JPH05156458A - 無電解ニッケル−リンめっき液 - Google Patents
無電解ニッケル−リンめっき液Info
- Publication number
- JPH05156458A JPH05156458A JP32302091A JP32302091A JPH05156458A JP H05156458 A JPH05156458 A JP H05156458A JP 32302091 A JP32302091 A JP 32302091A JP 32302091 A JP32302091 A JP 32302091A JP H05156458 A JPH05156458 A JP H05156458A
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- acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 銅の回路パターン上に無電解ニッケルめっき
した際、下地の銅層とニッケル皮膜の密着性を向上させ
る。 【構成】 次亜リン酸で化学還元する無電解ニッケル−
リンめっき液において、0.5〜100ppm のヨウ素化
合物を含むことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっ
き液。
した際、下地の銅層とニッケル皮膜の密着性を向上させ
る。 【構成】 次亜リン酸で化学還元する無電解ニッケル−
リンめっき液において、0.5〜100ppm のヨウ素化
合物を含むことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっ
き液。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、次亜リン酸塩還元によ
る無電解ニッケル−リンめっき液に関する。
る無電解ニッケル−リンめっき液に関する。
【0002】
【従来の技術】無電解ニッケルめっきは、被めっき材に
ニッケル皮膜を化学還元により析出させる方法で、装飾
用、電子部品用、最近ではディスク用、EMI用等に広
く使用されている。その方法及び有用な組成液は広く知
られており、また実用化されている。公知の無電解ニッ
ケルめっき液は、 (1)硫酸ニッケル等のニッケルイオン源 (2)次亜リン酸ナトリウム等のニッケルイオンの還元
剤 (3)クエン酸等のニッケルイオンの錯化剤 (4)水酸化ナトリウム等のpH調整剤 を主成分とする水溶液である。無電解ニッケルめっき
は、前記の通り様々の用途で使用されるが、その中でも
電子部品用基材に使用される割合が近年大幅に増加して
きている。電子部品用基材への無電解ニッケルめっきは
一般的に次のように行われる。基材としては、ガラスエ
ポキシ、ガラスポリイミド、BTレンジ、セラミック等
を使用し、その上に無電解銅めっき又は電気銅めっきで
20〜40μmの銅層を形成する。その後、焼付け、現
像、エッチングを行い銅の回路パターンを形成する。次
に銅の回路パターン上にのみ無電解ニッケルめっきを行
うため、銅にニッケルの触媒活性を与えるのに置換パラ
ジウム処理を行う。その後無電解ニッケルめっきを行
い、銅の回路パターン上に2〜10μmのニッケル層を
形成する。上記のように無電解ニッケルめっきを行った
基板は、実装部とスルーホールラウンド以外にレジスト
を塗り、その後、無電解金めっき又は電気金めっきで
0.5〜2μmの金層を形成する。次に、実装部にIC
等の部品を実装して電子部品となる。
ニッケル皮膜を化学還元により析出させる方法で、装飾
用、電子部品用、最近ではディスク用、EMI用等に広
く使用されている。その方法及び有用な組成液は広く知
られており、また実用化されている。公知の無電解ニッ
ケルめっき液は、 (1)硫酸ニッケル等のニッケルイオン源 (2)次亜リン酸ナトリウム等のニッケルイオンの還元
剤 (3)クエン酸等のニッケルイオンの錯化剤 (4)水酸化ナトリウム等のpH調整剤 を主成分とする水溶液である。無電解ニッケルめっき
は、前記の通り様々の用途で使用されるが、その中でも
電子部品用基材に使用される割合が近年大幅に増加して
きている。電子部品用基材への無電解ニッケルめっきは
一般的に次のように行われる。基材としては、ガラスエ
ポキシ、ガラスポリイミド、BTレンジ、セラミック等
を使用し、その上に無電解銅めっき又は電気銅めっきで
20〜40μmの銅層を形成する。その後、焼付け、現
像、エッチングを行い銅の回路パターンを形成する。次
に銅の回路パターン上にのみ無電解ニッケルめっきを行
うため、銅にニッケルの触媒活性を与えるのに置換パラ
ジウム処理を行う。その後無電解ニッケルめっきを行
い、銅の回路パターン上に2〜10μmのニッケル層を
形成する。上記のように無電解ニッケルめっきを行った
基板は、実装部とスルーホールラウンド以外にレジスト
を塗り、その後、無電解金めっき又は電気金めっきで
0.5〜2μmの金層を形成する。次に、実装部にIC
等の部品を実装して電子部品となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子部品等、銅層上に
選択的に無電解ニッケルめっきを行った場合、従来の技
術では、しばしば銅とニッケル間の十分な密着が得られ
ないことがあった。本発明は、無電解ニッケルめっき液
中にヨウ素化合物を一定濃度添加することにより銅とニ
ッケル間の密着不良を皆無にしたものである。無電解ニ
ッケル液中にヨウ素化合物を含有しているものは、特公
昭53−3326に開示されているヨウ素化合物を添加
した液、特公昭56−43108に開示されているヨー
ド置換有機化合物を添加した液があるが、これらは液安
定性を得るために添加されたもので、銅とニッケル間の
密着性向上には着眼されていなかった。本発明は、銅と
ニッケル間の密着性を向上されるのにヨウ素化合物が有
効であり、その有効濃度範囲を見い出したものであり、
本発明の無電解ニッケルめっき液により下地の銅層との
密着の優れたニッケル皮膜が得られる。
選択的に無電解ニッケルめっきを行った場合、従来の技
術では、しばしば銅とニッケル間の十分な密着が得られ
ないことがあった。本発明は、無電解ニッケルめっき液
中にヨウ素化合物を一定濃度添加することにより銅とニ
ッケル間の密着不良を皆無にしたものである。無電解ニ
ッケル液中にヨウ素化合物を含有しているものは、特公
昭53−3326に開示されているヨウ素化合物を添加
した液、特公昭56−43108に開示されているヨー
ド置換有機化合物を添加した液があるが、これらは液安
定性を得るために添加されたもので、銅とニッケル間の
密着性向上には着眼されていなかった。本発明は、銅と
ニッケル間の密着性を向上されるのにヨウ素化合物が有
効であり、その有効濃度範囲を見い出したものであり、
本発明の無電解ニッケルめっき液により下地の銅層との
密着の優れたニッケル皮膜が得られる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケルイオ
ンの供給源として硫酸ニッケル6水和物、ニッケルイオ
ンの錯化剤としてオキシカルボン酸、ジカルボン酸、モ
ノカルボン酸のうち少なくとも2種類以上のカルボン
酸、ニッケルイオンの還元剤として次亜リン酸塩を含
み、アンモニア水又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムでpHを4〜7に調整した無電解ニッケル−リンめっ
き液であって、ヨウ素化合物を0.5〜100ppm 含む
ことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっき液であ
る。ニッケルイオンの錯化剤としては、オキシカルボン
酸、ジカルボン酸、モノカルボン酸のうち少なくとも2
種類以上のカルボン酸を使用するが、オキシカルボン酸
としてはクエン酸1水和物、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、
ジカルボン酸としてはマロン酸、マレイン酸、コハク
酸、モノカルボン酸としては酢酸、グリシンを使用す
る。ニッケルイオンの還元剤としては、主に次亜リン酸
ナトリウム1水和物を使用する。次亜リン酸ナトリウム
1水和物の濃度は、15〜40g/l で使用し、多いとニ
ッケルの析出速度が早くなり、少ないとニッケルの析出
速度が遅くなる。液のpHは、アンモニア水又は水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムを単独又は併用して使用
し、4〜7に調整する。ヨウ素化合物としては、ヨウ素
ナトリウム、ヨウ素カリウム等を使用する。ヨウ素化合
物の濃度は、0.5〜100ppm で使用し、0.5ppm
以上では銅とニッケル間の密着性向上の効果が得られ
ず、100ppm 以上ではニッケルの析出速度を低下させ
る。その他、必要に応じて微量の液安定剤を使用しても
良い。液安定剤としては、2価のイオウ化合物、鉛化合
物等が使用される。本発明の無電解ニッケル−リンめっ
き液は、例えば次のようにして製造することができる。
無電解ニッケル−リンめっき液を1l製造するのには、
まず、800mlの純水に硫酸ニッケル6水和物を10〜
40g溶解し、次に、クエン酸1水和物2〜42g、マ
ロン酸1〜21gを順次溶解する。完全に溶解した後、
液安定剤として、硫化カリウムを5〜20ppm 添加す
る。次に次亜リン酸ナトリウム1水和物を15〜40g
溶解する。完全に溶解した後、水酸化ナトリウムでpH
を4〜7に調整する。次にヨウ化ナトリウムを0.5〜
100ppm 添加し、最後に純水で液量1lに調整する。
以上の方法で得られた無電解ニッケル−リンめっき液
は、液温を85℃にし、パラジウム置換処理した銅の回
路パターンを形成したガラスエポキシ板を浸漬すると、
銅層上に光沢のある均一なニッケル皮膜が析出する。析
出したニッケル皮膜は、下地の銅層との密着性に優れ、
ピール試験で銅とニッケル間の剥離は皆無である。
ンの供給源として硫酸ニッケル6水和物、ニッケルイオ
ンの錯化剤としてオキシカルボン酸、ジカルボン酸、モ
ノカルボン酸のうち少なくとも2種類以上のカルボン
酸、ニッケルイオンの還元剤として次亜リン酸塩を含
み、アンモニア水又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムでpHを4〜7に調整した無電解ニッケル−リンめっ
き液であって、ヨウ素化合物を0.5〜100ppm 含む
ことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっき液であ
る。ニッケルイオンの錯化剤としては、オキシカルボン
酸、ジカルボン酸、モノカルボン酸のうち少なくとも2
種類以上のカルボン酸を使用するが、オキシカルボン酸
としてはクエン酸1水和物、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、
ジカルボン酸としてはマロン酸、マレイン酸、コハク
酸、モノカルボン酸としては酢酸、グリシンを使用す
る。ニッケルイオンの還元剤としては、主に次亜リン酸
ナトリウム1水和物を使用する。次亜リン酸ナトリウム
1水和物の濃度は、15〜40g/l で使用し、多いとニ
ッケルの析出速度が早くなり、少ないとニッケルの析出
速度が遅くなる。液のpHは、アンモニア水又は水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムを単独又は併用して使用
し、4〜7に調整する。ヨウ素化合物としては、ヨウ素
ナトリウム、ヨウ素カリウム等を使用する。ヨウ素化合
物の濃度は、0.5〜100ppm で使用し、0.5ppm
以上では銅とニッケル間の密着性向上の効果が得られ
ず、100ppm 以上ではニッケルの析出速度を低下させ
る。その他、必要に応じて微量の液安定剤を使用しても
良い。液安定剤としては、2価のイオウ化合物、鉛化合
物等が使用される。本発明の無電解ニッケル−リンめっ
き液は、例えば次のようにして製造することができる。
無電解ニッケル−リンめっき液を1l製造するのには、
まず、800mlの純水に硫酸ニッケル6水和物を10〜
40g溶解し、次に、クエン酸1水和物2〜42g、マ
ロン酸1〜21gを順次溶解する。完全に溶解した後、
液安定剤として、硫化カリウムを5〜20ppm 添加す
る。次に次亜リン酸ナトリウム1水和物を15〜40g
溶解する。完全に溶解した後、水酸化ナトリウムでpH
を4〜7に調整する。次にヨウ化ナトリウムを0.5〜
100ppm 添加し、最後に純水で液量1lに調整する。
以上の方法で得られた無電解ニッケル−リンめっき液
は、液温を85℃にし、パラジウム置換処理した銅の回
路パターンを形成したガラスエポキシ板を浸漬すると、
銅層上に光沢のある均一なニッケル皮膜が析出する。析
出したニッケル皮膜は、下地の銅層との密着性に優れ、
ピール試験で銅とニッケル間の剥離は皆無である。
【0005】
実施例1 硫酸ニッケル6水和物25g、クエン酸1水和物20
g、マロン酸5g、硫化カリウム5ppm 、次亜リン酸ナ
トリウム1水和物15g、ヨウ化ナトリウム20ppm を
含み、水酸化ナトリウムでpH6に調整した無電解ニッ
ケル−リンめっき液1lを85℃に加温し、そこにパラ
ジウム置換触媒液メルプレートアクチベータ350(メ
ルテックス(株))で30℃で2分処理した両面銅張積
層板E−67(日立化成工業(株))を15分間浸漬し
た。銅箔上には4.5μmのニッケル皮膜が形成した。
そのニッケル皮膜上に更に硫酸銅5水塩150g/l 、硫
酸200ml/lを主成分とする電気銅めっき液で2A/dm2
で30分めっき処理し、20μmの電気銅皮膜を形成し
た。その後、両面銅張積層板の端部にカッターで傷をつ
け、銅箔/ニッケル/電気銅層の引きはがし試験を行っ
た。銅箔とニッケル、ニッケルと電気銅間では優れた密
着性が得られ、層間の剥離は皆無であった。
g、マロン酸5g、硫化カリウム5ppm 、次亜リン酸ナ
トリウム1水和物15g、ヨウ化ナトリウム20ppm を
含み、水酸化ナトリウムでpH6に調整した無電解ニッ
ケル−リンめっき液1lを85℃に加温し、そこにパラ
ジウム置換触媒液メルプレートアクチベータ350(メ
ルテックス(株))で30℃で2分処理した両面銅張積
層板E−67(日立化成工業(株))を15分間浸漬し
た。銅箔上には4.5μmのニッケル皮膜が形成した。
そのニッケル皮膜上に更に硫酸銅5水塩150g/l 、硫
酸200ml/lを主成分とする電気銅めっき液で2A/dm2
で30分めっき処理し、20μmの電気銅皮膜を形成し
た。その後、両面銅張積層板の端部にカッターで傷をつ
け、銅箔/ニッケル/電気銅層の引きはがし試験を行っ
た。銅箔とニッケル、ニッケルと電気銅間では優れた密
着性が得られ、層間の剥離は皆無であった。
【0006】実施例2 ヨウ化ナトリウム20ppm の代わりにヨウ化カリウム4
5ppm を使用し以外は実施例1と同じ。銅箔とニッケ
ル、ニッケルと電気銅間での層間の剥離は皆無であっ
た。
5ppm を使用し以外は実施例1と同じ。銅箔とニッケ
ル、ニッケルと電気銅間での層間の剥離は皆無であっ
た。
【0007】比較例1 ヨウ化ナトリウムを除いた以外は実施例1と同じ。被め
っき表面の約90%で銅箔とニッケル間の密着不良が生
じた。
っき表面の約90%で銅箔とニッケル間の密着不良が生
じた。
【0008】
【発明の効果】本発明の無電解ニッケル−リンめっき液
は、ヨウ素化合物を適量含むことにより、銅の回路パタ
ーン上にめっきする際、銅とニッケル間に優れた密着性
が得られる無電解ニッケル−リンめっき液である。
は、ヨウ素化合物を適量含むことにより、銅の回路パタ
ーン上にめっきする際、銅とニッケル間に優れた密着性
が得られる無電解ニッケル−リンめっき液である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケルイオ
ンの供給源として硫酸ニッケル6水和物、ニッケルイオ
ンの錯化剤としてオキシカルボン酸、ジカルボン酸、モ
ノカルボン酸のうち少なくとも2種類以上のカルボン
酸、ニッケルイオンの還元剤として次亜リン酸塩を含
み、アンモニア水又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムでpHを4〜7に調整した無電解ニッケル−リンめっ
き液であって、ヨウ素化合物を0.5〜100ppm 含む
ことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっき液であ
る。ニッケルイオンの錯化剤としては、オキシカルボン
酸、ジカルボン酸、モノカルボン酸のうち少なくとも2
種類以上のカルボン酸を使用するが、オキシカルボン酸
としてはクエン酸1水和物、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、
ジカルボン酸としてはマロン酸、マレイン酸、コハク
酸、モノカルボン酸としては酢酸、グリシンを使用す
る。ニッケルイオンの還元剤としては、主に次亜リン酸
ナトリウム1水和物を使用する。次亜リン酸ナトリウム
1水和物の濃度は、15〜40g/l で使用し、多いとニ
ッケルの析出速度が早くなり、少ないとニッケルの析出
速度が遅くなる。液のpHは、アンモニア水又は水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムを単独又は併用して使用
し、4〜7に調整する。ヨウ素化合物としては、ヨウ素
ナトリウム、ヨウ素カリウム等を使用する。ヨウ素化合
物の濃度は、0.5〜100ppm で使用し、0.5ppm
以下では銅とニッケル間の密着性向上の効果が得られ
ず、100ppm 以上ではニッケルの析出速度を低下させ
る。その他、必要に応じて微量の液安定剤を使用しても
良い。液安定剤としては、2価のイオウ化合物、鉛化合
物等が使用される。本発明の無電解ニッケル−リンめっ
き液は、例えば次のようにして製造することができる。
無電解ニッケル−リンめっき液を1l製造するのには、
まず、800mlの純水に硫酸ニッケル6水和物を10〜
40g溶解し、次に、クエン酸1水和物2〜42g、マ
ロン酸1〜21gを順次溶解する。完全に溶解した後、
液安定剤として、硫化カリウムを5〜20ppm 添加す
る。次に次亜リン酸ナトリウム1水和物を15〜40g
溶解する。完全に溶解した後、水酸化ナトリウムでpH
を4〜7に調整する。次にヨウ化ナトリウムを0.5〜
100ppm 添加し、最後に純水で液量1lに調整する。
以上の方法で得られた無電解ニッケル−リンめっき液
は、液温を85℃にし、パラジウム置換処理した銅の回
路パターンを形成したガラスエポキシ板を浸漬すると、
銅層上に光沢のある均一なニッケル皮膜が析出する。析
出したニッケル皮膜は、下地の銅層との密着性に優れ、
ピール試験で銅とニッケル間の剥離は皆無である。
ンの供給源として硫酸ニッケル6水和物、ニッケルイオ
ンの錯化剤としてオキシカルボン酸、ジカルボン酸、モ
ノカルボン酸のうち少なくとも2種類以上のカルボン
酸、ニッケルイオンの還元剤として次亜リン酸塩を含
み、アンモニア水又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムでpHを4〜7に調整した無電解ニッケル−リンめっ
き液であって、ヨウ素化合物を0.5〜100ppm 含む
ことを特徴とする無電解ニッケル−リンめっき液であ
る。ニッケルイオンの錯化剤としては、オキシカルボン
酸、ジカルボン酸、モノカルボン酸のうち少なくとも2
種類以上のカルボン酸を使用するが、オキシカルボン酸
としてはクエン酸1水和物、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、
ジカルボン酸としてはマロン酸、マレイン酸、コハク
酸、モノカルボン酸としては酢酸、グリシンを使用す
る。ニッケルイオンの還元剤としては、主に次亜リン酸
ナトリウム1水和物を使用する。次亜リン酸ナトリウム
1水和物の濃度は、15〜40g/l で使用し、多いとニ
ッケルの析出速度が早くなり、少ないとニッケルの析出
速度が遅くなる。液のpHは、アンモニア水又は水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムを単独又は併用して使用
し、4〜7に調整する。ヨウ素化合物としては、ヨウ素
ナトリウム、ヨウ素カリウム等を使用する。ヨウ素化合
物の濃度は、0.5〜100ppm で使用し、0.5ppm
以下では銅とニッケル間の密着性向上の効果が得られ
ず、100ppm 以上ではニッケルの析出速度を低下させ
る。その他、必要に応じて微量の液安定剤を使用しても
良い。液安定剤としては、2価のイオウ化合物、鉛化合
物等が使用される。本発明の無電解ニッケル−リンめっ
き液は、例えば次のようにして製造することができる。
無電解ニッケル−リンめっき液を1l製造するのには、
まず、800mlの純水に硫酸ニッケル6水和物を10〜
40g溶解し、次に、クエン酸1水和物2〜42g、マ
ロン酸1〜21gを順次溶解する。完全に溶解した後、
液安定剤として、硫化カリウムを5〜20ppm 添加す
る。次に次亜リン酸ナトリウム1水和物を15〜40g
溶解する。完全に溶解した後、水酸化ナトリウムでpH
を4〜7に調整する。次にヨウ化ナトリウムを0.5〜
100ppm 添加し、最後に純水で液量1lに調整する。
以上の方法で得られた無電解ニッケル−リンめっき液
は、液温を85℃にし、パラジウム置換処理した銅の回
路パターンを形成したガラスエポキシ板を浸漬すると、
銅層上に光沢のある均一なニッケル皮膜が析出する。析
出したニッケル皮膜は、下地の銅層との密着性に優れ、
ピール試験で銅とニッケル間の剥離は皆無である。
フロントページの続き (72)発明者 山本 弘 茨城県下館市大字森添島1245番地 日立ボ ーデン株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 ニッケルイオンの供給源として硫酸ニッ
ケル6水和物、ニッケルイオンの錯化剤としてオキシカ
ルボン酸、ジカルボン酸、モノカルボン酸のうち少なく
とも2種類以上のカルボン酸、ニッケルイオンの還元剤
として次亜リン酸塩を含み、アンモニア水又は水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムでpHを4〜7に調整した無
電解ニッケル−リンめっき液であって、ヨウ素化合物を
0.5〜100ppm 含むことを特徴とする無電解ニッケ
ル−リンめっき液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32302091A JPH05156458A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 無電解ニッケル−リンめっき液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32302091A JPH05156458A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 無電解ニッケル−リンめっき液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156458A true JPH05156458A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18150230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32302091A Pending JPH05156458A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 無電解ニッケル−リンめっき液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05156458A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0864533A2 (en) * | 1997-03-13 | 1998-09-16 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method of purifying alkaline solution and method of etching semiconductor wafers |
JP2004124261A (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-22 | Enthone Inc | 金属の無電解析出法 |
JP2010132949A (ja) * | 2008-12-03 | 2010-06-17 | C Uyemura & Co Ltd | 無電解ニッケルめっき浴及び無電解ニッケルめっき方法 |
JP6950051B1 (ja) * | 2020-07-22 | 2021-10-13 | 上村工業株式会社 | 無電解Ni−Pめっき用触媒液、および該触媒液を用いた無電解Ni−Pめっき皮膜の形成方法 |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP32302091A patent/JPH05156458A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0864533A2 (en) * | 1997-03-13 | 1998-09-16 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method of purifying alkaline solution and method of etching semiconductor wafers |
EP0864533A3 (en) * | 1997-03-13 | 1999-04-07 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method of purifying alkaline solution and method of etching semiconductor wafers |
JP2004124261A (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-22 | Enthone Inc | 金属の無電解析出法 |
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