JP3409062B2 - セラミックスと金属との接合方法 - Google Patents

セラミックスと金属との接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属と
の接合方法に関し、特に、銀とパラジウムとを用いたメ
タライズパターンがその表面に形成されたセラミックス
と、金属とを高強度で接合し得るセラミックスと金属と
の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックスの表面に形成された
メタライズパターンに、金属を接合するにあたっては、
その接合材として、 融点が183°Cの錫−鉛ハンダ、 融点が356°Cの共晶組成の金−ゲルマニウムハ
ンダ、 融点が370°Cの共晶組成の金−シリコンハン
ダ、 融点が780°Cの共晶組成の銀ロウ、 銀−銅−インジウムロウ、 銀−銅−錫ロウ、 銀−インジウムロウ、 等の接合材が用いられていた。
【0003】ここで、特にセラミックスを電子部品用基
板として利用する場合においては、該セラミックスに、
例えばリード電極等の金属を接合した後、ICを取り付
けるダイボンディング工程等で、更に該セラミックスを
加熱処理する場合があること、また、使用するセラミッ
クスが、850〜1000°Cで焼成されたいわゆる低
温焼成セラミックスで有る場合には、該セラミックスの
強度特性を、金属との接合時の熱により損なうことがな
いようにすること等を考慮して、上記接合材の内、の
融点が370°Cの共晶組成の金−シリコンハンダ、或
いは〜の銀−銅−インジウムロウ、銀−銅−錫ロ
ウ、又は銀−インジウムロウ等のロウ材を用いて、金属
をセラミックスに接合することが広くなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらここで、
上記セラミックスの表面に形成されたメタライズパター
ンが、その材料として銀とパラジウムとを用いたもので
ある場合には、該メタライズパターンの形成方法が、大
気中において800〜900°Cで該セラミックスの表
面に銀とパラジウムとから成るペーストを焼き付ける方
法であることから、該メタライズパターンの表面に、銀
及びパラジウムの酸化物が形成され、該酸化物が上記金
系ハンダ或いは銀系ロウ等の接合材のヌレ性を悪化さ
せ、その結果、接合する金属の接合強度が弱くなり、信
頼性に乏しい接合方法となっていた。
【0005】本発明は、上述した従来技術が有する課題
に鑑みなされたものであって、その目的は、上記接合材
のメタライズパターンへのヌレ性を改善し、該メタライ
ズパターンへの金属の接合が高強度でなされるセラミッ
クスと金属との接合方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の試
験・研究の結果、セラミックスの表面に形成された銀と
パラジウムとを用いたメタライズパターン上に、更に金
層を形成することにより、該メタライズパターンへの接
合材のヌレ性が改善され、金属との接合が高強度でなさ
れることを見いだし本発明を完成させた。
【0007】即ち、本発明は、セラミックスの表面に銀
とパラジウムとから成るメタライズパターンを形成し、
該メタライズパターンの表面に、更に3μm以上の厚さ
の金層を形成し、該金層の表面に、金系の接合材を用い
て金属を接合するセラミックスと金属との接合方法を要
旨とする。
【0008】本発明にかかるセラミックスと金属との接
合方法によれば、上記した如く酸化に対して非常に強い
金層を介して、銀とパラジウムとを用いたメタライズパ
ターン上に金属を接合するものであるため、該金層が、
メタライズパターンの上記表面酸化の影響を除去し、該
金層の表面に金系の接合材が良くヌレ、金属を高強度で
接合できるようになる。
【0009】なおここで、上記メタライズパターン上に
形成する金層の厚さは、上述したように3μm以上であ
る。これは、3μmに満たない金層の厚さでは、上記接
合材のヌレ性を改善させる効果は少なく、やはり金属の
接合強度が弱いものとなるためである。また、この金層
は、3μm以上であれば金属の接合強度にその厚みの影
響がでず、上限はないものであるが、製造コストを考慮
し、10μm以内の厚さとすることが望ましい。
【0010】また、上記金層の形成方法は、金或いは金
を主成分とする粉体をメタライズパターンの表面に塗布
し、その後焼結させる厚膜方式により形成することが望
ましい。これは、金層を形成するセラミックスが、例え
ばアルミナを第一成分とし、850〜1000°Cで焼
成された低温焼成セラミックスである場合には、該セラ
ミックスに、一般的になされている金メッキ浴に浸漬す
る方法を採用すると、該セラミックスのアルカリ成分が
侵されてしまい、実用に供し得るセラミックス基板を得
ることができないためである。
【0011】更に、本発明において使用する金系の接合
材としては、融点が370°Cの共晶組成の金−シリコ
ンハンダが望ましい。これは、上記金層とのヌレ性が良
好であると共に、850〜1000°Cで焼成された低
温焼成セラミックスに使用した場合にも、該セラミック
スの強度特性を損なわず、しかも金属との接合後、ダイ
ボンディング工程等で更に該セラミックスを加熱処理し
ても、その接合が外れることがないためである。
【0012】更にまた、本発明においてセラミックスに
接合する金属は、コバール或いは42アロイ等のニッケ
ルと鉄系の合金であることが望ましい。これは、上記金
系の接合材、特に融点が370°Cの共晶組成の金−シ
リコンハンダと良く馴染み、高強度に接合できるためで
ある。
【0013】なお、上記した本発明にかかる接合方法が
実施できるセラミックスは、何ら限定されるものではな
いが、アルミナを第一成分とし、850〜1000°C
で焼成される低温焼成セラミックスに、本発明を実施す
る場合に特に有効となる。
【0014】これは、低温焼成セラミックスは、近年、
抵抗やコンデンサ等の電子部品を装着する電子部品用基
板として使用することが成され始めており、上記した本
発明にかかる接合方法の作用・効果が有効に発揮され、
かかる電子部品用基板の製造を可能とするためである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を詳細に説明する。
【0016】まず、セラミックスの表面に形成された銀
とパラジウムとから成るメタライズパターン上に重ねる
金層の効果を調べるため、接合するセラミックス試料と
してアルミナを第一成分とし、900°Cで焼成された
幅50mm,長さ50mm,厚さ1.0mmのセラミッ
クス基板を作成し、該セラミックス基板上に、2.0m
m角の大きさで田中貴金属工業(株)製の銀とパラジウ
ムとから成るペースト(TR−4865)を850°C
で焼付け、さらにその上方に、表1に示す種々の厚みに
なるように田中貴金属工業(株)製の金ペースト(TR
−1301)を850°Cで焼付けたセラミックス試料
を作成した。
【0017】つぎに、上記セラミックス試料の金表面
に、2mm角で厚さ50μmの田中電子工業(株)製の
金−3.15wt%シリコンハンダ(融点370°C)
を介して、幅2mm,長さ10mm,厚さ0.5mmに
切断された住友特殊金属(株)製のコバール(KV−
2)、及び42アロイを、その先端2mmの部分で各々
重ね、アルゴン雰囲気中で400°Cに加熱し、両者を
ハンダ付けした。
【0018】その後、ハンダ付けした上記接合試料の接
合具合を評価するため、上記接合したコバール或いは4
2アロイの否接合部分を90°外方に折り曲げ、この折
り曲げ部を挟持して0.5mm/minのスピードで基
板に対し直角方向にコバール或いは42アロイを引き剥
がす試験を実施し、この時の破壊強度から単位面積当た
りの強度(kgf/mm2 )を算出し、その値を「接合
強度」として評価した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示す結果より、金層を形成しないも
の(比較例1)、或いは形成した金層が3μmに満たな
いもの(比較例2,3)は、その接合強度が弱く、実用
強度である2kgf/mm2 を満たさないことが判明し
た。また、金層の厚さが3μm以上のもの(実施例1〜
7)であれば、その接合強度は2kgf/mm2 を越え
ることとなり、実用に耐えうるものとなるが、その後の
接合強度の金層の厚みに対する依存性はなく、製作コス
トを考慮した場合、金層の厚さは10μm以内とするこ
とが望ましいことが分かった。
【0021】つぎに、セラミックスの表面に形成された
銀とパラジウムとから成るメタライズパターン上に、金
層を形成する方法として、メッキによる方法を実施し
た。
【0022】実施方法は、セラミックス試料として、ア
ルミナを第一成分とし、900°Cで焼成されたセラミ
ックスを使用し、該セラミックス上に田中貴金属工業
(株)製の銀とパラジウムとから成るペースト(TR−
4865)を850°Cで焼付け、該試料に3μmの膜
厚を有する金層を形成すべく、該試料を、シアン化金カ
リウム(10g/l),リン酸二水素カリウム(96g
/l),クエン酸(24g/l),EDTA−コバルト
カリウム(2g/l),リン酸水素二カリウム(80g
/l)とから成る金メッキ浴に浸漬することにより行っ
た。
【0023】上記メッキ方法を実施した結果、セラミッ
クス中のアルカリ成分が上記金メッキ浴により侵されて
しまい、実用に供し得るセラミックス基板を得ることが
できないことが判明した。
【0024】
【発明の効果】以上、説明した本発明にかかるセラミッ
クスと金属との接合方法によれば、セラミックスの表面
に形成された銀とパラジウムとから成るメタライズパタ
ーン上への金系接合材のヌレ性が改善され、金属を高強
度でセラミックスに接合できるようになり、セラミック
スの電子部品用基板としての用途を拡大することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−105772(JP,A) 特開 昭63−40396(JP,A) 特開 昭61−82448(JP,A) 特開 昭58−162094(JP,A) 特開 昭59−188996(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/00 - 37/02 H01L 23/50 H01L 23/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスの表面に、銀とパラジウム
    とから成るメタライズパターンを形成し、該メタライズ
    パターンの表面に、更に3μm以上の厚さの金層を形成
    し、該金層の表面に、金系の接合材を用いて金属を接合
    することを特徴とする、セラミックスと金属との接合方
    法。
  2. 【請求項2】 上記メタライズパターンの表面に形成さ
    れる金層が、金或いは金を主成分とする粉体をメタライ
    ズパターンの表面に塗布し、その後焼結させる厚膜方式
    により形成された金層であることを特徴とする、請求項
    1記載のセラミックスと金属との接合方法。
  3. 【請求項3】 上記金系の接合材が、融点が370°C
    の共晶組成の金−シリコンハンダであることを特徴とす
    る、請求項1記載のセラミックスと金属との接合方法。
  4. 【請求項4】 上記セラミックスに接合する金属が、コ
    バール或いは42アロイ等のニッケルと鉄系の合金であ
    ることを特徴とする、請求項1記載のセラミックスと金
    属との接合方法。
  5. 【請求項5】 上記セラミックスが、アルミナを第一成
    分とし、850〜1000°Cで焼成されたセラミック
    スであることを特徴とする、請求項1記載のセラミック
    スと金属との接合方法。
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