JP3398446B2 - 一液硬化型水性エマルション組成物 - Google Patents

一液硬化型水性エマルション組成物

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JP3398446B2
JP3398446B2 JP31076593A JP31076593A JP3398446B2 JP 3398446 B2 JP3398446 B2 JP 3398446B2 JP 31076593 A JP31076593 A JP 31076593A JP 31076593 A JP31076593 A JP 31076593A JP 3398446 B2 JP3398446 B2 JP 3398446B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化もしくは加熱硬
化により、接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等に優れ
る一液硬化型エマルションの組成物に関する。具体的に
は接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性、耐曲げ性等が要
求される接着剤、粒状、粉もしくは繊維状の無機又は木
質繊維の結合剤、建築用塗料、防錆塗料のベース樹脂、
更には紙加工、繊維加工等バインダーに利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、これらの分野の接着剤には、尿素
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂に代表されるホル
マリン縮合系樹脂、一液もしくは二液溶剤型の合成ゴ
ム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂や、一液もしくは二液型の酢酸ビニル系エマルショ
ン、アクリルエマルション、合成ゴムラテックス、ウレ
タンディスパージョン、エポキシ樹脂ディスパージョン
等の水性エマルションが用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記樹脂中、ホルマリ
ン縮合系樹脂は冷圧もしくは熱圧プレス等の設備を必要
とし、専ら工場で生産されるパネル用接着剤用途が主
で、放出ホルマリンによる臭気及び毒性が問題となって
いる。溶剤型樹脂は昨今の環境汚染、人体への悪影響及
び火災等の問題から無公害化の方向にあり、徐々に無公
害樹脂へ転換気運にある。また水性エマルションは無公
害性と言う事で環境汚染等の問題はないものの、高度の
接着力、耐水性、耐熱性等を得るためには一液では限界
があり、硬化剤もしくは硬化促進剤等を併用する二液型
とする必要があり、配合作業の繁雑さ、二液配合物の可
使時間の制約及び、配合時の計量ミスによる接着不良等
の問題があった。これらの二液型の問題を解決すべく、
カルボニル基とヒドラジド基との脱水反応による、エマ
ルション粒子間架橋能を持つ一液水性アクリルウレタン
エマルションが紹介されているが、耐水性、耐熱性等に
欠ける。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、環境公害、
人体への悪影響及び火災等の問題の解決と、一液水性エ
マルションで接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等の付
与を目的として鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂と
アクリルエマルションのハイブリット化エマルションが
有効である事を見い出した。即ち、エポキシ樹脂を芳香
族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステルモノマ
ー及びアミド基を有するアクリルモノマーと共重合した
エマルション粒子を形成せしめた後、引き続きそ外側を
芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステルモ
ノマー、水酸基を有するアクリルモノマー、アミド基を
有するアクリルモノマー及びカルボキシル基を有するア
クリルモノマーを共重合した、ガラス転移温度が−30
〜+30℃の、いわゆるコアーシェル構造のエポキシ変
性アクリルエマルションが、長期間の貯蔵に於いて粘度
変化等の安定性に優れ、このエマルションにアミン、ポ
リアミドに代表されるエポキシ樹脂用硬化剤を配合して
もこの安定性は堅持されており、更に炭酸亜鉛アンモニ
ウムを配合する事により、接着力、耐水性、耐熱性、耐
溶剤性等の接着物性中、特に耐水性が著しく向上する事
を見いだし本発明を完成させるに至った。
【0005】即ち本発明は次の通りである。 1.コアー層が芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボ
ン酸エステルモノマー、アミド基を有するアクリルモノ
マー及びエポキシ樹脂の共重合体で、シェル層が芳香族
ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステルモノマ
ー、水酸基を有するアクリルモノマー、アミド基を有す
るアクリルモノマー及びカルボキシル基を有するアクリ
ルモノマーの共重合体である、コアーシェル構造を有す
るエポキシ変性アクリルエマルション(a)の固形分1
00重量部に、エポキシ樹脂用硬化剤(b)を固形分と
して1〜30重量部、炭酸亜鉛アンモニウム(c)を固
形分として0.05〜5重量部配合してなる一液硬化型
水性エマルション組成物。 2. エポキシ変性アクリルエマルション(a)が、エマ
ルションの固形分100重量部中に1〜30重量部のエ
ポキシ樹脂を共重合したものであることを特徴とする
1.記載の一液硬化型水性エマルション組成物。 3. エポキシ変性アクリルエマルション(a)のガラス
転移温度(Tg)が、−30〜+30℃の範囲であるこ
とを特徴とする1.記載の一液硬化型水性エマルション
組成物。 4. エポキシ変性アクリルエマルション(a)のコアー
層のガラス転移温度(Tg)が−30〜+80℃、シェ
ル層のガラス転移温度(Tg)が−60〜+30℃の範
囲であることを特徴とする1.記載の一液硬化型水性エ
マルション組成物。
【0006】本発明のコアーシェル構造を有するエポキ
シ変性アクリルエマルション(a)(以下EPAEと略
称する)は、次の方法で得られる。まず、芳香族ビニル
系モノマー、不飽和カルボン酸エステルモノマー等の各
種モノマー中にエポキシ樹脂を溶解せしめた混合モノマ
ーを、予め用意した界面活性剤入り蒸留水中に、室温で
撹拌しながら徐々に添加し、いわゆるプレ乳化モノマー
を作成する。 次いで、撹拌機及びコンデンサー付きフ
ラスコに蒸留水及び界面活性剤を仕込み、窒素置換し7
0℃に昇温後、重合開始剤を投与し、前記プレ乳化モノ
マーを一定時間かけて滴下し、滴下終了後同温度下で、
残存モノマーを反応させることにより、本発明のコアー
となるエマルジョン粒子を形成させる。引き続き、予め
シェル層に用いる各種モノマーを上記コアー層の場合と
同様にして乳化モノマーとしたものを、前記フラスコ内
に一定時間かけて滴下し、残存モノマーの処理重合を行
うことにより、先のコアー粒子が被覆された、いわゆる
コアーシェル構造を有するEPAEを乳化重合する。反
応終了後40℃以下まで冷却し、アンモニア水でPHを
6〜9に調整し、100メツシュ金網でろ過することに
より、本発明に用いるEPAEが得られる。
【0007】本発明のEPAEの乳化重合に用いる芳香
族ビニル系モノマーとしてはスチレン、αメチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン等が、不飽和カルボン酸エステル
としてはメチルメタアクリレート、エチルメタアクリレ
ート、イソブチルメタアクリレート、tertブチルメ
タアクリレート、酢酸ビニル、アクリロニトリル、エチ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、nブチルア
クリレート、2エチルヘキシルアクリレート、2エチル
ヘキシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート
等の炭素数4〜12のアルキル基を有するアクリル酸も
しくはメタアクリル酸エステルがあげられるが、中でも
経済性、乳化重合のし易さからスチレンとnブチルアク
リレートの組合せが好ましい。
【0008】アミド基を有するモノマーとしてはアクリ
ルアミド、メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルア
ミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプ
ロポキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミ
ド、N−オクチロキシメチルアクリルアミド、N−カル
ボキシメチレンオキシメチルアクリルアミド等があげら
れ、中でも接着力、耐水性、耐温水性等からメタアクリ
ルアミドもしくはN−メチロールメタアクリルアミドが
好ましい。カルボキシル基を有するモノマーとしてはア
クリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
フマール酸等があげられ、中でも乳化重合時の安定性、
機械的及び化学的安定性からアクリル酸もしくはメタア
クリル酸が好ましい。水酸基を有するモノマーとしては
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等があ
げられ、中でもエポキシ樹脂用硬化剤配合後の安定性よ
りヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
【0009】エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型
とエピクロルヒドリンよりなるビス−エピ型、環状脂肪
酸不飽和化合物と過酢酸よりなる環状脂肪酸型、フェノ
ール樹脂とエピクロルヒドリンよりなるノボラック型、
グリオキザールとフェノール及びエピクロルヒドリンよ
りなるテトラエポキシ型、ポリブタジエンと過酢酸より
なるポリブタジエン型、ハロゲン化ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンよりなるハロゲン化型、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリン及び酸化プロピレンよりな
る側鎖型、その他ポリアルキレンエーテル型、エステル
型、メチル置換型等があげられる。これ等の中、前記し
たモノマーとの乳化共重合性から、ビスフェノールA−
エピクロルヒドリン型樹脂が特に好適であり、例えばエ
ポキシ当量180〜270、粘度5〜150ポイズのエ
ポキシ樹脂が好ましい。
【0010】EPAEの固形分100重量部中のエポキ
シ樹脂の共重合割合は1〜30重量部の範囲である。即
ち、エマルションコアー層に前記のエポキシ樹脂を用い
ることを意味する。好ましくは5〜20重量部の範囲で
ある。1重量部より少ない場合、接着力、耐水性、耐温
水性、耐熱性、耐溶剤性等に不備を生じ、30重量部よ
り多い場合は、コアー層の乳化重合時に安定性が得られ
ず、製造上の問題を生ずる。
【0011】本発明のEPAEのガラス転移温度(以下
Tgと略称する)は、−30〜+30℃の範囲である。
より好ましくは−20〜+20℃の範囲である。−30
℃より低い場合は接着力、耐熱性等に欠け、+30℃よ
り高い場合、加熱硬化させる条件では問題はないが、室
温での造膜性に欠け接着力、耐水性、耐熱性等が得られ
ない。因に、本願発明で表現しているTgは、エポキシ
樹脂を除いた全モノマーからの計算値を意味する。本発
明のEPAEのコアー層のTgは−30〜+80℃、好
ましくは−10〜+60℃の範囲である。−30℃より
低い場合は接着力及び耐熱性等が得られず、+80℃よ
り高い場合は室温における造膜性に欠け、接着力、耐水
性等に問題を生ずる。同じくシェル層のTgについては
−60〜+30℃、より好ましくは−40〜+20℃の
範囲である。−60℃より低い場合は接着力及び耐熱性
等に欠け、+30℃より高い場合は室温での造膜性に欠
け十分な接着力、耐水性が得られない。
【0012】EPAEのコアー層及びシェル層に用いる
モノマー類の重量比率は特に限定するものではなが、好
ましいコアーシェル構成比は7/3〜3/7の範囲であ
る。7/3以上にコアー層に用いるモノマー量を増加さ
せた場合、コアーが完全に被覆されない危険性があり、
貯蔵時の安定性に支障を生ずる。
【0013】エポキシ樹脂用硬化剤(b)としては芳香
族アミン、脂肪族アミン、複素環式変性アミン、ポリア
ミド等のアミン系、ポリサルファイド等のチオコール系
及び酸無水物等があげられる。これ等の中、特には限定
しないが水性エマルションに混合する関係上、水で自由
に稀釈可能なもの、又は水性エマルション化が可能なも
のが、配合のし易さ及び貯蔵中の安定性より好適であ
る。
【0014】エポキシ樹脂用硬化剤の配合割合は、EP
AEの固形分100重量部に対して、固形分として1〜
30重量部、より好ましくは5〜15重量部の範囲であ
る。1重量部より少い場合、EPAEの乾燥被膜は硬化
が進行せず接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等が十分
に発揮されず、30重量部より多い場合は接着剤の臭
気、黄変、固形分低下、更には過剰のエポキシ硬化剤が
可塑効果を示し、接着力、耐熱性等を低下させ問題であ
る。
【0015】炭酸亜鉛アンモニウムの配合割合は、EP
AEの固形分100重量部に対して0.05〜5重量
部、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲である。炭
酸亜鉛アンモニウムの配合による耐水性向上機構は、E
PAEに用いたカルボキシル基との金属キレート化に基
づくものと推察される。0.05重量部より少い場合、
顕著な耐水性の向上が見られず、5重量部より多い場合
は耐水性向上効果がサチュレートした領域であり、低濃
度の水溶液として配合する関係上、一液硬化型エマルシ
ョンの固形分低下をきたし実用上問題である。
【0016】以上のごとく、本発明のEPAEにエポキ
シ樹脂用硬化剤及び炭酸亜鉛アンモニウムの配合からな
る一液硬化型水性エマルションは、エマルション粒子中
にグリシジル基と反応するカルボキシル基が共存し、且
つ水層にアミンのごとくエポキシ樹脂用硬化剤が配合さ
れているにもかかわらず、グリシジル基がシェル層で保
護された形状の粒子ゆえ、長期間の貯蔵安定性に優れ、
室温もしくは加熱硬化で高度の接着力、耐水性、耐熱
性、耐溶剤性、耐曲げ性等を発現し、更に炭酸亜鉛アン
モニウムの配合で、特に耐水性が更に向上する事から、
接着剤を始めとして、粒状、粉もしくは繊維状の無機又
は木質繊維の結合剤、建築用塗料、防錆塗料のベース樹
脂、更には紙加工、繊維加工等バインダーとして実用価
値が高い。本一液硬化型水性エマルションは、所望の効
果を阻害しない範囲で、増粘剤、分散剤、消泡剤造膜助
剤、水、有機溶剤、可塑剤、着色剤、凍結防止剤、PH
調整剤、シランカップリング剤等を併用しても良い。
【0017】
【実施例】以下に、本発明を製造例、実施例及び比較例
をあげて説明するがこれ等に限定しない。例中、特に指
定のない限り部及び%は重量基準による。
【0018】実施例1〜9 表−1に示す組成割合のコアー及びシェル層用の混合モ
ノマー100部と連鎖移動剤の混合物を予め計量し、各
々蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.5部中に、撹拌条下で滴下しプレ乳化モノマーとし
た。別途、1リットルフラスコに蒸留水100部、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダ0.2部を仕込み、窒素
シール下で撹拌しながら70℃に昇温後、0.5部の過
硫酸カリウムとエマルションの種とすべく、nブチルア
クリレートとメチルメタアクリレート及びヒドロキシエ
チルメタアクリレートの1:1:1の割合の混合モノマ
ー0.5部を仕込み、20分反応させエマルション粒子
の核を形成させた。次いで、前記コアー用プレ乳化モノ
マーを3時間かけて連続滴下し、滴下終了後2時間残モ
ノマーを反応させた。引き続きシェル用乳化モノマーを
前記同様3時間かけ滴下した。滴下終了後80℃に昇温
し、残モノマー反応を1時間行った後、過硫酸カリウム
0.2部を10部の水で溶解し、25%アンモニア水で
PHを8〜9に調整した水溶液を添加し、同温度で更に
2時間残モノマーを重合させた後、40℃以下に冷却し
アンモニア水でPH7に調整し、固形分50%のEPA
Eを得た。本EPAE100部に対し表−1に示す割合
のエポキシ樹脂用硬化剤及び炭酸亜鉛アンモニウムを配
合後、100メッシュ金網でろ過し、本発明の一液硬化
型水性エマルションを得た。本一液硬化型水性エマルシ
ョンを、厚み3mmのケイカル板上に100g/m 2
一に塗布し、予め5×5cm角に裁断した厚み0.5m
mの鋼板を貼り合わせた。貼り合わせ品を100℃の熱
風乾燥機で10分間乾燥させ、室温で24時間養生した
試料と、貼り合わせ後そのまま室温で24時間養生した
2種類の試料を作成し、下記接着試験に供した。
【0019】1)貯蔵安定性 実施例1〜9で得た一液硬化型水性エマルションを30
℃恒温槽に貯蔵し、粘度が初期の倍に変化もしくは、ゲ
ル化等の異常発生までの所要日数で表示した。 2)接着試験 2−1)常態接着力 研建式引張試験機を用い、各々24時間養生した試料を
平面引張試験に供し、接着力をKg/cm2 で表示し、表
−2に示した。 2−2)耐水接着力 養生後の試料を20℃市水に24時間浸漬し、濡れた常
態で直ちに常態接着力に準じた試験に供し、その結果を
同様の方法で表−2に示した。 2−3)耐熱接着力 養生後の試料を80℃熱風乾燥機に168時間放置し、
取り出し後直ちに常態接着力に準じた試験に供し、その
結果を同様の方法で表−2に示した。 2−4)耐温水性接着力 養生後の試験を60℃の温水に24時間浸漬し、取り出
し後濡れた常態で験ちに常態接着力に準じた試験に供
し、その結果を同様な方法で表−2に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】比較例1 実施例1で用いたコアー及びシェル層モノマーを混合
し、実施例1のコアー層同様の乳化重合方法に準じてE
PAEを作成し、以下実施例1と同一のエポキシ樹脂用
硬化剤を配合し、実施例1同様の試験に供しその結果を
同様に表−2に示した。
【0023】比較例2 実施例1よりエポキシ樹脂用硬化剤を除き、実施例1同
様の試験に供しその結果を同様に表−2に示した。
【0024】比較例3 実施例1で用いたコアー層モノマーのみを用い、初期仕
込みの蒸留水量を減量し実施例1のコアー層同様の乳化
重合方法に準じて固形分50%のEPAEを作成し、以
下実施例1と同様のエポキシ樹脂硬化剤を配合し、実施
例1同様の試験に供しその結果を同様に表−2に示し
た。
【0025】比較例4 実施例1で用いたコアー層モノマーと、実施例8のシェ
ル層モノマーを用い、実施例1同様の乳化重合に方法に
準じてEPAEを作成し、以下実施例1と同一のエポキ
シ樹脂用硬化剤を配合し、実施例1同様の試験に供しそ
の結果を同様に表−2に示した。
【0026】比較例5 実施例8で用いたコアー層モノマーと、実施例1で用い
たシェル層モノマーを用い、実施例1同様の乳化重合に
方法に準じてEPAEを作成し、以下実施例1と同一の
エポキシ樹脂用硬化剤を配合し、実施例1同様の試験に
供しその結果を同様に表−2に示した。
【0027】実施例10〜18 表−3のごとく、チタン白に、水と5%ピロ燐酸ソーダ
水溶液を配合し、3本ロールを用い均一分散させたチタ
ン白スラリーを作成した。このスラリーを500ccポ
リカップに採取し、撹拌機で撹拌しながら実施例1〜9
で用いた一液硬化型水性エマルションを均一混合し、次
いで凍結防止剤及び造膜助剤としてエチレングリコール
6gとブチルカルビトール6g、消泡剤としてノプコー
8034を0.1g配合し、300メッシュ金網でろ過
して水性エマルション型塗料を作成した。本塗料を0.
3mm厚みの鋼板にアプリケーターを用い50g/m2
の厚さに均一に塗布した。本塗装鋼板を100℃熱風乾
燥機で20分間乾燥させた後24時間室温養生したもの
と、室温で72時間乾燥養生させた、乾燥条件の異なっ
た2種類の塗装試料を作成し下記試験に供し、結果を表
−4に示した。
【0028】1)貯蔵安定性:実施例10〜18の水性
エマルション塗料を30℃恒温槽に保管し、初期粘度が
2倍以上粘度変化もしくは、ゲル化等の異常が発生する
までの日数をチェックし、表示した。 2)耐水性:養生後直ちに20℃市水に24時間浸漬
し、同一個所を5回爪で引っ掻く試験を行い、塗膜の状
態を下記のごとく表示した。 ○ 塗膜に傷が付かず、剥離現象等の異常は全く見られ
ない △ 塗膜に若干の引っ掻き傷が付くが、剥離せず × 1〜2回の引っ掻き試験で、鋼板面より塗膜が脱落
する 3)耐溶剤性:養生後直ちにトルエンに24時間浸漬さ
せた後、100℃乾燥機で30分乾燥し冷却後、初期の
試料重量と、浸漬品乾燥後の重量変化から塗膜の溶出量
を%で表示した。 比較例6〜10 表−3に示したごとく、比較例1〜5で用いた水性エマ
ルションを用い、実施例10に準じ水性エマルション塗
料を作成し、実施例10同様の試験に供しその結果を表
−4に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】表−2及び表−4から明らかな通り、本
発明の一液硬化型水性エマルションは、エマルション粒
子中にグリシジル基と反応するカルボキシル基が共存
し、且つ水層にアミンのごとくエポキシ樹脂用硬化剤が
配合されているにもかかわらず、グリシジル基がシェル
層で保護された形状の粒子ゆえ、長期間の貯蔵安定性に
優れ、室温もしくは加熱硬化させる事により高度の接着
力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性、耐曲げ性等を有する事
から、接着剤を始めとして、粒状、粉もしくは繊維状の
無機又は木質繊維の結合剤、建築用塗料、防錆塗料のベ
ース樹脂、更には紙加工、繊維加工等バインダーとして
実用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 163/00 C09J 163/00 (56)参考文献 特開 平7−102232(JP,A) 特開 平7−62315(JP,A) 特開 平6−192342(JP,A) 特開 昭62−135531(JP,A) 特開 昭64−40510(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08K 3/28 C08G 59/14 - 59/17 C08G 59/20 C09D 163/00 - 163/10 C09J 163/00 - 163/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コアー層が芳香族ビニル系モノマー、不飽
    和カルボン酸エステルモノマー、アミド基を有するアク
    リルモノマー及びエポキシ樹脂の共重合体で、シェル層
    が芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステル
    モノマー、水酸基を有するアクリルモノマー、アミド基
    を有するアクリルモノマー及びカルボキシル基を有する
    アクリルモノマーの共重合体である、コアーシェル構造
    を有するエポキシ変性アクリルエマルション(a)の固
    形分100重量部に、エポキシ樹脂用硬化剤(b)を固
    形分として1〜30重量部、炭酸亜鉛アンモニウム
    (c)を固形分として0.05〜5重量部を配合してな
    る一液硬化型水性エマルション組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    が、エマルションの固形分100重量部中に1〜30重
    量部のエポキシ樹脂を共重合したものであることを特徴
    とする請求項1記載の一液硬化型水性エマルション組成
    物。
  3. 【請求項3】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    のガラス転移温度(Tg)が、−30〜+30℃の範囲
    であることを特徴とする請求項1記載の一液硬化型水性
    エマルション組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    のコアー層のガラス転移温度(Tg)が−30〜+80
    ℃、シェル層のガラス転移温度(Tg)が−60〜+3
    0℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の一液
    硬化型水性エマルション組成物。
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