JP3386079B2 - 溶銑予備処理方法 - Google Patents
溶銑予備処理方法Info
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Description
鉄、気体酸素を用いて脱珪処理した後、脱燐処理する溶
銑予備処理方法に関するものである。
フラックス(石灰及びホタル石等)、もしくはソーダ灰
系フラックスにより溶銑を脱珪、脱燐する場合におい
て、脱燐効率を向上させるため、特開昭56−166315号や
特開昭56−133413号、特開昭59-59815号、特開昭61−38
14号公報等に示されるように、脱珪後のSiO2リッチなス
ラグを除去した後脱燐処理を行う方法が知られている。
脱珪、脱燐、脱硫処理する際に処理中にスラグを真空吸
引設備等により連続的に強制排除する方法が示されてい
る。さらに、脱珪後のスラグ排出を行わず、脱燐処理を
行う場合に脱燐効率を向上させるため、特開昭59−1044
12号公報に示されるようなソーダ灰を使用する方法が知
られている。
素および石灰系フラックスによる脱珪、脱燐処理におい
て、脱珪後のスラグを除去するためには、例えば特開昭
62−127416号や特開昭63-18011号公報に示されるような
スラグの除去設備が必要であり、設備費がかかること
や、脱珪処理から除滓、脱燐処理へと移行するのに時間
がかかるという問題があった。また、特開昭59−104412
号公報に示されるようなソーダ灰を使用する処理方法で
は、処理剤の単価が高くコスト的に不利となるという問
題があった。さらに、高炉の出銑〔Si〕が高い場合に
は、処理前に予備脱珪スラグの除去を行わなければなら
ないことや、処理中のスロッピングにより処理が困難に
なるという問題があった。
が安価で処理剤コスト的にも有利かつ処理前溶銑〔Si〕
の高低にかかわらず容易に処理が行なえる溶銑予備処理
方法を提供することを目的とするものである。
による脱珪処理において生成するSiO2に富むスラグは、
低融点で流動性が良好で粒鉄を殆ど含まないスラグであ
り、またフォーミングするので混銑車の口から溢れるほ
どであった。本発明はこのスラグの性質を利用し、前記
問題点を解決するために簡便な混銑車傾動装置を用いる
ことのみにより、酸化鉄及び気体酸素による脱珪処理後
もしくは脱珪処理中に、SiO2系スラグを混銑車内から流
出させて、引続く脱燐処理において脱燐効率を向上さ
せ、フラックス原単位削減及び溶銑〔Si〕の高低によら
ず容易に処理を行えるようにしたものである。
鉄、気体酸素を用いて脱珪処理した後、 脱燐処理する溶
銑予備処理方法において、酸化鉄および気体酸素により
溶銑中〔Si〕を0.05〜0.10wt%まで脱珪し、該脱珪の過
程で予め混銑車を適当な角度に傾転したまま脱珪処理を
行いながら混銑車からスラグを流出せしめ、しかる後に
酸化鉄、気体酸素および石灰系フラックスにより脱燐処
理することを特徴とする、溶銑予備処理方法である。
度(wt%CaO /wt%SiO2)を1以下とするのが好まし
い。
より溶銑の脱珪処理を行い、流動性の良好な低融点のス
ラグを生成せしめ、 この脱珪処理に際し、 あらかじめ混
銑車を適当な角度傾転したまま処理を行い、生成するSi
O2に富むスラグを連続的に混銑車から流出せしめて除去
する。
脱珪処理が容易にできるようになり、また引続く脱燐処
理において、スラグ塩基度を高くすることにより、脱燐
効率が向上するので処理前溶銑〔Si〕にかかわらず脱燐
フラックス原単位を削減することができるようになる。
酸化鉄、気体酸素のみで脱珪を行う際は、脱珪後の溶銑
〔Si〕は0.05〜0.10%の間が好ましい。すなわち〔Si〕
が低ければ図1に示すように、脱燐期における塩基度調
整用の生石灰原単位は減少するが、スラグボリュームも
減少するため脱珪後〔Si〕が低すぎると図2に示す如く
脱燐期における脱珪外脱燐酸素効率が低下する。ここで
脱珪外脱燐酸素効率={(隣の酸化に消費された酸素
量)/(全酸素量−Siの酸化に消費された酸素量)}×
100(%)である。
して酸化鉄および気体酸素のみを用いて脱珪し、脱珪後
の溶銑〔Si〕(wt%)とスラグ中のトータルFe(wt%)
の関係を示した図3を参照して分かるように、スラグ中
トータルFe(wt%)は脱珪後〔Si〕が低くなるにつれて
増え、0.05%より下で急激に増え、鉄歩留りの低下や混
銑車耐火物の溶損が激化して好ましくない。
と塩基度が低下するため脱燐期における塩基度調整用の
生石灰原単位が増大し、コスト的に不利となることや、
脱珪後のスラグボリームが少ないので排滓する際に充分
な量を排滓できない。さらに本発明による除滓方法では
スラグドラッガーや真空スラグ吸引設備が不要になるだ
けでなく処理時間も30〜60分短縮できる(図6参照)。
理を行った実施例を以下に示す。混銑車を予め10度傾動
して脱珪処理中に排滓した本発明の実施例をスラグドラ
ッガーを用いて排除した従来例と比較して説明する。 2
35tの混銑車内溶銑に、酸化鉄ダストを 200kg/min 、
気体酸素を 40Nm3/min の速度で吹き込み、トータル換
算酸素量が 5.85Nm3/tまで脱珪処理を行ったところ、
脱珪処理中にスラグのフォーミングにより混銑車から流
出したスラグ量は約 5.5tであり、流出スラグ中に溶銑
はほとんど含まれていなかった。その後酸化鉄ダストを
200kg/min 、気体酸素を 40Nm3/min 、石灰系フラッ
クスを 150kg/min の速度で吹き込み、脱燐処理を行っ
た。 その時石灰系フラックスは徐々に流量を低下し、50
kg/min まで減少させた。なお石灰系フラックス中、石
灰とホタル石の比率は85:15とした。
ダストを 250kg/min 、気体酸素を40Nm3/min および
石灰系フラックス(石灰:ホタル石=85:15)を 100kg
/min で吹き込み、脱珪処理を行い、 トータル酸素量
6.11Nm3/tに達した時点で脱珪処理を終了し、 混銑車
を脱珪ステーションより引き出して約5〜6tのスラグ
をスラグドラッガーを用いて除滓後、脱燐処理を行っ
た。 その後の脱燐処理は本発明の前記実施例と同様であ
る。
理前、脱珪後、および脱燐後の溶銑成分の推移、 並びに
スラグ塩基度( CaO/SiO2)を示している。本発明によ
れば表1に示すように、脱珪後のスラグ塩基度は1以下
であり、脱珪処理中にスラグを流出せしめて除去するこ
とができた。また、脱珪処理から脱燐処理へと連続的に
移行できたので、図6に示すように従来例に比べて排滓
時間分と移動時間分だけ処理時間を短縮できた。これに
対して表2に示す従来例では脱珪後のスラグ塩基度は
1.8と高いため混銑車を傾けるだけではスラグを除去す
ることは困難である。
った結果、 脱燐時の塩基度調整のための石灰原単位は図
4に示すごとく、処理前溶銑〔Si〕が高い場合でも従来
例に比べ大幅に削減することができ、また脱燐処理中の
脱珪外脱燐酸素効率も図5に示すごとく従来例に比べて
向上した 。
脱珪、脱燐処理において、酸化鉄および気体酸素のみに
より脱珪し、流動性の良好な低融点のSiO 2 に富むスラグ
を生成せしめて、これを脱珪処理中に混銑車から流出さ
せるという容易かつ簡便な手段のみを用いて除去するよ
うにしたから、処理前溶銑〔Si〕の高低にかかわらず脱
珪処理と脱燐処理を短時間にかつ容易にできるようにな
り、また脱燐処理のフラックス原単位を低減することが
できるようになった。
を示す線図である。
率の関係を示す線図である。
Fe(wt%)の関係を示す線図である。
を示す線図である。
率の関係を示す線図である。
示す棒グラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 混銑車内の溶銑を酸化鉄、 気体酸素を用
いて脱珪処理した後、 脱燐処理する溶銑予備処理方法に
おいて、 酸化鉄および気体酸素により溶銑中〔Si〕を0.
05〜0.10wt%まで脱珪し、該脱珪の過程で予め混銑車を
適当な角度に傾転したまま脱珪処理を行いながら混銑車
からスラグを流出せしめ、しかる後に酸化鉄、気体酸素
および石灰系フラックスにより脱燐処理することを特徴
とする、溶銑予備処理方法。 - 【請求項2】 前記脱珪後のスラグ塩基度(wt%CaO /
wt%SiO 2 )を1以下とすることを特徴とする、請求項1
記載の溶銑予備処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14285691A JP3386079B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 溶銑予備処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14285691A JP3386079B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 溶銑予備処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055114A JPH055114A (ja) | 1993-01-14 |
JP3386079B2 true JP3386079B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=15325212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14285691A Expired - Lifetime JP3386079B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 溶銑予備処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3386079B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09258700A (ja) * | 1996-03-22 | 1997-10-03 | Toshiba Electron Eng Corp | 液晶表示装置の駆動回路 |
JP4981248B2 (ja) * | 2004-11-15 | 2012-07-18 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の処理方法 |
JP4984946B2 (ja) * | 2007-02-14 | 2012-07-25 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の予備処理方法 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP14285691A patent/JP3386079B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH055114A (ja) | 1993-01-14 |
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