JP3391325B2 - コンデンサ - Google Patents
コンデンサInfo
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- H01G4/08—Inorganic dielectrics
- H01G4/10—Metal-oxide dielectrics
- H01G4/105—Glass dielectric
Description
ばパルス発生用コンデンサ(非線形コンデンサ)等とし
て使用されるコンデンサに関する。
ランプやメタルハライドランプに用いられるパルス発生
用コンデンサは、非線形特性を有する必要がある。従
来、このパルス発生用コンデンサの非線形特性を得るた
め、電極ペーストとしてAg粉末にホウケイ酸ガラスや
ホウケイ酸鉛ガラスをワニスと共に添加したものを採用
していた。
ガラスやホウケイ酸鉛ガラスは、電極を焼付けるとき
に、セラミック素体に拡散し、セラミック素体が本来持
っているパルス性能を十分に引き出せないという問題が
あった。また、電極ペーストの印刷条件や焼付け条件に
よってガラスの厚みや状態が変わり、非線形特性がばら
つくという問題があった。
は、電極とセラミック素体との接合力を強める作用もす
る。ところで、一般に、パルス発生用コンデンサは、電
極にはんだ付けされたリード端子を有している。そし
て、パルス発生用コンデンサは、HIDランプの口金内
で使用されるため、高温に晒される。ところが、このリ
ード端子を有したパルス発生用コンデンサが高温に晒さ
れると、電気的特性が低下するという問題があった。こ
れは、リード端子と電極を電気的に接続するはんだ中の
Snが電極中に拡散し、電極中のガラスと金属との結合
を弱めたり、ガラスとセラミック素体との結合を弱める
からである。このため、従来のパルス発生用コンデンサ
は、高温に晒される環境での使用に適さなかった。
しているコンデンサを提供することにある。さらに、本
発明の他の目的は、電極にはんだ付けされたリード端子
を有し、かつ、高温に晒されても電気的特性が低下しな
いコンデンサを提供することにある。
するため、本発明に係るコンデンサは、板状のセラミッ
ク素体の表裏面にそれぞれガラス層を介して第1金属層
を設けたことを特徴とする。
素体と第1金属層を分離するため、電気的特性のばらつ
きが抑えられる。また、セラミック素体が非線形コンデ
ンサ素体のときには、ガラス層の材料として、ホウケイ
酸鉛ビスマス系ガラスやホウケイ酸バリウム系ガラスを
採用するのが望ましい。これらのガラスは、電極を焼付
けるときにセラミック素体に拡散しにくいため、セラミ
ック素体が本来有しているパルス性能を引き出せるから
である。
ガラス粉末を攪拌しながら熱処理したり、金属粉末とガ
ラス粉末を含むペーストを塗布、焼付けることにより量
産性良く形成される。特に、セラミック素体とガラス粉
末を攪拌しながら熱処理すると、ガラス層がセラミック
素体の表面に均一に形成され、特性のばらつきをさらに
小さくすることができるとともに、耐電圧も向上する。
で第1金属層を形成することにより、コンデンサが高温
に晒されてはんだ付け用のはんだに含まれているSnが
電極に拡散しても、第1金属層がSnの拡散を防止し、
ガラス層へSnが侵入しないようにする。このため、コ
ンデンサの電気的特性が劣化しなくなる。ここに、Sn
より酸素との結合が強い材料としては、Ti,Mo,
W,V,Cr,Niおよびそれらの合金等がある。
有率が2.5wt%以下であるはんだで、第1金属層あ
るいは第1金属層上に設けられた第2金属層にリード端
子がはんだ付けされていることを特徴とする。または、
本発明に係るコンデンサは、Pb含有率が5wt%以下
であるめっきで被覆されたリード端子が、第1金属層あ
るいは第2金属層にはんだ付けされていることを特徴と
する。
に含まれるPbの含有量やリード端子を被覆するめっき
に含まれるPbの含有量が少ないため、電極に拡散する
Pbの量が少なくなり、ガラス層へPbが侵入しにくく
なる。このため、コンデンサの電気特性が劣化しにくく
なる。
の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
HIDランプの始動用に用いられるパルス発生用コンデ
ンサ(非線形コンデンサ)を例にして、その基本的な構
成を製造方法とともに説明する。
は、チタン酸ジルコン酸バリウムやチタン酸ストロンチ
ウム等を主成分とするセラミック粉末とバインダを混練
してスラリー状にしたものを、成形金型に充填して乾式
プレスした後、焼成して形成される。次に、ホウケイ酸
鉛ビスマス系ガラスやホウケイ酸バリウム系ガラス等の
ガラスペーストを印刷法等の方法により、セラミック素
体2の上下面にそれぞれ0.01〜0.1μmの厚さで
塗布した後、850℃で焼付けしてガラス層3を形成す
る。
面に、それぞれ第1電極層4がスパッタリング法、真空
蒸着法、印刷法等の方法により形成される。第1電極層
4の材料としては、Snより酸素との結合力が強く、S
nバリア効果のある金属を使用するのが好ましい。具体
的には、Ti,Mo,V,Cr,Niあるいはこれらの
合金等である。この後、第1電極層4の表面に、それぞ
れ第2電極層5がスパッタリング法、真空蒸着法、印刷
法等の方法により形成される。第2電極層5の材料とし
ては、はんだ付けが容易な金属を使用するのが好まし
い。具体的には、Au,Ag,Cu,Niあるいはこれ
らの合金等である。
それぞれの表面に、リード端子7がリフロー法によりは
んだ付けされる。はんだ6及びリード端子7のめっき
は、Sn,Sn/Ag,Sn/Cu等のようにPbの量
が少ない(または、含まない)ものがよい。この後、リ
ード端子7の導出部を残して、エポキシ粉体樹脂を流動
浸漬法にてコンデンサ1の表面に塗布して外装8を形成
する。
は、ガラス層3がセラミック素体2と第1電極層4を分
離しているので、電気的特性のばらつきを抑えることが
できる。また、ホウケイ酸鉛ビスマス系ガラスやホウケ
イ酸バリウム系ガラスを使用しているので、電極層4,
5を焼付けるときに、これらのガラスはセラミック素体
2に拡散せずセラミック素体2が本来有しているパルス
性能を引き出すことができる。
結合力が強い金属で形成することにより、コンデンサ1
が高温に晒されてはんだ6に含まれているSnが電極層
5,4側に拡散しても、第1電極層4がSnの拡散を防
止し、ガラス層3へSnが侵入しないようにする。これ
により、コンデンサ1の電気的特性の劣化を防止するこ
とができる。また、はんだ6及びリード端子7のめっき
として、Sn,Sn/Ag,Sn/Cu等のようにPb
の量が少ない(または、含まない)ものを採用している
ので、コンデンサ1が高温に晒されても、電極層5,4
側に拡散するPbの量が少なく、ガラス層3へPbが侵
入しにくくなる。これにより、コンデンサ1の電気特性
の劣化を防止することができる。
ガラス層3について、より詳細に説明する。ガラス層3
の代表的な形成方法は以下の3種類である。第1の形成
方法は、前述したように、ホウケイ酸鉛ビスマス系ガラ
スやホウケイ酸バリウム系ガラス等のガラスペーストを
印刷法等の方法により、セラミック素体2の上下面にそ
れぞれ0.01〜0.1μmの厚さで塗布した後、85
0℃で焼付けしてガラス層3を形成する方法である。
コン酸バリウムを主成分とするセラミック粉末を用い
て、直径が18mm、厚みが1mmの円板形セラミック
素体2を形成した後、このセラミック素体2の上下面
に、ホウケイ酸バリウム系ガラスペーストを用いて印刷
法で、直径が16mmの円形パターンのガラス層3を形
成した。次に、Cu,Ni,Ag,Ag−Pd等を用い
てスパッタリング法、真空蒸着法、印刷法等の方法によ
り、ガラス層3の表面に第1電極層4を形成した。本実
施形態では、厚み0.3μmのCu層をスパッタリング
法で形成した。
サ1の発生パルス電圧を測定した結果を示すグラフであ
る。比較のために、ガラス層3を形成しなかったコンデ
ンサの発生パルス電圧の測定結果も併せて記載してい
る。図5から、ガラス層3を形成しているコンデンサ1
は発生パルス電圧が高く安定しているのに対して、ガラ
ス層3を形成しなかったコンデンサは発生パルス電圧が
低く、かつ、ばらつきも大きいことが分かる。
に、交流電源16と、400ワットの高圧水銀ランプ用
安定器17と、ブレークオーバ電圧が150Vのサイリ
スタスイッチ18とで構成される回路を使って測定し
た。非線形コンデンサ1に交流電源16の交流電圧を印
加すると、非線形コンデンサ1のヒステリシスによって
急激に分極の反転が生じ、反転時に電流が流れる。さら
に、交流電圧を上げると、分極が飽和して電流は非常に
小さくなる。非線形コンデンサ1と直列に安定器(コイ
ル)17が接続されているため、この電流の変化に応じ
たパルス電圧(逆起電力)が安定器(コイル)17の両
端間に発生する。実際に使用するときには、高圧ナトリ
ウムランプ、メタルハライドランプ等のHIDランプ2
0を点線の矢印で示した位置に接続する。
とガラス粉末とを含むペーストを印刷法等の方法によ
り、セラミック素体2の上下面にそれぞれ例えば5μm
の厚さで厚膜塗布した後、高温で焼付けして形成する方
法である。この場合、図7に示すように、厚膜のセラミ
ック素体2側にガラスが析出してガラス層3が形成さ
れ、逆に、反対側(厚膜の表面側)は金属粉末リッチと
なって焼結電極層25が形成される。ガラス層3の厚み
は、0.01〜0.1μmになるように調整するのが好
ましい。金属粉末としては、Au,Ag,Cu,Ni等
が使用される。
すように、セラミック素体2とホウケイ酸バリウム系ガ
ラス粉末12を円筒状のアルミナポット15に入れた
後、このポット15を850℃の高温炉の中で軸Lを中
心にして矢印K方向に回転させる方法である。これによ
り、セラミック素体2とホウケイ酸バリウム系ガラス粉
末12がポット15内で攪拌され、ホウケイ酸バリウム
系ガラス粉末12がセラミック素体2の表面に均一に付
着して焼付けられ、図9に示すように均一な厚さのガラ
ス層3がセラミック素体2の全表面に形成される。ガラ
ス層3の厚みは、0.01〜0.1μmに設定するのが
好ましい。
μmのCu層(第1電極層)4をスパッタリング法で形
成した。この方法で得られるコンデンサ1は、ガラス層
3がセラミック素体2の表面に均一に形成されているた
め、印刷法によって形成したガラス層を有するコンデン
サと比較して、特性のばらつきがさらに小さくなる。図
10は、第3の形成方法で制作したガラス層3を有する
複数のコンデンサ1の発生パルス電圧を測定した結果を
示すグラフである。比較のため、ガラス層を印刷法によ
って形成したコンデンサの発生パルス電圧の測定結果も
併せて記載している。
次に、第1電極層4について、より詳細に説明する。第
1電極層4は、前述したように、Snより酸素との結合
力が強く、Snバリア効果のある金属(Ti,Mo,
V,Cr,Niあるいはこれらの合金等)からなること
が好ましい。例えば、図11に示すように、チタン酸ジ
ルコン酸バリウムを主成分とするセラミック粉末を用い
て、直径が12mm、厚みが1mmの円板形セラミック
素体2を形成した後、このセラミック素体2の上下面
に、ホウケイ酸バリウム系ガラスペーストを用いて印刷
法で、直径が11mmで厚さが0.01μmの円形パタ
ーンのガラス層3を形成した。
グ法により、第1電極層4として厚みが0.5μmのモ
ネル(Ni−Cu合金)層を形成するとともに、第2電
極層5として厚みが0.3μmのCu層を形成した。こ
の後、第2電極層5のそれぞれの表面に、リード端子で
あるはんだめっき軟銅線7を、Sn/Ag=96.5/
3.5のクリームはんだ6を用いたリフロー法によりは
んだ付けした。
コンデンサ1は、高温に晒されて、はんだ6中のSnが
電極に拡散しても、第1電極層4がSnの拡散を防止
し、ガラス層3へSnが侵入しにくい。この結果、非線
形コンデンサ1の発生パルス電圧の低下を防ぐことがで
きる。図12は、コンデンサ1を150℃の雰囲気中に
放置し、1時間後、100時間後、300時間後、10
00時間後の発生パルス電圧の変化率を測定した結果を
示すグラフである(実線29参照)。比較のために、セ
ラミック素体の上下面にそれぞれガラス層を介してAg
電極を形成したコンデンサの発生パルス電圧の変化率の
測定結果も併せて記載している(点線30参照)。Sn
バリア効果のある第1金属層4を設けているコンデンサ
1は、150℃の高温に晒されても、発生パルス電圧は
高く安定している。これに対して、Snバリア効果のあ
る金属層を設けていないコンデンサは、150℃の高温
に晒されると、発生パルス電圧は著しく低下している。
ンデンサを、X線マイクロアナライザを用いて分析した
ところ、Snバリア効果のある金属層を設けていないコ
ンデンサは、ガラス層全体に略均一にSnが拡散してい
たのに対して、Snバリア効果のある第1電極層4を設
けているコンデンサ1は、ガラス層3へのSnの拡散が
ほとんど認められなかった。
ロンチウムを主成分とするセラミック粉末を用いて、直
径が13mm、厚みが0.5mmの円板形セラミック素
体2を形成した後、このセラミック素体2の上下面に、
Ag粉末とガラス粉末をバインダ(ワニス)とともに混
練したペーストを用いて印刷法で厚膜塗布した後、85
0℃で焼付けしてガラス層3を形成した。この時、厚膜
のセラミック素体2側にガラスが析出してガラス層3が
形成され、逆に、反対側(厚膜の表面側)はAg粉末リ
ッチとなって、焼結電極層(第3電極層)25が形成さ
れる。このAg焼結電極層25の上にスパッタリング法
により、第1電極層4として厚みが0.2μmのTi層
を形成するとともに、第2電極層5として厚みが0.3
μmのCu層を形成した。次に、第2電極層5のそれぞ
れの表面に、リード端子であるはんだめっき軟銅線7
を、Sn/Ag=96.5/3.5のクリームはんだ6
を用いたリフロー法によりはんだ付けした。
ックコンデンサ1は、高温に晒されて、はんだ6中のS
nが電極に拡散しても、第1電極層4がSnの拡散を防
止し、ガラス層3へSnが侵入しないようにする。この
結果、コンデンサ1の静電容量の低下および誘電損失の
上昇を防ぐことができる。図14および図15は、それ
ぞれ、コンデンサ1を150℃の雰囲気中に放置し、1
時間後、300時間後、500時間後、1000時間後
の静電容量変化率および誘電損失変化率を測定した結果
を示すグラフである(実線37,39参照)。ここに、
静電容量および誘電損失は、測定周波数が1KHz、測
定電圧が1Vrmsの条件の下で測定した。比較のため
に、第1電極層4及び第2電極層5を形成しなかったコ
ンデンサの静電容量変化率および誘電損失変化率の測定
結果も併せて記載している(点線38,40参照)。S
nバリア効果のある第1電極層4を設けているコンデン
サ1は、150℃の高温に晒されても静電容量と誘電損
失の劣化は確認できなかった。これに対して、Snバリ
ア効果のある金属層を設けていないコンデンサは、15
0℃の高温に晒されると、時間経過とともに静電容量の
低下と誘電損失の上昇が見られる。
て、図16〜図18]次に、はんだ6およびリード端子
7のめっきについて、より詳細に説明する。前述したよ
うに、はんだ6およびリード端子7のめっきには、S
n,Sn/Ag,Sn/Cu等のようにPbの量が少な
い(または、含まない)ものを使用することが好まし
い。より具体的には、はんだ6には、Pb含有量が2.
5wt%以下のものが使用される。リード端子7のめっ
きには、Pb含有量が5wt%以下のものが使用され
る。
ルコン酸バリウムを主成分とするセラミック粉末を用い
て、直径が12mm、厚みが1mmの円板形セラミック
素体2を形成した後、このセラミック素体2の上下面
に、Ag粉末とガラス粉末をバインダ(ワニス)ととも
に混練したペーストを用いて印刷法で5μmの厚さで厚
膜塗布した後、850℃で焼付けしてガラス層3を形成
した。この時、厚膜のセラミック素体2側にガラスが析
出してガラス層3が形成され、逆に、反対側(厚膜の表
面側)はAg粉末リッチとなって、焼結電極層(第3電
極層)25が形成される。このAg焼結電極層25の上
にスパッタリング法により、第1電極層(Snバリア
層)4として厚みが0.5μmのモネル(Ni−Cu)
層を形成するとともに、第2電極層5として厚みが0.
3μmのCu層を形成した。
であるSnめっき軟銅線7を、Sn/Ag=96.5/
3.5、Sn/Pb/Ag=95.8/0.7/3.
5,94/2.5/3.5,91.5/5/3.5,8
6.5/10/3.5およびSn/Pb=60/40の
6種類のクリームはんだ6を用いたリフロー法によりは
んだ付けした。
を150℃の雰囲気中に放置し、1時間後、100時間
後、300時間後、1000時間後の発生パルス電圧の
変化率を測定した結果を示すグラフである。図17か
ら、はんだ6中のPb含有量が2.5wt%以下と少な
い場合、コンデンサ1が高温に晒されて、はんだ6中の
Pbが電極に拡散しても、その量は少なく、ガラス層3
へPbが侵入しにくくなることが分かる。つまり、はん
だ6中のPb含有量が2.5wt%以下の場合には、パ
ルス電圧変化率を実用上問題とならない程度(−4%以
下)に抑えることができる。
に、それぞれSn=100,Sn/Pb=99.3/
0.7,97.5/2.5,95/5,90/10,6
0/40の6種類のめっきで被覆された軟銅線からなる
リード端子7をSn/Ag=96.5/3.5のクリー
ムはんだ6を用いたリフロー法によりはんだ付けした。
図18は、こうして得られたコンデンサ1を150℃の
雰囲気中に放置し、1時間後、100時間後、300時
間後、1000時間後の発生パルス電圧の変化率を測定
した結果を示すグラフである。
b含有量が5wt%以下と少ない場合、コンデンサ1が
高温に晒されて、めっき中のPbが電極に拡散しても、
その量は少なく、ガラス層3へPbが侵入しにくくなる
ことが分かる。つまり、めっき中のPb含有量が5wt
%以下の場合には、パルス電圧変化率を実用上問題とな
らない程度(−4%以下)に抑えることができる。
形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々
に変更することができる。
よれば、ガラス層がセラミック素体と第1金属層を分離
するため、電気的特性のばらつきを抑えることができ
る。また、セラミック素体が非線形コンデンサ素体のと
きには、ガラス層の材料として、ホウケイ酸鉛ビスマス
系ガラスやホウケイ酸バリウム系ガラスを採用すること
により、これらのガラスは、電極を焼付けるときにセラ
ミック素体に拡散しにくいため、セラミック素体が本来
有しているパルス性能を引き出すことができる。
ガラス粉末を攪拌しながら熱処理したり、金属粉末とガ
ラス粉末を含むペーストを塗布、焼付けすることにより
量産性良く形成することができる。特に、セラミック素
体とガラス粉末を攪拌しながら熱処理すると、ガラス層
がセラミック素体の表面により均一に形成され、特性の
ばらつきをさらに小さくすることができるとともに、耐
電圧も向上する。
で第1金属層を形成することにより、コンデンサが高温
に晒されて、はんだ付け用のはんだに含まれているSn
が電極に拡散しても、第1金属層がSnの拡散を防止
し、ガラス層へSnが侵入しないようにする。このた
め、コンデンサの電気的特性が劣化しなくなる。
Pbの含有量を2.5wt%以下にしたり、リード端子
を被覆するめっきに含まれるPbの含有量を5wt%以
下にしたりすることにより、電極に拡散するPbの量が
少なくなり、ガラス層へPbが侵入しにくくなる。この
ため、コンデンサの電気特性が劣化しにくくなる。
図。
面図。
面図。
定した結果を示すグラフ。
面図。
示す概略構成図。
面図。
測定した結果を示すグラフ。
図。
発生パルス電圧の変化率との関係を示すグラフ。
面図。
静電容量変化率との関係を示すグラフ。
誘電損失変化率との関係を示すグラフ。
説明するための断面図。
はんだを使用した場合のそれぞれの高温放置時間と発生
パルス電圧の変化率との関係を示すグラフ。
めっきされたリード端子を使用した場合のそれぞれの高
温放置時間と発生パルス電圧の変化率との関係を示すグ
ラフ。
Claims (10)
- 【請求項1】 板状のセラミック素体の表裏面にそれぞ
れガラス層を介して第1金属層を設け、前記セラミック
素体が非線形コンデンサ素体であり、前記第1金属層が
Snより酸素との結合力が強い材料からなり、Pb含有
率が2.5wt%以下であるはんだで前記第1金属層に
リード端子がはんだ付けされていることを特徴とするコ
ンデンサ。 - 【請求項2】 板状のセラミック素体の表裏面にそれぞ
れガラス層を介して第1金属層を設け、前記セラミック
素体が非線形コンデンサ素体であり、前記第1金属層が
Snより酸素との結合力が強い材料からなり、Pb含有
率が5wt%以下であるめっきで被覆されたリード端子
が前記第1金属層にはんだ付けされていることを特徴と
するコンデンサ。 - 【請求項3】 前記ガラス層の材料がホウケイ酸鉛ビス
マス系ガラスおよびホウケイ酸バリウム系ガラスのいず
れか一つであることを特徴とする請求項1または請求項
2記載のコンデンサ。 - 【請求項4】 前記ガラス層が前記セラミック素体とガ
ラス粉末を攪拌しながら熱処理することにより形成され
ていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
に記載のコンデンサ。 - 【請求項5】 前記ガラス層が金属粉末とガラス粉末を
含むペーストを塗布、焼付けすることにより形成されて
いることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
記載のコンデンサ。 - 【請求項6】 Snより酸素との結合力が強い前記材料
が、Ti,Mo,W,V,Cr,Niおよびそれらの合
金のうちの一つであることを特徴とする請求項1〜請求
項5のいずれかに記載のコンデンサ。 - 【請求項7】 前記第1金属層の表面にさらに第2金属
層を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいず
れかに記載のコンデンサ。 - 【請求項8】 前記第2金属層が、Au,Ag,Cu,
Niおよびこれらの合金のうちの一つであることを特徴
とする請求項7記載のコンデンサ。 - 【請求項9】 前記第1金属層または/および前記第2
金属層が、真空蒸着およびスパッタリングのいずれか一
つにより形成されていることを特徴とする請求項1〜請
求項8のいずれかに記載のコンデンサ。 - 【請求項10】 前記ガラス層の厚みが0.01〜0.
1μmであることを特徴とする請求項1〜請求項9のい
ずれかに記載のコンデンサ。
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