JP3388917B2 - 瓦及び瓦葺き方法 - Google Patents

瓦及び瓦葺き方法

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JP3388917B2 JP27439394A JP27439394A JP3388917B2 JP 3388917 B2 JP3388917 B2 JP 3388917B2 JP 27439394 A JP27439394 A JP 27439394A JP 27439394 A JP27439394 A JP 27439394A JP 3388917 B2 JP3388917 B2 JP 3388917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、瓦及び瓦葺き方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、瓦には和瓦、S形洋瓦、イタリア
瓦、スペイン瓦等各種ある。これ等の瓦は、瓦と隣接す
る瓦との間から雨水が漏らないように、両側縁部を上方
に反らしているものが多い。 又、瓦の側縁部を隣接す
る瓦の側縁部に被せる瓦も多い。しかし、これ等の瓦を
葺く瓦葺き方法は極めて困難である。
【0003】その主な理由の一つは瓦の縦と横の長さ
が、例えば、285mm×290mm(はたらき面であ
る瓦本体部の大きさが250mm×220mm)という
ように一定しているが、屋根の面積は屋根の勾配によっ
て異なるから、この面積の異なる屋根に一定大きさの瓦
本体部を有する瓦を良好に葺くためには、瓦の枚数の算
出及びその割り付けが複雑となるからである。
【0004】かかる欠点を改良するものとして、特公昭
57−4774号公報記載のように、はたらき面である
瓦本体部の水平面への投影形状が正方形で、この瓦本体
部の水上側に上方接続部を設け、瓦本体部と上方接続部
の一側に側方接続部を設けた瓦を使用して瓦を葺く方法
が知られている。又、隅棟瓦としては、実開平2−91
820号公報に記載あるように、葺いたときの水平面へ
の投影形状が正方形である瓦本体部の対角線を境界とし
て折曲し、この瓦本体部の互いに隣接する側縁に水切り
段差部とラップ部を設けた平板隅棟瓦が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の瓦を葺く瓦葺き
方法は、瓦の枚数の算出及びその割り付けが複雑なだけ
でなく、次に示す問題もある。即ち、谷部分や隅棟部分
では瓦の端が一定位置になるとは限らないから、この端
の瓦の形状を、この谷部分や隅棟部分に合わせて瓦を切
断して葺く必要がある。 しかし、施工現場ではこのよ
うな切断が困難であるし、切断する際に望まない方向に
割れて失敗することが多い。このような理由から、瓦を
葺くには専門の職人が必要で、素人では瓦を葺くことが
極めて困難である。
【0006】又、両側縁が上方に反っている瓦は、瓦を
葺いたり補修する際に、この瓦の上を歩き難いし、又、
この反っている瓦と瓦の接続部の上を踏むと、瓦が移動
して、雨水が漏れるという問題がある。又、実開平2−
91820号公報に記載されている廻り隅瓦は隅棟部分
を葺くのは便利であるが、その他の葺き下ろし部分や谷
部分の瓦の割り付けが困難であるという問題がある。
又、特公昭57−4774号公報に記載されている瓦葺
き方法は葺き下ろし部分は瓦の枚数の算出及び割り付け
が簡単であり葺き易いが、谷部分や隅棟部分の葺く方法
が不明で、この部分を如何に葺くかが問題である。
【0007】そこで、本発明は、この特公昭57−47
74号公報記載の方法の葺き下ろし部分を改良して更に
美麗に、水漏れし難く葺け、しかも、谷部分や隅棟部分
も簡単に葺くことができる瓦及び瓦葺き方法を発明し、
完成させたのである。即ち、本発明の目的は、瓦屋根を
葺くのに必要な瓦部材を屋根勾配に応じて予め工場で製
作しておき(プレカット工法と称する)、葺き下ろし部
分、谷部分、隅棟部分を専門の職人でなくとも簡単に葺
くことができる瓦及び瓦葺き方法を提供することであ
る。更に、本発明の目的は、葺いたり修理するときに瓦
の上を歩き安く、雨水が漏れ難いし、美麗な瓦及び瓦葺
き方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1記載の発明
は、(a)葺いたときの水平面への投影形状が建物の単
位寸法の整数分の一にほぼ等しい長さを1辺とする正方
形である瓦本体部と、瓦本体部の水上側に一体に設けら
れた上方接続部と、瓦本体部及び上方接続部の一側に一
体に設けられた側方接続部とからなる桟瓦と、(b)桟
瓦の瓦本体部とほぼ同じ大きさの瓦本体部と、瓦本体部
の水上側に一体に設けられた上方接続部と、瓦本体部及
び上方接続部の一側に一体に設けられた側方接続部と、
瓦本体部及び上方接続部の他の一側に一体に設けられ、
水上側の角部が斜め方向に切断された隅瓦接続部とから
なる両桟瓦と、(c)桟瓦の瓦本体部のほぼ中央を縦方
向に切断した大きさの半瓦本体部と、半瓦本体部の水上
側に一体に設けられた上方接続部と、瓦本体部及び上方
接続部の一側に一体に設けられた側方接続部とからなる
半瓦と、(d)半瓦の半瓦本体部とほぼ同じ大きさの半
瓦本体部と、半瓦本体部の水上側に一体に設けられた上
方接続部と、半瓦本体部及び上方接続部の一側に一体に
設けられた側方接続部と、半瓦本体部及び上方接続部の
他の一側に設けられ、水上側の角部が斜め方向に切断さ
れた隅瓦接続部とからなる両桟半瓦と、(e)桟瓦の瓦
本体部の対角を結ぶ線で切断した大きさの谷瓦本体部
と、谷瓦本体部の水上側に一体に設けられた上方接続部
と、谷瓦本体部及び上方接続部の一側に一体に設けられ
た側方接続部とからなる側方接続部付き谷瓦と、(f)
桟瓦の瓦本体部の対角(側方接続部付き谷瓦の反対の対
角)を結ぶ線で切断した大きさの谷瓦本体部と、谷瓦本
体部の水上側に一体に設けられた上方接続部とからなる
谷瓦と、(g)桟瓦の瓦本体部の対角線を境にして両側
の屋根の勾配に沿うように折曲した形状の廻り隅瓦と、
からなるものである。
【0009】この請求項1記載の発明の瓦を葺いた屋根
の上を歩き易く、しかも、美麗な屋根とするために、請
求項2記載の発明のように、瓦本体部等をほぼ等しい厚
みの平板状とし、側方接続部と隅瓦接続部の表面を瓦本
体部等の表面より瓦本体部の厚みだけ低くするとよい。
即ち、請求項2記載の発明は、請求項1記載の桟瓦、両
桟瓦、半瓦、両桟半瓦、側方接続部付き谷瓦、谷瓦及び
廻り隅瓦からなる瓦であって、瓦本体部、半瓦本体部、
谷瓦本体部及び廻り隅瓦がほぼ等しい厚みの平板状であ
り、側方接続部や隅瓦接続部の表面が瓦本体部、半瓦本
体部及び谷瓦本体部の表面より瓦本体部、半瓦本体部及
び谷瓦本体部の厚みとほぼ等しい高さだけ低くなされ、
この側方接続部や隅瓦接続部の表面に水上側から水下側
に水の流れる溝が設けられ、上方接続部に通孔が設けら
れているものである。
【0010】この請求項1や請求項2記載の発明の瓦
は、屋根の棟から水下の先端まで瓦本体部を前後左右に
並べて格子状に葺いてもよいが、請求項3記載の発明の
ように瓦本体部を半分ずつずらした千鳥葺きに葺くと、
更に、雨水が漏れ難く、しかも、美麗に葺くことができ
るので好適である。即ち、請求項3記載の発明は、請求
項1または請求項2記載の瓦を屋根に葺く瓦葺き方法で
あって、葺き下ろし部分は、桟瓦の瓦本体部の側縁部を
隣接する桟瓦の側方接続部の上に重ね、桟瓦の瓦本体部
の水下側縁部を一段下の桟瓦の上方接続部の上に重ね、
瓦本体部の中心を一段下の桟瓦の瓦本体部と瓦本体部と
の継ぎ目の位置にほぼ合わせて葺き、谷部分は、側方接
続部付き谷瓦と谷瓦とを谷の左右に葺き、隅棟部分は、
両桟瓦又は両桟半瓦の隅瓦接続部と桟瓦又は半瓦の側方
接続部とを向かい合わせて葺き、この隅瓦接続部と側方
接続部の上に廻り隅瓦を架け渡して葺くものである。
【0011】本発明において、建物の単位寸法とは、建
物を建てるときの基準となる長さのことであって、メー
トル法の建物の場合には1メートルが単位寸法であり、
尺寸法の建物の場合には、3尺が単位寸法である。 そ
して、本発明における瓦本体部は、葺いたときの水平面
への投影形状がこの建物の単位寸法の整数分の一(以後
モジュールという)にほぼ等しい長さを1辺とする正方
形となっている。 このモジュールの長さの建物の単位
寸法の整数分の一という条件を満たせばいかなる長さで
もよく適宜決めればよいが、メートル法のときには、1
メートルの1/3の330mmや1/4の250mmや
1/5の200mmや、尺寸法では3尺の1/3の1尺
や1/4の0.75尺がよく使用される長さである。
【0012】そして、本発明における瓦本体部の大きさ
は、水上側から水下側に斜め下方向に葺いた瓦本体部の
投影形状が正方形であるから、横の長さがこのモジュー
ルとなり、縦の長さがモジュールの cos-1θ(但し、θ
は屋根の勾配の角度)となる。 具体的寸法を記すと、
横の長さ(モジュール)が250mmで勾配が4寸の場
合には縦の長さは269.25mmとなり、勾配が4.
5寸の場合には縦の長さが274.25mm、勾配5寸
の場合には縦の長さが279.5mm、勾配が5.5寸
の場合には縦の長さが285.25mmとなる。
【0013】請求項1記載の発明や請求項2記載の発明
の瓦には、雨水が水上側から水下側に真っ直ぐに流れる
ように、瓦本体部の表面に水上側から水下側に向かう直
線状の凹凸を設けるとよい。又、請求項2記載の発明の
瓦では、側方接続部や隅瓦接続部が瓦本体部や半瓦本体
部の厚みだけ低くなされているから、瓦を葺いたときに
瓦本体部や半瓦本体部の裏面と野地板との間に、側方接
続部や隅瓦本体の厚みの空間ができる。 従って、この
瓦本体部や半瓦本体部の上を歩いたときに瓦が割れる可
能性がある。かかる心配がある場合は、この瓦本体部や
半瓦本体部の裏面に脚を設けて割れないようにするとよ
い。
【0014】又、谷瓦と側方接続部付き谷瓦とを谷の左
右に葺くのであるが、この際、谷の中に直接雨水が落下
するように、谷瓦の水下側端部と側方接続部付き谷瓦の
水下側端部とを谷の上方に突出させて葺くことが多い。
かかる場合には、谷瓦の水下側端部と側方接続部付き
谷瓦の水下側の端部とにほぼ垂直に垂下している水切り
部を設けると、谷瓦や側方接続部付き谷瓦と野地板との
間の隙間が見えなくなるし、水切りがよくなるので好ま
しい。又、上方接続部には瓦を釘で止着する通孔が設け
られているが、雨水が瓦本体部等から逆流して、この通
孔の中に入らないように、通孔の水下側表面に横方向に
長い突起を設けるとよい。尚、本発明の瓦は、焼瓦でも
スレート瓦であってもよい。
【0015】請求項3記載の発明の瓦葺き方法におい
て、谷瓦に隣接して葺く桟瓦や半瓦では、側方接続部の
下端が谷に突出して醜くなったり、水切り部に衝突して
葺き難くなることがある。 かかる場合には、この側方
接続部の水下側先端の部を斜め方向に切断するとよい。
又、隅棟部分の廻り隅瓦に隣接して葺く桟瓦と半瓦で
は、側方接続部の上端が突出して廻り隅瓦が葺き難くな
ることがある。 かかる場合には、この側方接続部の水
上側先端の角を斜め方向に切断するとよい。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明においては、瓦本体部(は
たらき面)は葺いたときの水平面への投影形状が建物の
単位寸法の整数分の一(モジュール)にほぼ等しい長さ
を1辺とする正方形であるから、この瓦本体部を整数個
並べて葺くと建物の単位寸法にほぼ合致する。そして、
建物の柱は単位寸法に合わせて設けられ、谷や隅棟はこ
の柱を通過し、水平面への投影形状が壁面から45°傾
斜した傾斜線に沿って設けられるから、瓦を隅棟と隅棟
との間に葺く場合には、最初の瓦が瓦本体部であれば最
後の瓦が瓦本体部になり、最初の瓦が半瓦本体部であれ
ば最後の瓦が半瓦本体部となる。 又、隅棟と谷との間
に葺く場合には、谷部分に半瓦本体部の長さだけ開ける
必要があるから、最初の瓦が瓦本体部(または半瓦本体
部)であれば最後の瓦が半瓦本体部(または瓦本体部)
となる。 又、谷と谷との間に葺く場合には、両方の谷
部分に半瓦本体部の長さだけ開けるから、最初の瓦が瓦
本体部であれば最後の瓦が瓦本体部となり、最初の瓦が
半瓦本体部であれば最後の瓦が半瓦本体部となる。この
ように、瓦の割り付けが極めて簡単である。
【0017】そして、谷部分や隅棟部分は水平面への投
影形状が45°の傾斜線に沿った線になっているが、本
発明の谷瓦や側方接続部付き谷瓦は、水平面への投影形
状が正方形である瓦本体部の対角を結ぶ線で切断してい
るから、従来のように、複雑な形状に切断せずに、これ
等の谷瓦や側方接続部付き谷瓦をそのまま葺くだけでよ
い。 又、隅棟部分に葺く廻り隅瓦は、対角線を境にし
て両側の屋根の勾配に沿う形状に折曲しているから、こ
の廻り隅瓦を隅棟部分にそのまま、この隅棟部分に向か
い合っている側方接続部と隅瓦接続部との間に架け渡し
て葺けばよい。
【0018】請求項2記載の発明では、瓦本体部、半瓦
本体部、谷瓦本体部及び廻り隅瓦がほぼ等しい厚みの平
板状であり、側方接続部や隅瓦接続部の表面が瓦本体
部、半瓦本体部及び谷瓦本体部の表面より瓦本体部、半
瓦本体部及び谷瓦本体部の厚みとほぼ等しい高さだけ低
くなされているから、瓦本体部、半瓦本体部、谷瓦本体
部の側縁部を隣接する側方接続部や隅瓦接続部の上に重
ねて葺くと、瓦の表面がほぼ同一平面上になるから、美
麗であるし、又、この上を歩き易いし、又、この上を歩
いても瓦が移動することがない。
【0019】又、側方接続部や隅瓦接続部の表面に水上
側から水下側に水の流れる溝が設けられているから、こ
の側方接続部や隅瓦接続部の中に流れ込んだ雨水は、こ
の溝の中を流れて行き、野地板の上に出ることがない。
又、上方接続部に通孔が設けられているから、この通孔
に釘を挿入して瓦桟に打ち込むことにより、桟瓦、両桟
瓦、半瓦、両桟半瓦、側方接続部付き谷瓦、谷瓦を瓦桟
に止着し易い。 しかも、この上方接続部は一段上の瓦
の水下側の縁部に隠れるから、この通孔から雨水が漏れ
ることがない。
【0020】請求項3記載の発明では、葺き下ろし部分
は、桟瓦の瓦本体部の側縁部を隣接する桟瓦の側方接続
部の上に重ね、桟瓦の瓦本体部の下端部の一段下の桟瓦
の上方接続部の上に重ね、瓦本体部の中心を一段下の桟
瓦の瓦本体部と瓦本体部との継ぎ目の位置にほぼ合わせ
て葺く、所謂、千鳥葺きに葺くから、美麗である。又、
このように千鳥葺きに葺くと、側方接続部に流れ込んだ
雨水が、一段下の瓦本体部の表面に流れ出るから、従来
のように、側方接続部から側方接続部に流れ込むという
ように、側方接続部の中に雨水が蓄積することがない。
従って、従来、雨が激しく降ったときに、側方接続部
に流れ込んだ雨水が次の側方接続部に流れ込んで蓄積
し、最後には、側方接続部から溢れ出て屋根裏等に雨水
が漏れることがあったが、本発明では、上述したよう
に、側方接続部の中に流れ込んだ雨水がすぐに一段下の
瓦本体部に流れ出て蓄積されないから、側方接続部に設
けられた溝から雨水が溢れ出て、屋根裏に漏れることが
ない。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
1〜9はモジュールが250mm、勾配5寸の屋根を葺
く本発明の一実施例を示すもので、図1は瓦の納まり
図、図2は廻り隅瓦を葺く前の状態を示す瓦の納まり
図、図3は桟瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)
は正面図、図4は半瓦を示すもので、(イ)は平面図、
(ロ)は正面図、図5は両桟瓦を示すもので、(イ)は
平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は(イ)のA−A線に
おける断面図、(ニ)は側面図、図6は両桟半瓦を示す
もので、(イ)は平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は
(イ)のB−B線における断面図、(ニ)は側面図、図
7は谷瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は正面
図、図8は側方接続部付き谷瓦を示すもので、(イ)は
平面図、(ロ)は正面図、図9は廻り隅瓦を示すもの
で、(イ)は平面図、(ロ)は正面図、(ハ)は(イ)
のC−C線における断面図、(ニ)は側面図である。
【0022】図1〜図9において、1は桟瓦であり、こ
の桟瓦1は、図3に示すように、横250mm、縦27
0mmの瓦本体部11と、この瓦本体部11の水上側に
一体に設けられた長さ80mmの上方接続部12と、こ
の瓦本体部11と上方接続部12との一側に設けられた
横の長さが40mmの側方接続部13とからなる。瓦本
体部11は厚み15mmの板状体であり、この瓦本体部
11の表面には水上側から水下側に到る直線状の段差1
11が設けられて凹凸面が形成されている。 尚、この
表面の中央部は凸面となっていて、この部分に雨水が多
く流れないようになっている。 又、瓦本体部11の水
下側裏面には高さ18mm(瓦本体の表面から35m
m、凹面から33mm)の脚112が設けられ、裏面ほ
ぼ中央に水上側から水下側に到る幅10mm、高さ13
mmの脚が設けられている。尚、この瓦本体部11の大
きさは水平面への投影形状が建物の単位寸法である1メ
ートルの1/4である250mmを1辺とする正方形で
ある。
【0023】上方接続部12は厚み15mmで、通孔1
21が2個設けられ、この通孔121の水下側表面には
横に長い突起122が3個一列に設けられ、水上側縁に
は突起123が設けられている。 又、裏面には脚が設
けられている。側方接続部13は厚み15mmで、表面
が瓦本体部11の表面より瓦本体部11の厚み15mm
だけ低くなっている。 そして、中央部表面は更に4m
mだけ低くなっていて側縁に凸条131が形成され、こ
の瓦本体部11の側縁と凸条131との間に溝132が
形成されている。そして、この桟瓦1を、後述の谷瓦5
に隣接して葺くときには、水下側角を2点鎖線135で
示す傾斜線で切断して使用する。 又、この桟瓦1を、
後述の廻り隅瓦7に隣接して葺くときには、水上側角を
2点鎖線136で示す傾斜線で切断して使用する。
【0024】2は半瓦であり、この半瓦2は、図4に示
すように、桟瓦1の瓦本体部11のほぼ中央を縦方向に
切断した大きさである横125mm、縦270mmの半
瓦本体部21と、この半瓦本体部21の水上側に一体に
設けられた長さ78mmの上方接続部22と、この半瓦
本体部21と上方接続部22の一側に設けられた横の長
さが40mmの側方接続部23とからなる。半瓦本体部
21は厚み15mmの板状体であり、この半瓦本体部2
1の表面には水上側から水下側に到る直線状の段差21
1が設けられて凹凸面が形成されている。 又、半瓦本
体部21の水下側裏面には高さ18mmの脚212が設
けられている。
【0025】上方接続部22は厚み15mmで、通孔2
21が1個設けられ、この通孔221の水下側表面には
横に長い突起222が2個一列に設けられ、水上側縁に
は突起223が設けられている。 又、裏面には脚が設
けられている。側方接続部23は厚み15mmで、表面
が半瓦本体部21の表面より半瓦本体部21の厚み15
mmだけ低くなっている。 そして、中央部表面は更に
4mmだけ低くなっていて側縁に凸条231が形成さ
れ、この半瓦本体部21の側縁と凸条231との間に溝
232が形成されている。そして、この半瓦2を、後述
の谷瓦5に隣接して葺くときには、水下側角部を2点鎖
線235で示す傾斜線で切断して使用する。 又、この
半瓦2を、後述の廻り隅瓦7に隣接して葺くときには、
水上側角を2点鎖線236で示す傾斜線で切断して使用
する。
【0026】3は両桟瓦であり、この両桟瓦3は、図5
に示すように、桟瓦1の瓦本体部11とほぼ等しい大き
さである横250mm、縦270mmの瓦本体部31
と、この瓦本体部31の水上側に一体に設けられた長さ
80mmの上方接続部32と、この瓦本体部31と上方
接続部32との一側に設けられた横の長さが40mmの
側方接続部33と、他の一側に設けられた長さ40mm
の隅瓦接続部34とからなる。瓦本体部31は厚み15
mmの板状体であり、この瓦本体部31の表面には水上
側から水下側に到る直線状の段差311が設けられて凹
凸面が形成されている。 尚、この表面の中央部は凸面
となっていて、この部分に雨水が多く流れないようにな
っている。 又、瓦本体部31の水下側裏面には高さ1
8mmの脚312が設けられ、裏面ほぼ中央には水上側
から水下側に到る幅10mm、高さ13mmの脚313
が設けられている。
【0027】上方接続部32は厚み15mmで、通孔3
21が2個設けられ、この通孔321の水下側表面には
横に長い突起322が3個一列に設けられ、水上側縁に
は突起323が設けられている。 又、裏面には脚32
5が設けられている。側方接続部33は厚み15mm
で、表面が瓦本体部31の表面より厚み15mmだけ低
くなっている。 中央部表面は更に4mmだけ低くなっ
ていて側縁に凸条331が形成され、この瓦本体部31
の側縁と凸条331との間に溝332が形成されてい
る。隅瓦接続部34は、側方接続部33と同様に、厚み
15mmで、表面が瓦本体部31の表面より瓦本体部3
1の厚み15mmだけ低くなっている。 中央部表面は
更に4mmだけ低くなっていて側縁に凸条341が形成
され、この瓦本体部31の側縁と凸条341との間に溝
342が形成されている。 又、図5(イ)に示すよう
に、この隅瓦接続部34の水上側角が縦60mm、横6
0mmを結ぶ傾斜線343で切断され、水上側先端から
水が漏れないように、凸条341が延長されている。
【0028】4は両桟半瓦であり、この両桟半瓦4は、
図6に示すように、半瓦2の半瓦本体21とほぼ同じ大
きさである横125mm、縦270mmの瓦本体部41
と、この半瓦本体部41の水上側に一体に設けられた長
さ80mmの上方接続部42と、この半瓦本体部41と
上方接続部42の一側に設けられた横の長さが40mm
の側方接続部43と、半瓦本体部41と上方接続部42
との他の一側に設けられた横の長さが40mmの隅瓦接
続部44とからなる。半瓦本体部41は厚み15mmの
板状体であり、この半瓦本体部41の表面には水上側か
ら水下側に到る直線状の段差411が設けられて凹凸面
が形成されている。 又、半瓦本体部41の水下側裏面
には高さ18mmの脚412が設けられている。
【0029】上方接続部42は厚み15mmで、通孔4
21が1個設けられ、この通孔421の水下側表面には
横に長い突起422が2個一列に設けられ、水上側縁に
は突起423が設けられている。 又、裏面には脚42
5が設けられている。側方接続部43は厚み15mm
で、表面が半瓦本体部41の表面より半瓦本体部41の
厚み15mmだけ低くなっている。 中央部表面はさら
に4mmだけ低くなっていて側縁に凸条431が形成さ
れ、この半瓦本体部41の側縁と凸条431との間に溝
432が形成されている。隅瓦接続部44は、側方接続
部43と同様に、厚み15mmで、表面が瓦本体部41
の表面より厚み15mmだけ低くなっている。 中央部
表面は更に4mmだけ低くなっていて側縁に凸条441
が形成され、この半瓦本体部41の側縁と凸条441と
の間に溝442が形成されている。 又、図6(イ)に
示すように、この隅瓦接続部34の水上側角が縦60m
m、横60mmを結ぶ傾斜線443で切断され、水上側
先端から水が漏れないように、凸条441が延長されて
いる。
【0030】5は谷瓦であり、この谷瓦5は、図7に示
すように、桟瓦1の瓦本体部11を対角線で切断した横
250mm、縦270mmからなる直角三角形の谷瓦本
体部51と、この谷瓦本体部51の水上側に一体に設け
られた長さ80mmの上方接続部52とからなる。谷瓦
本体部51は厚み15mmの板状体であり、この谷瓦本
体部51の表面には水上側から水下側に到る直線状の段
差511が設けられた凹凸面が形成されている。 又、
谷瓦本体部51の斜めの水下側縁には水上側が55m
m、水下側が90mmの台形の水切り部55が垂下され
ている。上方接続部52は厚み15mmで、通孔521
が2個設けられ、この通孔521の水下側表面には横に
長い突起522が3個一列に設けられ、水上側縁に突起
523が設けられている。 又、裏面には脚が設けられ
ている。
【0031】6は側方接続部付き谷瓦であり、この側方
接続部付き谷瓦6は、図8に示すように、桟瓦1の瓦本
体部11を対角線で切断した横250mm、縦270m
mからなる直角三角形の谷瓦本体部61と、この谷瓦本
体部61の水上側に一体に設けられた長さ80mmの上
方接続部62と、谷瓦本体部61と上方接続部62との
一側に一体に設けられた側方接続部63とからなる。
尚、この谷瓦本体部61を、谷瓦本体部51と比較する
と、瓦本体部11の反対の対角を結んだ線で切断されて
いることが異なる。
【0032】谷瓦本体部61は厚み15mmの板状体で
あり、この谷瓦本体部61の表面には水上側から水下側
に到る直線状の段差611が設けられて凹凸面が形成さ
れている。 又、谷瓦本体部61の斜めの水下側縁には
水上側が55mm、水下側が90mmの台形の水切り部
65が垂下されている。上方接続部62は厚み15mm
で、通孔621が2個設けられ、この通孔621の水下
側表面には横に長い突起622が3個一列に設けられ、
水上側縁には突起623が設けられている。 又、裏面
には脚が設けられている。側方接続部63は厚み15m
mで、表面が谷瓦本体部61の表面より谷瓦本体部61
の厚み15mmだけ低くなっている。 中央部表面には
更に4mmだけ低くなっていて側縁に凸条631が形成
され、この谷瓦本体部61の側縁と凸条631との間に
溝632が形成されている。
【0033】7は廻り隅瓦であり、この廻り隅瓦7は、
図9に示すように、桟瓦1の瓦本体部11の対角線を境
にして屋根の勾配に沿うように折曲した形状であり、対
角線上の裏面には水下側から300mmだけ水上方向に
いった場所Xに表面に達しない2〜7mmφの穴が設け
られている。8は屋根であり、この屋根は葺き下ろし部
分81と谷部分82と隅棟部分83とからなる。
【0034】次に、この瓦を屋根に葺く瓦葺き方法につ
いて説明する。屋根8の野地面にルーフィングを敷き、
谷に谷樋を取り付けた後に、芯出し定規を使用して陸
棟、隅棟、谷部等の芯出し作業をする。 万が一、建物
の方形に誤差がある場合には、陸棟芯を中心とし、軒の
出で調整して葺き上がりの墨打ちを方形に修正する。そ
して、谷に谷樋を取り付け、図2に示すように、水下側
から順次葺き上げる。
【0035】先ず、中央のAの部分を葺く方法について
説明する。最初に側方接続部付き谷瓦6を谷樋の上に水
切り部65を突出させて野地板に載せ、上方接続部62
の通孔621に釘を通し、瓦桟に打ち込んで、側方接続
部付き谷瓦6を葺く。次に、半瓦2の半瓦本体部21の
側縁部を、側方接続部付き谷瓦6の側方接続部63の上
に重ね、半瓦2の上方接続部22の通孔221に釘を通
し、瓦桟に打ち込んで固定して、半瓦2を側方接続部付
き谷瓦6の隣に葺く。次に、桟瓦1の瓦本体部11の側
縁部を、半瓦2の側方接続部23の上に重ね、桟瓦1の
上方接続部12の通孔121に釘を通し、瓦桟に打ち込
んで固定して、桟瓦1を半瓦2の隣に葺く。
【0036】次に、この桟瓦1の隣に次の桟瓦1を上記
と同様にして葺く。このようにして、屋根の一番水下側
先端の列を順次葺く。次の列は、上述した方法で側方接
続部付き谷瓦6を葺いた後に、桟瓦1の瓦本体部11
を、側方接続部付き谷瓦6の側方接続部63の上に重
ね、桟瓦1の瓦本体部11の水下側縁部を一段下の側方
接続部付き谷瓦6の上方接続部62の上に載せて葺き、
この次に桟瓦1の瓦本体部11を、前に葺いた桟瓦1の
側方接続部13の上に重ね、水下側縁部を一段下の半瓦
2の上方接続部22と桟瓦1の上方接続部12の上に重
ね、釘を上方接続部22、12に設けられた通孔22
1、121に打ち込んで固定しながら葺く。 このよう
にして、順次桟瓦1を並べて葺き、最後に半瓦2を葺
く。
【0037】次に、この上の段を葺く。尚、最後の桟瓦
1や半瓦2は、側方接続部13、23の水上側角を、図
3及び図4に示す2点鎖線136、236で示す斜めの
線で切断する。 すると、後述する廻り隅瓦7を葺き易
い。このようにして葺くと、葺き下ろし部分は、桟瓦1
の側方接続部13の上に隣の桟瓦1の瓦本体部11の側
縁部が重なり、桟瓦1の瓦本体部11の下側端部を一段
下の上方接続部12の上に重なり、この瓦本体部11の
中心を一段下の瓦本体部11と瓦本体部11との継ぎ目
の位置に合った状態、即ち、千鳥葺きになる。
【0038】このようにして、図2のB、C、Dの屋根
を葺く。尚、その際、瓦の種類は図1に示す番号の瓦が
位置するようになる。 又、谷瓦5の隣に位置する桟瓦
1や半瓦2は側方接続部13、23の水下側角を、図3
及び図4に示す2点鎖線135、235で示す斜めの線
で切断する。すると、谷部分は側方接続部付き谷瓦6と
谷瓦5とが谷の左右に向かい合った位置に葺くことにな
り、側方接続部付き谷瓦6の水切り部65と谷瓦5の水
切り部55が谷の中に並んで垂下し、瓦の野地板との間
が見えず美麗であるし、雨水がこの瓦と野地板との間に
入らない。又、隅棟部分は、両桟瓦3または両桟半瓦4
の隅瓦接続部34、44と桟瓦1または半瓦2の側方接
続部13、23とが向かい合った状態になる。
【0039】次に、図1に示すように、この両桟瓦3ま
たは両桟半瓦4の隅瓦接続部34、44と桟瓦1または
半瓦2の側方接続部13、23との上に廻り隅瓦7を架
け渡して載せ、場所Xに釘を打ち込んで固定する。この
ように、簡単に葺くことができるので、素人でも葺くこ
とができる。このように葺くと、千鳥葺きに屋根を葺き
上がるから、美麗である。又、側方接続部13、23、
33、43、63や隅瓦接続部34、44の上面が瓦本
体部11、31、61や半瓦本体部21、41の上面よ
り瓦本体部11、31、61や半瓦本体部21、41や
谷瓦本体部61の厚みだけ低くなっているから、この側
方接続部13、23、33、43、63や隅瓦接続部3
4、44の上に瓦本体部11、61や半瓦本体部21や
廻り隅瓦7を重ねると、この瓦の上面の高さがほぼ同じ
平面となる。 従って、歩き易いので葺き易いし、修理
し易いし、又、この上を歩いても瓦が移動することがな
い。
【0040】このようにして葺いた屋根に激しく雨が降
っても、側方接続部13、23、33、43の中に流れ
込んだ雨水が一段下の段の瓦本体部に流れ出て蓄積され
ないから、側方接続部13、23、33、43に設けら
れた溝132、232、332、432から溢れ出て、
雨水が屋根裏に漏れることがない。尚、瓦本体部11、
31の中央部は凸面となっているから、この部分は多く
雨水が流れない。 従って、一段下の瓦本体部11、3
1と瓦本体部11、31との継ぎ目には雨水が少ししか
入らないから、この継ぎ目の下方に位置する側方接続部
13、23、33、43には多く雨水が入らない。又、
幅の広い瓦本体部11、31の裏面にはぼぼ中央に水上
側から水下側に脚が設けられているから、瓦の上を歩い
ても瓦が破損することがない。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明の瓦本体部(はたらき面)は葺いたときの水平面への
投影形状が建物の単位寸法の整数分の一(モジュール)
にほぼ等しい長さを1辺とする正方形であるから、瓦の
割り付けが極めて簡単である。谷部分に葺く谷瓦や側方
接続部付き谷瓦の谷瓦本体部は、水平面への投影形状が
正方形である瓦本体部を対角を結ぶ線で切断しているか
ら、これを単に谷部に葺くだけでよい。 又、隅棟部分
は両桟瓦や両桟半瓦の隅瓦接続部と桟瓦や半瓦の側方接
続部とが向かい合っているから、この隅瓦接続部と側方
接続部との間に廻り隅瓦を架け渡して葺けばよい。この
ように瓦の割り付けが簡単であり、谷部分や隅棟部分の
瓦を施工現場で切断する必要がないから、素人でも簡単
に葺くことができる。
【0042】請求項2記載の発明では、瓦本体部、半瓦
本体部及び谷瓦本体部がほぼ等しい厚みの平板状であ
り、側方接続部や隅瓦接続部の表面が瓦本体部、半瓦本
体部及び谷瓦本体部の表面より瓦本体部、半瓦本体部及
び谷瓦本体部の厚みとほぼ等しい高さだけ低くなされて
いるから、これ等の瓦を葺くと、瓦の表面がほぼ同一平
面上になり、美麗であるし、又、この上を歩き易いし、
歩いたときに瓦が移動しない。又、側方接続部や隅瓦接
続部の表面に水上側から水下側に水が流れる溝が設けら
れているから、この側方接続部や隅瓦接続部の中に流れ
込んだ雨水は、この溝の中を流れて行き、野地板の上に
出ることがない。又、上方接続部に通孔が設けられてい
るから、この通孔に釘を挿入して瓦桟に打ち込むことに
より、桟瓦、両桟瓦、半瓦、両桟半瓦、側方接続部付き
谷瓦、谷瓦を瓦桟に止着し易い。 しかも、この上方接
続部は一段上の瓦の水下側の先端部に隠れるから、この
通孔から雨水が漏れることがない。
【0043】請求項3記載の発明では、葺き下ろし部分
を葺く方法として、桟瓦の側方接続部の上に隣の桟瓦の
瓦本体部の側縁部を重ね、桟瓦の瓦本体部の下端部を一
段下の上方接続部の上に重ね、この瓦本体部の中心を一
段下の瓦本体部と瓦本体部との継ぎ目の位置に合わせて
葺く、所謂、千鳥葺きに葺くから、美麗である。又、こ
のように千鳥葺きに葺くと、側方接続部に流れ込んだ雨
水が、一段下の瓦本体部の表面に流れ出るから、従来の
ように、側方接続部から側方接続部に流れ込んで、この
側方接続部の中に蓄積することがない。 従って、雨が
激しく降っても、側方接続部に設けた溝から溢れ出て、
雨水が屋根裏に漏れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】モジュールが250mm、勾配5寸の屋根を葺
く本発明の一実施例を示すもので、瓦の納まり図であ
る。
【図2】廻り隅瓦を葺く前の状態を示す瓦の納まり図で
ある。
【図3】桟瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は
正面図である。
【図4】半瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は
正面図である。
【図5】両桟瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)
は正面図、(ハ)は(イ)のA−A線における断面図、
(ニ)は側面図である。
【図6】両桟半瓦を示すもので、(イ)は平面図、
(ロ)は正面図、(ハ)は(イ)のB−B線における断
面図、(ニ)は側面図である。
【図7】谷瓦を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は
正面図である。
【図8】側方接続部付き谷瓦を示すもので、(イ)は平
面図である。
【図9】廻り隅瓦を示すもので、(イ)は平面図、
(ロ)は正面図、(ハ)は(イ)のC−C線における断
面図、(ニ)は側面図である。
【符号の説明】
1 桟瓦 11 瓦本体部 12 上方接続部 13 側方接続部 2 半瓦 21 半瓦本体部 22 上方接続部 23 側方接続部 3 両桟瓦 31 瓦本体部 32 上方接続部 33 側方接続部 34 隅瓦接続部 4 両桟半瓦 41 半瓦本体部 42 上方接続部 43 側方接続部 44 隅瓦接続部 5 谷瓦 51 谷瓦本体部 52 上方接続部 6 側方接続部付き谷瓦 61 谷瓦本体部 62 上方接続部 63 側方接続部 7 廻り隅瓦 8 屋根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−73846(JP,A) 実開 平2−91820(JP,U) 実開 平1−157818(JP,U) 実開 平5−71316(JP,U) 特公 昭57−4774(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 1/00 E04D 1/16 E04D 1/30 601

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)葺いたときの水平面への投影形状
    が建物の単位寸法の整数分の一にほぼ等しい長さを1辺
    とする正方形である瓦本体部と、瓦本体部の水上側に一
    体に設けられた上方接続部と、瓦本体部及び上方接続部
    の一側に一体に設けられた側方接続部とからなる桟瓦
    と、(b)桟瓦の瓦本体部とほぼ同じ大きさの瓦本体部
    と、瓦本体部の水上側に一体に設けられた上方接続部
    と、瓦本体部及び上方接続部の一側に一体に設けられた
    側方接続部と、瓦本体部及び上方接続部の他の一側に一
    体に設けられ、水上側の角部が斜め方向に切断された隅
    瓦接続部とからなる両桟瓦と、(c)桟瓦の瓦本体部の
    ほぼ中央を縦方向に切断した大きさの半瓦本体部と、半
    瓦本体部の水上側に一体に設けられた上方接続部と、瓦
    本体部及び上方接続部の一側に一体に設けられた側方接
    続部とからなる半瓦と、(d)半瓦の半瓦本体部とほぼ
    同じ大きさの半瓦本体部と、半瓦本体部の水上側に一体
    に設けられた上方接続部と、半瓦本体部及び上方接続部
    の一側に一体に設けられた側方接続部と、半瓦本体部及
    び上方接続部の他の一側に設けられ、水上側の角部が斜
    め方向に切断された隅瓦接続部とからなる両桟半瓦と、
    (e)桟瓦の瓦本体部の対角を結ぶ線で切断した大きさ
    の谷瓦本体部と、谷瓦本体部の水上側に一体に設けられ
    た上方接続部と、谷瓦本体部及び上方接続部の一側に一
    体に設けられた側方接続部とからなる側方接続部付き谷
    瓦と、(f)桟瓦の瓦本体部の対角(側方接続部付き谷
    瓦の反対の対角)を結ぶ線で切断した大きさの谷瓦本体
    部と、谷瓦本体部の水上側に一体に設けられた上方接続
    部とからなる谷瓦と、(g)桟瓦の瓦本体部の対角線を
    境にして両側の屋根の勾配に沿うように折曲した形状の
    廻り隅瓦と、からなることを特徴とする瓦。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の桟瓦、両桟瓦、半瓦、両
    桟半瓦、側方接続部付き谷瓦、谷瓦及び廻り隅瓦からな
    る瓦であって、瓦本体部、半瓦本体部、谷瓦本体部及び
    廻り隅瓦がほぼ等しい厚みの平板状であり、側方接続部
    や隅瓦接続部の表面が瓦本体部、半瓦本体部及び谷瓦本
    体部の表面より瓦本体部、半瓦本体部及び谷瓦本体部の
    厚みとほぼ等しい高さだけ低くなされ、この側方接続部
    や隅瓦接続部の表面には水上側から水下側に水の流れる
    溝が設けられ、上方接続部に通孔が設けられていること
    を特徴とする瓦。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の瓦を屋根
    に葺く瓦葺き方法であって、葺き下ろし部分は、桟瓦の
    瓦本体部の側縁部を隣接する桟瓦の側方接続部の上に重
    ね、桟瓦の瓦本体部の水下側縁部を一段下の桟瓦の上方
    接続部の上に重ね、瓦本体部の中心を一段下の桟瓦の瓦
    本体部と瓦本体部との継ぎ目の位置にほぼ合わせて葺
    き、谷部分は、側方接続部付き谷瓦と谷瓦とを谷の左右
    に葺き、隅棟部分は、両桟瓦又は両桟半瓦の隅瓦接続部
    と桟瓦又は半瓦の側方接続部とを向かい合わせて葺き、
    この隅瓦接続部と側方接続部の上に廻り隅瓦を架け渡し
    て葺くことを特徴とする瓦葺き方法。
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