JP6950051B1 - 無電解Ni−Pめっき用触媒液、および該触媒液を用いた無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また本発明の他の目的は本発明の触媒液を用いてCu基材上に無電解Ni−Pめっき皮膜を形成する方法を提供することである。
[1]ニッケルイオン、および/またはとコバルトイオンと;
ジアルキルアミンボランと;
錯化剤と;を含む無電解Ni−Pめっき用触媒液。
[2]前記触媒液中の
前記ニッケルイオン、および/または前記コバルトイオンの濃度(Ni換算)は、0.01g/L以上、10g/L以下;
前記ジメチルアミンボランの濃度は、0.1g/L以上、10g/L以下;
である上記[1]に記載の触媒液。
[3]前記触媒液は更にタングステンイオンを含むものである上記[1]または[2]に記載の無電解Ni−Pめっき用触媒液。
[4]前記触媒液中の前記タングステンイオンの濃度(W換算)は、0.005g/L以上、10g/L以下である上記[3]に記載の無電解Ni−Pめっき用触媒液。
前記触媒化処理されたCu基材を、無電解Ni−Pめっき浴と接触させる無電解めっき処理工程とを含む無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
[6]前記無電解Ni−Pめっき浴はヨウ素イオンを含むものである上記[5]に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
[7]前記触媒化処理されたCu基材表面には、Ni−B、Ni−B−W、Co−B、およびCo−B−Wよりなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒核が付与されている上記[5]または[6]に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
[8]前記触媒化処理されたCu基材の単位面積当たりのニッケル、および/またはコバルトの析出量は0.2×10-3mg/cm2以上、25×10-3mg/cm2以下である上記[7]に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
また本発明の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法によればパターン外析出を抑制できると共に、Cu基材との密着性に優れた無電解Ni−Pめっき皮膜を形成できる。
本発明の触媒液を用いてCu基材に触媒化処理を施すと、Cu基材表面にNi−B、Ni−B−W、Co−B、Co−B−Wよりなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒核を付与できる。Cu基材との密着性にも優れた無電解Ni−Pめっき皮膜を形成できる。
以下、本発明の触媒液について説明する。
本発明の触媒液は、無電解Ni−Pめっき用の触媒液である。具体的にはCu基材表面に触媒核を付与するための触媒液であり、触媒核を付与した後に無電解Ni−Pめっき処理を行ってCu基材に無電解Ni−Pめっき皮膜を形成する。
したがって本発明の触媒液の適用対象はCu基材である。Cu基材とはCu、またはCu合金である。
また本発明の触媒液により触媒核を付与した後に形成する無電解めっき皮膜は無電解Ni−Pめっき皮膜である。
本発明の触媒液は、Cu基材、及び無電解Ni−Pめっき皮膜との組み合わせにおいて効果を発揮するものであり、その他の基材、及び無電解めっき皮膜は対象外である。
本発明の触媒液はニッケルイオン、コバルトイオンの少なくとも1種を含む。ニッケルイオンとコバルトイオンは触媒成分であり、無電解Ni−Pめっき処理時の触媒として作用する。
ニッケルイオンの供給源は、ニッケルイオンを放出するニッケル化合物であればよく、好ましくは触媒液に可溶性を有するニッケル塩である。ニッケル塩としては、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、スルファミン酸ニッケル、炭酸ニッケル等の無機の水溶性ニッケル塩;酢酸ニッケル、次亜リン酸ニッケル等の有機の水溶性ニッケル塩が例示される。好ましいニッケル化合物は硫酸ニッケルである。これらのニッケル化合物は1種、あるいは2種以上用いることができる。
コバルトイオンの供給源は、コバルトイオンを放出するコバルト化合物であればよく、好ましくは触媒液に可溶性を有するコバルト塩である。コバルト塩としては、硫酸コバルト、塩化コバルト、炭酸コバルトなどの無機の水溶性コバルト塩;酢酸コバルト等の有機の水溶性コバルト塩が例示される。好ましいコバルト化合物は、硫酸コバルトである。コバルト化合物は1種、あるいは2種以上用いることができる。
触媒液中のニッケルイオン、および/またはコバルトイオン濃度(夫々Ni換算、Co換算)の下限は好ましくは0.01g/L以上、より好ましくは0.05g/L以上、更に好ましくは0.20g/L以上である。ニッケルイオン、コバルトイオン濃度の上限は10g/L以下、7g/L以下、5g/L以下、3g/L以下、2.5g/L以下の順で好ましい。ニッケルイオンとコバルトイオンを併用する場合は合計量であり、いずれか一方のみを使用する場合は単独の量である。
なお、本発明の触媒液の組成分析は、ICP発光分光分析装置を用いて行う。
ニッケルイオンとコバルトイオンを併用する場合、ニッケルイオンとコバルトイオンの合計に対してコバルトイオンの割合は、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上の順に高い程、好ましい。
本発明の触媒液は還元剤としてジアルキルアミンボランを含む。ジアルキルアミンボランを含有させると、還元反応によりCu基材上にニッケルやコバルトなどの触媒成分を析出させることができる。本発明の触媒液ではジアルキルアミンボランを使用しないと触媒をCu基材に付与できず、したがって無電解Ni−Pめっき皮膜も形成できない。
ジアルキルアミンボランとしてはジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン等が例示され、好ましくはジメチルアミンボランである。これらのジアルキルアミンボランは1種、あるいは2種以上用いることができる。
触媒液中のジアルキルアミンボラン濃度の下限は、好ましくは0.1g/L以上、より好ましくは0.5g/L以上、更に好ましくは0.8g/L以上である。ジアルキルアミンボラン濃度の上限は、10g/L以下、8g/L以下、5g/L以下、3g/L以下、2g/L未満、1.5g/L以下、1g/L以下の順で好ましい。なお、2種以上のジアルキルアミンボランを使用する場合は合計濃度である。
錯化剤は触媒成分であるニッケルやコバルトの沈殿を防止すると共に、ニッケルやコバルトなどの触媒成分の析出反応制御に有効である。このような効果を有する錯化剤であれば特に限定されない。錯化剤としては例えばクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸等の有機酸;グリシン、アラニン、アスパラギン酸等のアミノ酸類;エチレンジアミン、トリエタノールアミン、EDTA等のアミン類が挙げられる。錯化剤は1種、または2種以上用いることができる。
触媒液中の錯化剤濃度の下限は好ましくは0.001mol/L以上、より好ましくは0.005mol/L以上、更に好ましくは0.01mol/L以上である。錯化剤濃度の上限は好ましくは1mol/L以下、より好ましくは0.5mol/L以下、更に好ましくは0.1mol/L以下である。
また本発明は、触媒液に以下の成分を含むことも好ましい実施態様である。
タングステンイオンの供給源は、タングステンイオンを放出するタングステン化合物であればよく、好ましくは触媒液に可溶性を有するタングステン塩である。タングステン塩としては塩化タングステン、タングステン酸、タングステン酸塩などが例示され、タングステン酸塩としては、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウム等が例示される。タングステン化合物は1種、あるいは2種以上用いることができる。
触媒液中のタングステンイオン濃度(W換算)の下限は、好ましくは0.01g/L以上、より好ましくは0.05g/L以上、更に好ましくは0.1g/L以上、より更に好ましくは0.25g/L以上である。タングステンイオン濃度の上限は30g/L以下、20g/L以下、10g/L以下、7g/L以下、5g/L以下、3g/L以下、2.5g/L以下の順で濃度が低い程好ましい。
本発明の触媒液のpHを適切に調整するとCu基材に触媒を付与しやすくなる。pHが低すぎると触媒成分の沈殿が生じやすくなって触媒を十分に付与できなかったり、Cu基材以外の部分にも触媒が付与されることがある。またpHが高すぎると基板の耐久性が低下することがある。
触媒液のpHは、好ましくは7以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは9以上であって、好ましくは12以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは10以下である。
本発明の触媒液を用いた無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法は、Cu基材を本発明の触媒液と接触させる触媒化処理工程と、
該触媒化処理されたCu基材を、無電解Ni−Pめっき浴と接触させる無電解めっき処理工程とを含む。
本発明の対象とする被めっき物はCu基材である。Cu基材とは純銅、または銅合金である。銅合金の合金成分は限定されず、例えばZn、Sn、Al、Be、Fe、Mnなど各種公知の合金成分が例示される。合金成分は2種以上併用してもよい。
Cu基材は単独で用いてもよく、例えばリードフレームや電極板が挙げられる。またCu基材は他の材料と組み合わされていてもよい。例えば絶縁基体上に形成される導電層にCu基材を用いてもよい。なお、本発明ではCu基材が他の材料と組み合わされている場合も含めて被めっき物ということがあるが、めっき対象はCu基材であり、他の材料はめっき対象ではない。
他の材料である絶縁体基板は、セラミックス、樹脂、ガラス、磁器、加味、布、これらの組み合わせ等の各種公知の材料が例示される。上記導電層には、配線や電極などの回路パターンが含まれる。Cu基材に無電解Ni−Pめっき皮膜を形成した材料の用途としては、例えばプリント基板、半導体チップなどの各種電気部品が挙げられる。
必要に応じて前処理を行なった後、被めっき物を本発明の触媒液に接触させてCu基材表面に触媒を付与する。被めっき物を触媒液に接触させる方法は、特に限定されず、例えば触媒液中に被めっき物を浸漬すればよい。本発明の触媒液を用いれば他の材料に触媒を付与することなく、Cu基材に選択的に触媒を付与できる。
触媒液の温度は、高すぎるとパターン外析出を誘発することがあるため、適切に管理することが好ましい。触媒液の温度は、好ましくは20℃以上、より好ましくは25℃以上であって、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは75℃以下である。
処理時間は、特に限定されず、触媒を十分に付与できるように調整すればよい。例えば触媒液中に被めっき物を好ましくは5秒以上、より好ましくは15秒以上であって、好ましくは2時間以下、より好ましくは30分以下程度浸漬すればよい。
触媒化処理後の被めっき物には必要に応じて、各種公知の後処理を施してもよい。
例えば、被めっき物に必要に応じて酸洗処理を施し、被めっき物に残存する不要な触媒成分を除去してもよい。酸洗処理には各種公知の酸洗方法、酸洗条件を採用できる。
導電層単位面積当たりのニッケル、および/またはコバルトの析出量の下限は0.2×10-3mg/cm2以上、1.5×10-3mg/cm2以上、2.5×10-3mg/cm2以上の順に高い程好ましい。ニッケル、および/またはコバルトの析出量の上限は25×10-3mg/cm2以下、20×10-3mg/cm2以下、10×10-3mg/cm2以下、8×10-3mg/cm2以下、5×10-3mg/cm2以下、4.5×10-3mg/cm2以下の順に低い程好ましい。
続いて、被めっき物に無電解Ni−Pめっき処理を行なう。めっき処理を行うとCu基材表面に付与された触媒核を中心に反応が進行してニッケルが析出すると共に、リンが共析されてCu基材にNi−Pめっき皮膜を形成する。無電解Ni−Pめっき浴は用途に応じた組成を使用でき、特に限定されない。また無電解Ni−Pめっき処理条件も常法に従えばよい。無電解めっきの膜厚については、被めっき物の用途などに応じて適宜決めればよく、3〜10μm程度のめっき厚が例示される。
水溶性ニッケル塩の濃度(Ni換算)の下限は、0.5g/L以上、1g/L以上、2g/L以上、3g/L以上の順に濃度が高い程好ましい。また水溶性ニッケル塩の濃度の上限は20g/L以下、15g/L以下、10g/L以下の順に濃度が低い程好ましい。
還元剤は、公知の無電解ニッケルめっき液用のリン含有還元剤を使用できる。還元剤は例えば、次亜リン酸ナトリウム(次亜リン酸ソーダ)、次亜リン酸カリウム等の次亜リン酸塩が挙げられる。
例えば次亜リン酸ナトリウムの濃度は、好ましくは10g/L以上であって、好ましくは50g/L以下、より好ましくは40g/L以下である。
錯化剤の濃度は、好ましくは0.001mol/L以上、より好ましくは0.002mol/L以上であって、好ましくは2mol/L以下、より好ましくは1mol/L以下である。
無電解Ni−Pめっき浴は、更にヨウ素イオンを含有してもよい。ヨウ素イオンは、めっき浴の安定性を向上させる効果を有する。本発明者らが検討した結果、Cu基材に触媒核としてPdを付与した場合、ヨウ素イオンを含有するNi−Pめっき浴で無電解めっき処理を施すと、めっきが析出しなかったり、形成した無電解Ni−Pめっき皮膜の密着性が不十分、パターン外析出など欠陥が生じやすかった。ところが、Cu基材に本発明の上記触媒核を付与した場合、ヨウ素イオンを含有するNi−Pめっき浴で無電解めっき処理を施すと、めっきを析出させることができ、また密着性を向上できると共に、パターン外析出も抑制できることがわかった。したがって本発明ではヨウ素イオンを含有するNi−Pめっき浴を使用することも好ましい実施態様である。
めっき浴中のヨウ素濃度(ヨウ素換算)の下限は、10mg/L以上、50mg/L以上、100mg/L以上、150mg/L以上、200mg/L以上、300mg/L以上、400mg/L以上、500mg/L以上の順に濃度が高い程好ましい。またヨウ素濃度の上限は、4000mg/L以下、3000mg/L以下、2000mg/L以下の順に濃度が低い程好ましい。
ポリイミド基板上に厚さ18μmの圧延銅箔を積層させてパターン形成を行ったテストパターン基板を用意した。パターン基板は、ライン(L)とスペース(S)とが交互に形成されたラインアンドスペースパターンを有しており、ライン(L)が幅50μm、スペース(S)が幅50μmである基板を被めっき物とした。なお、ライン(L)とはパターン幅(線幅)を表し、スペース(S)とは隣り合うパターン同士の間隔(スリット幅)を表す。
また密着性評価用の被めっき物としてハルセル銅板(山本鍍金試験器社製B−60−P05)を使用し、該銅板に下記前処理を行ってから無電解Ni−Pめっき処理を施した。
Cu基材上のNi−Pめっきの析出の有無について以下の基準で評価した。
◎:Cu基材上にNi−Pめっきが析出した。
×:Cu基材上にNi−Pめっきが析出しなかった。
Ni−Pめっき皮膜の外観を観察して以下の基準で評価した。
◎:めっき皮膜に膨れやカジリ(膜厚不足)などの外観ムラがなく、皮膜表面は均一な状態である。
〇:めっき皮膜の一部にカジリが認められる。
△:めっき皮膜の一部が不均一な状態である。
×:めっき皮膜の全面に外観ムラがあり、皮膜表面は不均一な状態である。
無電解Ni−Pめっき皮膜とCu基材との密着性について以下の基準で評価した。密着性試験はクロスカット試験(JIS H8504に準拠)で評価した。
◎:Ni−Pめっきの剥離はなかった。
〇:ライン(L)面積100%に対してNi−Pめっき皮膜の剥離面積は30%未満である。
△:ライン(L)面積100%に対してNi−Pめっき皮膜の剥離面積は30%以上、80%未満である。
×:ライン(L)面積100%に対してNi−Pめっき皮膜の剥離面積は80%以上である。
スペース(S)部分のNi−Pめっき析出状態について以下の基準で評価した。
◎:スペース(S)部分にはNi−Pめっきが析出していない。
〇:スペース(S)部分にNiめっきの析出が認められ、析出面積率は全スペース(S)面積100%に対して10%未満である。
△:スペース(S)部分にNiめっきの析出が認められ、析出面積率は全スペース(S)面積100%に対して10%以上、50%未満である。
×:スペース(S)部分にNiめっきの析出が認められ、析出面積率は全スペース(S)面積100%に対して50%以上である。
ライン(L)部分のNi‐Pめっきの析出状態について以下の基準で評価した。
◎:ライン(L)面積100%に対してNi‐Pめっき未着率は0%である。
〇:ライン(L)面積100%に対してNi‐Pめっき未着率は10%未満である。
△:ライン(L)面積100%に対してNi‐Pめっき未着率は10%以上、50%未満である。
×:ライン(L)面積100%に対してNi‐Pめっき未着率は50%以上である。
表2中、No.1−1〜1−3は、Pd触媒核を付与した例である。
No.1−1、1−2は被めっき物のCu基材にPdを触媒核として付与した後、ヨウ素イオンを含有する無電解Ni−Pめっき浴と接触させたが、浸漬時間が短いとNi−Pめっきを析出させることができなかった。また浸漬時間を長くするとパターン外析出すると共に、密着性も悪かった。
No.1−3はヨウ素イオンを含有しない無電解Ni−Pめっき浴と接触させた参考例である。
No.1−4、1−5ではCu基材に触媒を付与できず、したがってNi−Pめっきを析出させることができなかった。
これらの例から、ニッケルイオン濃度、またはコバルトイオン濃度の増加に比例してライン(L)単位面積当たりのNi析出量、Co析出量が多くなることがわかる。
またニッケルイオン濃度、コバルトイオン濃度を高めると、ヨウ素イオンを含有する無電解Ni−Pめっき浴に対するめっき皮膜の析出性を向上でき、反応性も向上できることがわかる。
更に、ニッケルイオン濃度、またはコバルトイオン濃度が高くなると基板パターン性が低下する傾向があることがわかる。
またニッケルイオンよりもコバルトイオンの方が、良好な反応性が得られることがわかる。
タングステンイオン濃度が高くなると、ライン(L)単位面積当たりのNi析出量、Co析出量が少なくなることがわかる。
またタングステンイオン濃度を高めると反応性は向上するが、濃度が更に高くなるとめっき皮膜の外観性が低下することがわかる。
浴温度を高くすると、ライン(L)単位面積当たりのNi析出量、Co析出量が多くなるが、浴温度が更に高くなると基板パターン性が低下することがわかる。
ジメチルアミンボラン濃度が高くなると、ライン(L)単位面積当たりのNi析出量、Co析出量が多くなるが、ジメチルアミンボラン濃度が更に高くなると反応性が低下することがわかる。
これらの例では全ての評価項目において優れた効果を奏しており、NiイオンとCoイオンの両方を含有させると、より一層すぐれた効果が得られることがわかる。
Claims (5)
- 絶縁基板上に設けられたCu導電層に触媒の付与に用いる触媒液であって、
前記触媒液は、
コバルトイオンと;
ジアルキルアミンボランと;
錯化剤と;
タングステンイオンと;
を含み、
前記コバルトイオンの濃度は、0.01g/L以上、5g/L以下;
前記ジアルキルアミンボランの濃度は、0.1g/L以上、2g/L未満;
前記錯化剤はクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、トリエタノールアミン、およびEDTAよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上;
前記触媒液中の前記タングステンイオンの濃度(W換算)は、0.005g/L以上、10g/L以下;
である無電解Ni−Pめっき用触媒液。 - Cu基材を、請求項1に記載の触媒液と接触させる触媒化処理工程と、
前記触媒化処理されたCu基材を、無電解Ni−Pめっき浴と接触させる無電解めっき処理工程とを含む無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。 - 前記無電解Ni−Pめっき浴はヨウ素イオンを含むものである請求項2に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
- 前記触媒化処理されたCu基材表面には、Co−B−Wの触媒核が付与されている請求項2または3に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
- 前記触媒化処理されたCu基材の単位面積当たりのコバルトの析出量は0.2×10-3mg/cm2以上、25×10-3mg/cm2以下である請求項4に記載の無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法。
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