JP3408662B2 - カルボン酸エステルの連続的製造法 - Google Patents
カルボン酸エステルの連続的製造法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
ヒドとアルコールを反応させてカルボン酸エステルを連
続的に製造する方法に関する。
アクリル酸メチルを製造する方法として、メタクロレイ
ン又はアクロレインをメタノールと反応させて直接、メ
タクリル酸メチル又はアクリル酸メチルを製造する酸化
エステル化法が提案されている。この製法ではメタクロ
レイン又はアクロレインをメタノール中で分子状酸素と
反応させることによって行われ、パラジウム、鉛を含む
触媒を用いた例が、特公昭57−35856〜3586
1号各公報に、また、パラジウムと鉛の金属間化合物を
触媒とする例が、特公昭62−7902号公報に開示さ
れている。これらはいずれも反応成績を従来から飛躍的
に向上させることに成功しており、しかも1000時間
あるいは2000時間にわたり優れた反応成績が維持で
きることが例示されている。
%以下と低く、しかも反応温度も60℃以下と温和な条
件で反応を行っていた。工業的実施を前提とし、生産
性、経済性の観点から考察すると、これらの条件では生
成するMMA濃度が低いため、未反応メタノールのリサ
イクル量が多く、その結果使用蒸気量が増大し経済性を
悪化させている。しかも生産性が低く反応器も大きい。
経済性改善のためには、アルデヒド濃度および反応温度
を可及的に高めることが望ましく、特公昭5−6981
3号公報ではパラジウム、タリウムを含む触媒系ではあ
るが、メタクロレイン濃度30%、反応温度80℃での
反応例が示されている。ところが過酷な反応条件となる
このような高いメタクロレイン濃度および高い反応温度
で反応を継続すると、従来の温和な条件では変化が小さ
く認められなかった問題が生じてきた。すなわち、緩や
かにではあるが触媒活性およびカルボン酸エステルの選
択性の低下が認められることが本発明者らの検討からわ
かってきた。したがって、一定の反応性を確保するに
は、触媒を比較的短い周期で系外に抜き出し、新たな触
媒を投入する、あるいは再生処理等を行い再び投入する
ことなどを考慮せねばならなかった。
でパラジウムおよび鉛を含む触媒を用いてアルデヒドと
アルコールからカルボン酸エステルを連続的に製造する
方法において、アルデヒドの濃度および反応温度を高め
て経済性を改善した反応条件においても、触媒性能を一
定に維持し、触媒を反応器から抜き出し再生処理などを
加えることなく、優れた反応性を長期間にわたり安定に
発現させながら連続運転を可能とする方法を提供するも
のである。
の経時変化が起こる原因につき、劣化を引き起こした触
媒を解析し検討した結果、触媒を反応系から抜き出すこ
となく少量の鉛含有物質を反応器に加えながら反応を行
うと、鉛が触媒に取り込まれ触媒劣化の進行を抑えられ
ることを見いだし、本発明を完成した。
ムおよび鉛を含む触媒と反応させてカルボン酸エステル
を連続的に製造する方法において、鉛を含む物質を反応
器に加えながら反応を行うことを特徴とするカルボン酸
エステルの連続的製造法。 2.反応器出口の酸素分圧が0.8kg/cm2 以下
(以下、圧力は絶対圧力で表示し、kg/cm2 単位を
用いる。)である上記1のカルボン酸エステルの連続的
製造法。 3.アルデヒドがアクロレイン又はメタクロレインで、
アルコールがメタノールである上記1のカルボン酸エス
テルの連続的製造法。
は、上記したように鉛がイオンとして溶解する条件であ
るにもかかわらず、図1(a)、(b)のスペクトルの
比較から明らかなように、添加した鉛イオンが還元され
触媒に取り込まれるという予想外の事実に基づくもので
ある。反応において鉛をイオンとして共存させると、触
媒の鉛の溶解平衡を非溶解側にシフトさせることは容易
に推察されるが、本発明の反応系においては、上記した
ごとく鉛イオンの一部が鉛金属に還元されて触媒に取り
込まれるという予想外の事実が起こっており、本発明は
単純な溶解平衡支配に基づくものでないことは明らかで
ある。本発明は、鉛含有物質を反応器に加えるというき
わめて簡便な方法ではあるが、アルデヒドの濃度および
反応温度を高めて経済性を改善した反応条件において、
触媒を安定化し、触媒を反応器から抜き出し再生処理な
どを加えることなく、優れた反応性を長期間にわたり維
持することが可能になった。しかも、特定の酸素濃度範
囲では加える鉛の量をさらに少なくすることも可能であ
る。
応温度を高めると酸化反応により副生する水の量が急増
する特徴があり、メタクリル酸メチルなどのエステルに
かわりメタクリル酸などのカルボン酸が生成しやすくな
る。鉛の溶解はこれらカルボン酸が加速しているものと
考えられ、アルデヒド濃度および反応温度を高めるほど
触媒の劣化は激しくなる。しかしながら、本発明の少量
の鉛化合物を反応器に供給する原料に加えながら反応を
行う方法によれば、鉛イオンの一部が鉛金属に還元され
て触媒に取り込まれることから、カルボン酸の副生を抑
制する反応方式、反応条件を採用しなくても触媒劣化を
抑止できる。
加えながら反応を行い触媒劣化を抑制する方法では、本
来、鉛が溶解してしまう条件であるにもかかわらず、添
加した鉛が如何なる機構により触媒に取り込まれ触媒を
安定化するか不明であるが、本発明者らは、反応条件で
パラジウム触媒上に存在する活性水素が重要な働きをし
ており、この活性水素の働きによって鉛イオンが金属鉛
まで還元され、触媒に取り込まれるものと推定してい
る。本来、鉛が溶解する条件であるにもかかわらず、鉛
イオンが金属鉛まで還元され、触媒に取り込まれること
が、X線光電子スペクトル(XPS)の測定による0価
の鉛ピーク強度の増加によって確認された(図1
(a)、(b))。すなわち、イオンとして共存させた
鉛は、単に鉛の溶解を抑制してるのではなく、還元され
て取り込まれ、触媒を安定化していると推測される。
重要な役割を果たしているとの考えから、本発明者らは
反応器に供給する酸素量を絞り、反応器出口側の酸素分
圧を特定の値以下にすれば触媒上の活性水素の働きを強
めることができ、反応器に供給する鉛量が少なくても効
果的に触媒に取り込まれるとの仮説を立て、鋭意研究の
結果、反応器出口側の酸素分圧を0.8kg/cm2 以
下にすることで反応器に供給する鉛を減らすことがで
き、0.4kg/cm2 以下とすれば、反応器に供給す
る原料液中の鉛量濃度を200ppm以下まで低減する
ことが可能であることを見出した。
質を反応原料液に供給しながら反応を行うことで触媒性
能の劣化を抑制できる、特定酸素条件を維持すると反
応原料液に供給する鉛化合物の必要量を低減できる、こ
とであるる。以下に、本発明の構成要件につきさらに説
明する。反応原料液に加える鉛を含む物質は、反応器内
で鉛イオンとして溶解するものであれば原理的に利用す
ることができる。その一例として、酢酸鉛、蟻酸鉛など
のカルボン酸塩、酸化鉛、水酸化鉛、硝酸鉛、鉛錯塩、
鉛粉などがあげられる。好ましくは、酢酸鉛などのよう
に溶解度の高いものが選ばれる。一方、イオン化傾向の
高い金属元素などの混入は鉛の添加効果を低減させるた
め好ましくない。また、本触媒の触媒毒であるイオウな
どの元素の混入も好ましくない。供給する鉛の形態は溶
液として取り扱うことが一般的に簡便であるが、例え
ば、鉛金属、鉛酸化物成形体を溶解速度を制御する形態
で反応器内に設置し、反応条件下で溶解させながら行う
ことも可能である。また、鉛の供給は連続的に行うのが
好ましいが、間欠的に供給することもできる。
る触媒種により変わり、特定の値に決めがたいが、0.
1〜2000ppmで行われることが好ましい。本発明
においては、上記したように反応器出口側の酸素分圧を
0.8kg/cm2 以下にすることで反応器に供給する
鉛を500ppm以下まで減らすことができ、さらに反
応器出口の酸素分圧を0.4kg/cm2 以下とするこ
とで、反応器供給原料液中の鉛濃度を200ppm以下
まで減らすことが可能である。さらに、0.8kg/c
m2 を越える時には10〜2000ppm、0.8〜
0.4kg/cm 2 では2〜500ppm、0.4kg
/cm2 以下では0.5〜200ppmとするのがより
好ましい。添加する鉛が多い場合には、廃水中の鉛を無
害化するための処理コストが高くなり、また反応副成物
の蟻酸メチルの量が多くなり好ましくないことから、反
応器出口の酸素分圧を下げることで鉛量を可及的に減ら
すことが可能で酸素条件にあわせて、0.1〜200p
pmの範囲から必要最小限の鉛量を設定することが好ま
しい。
cm2 以下とするのが好ましいが、反応器出口側の酸素
分圧が0.4kg/cm2 以下とすると鉛量を減らすこ
とができより好ましい。更に好ましくは0.2kg/c
m2 以下にすることであるが反応に必要な酸素を確保せ
ねば酸素不足になり原料アルデヒドの転化率が低下した
り、不都合な副生物が生成するため、これらの悪影響が
でない範囲内で選べばよいが、通常は0.01kg/c
m2 以上で行われる。
ムおよび鉛を含むことが必要である。パラジウムと鉛が
合金、金属間化合物を形成しても良い。また、異種元素
としてHg、Tl、Bi、Te、Ni、Cr、Co、C
d、In、Ta、Cu、Zn、Zr、Hf、W、Mn、
Ag、Re、Sb、Sn、Rh、Ru、Ir、Pt、A
u、Ti、Al、B、Si等を含んでもよい。さらに必
要に応じて、アルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類
金属化合物を使用することができる。これらの触媒構成
要素は単独にあるいはシリカ、アルミナ、シリカアルミ
ナ、チタン、炭酸塩、水酸化物、活性炭などの担体に担
持されたものがよい。
触媒の担持量は、特に限定はないが、通常0.1〜20
重量%、好ましくは1〜10重量%であり、アルカリ金
属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物を使用する場
合、担持量は、通常、0.01〜30重量%、好ましく
は0.01〜15重量%である。その他異種元素は10
重量%以下、好ましくは0.01〜5重量%から選ばれ
る。
組成や調製法、反応条件、反応形式などによって大巾に
変更することができ、特に限定はないが、触媒をスラリ
ー状態で反応させる場合には反応液1リットル中に0.
04〜0.5kg使用するのが好ましい。本発明におい
て使用するアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソ
ブチルアルデヒド、グリオキサールなどの脂肪族飽和ア
ルデヒド;アクロレイン、メタクロレイン、クロトンア
ルデヒドなどの脂肪族α,β−不飽和アルデヒド;ベン
ズアルデヒド、トリルアルデヒド、ベンジルアルデヒ
ド、フタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド;並びに
これらアルデヒドの誘導体などがあげられる。これらの
アルデヒドは単独もしくは任意の二種以上の混合物とし
て用いることができる。
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、オクタノールなどの脂肪族飽和アルコール;エチレ
ングリコール、ブタンジオールなどのジオール;アリル
アルコール、メタリルアルコールなどの脂肪族不飽和ア
ルコール;ベンジルアルコールなどの芳香族アルコール
などがあげられる。これらのアルコールは単独もしくは
任意の二種以上の混合物として用いることができる。
ルとの使用量比には特に限定はなく、例えばアルデヒド
/アルコールのモル比で10〜1/1000のような広
い範囲で実施できるが、一般的には1/2〜1/50の
範囲で実施される。本発明で使用する酸素は分子状酸
素、すなわち酸素ガス自体又は酸素ガスを反応に不活性
な希釈剤、例えば窒素、炭酸ガスなどで希釈した混合ガ
スの形とすることができ、空気を用いることもできる。
反応系に供給する酸素の量は、反応器出口側の酸素分圧
が0.8kg/cm2 以下となるように管理するのが好
ましい。より好ましくは0.4kg/cm2 以下であ
る。一方、反応器流出ガスの酸素濃度が爆発範囲(8
%)を越えないように全圧を設定するとよい。
器などの任意の従来公知の方法で実施できる。反応器を
多段槽化し、直列に連結した場合には、一段反応器のみ
に鉛化合物を供給してもよいし、二段反応器に新たに鉛
化合物を追加することもできる。また、各反応器の出口
ガスの酸素分圧は、本発明条件の範囲内であれば、各反
応器ごとに変えてもかまわない。好ましくは二段目以降
は、酸素分圧を低くしておくのが好ましい。また、灌液
式反応器では鉛化合物を分割供給して、反応器の別部位
に供給することが可能である。
くはアルカリ土類金属の化合物(例えば、酸化物、水酸
化物、炭酸塩、カルボン酸塩など)を添加して反応系の
pHを6〜9に保持することが好ましい。特にpHを6
以上にすることで触媒中の鉛成分の溶解を防ぐ効果があ
る。これらのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の
化合物は単独もしくは二種以上組み合わせて使用するこ
とができる。
施できるが、好ましくは30〜100℃である。反応圧
力は減圧から加圧下の任意の広い圧力範囲で実施するこ
とができるが、通常は1〜20Kg/cm2 の圧力で実
施される。反応時間は特に限定されるものではなく、設
定した条件により異なるので一義的には決められないが
通常1〜20時間である。
をさらに詳細に説明する。
(キャリアクト10 商品名)にパラジウム5重量%、
鉛5重量%、マグネシウム4重量%を担持した触媒15
0gを触媒分離器を備え、液相部が1.2リットルのス
テンレス製気泡塔反応器に仕込み、34重量%のメタク
ロレイン/メタノールを0.54リットル/h、NaO
H/メタノールを0.06リットル/hで供給し、温度
80℃、圧力5.03kg/cm2 で空気を供給しなが
ら反応を行った。反応液のpHが7.1となるようにN
aOH濃度調製し、また、供給原料液中の鉛濃度が20
ppmとなるように酢酸鉛をメタクロレイン/メタノー
ルに溶かして連続的に供給した。一方、反応器出口酸素
濃度が4%(酸素分圧O.20kg/cm2 )となるよ
うに空気を調製しながら反応を維持した。200時間反
応させ、反応生成物をガスクロマトグラフィーで分析し
たところ、メタクロレインの転化率は61.2%でメチ
ルメタクリレート(MMA)の選択率は88.2%、プ
ロピレンの選択率は1.2%であった。反応1000時
間目の反応成績はメタクロレインの転化率は61.4%
でメチルメタクリレート(MMA)の選択率は88.0
%、プロピレンの選択率は1.3%であった。結果を表
1に示す。1000時間反応後の触媒をVG社製 ES
CA−LAB200−Xを用いてX線光電子スペクトル
(XPS)を測定した結果を図1の(a)に示す。
作で1000時間反応を行った。反応時間200時間で
は、メタクロレインの転化率は60.3%で、メチルメ
タクリレート(MMA)の選択率は86.2%、プロピ
レンの選択率は1.5%であった。1000時間では、
メタクロレインの転化率は53.6%でメチルメタクリ
レート(MMA)の選択率は79.4%、プロピレンの
選択率は7.8%であった。結果を表1に示す。100
0時間反応後の触媒のX線光電子スペクトル(XPS)
を図1の(b)に示す。
8kg/cm2 )、鉛の供給原料液中濃度を100pp
mになるようにした以外は実施例1と同様の操作で10
00時間反応を継続した。反応時間200時間ではメタ
クロレインの転化率は60.6%でメチルメタクリレー
ト(MMA)の選択率は88.2%、プロピレンの選択
率は1.3%であった。1000時間反応後の反応成績
はメタクロレインの転化率が61.1%でメチルメタク
リレート(MMA)の選択率は88.5%、プロピレン
の選択率は1.2%であった。結果を表1に示す。
/cm2 )、鉛の供給原料液中濃度を2ppmになるよ
うにした以外は実施例1と同様の操作で2000時間反
応を継続した。反応時間200時間ではメタクロレイン
の転化率は60.6%でメチルメタクリレート(MM
A)の選択率は88.4%、プロピレンの選択率は1.
1%であった。2000時間反応後の反応成績はメタク
ロレインの転化率は61.1%でメチルメタクリレート
(MMA)の選択率は88.6%、プロピレンの選択率
は1.0%であった。結果を表1に示す。
(0.77kg/cm2 )、全圧を11.03kg/c
m2 、鉛の供給原料液中濃度が平均で200ppmにな
るように水酸化鉛を6時間おきに添加した以外は実施例
1と同様の操作で500時間反応を継続した。反応時間
100時間ではメタクロレインの転化率は59.8%で
メチルメタクリレート(MMA)の選択率は87.7
%、プロピレンの選択率は1.3%であった。500時
間反応後の反応成績はメタクロレインの転化率は60.
8%でメチルメタクリレート(MMA)の選択率は8
8.0%、プロピレンの選択率は1.6%であった。結
果を表1に示す。
%、鉛が5重量%、マグネシウムが5重量%の触媒に代
え、気泡塔反応器を直列に二槽連結してた反応器に各3
00gを仕込んだ。36.7重量%のメタクロレイン/
メタノールを0.50リットル/h、NaOH/メタノ
ールを0.06リットル/hで供給し、温度80℃、圧
力5.03kg/cm2 の圧力で空気を供給しながら反
応を行った。反応液のpHは7.0となるようにNaO
H濃度調製し、また、供給液中の鉛濃度が25ppmと
なるように酢酸鉛をメタクロレイン/メタノールに溶か
して第一反応器供給原料液に連続的に供給した。一方、
第一反応器の出口酸素濃度が4.9〜5.1%(0.2
5〜0.26kg/cm2 )となるように空気を調製し
ながら反応を維持した。第二反応器には、第一反応器の
反応液および出口ガスを導入し、第二反応器のpHを
7.0とするために濃度調製をしたNaOH/メタノー
ルを0.04リットル/h追加して反応を継続した。反
応は1000時間継続して行い、反応時間200時間で
は第二反応器出口でのメタクロレインの転化率が83.
4%でメチルメタクリレート(MMA)の選択率は8
7.8%、プロピレンの選択率は1.5%であった。1
000時間反応後の反応成績はメタクロレインの転化率
は83.6%でメチルメタクリレート(MMA)の選択
率は88.1%、プロピレンの選択率は1.2%であっ
た。
重量%、マグネシウムが5重量%の担持触媒に代え、各
反応器に200gを仕込み、実施例5と同様の操作で第
一反応器供給原料液に添加する鉛の濃度が10ppm、
第一反応器の出口酸素濃度が2.9〜3.1%(0.1
5〜0.16kg/cm2 )とした以外に第二反応器供
給液に鉛が3ppmとなるように酢酸鉛/メタノールを
0.02リットル/h加え、第二反応器の出口酸素濃度
が2.9〜3.1%(0.15〜0.16kg/c
m2 )となるよう空気を追加し2000時間反応を継続
した。反応時間200時間では第二反応器出口でのメタ
クロレインの転化率は85.2%でメチルメタクリレー
ト(MMA)の選択率は88.6%、プロピレンの選択
率は1.1%であった。2000時間反応後の反応成績
はメタクロレインの転化率は84.8%でメチルメタク
リレート(MMA)の選択率は88.8%、プロピレン
の選択率は1.0%であった。
0kg/cm2 )、鉛の供給原料液中添加濃度が40p
pmになるように酢酸鉛を添加し、メタクロレインをア
クロレインにした以外は実施例1と同様の操作で100
時間反応を継続した。反応時間100時間ではアクロレ
インの転化率は61.5%でアクリレート(MA)の選
択率は87.9%であった。1000時間反応後の反応
成績はアクロレインの転化率は62.1%でアクリレー
ト(MA)の選択率は87.5%であった。
となるよう酢酸鉛を添加し、反応圧力11.53kg/
cm2 、反応器出口酸素濃度を7.8%(酸素分圧0.
90kg/cm2 )とした以外は実施例1と同様の操作
で1000時間反応を行った。反応時間200時間では
メタクロレインの転化率は60.6%でメチルメタクリ
レート(MMA)の選択率は88.1%、プロピレンの
選択率は1.4%であった。1000時間ではメタクロ
レインの転化率は60.2%でメチルメタクリレート
(MMA)の選択率は87.9%、プロピレンの選択率
は1.9%であった。結果を表1に示す。
り安定に発現でき、触媒寿命が改善されることから、触
媒交換の頻度が少なくて済み、操作性、経済性に優れる
ことから、産業上大いに有用である。
X線光電子スペクトル(XPS)のグラフ図である。
(b)比較例1の1000時間反応後の触媒のX線光電
子スペクトル(XPS)のグラフ図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 酸素の存在下でアルデヒドとアルコール
をパラジウムおよび鉛を含む触媒と反応させてカルボン
酸エステルを連続的に製造する方法において、鉛を含む
物質を反応器に加えながら反応を行うことを特徴とする
カルボン酸エステルの連続的製造法。 - 【請求項2】 反応器出口の酸素分圧が0.8kg/c
m2 以下である請求項1記載のカルボン酸エステルの連
続的製造法。 - 【請求項3】 アルデヒドがアクロレイン又はメタクロ
レインで、アルコールがメタノールである請求項1記載
のカルボン酸エステルの連続的製造法。
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