JP2830822B2 - 高速通信における誤り訂正方法 - Google Patents

高速通信における誤り訂正方法

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JP2830822B2 JP8048363A JP4836396A JP2830822B2 JP 2830822 B2 JP2830822 B2 JP 2830822B2 JP 8048363 A JP8048363 A JP 8048363A JP 4836396 A JP4836396 A JP 4836396A JP 2830822 B2 JP2830822 B2 JP 2830822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速基幹伝送系に
おける簡易な誤り訂正方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、SONET(Synchronous Opti
cal Network;同期式光通信網)/SDH(Synchrono
us Digital Hiereachy;同期ディジタルハイアラー
キ)における誤り訂正方式として、文献(W. D. Gro
over and T. E. Moore, "Design and characteriza
tion of an error-correcting code for the SONE
TSTS-1 tributary", IEEE Trans., COM-3
8, (4), pp.467-476, 1990)に記載されるような誤り訂
正方法が知られている。
【0003】この従来の誤り訂正方法が適用される伝送
フォーマットを図5に示す。従来例においては、SON
ETのSTS-1フレームのペイロード部分、6264ビ
ットに対し、ハミング(Hamming)符号を用いて、13
ビットの冗長ビットをPOH(Path Over Head)部
に付加する。すなわち、図5におけるPOH部のZ3、
Z4バイトに冗長ビットが付加される。これにより、フ
レーム内の1ビットを訂正する。なお、図5において、
FECは前方誤り訂正(Forward Error Correctio
n)、SPE(Synchronous Payload Envelope)を示
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、基幹
伝送において大容量の信号を伝送する際、新たな符号化
が必要になり、拡張性に乏しいといった点、及び回路の
高速動作性が要求されるという問題点がある。
【0005】従って、本発明は、上記事情に鑑みて為さ
れたものであって、その目的は、大容量の伝送信号に対
し簡易に拡張可能な誤り訂正方式を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、Mビットの信号が収容されるフレームを
N多重して(N×M)ビットの信号を伝送する伝送系に
おいて、N個の該フレーム信号の所定の領域をそれぞれ
ハミング(Hamming)符号による誤り訂正符号化を行
い、符号化する際の冗長ビットの2元演算による和を冗
長ビットとして多重されたフレーム内の所定の位置に付
加し、更に、N個の該フレームのハミング符号を行った
領域のそれぞれのフレームのパリティビットを前記各フ
レームの所定の位置に付加することにより、N多重され
たフレーム内の信号の中の1ビットの誤りを訂正可能と
したことを特徴とする誤り訂正方法を提供する。
【0007】本発明は、Mビットの信号を1つのセルと
して伝送するセルリレー通信において、各セル毎のハミ
ング(Hamming)符号による冗長ビットとパリティビット
を計算し、送信側であるN個のセル伝送した後、それ
ぞれのセル毎に計算されたパリティビットと、各セルの
ハミング符号の冗長ビットの2元をペイロードに持つ
新しいセルを生成し、前記N個のセル、及び前記新しく
生成したセルを伝送することで、送ったセル内の1ビ
ットの誤りを訂正可能としたことを特徴とする。
【0008】本発明は、最大Mビットの信号を1つのパ
ケットとして伝送するパケット通信において、各パケッ
トについてMビットのハミング(Hamming)符号による冗
長ビットとそれぞれのパケットのパリティビットを計算
し、それぞれのパケット毎に計算されたパリティビット
と、各パケットのハミング符号の冗長ビットの2元和を
ペイロードに持つ新しいパケットを生成し、N個のパケ
ット、及び前記新しく生成したパケットを伝送すること
で、送ったパケット内の1ビットの誤りを訂正可能と
したことを特徴とする。
【0009】本発明の符号化回路は、符号化の対象とな
る複数のフレーム、複数のセル、もしくは複数のパケッ
トと同数のハミング(Hamming)符号化回路と、該ハミン
グ(Hamming)符号化回路からのそれぞれの出力の2元演
算の和を算出する加算回路と、符号化の対象となる複数
のフレーム、複数のセル、もしくは複数のパケットと同
数のパリティ計算回路と、を備え、符号化の対象となる
信号は、2分岐され、一方は前記ハミング(hamming)
符号化回路に入力され、他方はパリティ計算回路に入力
され前記ハミング符号化回路の出力は前記加算回路に
入力され、前記加算回路からの出力と前記パリティ計算
回路の出力を冗長ビットとして、信号フレーム内に挿
入、もしくは新規セル/パケットを生成する、ことを特
徴とする。
【0010】本発明の復号回路は、復号化の対象となる
複数のフレーム、複数のセル、もしくは複数のパケット
と同数のシンドローム計算回路と、該シンドローム計算
回路からのそれぞれの出力の2元演算の和を算出する加
算回路と、復号化の対象となる複数のフレーム、複数の
セル、もしくは複数のパケットと同数のパリティ計算回
路と、を備え、復号化の対象となる信号は、2分岐さ
れ、一方は前記シンドローム計算回路に入力され、他方
は前記パリティ計算回路に入力され前記シンドローム
計算回路の出力は前記加算回路に入力され、前記加算回
路からの出力と前記パリティ計算回路の出力を、受信さ
れた信号のパリティビット及び冗長ビットとを比較する
比較回路を備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】1フレームMビットの信号をN多重した場合に
ついて説明する。あるi番目のフレームのペイロード部
分の信号をM次元のベクトルAi=(a(i,1)
(i,2),…a(i,M))として考える。この時、Mビット
の信号に対する誤り訂正用ビットの数をk個とし、ベク
トルBi=(b(i,1),b(i,2),…b(i,k))で表す。
【0012】ここで、生成行列Gを、単位行列Iと、誤
り訂正ビットを計算する行列Jとに分解すると、Bi
JとAiにより次式(1)で表される。なお、周知の如
く、パリティ検査行列HとH・GT=0なる関係を持つ
行列を生成行列Gといい、既約台形正準のH行列(H=
[P Im]、但し、Pは例えばm×kの行列、Imはm×m
の単位行列)に対してG=[−PT Ik]となる(但
し、PTはPの転置行列、Ikは単位行列)。
【0013】Bi=J・Ai …(1)
【0014】すべてのiに対して上式(1)が成立する
ため、これらの総和をとる。すなわち、次式(2)が成
立する。
【0015】
【数1】
【0016】送信する信号はペイロードにおける全ての
信号に、全てのフレームにおける誤り訂正ビットの2元
演算の和(0と1の二つの元と、それに対して2を法と
する加法演算)を冗長ビットとして付加し、更に各フレ
ーム毎のパリティ和を冗長ビットとして挿入する。
【0017】すると伝送した信号中に誤りが1ビット生
じた場合、パリティチェックビットにより、どのフレー
ムが誤っているかを認識することができる。
【0018】ここで、受信した信号のあるjフレーム目
の信号のペイロード部分の信号をCj=(cj,1
j,2,…,cj,m)とし、受信した誤り訂正ビットをD
=(d1,d2,…,dk)とする。また、誤りビットが
Iフレームのpビット目に起こったとして、それをベク
トルE=(0,0,…,0,1,0,…,0)で表すとすると、次式
(3)が成立する。
【0019】
【数2】
【0020】これから、上式(3)の右辺を計算するこ
とで、パリティチェックビットで特定したフレームの誤
りを訂正することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
を説明する図である。また、本発明の第1の実施形態の
構成例を図2に示す。
【0022】SONETにおけるフレームフォーマット
において、STS−1を基準として誤り訂正を行う。S
TS−1において伝送する信号のペイロード部分のビッ
ト数は6264ビットであるから、冗長ビットは13ビ
ット必要となる。この時、伝送信号としてSTS−48
の信号を伝送し、パリティチェックビットと併せて61
ビットをSOH(Section Over Head)内のZ2バイ
トに冗長ビットとして挿入する。図1に示すように、S
TM(Synchronous Transport Module)−0フレー
ム内の信号をハミング(Hamming)符号による誤り訂正
符号化を行い、符号化する際の冗長ビットの2元演算の
和を冗長ビットとして付加し、フレーム毎のパリティビ
ットを付加することにより、N多重されるフレーム内
(STM−Nフレーム)の信号のSOH部に書き込む。
【0023】図2を参照して、図2(A)は送信側、図
2(B)は受信側を示している。図2において、1はエ
ラスティックメモリ、2は符号化ビット計算回路、3は
パリティビット計算回路、4は2元和演算回路、5は多
重回路、6は分離回路、7はメモリ、8はシンドローム
計算回路、9はパリティ計算回路、10は誤りビット計
算回路、11は比較回路、12は訂正回路をそれぞれ示
している。
【0024】送信側では、48のSTS−1信号に対し
て、それぞれの信号を3分岐し、1つは誤り訂正符号を
計算する符号化回路2に入力され、1つはパリティビッ
トを計算する演算回路3に入力され、1つは多重回路5
に入力される。48の誤り訂正符号化回路2の出力はそ
れぞれのビット毎に2元和による和を計算し、多重回路
5に入力し、多重化されるSTS−48のSOH部に書
き込む。同時に、パリティビット計算回路3により計算
されたパリティビットを多重回路5に入力し、多重化さ
れるSTS−48のSOHに書き込む。
【0025】受信側では、分離回路6においてSTS−
48を分離し、誤り訂正符号化ビットとパリティビット
を抽出する。分離された48のSTS−1信号はそれぞ
れシンドローム計算回路8及びパリティ計算回路9及び
メモリ7に入力される。48のパリティ計算回路の出力
と、受信されたパリティチェックビットと、を比較し、
誤りのあるフレームを特定する。同時に、48のシンド
ローム計算回路8の出力の2元演算の和をとり、受信さ
れた誤り訂正符号化ビットと比較し、誤り訂正位置を特
定する。このあと、メモリ7内に書き込まれた受信信号
の誤りビットを訂正し、出力する。
【0026】これにより、誤り訂正を行わない場合の誤
り率1E−9(10-9)を誤り訂正を行うことで2E−
13(2×10-13)にすることができた。
【0027】図3に、本発明の第2の実施形態を説明す
るための図を示す。48バイトのペイロードを持つAT
M(Asynchronous Transfer Mode;非同期転送モ
ード)セルにおいて、あるシーケンスにおけるセル数を
100とする。この時、1つのセルに対して、冗長ビッ
トとして、9ビットが必要となるため、101個目のセ
ルの109ビットに誤り訂正用のビットとパリティチェ
ックビットを付加する。これにより、受信側では100
セル中の1ビットの誤り訂正が可能となり、データ部の
誤り率を1E−9(10-9)から4E−14(4×10
-14)に改善できた。
【0028】図4に、本発明の第3の実施形態を説明す
るための図を示す。ファイバチャネルにおける可変長の
パケットにおいてペイロード部分は最大2112バイト
である。あるパケットの誤り訂正ビットを計算するとき
は、パケットの最大ペイロード数に対して行い、211
2バイトに満たない場合は不足した信号長部分を全て0
として計算する。あるシーケンスにおけるパケット数を
100とすると、1つのパケットに対して、冗長ビット
として15ビットが必要となるため、101個目のパケ
ットには115ビットの冗長ビットを付加する。これに
より受信側では100パケット中生じた1ビットの誤り
を訂正することが可能となり、データ部の誤り率を1E
−9(10-9)から2E−12(2×10-12)に改善
できた。
【0029】本発明の方法は、ファイバチャネル以外の
可変長のパケットによる全ての通信において実現できる
ことはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大容量ディジタル伝送系において、簡易で拡張性の高い
誤り訂正方式を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するための図で
ある。
【図2】本発明の第1の実施形態の構成を説明するため
の図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の第3の実施形態を説明するための図で
ある。
【図5】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 エラスティックメモリ 2 符号化ビット計算回路 3 パリティビット計算回路 4 2元和演算回路 5 多重回路 6 分離回路 7 メモリ 8 シンドローム計算回路 9 パリティ計算回路 10 誤りビット計算回路 11 比較回路 12 訂正回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mビットの信号が収容されるフレームをN
    多重して(N×M)ビットの信号を伝送する伝送系にお
    いて、 N個の該フレーム信号の所定の領域をそれぞれハミング
    (Hamming)符号による誤り訂正符号化を行い、符号化
    する際の冗長ビットの2元演算による和を冗長ビットと
    して多重されたフレーム内の所定の位置に付加し、 更に、N個の該フレームのハミング符号を行った領域の
    それぞれのフレームのパリティビットを前記各フレーム
    の所定の位置に付加することにより、N多重されたフレ
    ーム内の信号の中の1ビットの誤りを訂正可能としたこ
    とを特徴とする誤り訂正方法。
  2. 【請求項2】Mビットの信号を1つのセルとして伝送す
    るセルリレー通信において、 各セル毎のハミング(Hamming)符号による冗長ビットと
    パリティビットを計算し、送信側であるN個のセル
    した後、それぞれのセル毎に計算されたパリティビッ
    トと、各セルのハミング符号の冗長ビットの2元をペ
    イロードに持つ新しいセルを生成し、前記N個のセル、
    及び前記新しく生成したセルを伝送することで、送った
    セル内の1ビットの誤りを訂正可能としたことを特徴
    とする誤り訂正方法。
  3. 【請求項3】最大Mビットの信号を1つのパケットとし
    て伝送するパケット通信において、 各パケットについてMビットのハミング(Hamming)符号
    による冗長ビットとそれぞれのパケットのパリティビッ
    トを計算し、それぞれのパケット毎に計算されたパリテ
    ィビットと、各パケットのハミング符号の冗長ビットの
    2元和をペイロードに持つ新しいパケットを生成し、N
    個のパケット、及び前記新しく生成したパケットを伝送
    することで、送ったパケット内の1ビットの誤りを訂
    正可能としたことを特徴とする誤り訂正方法。
  4. 【請求項4】符号化の対象となる複数のフレーム、複数
    のセル、もしくは複数のパケットと同数のハミング(Ham
    ming)符号化回路と、 該ハミング(Hamming)符号化回路からのそれぞれの出力
    の2元演算の和を算出する加算回路と、符号化の対象となる複数のフレーム、複数のセル、もし
    くは複数のパケットと同数の パリティ計算回路と、 を備え、符号化の対象となる信号は、2分岐され、一方は前記ハ
    ミング(hamming)符号化回路に入力され、他方はパリ
    ティ計算回路に入力され前記ハミング符号化回路の出力は前記加算回路に入力さ
    、 前記加算回路からの出力と前記パリティ計算回路の出力
    を冗長ビットとして、信号フレーム内に挿入、もしくは
    新規セル/パケットを生成する、ことを特徴とする符号
    化回路。
  5. 【請求項5】復号化の対象となる複数のフレーム、複数
    のセル、もしくは複数のパケットと同数のシンドローム
    計算回路と、 該シンドローム計算回路からのそれぞれの出力の2元演
    算の和を算出する加算回路と、復号化の対象となる複数のフレーム、複数のセル、もし
    くは複数のパケットと同数の パリティ計算回路と、 を備え、復号化の対象となる信号は、2分岐され、一方は前記シ
    ンドローム計算回路に入力され、他方は前記パリティ計
    算回路に入力され前記シンドローム計算回路の出力は前記加算回路に入力
    され 、 前記加算回路からの出力と前記パリティ計算回路の出力
    を、受信された信号のパリティビット及び冗長ビットと
    を比較する比較回路を備えたことを特徴とする復号化回
    路。
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FR2867326A1 (fr) * 2004-03-02 2005-09-09 St Microelectronics Sa Dispositif de protection contre l'injection d'erreur dans une bascule synchrone d'un module logique elementaire
CN101968962B (zh) * 2010-09-19 2012-03-21 北京航空航天大学 一种基于faac及faad2的单声道固定比特率的音频实时编解码纠错方法

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