JPH0632670A - セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法 - Google Patents
セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法Info
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- JPH0632670A JPH0632670A JP21221792A JP21221792A JPH0632670A JP H0632670 A JPH0632670 A JP H0632670A JP 21221792 A JP21221792 A JP 21221792A JP 21221792 A JP21221792 A JP 21221792A JP H0632670 A JPH0632670 A JP H0632670A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子部品用基板の製造に利用することができ
るセラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法
を提供すること。 【構成】 94.6〜95.2重量%の金、4.8〜5.4重量%のシ
リコンから成るセラミックスと金属の接合用ロウ材及び
このロウ材を用いて該ロウ材の融点(550〜650℃)より
30℃高い580〜680℃でセラミックスと金属を接合するこ
と。 【効果】 850〜1000℃で焼成する低温焼成セラミック
ス基板に適用することができ、この基板及び電気配線の
強度特性を損なうことなく、しかも、後工程の例えばダ
イボンディング時に金属リ−ドが外れることがなく、ま
た、リ−ドの曲がりにも対応できるという効果が生じ
る。
るセラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法
を提供すること。 【構成】 94.6〜95.2重量%の金、4.8〜5.4重量%のシ
リコンから成るセラミックスと金属の接合用ロウ材及び
このロウ材を用いて該ロウ材の融点(550〜650℃)より
30℃高い580〜680℃でセラミックスと金属を接合するこ
と。 【効果】 850〜1000℃で焼成する低温焼成セラミック
ス基板に適用することができ、この基板及び電気配線の
強度特性を損なうことなく、しかも、後工程の例えばダ
イボンディング時に金属リ−ドが外れることがなく、ま
た、リ−ドの曲がりにも対応できるという効果が生じ
る。
Description
【0001】本発明は、セラミックスと金属の接合用ロ
ウ材及びその接合方法に関し、特に850〜1000℃の温度
域で焼成されたセラミックスに金属を高強度で接合する
ためのロウ材及びその接合方法に関する。更に、本発明
は、電子部品用基板の製造に利用することができるセラ
ミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法に関す
る。
ウ材及びその接合方法に関し、特に850〜1000℃の温度
域で焼成されたセラミックスに金属を高強度で接合する
ためのロウ材及びその接合方法に関する。更に、本発明
は、電子部品用基板の製造に利用することができるセラ
ミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、メタライズを施したセラミックス
基板に金属材を接合する場合、接合材として、 (1) 融点が183℃のハンダ(錫及び鉛から成る) (2) 融点が370℃の金−シリコンハンダ (3) 融点が780℃の銀ロウ(銀及び銅から成る) (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ (6) 融点が500〜650℃の銀−インジウムロウ等が用いら
れている。
基板に金属材を接合する場合、接合材として、 (1) 融点が183℃のハンダ(錫及び鉛から成る) (2) 融点が370℃の金−シリコンハンダ (3) 融点が780℃の銀ロウ(銀及び銅から成る) (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ (6) 融点が500〜650℃の銀−インジウムロウ等が用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
ス基板に金属材を接合した後、更に400〜450℃の加熱処
理を必要とする場合、例えば金属材を接合したセラミッ
クス基板にICを取り付けるダイボンディング工程を必
要とする場合、そのダイボンディング工程以前に接合し
ておかなければならない部分(例えばリ−ド電極の接合
部分)は、上記400〜450℃の加熱処理温度範囲、特に45
0℃の温度でもその接合が外れないロウ材を用いて接合
しておく必要があった。
ス基板に金属材を接合した後、更に400〜450℃の加熱処
理を必要とする場合、例えば金属材を接合したセラミッ
クス基板にICを取り付けるダイボンディング工程を必
要とする場合、そのダイボンディング工程以前に接合し
ておかなければならない部分(例えばリ−ド電極の接合
部分)は、上記400〜450℃の加熱処理温度範囲、特に45
0℃の温度でもその接合が外れないロウ材を用いて接合
しておく必要があった。
【0004】このため、この用途では、従来より使用さ
れている前記(1)の錫−鉛ハンダ及び(2)の金−シリコン
ハンダを使用することができない。即ち、前記(1)及び
(2)のハンダは、いずれもその融点が400〜450℃の加熱
処理温度以下の183℃及び370℃であるので、この加熱処
理時に溶融し、例えばリ−ド電極などの部品が外れてし
まうことになるから、使用することができない。従っ
て、この用途に用いるロウ材として、従来のアルミナセ
ラミックス基板に対しては、上記加熱処理温度(400〜4
50℃)以上の融点をもつ前記(3)の銀ロウ(溶融温度780
℃)が従来より用いられている。
れている前記(1)の錫−鉛ハンダ及び(2)の金−シリコン
ハンダを使用することができない。即ち、前記(1)及び
(2)のハンダは、いずれもその融点が400〜450℃の加熱
処理温度以下の183℃及び370℃であるので、この加熱処
理時に溶融し、例えばリ−ド電極などの部品が外れてし
まうことになるから、使用することができない。従っ
て、この用途に用いるロウ材として、従来のアルミナセ
ラミックス基板に対しては、上記加熱処理温度(400〜4
50℃)以上の融点をもつ前記(3)の銀ロウ(溶融温度780
℃)が従来より用いられている。
【0005】一方、近年、低温焼成のセラミックス基板
内に抵抗やコンデンサ等の受動部品を装着した基板が出
現している。この低温焼成セラミックス基板は、焼成温
度が850〜1000℃と低いため、該基板に金属材、例えば
リ−ド電極を接合する場合、従来より広く用いられてい
る前記(3)の融点が780℃の銀ロウを使用すると、この基
板の焼成温度と近似するため、基板自体の強度が低下
し、実用に供し得るリ−ド付き基板を得ることができな
かった。
内に抵抗やコンデンサ等の受動部品を装着した基板が出
現している。この低温焼成セラミックス基板は、焼成温
度が850〜1000℃と低いため、該基板に金属材、例えば
リ−ド電極を接合する場合、従来より広く用いられてい
る前記(3)の融点が780℃の銀ロウを使用すると、この基
板の焼成温度と近似するため、基板自体の強度が低下
し、実用に供し得るリ−ド付き基板を得ることができな
かった。
【0006】そこで、前述したダイボンディング工程で
の400℃〜450℃の加熱処理によって予め接合した金属の
リ−ドが外れない接合を得るため、前記(4)〜(6)のロ
ウ、即ち、 (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ (6) 融点が500〜650℃の銀−インジウムロウ 等の使用が検討されている。
の400℃〜450℃の加熱処理によって予め接合した金属の
リ−ドが外れない接合を得るため、前記(4)〜(6)のロ
ウ、即ち、 (4) 融点が500〜650℃の銀−銅−インジウムロウ (5) 融点が500〜650℃の銀−銅−錫ロウ (6) 融点が500〜650℃の銀−インジウムロウ 等の使用が検討されている。
【0007】しかしながら、本発明で対象とするセラミ
ックスでは、メタライズパタ−ン材料として主に銀−パ
ラジウムが用いられるため、前記(4)及び(5)の組成をも
つロウでは、該ロウ材中の銅成分とメタライズパタ−ン
材料中のパラジウム成分とが固溶して脆くなり、そのた
め接合強度が低くなり、実用強度を示さない。また、前
記(6)のロウ材では、メタライズパタ−ンに対する付着
強度については2kgf/mm2まで向上するが、銀−
インジウムロウ自体が脆く、セラミックスに接合したリ
−ド電極が外圧を受けて曲ったりすると、ロウ部分も脆
くなり、剥がれ落ちる欠点を有し、これも実用に供する
ことができない。
ックスでは、メタライズパタ−ン材料として主に銀−パ
ラジウムが用いられるため、前記(4)及び(5)の組成をも
つロウでは、該ロウ材中の銅成分とメタライズパタ−ン
材料中のパラジウム成分とが固溶して脆くなり、そのた
め接合強度が低くなり、実用強度を示さない。また、前
記(6)のロウ材では、メタライズパタ−ンに対する付着
強度については2kgf/mm2まで向上するが、銀−
インジウムロウ自体が脆く、セラミックスに接合したリ
−ド電極が外圧を受けて曲ったりすると、ロウ部分も脆
くなり、剥がれ落ちる欠点を有し、これも実用に供する
ことができない。
【0008】そこで、耐熱温度が450℃を越え、しか
も、低温焼成のセラミックス及びメタライズパタ−ンの
強度特性を損なわず、更に柔軟性に富んだセラミックス
−金属接合体及びこの接合体を得ることができるロウ材
の出現が今日強く要望されている。
も、低温焼成のセラミックス及びメタライズパタ−ンの
強度特性を損なわず、更に柔軟性に富んだセラミックス
−金属接合体及びこの接合体を得ることができるロウ材
の出現が今日強く要望されている。
【0009】本発明は、上記要望に沿うセラミックスと
金属の接合用ロウ材及びその接合方法を提供することを
目的とする。特に、本発明は、低温焼成のセラミックス
及びメタライズパタ−ンの強度特性を損うことなく、し
かも、後工程の加熱処理時、例えばダイボンディング時
に金属のリ−ドが外れることがないロウ材を提供するこ
と及び該ロウ材を使用して低温焼成のセラミックス基板
に金属のリ−ドを接合する方法を提供することを目的と
する。
金属の接合用ロウ材及びその接合方法を提供することを
目的とする。特に、本発明は、低温焼成のセラミックス
及びメタライズパタ−ンの強度特性を損うことなく、し
かも、後工程の加熱処理時、例えばダイボンディング時
に金属のリ−ドが外れることがないロウ材を提供するこ
と及び該ロウ材を使用して低温焼成のセラミックス基板
に金属のリ−ドを接合する方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、金及
びシリコンの特定組成から成るロウ材を特徴とし、これ
によって上記目的を達成したものである。即ち、本発明
は、「94.6〜95.2重量%の金、4.8〜5.4重量%のシリコ
ンから成ることを特徴とするセラミックスと金属の接合
用ロウ材及びこのロウ材を用いて580〜680℃でセラミッ
クスと金属とを接合する方法。」を要旨とするものであ
る。
びシリコンの特定組成から成るロウ材を特徴とし、これ
によって上記目的を達成したものである。即ち、本発明
は、「94.6〜95.2重量%の金、4.8〜5.4重量%のシリコ
ンから成ることを特徴とするセラミックスと金属の接合
用ロウ材及びこのロウ材を用いて580〜680℃でセラミッ
クスと金属とを接合する方法。」を要旨とするものであ
る。
【0011】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
は、上記した金及びシリコンの特定組成から成るロウ材
であり、この特定組成(94.6〜95.2重量%の金及び4.8
〜5.4重量%のシリコン)とすることにより、該ロウ材
はその溶融温度が550〜650℃となる。その結果、この溶
融温度より30℃高い580〜680℃でセラミックスと金属を
接合することができるものである。上記特定組成を外れ
るところに調合したロウ材は、その溶融温度範囲が550
〜650℃の範囲外となり、本発明で意図する溶融温度の
ロウ材が得られず、実用に供することができなくなるの
で、好ましくない。
は、上記した金及びシリコンの特定組成から成るロウ材
であり、この特定組成(94.6〜95.2重量%の金及び4.8
〜5.4重量%のシリコン)とすることにより、該ロウ材
はその溶融温度が550〜650℃となる。その結果、この溶
融温度より30℃高い580〜680℃でセラミックスと金属を
接合することができるものである。上記特定組成を外れ
るところに調合したロウ材は、その溶融温度範囲が550
〜650℃の範囲外となり、本発明で意図する溶融温度の
ロウ材が得られず、実用に供することができなくなるの
で、好ましくない。
【0012】本発明に於いて、接合用セラミックスとし
ては、特に限定するものでないが、アルミナを第一成分
とし、850〜1000℃の温度範囲で焼成されるセラミック
スが好ましい。これは、低温焼成のセラミックス基板と
して使用されているものであり、本発明のロウ材及び接
合方法を電子部品用基板の製造に有効に利用することが
できるので、特に好ましい。また、本発明に於いて、接
合用金属やメタライズの種類並びに接合条件やロウ付け
条件(但し温度条件は除く)については、特に限定する
ものでなく、任意に採用することができる。
ては、特に限定するものでないが、アルミナを第一成分
とし、850〜1000℃の温度範囲で焼成されるセラミック
スが好ましい。これは、低温焼成のセラミックス基板と
して使用されているものであり、本発明のロウ材及び接
合方法を電子部品用基板の製造に有効に利用することが
できるので、特に好ましい。また、本発明に於いて、接
合用金属やメタライズの種類並びに接合条件やロウ付け
条件(但し温度条件は除く)については、特に限定する
ものでなく、任意に採用することができる。
【0013】本発明は、前記した溶融温度550〜650℃の
金−シリコンロウ材を介して、この溶融温度より30℃程
度高い580〜680℃の接合温度でセラミックスと金属とを
接合するすることも特徴の1つとするものである。上記
ロウ材の溶ける温度(溶融温度)の直上では、接合面に
対するなじみ(いわゆるをヌレ性)が悪いので好ましく
ない。一方、ロウ材の溶融温度より非常に高いところ
(一般的には50℃以上)で接合すると、接合面にロウが
ヌレ過ぎ、不要な箇所にまで広がってしまうので、接合
強度が低くなり、この場合も好ましくない。この理由か
ら、本発明では、ロウ付け温度としてロウの溶融温度プ
ラス10〜50℃、より好ましくはプラス30℃程度が良好な
接合強度が得られるので、好適である。
金−シリコンロウ材を介して、この溶融温度より30℃程
度高い580〜680℃の接合温度でセラミックスと金属とを
接合するすることも特徴の1つとするものである。上記
ロウ材の溶ける温度(溶融温度)の直上では、接合面に
対するなじみ(いわゆるをヌレ性)が悪いので好ましく
ない。一方、ロウ材の溶融温度より非常に高いところ
(一般的には50℃以上)で接合すると、接合面にロウが
ヌレ過ぎ、不要な箇所にまで広がってしまうので、接合
強度が低くなり、この場合も好ましくない。この理由か
ら、本発明では、ロウ付け温度としてロウの溶融温度プ
ラス10〜50℃、より好ましくはプラス30℃程度が良好な
接合強度が得られるので、好適である。
【0014】
【作用】ロウ材の原料となる成分の融点は、金が1063
℃、シリコンが1404℃であり、この系の傾向として、シ
リコンが6重量%において共晶組成となり、その共晶温
度は370℃となる。なお、成分配合比と融点について
は、金属学会編集の「金属デ−タブック」等を参考にす
ることができる。
℃、シリコンが1404℃であり、この系の傾向として、シ
リコンが6重量%において共晶組成となり、その共晶温
度は370℃となる。なお、成分配合比と融点について
は、金属学会編集の「金属デ−タブック」等を参考にす
ることができる。
【0015】金及びシリコンの各成分の配合比と融点の
関係については、実験で確認することができ、特に本発
明で意図する550〜650℃の溶融温度となる成分組成につ
いては、本発明者等の実験により94.6〜95.2重量%の金
及び4.8〜5.2重量%のシリコンの組成であることを見出
した。即ち、本発明は、上記特定組成範囲とすることに
より、初めてその溶融温度が550〜650℃の範囲とするこ
とができ、その結果、この溶融温度より30℃高い580〜6
80℃でセラミックスと金属とを接合させ得る作用が生ず
るものである。
関係については、実験で確認することができ、特に本発
明で意図する550〜650℃の溶融温度となる成分組成につ
いては、本発明者等の実験により94.6〜95.2重量%の金
及び4.8〜5.2重量%のシリコンの組成であることを見出
した。即ち、本発明は、上記特定組成範囲とすることに
より、初めてその溶融温度が550〜650℃の範囲とするこ
とができ、その結果、この溶融温度より30℃高い580〜6
80℃でセラミックスと金属とを接合させ得る作用が生ず
るものである。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例1〜4を比較例1〜3
と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
と共に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0017】(実施例1〜4、比較例1〜3) (1) ロウ材製造用原料及びロウ材の調合 表1の実施例1〜4及び比較例1〜3で使用するロウ材
製造用原料としては、次のものを用いた。 金原料:還元金粉末(100メッシュ以下;株式会社高純
度化学研究所製) シリコン原料:シリコン粉末(平均粒径5μm;株式会
社高純度化学研究所製) 上記各原料を表1に規定する配合割合で混合し、ロウを
調合した。
製造用原料としては、次のものを用いた。 金原料:還元金粉末(100メッシュ以下;株式会社高純
度化学研究所製) シリコン原料:シリコン粉末(平均粒径5μm;株式会
社高純度化学研究所製) 上記各原料を表1に規定する配合割合で混合し、ロウを
調合した。
【0018】(2) 接合試料の作成 900℃で焼成されたセラミックス基板上に銀−パラジウ
ムでパタ−ンニングされた2.5mm角のランドを形成
し、そこに50μm厚みで表1に示す各種ロウを塗布す
る。次に、その塗布面上に幅2mm×長さ10mm×0.5m
mのアロイ(42Ni-1Fewt%合金)の先端2mmを
重ねて接合試料を作成した。以上の結果よりこの試料に
おける接合面積は2mm×2mmとなる。なお、接合
は、表1に示す各ロウの融点よりそれぞれ30℃高い接合
温度で行った。
ムでパタ−ンニングされた2.5mm角のランドを形成
し、そこに50μm厚みで表1に示す各種ロウを塗布す
る。次に、その塗布面上に幅2mm×長さ10mm×0.5m
mのアロイ(42Ni-1Fewt%合金)の先端2mmを
重ねて接合試料を作成した。以上の結果よりこの試料に
おける接合面積は2mm×2mmとなる。なお、接合
は、表1に示す各ロウの融点よりそれぞれ30℃高い接合
温度で行った。
【0019】(3) 使用ロウの融点測定及び接合具合の評
価 上記接合試料を水素と窒素の混合気(水素:窒素=1:
9)中で昇温し、ロウの溶け具合からその融点を測定し
た。この測定結果を表1に示す。この融点を測定すると
共に接合具合を評価した。この接合具合の評価は、その
融点温度に5分間保持した後降温し、これに対して次の
評価法により行った。
価 上記接合試料を水素と窒素の混合気(水素:窒素=1:
9)中で昇温し、ロウの溶け具合からその融点を測定し
た。この測定結果を表1に示す。この融点を測定すると
共に接合具合を評価した。この接合具合の評価は、その
融点温度に5分間保持した後降温し、これに対して次の
評価法により行った。
【0020】接合具合の評価の方法は、上記降温した接
合試料を窒素雰囲気中で450℃に再度加熱し、この温度
で5分間保持した後25℃まで冷却し、42アロイの8mm
長さ部分を90度折り曲げ、0.5mm/秒のスピ−ドで基
板に対し直角方向に向けて「引き剥がし試験」を行う。
この時の破壊強度から単位面積当たりの強度(kgf/
mm2)に換算し、ロウ接合性を「接合強度」として評
価した。その結果を表1に示す。
合試料を窒素雰囲気中で450℃に再度加熱し、この温度
で5分間保持した後25℃まで冷却し、42アロイの8mm
長さ部分を90度折り曲げ、0.5mm/秒のスピ−ドで基
板に対し直角方向に向けて「引き剥がし試験」を行う。
この時の破壊強度から単位面積当たりの強度(kgf/
mm2)に換算し、ロウ接合性を「接合強度」として評
価した。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示す結果より、金及びシリコンの各
配合量とその融点の関係から850〜1000℃で焼成するセ
ラミックス基板に対する最適なロウ組成が決定される。
そして、表1から明らかなように、本発明の規定範囲
(特定組成範囲:94.6〜95.2重量%の金及び4.8〜5.2重
量%のシリコン)内である配合比のロウ(実施例1〜
4)では、リ−ドの引き剥がし強度(接合強度)は2k
gf/mm2以上であり、実用に耐えるものであること
が理解できる。
配合量とその融点の関係から850〜1000℃で焼成するセ
ラミックス基板に対する最適なロウ組成が決定される。
そして、表1から明らかなように、本発明の規定範囲
(特定組成範囲:94.6〜95.2重量%の金及び4.8〜5.2重
量%のシリコン)内である配合比のロウ(実施例1〜
4)では、リ−ドの引き剥がし強度(接合強度)は2k
gf/mm2以上であり、実用に耐えるものであること
が理解できる。
【0023】これに対し、本発明の規定範囲外である比
較例1〜3では、リ−ドの引き剥がし強度は1.5kgf
/mm2に耐えていない。そして、融点の低いロウを使
用した比較例1、2では接合強度が低く、特に比較例2
では450℃の熱処理で溶解した。逆に、融点の高いロウ
を用いた比較例3では、セラミックスを破壊してしま
い、実用に耐えないものであった。
較例1〜3では、リ−ドの引き剥がし強度は1.5kgf
/mm2に耐えていない。そして、融点の低いロウを使
用した比較例1、2では接合強度が低く、特に比較例2
では450℃の熱処理で溶解した。逆に、融点の高いロウ
を用いた比較例3では、セラミックスを破壊してしま
い、実用に耐えないものであった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、上記詳記したとおり、金及び
シリコンの特定組成からなるロウ材を使用するものであ
り、これによってこのロウの溶融温度範囲である550〜6
50℃に30℃高めた580〜680℃でセラミックスと金属を接
合することができる。特に本発明は、850〜1000℃で焼
成する低温焼成セラミックス基板に適用することがで
き、この基板及び電気配線の強度特性を損なうことな
く、しかも、後工程の例えばダイボンディング時に金属
リ−ドが外れることがなく、また、リ−ドの曲がりにも
対応できるという顕著な効果が生じる。そして、本発明
は、このように電子部品用基板の製造に利用でき、電子
部品に応用することができる。
シリコンの特定組成からなるロウ材を使用するものであ
り、これによってこのロウの溶融温度範囲である550〜6
50℃に30℃高めた580〜680℃でセラミックスと金属を接
合することができる。特に本発明は、850〜1000℃で焼
成する低温焼成セラミックス基板に適用することがで
き、この基板及び電気配線の強度特性を損なうことな
く、しかも、後工程の例えばダイボンディング時に金属
リ−ドが外れることがなく、また、リ−ドの曲がりにも
対応できるという顕著な効果が生じる。そして、本発明
は、このように電子部品用基板の製造に利用でき、電子
部品に応用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 94.6〜95.2重量%の金、4.8〜5.4重量%
のシリコンから成ることを特徴とするセラミックスと金
属の接合用ロウ材。 - 【請求項2】 セラミックスに金及びシリコンから成る
ロウ材を介し580〜680℃の温度範囲で金属を結合するこ
とを特徴とするセラミックスと金属の接合方法。 - 【請求項3】 金及びシリコンから成るロウ材は、それ
ぞれの含有量が重量比で94.6〜95.2重量%の金及び4.8
〜5.4重量%のシリコンから成り、溶融温度が550〜650
℃であることを特徴とする請求項2に記載のセラミック
スと金属の接合方法。 - 【請求項4】 セラミックスは、アルミナを第一成分と
し、850〜1000℃の温度範囲で焼成されるものであるこ
とを特徴とする請求項2に記載のセラミックスと金属の
接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21221792A JPH0632670A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21221792A JPH0632670A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632670A true JPH0632670A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16618881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21221792A Pending JPH0632670A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | セラミックスと金属の接合用ロウ材及びその接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0632670A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6249962B1 (en) | 1997-09-17 | 2001-06-26 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Process for manufacturing a multi-layer circuit board with supporting layers of different materials |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP21221792A patent/JPH0632670A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6249962B1 (en) | 1997-09-17 | 2001-06-26 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Process for manufacturing a multi-layer circuit board with supporting layers of different materials |
US6717063B2 (en) | 1997-09-17 | 2004-04-06 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Multi-layer circuit board with supporting layers of different materials |
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