JP3393190B2 - 銅パターンの選択的活性化方法およびこれに用いる活性化剤 - Google Patents
銅パターンの選択的活性化方法およびこれに用いる活性化剤Info
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Description
る基材において、銅パターンを選択的に活性化する方法
およびこれに用いる選択的活性化剤組成物に関し、更に
詳細には、高密度な配線を有する回路基板等の基板にお
いて、回路となる銅パターン上にのみ高い選択性で無電
解金属めっきを析出させるための銅パターンを選択的に
活性化する方法およびこれに用いる選択的活性化剤組成
物に関する。
子部品の小型化、高集積化が進み、これら電子部品を搭
載するための高密度な配線を有する基板の必要性が高ま
っている。一般に、回路板と電子部品とを接続する場
合、銅パターン上にバリアメタルとしてニッケルめっき
を施した後、接続信頼性の向上を目的として金めっきが
行われている 。
イジングには、電気めっきが適用されてきたが、銅パタ
ーンの高密度化に伴い、電気めっきの適用が困難となっ
てきた。そこで、電気めっきに代わり、無電解めっきに
よる微細パターンのメタライジングが必要となりつつあ
る。
ッケルめっきを行う場合、希薄パラジウム溶液でパター
ン上に触媒を付与し、後続の無電解ニッケルめっきを施
すことが一般的であるが、この手法を高密度な配線を有
する基板へ適用した場合、パラジウムは選択析出性に乏
しいために、銅パターン間の樹脂やレジストにも無電解
ニッケルが析出してしまい、選択析出性に優れた無電解
ニッケル皮膜を得ることが難しくなる。
を形成する金属銅を活性化し、この上にのみ無電解金属
めっき液から金属を析出させることが考えられるが、こ
のような選択的活性化についての報告は少なく、本発明
者らによるジメチルアミンボラン(DMAB)を用いた
選択的活性化の報告程度である(「回路実装学会誌」、
第12巻、第1号、第29〜33頁)。
り、銅パターンの選択的活性化は達成されるが、更に、
安定性等が高くより実用性の高い方法の開発が求められ
ている。本発明は、このような観点から行われたもので
あり、より使用しやすく、実用性の高い銅パターンの選
択的活性化方法およびこれに用いる選択的活性化剤を提
供するものである。
アミンボランを用いた銅パターンの選択的活性化につい
て更に検討を行っていたところ、ホウ酸を添加すること
により、より活性化の選択性が高まり、活性化浴自体も
安定化することを見出した。また、ニッケルイオンを添
加することにより、より銅パターンに対する活性化作用
が高まることを見出して本発明を完成した。
板を、触媒化処理を行わずにジメチルアミンボランおよ
びホウ酸を含有する溶液に浸漬することを特徴とする銅
パターンの選択的活性化方法である。
触媒化処理を行わずに、ジメチルアミンボラン、ニッケ
ルイオンおよびホウ酸を含有する溶液に浸漬することを
特徴とする銅パターンの選択的活性化方法である。
用いる、ジメチルアミンボランとホウ酸、および必要に
よりニッケルイオンを含有する銅パターンの選択的活性
化剤である。
化においては、銅パターンを有する基板を、ジメチルア
ミンボラン(以下、「DMAB」という)およびホウ酸
を含有する溶液(以下、「活性化剤1」という)また
は、DMAB、ニッケルイオンおよびホウ酸を含有する
溶液(以下、「活性化剤2」という)に浸漬することが
必要である。
MABは、銅を活性化させるための還元剤として作用す
るものであり、その添加量は、活性化剤中1.0〜10
g/l程度とすることが好ましい。また、活性化剤1ま
たは活性化剤2に含まれるホウ酸は、無電解金属めっき
の選択的析出性を向上せしめると共に活性化剤に緩衝作
用を与え、安定性を高めるものであり、その配合量は活
性化剤中、1〜8g/l程度とすることが好ましい。
ンは、無電解金属めっきの銅パターン上への選択的析出
の効果をより高めるものであり、その添加量は活性剤2
中10〜1000ppm程度の濃度とすることが好まし
い。
他の成分として、例えば錯化剤、界面活性剤等を配合す
ることができる。このうち、錯化剤として、例えばグリ
シンやクエン酸ナトリウム等をDMABに対して0.1
〜10倍モル程度用いる場合は、リンゴ酸を用いた場合
に比べ、より低濃度の領域においても選択析出性を得る
ことが可能となる。
上の銅パターンを選択的に活性化するには、活性剤の温
度を好ましくは20〜40℃程度、pHを7.5〜9.5
程度に調整した後、この中に基板を30秒〜5分程度、
好ましくは、40秒〜2分程度浸漬すればよい。
脂、酸処理した後に行えば良く、その一般的な工程およ
び条件を示せば次の通りである。
部分の銅表面が活性化され、次の無電解金属めっきを選
択的に析出させることが可能となる。また、本発明方法
による活性化の効果は、60分間程度維持されるため、
プリント基板の調製に一般に採用される装置においても
問題なく採用することができるものである。
するが、本発明はこれら実施例等によりなんら制約され
るものではない。
有する試験基板を処理後無電解ニッケルめっきを施すこ
とによりその活性化能を調べた。本実験の試験基板とし
ては、ピン数500ピンのPGA基板(線幅100μ
m、線間100μm)を使用した。また、めっき工程
は、下に示すように試験基板にアルカリ脱脂、酸処理を
施した後、活性化剤を用いて銅の活性化処理を行い、直
接無電解ニッケルめっきを行った。なお、銅パターンの
活性度を維持するために、窒素脱気により活性化剤中の
溶存酸素量を0.2ppmに制御し、試験基板を活性化
溶液から無電解めっき浴の移動時間は60秒とした。
に析出したニッケルめっき皮膜の観察は、実体顕微鏡、
走査型電子顕微鏡(SEM)およびエネルギ分散型X線
装置(EDX)を用いて行い、析出状況を評価した。
使用した。 ( 浴組成および条件 ) 硫酸ニッケル 13.1g/l DL−リンゴ酸 20.1g/l 次亜リン酸ナトリウム酸 31.8g/l チオ硫酸ナトリウム 10mg/l pH 4.5 浴温 90℃
ン上にのみ高い選択性でめっき皮膜が形成された。
択的活性化方法によれば、銅パターンを形成する銅金属
が活性化され、無電解金属めっきが選択的にこの上に析
出していた。
択的に無電解金属めっきを析出させるることが可能とな
る。従って、無電解めっきによる微細パターンのメタラ
イジングを行うことができるので極めて有用なものであ
る。 以 上
Claims (5)
- 【請求項1】 銅パターンを有する基板を、触媒化処理
を行わずにジメチルアミンボランおよびホウ酸を含有す
る溶液に浸漬することを特徴とする銅パターンの選択的
活性化方法。 - 【請求項2】 銅パターンを有する基板を、触媒化処理
を行わずにジメチルアミンボラン、ニッケルイオンおよ
びホウ酸を含有する溶液に浸漬することを特徴とする銅
パターンの選択的活性化方法。 - 【請求項3】 無電解ニッケルめっきの前工程として行
うものである請求項第1項または第2項記載の銅パター
ンの選択的活性化方法。 - 【請求項4】 銅パターンを有する基板を触媒化処理を
行わず選択的に活性化する活性化剤であって、ジメチル
アミンボランおよびホウ酸を含有する銅パターンの選択
的活性化剤。 - 【請求項5】 銅パターンを有する基板を触媒化処理を
行わず選択的に活性化する活性化剤であって、ジメチル
アミンボラン、ホウ酸およびニッケルイオンを含有する
銅パターンの選択的活性化剤。
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