63224599A (ja) * 1987-03-13 1988-09-19 Asa Plan:Kk ステレオ処理装置
US4975954A (en) * 1987-10-15 1990-12-04 Cooper Duane H Head diffraction compensated stereo system with optimal equalization
US5136651A (en) * 1987-10-15 1992-08-04 Cooper Duane H Head diffraction compensated stereo system
US5034983A (en) * 1987-10-15 1991-07-23 Cooper Duane H Head diffraction compensated stereo system
US4910779A (en) * 1987-10-15 1990-03-20 Cooper Duane H Head diffraction compensated stereo system with optimal equalization
US4893342A (en) * 1987-10-15 1990-01-09 Cooper Duane H Head diffraction compensated stereo system
US4910778A (en) * 1987-10-16 1990-03-20 Barton Geoffrey J Signal enhancement processor for stereo system
US4837824A (en) * 1988-03-02 1989-06-06 Orban Associates, Inc. Stereophonic image widening circuit
US4841572A (en) * 1988-03-14 1989-06-20 Hughes Aircraft Company Stereo synthesizer
US4831652A (en) * 1988-05-05 1989-05-16 Thomson Consumer Electronics, Inc. Stereo expansion circuit selection switch
EP0357034A3 (en) * 1988-08-30 1991-08-07 Nec Corporation Audio signal processing system performing balance control in both amplitude and phase of audio signal
JP2522529B2 (ja) * 1988-10-31 1996-08-07 株式会社東芝 音響効果装置
US4866774A (en) * 1988-11-02 1989-09-12 Hughes Aircraft Company Stero enhancement and directivity servo
JPH03163999A (ja) * 1989-08-05 1991-07-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音響再生装置
CA2000955A1 (en) * 1989-08-07 1991-02-07 Lyman R. Lyon Pipe liner and method of installation thereof
JPH03171900A (ja) * 1989-11-29 1991-07-25 Pioneer Electron Corp 狭空間用音場補正装置
US5042068A (en) * 1989-12-28 1991-08-20 Zenith Electronics Corporation Audio spatial equalization system
JPH0435499A (ja) * 1990-05-31 1992-02-06 Sony Corp 音響付加回路
JP2945724B2 (ja) * 1990-07-19 1999-09-06 松下電器産業株式会社 音場補正装置
JPH04128896A (ja) * 1990-09-20 1992-04-30 Casio Comput Co Ltd 残響付加装置
JPH07105999B2 (ja) * 1990-10-11 1995-11-13 ヤマハ株式会社 音像定位装置
FR2677839A1 (fr) * 1991-06-14 1992-12-18 Looktag Ltd Procede et dispositif pour systeme stereophonique de reproduction du son.
JPH05191896A (ja) * 1992-01-13 1993-07-30 Pioneer Electron Corp 擬似ステレオ装置
US5420929A (en) * 1992-05-26 1995-05-30 Ford Motor Company Signal processor for sound image enhancement
US5274708A (en) * 1992-06-01 1993-12-28 Fusan Labs, Inc. Digital stereo sound enhancement unit and method
GB9211756D0 (en) * 1992-06-03 1992-07-15 Gerzon Michael A Stereophonic directional dispersion method
US5278909A (en) * 1992-06-08 1994-01-11 International Business Machines Corporation System and method for stereo digital audio compression with co-channel steering
US5414774A (en) * 1993-02-12 1995-05-09 Matsushita Electric Corporation Of America Circuit and method for controlling an audio system
US5572591A (en) * 1993-03-09 1996-11-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Sound field controller
US5425106A (en) * 1993-06-25 1995-06-13 Hda Entertainment, Inc. Integrated circuit for audio enhancement system
US5400405A (en) * 1993-07-02 1995-03-21 Harman Electronics, Inc. Audio image enhancement system
US5440638A (en) * 1993-09-03 1995-08-08 Q Sound Ltd. Stereo enhancement system
US5434921A (en) * 1994-02-25 1995-07-18 Sony Electronics Inc. Stereo image control circuit
JP3276528B2 (ja) * 1994-08-24 2002-04-22 シャープ株式会社 音像拡大装置
US5527591A (en) * 1994-12-02 1996-06-18 Augat Inc. Electrical contact having a particulate surface
US5692050A (en) * 1995-06-15 1997-11-25 Binaura Corporation Method and apparatus for spatially enhancing stereo and monophonic signals
US5677957A (en) * 1995-11-13 1997-10-14 Hulsebus; Alan Audio circuit producing enhanced ambience
US5724429A (en) * 1996-11-15 1998-03-03 Lucent Technologies Inc. System and method for enhancing the spatial effect of sound produced by a sound system

Also Published As

Publication number Publication date
US5692050A (en) 1997-11-25
EP0776593B1 (en) 2004-09-01
ATE275317T1 (de) 2004-09-15
BR9606444A (pt) 1997-09-02
JPH10504170A (ja) 1998-04-14
US5850454A (en) 1998-12-15
AU6257296A (en) 1997-01-15
KR970705326A (ko) 1997-09-06
CA2196779C (en) 1999-08-03
CA2196779A1 (en) 1997-01-03
US5883962A (en) 1999-03-16
KR100305407B1 (ko) 2001-09-28
DE69633264D1 (de) 2004-10-07
MX9701199A (es) 1998-05-31
AU701204B2 (en) 1999-01-21
EP0776593A1 (en) 1997-06-04
WO1997000594A1 (en) 1997-01-03
TW312889B (ja) 1997-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3420247B2 (ja) ステレオ及びモノラル信号の空間性を強調するための方法及び装置
FI113147B (fi) Menetelmä ja signaalinkäsittelylaite stereosignaalien muuntamiseksi kuulokekuuntelua varten
RU2006126231A (ru) Способ и устройство для воспроизведения обширного монофонического звука
KR20100120684A (ko) 입체 음향 확장
US11736863B2 (en) Subband spatial processing and crosstalk cancellation system for conferencing
WO1999035885A1 (fr) Dispositif de localisation d'images sonores
EP0865226A2 (en) A system for improving a spatial effect of stereo sound or encoded sound
JP2000083300A (ja) サウンド信号ミキシング方法及び装置
JPH1094098A (ja) モノラル信号から多チャンネル信号を発生する方法及び装置
US5751817A (en) Simplified analog virtual externalization for stereophonic audio
JPH0897656A (ja) 低音信号抽出装置
JP3219752B2 (ja) 疑似ステレオ化装置
US8107632B2 (en) Digital signal processing apparatus, method thereof and headphone apparatus
WO2008064050A2 (en) Stereo synthesizer using comb filters and intra-aural differences
EP0890295B1 (en) Apparatus for processing stereophonic signals
TW437256B (en) Apparatus and method for virtual sound enhancement
Cecchi et al. Crossover Networks: A Review
MXPA97001199A (en) Metodo and aparatoo to spaciously improve stereo phonic and monofoni signals
Jot et al. Loudspeaker-Based 3-D Audio System Design Using the MS Shuffler Matrix

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees