JP3388428B2 - 開口部付き基板へのモールド樹脂成形方法 - Google Patents

開口部付き基板へのモールド樹脂成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開口部付き基板へ
のモールド樹脂成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、摺動子を回転しながら摺接させる
ことで所望のコード出力を出力するロータリーエンコー
ダ用のスイッチ基板がある。図12はこの種の従来のロ
ータリーエンコーダ用のスイッチ基板の一例を示す拡大
平面図である。同図に示すスイッチ基板は、硬質の絶縁
基板80上に第一スイッチパターン群81と第二スイッ
チパターン群87とコモンスイッチパターン93とを設
け、各々から端子接続ランド部85,89,95を引き
出して構成されている。ここで第一,第二スイッチパタ
ーン群81,87はそれぞれ4つのコード出力用のスイ
ッチパターン84,90を接続パターン81a,87a
で接続して構成され、またコモンスイッチパターン93
は円弧状に構成されている。
【0003】そして同心円状の2本の一点鎖線で示す軌
跡上を摺動子が回転しながら摺接していくことで、摺動
子の摺接位置に応じて所望のコード出力が出力される。
【0004】ところで上記各スイッチパターン群81,
87及びコモンスイッチパターン93として印刷タイプ
のパターンを用いた場合、即ち例えば銀パターンの上に
カーボンパターンをオーバーコートしてパターンを形成
した場合、ペースト印刷によって形成されるので各スイ
ッチパターン84,90の端辺82,88等の部分の寸
法が正確に精度良く形成できず、位置のバラツキを生
じ、これによって摺動子の位置に応じた正確なコード出
力が得られないという問題点があった。
【0005】この問題を解決するには例えば予め基板の
表面にパターンを形成し、このパターンの不要部分を機
械的にカットすることで開口部を開けてスイッチパター
ンを形成する方法が考えられる。このように構成すれば
カットする金型通りのスイッチパターンが形成でき精度
が良くなる。しかしながらこの場合は各スイッチパター
ンの摺動子の移動軌跡上に開口部ができることとなるの
で摺動子のスムーズな摺動ができなくなる恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、例え基板に開口部
が開いていても、その表面を平らにすることができる開
口部付き基板へのモールド樹脂成形方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明にかかる開口部付き基板へのモールド樹脂成形
方法は、開口部付き基板と第1金型と第2金型とを用意
し、第1金型の面に前記開口部付き基板の一方の面を面
接触させると同時に第2金型に設けた凹部を開口部付き
基板の他方の面に対向せしめるように開口部付き基板を
第1金型と第2金型とで挟持する工程と、前記第2金型
に設けた凹部内に溶融モールド樹脂を充填することでこ
の凹部と前記開口部付き基板の開口部の中とにモールド
樹脂を充填する工程と、前記モールド樹脂が固化した後
に第1金型と第2金型とを取り外してモールド樹脂を取
り付けた開口部付き基板を取り出す工程とを具備してな
ることを特徴とする。また前記開口部付き基板は、合成
樹脂製の開口部付き基板であることを特徴とする。また
前記開口部付き基板は、一方の面にスイッチパターンが
形成され、摺動子が摺接する軌跡上にはスイッチパター
ン及び開口部が位置しているスイッチ基板であることを
特徴とする。また前記第2金型には、前記開口部付き基
板に設けた開口部の周囲を前記第1金型側に押し付ける
押圧部を設けたことを特徴とする。また前記押圧部が前
記開口部付き基板を前記第1金型側に押し付ける位置
は、前記開口部の周囲であって且つ前記スイッチパター
ン上を摺動する摺動子の摺動軌跡上にない位置であるこ
とを特徴とする。また前記スイッチ基板は、予め基板の
表面にパターンを形成し、次に該パターンのパターン除
去部分を除去して開口部を設けることで摺動子が摺接す
るスイッチパターンを形成する工程によって製造される
ことを特徴とする。また本発明にかかるスイッチ基板へ
のモールド樹脂成形方法は、予めフイルム状の基板の表
面にパターンを形成し、次に該パターンのパターン除去
部分を除去して開口部を設けることで摺動子が摺接する
スイッチパターンを形成してスイッチ基板を製造する工
程と、前記スイッチ基板と第1金型と第2金型とを用意
して第1金型の面に前記スイッチ基板の一方の面を面接
触させると同時に第2金型に設けた凹部をスイッチ基板
の他方の面に対向せしめるようにスイッチ基板を第1金
型と第2金型とで挟持する工程と、前記第2金型に設け
た凹部内に溶融モールド樹脂を充填することでこの凹部
と前記スイッチ基板の開口部の中とにモールド樹脂を充
填する工程と、前記モールド樹脂が固化した後に第1金
型と第2金型とを取り外してモールド樹脂を取り付けた
スイッチ基板を取り出す工程とを具備してなることを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1,図2は本発明のスイッ
チ基板のスイッチパターン形成方法を、ロータリーエン
コーダ用のスイッチ基板のスイッチパターン形成方法に
適用した一実施形態を示す図である。即ち本実施形態に
よれば、図1に示すようにまず可撓性のある合成樹脂フ
イルム(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)
フイルム、ポリフェニレンスルフイド(PPS)フイル
ム、ポリイミドフイルム、ポリエーテルイミドフイルム
等)製の基板10を用意し、その表面にパターン11と
パターン111と絶縁層60とを印刷によって形成す
る。パターン11とパターン111は銀ペーストをパタ
ーン11,パターン111の形状に印刷し、さらにこれ
を覆うようにカーボンペーストを印刷(オーバーコー
ト)して行なわれる(印刷されるパターンの材質や形状
や印刷構造は他の種々の変更が可能である)。
【0009】パターン11の形状は少なくとも下記する
第一,第二スイッチパターン群13,17となる部分
a,bの両端に端子接続ランド部15,19を接続した
形状となっている。またパターン111の形状は円弧状
のコモンスイッチパターン21の一端に端子接続ランド
部23を接続した形状となっている。
【0010】また絶縁層60はパターン11の部分a,
bの内周近傍部分と、部分a,bから端子接続ランド部
15,19を引き出す部分の上面に印刷形成されてい
る。
【0011】次にパターン11の部分a,bの所定部分
を、図2に示すようにプレスなどによる機械的カットに
よって、11個のパターン11と基板10を貫通する開
口部からなるパターン除去部分Aを形成する。但し場合
によってはパターン除去部分Aのパターン11を機械的
カットの代わりにレーザカットによって取り除いても良
い。
【0012】つまりこのプレスカットによって、部分
a,b(図1参照)に、それぞれ櫛歯状の5つずつのコ
ード出力用のスイッチパターン14,18を有する第
一,第二スイッチパターン群13,17が形成される。
【0013】そして図3に示すように、基板10のコモ
ンスイッチパターン21の外周部分と中心孔25と孔2
6,27とをプレスなどによって機械的にカットすれ
ば、開口部付き基板1が完成する。なお本発明ではスイ
ッチによる実施形態なので、開口部付き基板1をスイッ
チ基板1として表現する。
【0014】なお前記パターン除去部分Aとスイッチ基
板1の外周部分と中心孔25と孔26,27とをプレス
などによる機械的カットによって一度に形成しても良
い。
【0015】なおパターン除去部分Aやコモンスイッチ
パターン21の外周部分や中心孔25や孔26,27を
形成するために、プレスなどによる機械的カットの代わ
りにレーザカットを行なっても良い。
【0016】以上のようにして形成された各スイッチパ
ターン14,18の端辺12,16(図3参照)の部分
はパターン除去部分Aによって正確に寸法精度良く形成
でき、その上を摺動する摺動子(摺動軌跡は同心円の2
本の一点鎖線で示す)の位置を精度良く検出でき、摺動
子の位置に応じた正確なコード出力が得られるようにな
る。
【0017】ここで図4はこのスイッチ基板1に使用さ
れる摺動子30を示す平面図、図5はスイッチ基板1に
対する摺動子30の配設位置を示す図である。なお実際
は摺動子30は回転する摺動型物(図示せず)に取り付
けられている。
【0018】両図に示すように摺動子30は3組の摺動
接点31,33を等間隔(120°間隔)に設け、3組
の内の何れかの外側の摺動接点33が常にコモンスイッ
チパターン21に摺接し、内側の摺動接点31がスイッ
チパターン14,18にオンオフすることで以下に示す
ような位相のずれたコード出力が出力できるようにして
いる。
【0019】即ちスイッチパターン群13とスイッチパ
ターン群17とは120°の間隔よりも少しずれる位置
に設けられており、従って摺動子30の摺動接点33が
何れかのスイッチパターン14にオンするタイミング
と、これに対応するスイッチパターン18に摺動接点3
3がオンするタイミングの位相は少しずれ、これによっ
てスイッチパターン群13とスイッチパターン群17か
ら出力されるオンオフ信号の位相が少しずれるようにし
ている。これによって例えば摺動子30が右回りしてい
るか、左回りしているかを検出できる。
【0020】このスイッチ基板1は可撓性があるので、
これを硬質の基台上に載置・固定して使用するのが一般
的である。そしてこの実施形態では図6に示すようにこ
のスイッチ基板1をモールド樹脂製のケース40内にイ
ンサート成形して構成した。
【0021】即ち図6はケース40内にスイッチ基板1
をインサート成形した状態(即ちモールド樹脂付スイッ
チ基板)を示す平面図であり、図7は図6のB−B断面
図であり、図8は裏面図であり、図9は図6のD−D断
面図である。図6〜図9に示すようにケース40は各ス
イッチパターン群13,17及びコモンスイッチパター
ン21を露出する凹部41を設けた状態でスイッチ基板
1の下面と外周側面を覆うようにモールド成形されてい
る。凹部41内には前記摺動子30を取り付けた図示し
ない摺動型物が回動自在に収納される。
【0022】また各端子接続ランド部15,19,23
にはこれらに金属板製の端子50の一端を当接し、該当
接した部分の上下を前記ケース40の一部を構成するモ
ールド樹脂で挟持せしめることで接続・固定している。
【0023】また図3に示すパターン除去部分Aは開口
部であるが、このパターン除去部分Aの部分には図7に
示すようにモールド樹脂を充填することで、該パターン
除去部分Aから露出するモールド樹脂の面の高さと、ス
イッチ基板1の各スイッチパターン群13,17等を形
成した側の面の高さとを合わせている。これによって図
3に一点鎖線で示す摺動子30の摺動軌跡上に凹凸はな
くなる。従って前記摺動子30を回転してその摺動接点
31をスイッチパターン群13,17上に摺接させても
抵抗がなくその操作がスムーズに行えるため、摺動寿命
が増加する。
【0024】なおケース40の材質としては、例えばポ
リブチレンテレフタレート(PBT)やPETやPPS
等の各種モールド樹脂が用いられる。
【0025】ところで図8,図9に示すように、ケース
40には6個の穴43が設けられている。これら穴43
の底にはスイッチ基板1が露出している。これら穴43
の位置は、前記パターン除去部分Aの周囲であって且つ
前記摺動子30の摺動軌跡上にない位置である。これら
穴43は以下で説明するが、ケース40を成形するため
にスイッチ基板1を第1,第2金型で挟持して溶融した
モールド樹脂をスイッチ基板1のスイッチパターン群1
3,17等を形成していない面側に充填する際に、パタ
ーン除去部分A内に入り込んだモールド樹脂がスイッチ
基板1のスイッチパターン群13,17等を形成した面
上に流れ込まないようにするためのものである。以下ス
イッチ基板1へのモールド樹脂成形方法を説明する。
【0026】即ちスイッチ基板1へモールド樹脂を成形
してケース40を形成するには、図3に示すスイッチ基
板1の各端子接続ランド部15,19,23上にそれぞ
れ金属端子板50を載置し、その状態のままこのスイッ
チ基板1を図10に示すように第1金型200と第2金
型250の間に挟持する。即ち図10はスイッチ基板1
を第1,第2金型200,250で挟持したときの図7
に相当する部分の断面図である。また図11はスイッチ
基板1を第1,第2金型200,250で挟持したとき
の図9に相当する部分の断面図である。
【0027】第1金型200にはスイッチ基板1のスイ
ッチパターン群13,17等を形成した面を当接する当
接面201が設けられ、該当接面201の周囲にはこれ
を囲むような凹部203(この凹部203はケース40
の一部の形状になっている)が設けられている。
【0028】第2金型250には、ケース40の一部の
形状になっている凹部253が設けられている。また第
2金型250には、スイッチ基板1の中心孔25の部分
に挿入されてその先端面が第1金型200に当接する突
出部251と、前記スイッチ基板1と金属端子板50の
端部の重なっている部分を第1金型200に押し付ける
押圧部255と、図11に示すように前記スイッチ基板
1のパターン除去部分Aを設けた部分の近傍部分を第1
金型200に押し付ける押圧部257とが設けられてい
る。
【0029】そして第2金型250側に設けられたピン
ゲートPから溶融した高温高圧の溶融モールド樹脂を圧
入すれば、凹部253と凹部203との部分に溶融モー
ルド樹脂が満たされ、その後モールド樹脂が冷却・固化
された後に第1,第2金型200,250を取り外せ
ば、図6〜図8に記載のケース40を取り付けたスイッ
チ基板1が完成する。なおピンゲートPの位置は図8に
示す45の位置である。即ちピンゲート位置45は開口
部となっているパターン除去部分Aから離れた位置とな
っており、直接パターン除去部分Aに高圧のモールド樹
脂が印加されないようにしている。
【0030】溶融モールド樹脂の注入は前述のように高
温・高圧で行われる(例えば260℃で100〜600
kgf/cm2)ので、図10に示すスイッチ基板1の
パターン除去部分Aの部分に入り込んだモールド樹脂が
スイッチ基板1を第1金型200の当接面201から引
き離し、その間に入り込もうとする。もしそうなると、
スイッチ基板1のスイッチパターン群13,17等を形
成した面の上にモールド樹脂の膜ができ、不良品になる
恐れがある。そこでこの実施形態では、押圧部257に
よってスイッチ基板1のパターン除去部分Aの周囲の部
分を強く当接面201に押し付け、これによってモール
ド樹脂がスイッチ基板1と第1金型200の当接面20
1の間に入り込むことを確実に防止している。またパタ
ーン除去部分Aの周囲の部分が強く当接面201に押し
付けられるので、完成したケース40付きのスイッチ基
板1のスイッチパターン群13,17等を形成した表面
と、パターン除去部分Aの部分に露出するモールド樹脂
の表面とを、確実に同一面にすることができる。前記穴
43はこの押圧部257によって形成されたものであ
る。
【0031】ところでこの実施形態の場合、押圧部25
7はパターン除去部分Aの周囲の部分を押圧するが、そ
の押圧位置は前記摺動子30の摺動軌跡上にない位置で
ある。このように構成したのは、もし押圧部257によ
って摺動子30の摺動軌跡となる位置の裏面側を押圧す
ると、該摺動軌跡の裏面側に穴43ができ、その上を摺
動子30が摺動する際に穴43の部分でスイッチ基板1
が凹んでしまい、接触不良を起こす恐れがあるからであ
る。なお穴43の大きさが小さい場合や、又はスイッチ
基板1が摺動子30の摺接程度では撓まない程度の剛性
を持っていた場合は、このような工夫は不要である。
【0032】ところでこの実施形態においては、スイッ
チ基板1の絶縁基板として合成樹脂フイルムからなるフ
イルム状の基板を用い、更に前記製造方法によるため、
スイッチ基板1のスイッチパターン群13,17等を形
成した表面と、パターン除去部分Aの部分に露出するモ
ールド樹脂の表面とを、正確に同一面にすることができ
る。これに対してスイッチパターン群13,17及びコ
モンスイッチパターン21とこれらに接続する端子接続
ランド部15,19,23と同じ外形形状にカットした
金属板をスイッチ基板としてその表面が露出するように
ケース40内に前記と同様の方法によってインサート成
形することもできる。
【0033】しかしながら金属板を用いた場合、金属板
の表面とその周囲に露出するモールド樹脂の表面とが正
確には同一面となりにくく、このためその上を摺動子が
摺接した場合、チャタリングなどの問題を生じる恐れが
ある。
【0034】即ち金属板の場合、合成樹脂フイルムに比
べて熱伝導率が高い。そして図13に示すようにこの金
属板305を一方の金型301の表面に当接してキャビ
ティー303内にモールド樹脂を充填した場合、図14
に示すように、金属板305に触れた溶融モールド樹脂
307が熱を取られて即座に固化を始め、金属板305
と金型301の面との間に少し隙間を残した状態で固化
してしまうからである。これに対してスイッチ基板1の
絶縁基板として合成樹脂フイルムを用いた場合は金属板
に比べて熱伝導率が低く溶融モールド樹脂の熱を奪うこ
とがないので、スイッチ基板1に触れた溶融モールド樹
脂が熱を取られて即座に固化を始めることはなく、確実
にスイッチ基板1に設けた開口部を溶融モールド樹脂が
埋めるのでこのような問題はない。
【0035】また金属板305の場合、これをプレスカ
ットで製造するが、金属板305の外周辺の一方の面に
は図15に示すようなバリ311が発生し、他方の面に
はダレ313が発生する(なお同図にはバリ311とダ
レ313とがはっきりわかるように実際よりも大きく記
載している)。このためこの金属板305をそのまま用
いると、やはりその上を摺動する摺動子にチャタリング
などの問題が生じる恐れがある。スイッチ基板1として
絶縁基板は合成樹脂フイルム、スイッチパターン群1
3,17等には樹脂材に金属粉が混ぜられている導電ペ
ーストを用いた場合、何れも金属板305に比べてその
硬度は低く、カットされた破断面にはバリ311やダレ
313が発生しない。従ってこのような問題は生じな
い。
【0036】上記実施形態では本発明をロータリーエン
コーダ用のスイッチ基板1に適用した例を示したが、そ
れ以外の例えばスライドスイッチ等の各種スイッチ基板
にも適用できることは言うまでもない。また上記実施形
態では本発明を開口部付きのスイッチ基板にモールド樹
脂を成形してケース40を取り付けた例を示している
が、それ以外の各種開口部付き基板(スイッチ基板以外
の各種基板を含む)にモールド樹脂を成形する場合に用
いても良い。
【0037】また開口部は必ずしも穴である必要はな
く、スイッチ基板1の外周縁又は内周縁から切り欠いた
形状(たとえば櫛歯形状)などであってもよい。
【0038】スイッチ基板1をインサート成形以外の固
定方法で基台上に取り付けてもよい。また基板の材質や
モールド樹脂の材質は上記各実施形態で記載した材質に
限られず、それ以外の各種材質を用いても良い。また基
板は場合によっては硬質基板であっても良い。
【0039】また上記実施形態ではスイッチパターン群
13,17及びコモンスイッチパターン21として印刷
形成による例を示したが、銅箔エッチングによるスイッ
チパターン等、他の方法で形成したスイッチパターンで
あっても良い。要は機械的カットやレーザカットできる
材質からなるスイッチパターンであれば良い。またスイ
ッチパターンの形状は種々の変更が可能であることは言
うまでもない。
【0040】また上記実施形態では、スイッチ基板1に
金属端子50を取り付けたものの周囲にモールド樹脂を
成形したが、金属端子50を用いず、直接スイッチ基板
1を構成するフイルム状基板を外部に引き出す構造とし
てもよい。基板としてフイルム状基板を用いた場合は引
き出したフイルム状基板に別の回路を直接設けることも
できる。
【0041】本発明は、その精神または主要な特徴から
逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することが
できる。そのため、前述の実施形態はあらゆる点で単な
る例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明
の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、
明細書本文には、なんら拘束されない。更に特許請求の
範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の
範囲内のものである。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 基板に開口部が開いていても、基板の表面の高さと開
口部から露出するモールド樹脂の表面の高さとを合わせ
ることで平らにすることができる。
【0043】開口部付き基板として合成樹脂(フイル
ム状であることが好ましい)からなる開口部付き基板を
用いた場合は、開口部付き基板として金属板を用いた場
合に比べて、モールド樹脂成形時に開口部付き基板が溶
融モールド樹脂の熱を奪う量が少ないので、開口部内に
も確実に溶融モールド樹脂を流し込むことができ、容易
且つ確実に開口部付き基板の表面の高さと開口部から露
出するモールド樹脂の表面の高さとを合わせることで平
らにすることができる。また合成樹脂(フイルム状であ
ることが好ましい)からなる開口部付き基板を用いた場
合は、開口部付き基板として金属板を用いた場合に比べ
てその硬度は低く、カットによる開口部形成時の開口部
の破断面にバリやダレが生じにくい。
【0044】開口部付き基板をスイッチ基板として用
いた場合は、スイッチ基板に設けた開口部の上を摺動子
が摺動しても、摺動子の摺動がスムーズに行える。
【0045】第2金型にスイッチ基板に設けた開口部
の周囲を第1金型側に押し付ける押圧部を設けたので、
開口部内に入り込んだモールド樹脂が開口部付き基板の
表面上に流れ込むことを確実に防止できる。
【0046】押圧部が開口部付き基板を第1金型側に
押し付ける位置を、開口部の周囲であって且つスイッチ
パターン上を摺動する摺動子の摺動軌跡上にない位置と
したので、摺動子の摺動軌跡の裏側に押圧部による穴は
できず、摺動子が摺動する際にスイッチ基板が凹んで接
触不良を起こす恐れはない。
【0047】スイッチ基板を、予め基板の表面にパタ
ーンを形成し、次に該パターンの不要部分を除去するよ
うに開口部を設けることで摺動子が摺接する複数のスイ
ッチパターンを形成する工程によって製造すれば、スイ
ッチパターンの形状が正確に精度良く形成でき、その上
を摺動する摺動子の位置を精度良く検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるスイッチ基板1の
スイッチパターン形成方法を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるスイッチ基板1の
スイッチパターン形成方法を示す平面図である。
【図3】完成したスイッチ基板1を示す平面図である。
【図4】スイッチ基板1に使用される摺動子30を示す
平面図である。
【図5】スイッチ基板1への摺動子30の配設位置を示
す図である。
【図6】スイッチ基板1をケース40内にインサート成
形した状態を示す平面図である。
【図7】図6のB−B断面図である。
【図8】スイッチ基板1をケース40内にインサート成
形した状態を示す裏面図である。
【図9】図6のD‐D断面図である。
【図10】スイッチ基板1を第1,第2金型200,2
50で挟持したときの図7に相当する部分の断面図であ
る。
【図11】スイッチ基板1を第1,第2金型200,2
50で挟持したときの図9に相当する部分の断面図であ
る。
【図12】従来のスイッチ基板の一例を示す平面図であ
る。
【図13】金属板305をインサート成形する方法を示
す図である。
【図14】金属板305をインサート成形する方法を示
す図である。
【図15】金属板305の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 スイッチ基板(開口部付き基板) 10 基板 11 パターン 111 パターン 13 第一スイッチパターン群 14 スイッチパターン 17 第二スイッチパターン群 18 スイッチパターン 15,19,23 端子接続ランド部 21 コモンスイッチパターン A パターン除去部分(開口部) 30 摺動子 40 ケース(モールド樹脂) 60 絶縁層 200 第1金型 203 凹部 250 第2金型 253 凹部 257 押圧部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部付き基板と第1金型と第2金型と
    を用意し、 第1金型の面に前記開口部付き基板の一方の面を面接触
    させると同時に第2金型に設けた凹部を開口部付き基板
    の他方の面に対向せしめるように開口部付き基板を第1
    金型と第2金型とで挟持する工程と、 前記第2金型に設けた凹部内に溶融モールド樹脂を充填
    することでこの凹部と前記開口部付き基板の開口部の中
    とにモールド樹脂を充填する工程と、 前記モールド樹脂が固化した後に第1金型と第2金型と
    を取り外してモールド樹脂を取り付けた開口部付き基板
    を取り出す工程とを具備してなることを特徴とする開口
    部付き基板へのモールド樹脂成形方法。
  2. 【請求項2】 前記開口部付き基板は、合成樹脂製の開
    口部付き基板であることを特徴とする請求項1記載の開
    口部付き基板へのモールド樹脂成形方法。
  3. 【請求項3】 前記開口部付き基板は、一方の面にスイ
    ッチパターンが形成され、摺動子が摺接する軌跡上には
    スイッチパターン及び開口部が位置しているスイッチ基
    板であることを特徴とする請求項1又は2記載の開口部
    付き基板へのモールド樹脂成形方法。
  4. 【請求項4】 前記第2金型には、前記開口部付き基板
    に設けた開口部の周囲を前記第1金型側に押し付ける押
    圧部を設けたことを特徴とする請求項3記載の開口部付
    き基板へのモールド樹脂成形方法。
  5. 【請求項5】 前記押圧部が前記開口部付き基板を前記
    第1金型側に押し付ける位置は、前記開口部の周囲であ
    って且つ前記スイッチパターン上を摺動する摺動子の摺
    動軌跡上にない位置であることを特徴とする請求項4記
    載の開口部付き基板へのモールド樹脂成形方法。
  6. 【請求項6】 前記スイッチ基板は、予め基板の表面に
    パターンを形成し、次に該パターンのパターン除去部分
    を除去して開口部を設けることで摺動子が摺接するスイ
    ッチパターンを形成する工程によって製造されることを
    特徴とする請求項3記載の開口部付き基板へのモールド
    樹脂成形方法。
  7. 【請求項7】 予めフイルム状の基板の表面にパターン
    を形成し、次に該パターンのパターン除去部分を除去し
    て開口部を設けることで摺動子が摺接するスイッチパタ
    ーンを形成してスイッチ基板を製造する工程と、 前記スイッチ基板と第1金型と第2金型とを用意して第
    1金型の面に前記スイッチ基板の一方の面を面接触させ
    ると同時に第2金型に設けた凹部をスイッチ基板の他方
    の面に対向せしめるようにスイッチ基板を第1金型と第
    2金型とで挟持する工程と、 前記第2金型に設けた凹部内に溶融モールド樹脂を充填
    することでこの凹部と前記スイッチ基板の開口部の中と
    にモールド樹脂を充填する工程と、 前記モールド樹脂が固化した後に第1金型と第2金型と
    を取り外してモールド樹脂を取り付けたスイッチ基板を
    取り出す工程とを具備してなることを特徴とするスイッ
    チ基板へのモールド樹脂成形方法。
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