JP3387173B2 - 電磁駆動装置 - Google Patents

電磁駆動装置

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JP3387173B2
JP3387173B2 JP26890293A JP26890293A JP3387173B2 JP 3387173 B2 JP3387173 B2 JP 3387173B2 JP 26890293 A JP26890293 A JP 26890293A JP 26890293 A JP26890293 A JP 26890293A JP 3387173 B2 JP3387173 B2 JP 3387173B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある側体に対して被駆
動体を有する可動部材を軸方向に摺動可能にした電磁駆
動装置に関し、特に、ビデオカメラ等に搭載されている
レンズ鏡筒内のフォーカシング用の可動レンズやズーミ
ング用の可動レンズを駆動する駆動機構に用いて好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、オートフォーカス機能や電動ズ
ーム機能を備えたビデオカメラ等のレンズ鏡筒には、フ
ォーカシング用の可動レンズやズーミング用の可動レン
ズをその光軸方向に移動させるための駆動手段が設けら
れている。この種の駆動手段としては、例えばコイル及
びマグネットを有する電磁駆動方式のアクチュエータが
比較的多く用いられている。
【0003】上記電磁駆動方式のアクチュエータを用い
たレンズ鏡筒は、その外筺内にカメラ前方から順に、前
玉ユニット、ズームユニットを構成するバリエータ、絞
り装置、固定レンズ及び可動レンズ群からなるインナー
フォーカスユニットが配されて構成されている。
【0004】上記バリエータは、カメラレンズ系のWi
de端及びTele端を決定するもので、その移動範囲
は大きい。従って、このバリエータの駆動機構として
は、ステッピングモータを主体とし、このステッピング
モータの回転運動を直線運動に変換する回転−直動変換
機構が用いられる。
【0005】インナーフォーカスユニットの可動レンズ
は、被写体像を、このレンズ鏡筒の後方に設置される例
えばCCD固体撮像素子の撮像面に結像させるために移
動するレンズであり、この移動範囲は上記バリエータと
比べて狭いものとなっている。
【0006】従って、このインナーフォーカスユニット
における可動レンズを移動させる駆動機構としては、狭
い範囲を移動させるのに好適な、ボイス・コイル・モー
タ等の電磁駆動装置が用いられる。
【0007】従来の電磁駆動装置は、図16に示すよう
に、外筺101内に収容・固定される固定部材102
と、この固定部材102に対して軸方向に摺動可能とさ
れた可動部材103とから構成され、上記外筺101に
は、その内部に光軸に沿って2本の軸104a及び10
4bが配されている。また、固定部材102は、金属製
のヨーク枠体105とこのヨーク枠体105に固着され
るマグネット106とから構成されている。
【0008】具体的には、上記ヨーク枠体105は、後
方に配され、かつ中央に矩形状の穴107が形成された
矩形状の連結板108と、この連結板108の四方端面
から軸方向前方に屈曲して形成された4枚の外枠ヨーク
109と、上記連結板108の穴周縁から軸方向前方に
立ち上がる角筒状の内枠ヨーク110とが一体的に連結
されて構成されている。マグネット106は、それぞれ
外枠ヨーク109の内面に例えば接着剤等で固着され、
それぞれ外枠ヨーク109から内枠ヨーク110に向か
う方向で磁極が異なるように単一着磁されている。
【0009】可動部材103は、中央にフォーカスレン
ズ111が取り付けられた金属製枠体112と、この枠
体112の後面に固着されたボビン113とから構成さ
れている。
【0010】金属製枠体112は、外形が矩形状に形成
され、中央にフォーカスレンズ111の径とほぼ同じ径
を有する穴が穿設された枠本体114と、この枠本体1
14の穴周縁から前方に突出し、上記フォーカスレンズ
111を固定保持する円筒状のレンズ保持筒115と、
このレンズ保持筒115の側面から外方に突出し、端部
近傍に、外筺101の軸4a及び4bが挿通する挿通孔
116a及び116bが穿設された軸受け部117a及
び117bが一体に形成されている。
【0011】ボビン113は、合成樹脂にて角筒状に形
成され、中央に断面矩形状の中空部(図示せず)を有す
る。このボビン113には、その側面の後方部分に巻回
溝が形成されており、この巻回溝に軸方向にコイル11
8が巻回されている。このボビン113は、その中空部
の大きさが、上記固定部材102における内枠ヨーク1
10の外形の大きさよりも大きく形成され、かつ、その
外形が、外枠ヨーク109に固着された4枚のマグネッ
ト106の端面を結んだ線で形づくられる矩形の大きさ
よりも小に形成されて、上記固定部材102の内枠ヨー
ク110と外枠ヨーク109に固着された4枚のマグネ
ット106との対向面間で構成される空間内に収容可能
とされている。
【0012】そして、上記可動部材103におけるボビ
ン113が、上記空間内に収容されたとき、ボビン11
3に巻回されたコイル118が、内枠ヨーク110とマ
グネット106間に位置することになる。このとき、マ
グネット106とヨーク枠体105とにより、マグネッ
ト106から出た磁束が通る閉磁路、即ち上記磁束が、
例えばマグネット106−内枠ヨーク110−連結板1
08−外枠ヨーク109−マグネット106という経路
で通る閉磁路が形成され、ボビン113のコイル118
は、このような閉磁路上に配置されることになる。
【0013】従って、コイル118に駆動電流が供給さ
れると、コイル118から、その駆動電流の方向に応じ
た方向への磁束が発生するため、それにより、コイル1
18に前方又は後方への移動力が付勢され、この移動力
により可動部材103が固定部材102に対して移動す
ることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
電磁駆動装置においては、可動部材103の相対位置を
検出するために、通常、固定部材102に被検出体(マ
グネット等)を固着し、可動部材103に上記被検出体
を例えば磁気的に検出するセンサを設けるようにしてい
る。
【0015】この場合、可動部材103に設けられたセ
ンサに対して配線を引き回す必要があるが、可動部材1
03は、固定部材102に対して常時移動することにな
るため、その移動範囲が配線によって制約を受けたり、
配線にかかる荷重によって移動速度が低下するという問
題がある。
【0016】また、マグネット106が、外枠ヨーク1
09から内枠ヨーク110に向かう方向で磁極が異なる
ように単一着磁されているため、内枠ヨーク110、外
枠ヨーク109及びマグネット106とで構成される閉
磁路の磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することにな
る。このことから、可動部材103の可動距離に比例し
てヨーク枠体105のヨーク厚を増加させなければなら
ず、可動部材103の移動距離が大きくなる。このた
め、即ち長ストロークになると、ヨーク枠体105の重
量が大きくなり、電磁駆動装置が重くなるという問題が
あった。
【0017】また、従来の電磁駆動装置においては、中
空部を有するボビン113の前方を、フォーカスレンズ
111が保持された金属製枠体112にて閉塞するかた
ちになり、しかも、固定部材102の内枠ヨーク110
が角筒状に形成されていることから、この可動部材10
3の最大移動範囲は、ボビン113の中空部の軸方向の
長さ、特に、巻回溝の幅の長さを除く軸方向の長さで規
定されることになる。
【0018】従って、可動部材103を固定部材102
に対して摺動自在とする、即ち電磁駆動方式によるフォ
ーカシング可能にするためには、ボビン113の軸方向
の長さを大きくして、上記巻回溝のほかに移動距離分に
相当する逃げhを設ける必要がある。この場合、特に、
可動部材103を前方に移動させたときの、固定部材1
02と可動部材103を合わせた長さは、フォーカスレ
ンズ111が保持されたレンズ保持筒115の長さ、ボ
ビン113の長さ及び固定部材102の長さを合計した
長さとなり、その長さは非常に大きくなる。従って、従
来の電磁駆動装置においては、光学系、ひいてはレンズ
鏡筒の軸方向の長さが大きくなって、カメラ全体のサイ
ズが大型化するという問題がある。
【0019】また、上記構成により、固定部材102に
おける内枠ヨーク110の端面及び外枠ヨーク109の
端面を開放のままにしなければならず、内枠ヨーク11
0と外枠ヨーク109の磁気的結合が一方向のみとな
る。このことから、磁気効率を向上させるために内枠ヨ
ーク110及び外枠ヨーク109の厚みを厚くしなけれ
ばならず、電磁駆動装置、ひいてはカメラ全体の重量が
大きくなるという問題がある。
【0020】上記問題は、可動部材102の移動距離を
大きくとればとるほど顕著になり、その改善が求められ
ている。
【0021】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、可動部材の位置検出に
関して、可動部材の配線等による移動範囲の制約や移動
速度の低下を引き起こすことがなく、コイルへの電流供
給に応じた移動をスムーズに行わせることができる電磁
駆動装置を提供することにある。
【0022】また、本発明の他の目的は、推力発生用の
マグネットからの磁束が1箇所もしくは2箇所に集中す
ることを防止して、当該マグネットからの磁束を2相以
上のコイル全体に印加できるようにし、これにより、可
動部材の移動の高効率化及びヨーク厚の薄形化を達成さ
せて、装置自体の軽量化を実現させることができる電磁
駆動装置を提供することにある。
【0023】また、本発明の他の目的は、可動部材にか
かる推力を移動範囲全体においてほぼ均一にすることが
でき、可動部材の位置制御を容易に行うことができる電
磁駆動装置を提供することにある。
【0024】また、本発明の他の目的は、被駆動体を固
定部材に収納した状態で可動部材を移動させることがで
き、装置自体の長さをほぼ固定部材の長さにまで短縮す
ることが可能で、装置自体の小型化を図ることができる
電磁駆動装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁駆動装
置は、外側ヨーク7と内側ヨーク6とを有し、これら外
側ヨーク7又は内側ヨーク6のいずれか一方に推力発生
用のマグネット9が固着された固定部材2と、被駆動体
10を保持する被駆動体保持部11と、外側ヨーク7と
内側ヨーク6間において軸方向に2相以上に巻回された
コイルC1及びC2とを有し、かつ固定部材2に対して
軸方向に移動可能とされた可動部材3とを具備し、可動
部材3に、位置検出のための被検出体20を設け、固定
部材2に、被検出体20を検出して、可動部材3の位置
を検出し、コイルC1及びC2への電流供給を制御する
ための位置検出信号を発生する位置検出手段を設けて構
成する。
【0026】ここで、上記推力発生用のマグネット9
は、多極着磁され、かつその端部の着磁幅が、中央部分
の着磁幅λの0.5〜0.7倍の長さとされている。ま
た、上記被検出体20を等間隔に多極着磁されたマグネ
ットとし、上記位置検出手段を上記被検出体を構成する
マグネット20に対向して設けられたホール素子26と
してもよい。
【0027】また、上記推力発生用のマグネット9、コ
イルC1,C2及びホール素子26の位置関係を以下の
ようにして構成してもよい。
【0028】即ち、上記推力発生用のマグネット9の端
部以外の着磁幅をλとしたとき、上記2相に巻回された
コイルC1及びC2における各相の巻回方向中心の離間
幅をλ/2+nλ(nは整数)とし、上記位置検出手段
を構成する2つのホール素子26a及び26bの離間幅
をλ/2+nλ(nは整数)とし、これら2つのホール
素子26a及び26b中、一方のホール素子26aを、
推力発生用のマグネット9の着磁境界にコイルの一方の
相C1の巻回方向中心が位置したとき、被検出体を構成
するマグネット20の着磁境界に位置する箇所に設け
る。
【0029】あるいは、推力発生用のマグネット9にお
ける端部以外の一方の着磁幅λA と他方の着磁幅λB
異ならせ、かつ一方の着磁幅λA と他方の着磁幅λB
平均をλとし、上記2相に巻回されたコイルにおける各
相C1及びC2の巻回方向中心の離間幅をnλ(nは整
数)とし、ホール素子26を、推力発生用のマグネット
9の着磁中心からλ/2ほど離間した位置にコイルの一
方の相C1の巻回方向中心が位置したとき、被検出体を
構成するマグネット20の着磁境界に位置する箇所に設
ける。
【0030】あるいは、推力発生用のマグネット9の端
部以外の着磁幅をλとしたとき、3相に巻回されたコイ
ルにおける各相C1,C2及びC3の巻回方向中心の離
間幅を2λ/3+nλ(nは整数)とし、位置検出手段
を構成する3つのホール素子26a,26b及び26c
の離間幅を2λ/3+nλ(nは整数)とする。
【0031】また、固定部材2を、軸4a及び4bが配
された外筺1に固定し、可動部材3に軸4a及び4bが
挿通される軸受け部16a及び16bを設けて構成して
もよい。この場合、軸受け部16a及び16bを、可動
部材3において固定部材2における外側ヨーク7よりも
外方に突出して設け、外側ヨーク7及び内側ヨーク6の
少なくとも軸受け部16a及び16bに対応する箇所に
切欠き8を形成し、可動部材3の前方部に内側ヨーク6
の突き抜け部24を形成して構成する。
【0032】この場合、被駆動体をレンズ10とし、被
駆動体保持部をレンズ10を保持するレンズホルダ11
として構成してもよい。
【0033】
【作用】本発明に係る電磁駆動装置においては、まず、
可動部材3における2相以上に巻回されたコイルC1及
びC2が、外側ヨーク7と内側ヨーク6間に位置するこ
とになる。即ち、内側ヨーク6と外側ヨーク7間には、
マグネット9による閉磁路が形成されており、この閉磁
路上に、コイルC1及びC2が位置することになる。従
って、コイルC1及びC2に駆動電流が供給されると、
コイルC1及びC2から、その駆動電流の方向に応じた
方向への磁束が発生するため、それにより、コイルC1
及びC2に前方又は後方への移動力が付勢され、この移
動力により可動部材3が固定部材2に対して移動するこ
とになる。
【0034】そして、この電磁駆動装置においては、可
動部材3に位置検出のための被検出体20が設けられ、
固定部材2に、被検出体20を検出して、可動部材3の
位置を検出し、コイルC1及びC2への電流供給を制御
するための位置検出信号を発生する位置検出手段26が
設けられていることから、電気的配線は、固定部材2に
設置された位置検出手段26に対して行えばよく、可動
部材3にはこれらの配線を行う必要がなくなる。このこ
とから、可動部材3の位置検出に関して、可動部材3の
配線等による移動範囲の制約や移動速度の低下を引き起
こすことがなく、コイルC1及びC2への電流供給に応
じた移動をスムーズに行わせることができる。
【0035】また、推力発生用のマグネット9を多極着
磁していることから、この推力発生用のマグネット9か
らの磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することが防止
され、当該マグネット9からの磁束を2相以上のコイル
C1及びC2全体に印加させることができる。その結
果、内側ヨーク6及び外側ヨーク7の各ヨーク厚を薄く
しても、可動部材3を効率よく移動させることが可能と
なり、電磁駆動装置自体の軽量化を実現させることがで
きる。
【0036】本発明においては、特に、多極着磁された
推力発生用のマグネット9は、端部の着磁幅を、中央部
分の着磁幅λの0.5〜0.7倍の長さとしているの
で、中央部分と端部側とでヨーク側への磁束密度を均一
化でき、可動部材3にかかる推力を移動範囲全体におい
てほぼ均一とすることができる。特に、0.7倍のと
き、その均一特性は顕著となる。推力が移動範囲全体で
均一になると、可動部材3の移動速度の急激な低下や増
加がなくなり、可動部材3の動きが非常にスムーズにな
る。その結果、可動部材3に対する位置制御を容易に行
うことができる。
【0037】また、固定部材2を、軸4a及び4bが配
された外筺1に固定し、可動部材3に軸4a及び4bが
挿通される軸受け部16a及び16bを設けて構成して
もよい。この場合、軸受け部16a及び16bを、可動
部材3において固定部材2における外側ヨーク7よりも
外方に突出して設け、外側ヨーク7及び内側ヨーク6の
少なくとも軸受け部16a及び16bに対応する箇所に
切欠き8を形成し、可動部材3の前方部に内側ヨーク6
の突き抜け部24を形成して構成した場合においては、
まず、固定部材2に可動部材3を組み込む際、可動部材
3の軸受け部16a及び16bに、外筺1から延びる軸
4a及び4bを挿通しながら外筺1内に挿入する。
【0038】このとき、固定部材2の内側ヨーク6及び
外側ヨーク7に設けられた切欠き8内を可動部材3の軸
受け部16a及び16bが進入し、かつ可動部材3の前
方部に形成された突き抜け部24に、内側ヨーク6が挿
通されることとなり、その結果、可動部材3の被駆動体
10は、固定部材2内に収まることになる。
【0039】従って、可動部材3の移動に伴って、被駆
動体10が固定部材2内を移動することになり、その移
動範囲は、少なくとも固定部材2の軸方向の長さからボ
ビン12の軸方向の長さを差し引いた距離になる。この
ことから、ボビン12に移動距離分に相当する逃げを設
ける必要がなくなる。その結果、装置自体の長さをほぼ
固定部材2の長さにまで短縮することが可能となり、電
磁駆動装置自体の小型化を図ることができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明に係る電磁駆動装置をビデオカ
メラ等のレンズ鏡筒内に搭載されているインナーフォー
カスユニットの可動レンズ(フォーカスレンズ)のフォ
ーカス制御装置に適用したいくつかの実施例を図1〜図
15を参照しながら説明する。
【0041】これらの実施例に係るフォーカス制御装置
の全体構造は、図1及び図2に示すように、外筺1内に
収容・固定される固定部材2と、この固定部材2に対し
て軸方向に移動可能とされた可動部材3とから構成さ
れ、上記外筺1には、その内部に光軸に沿って2本の断
面ほぼ円形の軸4a及び4bが配されている。また、こ
の外筺の後端面中央部分には、矩形状の穴5が形成され
ている。
【0042】固定部材2は、図2に示すように、2枚1
組の金属製ヨークが4組、それぞれ外筺1の後端内壁に
植立されて構成されている。即ち、図示の例では、各組
のヨークが外筺1の後端面に形成された矩形状の穴5の
各辺に対応して、かつ各組のヨークが上記穴5の各辺に
平行に植立され、各組のヨークのうち、一方のヨーク6
が穴5に近接して設けられ、他方のヨーク7が、上記一
方のヨーク6とその板面同士が平行となるように設けら
れている。従って、以後の説明においては、穴5に近接
する方のヨーク6を内側ヨーク、その外側のヨーク7を
外側ヨークと記す。このような構成から、上記固定部材
2は、隣接する内側ヨーク6間及び隣接する外側ヨーク
7間にそれぞれ切欠き8が形成された形となっている。
【0043】そして、これら内側及び外側ヨーク6及び
7のうち、内側ヨーク6の外側ヨーク側面に推力発生用
のマグネット9が例えば接着剤等にて固着されている。
また、このマグネット9は、それぞれ内側ヨーク6から
外側ヨーク7に向かう方向で磁極が異なり、かつ軸方向
に沿って磁極が交互に異なるように多極着磁されてい
る。
【0044】特に、本実施例においては、上記マグネッ
ト9の両端部の着磁幅が、中央部分の着磁幅λの0.5
〜0.7倍の長さに設定してある。この着磁幅の違いに
よる作用は後述する。
【0045】可動部材3は、図3に示すように、中央に
フォーカスレンズ10が取り付けられたレンズホルダ1
1と、このレンズホルダ11の後面に固着されたボビン
12とから構成されている。
【0046】レンズホルダ11は、例えば金属あるいは
合成樹脂にて形成され、中央にフォーカスレンズ10が
嵌合固定されるレンズ取付け孔13を有する環状の枠体
14と、この枠体14からその枠体面に沿って、鉛直線
に対し、互いに45°方向に突出し、それぞれ端部近傍
に、外筺1の対応する軸4a及び4bが挿通する挿通孔
15a及び15bが形成された第1及び第2の軸受け板
16a及び16bと、この枠体14からその枠体面に沿
って、上記第1及び第2の軸受け板16a及び16bの
延出方向に対し、互いに90°方向に突出する一対の補
強板17とが一体に形成されて構成されている。一対の
補強板17は、各先端が扇形に形成されてボビン12の
取付け部17aを構成している。
【0047】第1の軸受け板16aの上部には、後方に
延びるマグネット取付け部18が一体に形成されてい
る。このマグネット取付け部18は、ほぼ角筒状に形成
され、その上面の片側に位置決め板19が一体に形成さ
れている。そして、角柱状の位置検出用マグネット20
が、このマグネット取付け部18の上面と位置決め板1
9の内面に共に接するように例えば接着剤等で固着され
ている。この位置検出用マグネット20は、多極着磁型
のマグネットであり、その長手方向に沿って等間隔に磁
極が交互に異なるように多極着磁されている。
【0048】一方、ボビン12は、合成樹脂にて、軸方
向に中空部21を有する角筒状に形成されている。この
ボビン12には、その側面の後方部分に2つの巻回溝が
形成されており、この巻回溝に軸方向にそれぞれ2相の
コイル(A相コイルC1及びB相コイルC2)が巻回さ
れている。
【0049】上記レンズホルダ11における上記第1の
軸受け板16aには、その後面側に、L字状の溝22
(図1参照)が形成され、第2の軸受け板16bには、
その後面側に、端面がL字状とされた段差23が形成さ
れている。上記溝22の幅はボビン12の厚みと同じと
され、また、上記溝22の外側端面及び上記段差23の
端面がボビン12のコーナー部外側面に対応するように
設定されている。
【0050】従って、このレンズホルダ14にボビン1
2を固着する場合は、ボビン12の前方部のうち、第1
の軸受け板16aに対応するコーナー部を第1の軸受け
板16aに形成された溝22内に挿入する。このとき、
第2の軸受け板16bに形成された段差23の端面にボ
ビン12の他のコーナー部外面が位置することになる。
また、このとき、ボビン12の前方部のうち、レンズホ
ルダ11における一対の補強板17のボビン取付け部1
7aに対応するコーナー部の各端面が、ボビン取付け部
17aの後方端面に当接する。そして、それぞれの各接
触面を接着剤等で接着することにより、ボビン12がレ
ンズホルダ11の後方面に固着されることになる。この
とき、可動部材3の前方部には、レンズホルダ11の枠
体14を中心として、4つの突き抜け部24が形成され
る。
【0051】また、ボビン12は、その中空部21の大
きさが、上記固定部材2の4枚の内側ヨーク6に固着さ
れた各マグネット9の端面を結んだ線で形づくられる矩
形の大きさよりも大に形成され、かつ、その外形が、4
枚の外側ヨーク7の内端面を結んだ線で形づくられる矩
形の大きさよりも小に形成されて、図1に示すように、
上記固定部材2の内側ヨーク6に固着された4枚のマグ
ネット9と外側ヨーク7との対向面間で構成される空間
25内に非接触に軸方向に収容可能とされている。
【0052】そして、上記可動部材3におけるボビン1
2が、上記空間25内に収容されたとき、ボビン12に
巻回されたA相コイルC1及びB相コイルC2が、外側
ヨーク7とマグネット9間に位置することになる。この
とき、マグネット9から出た磁束が、マグネット9にお
けるコイルC1及びC2と対向する面がN極である部分
−外側ヨーク7−マグネット9におけるコイルC1及び
C2と対向する面がS極である部分という経路で通る閉
磁路が形成され、ボビン12に巻回されたA相コイルC
1及びB相コイルC2は、このような閉磁路上に配置さ
れることになる。
【0053】従って、A相コイルC1及びB相コイルC
2に駆動電流が供給されると、各相のコイルC1及びC
2から、その駆動電流の方向に応じた方向への磁束が発
生するため、それにより、A相コイルC1及びB相コイ
ルC2に前方又は後方への移動力が付勢され、この移動
力により可動部材3が固定部材2に対して移動すること
になる。
【0054】また、外筺1の内面中、上記可動部材3に
おける第1の軸受け板16aのマグネット取付け部18
に固着された位置検出用マグネット20と対向する位置
にホール素子26が取り付けられている。従って、可動
部材3の移動に伴って位置検出用マグネット20が移動
すると、ホール素子26に及ぶ磁束密度が変化して、ホ
ール電圧が変化するので、この電圧変化をカウントする
ことにより、可動部材3の現在の位置を検出することが
できる。
【0055】次に、第1実施例に係るフォーカス制御装
置を図4〜図9に基づいて説明する。なお、図1と対応
するものについては同符号を記す。
【0056】この第1実施例に係るフォーカス制御装置
は、図4に示すように、ボビン12に2相のコイル、即
ちA相コイルC1及びB相コイルC2が巻回され、マグ
ネット9の端部以外の着磁幅をλとしたとき、A相コイ
ルC1及びB相コイルC2における各相の巻回方向中心
の離間幅がλ/2に設定され、位置検出用マグネット2
0の端部以外の着磁幅もλに設定されて構成されてい
る。
【0057】また、この第1実施例においては、外筺1
の内壁に上記位置検出用マグネット20に対向して2つ
のホール素子26a及び26bが設けられている。ここ
で、外筺1の後端面側に近い位置にあるホール素子26
aを第1のホール素子、他のホール素子26bを第2の
ホール素子と記す。これら第1及び第2のホール素子2
6a及び26bの離間幅はλ/2に設定され、更にこれ
ら2つのホール素子26a及び26b中、第1のホール
素子26aは、マグネット9の着磁境界にA相コイルC
1の巻回方向中心が位置したとき、位置検出用マグネッ
ト20の着磁境界に位置する箇所に設けられている。
【0058】また、各相のコイルC1及びC2と位置検
出用マグネット20の着磁方向との関係は、A相コイル
C1の巻回方向中心と着磁境界がほぼ一致し、B相コイ
ルC2の巻回方向中心とN極の長さ方向中心とがほぼ一
致する位置関係となっている。
【0059】そして、第1のホール素子26aが位置検
出用マグネットのN極に対向することによって、この第
1のホール素子26aに正の磁界が加わったとき、A相
コイルC1に正方向(紙面上、奥行き方向)の駆動電流
が流れるように、第1のホール素子26aとA相コイル
C1間に駆動回路を接続する。また、第2のホール素子
26bが位置検出用マグネット20のN極に対向するこ
とによって、この第2のホール素子26bに正の磁界が
加わったとき、B相コイルC2に負方向(紙面上、手前
の方向)の駆動電流が流れるように、第2のホール素子
26bとB相コイルC2間に駆動回路を接続する。
【0060】ここで、上記駆動回路の一例を図5に基づ
いて説明する。この駆動回路は、第1のホール素子26
aに対応した第1の駆動回路31aと、第2のホール素
子26bに対応した第2の駆動回路31bから構成され
ている。これら第1及び第2の駆動回路31a及び31
bは、それぞれ回路構成が同じであるため、代表的に第
1の駆動回路31aについて説明する。
【0061】第1の駆動回路31aは、初段に、第1の
ホール素子26aのホール電圧が印加される差動アンプ
32と、この差動アンプ32からの出力を基準電圧と比
較するコンパレータ33とが接続され、この後段に、差
動アンプ32からの出力とコンパレータ33からの比較
結果に基づいて、最終段のスイッチングトランジスタを
選択的に切り換えるための各種論理回路が接続されて構
成されている。最終段のスイッチングトランジスタに
は、A相コイルC1が接続されており、スイッチングト
ランジスタの選択的な切換えによって、A相コイルC1
への電流方向が切り替わるように構成されている。
【0062】具体的に上記第1の駆動回路31aを説明
すると、まず、第1のホール素子26aが位置検出用マ
グネット20のS極と対向して、この第1のホール素子
26aに負の磁界が加わると、差動アンプ32の−入力
端子が高レベルとなり、この差動アンプ32からは低レ
ベル信号(論理的に「0」)が出力されることになる。
反対に、第1のホール素子26aが位置検出用マグネッ
ト20のN極と対向して、この第1のホール素子26a
に正の磁界が加わると、差動アンプ32の+入力端子が
高レベルとなり、この差動アンプ32からは高レベル信
号(論理的に「1」)が出力されることになる。
【0063】上記差動アンプ32からの出力信号は、次
のコンパレータ33の−入力端子に供給されて、+入力
端子に印加されている基準電圧と比較される。差動アン
プ32からの出力が低レベル信号である場合、基準電圧
の方がレベル的に高いことから、このコンパレータ33
からは高レベル信号(論理的に「1」)が出力され、反
対に、差動アンプ32からの出力が高レベル信号である
場合、基準電圧の方がレベル的に低くなることから、こ
のコンパレータ33からは低レベル信号(論理的に
「0」)が出力される。
【0064】次に、論理回路は、その入力段に、正方向
移動及び逆方向移動を選択する第1及び第2のスイッチ
ング回路34a及び34bが接続されている。第1のス
イッチング回路34aは、2つの固定接点a1及びa2
と1つの可動接点35aを有し、一方の固定接点a1
は、差動アンプ32からの出力信号が直接供給され、他
方の固定接点a2は、差動アンプ32からの出力信号が
インバータ36を介して供給されるように配線接続され
ている。第2のスイッチング回路34bは、上記第1の
スイッチング回路34aと同様に、2つの固定接点b1
及びb2と1つの可動接点35bを有し、一方の固定接
点b1は、コンパレータ33からの出力信号が直接供給
され、他方の固定接点b2は、コンパレータ33からの
出力信号がインバータ36bを介して供給されるように
配線接続されている。
【0065】各スイッチング回路34a及び34bの可
動接点35a及び35bに接続されたスイッチS1及び
S2は、図示しないカウンタからの制御信号Scに基づ
いて動作する。即ち、上記カウンタは、差動アンプ32
からの出力信号を例えば高レベル信号波形の入力回数を
計数し、所定の回数ほど計数したとき、そのキャリー信
号が各スイッチS1及びS2に対する制御信号Scとし
て入力されるようになっている。
【0066】具体的に説明すると、まず、ボビン12が
外筺1の後端面内壁に対して最も近接した位置にある状
態から、A相コイルC1及びB相コイルC2への駆動電
流の供給に基づいて正方向(前方)に移動することによ
り、差動アンプ32からは、位置検出用マグネット20
のホール素子26aに対向する面の例えばN極着磁の数
分、高レベル信号波形が出力されることになる。従っ
て、この高レベル信号波形の個数を所定数分計数したと
き、ボビン12が最も前方に位置することになる。この
とき、上記カウンタから各スイッチング回路34a及び
34bに制御信号Scを供給して各スイッチS1及びS
2を切り換えることにより、可動部材3は、今度は、外
筺1の後端面に向かって、即ち逆方向(後方)に移動す
ることになる。
【0067】上記第1及び第2のスイッチング回路34
a及び34bの後段には、1つのバッファ37と1つの
NOT回路38を1組とする回路が2組配置されてい
る。ここで、1組目のバッファ37a及びNOT回路3
8aをそれぞれ第1のバッファ及び第1のNOT回路と
記し、2組目のバッファ37b及びNOT回路38bを
それぞれ第2のバッファ及び第2のNOT回路と記す。
【0068】そして、第1のバッファ37a及び第2の
NOT回路38bに、第1のスイッチング回路34aか
らの出力信号が供給され、第2のバッファ37b及び第
1のNOT回路38aに、第2のスイッチング回路34
bからの出力信号が供給されるように配線接続されてい
る。
【0069】上記入力段の後段には、3つのAND回路
(第1、第2及び第3のAND回路39a、39b及び
39c)が配されている。そして、第1のAND回路3
9aに、第1のバッファ37a及び第1のNOT回路3
8aからの各出力信号が供給され、第2のAND回路3
9bに、第2のバッファ37b及び第2のNOT回路3
8bからの各出力信号が供給され、第3のAND回路3
9cに、第1のバッファ37a及び第2のNOT回路3
8bからの各出力信号が供給されるように配線接続され
ている。
【0070】上記第1〜第3のAND回路39a〜39
cの後段には、1つのOR回路40と1つのNOT回路
41を1組とする回路が2組配置されている。ここで、
1組目のOR回路40a及びNOT回路41aをそれぞ
れ第1のバッファ及び第3のNOT回路と記し、2組目
のOR回路40b及びNOT回路41bをそれぞれ第2
のOR回路及び第4のNOT回路と記す。
【0071】そして、第1のOR回路40aに第1及び
第3のAND回路39a及び39cからの各出力信号が
供給され、第3のNOT回路41aに、第1のAND回
路39aからの出力信号が供給され、第2のOR回路4
0bに第2及び第3のAND回路39b及び39cから
の各出力信号が供給され、第4のNOT回路41bに、
第2のAND回路39bからの出力信号が供給されるよ
うに配線接続されている。
【0072】最終段には、互いにコレクタ端子を共通と
して直列接続された1つのPNPトランジスタQpと1
つのNPNトランジスタQnを1組とする回路が2組配
されている。ここで、1組目のPNPトランジスタQp
1及びNPNトランジスタQn1をそれぞれ第1のPN
Pトランジスタ及び第1のNPNトランジスタと記し、
2組目のPNPトランジスタQp2及びNPNトランジ
スタQn2をそれぞれ第2のPNPトランジスタ及び第
2のNPNトランジスタと記す。
【0073】そして、上記第1のPNPトランジスタQ
p1のエミッタ端子及び第2のPNPトランジスタQp
2のエミッタ端子が共通とされ、その共通とされたエミ
ッタ端子に電源電圧Vs1が印加される。また、第1の
NPNトランジスタQn1のエミッタ端子及び第2のN
PNトランジスタQn2のエミッタ端子が共通とされ、
その共通とされたエミッタ端子は接地電位とされてい
る。各コレクタ端子間には、A相コイルC1が挿入接続
されている。
【0074】また、第1のPNPトランジスタQp1の
エミッタ端子とこれら第1のPNPトランジスタQp1
及び第1のNPNトランジスタQn1の共通のコレクタ
端子間、この共通のコレクタ端子と第1のNPNトラン
ジスタQn1のエミッタ端子間、第2のPNPトランジ
スタQp2のエミッタ端子とこれら第2のPNPトラン
ジスタQp2及び第2のNPNトランジスタQn2の共
通のコレクタ端子間及びこの共通のコレクタ端子と第2
のNPNトランジスタQn2のエミッタ端子間には、ス
パイク状のノイズを除去する目的でそれぞれダイオード
Dが挿入接続されている。
【0075】そして、第1のPNPトランジスタQp1
のベースに第4のNOT回路41bからの出力信号が供
給され、第1のNPNトランジスタQn1のベースに第
1のOR回路40aからの出力信号が供給され、第2の
PNPトランジスタQp2のベースに第3のNOT回路
41aからの出力信号が供給され、第2のNPNトラン
ジスタQn2のベースに第2のOR回路40bからの出
力信号が供給されるように配線接続されている。
【0076】次に、可動部材3が前方に移動する場合の
上記第1の駆動回路34aの信号処理について説明する
と、まず、第1のホール素子26aが位置検出用マグネ
ット20のS極と対向して、この第1のホール素子26
aに負の磁界が加わった状態においては、差動アンプ3
2及びコンパレータ33の各論理出力がそれぞれ「0」
及び「1」となることから、第1のAND回路39aに
それぞれ論理入力「0」が供給され、第2のAND回路
39bにそれぞれ論理入力「1」が供給され、第3のA
ND回路39cにそれぞれ論理入力「0」及び「1」が
供給される。従って、第1、第2及び第3のAND回路
39a、39b及び39cからは、それぞれ論理
「0」、「0」及び「1」が出力されることになる。
【0077】その結果、第1のPNPトランジスタQp
1及び第2のPNPトランジスタQp2の各ベースにそ
れぞれ低レベル信号(論理的に「0」)及び高レベル信
号(論理的に「1」)が供給され、第1のNPNトラン
ジスタQn1及び第2のNPNトランジスタQn2の各
ベースにそれぞれ低レベル信号(論理的に「0」)及び
高レベル信号(論理的に「1」)が供給され、これによ
り、第1及び第2のPNPトランジスタQp1及びQp
2がオン及びオフ動作すると共に、第1及び第2のNP
NトランジスタQn1及びQn2がオフ及びオン動作
し、A相コイルC1には、第1のPNPトランジスタQ
p1及び第1のNPNトランジスタQn1の共通コレク
タ端子から第2のPNPトランジスタQp2及び第2の
NPNトランジスタQn2の共通コレクタ端子に向かう
負方向の駆動電流が流れることになる。
【0078】次に、可動部材3が前方に移動している状
態において、上記2つのホール素子26a及び26bに
対する位置検出用マグネット20の移動位置に応じてA
相コイルC1及びB相コイルC2に流れる駆動電流の方
向を図6も参照しながら順次説明する。
【0079】まず、A相コイルC1の巻回方向中心とマ
グネット9の着磁境界とが対向し、かつB相コイルC2
の巻回方向中心とマグネット9のN極の長さ方向中心と
がほぼ対向する場合(図4で示す状態)においては、第
1のホール素子26aが、位置検出用マグネット20の
着磁境界に位置し、第2のホール素子26bが、位置検
出用マグネット20のN極の長さ方向中心に位置するこ
とから、A相コイルC1には駆動電流は流れず無通電状
態となり、B相コイルC2は、負方向(図4において、
紙面手前方向)に駆動電流が流れ、負方向の通電状態と
なる。この状態を初期状態とする。
【0080】次に、可動部材3がλ/2ほど前方に移動
することにより、A相コイルC1の巻回方向中心とマグ
ネット9のS極の長さ方向中心とが対向し、かつB相コ
イルC2の巻回方向中心とマグネット9の着磁境界とが
ほぼ対向する場合においては、第1のホール素子26a
が、位置検出用マグネット20のS極の長さ方向中心に
位置し、第2のホール素子26bが、位置検出用マグネ
ット20の着磁境界に位置することから、A相コイルC
1に、負方向(図4において、紙面手前方向)に駆動電
流が流れて負方向の通電状態となり、B相コイルC2に
は駆動電流は流れず、無通電状態となる。
【0081】次に、可動部材3が、上記初期状態からλ
ほど前方に移動することにより、A相コイルC1の巻回
方向中心とマグネット9の着磁境界とが対向し、かつB
相コイルC2の巻回方向中心とマグネット9のS極の長
さ方向中心とがほぼ対向する場合においては、第1のホ
ール素子26aが、位置検出用マグネット20の着磁境
界に位置し、第2のホール素子26bが、位置検出用マ
グネット20のS極の長さ方向中心に位置することか
ら、A相コイルC1には駆動電流は流れず無通電状態と
なり、B相コイルC2は、正方向(図4において、紙面
奥行き方向)に駆動電流が流れ、正方向の通電状態とな
る。
【0082】次に、上記可動部材3が、上記初期状態か
ら3λ/2ほど前方に移動することにより、A相コイル
C1の巻回方向中心と位置検出用マグネット20のS極
の長さ方向中心とが対向し、かつB相コイルC2の巻回
方向中心と位置検出用マグネット20の着磁境界とがほ
ぼ対向する場合においては、第1のホール素子26a
が、位置検出用マグネット20のN極の長さ方向中心に
位置し、第2のホール素子26bが、位置検出用マグネ
ット20の着磁境界に位置することから、A相コイルC
1に、正方向(図4において、紙面奥行き方向)に駆動
電流が流れて正方向の通電状態となり、B相コイルC2
には駆動電流は流れず、無通電状態となる。
【0083】このように、A相コイルC1及びB相コイ
ルC2に対する無通電状態並びに正方向及び負方向の通
電状態が順次繰り返されることにより、可動部材3は、
前方に向かって移動することになる。
【0084】なお、焦点が合ったときには、電源電圧V
s1及びVs2を0Vにして、A相コイルC1及びB相
コイルC2共に無通電状態とし、その合焦点位置にて可
動部材3が停止するようになっている。
【0085】ここで、横軸に時間、縦軸に鎖交磁束(推
力発生に寄与する磁束)φをとって、A相コイルC1及
びB相コイルC2に加わる鎖交磁束φの時間の経過に伴
う変化をみた場合、その変化曲線は、図6(a)に示す
ように、A相コイルC1に関しては、1周期=2λのサ
インカーブ(実線aで示す)を描き、B相コイルC2に
関しては、1周期=2λのコサインカーブ(破線bで示
す)を描くことになる。
【0086】また、横軸に時間、縦軸に駆動電流をとっ
て、A相コイルC1及びB相コイルC2に流れる駆動電
流の時間の経過に伴う変化をみた場合、その変化曲線
は、図6(b)に示すように、上記鎖交磁界φの変化曲
線と同様に、A相コイルC1に関しては、1周期=2λ
のサインカーブ(実線aで示す)を描き、B相コイルC
2に関しては、1周期=2λのコサインカーブ(破線b
で示す)を描くことになる。
【0087】そして、A相コイルC1にかかる推力は、
図6(a)で示すA相コイルC1に関する鎖交磁束φの
特性曲線中、その極大値及び極小値に対応する部分にお
いて最大値をとり、零点に対応する部分において最小値
をとる曲線(実線aで示す)を描き、B相コイルC2に
かかる推力は、図6(a)で示すB相コイルC2に関す
る鎖交磁束φの特性曲線中、その極大値及び極小値に対
応する部分において最大値をとり、零点に対応する部分
において最小値をとる曲線(破線bで示す)を描くこと
になる。
【0088】この場合、A相コイルC1の最大値(もし
くは最小値)とB相コイルC2の最大値(もしくは最小
値)が交互に現れることになり、これらを合成した推
力、即ち可動部材3にかかる推力は、直線cで示すよう
にほぼ一直線になり、可動部材3の長さ方向に均一に作
用することになる。
【0089】ここで、内側ヨーク6に固着されたマグネ
ット9の着磁幅、特に両端部の着磁幅と推力の関係をみ
ると、まず、図7(a)に示すように、両端部の着磁幅
が中央部分の着磁幅λと同じ場合、図8の特性曲線(実
線aで示す)に示すように、可動部材3が、マグネット
9の長さ方向中央を移動している場合は、ほぼ均一に推
力が加わるが、マグネット9の両端部に対応した部分を
移動している場合は、可動部材3に加わる推力が増大す
ることになる。従って、可動部材3は、両端部近傍に到
達した段階から急激に移動速度が増加し、そのため、ホ
ール素子26a及び26bによる可動部材3の位置検出
及びフォーカスレンズ10による焦点調整が困難になる
という問題が生じ、しかも可動部材3が外筺1の後端内
壁あるいは前方の鏡筒を構成する別の組立部材に衝突す
るおそれがある。
【0090】次に、図7(b)に示すように、両端部の
着磁幅が中央部分の着磁幅λの0.7倍である場合、図
8の特性曲線(破線bで示す)に示すように、可動部材
3は、マグネット9の長さ方向全体にわたってほぼ均一
に推力が加わることになるため、可動部材3が、急激に
移動速度が増加するということがなくなり、従って、ホ
ール素子26a及び26bによる可動部材3の位置検出
が容易になり、フォーカスレンズ10による焦点調整も
高精度に行うことが可能となる。
【0091】次に、図7(c)に示すように、両端部の
着磁幅が中央部分の着磁幅λの0.5倍である場合、図
8の特性曲線(一点鎖線cで示す)に示すように、可動
部材3が、マグネット9の長さ方向中央を移動している
場合は、ほぼ均一に推力が加わるが、マグネット9の両
端部に対応した部分を移動している場合は、可動部材3
に加わる推力が減少することになり、可動部材3は、両
端部近傍に到達した段階からその移動速度が低下するこ
とになる。この場合、速度が低下することから、ホール
素子26a及び26bによる可動部材3の位置検出及び
フォーカスレンズ10による焦点調整は、図8の実線a
(図7(a)に対応)に示すように移動速度が増大する
場合と比べて容易である。しかも可動部材3が外筺1の
後端内壁あるいは前方の鏡筒を構成する別の組立部材に
衝突するおそれもなくなる。
【0092】このことから、上記マグネット9の両端部
の着磁幅は、その中央部分の着磁幅λの0.5〜0.7
倍にすることが好ましい。
【0093】また、内側ヨーク6に固着された上記マグ
ネット9のN極から出た磁束における外側ヨーク7に向
かう密度をみると、図9に示すように、マグネット9か
ら出た磁束の約半分は、反対側の外側ヨーク7まで到達
しないことから、外側ヨーク7の厚みを内側ヨーク6の
約半分にすることができ、外側ヨーク7の薄型化を達成
させることができる。
【0094】このように、上記第1実施例に係るフォー
カス制御装置においては、可動部材3に位置検出のため
の位置検出用マグネット20が設けられ、固定部材2に
位置検出用マグネット20の磁界を検出して、可動部材
3の位置を検出し、かつA相コイルC1及びB相コイル
C2への電流供給を制御するための位置検出信号を発生
するホール素子26a及び26bを設けるようにしてい
るため、電気的配線は、固定部材2に設置されたホール
素子26a及び26bに対して行えばよく、可動部材3
にはこれらの配線を行う必要がなくなる。このことか
ら、可動部材3の位置検出に関して、可動部材3の配線
等による移動範囲の制約や移動速度の低下を引き起こす
ことがなく、可動部材3に対してA相コイルC1及びB
相コイルC2への電流供給に応じた移動をスムーズに行
わせることができる。
【0095】また、推力発生用のマグネット9は、端部
の着磁幅を、中央部分の着磁幅λの0.5〜0.7倍の
長さとしているので、中央部分と端部側とでヨーク側へ
の磁束密度を均一化でき、可動部材3にかかる推力を移
動範囲全体においてほぼ均一とすることができる。すな
わち、連続して多極着磁された推力発生用のマグネット
9は、隣り合う着磁部の影響を受けて互いに接する磁極
の隣接方向に磁束が曲がり、外側ヨーク7への磁束密度
が下がってしまう。これに対し、多極着磁されたマグネ
ット9の端部の着磁部には隣接して反対の磁極の着磁部
が存在しない。その結果、隣接する他の着磁部の影響を
受けることなく、磁束が外側ヨーク7に向かうことにな
り、中央部に比し端部の磁束密度が高くなる。本発明に
おいては、端部の着磁幅を、中央部分の着磁幅λの0.
5〜0.7倍の長さとすることにより、マグネット9の
端部の磁束密度を下げ、中央部と端部の磁束密度の均一
化が図られている。このように、多極着磁された推力発
生用のマグネット9の磁束密度を、マグネット9の全長
に亘って均一化し、可動部材3にかかる推力を移動範囲
全体においてほぼ均一化するように構成されているの
で、可動部材3の移動速度の急激な低下や増加がなくな
り、可動部材3の動きが非常にスムーズになる。その結
果、可動部材3に対する位置制御を容易に行うことがで
きることになる。
【0096】しかも、特に、推力発生用のマグネット9
を多極着磁していることから、このマグネット9からの
磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することが防止さ
れ、当該マグネット9からの磁束をA相コイルC1及び
B相コイルC2全体に印加させることができる。その結
果、内側ヨーク6及び外側ヨーク7の各ヨーク厚を薄く
しても、可動部材3を効率よく移動させることが可能と
なり、フォーカス制御装置自体の軽量化を実現させるこ
とができる。
【0097】また、この第1実施例に係るフォーカス制
御装置において、外筺1に固定された固定部材2に可動
部材3を組み込む際、まず、可動部材3の第1及び第2
の軸受け板16a及び16bにおける各挿通孔15a及
び15bに、外筺1から延びる軸4a及び4bをそれぞ
れ挿通しながら外筺1内に挿入する。このとき、固定部
材2の内側ヨーク6及び外側ヨーク7に設けられた切欠
き8内を可動部材3の第1及び第2の軸受け板16a及
び16bが進入し、かつ可動部材3における突き抜け部
24に、マグネットが固着された内側ヨーク6が挿通さ
れることとなり、その結果、可動部材3のフォーカスレ
ンズ10は、固定部材2内に収まることになる。
【0098】この場合、可動部材3のフォーカスレンズ
10が、固定部材2内に収容された形となっているた
め、可動部材3の移動に伴って、フォーカスレンズ10
が固定部材2内を移動することになり、その移動範囲
は、少なくとも固定部材2の軸方向の長さからボビン1
2の軸方向の長さを差し引いた距離になる。その結果、
従来のような移動距離分に相当する逃げをボビン12に
設ける必要がなくなる。このように、上記第1実施例に
おいては、フォーカスレンズ10を固定部材2に収納し
た状態で可動部材3を移動させることができ、フォーカ
ス制御装置自体の長さをほぼ固定部材2の長さにまで短
縮することが可能となり、フォーカス制御装置自体の小
型化を図ることができる。ここで、可動範囲10mmと
したとき、従来のフォーカス制御装置では、軸方向の長
さとして28mm必要であったが、上記第1実施例に係
るフォーカス制御装置においては18mmにまで短縮さ
せることができた。
【0099】また、一般的にみた場合、通常、微小距離
の移動に適用されてきたフォーカス制御装置(ボイス・
コイル・モータ方式の駆動装置)を、長距離移動用にも
適用させることが可能となり、しかもその小型化も達成
させることが可能となる。
【0100】なお、上記実施例では、外筺1に配された
2本の軸4a及び4bの形状を断面ほぼ円形としたが、
断面形状を長円形等のように円形とは異なる形状とする
ことにより、1本で済ますことができる。
【0101】次に、第2実施例に係るフォーカス制御装
置を図10〜図12に基づいて説明する。なお、図4と
対応するものについては同符号を記す。
【0102】この第2実施例に係るフォーカス制御装置
は、図10に示すように、上記第1実施例に係るフォー
カス制御装置とほぼ同じ構成を有するが、内側ヨーク6
に固着されたマグネット9の端部以外の中央部分におけ
る一方の着磁幅λA と他方の着磁幅λB が異なり、かつ
一方の着磁幅λA と他方の着磁幅λB の平均がλである
点と、A相コイルC1及びB相コイルC2における各相
の巻回方向中心の離間幅がλである点と、位置検出手段
であるホール素子26が1つ設けられている点と、可動
部材3と外筺1の後端面内壁間に引っ張りコイルばねな
どの弾性復帰手段(図示せず)が介在されている点で異
なる。
【0103】この場合、上記ホール素子26は、マグネ
ット9の着磁中心からλ/2ほど離間した位置にA相コ
イルC1の巻回方向中心が位置したとき、位置検出用マ
グネット20の着磁境界に位置する箇所に設けられてい
る。また、各相のコイルC1及びC2と位置検出用マグ
ネット20の着磁方向との関係は、A相コイルC1の巻
回方向中心と着磁境界がほぼ一致し、B相コイルC2の
巻回方向中心と次の着磁境界とがほぼ一致する位置関係
となっている。
【0104】また、このフォーカス制御装置におけるマ
グネット9の両端部の着磁幅は、上記第1実施例と同様
に、0.5λ〜0.7λであり、位置検出用マグネット
20の両端部以外の中央部分における着磁幅も上記第1
実施例と同様にλであり、その両端部の着磁幅も0.5
λ〜0.7λに設定されている。
【0105】また、このフォーカス制御装置は、A相コ
イルC1及びB相コイルC2に供給される駆動電流の方
向が一方向のみであり、各相コイルC1及びC2への励
磁によって可動部材3が移動する方向は、外筺1の後端
面内壁近傍から前方に向かう方向のみである。可動部材
3の後方への移動は、上記引っ張りコイルばね等の弾性
復帰手段にて行われる。
【0106】ここで、この第2実施例に係るフォーカス
制御装置の駆動回路について図11を参照しながら説明
する。この駆動回路は、初段に、ホール素子26のホー
ル電圧が印加される差動アンプ51と、この差動アンプ
51からの出力信号が直接入力される第1の出力アンプ
52と、上記差動アンプ51からの出力信号がインバー
タ53を介して入力される第2の出力アンプ54と、ベ
ースに上記第1の出力アンプ52からの出力信号が供給
され、エミッタが接地とされた第1のNPNトランジス
タQ1と、ベースに上記第2の出力アンプ54からの出
力信号が供給され、エミッタが接地とされた第2のNP
NトランジスタQ2とを有して構成されている。そし
て、第1のNPNトランジスタQ1と電源(電源電圧V
s)間にA相コイルC1が挿入接続され、第2のNPN
トランジスタQ2と電源(電源電圧Vs)間にB相コイ
ルC2が挿入接続されている。
【0107】次に、可動部材3が前方に移動する場合の
上記駆動回路の信号処理について説明する。まず、ホー
ル素子26が位置検出用マグネット20のN極と対向し
て、このホール素子26に正の磁界が加わった状態にお
いては、差動アンプ51からの出力信号が論理的に
「1」になることから、第1のNPNトランジスタQ1
がオン動作し、A相コイルC1に一定電流が流れ、通電
状態となる。このとき、B相コイルC2においては、第
2のNPNトランジスタQ2がオフとなっているため、
無通電状態となっている。
【0108】反対に、ホール素子26が位置検出用マグ
ネット20のS極と対向して、このホール素子26に負
の磁界が加わった状態においては、差動アンプ51から
の出力信号が論理的に「0」になることから、第2のN
PNトランジスタQ2がオン動作し、B相コイルC2に
一定電流が流れ、通電状態となる。このとき、A相コイ
ルC1においては、第1のNPNトランジスタQ1がオ
フとなっているため、無通電状態となっている。
【0109】具体的に説明すると、まず、A相コイルC
1の巻回方向中心がマグネット9の着磁境界に対応する
位置にあるとき、図12(a)に示すように、A相コイ
ルC1に加わる鎖交磁束の密度φは零となり、B相コイ
ルC2は、マグネット9のN極内にほとんど含まれる位
置にあることから正方向の鎖交磁束が加わった状態とな
っている。このとき、ホール素子26が相対的に位置検
出用マグネット20のS極に対応する位置にあることか
ら、B相コイルC2に正方向の駆動電流が流れているこ
とになる。
【0110】その後、A相コイルC1がマグネット9の
N極側に移動するにしたがって、A相コイルC1に加わ
る正方向の鎖交磁束密度φが徐々に増加し、ホール素子
26が相対的に位置検出用マグネット20の着磁境界と
対応する位置にきたとき、B相コイルへC2の駆動電流
の供給がA相コイルC1側に切り替わる。この段階を初
期段階とする。
【0111】そして、A相コイルC1が更にマグネット
9のN極側に移動するにしたがって、B相コイルC2が
マグネット9のS極側に進入することになり、B相コイ
ルC2の巻回方向中心がマグネット9の着磁境界と対応
する位置にきたとき、B相コイルC2に加わる鎖交磁束
の密度φが零となる。このとき、A相コイルC1の一方
の端部がマグネット9の着磁境界に対応した位置に来る
ことになる。
【0112】そして、この段階からA相コイルC1の他
方の端部がマグネット9の次の着磁境界に対応した位置
にきた段階まで、A相コイルC1には、ほぼ一定密度の
正方向の鎖交磁束が加わることになる。この間、B相コ
イルC2には、負方向の鎖交磁束が加わることになる。
【0113】その後、A相コイルC1が更に移動する
と、B相コイルC2に加わる負方向の鎖交磁束密度φが
徐々に低下して、B相コイルC2の巻回方向中心がマグ
ネット9の着磁境界に位置した段階で、B相コイルC2
に加わる鎖交磁束の密度φが零になり、更にA相コイル
C1が移動することによって、B相コイルC2に加わる
正方向の鎖交磁束密度φが徐々に増加する。一方、A相
コイルC1は、上記移動によってマグネット9のS極側
に進入することになるため、A相コイルC1に加わる正
方向の鎖交磁束密度φが徐々に低下することになる。こ
の間において、ホール素子26が相対的に位置検出用マ
グネット20の着磁境界と対応する位置にきたとき、A
相コイルC1への駆動電流の供給が再びB相コイルC2
側に切り替わる。
【0114】そして、A相コイルC1の巻回方向中心が
マグネット9の着磁境界と対応する位置にきたとき、A
相コイルC1に加わる鎖交磁束の密度φが零となる。こ
のとき、B相コイルC2の一方の端部がマグネット9の
着磁境界に対応した位置に来ることになる。
【0115】この段階からB相コイルC2の他方の端部
がマグネット9の次の着磁境界に対応した位置にきた段
階まで、B相コイルC2には、ほぼ一定密度の正方向の
鎖交磁束が加わることになる。この間、A相コイルC1
には、負方向の鎖交磁束が加わることになる。
【0116】その後、A相コイルC1が更に移動する
と、A相コイルC1に加わる負方向の鎖交磁束密度φが
徐々に低下して、A相コイルC1の巻回方向中心がマグ
ネット9の着磁境界に位置した段階で、A相コイルC1
に加わる鎖交磁束の密度φが零になり、更にA相コイル
C1がマグネット9のN極側に移動するにしたがって、
A相コイルC1に加わる正方向の鎖交磁束密度φが徐々
に増加することになる。そして、ホール素子26が相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界と対応する位
置にきたとき、B相コイルC2への駆動電流の供給がA
相コイルC1側に切り替わり、上記初期状態と同じ状態
になる。これら一連の動作が繰り返されて、可動部材3
が前方に移動することになる。
【0117】このように、A相コイルC1に正方向の鎖
交磁束が加わっている段階で、かつホール素子26が位
置検出用マグネット20のN極と対応する位置にあると
き、図12(b)の実線で示すように、A相コイルC1
に一方向の駆動電流が流れて通電状態となり、この間、
B相コイルC2は無通電状態となる。また、B相コイル
C2に正方向の鎖交磁束が加わっている段階で、かつホ
ール素子26が位置検出用マグネット20のS極と対応
する位置にあるとき、図12(b)の破線で示すよう
に、B相コイルC2に一方向の駆動電流が流れて通電状
態となり、この間、A相コイルC1は無通電状態とな
る。
【0118】従って、可動部材3に作用する推力は、図
12(c)に示すように、A相コイルC1が通電状態と
なっている間のA相コイルC1に加わる正方向の鎖交磁
束密度φの比例成分とB相コイルC2が通電状態となっ
ている間のB相コイルC2に加わる正方向の鎖交磁束密
度φの比例成分との合成成分に近似し、可動部材3の移
動範囲全体においてほぼ一定の推力が作用することとな
る。
【0119】この第2実施例に係るフォーカス制御装置
においても上記第1実施例に係るフォーカス制御装置と
同様に、可動部材3の位置検出に関して、可動部材3の
配線等による移動範囲の制約や移動速度の低下を引き起
こすことがなく、コイルへの電流供給に応じた移動をス
ムーズに行わせることができ、また、可動部材3にかか
る推力もその移動範囲全体にわたってほぼ一定とするこ
とができるため、可動部材3の動きが非常にスムーズに
なり、可動部材3に対する位置制御を容易に行うことが
できる。
【0120】また、推力発生用のマグネット9を多極着
磁していることから、この推力発生用のマグネット9か
らの磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することが防止
され、当該マグネット9からの磁束をA相コイル及びB
相コイル全体に印加させることができる。その結果、内
側ヨーク6及び外側ヨーク7の各ヨーク厚を薄くして
も、可動部材3を効率よく移動させることが可能とな
り、電磁駆動装置自体の軽量化を実現させることができ
る。
【0121】また、フォーカスレンズ10を固定部材2
に収納した状態で可動部材3を移動させることができ、
装置自体の長さをほぼ固定部材2の長さにまで短縮する
ことが可能となり、フォーカス制御装置自体の小型化を
図ることができる。
【0122】次に、第3実施例に係るフォーカス制御装
置について図13〜図15を参照しながら説明する。な
お、図4と対応するものについては同符号を記す。
【0123】この第3実施例に係るフォーカス制御装置
は、図13に示すように、上記第1実施例に係るフォー
カス制御装置とほぼ同じ構成を有するが、ボビン12に
3相のコイル(A相コイルC1、B相コイルC2及びC
相コイルC3)が巻回されている点と、A相コイルC1
及びB相コイルC2における各相の巻回方向中心の離間
幅が2λ/3である点と、位置検出手段として3つのホ
ール素子、即ち後方に向かって順にA相コイルC1に関
する第1のホール素子26a、C相コイルC3に関する
第3のホール素子26c及びB相コイルC2に関する第
2のホール素子26bが設けられている点で異なる。こ
の場合、各ホール素子26a,26b及び26cの離間
幅は、それぞれ2λ/3となっている。
【0124】また、各相のコイルC1〜C3と位置検出
用マグネット20の着磁方向との関係は、A相コイルC
1とB相コイルC2との境界と着磁境界とがほぼ一致
し、C相コイルC3の巻回方向中心と次の着磁境界とが
ほぼ一致する位置関係となっている。
【0125】この第3実施例に係るフォーカス制御装置
の駆動回路は、図14に示すように、第1,第2及び第
3のホール素子26a,26b及び26cの各ホール電
圧が供給される第1、第2及び第3の差動アンプ61
a,61b及び61cと、これら第1〜第3の差動アン
プ61a〜61cからの出力信号に基づいて最終段の6
つのNPNトランジスタ(第1〜第6のNPNトランジ
スタQ1〜Q6)からなるスイッチング回路62を選択
的にオン・オフ制御する制御回路63とを有して構成さ
れている。
【0126】スイッチング回路62は、それぞれ2つの
トランジスタが直列接続されて構成され、第1,第3及
び第5のNPNトランジスタQ1,Q3及びQ5のコレ
クタに電源(電源電圧Vs)が接続され、第2、第4及
び第6のNPNトランジスタQ2,Q4及びQ6のエミ
ッタがそれぞれ接地とされている。また、各直列接続点
には、それぞれA相コイルC1、B相コイルC2及びC
相コイルC3の各一端が接続され、これらコイルC1,
C2及びC3の他端は共通接続されている。そして、各
NPNトランジスタQ1〜Q6のベースには、制御回路
63から導出された6つの出力端子(第1〜第6の出力
端子φ1〜φ6)と配線接続されている。
【0127】第1〜第3の差動アンプ61a〜61c
は、対応する第1〜第3のホール素子26a〜26c
が、それぞれ位置検出用マグネット20のN極と対向す
ることにより、それぞれのホール素子26a〜26cに
正の磁界が加わったことに基づいて高レベル信号(論理
的に「1」の信号)を出力し、反対に第1〜第3のホー
ル素子26a〜26cが、それぞれ位置検出用マグネッ
ト20のS極と対向することにより、それぞれのホール
素子26a〜26cに負の磁界が加わったことに基づい
て低レベル信号(論理的に「0」の信号)を出力する。
【0128】制御回路63は、第1〜第3の差動アンプ
61a〜61cからの出力信号に基づいて、以下のよう
に第1〜第6のNPNトランジスタQ1〜Q6を選択的
にオン・オフ制御する。
【0129】即ち、第1の差動アンプ61aからの出力
信号が論理的に「1」になったとき、第1の出力端子φ
1から高レベル信号を出力して第1のNPNトランジス
タQ1をオンにする。また、第2の差動アンプ61bか
らの出力信号が論理的に「1」になったとき、第1の出
力端子φ1から低レベル信号を出力して第1のNPNト
ランジスタQ1をオフにすると同時に、第3の出力端子
φ3から高レベル信号を出力して第3のNPNトランジ
スタQ3をオンにする。そして、第3の差動アンプ61
cからの出力信号が論理的に「1」になったとき、第3
の出力端子φ2から低レベル信号を出力して第3のNP
NトランジスタQ3をオフにすると同時に、第5の出力
端子φ5から高レベル信号を出力して第5のNPNトラ
ンジスタQ5をオンにする。この第5のNPNトランジ
スタQ5は、第1の差動アンプ61aからの出力信号が
論理的に「1」になったときオフとなる。
【0130】また、第1の差動アンプ61aからの出力
信号が論理的に「0」になったとき、第2の出力端子φ
2から高レベル信号を出力して第2のNPNトランジス
タQ2をオンにし、第2の差動アンプ61bからの出力
信号が論理的に「0」になったとき、第2の出力端子φ
2から低レベル信号を出力して第2のNPNトランジス
タQ2をオフにすると同時に、第4の出力端子φ4から
高レベル信号を出力して第4のNPNトランジスタQ4
をオンにする。そして、第3の差動アンプ61cからの
出力信号が論理的に「0」になったとき、第4の出力端
子φ4から低レベル信号を出力して第4のNPNトラン
ジスタQ4をオフにすると同時に、第6の出力端子φ6
から高レベル信号を出力して第6のNPNトランジスタ
Q6をオンにする。この第6のNPNトランジスタQ6
は、第1の差動アンプ61aからの出力信号が論理的に
「0」になったときオフとなる。
【0131】次に、可動部材3が前方に移動する場合の
上記駆動回路の信号処理について説明する。まず、A相
コイルC1の巻回方向中心がマグネット9の着磁境界に
対応する位置にあるとき、図15(a)に示すように、
A相コイルC1に加わる鎖交磁束の密度φは零となる。
この場合、B相コイルC2はマグネット9のS極内にほ
とんど含まれる位置にあることから負方向の鎖交磁束が
加わった状態となり、C相コイルC3は、マグネット9
のN極内にほとんど含まれる位置にあることから正方向
の鎖交磁束が加わった状態となっている。また、このと
き、図15(b)に示すように、第4及び第5のNPN
トランジスタQ4及びQ5のみがそれぞれオン状態のま
まであることから、図15(c)に示すように、A相コ
イルC1は無通電状態、B相コイルC2は負方向の通電
状態、C相コイルC3は正方向の通電状態となってい
る。この状態を初期状態とする。
【0132】更に、可動部材3が前方に移動すると、A
相コイルC1がマグネット9のN極側に進入することに
なることから、図15(a)に示すように、A相コイル
C1に加わる正方向の鎖交磁束密度φが徐々に増加す
る。反対にC相コイルC3は、マグネット9のS極側に
進入することから、このC相コイルC3に加わる正方向
の鎖交磁束密度φが徐々に減少する。そして、第1のホ
ール素子26aが相対的に位置検出用マグネット20の
着磁境界に位置したとき、A相コイルC1と対向するN
極の長さとC相コイルC3と対向するN極の長さがほぼ
同じになるため、これらA相コイルC1及びC相コイル
C3に加わる正方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じにな
る。このとき、B相コイルC2は、その巻回方向中心が
S極の長さ方向中央に位置することになるため、最大の
負方向の鎖交磁束を受けることになる。また、このと
き、図15(b)に示すように、第1のNPNトランジ
スタQ1がオン状態となり、同時に第5のNPNトラン
ジスタQ5がオフ状態となる。第4のNPNトランジス
タQ4はオン状態のままである。これによって、図15
(c)に示すように、C相コイルC3は無通電状態、A
相コイルC1は正方向の駆動電流が流れて通電状態とな
り、B相コイルC2は依然負方向の通電状態となってい
る。
【0133】更に、可動部材3が前方に移動することに
よって、中央に配された第3のホール素子26cが相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界に位置したと
き、B相コイルC2と対向するS極の長さとC相コイル
C3と対向するS極の長さがほぼ同じになるため、図1
5(a)に示すように、これらB相コイルC2及びC相
コイルC3に加わる負方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じ
になる。このとき、A相コイルC1は、その巻回方向中
心がN極の長さ方向中央に位置することになるため、最
大の正方向の鎖交磁束を受けることになる。また、この
とき、図15(b)に示すように、第6のNPNトラン
ジスタQ6がオン状態になり、同時に第4のNPNトラ
ンジスタQ4がオフ状態となる。第1のNPNトランジ
スタQ1はオン状態のままである。これによって、図1
5(c)に示すように、B相コイルC2は無通電状態、
C相コイルC3は負方向の駆動電流が流れて通電状態と
なり、A相コイルC1は依然正方向の通電状態となって
いる。
【0134】更に、可動部材3が前方に移動することに
よって、後方に配された第2のホール素子26bが相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界に位置したと
き、A相コイルC1と対向するN極の長さとB相コイル
C2と対向するN極の長さがほぼ同じになるため、図1
5(a)に示すように、これらA相コイルC1及びB相
コイルC2に加わる正方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じ
になる。このとき、C相コイルC3は、その巻回方向中
心がS極の長さ方向中央に位置することになるため、最
大の負方向の鎖交磁束を受けることになる。また、この
とき、図15(b)に示すように、第3のNPNトラン
ジスタQ3がオン状態になり、同時に第1のNPNトラ
ンジスタQ1がオフ状態となる。第6のNPNトランジ
スタQ6はオン状態のままである。これによって、図1
5(c)に示すように、A相コイルC1は無通電状態、
B相コイルC2は正方向の駆動電流が流れて通電状態と
なり、C相コイルC3は依然負方向の通電状態となって
いる。
【0135】更に、可動部材3が前方に移動することに
よって、前方に配された第1のホール素子26aが相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界に位置したと
き、A相コイルC1と対向するS極の長さとC相コイル
C3と対向するS極の長さがほぼ同じになるため、図1
5(a)に示すように、これらA相コイルC1及びC相
コイルC3に加わる負方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じ
になる。このとき、B相コイルC2は、その巻回方向中
心がN極の長さ方向中央に位置することになるため、最
大の正方向の鎖交磁束を受けることになる。また、この
とき、図15(b)に示すように、第2のNPNトラン
ジスタQ2がオン状態になり、同時に第6のNPNトラ
ンジスタQ6がオフ状態となる。第3のNPNトランジ
スタQ3はオン状態のままである。これによって、図1
5(c)に示すように、C相コイルC3は無通電状態、
A相コイルC1は負方向の駆動電流が流れて通電状態と
なり、B相コイルC2は依然正方向の通電状態となって
いる。
【0136】更に、可動部材3が前方に移動することに
よって、中央に配された第3のホール素子26cが相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界に位置したと
き、B相コイルC2と対向するN極の長さとC相コイル
C3と対向するN極の長さがほぼ同じになるため、図1
5(a)に示すように、これらB相コイルC2及びC相
コイルC3に加わる正方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じ
になる。このとき、A相コイルC1は、その巻回方向中
心がS極の長さ方向中央に位置することになるため、最
大の負方向の鎖交磁束を受けることになる。また、この
とき、図15(b)に示すように、第5のNPNトラン
ジスタQ5がオン状態になり、同時に第3のNPNトラ
ンジスタQ3がオフ状態となる。第2のNPNトランジ
スタQ2はオン状態のままである。これによって、図1
5(c)に示すように、B相コイルC2は無通電状態、
C相コイルC3は正方向の駆動電流が流れて通電状態と
なり、A相コイルC1は依然負方向の通電状態となって
いる。
【0137】更に、可動部材3が前方に移動することに
よって、後方に配された第2のホール素子26bが相対
的に位置検出用マグネット20の着磁境界に位置したと
き、A相コイルC1と対向するS極の長さとB相コイル
C2と対向するS極の長さがほぼ同じになるため、図1
5(a)に示すように、これらA相コイルC1及びB相
コイルC2に加わる負方向の鎖交磁束密度φはほぼ同じ
になる。このとき、C相コイルC3は、その巻回方向中
心がN極の長さ方向中央に位置することになるため、最
大の正方向の鎖交磁束を受けることになる。また、この
とき、図15(b)に示すように、第4のNPNトラン
ジスタQ4がオン状態になり、同時に第2のNPNトラ
ンジスタQ2がオフ状態となる。第5のNPNトランジ
スタQ5はオン状態のままである。これによって、図1
5(c)に示すように、A相コイルC1は無通電状態、
B相コイルC2は負方向の駆動電流が流れて通電状態と
なり、C相コイルC3は依然正方向の通電状態となって
いる。
【0138】そして、更に可動部材3が前方に移動し
て、A相コイルC1の巻回方向中心がマグネット9の着
磁境界に対応する位置にきた段階で初期状態に戻ること
になる。これら一連の動作が繰り返されて可動部材3が
前方に移動することになる。
【0139】従って、可動部材3に作用する推力は、図
15(d)に示すように、A相コイルC1が正方向の通
電状態となっている間のA相コイルC1に加わる正方向
の鎖交磁束密度φの比例成分(実線A1で示す)と、A
相コイルC1が負方向の通電状態となっている間のA相
コイルC1に加わる負方向の鎖交磁束密度φにおける絶
対値の比例成分(実線A2で示す)と、B相コイルC2
が正方向の通電状態となっている間のB相コイルC2に
加わる正方向の鎖交磁束密度φの比例成分(破線B1で
示す)と、B相コイルC2が負方向の通電状態となって
いる間のB相コイルC2に加わる負方向の鎖交磁束密度
φにおける絶対値の比例成分(破線B2で示す)と、C
相コイルC3が正方向の通電状態となっている間のC相
コイルC3に加わる正方向の鎖交磁束密度φの比例成分
(一点鎖線C1で示す)と、C相コイルC3が負方向の
通電状態となっている間のC相コイルC3に加わる負方
向の鎖交磁束密度φにおける絶対値の比例成分(一点鎖
線C2で示す)との合成成分に近似し(実線Dで示
す)、可動部材3の移動範囲全体においてほぼ一定の推
力が作用することとなる。
【0140】この第3実施例に係るフォーカス制御装置
においても上記第1実施例に係るフォーカス制御装置と
同様に、可動部材3の位置検出に関して、可動部材3の
配線等による移動範囲の制約や移動速度の低下を引き起
こすことがなく、コイルへの電流供給に応じた移動をス
ムーズに行わせることができ、また、可動部材3にかか
る推力もその移動範囲全体にわたってほぼ一定とするこ
とができるため、可動部材3の動きが非常にスムーズに
なり、可動部材3に対する位置制御を容易に行うことが
できる。
【0141】また、推力発生用のマグネット9を多極着
磁していることから、この推力発生用のマグネット9か
らの磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することが防止
され、当該マグネット9からの磁束を2相以上のコイル
全体に印加させることができる。その結果、内側ヨーク
6及び外側ヨーク7の各ヨーク厚を薄くしても、可動部
材3を効率よく移動させることが可能となり、電磁駆動
装置自体の軽量化を実現させることができる。
【0142】また、フォーカスレンズ10を固定部材2
に収納した状態で可動部材3を移動させることができ、
装置自体の長さをほぼ固定部材2の長さにまで短縮する
ことが可能となり、フォーカス制御装置自体の小型化を
図ることができる。
【0143】上記第1〜第3実施例では、ヒデオカメラ
等のレンズ鏡筒内に搭載されているインナーフォーカス
ユニットの可動レンズ(フォーカスレンズ10)の駆動
制御装置に適用した例を示したが、その他、レンズ10
以外の部材を軸方向に電磁駆動方式(ボイス・コイル・
モータによる駆動方式)で移動させる移動装置全般に適
用させることができる。
【0144】また、上記実施例においては、可動部材に
設けた被検出体として多極着磁された位置検出用マグネ
ットとしたが、その他、白黒の多層パターンやスリット
パターンを形成するようにしてもよい。この場合、固定
部材に設けられる位置検出手段としては、上記白黒の多
層パターンに対しては、フォトリフレクタを用いること
ができ、またスリットパターンに対しては、フォトイン
タラプタを用いることができる。
【0145】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る電磁駆動装
置によれば、外側ヨークと内側ヨークとを有し、これら
外側ヨーク又は内側ヨークのいずれか一方に推力発生用
のマグネットが固着された固定部材と、被駆動体を保持
する被駆動体保持部と、上記外側ヨークと内側ヨーク間
において軸方向に2相以上に巻回されたコイルとを有
し、かつ上記固定部材に対して軸方向に移動可能とされ
た可動部材とを具備し、上記可動部材に、位置検出のた
めの被検出体を設け、上記固定部材に、上記マグネット
の磁界を検出して、上記可動部材の位置を検出し、上記
コイルへの電流供給を制御するための位置検出信号を発
生する位置検出手段を設けるようにしたので、可動部材
の位置検出に関して、可動部材の配線等による移動範囲
の制約や移動速度の低下を引き起こすことがなく、コイ
ルへの電流供給に応じた移動をスムーズに行わせること
ができる。
【0146】また、本発明に係る電磁駆動装置によれ
ば、上記電磁駆動装置において、上記推力発生用のマグ
ネットを、多極着磁したので、推力発生用のマグネット
からの磁束が1箇所もしくは2箇所に集中することを防
止して、当該マグネットからの磁束を2相以上のコイル
全体に印加でき、可動部材の移動の高効率化及びヨーク
厚を薄形化を達成させて、装置自体の軽量化を実現させ
ることができる。
【0147】また、本発明に係る電磁駆動装置によれ
ば、上記電磁駆動装置において、多極着磁された推力発
生用のマグネットの端部の着磁幅を、中央部分の着磁幅
の0.5〜0.7倍の長さにしたので、可動部材にかか
る推力を移動範囲全体においてほぼ均一にすることがで
き、可動部材の位置制御を容易に行うことができる。
【0148】また、本発明に係る電磁駆動装置によれ
ば、上記電磁駆動装置において、上記固定部材を、軸が
配された外筺に固定し、上記可動部材に上記軸が挿通さ
れる軸受け部を設け、上記軸受け部を、上記可動部材に
おいて上記固定部材における上記外側ヨークよりも外方
に突出して設け、上記外側ヨーク及び内側ヨークの少な
くとも上記軸受け部に対応する箇所に切欠きを形成し、
上記可動部材の前方部に上記内側ヨークの突き抜け部を
形成したので、被駆動体を固定部材に収納した状態で可
動部材を移動させることができ、装置自体の長さをほぼ
固定部材の長さにまで短縮することが可能で、装置自体
の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁駆動装置をビデオカメラ等の
レンズ鏡筒内に搭載されているインナーフォーカスユニ
ットの可動レンズ(フォーカスレンズ)のフォーカス制
御装置に適用した実施例の組み立て状態を示す二面図で
あり、同図(a)は前方から見た正面図、同図(b)は
同図(a)のA−A線上の断面図である。
【図2】実施例に係るフォーカス制御装置の固定部材を
外筺と共に示す二面図であり、同図(a)は前方から見
た正面図、同図(b)は同図(a)のB−B線上の断面
図である。
【図3】実施例に係るフォーカス制御装置の可動部材を
示す二面図であり、同図(a)は前方から見た正面図、
同図(b)は同図(a)のC−C線上の断面図である。
【図4】第1実施例に係るフォーカス制御装置の要部を
示す構成図である。
【図5】第1実施例に係るフォーカス制御装置に組み込
まれる駆動回路の構成を示す回路図である。
【図6】第1実施例に係るフォーカス制御装置におい
て、その可動部材が前方に移動する場合のA相コイル及
びB相コイルに加わる鎖交磁束の密度、A相コイル及び
B相コイルに供給される駆動電流並びに可動部材に加わ
る推力の変化を示す特性図である。
【図7】内側ヨークに固着された推力発生用のマグネッ
トの着磁幅、特に両端部の着磁幅と中央部分の着磁幅と
の関係を示す構成図である。
【図8】内側ヨークに固着された推力発生用のマグネッ
トの両端部の着磁幅と中央部分の着磁幅との違いによる
推力の変化を示す特性図である。
【図9】内側ヨークに固着された推力発生用のマグネッ
トのN極から出た磁束における外側ヨークに向かう密度
の変化を示す特性図である。
【図10】第2実施例に係るフォーカス制御装置の要部
を示す構成図である。
【図11】第2実施例に係るフォーカス制御装置に組み
込まれる駆動回路の構成を示す回路図である。
【図12】第2実施例に係るフォーカス制御装置におい
て、その可動部材が前方に移動する場合のA相コイル及
びB相コイルに加わる鎖交磁束の密度、A相コイル及び
B相コイルに供給される駆動電流並びに可動部材に加わ
る推力の変化を示す特性図である。
【図13】第3実施例に係るフォーカス制御装置の要部
を示す構成図である。
【図14】第3実施例に係るフォーカス制御装置に組み
込まれる駆動回路の構成を示す回路図である。
【図15】第3実施例に係るフォーカス制御装置におい
て、その可動部材が前方に移動する場合のA相コイル,
B相コイル及びC相コイルに加わる鎖交磁束の密度、駆
動回路の最終段に接続された第1〜第6のNPNトラン
ジスタのオン・オフタイミング、A相コイル,B相コイ
ル及びC相コイルに供給される駆動電流並びに可動部材
に加わる推力の変化を示す特性図である。
【図16】従来例に係るフォーカス制御装置を示す分解
斜視図である。
【符号の説明】
1 外筺 2 固定部材 3 可動部材 4a及び4b 軸 5 矩形状の穴 6 内側ヨーク 7 外側ヨーク 8 切欠き 9 推力発生用のマグネット 10 フォーカスレンズ 11 レンズホルダ 12 ボビン 15a及び15b 挿通孔 16a及び16b 軸受け板 20 位置検出用マグネット 24 突き抜け部 26 ホール素子 26a、26b及び26c 第1、第2及び第3のホー
ル素子 C1、C2及びC3 A相コイル、B相コイル及びC相
コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−196850(JP,A) 特開 平5−224283(JP,A) 特開 平1−185157(JP,A) 特開 平1−185158(JP,A) 特開 平5−150167(JP,A) 特開 昭59−159112(JP,A) 特開 昭58−122506(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側ヨークと内側ヨークとを有し、これ
    ら外側ヨーク又は内側ヨークのいずれか一方に推力発生
    用のマグネットが固着された固定部材と、 被駆動体を保持する被駆動体保持部と、上記外側ヨーク
    と内側ヨーク間において軸方向に2相以上に巻回された
    コイルとを有し、かつ上記固定部材に対して軸方向に移
    動可能とされた可動部材とを具備し、 上記可動部材に、位置検出のための被検出体が設けら
    れ、 上記固定部材に、上記被検出体を検出して、上記可動部
    材の位置を検出し、上記コイルへの電流供給を制御する
    ための位置検出信号を発生する位置検出手段が設けら
    れ、 上記推力発生用のマグネットは、多極着磁され、かつそ
    の端部の着磁幅が、中央部分の着磁幅の0.5〜0.7
    倍の長さとされていることを特徴とする電磁駆動装置
  2. 【請求項2】 上記被検出体は、等間隔に多極着磁され
    たマグネットであり、上記位置検出手段は、上記被検出
    体を構成するマグネットに対向して設けられたホール素
    子であることを特徴とする請求項1記載の電磁駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 上記推力発生用のマグネットの端部以外
    の着磁幅をλとしたとき、上記2相に巻回されたコイル
    における各相の巻回方向中心の離間幅がλ/2+nλ
    (nは整数)であり、 上記位置検出手段を構成する2つのホール素子の離間幅
    がλ/2+nλ(nは整数)であり、 上記2つのホール素子中、一方のホール素子は、上記推
    力発生用のマグネットの着磁境界にコイルの一方の相の
    巻回方向中心が位置したとき、上記被検出体を構成する
    マグネットの着磁境界に位置する箇所に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の電磁駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記推力発生用のマグネットにおける端
    部以外の一方の着磁方向の幅と他方の着磁方向の幅が異
    なり、かつ一方の着磁方向の幅と他方の着磁方向の幅の
    平均がλであり、 上記2相に巻回されたコイルにおける各相の巻回方向中
    心の離間幅がnλ(nは整数)であり、 上記ホール素子は、上記推力発生用のマグネットの着磁
    中心からλ/2ほど離間した位置にコイルの一方の相の
    巻回方向中心が位置したとき、上記被検出体を構成する
    マグネットの着磁境界に位置する箇所に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の電磁駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記推力発生用のマグネットの端部以外
    の着磁幅をλとしたとき、 上記3相に巻回されたコイルにおける各相の巻回方向中
    心の離間幅が2λ/3+nλ(nは整数)であり、 上記位置検出手段を構成する3つのホール素子の離間幅
    が2λ/3+nλ(nは整数)であることを特徴とする
    請求項2記載の電磁駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記固定部材は、軸が配された外筺に固
    定され、上記可動部材は、上記軸が挿通される軸受け部
    を有し、 上記軸受け部は、上記可動部材において上記固定部材に
    おける上記外側ヨークよりも外方に突出して設けられ、
    上記外側ヨーク及び内側ヨークの少なくとも上記軸受け
    部に対応する箇所に切欠きが形成され、上記可動部材の
    前方部に上記内側ヨークの突き抜け部が形成されている
    ことを特徴する請求項1〜5いずれか1記載の電磁駆動
    装置。
  7. 【請求項7】 上記被駆動体がレンズであり、上記被駆
    動体保持部が上記レンズを保持するレンズホルダである
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1記載の電磁駆
    動装置。
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