JP3388464B2 - 誤り訂正を用いた光伝送システム及びそれに用いるパフォーマンスモニタ方式 - Google Patents

誤り訂正を用いた光伝送システム及びそれに用いるパフォーマンスモニタ方式

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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誤り訂正を用いた光
伝送システム及びそれに用いるパフォーマンスモニタ方
式に関し、特に光ファイバによる基幹通信系に用いら
れ、誤り訂正を必要とする大容量・長距離伝送システム
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】光ファイバによる基幹伝送路における光
通信においては、SONET(Synchronous
Optical Network)/SDH(Syn
chronous Digital Hierarch
y)といった伝送形式が一般的に用いられている。
【0003】SONET/SDHでは一般的に、BIP
(Bit InterleavedParity)計算
による伝送路の誤り率を計算する手法が知られている。
これは、ITU−T G.707に規定されているよう
に、SONET/SDHフレーム内のB1,B2,B3
といったパリティチェックバイトを利用している。
【0004】図6に従来例におけるフレームフォーマッ
トを示す。SONET/SDHではフレームフォーマッ
トのある領域がそれぞれセクション(SDHではリジェ
ネレータセクション)、ライン(SDHではマルチプレ
クスセクション)、パスといった区間で定義され、B1
はセクション(SDHではリジェネレータセクショ
ン)、B2はライン(SDHではマルチプレクスセクシ
ョン)、B3はパスのエラーモニタとして使用されてい
る。
【0005】パリティチェックバイトはそれぞれ1フレ
ームの信号のMSB(Most Significan
t Bit)からLSB(Least Signifi
cant Bit)までの二元演算による総和から計算
され、次フレームのパリティチェックバイトに書込まれ
る。この時、各区間毎にそれぞれのパリティ計算を行う
ことで、各区間の誤り率を計算し、伝送路のパフォーマ
ンスをモニタする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在、
伝送路の大容量化が進むにつれて、伝送路の誤りを補償
する誤り訂正技術が使用されるようになってきている。
この場合、パリティチェックバイトは誤り訂正後のパフ
ォーマンスモニタとして、伝送路の評価としてそのまま
利用することができないという問題が生じる。
【0007】この問題について例を用いて具体的に説明
する。この例においては、簡単化するためにビットのみ
を考え、ここであるフレーム中の誤りを1ビット訂正
し、その中のオーバヘッドの一部にパリティチェックを
行うビットを用いる場合について考える。
【0008】フレーム長をNビットとすると、伝送路の
誤り率がPe の時、誤り訂正を行わない場合、パリティ
チェックビットは1フレーム中の1ビットの誤りを検出
することが可能となる。すると、パリティチェックビッ
トを用いて計算された誤り率Pe,bip は、 Pe,bip =(1/N)・{1−(1−Pe )N } という式で計算される。すると、実際の誤り率Pe と誤
り率Pe,bip とは誤り率Pe が十分小さい範囲でほぼ一
致する。
【0009】これに対して、誤り訂正を行う場合、1ビ
ットの誤りが生じた時誤りは訂正され、誤り数は0とな
り、kビット(k>1)の誤りが生じた場合、誤訂正に
よって(k+1)ビットの誤りが生じる。したがって、
誤り訂正後の誤り率Pe,fecは、 Pe,fec=(1/N)・Σ(k+1)・ Nk ・(Pe
k (1−Pe )N-k という式で計算される。尚、Σはk=2からNの総和で
ある。
【0010】この時、誤り訂正を行った後、パリティチ
ェックビットによって計算された値は偶数ビット誤った
時、1ビット誤ったものと間違って数えられ、この時の
誤り率Pe,fec,bip は、 Pe,fec,bip =(1/N)・Σ N2k・(Pe )2k(1
−Pe )N-2k という式で計算される。尚、Σはk=1からN/2の総
和である。
【0011】したがって、正しい誤り率とパリティチェ
ックとによって計算された値は誤差を伴う。例えば、P
e =10-7、N=100とすると、Pe,fec =1.48
e−12に対して、Pe,fec,bip =4.9e−13とな
る。このように、従来からあるパリティ計算による誤り
率測定では正確な値を計算できないという問題が生じ
る。
【0012】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、正確な誤り率評価を行うことができる誤り訂正を
用いた光伝送システム及びそれに用いるパフォーマンス
モニタ方式を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の誤り
訂正を用いた光伝送システムは、誤り訂正を用いた光伝
送システムであって、送信側に、伝送路の誤りを訂正す
るための誤り訂正符号を適用したフレーム構成を形成す
る手段を備え、受信側に、前記誤り訂正の復号化を行う
際に誤り訂正復号化に失敗した時に出力される信号に
づいて前記誤り訂正後の誤り率を計算する手段を備えて
いる。
【0014】本発明による第2の誤り訂正を用いた光伝
送システムは、誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
て、送信側に、伝送路の誤りを訂正するための誤り訂正
符号を適用したフレーム構成を形成する手段と、前記フ
レーム構成内のオーバヘッド部にパリティチェックを行
うためのパリティチェックバイトを挿入する手段とを備
え、受信側に、前記誤り訂正を行った後に前記フレーム
構成内のパリティを計算する手段と、その計算結果と次
フレームのパリティチェックバイトとを比較する手段
と、その比較結果において少なくとも1ビットの不一致
を検出した時に前記誤り訂正の失敗として成立させるフ
ラグを収集する手段とを備え その収集されたフラグに
基づいて誤り訂正後の誤り率を推測している。
【0015】本発明による第3の誤り訂正を用いた光伝
送システムは、誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
て、複数の誤り訂正を行う区間に区切られかつ前記伝送
路に障害が起こった時に切替え動作を行うための切替え
区間の送信側に、伝送路の誤りを訂正するための誤り訂
正符号を適用したフレーム構成を形成する手段と、前記
フレーム構成内にあるオーバヘッド部にパリティチェッ
クを行うためのパリティチェックバイトを挿入する手段
とを備え、前記切替え区間側の受信側に、前記誤り訂正
を行った後に前記フレーム構成内のパリティを計算する
手段と、その計算結果と次フレームのパリティチェック
バイトとを比較する手段と、その比較結果において少な
くとも1ビットの不一致を検出した時に前記誤り訂正の
失敗として成立させるフラグを収集する手段とを備え
その収集されたフラグに基づいて前記誤り訂正後の誤り
率を推測している。
【0016】本発明による第4の誤り訂正を用いた光伝
送システムは、誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
て、複数の誤り訂正を行う区間に区切られかつ前記伝送
路に障害が起こった時に切替え動作を行うための切替え
区間の送信側に、伝送路の誤りを訂正するための誤り訂
正符号を適用したフレーム構成を形成する手段と、前記
フレーム構成内にあるオーバヘッド部にパリティチェッ
クを行うためのパリティチェックバイトを挿入する手段
とを備え、前記切替え区間側の受信側に、前記誤り訂正
を行った後に前記フレーム構成内のパリティを計算する
手段と、その計算結果と次フレームのパリティチェック
バイトとを比較する手段と、その比較結果における不一
致数をある一定周期で積算してその積算量とその一定周
期内にあるフレーム構成から算出した誤り率とから前記
誤り訂正後の誤り率を推測する手段とを備えている。
【0017】本発明による第1の誤り訂正を用いた光伝
送システムのパフォーマンスモニタ方式は、誤り訂正を
用いた光伝送システムにおいて伝送路のモニタを行うパ
フォーマンスモニタ方式であって、送信側で、伝送路の
誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレーム
構成を形成し、受信側で、前記誤り訂正の復号化を行う
際に誤り訂正復号化に失敗した時に出力される信号に
づいて前記誤り訂正後の誤り率を計算するようにしてい
る。
【0018】本発明による第2の誤り訂正を用いた光伝
送システムのパフォーマンスモニタ方式は、誤り訂正を
用いた光伝送システムにおいて伝送路のモニタを行うパ
フォーマンスモニタ方式であって、送信側で、伝送路の
誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレーム
構成を形成し、前記フレーム構成内のオーバヘッド部に
パリティチェックを行うためのパリティチェックバイト
を挿入するとともに、受信側で、前記誤り訂正を行った
後に前記フレーム構成内のパリティを計算し、その計算
結果と次フレームのパリティチェックバイトとを比較
し、その比較結果において少なくとも1ビットの不一致
を検出した時に前記誤り訂正の失敗として成立させるフ
ラグを収集し、その収集されたフラグに基づいて誤り訂
正後の誤り率を推測することで前記伝送路のモニタを行
うようにしている。
【0019】本発明による第3の誤り訂正を用いた光伝
送システムのパフォーマンスモニタ方式は、誤り訂正を
用いた光伝送システムにおいて伝送路のモニタを行うパ
フォーマンスモニタ方式であって、複数の誤り訂正を行
う区間に区切られかつ前記伝送路に障害が起こった時に
切替え動作を行うための切替え区間の送信側で、伝送路
の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレー
ム構成を形成し、前記フレーム構成内にあるオーバヘッ
ド部にパリティチェックを行うためのパリティチェック
バイトを挿入するとともに、前記切替え区間側の受信側
で、前記誤り訂正を行った後に前記フレーム構成内のパ
リティを計算し、その計算結果と次フレームのパリティ
チェックバイトとを比較し、その比較結果において少な
くとも1ビットの不一致を検出した時に前記誤り訂正の
失敗として成立させるフラグを収集し、その収集された
フラグに基づいて前記誤り訂正後の誤り率を推測するこ
とで前記伝送路のモニタを行うようにしている。
【0020】本発明による第4の誤り訂正を用いた光伝
送システムのパフォーマンスモニタ方式は、誤り訂正を
用いた光伝送システムにおいて伝送路のモニタを行うパ
フォーマンスモニタ方式であって、複数の誤り訂正を行
う区間に区切られかつ前記伝送路に障害が起こった時に
切替え動作を行うための切替え区間の送信側で、伝送路
の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレー
ム構成を形成し、前記フレーム構成内にあるオーバヘッ
ド部にパリティチェックを行うためのパリティチェック
バイトを挿入するとともに、前記切替え区間側の受信側
で、前記誤り訂正を行った後に前記フレーム構成内のパ
リティを計算し、その計算結果と次フレームのパリティ
チェックバイトとを比較し、その比較結果における不一
致数をある一定周期で積算してその積算量とその一定周
期内にあるフレーム構成から算出した誤り率とから前記
誤り訂正後の誤り率を推測することで前記伝送路のモニ
タを行うようにしている。
【0021】すなわち、本発明の第1の光伝送システム
は、伝送路の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用
したフレーム構成を持ち、誤り訂正を行う区間におい
て、受信側で誤り訂正の復号化を行う際に、誤り訂正復
号化に失敗した時の信号を元に、誤り訂正後の誤り率を
計算することを特徴とする。
【0022】本発明の第2の光伝送システムは、伝送路
の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレー
ム構成を持ち、誤り訂正を行う区間において、フレーム
内にあるオーバヘッド部にパリティチェックを行うバイ
トを持ち、誤り訂正を行う区間の送信側においてパリテ
ィチェックバイトのパリティがフレーム内のMSBから
LSBまでのそれぞれのパリティを次フレームに挿入
し、受信側では誤り訂正を行った後、フレーム内のパリ
ティを計算し、次フレームのパリティチェックバイトと
比較し、その比較結果で少なくとも1ビットの不一致を
検出した時、フレーム内に複数の誤りが生じているもの
として誤り訂正後の誤り率を推測することで伝送路のモ
ニタを行うことを特徴とする。
【0023】本発明の第3の光伝送システムは、伝送路
の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレー
ム構成を持ち、伝送路に障害が起こった時に切替え動作
を行う切替え区間において、切替え区間は複数の誤り訂
正を行う区間に区切られ、フレーム内にあるオーバヘッ
ド部にパリティチェックを行うバイトを持ち、切替え区
間の送信側でパリティチェックバイトのパリティがフレ
ーム内のMSBからLSBまでのそれぞれのパリティを
次フレームに挿入し、切替え区間側の受信側で誤り訂正
を行った後、フレーム内のパリティを計算し、次フレー
ムのパリティチェックバイトと比較し、その比較結果で
少なくとも1ビットの不一致を検出した時、フレーム内
に複数の誤りが生じているものとして誤り訂正後の誤り
率を推測することで伝送路のモニタを行うことを特徴と
する。
【0024】本発明の第4の光伝送システムは、伝送路
の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフレー
ム構成を持ち、伝送路に障害が起こった時に切替え動作
を行う切替え区間において、切替え区間は複数の誤り訂
正を行う区間に区切られ、フレーム内にあるオーバヘッ
ド部にパリティチェックを行うバイトを持ち、切替え区
間の送信側でパリティチェックバイトのパリティがフレ
ーム内のMSBからLSBまでのそれぞれのパリティを
次フレームに挿入し、切替え区間側の受信側で誤り訂正
を行った後、フレーム内のパリティを計算し、次フレー
ムのパリティチェックバイトと比較し、比較した不一致
数をある一定周期で積算し、積算量と一定周期内にある
フレームから算出した誤り率とから誤り訂正後の誤り率
を推測することで伝送路のモニタを行うことを特徴とす
る。
【0025】これによって、誤り訂正を用いた光伝送シ
ステムにおいて、正確な誤り率評価を行うことが可能と
なる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による
光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1に
おいて、本発明の一実施例による光伝送システムは端局
1,2からなり、端局1と端局2とは光ファイバ100
で接続されている。
【0027】端局1は誤り訂正符号化装置11及び信号
伝送するための電気・光変換装置12から構成され、端
局2は光信号を電気信号に変換する光・電気変換装置2
1と、誤り訂正復号化を行う誤り訂正復号化装置22
と、誤り訂正復号化装置22から生じる誤り訂正復号化
失敗時の失敗フラグを収集する失敗フラグ収集装置23
とから構成されている。
【0028】図2(a)は本発明の一実施例による光伝
送システムのサブフレームフォーマットを示す図であ
り、図2(b)は本発明の一実施例による光伝送システ
ムのフレームフォーマットを示す図である。図2におい
て、1フレームは64のサブフレームから構成され、一
つのサブフレームは1バイトのオーバヘッドと、238
バイトのペイロードと、16バイトの誤り訂正用冗長符
号バイトとから構成されている。
【0029】これら図1及び図2を参照して本発明の一
実施例による光伝送システムの動作について説明する。
本発明の一実施例による光伝送システムでは端局1から
端局2に信号が伝送され、伝送されるフレームは誤り訂
正符号化されている。この時、誤り訂正符号化は1サブ
フレーム中の8バイトの誤りを訂正するものとする。
【0030】端局1では誤り訂正符号化装置11によっ
て誤り訂正符号化計算された値が冗長符号化バイトに挿
入され、電気・光変換装置12によって信号が伝送され
る。端局2では光・電気変換装置21において光信号が
電気信号に変換された後、誤り訂正復号化装置22にお
いて誤り訂正復号化される。
【0031】通常、誤り訂正復号化装置22では1サブ
フレーム中に8バイトまでの誤りが生じた場合に訂正さ
れる。しかしながら、誤り訂正復号化時に、1サブフレ
ーム中に9バイト以上の誤りが生じた場合には正確な誤
り訂正が実行できず、誤り訂正失敗フラグを出力する。
この時に生じる誤り訂正失敗フラグを利用して、フレー
ム内の誤りを推測する。
【0032】この時、1サブフレーム中には少なくとも
9バイト以上の誤りが生じているため、失敗フラグ収集
装置23では失敗フラグ発生時にその誤りを9バイトで
カウントし、その結果をPM(パフォーマンスモニタ)
信号として出力する。これによって、誤り訂正復号化後
の信号の誤り率を少ない誤差で評価することができる。
【0033】図3は本発明の他の実施例による光伝送シ
ステムの構成を示すブロック図である。図3において、
本発明の他の実施例による光伝送システムは端局3,4
からなり、端局3と端局4とは光ファイバ100で接続
されている。尚、本発明の他の実施例による信号フレー
ムは本発明の一実施例と同様のフレーム構成をとるもの
とする。
【0034】端局3は誤り訂正符号化装置31と、信号
伝送するための電気・光変換装置32と、パリティ計算
結果をオーバヘッドに書込むオーバヘッド挿入装置33
と、パリティ計算装置34とから構成されている。
【0035】端局4は光信号を電気信号に変換する光・
電気変換装置41と、誤り訂正復号化を行う誤り訂正復
号化装置42と、オーバヘッド情報を終端するオーバヘ
ッド終端装置43と、パリティ計算を行うパリティ計算
装置44と、パリティ計算した結果とオーバヘッド終端
結果とを比較するパリティ比較装置45と、パリティ比
較装置45から生じた不一致フラグを収集する不一致フ
ラグ収集装置46とから構成されている。
【0036】本発明の他の実施例による光伝送システム
では端局3から端局4に信号が伝送され、伝送されるフ
レームは誤り訂正符号化される。本実施例では本発明の
一実施例と同様のフレームで構成される。
【0037】端局3では信号のパリティ計算装置34に
おいて1フレームの信号のパリティ計算を行い、オーバ
ヘッド挿入装置33でその結果を次フレームの所定のオ
ーバヘッドに書込む。オーバヘッド挿入装置33の出力
結果は誤り訂正符号化装置31において誤り訂正符号化
計算され、その計算された値が冗長符号化バイトに挿入
され、電気・光変換装置32によって光信号が伝送され
る。
【0038】端局4では光・電気変換装置41において
光信号が電気信号に変換された後、誤り訂正復号化装置
42において誤り訂正復号化される。誤り訂正復号化さ
れた信号はオーバヘッド終端装置43においてオーバヘ
ッドが終端され、終端されたオーバヘッドデータはパリ
ティ比較装置45に入力され、終端された元信号はパリ
ティ計算装置44に入力される。
【0039】パリティ計算装置44においてパリティ計
算が行われた結果はパリティ比較装置45に入力され、
オーバヘッドから抽出した結果との比較が行われる。こ
の時、パリティ比較装置45では全ビットが一致した場
合にフレーム中に誤りが生じていないものと判断し、フ
ラグを成立させない。
【0040】しかしながら、パリティ比較装置45の比
較結果が1ビットでも誤った時には誤り訂正失敗したも
のとして、フラグを成立させる。この時に生じる誤り訂
正失敗フラグを利用して、フレーム内の誤りを推測す
る。その場合、1サブフレーム中には少なくとも9バイ
ト以上の誤りが生じているため、不一致フラグ収集装置
46では失敗フラグ発生時にその誤りを9バイトでカウ
ントし、その結果をPM信号として出力する。これによ
って、誤り訂正復号化後の信号の誤り率を少ない誤差で
評価することができる。
【0041】またこの時、SONET/SDHのパリテ
ィ計算と同様に、パリティ計算結果の全ビットの誤りを
積算し、この値から導きだした誤り率を理論的に生じる
誤差による補間を行うことで、誤差の少ない誤り率を計
算することも可能となる。
【0042】図4は本発明の別の実施例による光伝送シ
ステムの構成を示すブロック図である。図4において、
本発明の別の実施例による光伝送システムは端局5〜7
から構成され、端局5,6間及び端局6,7間がそれぞ
れ光ファイバ101,102で接続されている。
【0043】図5は本発明の別の実施例による光伝送シ
ステムのフレームフォーマットを示す図である。図5に
おいて、1フレームは64のサブフレームから構成され
ている。これら図4及び図5を参照して本発明の別の実
施例による光伝送システムの動作について説明する。
【0044】尚、本発明の別の実施例による光伝送シス
テムでは、図示していないが、端局5は図3に示す端局
3と同様の構成となっており、端局7は図3に示す端局
4と同様の構成となっており、端局6は図3に示す端局
3,4の構成を合わせた構成となっている。
【0045】本発明の別の実施例による光伝送システム
では、図3に示す本発明の他の実施例と同様に、各区間
毎にパリティチェックを行うが、図5に示すように、端
局5〜7間の伝送特性を評価するためのパリティ計算用
のオーバヘッドを用意してある。
【0046】この時、端局6では端局5から受信した信
号を復号化した後に符号化して端局7に伝送する。する
と、端局6で誤り訂正復号化に失敗したとしても、新た
に符号化して伝送するため、端局7では端局6で誤り訂
正失敗した情報を入手できない。
【0047】しかしながら、この時に伝送された信号は
端局5と端局6との間で誤り訂正失敗しているために誤
りが生じていることになり、つまり端局5と端局7とで
誤りが生じていることになる。この時、端局5で端局5
と端局7との間(切替え区間)の伝送路モニタを行うた
めに計算されたパリティチェック計算を挿入したオーバ
ヘッドを利用する。
【0048】端局5と端局6との間で誤り訂正が失敗し
た時、誤りは訂正されないため、この時点で端局5と端
局7との間の伝送路モニタを行うために計算されたパリ
ティチェック計算を挿入したオーバヘッドに挿入された
値とフレーム内のパリティ計算結果とは異なる。
【0049】したがって、端局6と端局7との間で誤り
訂正を行ったとしても、該パリティ計算結果は一致しな
い。これを利用して、端局5と端局7との間のどこかで
誤りが生じていることがわかり、この結果を積算して伝
送路の誤りを評価する。評価方法は本発明の他の実施例
と同様に行うことで、伝送路の誤り率評価を行うことが
できる。
【0050】このように、上記の本発明の一実施例、他
の実施例、別の実施例のような構成及び方法をとること
によって、誤り訂正を用いた光伝送システムにおいて、
正確な誤り率評価を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誤
り訂正を用いた光伝送システムにおいて、送信側で、伝
送路の誤りを訂正するための誤り訂正符号を適用したフ
レーム構成を形成し、受信側で、前記誤り訂正の復号化
を行う際に誤り訂正復号化に失敗した時の信号を基づい
て前記誤り訂正後の誤り率を計算することによって、誤
り訂正を用いた光伝送システムにおいて正確な誤り率評
価を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光伝送システムの構成
を示すブロック図である。
【図2】(a)は本発明の一実施例による光伝送システ
ムのサブフレームフォーマットを示す図、(b)は本発
明の一実施例による光伝送システムのフレームフォーマ
ットを示す図である。
【図3】本発明の他の実施例による光伝送システムの構
成を示すブロック図である。
【図4】本発明の別の実施例による光伝送システムの構
成を示すブロック図である。
【図5】本発明の別の実施例による光伝送システムのフ
レームフォーマットを示す図である。
【図6】従来例におけるフレームフォーマットを示す図
である。
【符号の説明】
1〜7 端局 11,31 誤り訂正符号化装置 12,32 電気・光変換装置 21,41 光・電気変換装置 22,42 誤り訂正復号化装置 23 失敗フラグ収集装置 33 パリティ計算装置 34 オーバヘッド挿入装置 43 オーバヘッド終端装置 44 パリティ計算装置 45 パリティ比較装置 46 不一致フラグ収集装置 100,101,102 光ファイバ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 1/00 H04B 10/00 H04J 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
    て、 送信側に、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの誤
    り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を形
    成する手段を有し、 受信側に、前記誤り訂正の復号化を行う際に誤り訂正復
    号化に失敗した時に出力される信号に基づいてこの信号
    が出力されたときの前記フレーム中の誤り量が固定値で
    あるとして前記誤り訂正後の誤り率を計算する手段を有
    することを特徴とする光伝送システム。
  2. 【請求項2】 誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
    て、 送信側に、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの誤
    り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を形
    成する手段と、前記フレーム構成内のオーバヘッド部に
    パリティチェックを行うためのパリティチェックバイト
    を挿入する手段とを有し、 受信側に、前記誤り訂正を行った後に前記フレーム構成
    内のパリティを計算する手段と、その計算結果と次フレ
    ームのパリティチェックバイトとを比較する手段と、そ
    の比較結果において少なくとも1ビットの不一致を検出
    した時に前記誤り訂正の失敗として成立させるフラグを
    収集する手段とを有し、 その収集されたフラグに基づいて、このフラグが成立し
    たときのフレーム中の誤り量が固定値であるとして 誤り
    訂正後の誤り率を推測することを特徴とする光伝送シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記パリティチェックを行うためのバイ
    トを挿入する手段は、前記パリティチェックバイトのパ
    リティとして前記フレーム構成内のMSB(Most
    Significant Bit)からLSB(Lea
    st Significant Bit)までのそれぞ
    れのパリティを次フレームに挿入するようにしたことを
    特徴とする請求項2記載の光伝送システム。
  4. 【請求項4】 誤り訂正を用いた光伝送システムであっ
    て、 複数の誤り訂正を行う区間に区切られかつ前記伝送路に
    障害が起こった時に切替え動作を行うための切替え区間
    の送信側に、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの
    誤り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を
    形成する手段と、前記フレーム構成内にあるオーバヘッ
    ド部にパリティチェックを行うためのパリティチェック
    バイトを挿入する手段とを有し、 前記切替え区間側の受信側に、前記誤り訂正を行った後
    に前記フレーム構成内のパリティを計算する手段と、そ
    の計算結果と次フレームのパリティチェックバイトとを
    比較する手段と、その比較結果において少なくとも1ビ
    ットの不一致を検出した時に前記誤り訂正の失敗として
    成立させるフラグを収集する手段とを有し、 その収集されたフラグに基づいて、このフラグが成立し
    たときのフレーム中の誤り量が固定値であるとして 前記
    誤り訂正後の誤り率を推測することを特徴とする光伝送
    システム。
  5. 【請求項5】 前記パリティチェックを行うためのバイ
    トを挿入する手段は、前記パリティチェックバイトのパ
    リティとして前記フレーム構成内のMSB(Most
    Significant Bit)からLSB(Lea
    st Significant Bit)までのそれぞ
    れのパリティを次フレームに挿入するようにしたことを
    特徴とする請求項4記載の光伝送システム。
  6. 【請求項6】 誤り訂正を用いた光伝送システムにおい
    て伝送路のモニタを行うパフォーマンスモニタ方式であ
    って、 送信側で、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの誤
    り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を形
    成し、 受信側で、前記誤り訂正の復号化を行う際に誤り訂正復
    号化に失敗した時に出力される信号に基づいてこの信号
    が出力されたときの前記フレーム中の誤り量が固定値で
    あるとして前記誤り訂正後の誤り率を計算するようにし
    たことを特徴とするパフォーマンスモニタ方式。
  7. 【請求項7】 誤り訂正を用いた光伝送システムにおい
    て伝送路のモニタを行うパフォーマンスモニタ方式であ
    って、 送信側で、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの誤
    り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を形
    成し、前記フレーム構成内のオーバヘッド部にパリティ
    チェックを行うためのパリティチェックバイトを挿入す
    るとともに、 受信側で、前記誤り訂正を行った後に前記フレーム構成
    内のパリティを計算し、その計算結果と次フレームのパ
    リティチェックバイトとを比較し、その比較結果におい
    て少なくとも1ビットの不一致を検出した時に前記誤り
    訂正の失敗として成立させるフラグを収集し、その収集
    されたフラグに基づいて、このフラグが成立したときの
    フレーム中の誤り量が固定値であるとして誤り訂正後の
    誤り率を推測することで前記伝送路のモニタを行うよう
    にしたことを特徴とするパフォーマンスモニタ方式。
  8. 【請求項8】 前記パリティチェックを行うためのバイ
    トを挿入する際に、前記パリティチェックバイトのパリ
    ティとして前記フレーム構成内のMSB(Most S
    ignificant Bit)からLSB(Leas
    t Significant Bit)までのそれぞれ
    のパリティを次フレームに挿入するようにしたことを特
    徴とする請求項記載のパフォーマンスモニタ方式。
  9. 【請求項9】 誤り訂正を用いた光伝送システムにおい
    て伝送路のモニタを行うパフォーマンスモニタ方式であ
    って、 複数の誤り訂正を行う区間に区切られかつ前記伝送路に
    障害が起こった時に切替え動作を行うための切替え区間
    の送信側で、伝送路の誤りを訂正するための8バイトの
    誤り訂正可能な誤り訂正符号を適用したフレーム構成を
    形成し、前記フレーム構成内にあるオーバヘッド部にパ
    リティチェックを行うためのパリティチェックバイトを
    挿入するとともに 前記切替え区間側の受信側で、前記誤り訂正を行った後
    に前記フレーム構成内のパリティを計算し、その計算結
    果と次フレームのパリティチェックバイトとを比較し、
    その比較結果において少なくとも1ビットの不一致を検
    出した時に前記誤り訂正の失敗として成立させるフラグ
    を収集し、その収集されたフラグに基づいて、このフラ
    グが成立したときのフレーム中の誤り量が固定値である
    として前記誤り訂正後の誤り率を推測することで前記伝
    送路のモニタを行うようにしたことを特徴とするパフォ
    ーマンスモニタ方式。
  10. 【請求項10】 前記パリティチェックを行うためのバ
    イトを挿入する際に、前記パリティチェックバイトのパ
    リティとして前記フレーム構成内のMSB(Most
    Significant Bit)からLSB(Lea
    st Significant Bit)までのそれぞ
    れのパリティを次フレームに挿入するようにしたことを
    特徴とする請求項記載のパフォーマンスモニタ方式。
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