JP3404655B2 - パン用穀物粒調製品及びその製造方法並びにこれを用いたパン類の製造方法 - Google Patents

パン用穀物粒調製品及びその製造方法並びにこれを用いたパン類の製造方法

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JP3404655B2 JP30284592A JP30284592A JP3404655B2 JP 3404655 B2 JP3404655 B2 JP 3404655B2 JP 30284592 A JP30284592 A JP 30284592A JP 30284592 A JP30284592 A JP 30284592A JP 3404655 B2 JP3404655 B2 JP 3404655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コーン粗粒、ライ
麦、玄米などの穀物粒が入ったパン類、いわゆる穀類パ
ンの製造に際し用いる穀類パン用の穀物を予め大量加
工調製して供給することを目的としたパン用穀物調製
品及びその製造方法並びにこれを用いたパン類の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バラエテイブレッドの1種とし
て、コーン粗粒、ライ麦粒、玄米、蕎麦などの穀物粒、
粉砕物をパンの中に入れたいわゆる穀類パンが多数市販
されている。この種穀類パンの製造方法は、パン製造の
度毎に穀物を煮て、これをパン生地中に均一に混入さ
せる方法が一般的とされている。
【0003】またパン添加用に調製された穀物粒として
は、レトルト処理を行ったものが知られている。
【0004】更に炊飯時又は炊飯後に、食用油脂、食用
乳化剤、糖アルコール及び小麦たんぱく質からなる組成
物を生米に対し、0.5〜10重量%加えて炊飯米粒を
バラバラにする技術が知られている(特開平4−117
248号)。この公開発明は、解凍使用が簡便でしかも
食味の良好な冷凍炊飯の大量製造を目的としたものであ
る。
【0005】
【発明により解決すべき課題】前記のように、パン製造
の都度穀物を煮る方法は、作業能率が非常に悪く、そ
のうえ加工技術、管理などの問題により、常時優れた均
質製品とならないおそれがあった。特にほぐれ、食感、
食味、光沢などの均質化、優良化がむつかしかった。
【0006】またレトルト品は、レトルト特有の臭があ
り、風味上も良質とはいえなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、穀物
を乳化液処理すると共に、加熱して相当量の水分含量
とし、更に加水処理して再び加熱し、水分含量を50〜
70重量%とすることにより、ほぐれが良好、食感・食
味が良好で、光沢のよい穀物調製品を得ることに成功
し、その製造法とこれを用いたパン類の製造方法を完成
し、前記従来の問題点を解決したのである。
【0008】即ち物の発明は、穀物を含水加熱して、
該穀物の外周に油脂層を設けると共に、水分含量を5
0〜70重量%にしたことを特徴とするパン用穀物調
製品である。また方法の発明は、穀物を水と油脂と乳
化剤を主成分とする乳化液、または水に浸漬し(以後、
この工程を1次加水と呼ぶ)、ついでスチーム加熱して
水分含量を40〜55重量%とし、これに水と油脂と乳
化剤を主成分とする乳化液、または水による加水(以
後、この工程を2次加水と呼ぶ)に当り、前記2度の加
水工程のうち少くとも1回は乳化液を用いた後、2次加
熱し、水分含量を50〜70重量%とすることを特徴と
したパン用穀物調製品の製造方法であり、穀物を水
と油脂と乳化剤を主成分とする乳化液、または水に浸漬
し、ついでスチーム加熱して水分含量を40〜55重量
%とし、これに水と油脂と乳化剤を主成分とする乳化
液、または水による加水に当り、前記2度の加水工程の
うち少くとも1回は乳化液を用いた後、2次加熱し、水
分含量を50〜70重量%とし、ついでこれを冷凍する
ことを特徴としたパン用穀物調製品の製造方法であ
る。次にパン類の製造方法は、穀物を水と油脂と乳化
剤を主成分とする乳化液、または水に浸漬し、ついでス
チーム加熱して水分含量を40〜55重量%以上とし、
これに水と油脂と乳化剤を主成分とする乳化液、または
水を加えるに当り、前記2度の加水工程のうち少くとも
1回は乳化液を用いた後、2次加熱し、水分含量を50
〜70重量%とした穀物調製品を常法により調製した
パン生地に添加した後、発酵、分割、成形、焼成するこ
とを特徴としたパン用穀物調製品を用いたパン類の製
造方法である。更に、2次加熱をスチーム加熱または炊
飯加熱としたものである。
【0009】この発明に用いる穀物としてはコーン
粒、ライ麦粒、小麦粒、蕎麦粒、オーツ粒などの原粒及
びそれらの粗砕物、即ち一般の穀物パンに配合される状
態の穀物は全て利用できる。
【0010】この発明に用いる乳化剤としてはグリセリ
ン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、
レシチンなど食品用乳化剤であれば何でも使用できる
が、HLBの高いものが望ましい。
【0011】この発明で使用する油脂は植物性、動物性
を問わず、また液状油、固形油を問わず、食用油脂であ
ればいずれも使用できる。
【0012】なお、この発明でいうスチーム加熱とは、
加熱対象物を直接高温の水蒸気に曝して加熱する方法を
指すのであって、スチームによる間接加熱を指すもので
はない。スチーム加熱の具体的手段としては蒸籠や蒸し
器による加熱が挙げられる。
【0013】また、この発明でいう炊飯加熱とは、加熱
対象物と所定量の水を容器内に入れて、密閉状態とし、
容器の外部から加熱する方法を指し、具体的手段として
はガス釜、圧力釜、自動炊飯器などによる加熱が挙げら
れる。
【0014】前記各必須原料の外に、糖アルコール、フ
レーバー、天然増粘安定剤、合成増粘安定剤を加えるこ
とができる。
【0015】前記発明の標準的実施は次のようになる。
【0016】水、油脂及び乳化剤を常法により混合攪拌
して乳化液を調製する。
【0017】ついで、該乳化液に洗浄・精選した穀物
を浸漬し、水分を十分浸み込ませる。この場合に乳化液
の温度が高ければ浸漬時間は短くてすむ。例えば25℃
で20時間程度、80℃で1時間程度となる。
【0018】尤も穀物が原粒の場合には、皮部によっ
て浸透が妨げられる為、液の温度を高め、時間を長めに
した方が好ましい。
【0019】なお、この浸漬工程では(後述のように)
乳化液に変えて水を使用することもできる。
【0020】穀類全体が吸水して膨潤したならば、ス
チームによる1次加熱を行う。例えば蒸器にとって10
0℃で10分間加熱する。この1次加熱終了品の水分含
量は40〜55重量%になる。スチーム加熱における水
分含量が40重量%以下の場合には、最終製品の水分、
食感、色などにむらを生じ易く、食感が硬くなるので、
好ましくない。
【0021】次に1次加熱を終了した穀物に再び加水
し、ついで2次加熱を行うことによってこの発明の穀物
調製品を得る。
【0022】このときの2次加水は、乳化液又は水を散
布して行うが、1次加水(浸漬工程)で水を使用した場
合には、2次加水に乳化液を使用しなければならない。
1次加水に乳化液を使用した場合には、2次加水には水
又は乳化液のいずれでも採用できる。
【0023】2次加熱の手段としては、スチーム加熱又
は炊飯加熱のいずれでも採用できる。
【0024】この発明の穀物調製品は、水分含量を5
0〜70重量%に調製しなければならない。この水分含
量は2次加水の量によって調製することができる。2次
加熱としてスチーム加熱を行う場合には、加熱中に水分
含量の変化は殆ど見られないが、炊飯加熱の場合には加
熱中に若干の水分の減少を生じるのでそれを見越した量
の2次加水が必要である。
【0025】また、この発明の穀物調製品は、原料穀
物100重量部に対して0.5〜5.0重量部の乳化剤
と、1〜10重量部の油脂を含有していることが望まし
い。これらの量は1次加水、2次加水の少なくとも1方
で使用する乳化液の濃度及び添加量によって調製するこ
とができる。2次加熱を終了した穀物調製品は、通常
の要領により所定量宛袋詰めし、冷凍保存状態で流通さ
せるか、又は無菌包装して常温で流通させる。
【0026】この発明の穀物調製品を使用するには、
冷凍保存品は解凍し(常温品はそのまま)、パン生地
(充分ミキシングしてグルテン形成したもの)に、前記
穀物調製品を添加する。この場合の添加時期は、スト
レート法の場合はミキシング終了後、中種法の場合は本
捏終了後に行い、何れも軽くミキシングする。以後、は
常法の穀類パンの製造法に従って発酵、分割、成形及び
焼成する。
【0027】この発明の1つであるパン類の製造法は、
この発明の穀物調製品を添加混合したパン生地を、常
法により発酵、分割、成形及び焼成し、穀類パンとする
方法である。
【0028】この発明の穀物調製品の配合量は任意で
あるが、小麦粉100重量部に対して20〜40重量部
が適当である。
【0029】この発明の穀物調製品は、食パンをはじ
めとして、ソフト系統からハード系統のいずれのパン
類、さらにドーナツ、マフィン等にも使用可能である。
この場合、パン類の風味や食感、調理形態によって使用
される穀物調製品は任意であるが、例えば、ホールホ
イートブレッド、ヌゲット、ペルスヤーガル、ライブレ
ッド、カンパーニュ、カイザーゼンメル等ハード系統の
パン類の場合は水分含量50〜60%の固めの穀物調
製品を用い、一方、一般的な食パンやソフトロール、ク
リスマスロール、クレセントロール、ティロール等ソフ
ト系統のパン類やドーナツ、マフィンなどの場合は水分
含量60〜70%の柔らかめの穀物調製品を用いるこ
とが好ましい。
【0030】以下この発明の実施例と比較例(従来例)
とについて説明する。
【0031】
【実施例1】コーングリッツ1000gを、表1の1次
加水用乳化液(O/Wエマルジョン)に40℃で1時間
浸漬した。このものを底部が網状のトレイの上に晒しを
敷いて、薄く広げ、蒸し器で100℃、30分間スチー
ム処理し、次いで、300gの加水を行ない直ちにガス
釜で30分間2次加熱して、穀物調製品(水分含量6
5.0重量%)を得た。
【0032】
【表1】
【0033】
【実施例2】コーン粒1000gを、表2の1次加水用
乳化液(O/Wエマルジョン)に80℃で1時間浸漬し
た。このものを晒しの上に薄く広げ、蒸籠で100℃、
1時間スチーム処理し、表2の2次加水用乳化液(O/
Wエマルジョン)を加え、直ちに圧力釜で30分間2次
加熱して、穀物調製品(水分原料60.5重量%)を
得た。
【0034】
【表2】
【0035】
【実施例3】蕎麦粗砕物5000gを、6500gの水
に室温で一晩浸漬した。このものを底部が網状のトレイ
の上に晒しを敷いて薄く広げ、蒸し器で100℃、30
分間スチーム処理し、表3の2次加水用乳化液(O/W
エマルジョン)を加え、直ちに蒸し機で100℃、10
分間2次加熱して、穀物調製品(水分含量62.5重
量%)を得た。
【0036】
【表3】
【0037】
【実施例4】オーツ麦粒500gを、表4の1次加水用
乳化液(O/Wエマルジョン)に90℃で30分間浸漬
した。このものを晒しの上に薄く広げ、蒸籠で100
℃、1時間スチーム処理し、水150gを加え、直ちに
電気釜で30分間2次加熱して、穀物調製品(水分含
量58.5重量%)を得た。
【0038】
【表4】
【0039】
【実施例5】玄米粗砕物1000gを、表5の1次加水
用乳化液(O/Wエマルジョン)に60℃で30分間浸
漬した。このものを底部が網状のトレイの上に晒しを敷
いて、薄く広げ、蒸し器で100℃、45分間スチーム
処理し、表5の2次加水用乳化液(O/Wエマルジョ
ン)を加え、直ちにまき釜で30分間2次加熱して、穀
調製品(水分含量62.5重量%)を得た。
【0040】
【表5】
【0041】
【実施例6】ライ麦粒1000gを、1250gの水に
90℃で1時間浸漬した。このものを晒しに薄く広げ、
蒸籠で100℃、30分間スチーム処理し、表6の2次
加水用乳化液(O/Wエマルジョン)を加え、直ちにガ
ス釜で1時間2次加熱して、穀物調製品(水分60.
1%)を得た。
【0042】
【表6】
【0043】
【実施例7】小麦粗砕物2500gを、表7の1次加水
用乳化液(O/Wエマルジョン)に50℃で3時間浸漬
した。このものを底部が網状のトレイの上に晒しを敷い
て薄く広げ、蒸し器で100℃、30分間スチーム処理
し、750gの水を加え、直ちに蒸籠で100℃、30
分間2次加熱して、穀物調製品(水分含量59.5重
量%)を得た。
【0044】
【表7】
【0045】
【実施例8】はと麦粒1000gを、表8の1次加水用
乳化液(O/Wエマルジョン)に85℃で4時間浸漬し
た。このものを晒しの上に薄く広げ、蒸籠で100℃、
45分間スチーム処理し、表8の2次加水用乳化液(O
/Wエマルジョン)を加え、直ちに圧力釜で30分間2
次加熱して、穀物調製品(水分含量58.2重量%)
を得た。
【0046】
【表8】
【0047】
【実施例9】コーングリッツ1000gを、表9の1次
加水用乳化液(O/Wエマルジョン)に40℃で1時間
浸漬した。このものを底部が網状のトレイの上に晒しを
敷いて薄く広げ、蒸し器で100℃、30分間スチーム
処理し、次いで、200gの加水を行い直ちにガス釜で
30分間2次加熱して、穀物調製品(水分含量51.
0重量%)を得た。
【0048】
【表9】
【0049】
【実施例10】実施例1〜実施例9で得た穀物調製品
を袋詰めし、−35℃のコンタクトフリーザーで凍結
し、冷凍穀物調製品を得た。
【0050】
【比較例1】実施例1と同様にしてコーングリッツを1
次加水用乳化液に浸漬したものを、残余の乳化液を軽く
切りレトルトパウチに充填し、密封して120℃、40
分間加熱殺菌して穀物調製品(水分55.0%)を得
た。
【0051】
【比較例2】実施例2と同様にしてコーン粒を1次加水
用乳化液に浸漬したものを、残余の乳化液を軽く切りレ
トルトパウチに充填し、密封して120℃、40分間加
熱殺菌して穀物調製品(水分含量50.0重量%)を
得た。
【0052】
【比較例3】実施例1と同しコーングリッツ(1000
g)を、水1600gに40℃で1時間浸漬し、その後
実施例1と同様にスチーム処理し、300gの加水を行
ない、2次加熱して、穀物調製品(水分含量65.0
重量%)を得た。
【0053】
【比較例4】実施例4と同じオーツ麦粒500gを、6
00gの水に90℃で30分間浸漬し、その後実施例4
と同様にスチーム処理し、加水し、2次加熱して、穀物
調製品(水分含量58.5重量%)を得た。
【0054】
【比較例5】実施例5と同様に、玄米粗砕物1000g
を、表5の1次加水用乳化液に浸漬し、残余の乳化液を
軽く切りスチーム処理を行わずに、表5の2次加水用乳
化液を加え、直ちにまき釜で30分間加熱して、穀物
調製品(水分含量62.7重量%)を得た。
【0055】
【比較例6】実施例6と同様に、ライ麦粒1000g
を、1250gの水に90℃で1時間浸漬し、スチーム
処理を行わずに、表6の2次加水用乳化液を加え直ちに
ガス釜で1時間2次加熱して、穀物調製品(水分含量
60.3重量%)を得た。
【0056】
【比較例7】小麦粗砕物2500gを、表10の1次加
水用乳化液に50℃で1時間浸漬した。このものを底部
が網状のトレイの上に晒しを敷いて、薄く広げ、蒸し器
で100℃、30分間スチーム処理し、水50gを加え
直ちに蒸籠で100℃、30分間2次加熱して、穀物
調製品(水分含量49.0重量%)を得た。
【0057】
【表10】
【0058】
【比較例8】はと麦粒1000gを、表11の1次加水
用乳化液に85℃で4時間浸漬した。このものを晒しの
上に薄く広げ、蒸籠で100℃、45分間スチーム処理
し、表10の2次加水用乳化液を加え、直ちに圧力釜で
30分間2次加熱し、穀物調製品(水分含量75.5
重量%)を得た。
【0059】
【表11】
【0060】
【実施例11】実施例1〜実施例8で得た穀物調製品
を用い、以下の方法により穀類パンを製造した。
【0061】表12の材料を製パン用ミキサーに分取
し、低速2分間、中速1分間混捏し、生地温度24℃と
したものを29℃で3時間発酵させた。
【0062】
【表12】
【0063】発酵生地に表13のバター以外の材料を加
えて低速2分間、中速4分間混捏し、さらにバターを加
えて低速1分間中速3分間混捏した。
【0064】
【表13】
【0065】この生地に、実施例1で得た穀物調製品
400gを加え、低速2分間、中速2分間混捏し、生地
温度28℃とした。
【0066】その後、28℃でフロアタイムを20分間
とり、分割、丸め、ベンチタイム(25分)、成形、型
詰めし、38℃で50分のホイロ後、200℃で25分
焼成し、ワンローフ型の穀類パンを得た。
【0067】同様に、実施例2〜8で得た穀物調製品
を用いて8種のワンローフ型の穀類パンを得た。
【0068】前記実施例11と同様に比較例1〜6、8
で得た穀物調製品を用いて、7種のワンローフ型の穀
物パンを得て表15の評価を得た。
【0069】このようにして得られた各実施例、比較例
のワンローフ型穀物パンについて、製パン性(ほぐれ)
と食感等を検討し、表15の評価を得た。
【0070】
【表15】
【0071】
【実施例12】表14の材料を製パン用ミキサーに分取
し、低速2分間、中速4分間混捏し、さらに実施例9で
得た穀物調製品230gを加え、低速1分間、中速3
分間混捏し、生地温度28℃とした。
【0072】その後、28℃でフロアタイム60分間と
り、分割、丸め、ベンチタイム(25分)、成形し、つ
いで30℃で50分のホイロ後、220℃で30分焼成
し、ハードロールの穀物パンを得た。
【0073】
【表14】
【0074】前記実施例12と同様に比較例7で得た穀
調製品を用いてハードロールの穀物パンを得た。
【0075】このようにして得られた実施例9、比較例
7のハードロール穀物パンについて、製パン性(ほぐ
れ)と食感を検討した所、表15の評価を得た。
【0076】また実施例10で冷凍した実施例1〜9の
穀物調製品を、−18℃で1ヶ月間保存後、解凍し、
前記パン製造法と同様にしてパンを製造したところ、未
冷凍品と変わらない(ほぐれ、食感・食味、光沢・艶)
と認められた。
【0077】
【発明の効果】この発明によれば、穀物に水と乳化剤
を加えると共に、2回に亘り加熱処理するので、水分、
乳化剤及び油脂を適度に保有し、かつα化した均質穀物
を大量生産できる効果がある。
【0078】またこの穀物調製品は、ほぐれが良く、
食感、食味が良く、かつ光沢の良いきわめて良品質とな
る効果がある。
【0079】従ってこの穀物調製品を用いた穀類パン
は良質であり、広く嗜好に適する効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21D 6/00 A21D 2/16 A21D 13/00 A23D 9/00 CA/WPIDS(STN) FOODLINE/FOODS ADL IBRA/FOOD SCIENCE AND TECHNOLOGY ABS TRACTS(DIALOG) 食品関連文献情報(食ネット)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀物を含水加熱し、該穀物の外周に油
    脂層を設けると共に、水分含量を50〜70重量%にし
    たことを特徴とするパン用穀物調整品。
  2. 【請求項2】穀物を水と油脂と乳化剤を主成分とする
    乳化液、または水に浸漬して加水し、ついでスチーム加
    熱して水分含量を40〜55重量%とし、これに水と油
    脂と乳化剤を主成分とする乳化液、または水による加水
    に当り、前記2度の加水工程のうち少なくとも1回は乳
    化液を用いた後、2次加熱し、水分含量を50〜70重
    量%とすることを特徴としたパン用穀物調整品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】穀物を水と油脂と乳化剤を主成分とする
    乳化液、または水に浸漬して加水し、ついでスチーム加
    熱して水分含量を40〜55重量%とし、これに水と油
    脂と乳化剤を主成分とする乳化液、または水による加水
    に当り、前記2度の加水工程のうち少なくとも1回は乳
    化液を用いた後、2次加熱し、水分含量を50〜70重
    量%とし、ついでこれを冷凍することを特徴としたパン
    用穀物調整品の製造方法。
  4. 【請求項4】穀物を水と油脂と乳化剤を主成分とする
    乳化液、または水に浸漬して加水し、ついでスチーム加
    熱して水分含量を40〜55重量%とし、これに水と油
    脂と乳化剤を主成分とする乳化液、または水による加水
    に当り、前記2度の加水工程のうち少なくとも1回は乳
    液を用いた後、2次加熱し、水分含量を50〜70重量
    %とした穀物調製品を、常法により調整したパン生地
    に添加した後、発酵、分割、成形、焼成することを特徴
    としたパン用穀物粒調製品を用いたパン類の製造方法。
  5. 【請求項5】2次加熱をスチーム加熱、または炊飯加熱
    とした請求項2、3、4の何れか1つ記載のパン用穀物
    調製品の製造方法又はパン類の製造方法。
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