JP3161815B2 - セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法 - Google Patents

セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属の
接合用ロウ材及びその接合方法に関し、特に850〜1000
℃の温度域で焼成されたセラミックスに金属を高強度で
接合するためのロウ材及びその接合方法に関する。ま
た、本発明は、電子部品用基板の製造に利用することが
できるセラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタライズを施したセラミックス
基板に金属材を接合する場合、接合材として、 (1) 融点が183℃のハンダ(錫及び鉛から成る) (2) 融点が370℃の金−シリコンハンダ (3) 融点が780℃の銀ロウ(銀及び銅から成る) (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ 等が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
ス基板に金属材を接合した後、更に400〜450℃の加熱処
理を必要とする場合、例えば金属材を接合したセラミッ
クス基板にICを取り付けるダイボンディング工程を必
要とする場合、そのダイボンディング工程以前に接合し
ておかなければならない部分(例えばリ−ド電極の接合
部分)は、上記400〜450℃の加熱処理温度範囲、特に45
0℃の温度でもその接合が外れないロウ材を用いて接合
しておく必要があった。
【0004】このため、この用途では、従来より使用さ
れている前記(1)のハンダ及び(2)の金−シリコンハンダ
を使用することができない。即ち、前記(1)及び(2)のハ
ンダは、いずれもその融点が400〜450℃の加熱処理温度
以下の183℃及び370℃であるので、この加熱処理時に溶
融し、例えばリ−ド電極などの部品が外れてしまうこと
になるから、使用することができない。従って、この用
途に用いるロウ材としては、従来のアルミナセラミック
ス基板の場合、上記加熱処理温度(400〜450℃)以上の
融点をもつ前記(3)の溶融温度780℃の銀ロウが従来から
用いられている。
【0005】一方、近年、低温焼成セラミックス基板内
に抵抗やコンデンサ等の受動部品を装着した基板が出現
している。この低温焼成セラミックス基板は、焼成温度
が850〜1000℃と低いため、該基板に金属材例えばリ−
ド電極を接合する場合、従来より広く用いられている前
記(3)の融点が780℃の銀ロウを使用すると、この基板の
焼成温度と近似するため、基板自体の強度が低下し、実
用に供し得るリ−ド付き基板を得ることができなかっ
た。
【0006】前述したダイボンディング工程での400〜4
50℃の加熱処理によって予め接合した金属のリ−ドが外
れない接合を得るため、前記(4)及び(5)のロウ、即ち、 (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ 等のロウの使用が検討されている。
【0007】しかしながら、本発明で対象とするセラミ
ックスでは、メタライズパタ−ン材料として主に銀−パ
ラジウムが用いられるため、ロウ材の銅とメタライズパ
タ−ン材料のパラジウムが固溶して脆くなり、その結
果、接合強度が低くなり、実用強度を示さない。そこ
で、耐熱温度が450℃を越え、しかも、低温焼成のセラ
ミックス及びメタライズパタ−ンの強度特性を損わない
接合用ロウ材、即ち銅成分を含まず500〜650℃で接合で
きるロウ材の開発が強く要望されている。
【0008】本発明は、上記要望に沿うセラミックスと
金属の接合用ロウ材及びその接合方法を提供することを
目的とする。特に、本発明は、低温焼成のセラミックス
及びメタライズパタ−ンの強度特性を損うことなく、し
かも、後工程の加熱処理時例えばダイボンディング時に
金属のリ−ドが外れることがないロウ材、即ち、銅成分
を含まず500〜650℃で接合できるロウ材を提供すること
及びこのロウ材を使用して低温焼成のセラミックス基板
に金属のリ−ドを接合する方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、銀及びイン
ジウムの特定組成から成るロウ材を特徴とし、これによ
って上記目的を達成したものである。即ち、本発明は、
「47〜66重量%の銀及び34〜53重量%のインジウムから
成ることを特徴とするセラミックスと金属の接合用ロウ
材料及びこのロウ材を用い、500〜650℃でセラミックス
と金属とを接合する方法。」を要旨とするものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
は、上記した銀及びインジウムの特定組成(47〜66重量
%の銀及び34〜53重量%のインジウム)から成るロウ材
であり、この特定組成とすることにより、該ロウ材はそ
の溶融温度が500〜650℃となる。その結果、この溶融温
度範囲である500〜650℃でセラミックスと金属を接合す
ることができるものである。上記特定組成範囲外に調合
したロウ材は、その溶融温度範囲が500〜650℃の範囲外
となり、本発明で意図する溶融温度(500〜650℃の溶融
温度)のロウ材が得られず、実用に供することができな
くなるので、好ましくない。
【0011】本発明において、接合用セラミックスとし
ては、特に限定するものでないが、アルミナを第一成分
とし、850〜1000℃の温度範囲で焼成されるセラミック
スが好ましい。これは、低温焼成のセラミックス基板と
して使用されているものであり、本発明のロウ材及び接
合方法を電子部品用基板の製造に有効に利用することが
できるので、特に好ましい。また、本発明において、接
合用金属やメタライズの種類及び接合条件やロウ付け条
件(但し、温度条件は除く)は、任意であって特に限定
するものでない。
【0012】
【作用】ロウ材の原料となる成分の融点は、銀が960
℃、インジウムが156℃であり、一般的傾向として、銀
量が増加すれば融点は上昇し、一方、インジウム量が増
せば融点は下落する。各成分同志の配合比と融点につい
ては、金属学会編集の「金属デ−タブック等」に記され
ているが、銀とインジウムでは配合比が重量%で3.2:9
6.8で融点が最も低く、141℃になる。
【0013】銀とインジウムの各金属成分の配合比と融
点の関係については、実験で確認することができ、特
に、本発明で意図する500〜650℃の溶融温度となる成分
組成については、本発明者等の実験により47〜66重量%
の銀及び34〜53重量%のインジウムの組成であることを
見出した。即ち、本発明は、上記特定組成範囲とするこ
とにより、初めてその溶融温度が500〜650℃の範囲とす
ることができるものであり、その結果、この溶融温度範
囲である500〜650℃でセラミックスと金属とを接合する
ことができる作用が生じるものである。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例1〜4を比較例1〜3
と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 (1) ロウ材製造用原料及びロウ材の調合 実施例1〜4及び比較例1〜3で使用するロウ材製造用
原料としては、次のものを用いた。 錫原料:銀微粉末(約2μm、株式会社高純度化学研究
所製) インジウム原料:インジウム粉末(200メッシュパス以
下、株式会社高純度化学研究所製) 上記各原料を表1に規定する配合割合で混合し、ロウを
調合した。
【0015】(2) 接合試料の作成 900℃で焼成されたセラミックス基板上に銀−パラジウ
ムでパタ−ニングされた2.5mm角のランドを形成し、
そこに50μm厚みで表1に示す各種ロウを塗布する。次
に、その塗布面上に幅2mm×長さ10mm×厚み0.5mm
の42アロイ(42Ni−1Fe wt%合金)の先端2mm
を重ねて接合試料を作成した。以上の結果より、この試
料における接合面積は2mm×2mmとなる。
【0016】(3) 使用ロウの融点測定及び接合具合の評
価 上記接合試料を水素と窒素の混合雰囲気(水素:窒素=
1:9)中で昇温し、ロウの溶け具合からその融点を測定
した。この測定結果を表1に示す。この融点を測定する
と共に接合具合を評価した。この接合具合の評価は、そ
の融点温度に5分間保持した後降温し、これに対して行
った。
【0017】接合具合の評価の方法は、上記降温した接
合試料を窒素雰囲気中で450℃に再度加熱し、この温度
で5分間保持した後25℃まで冷却し、42アロイの8mm長
さ部分を90度折り曲げ、0.5mm/秒のスピ−ドで基板
に対し直角方向に向けて「引き剥がし試験」を行う。こ
の時の破壊強度から単位面積当りの強度(Kgf/mm
2)に換算し、ロウ接合性を「接合強度」として評価し
た。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示す結果より、銀及びインジウムの
各配合量とその融点の関係から850〜1000℃で焼成する
セラミックス基板に対する最適なロウ組成が決定され
る。そして、表1から明らかなように、本発明の規定範
囲(特定組成範囲:47〜66重量%の銀及び34〜53重量%
のインジウム)内である配合比のロウ(実施例1〜4)
では、リ−ドの引き剥がし強度(接合強度)は2Kgf
/mm2以上であり、実用に耐えるものであることが理
解できる。
【0020】これに対し、本発明の規定範囲外であるロ
ウを用いた比較例1〜3では、リ−ドの引き剥がし強度
は2Kgf/mm2に耐えていない。そして、融点の低い
ロウを使用した比較例1、2では接合強度が低く、特に
比較例2では450℃の熱処理で溶解した。逆に、融点の
高いロウを用いた比較例3では、セラミックスを破壊し
てしまい、実用に耐えないものであった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、銀及び
インジウムの特定組成からなるロウ材を使用するもので
あり、これによってこのロウの溶融温度範囲である500
〜650℃でセラミックスと金属を接合することができ
る。特に、本発明は、850〜1000℃で焼成する低温焼成
セラミックス基板に適用することができ、この基板及び
電気配線の強度特性を損なうことなく、しかも、後工程
の例えばダイボンディング時に金属リ−ドが外れること
がない顕著な効果が生じる。そして、本発明は、電子部
品用基板の製造に利用することができ、電子部品に応用
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−317287(JP,A) 特開 平2−64069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 35/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 47〜66重量%の銀、34〜53重量%のイン
    ジウムから成ることを特徴とするセラミックスと金属の
    接合用ロウ材。
  2. 【請求項2】 セラミックスに銀及びインジウムから成
    るロウ材を介し500〜650℃の範囲で金属を結合すること
    を特徴とするセラミックスと金属の接合方法。
  3. 【請求項3】 銀及びインジウムから成るロウ材は、そ
    れぞれの含有量が重量比で47〜66重量%の銀及び34〜53
    重量%のインジウムから成り、溶融温度が500〜650℃で
    あることを特徴とする請求項2に記載のセラミックスと
    金属の接合方法。
  4. 【請求項4】 セラミックスは、アルミナを第一成分と
    し、850〜1000℃の温度範囲で焼成されるものであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のセラミックスと金属の
    接合方法。
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CN114315403B (zh) * 2021-12-22 2023-02-24 北京科技大学 一种C/C及C/SiC复合材料与金属的植丝增强钎焊连接方法

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