JPS6154841B2 - - Google Patents

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JPS6154841B2
JPS6154841B2 JP55088081A JP8808180A JPS6154841B2 JP S6154841 B2 JPS6154841 B2 JP S6154841B2 JP 55088081 A JP55088081 A JP 55088081A JP 8808180 A JP8808180 A JP 8808180A JP S6154841 B2 JPS6154841 B2 JP S6154841B2
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JP
Japan
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hot metal
blowing
dephosphorization
oxygen
amount
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JP55088081A
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Hitoshi Morishita
Hajime Umada
Fumio Sudo
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Priority to AU72345/81A priority patent/AU529793B2/en
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Publication of JPS6154841B2 publication Critical patent/JPS6154841B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C5/00Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
    • C21C5/28Manufacture of steel in the converter
    • C21C5/30Regulating or controlling the blowing
    • C21C5/35Blowing from above and through the bath
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C1/00Refining of pig-iron; Cast iron
    • C21C1/02Dephosphorising or desulfurising

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、溶銑の脱りん処理法に関し、とく
に酸素の底吹きまたは上、下吹き精錬炉すなわち
転炉あるいはそれらに類似の溶銑容器を吹精容器
として利用し、主として石灰系の粉状精錬剤を、
吹精ガスとくに望ましくは酸素を搬送ガスとして
吹錬容器の底から吹込むことにより、溶銑の脱け
いとそれに引続く脱りんを、随伴的な脱硫ととも
にあわせ施す溶銑予備処理方法の改良を提案する
ものである。 鋼材の品質面から、極低りん鋼の要求は強い
が、現在の原料事情の下で溶銑のりん含有量を低
く押える高炉操業は一般に困難である。 そこで、製鋼、精錬工程における脱りん状況の
安定を図るためには、溶銑段階での脱りん技術が
とくに肝要とされる。 従来から、溶銑の予備脱りん処理に、生石灰を
フラツクスとして用いること、またソーダ灰を脱
りん剤として用いることは、それぞれ“鉄と鋼
1977、第10年1801〜1808ページ”“製鉄研究1979
年第299号13057〜13116ページ”などにおいて報
告されている。 しかし前者では単に溶融フラツクスを溶銑と接
触させて、脱りんを行おうとするので、フラツク
スの溶融が前提であり、そのためには、低い塩基
度(CaO/SiO2比)でかつ高い酸化鉄(FeO)
組成のフラツクスを不可欠とし、その故にマンガ
ン(Mn)の酸化ロスが多くなり、しかも脱りん
能はさほどに高くなく、加えてフラツクス原単位
が嵩むなどの不利がある。 一方後者のソーダ灰は、高い脱りん能を、高い
脱硫能にあわせそなえてはいるけれども、単価が
高く、また使用に当つて蒸発ロスが多く、高温処
理は困難なことに加えて、耐火物の溶損が著し
く、従つて処理コストが高くなるところに問題が
あつた。 さらには、これらを含めて従来の溶銑予備脱り
ん処理が一般にほぼ20分間程度以上にもわたる長
時間を要し、生産性の観点でも、問題視されるわ
けである。 これらの他にも、上吹き転炉でいわゆる2回吹
錬法の初回吹錬で、酸化性スラグを生成させるこ
とによる脱りん処理が行われたけれども、この操
業には通常10〜15分間を要してやはり生産性に憾
みがある上、とくに溶銑炭素濃度が、2〜2.5%
にまで下るので、第2回の吹錬に際して加炭を必
要とする不利が通常であつた。 そこで本発明者らは、スラグメタル間平衡が達
成され易い、底吹き転炉での吹錬初期にあらわれ
る脱りん挙動に着目した。第1図にその吹錬過程
における、鋼中りん(P)濃度推移の一例を示し
たように、吹錬初期つまり、この例では毎分3N
m3の送酸速度において、副原料に用いた鉄鉱石か
ら導入される酸素(鉄鉱石1Kgは0.2Nm3の酸素
ガスに相当)を含めた吹錬酸素量がほぼ溶鋼トン
当り、20Nm3に達した時点(吹錬開始後6〜7分
経過)までに、りん濃度の低下を生じることであ
る。 しかし乍らこの時点での到達P濃度は、せいぜ
い0.040〜0.070%どまりであり、従つてかような
底吹き転炉における吹錬初期の脱りん挙動を、そ
のまま溶銑の予備脱りん処理に利用するには、な
お不充分であることが分つた。 この発明は、さらに進んで上記底吹き転炉にお
ける吹錬初期の到達P濃度を、溶銑の予備脱りん
処理として適切な値にまで低下させる条件につい
て種々、検討と実験の研さんを重ねた結果、極め
て短時間のうちに、しかも著しく低い到達P濃度
を、Mnの酸化損失を事実上生じることなく、有
利に実現して、溶銑の脱りん処理を目的とした上
記転炉の適切な利用を可能ならしめた。 この発明は底壁に開口するガス通路を少くとも
そなえ、吹精酸素の上吹きを付加し得る、吹精容
器の内部に溶銑を受入れ、該ガス通路を通して吹
精ガスとともにこれを搬送ガスとして粉状精錬剤
を吹精容器内の溶銑中に吹込む間に、脱けいとそ
れに引続く脱りん及び随伴的な脱硫を行う溶銑の
予備処理に際して、鉱石、ミルスケールおよびス
クラツプなど、溶銑の吹精処理に伴う発熱に由来
した昇温の抑制を司る冷却剤を吹精容器に装入し
て、吹精中の溶銑温度を1250〜1450℃の範囲に保
持しつつ、粉状精錬剤として、螢石、ソーダ灰、
氷晶石、コレマナイトおよび赤泥の群のうち少く
とも一種からなる媒溶剤を精錬剤主成分の酸化カ
ルシウムに対し配合して、その吹込みを溶銑処理
後のスラグ塩基度CaO/SiO2の値につき3〜6
の範囲を目標として調整し乍ら、上記脱けい反応
に費やされる酸素量は除外する一方、冷却剤の装
入に由来する酸素量を算入して、溶銑トン当り8
〜15Nm3の範囲となる酸素量において、上記ガス
通路を通る吹精ガスを、溶銑トン当り毎分0.5N
m3以上となる送給速度の下に短時間の底吹き吹精
を行うことを特徴とする溶銑の脱りん処理法であ
る。 この発明の開発過程は、上記のように底吹き転
炉を、その底吹き酸素に依存した溶銑脱りんに活
用することに由来しているが、これに類似の機能
をもつ限りは、さらに必要により転炉内へ上吹き
酸素を付加し得る、たとえば上、下吹き転炉のよ
うな酸素精錬炉や、その他これに類する機能をも
つ溶銑容器を吹精容器としてこの発明の適用に供
し得る。 この発明は、上記のようにして溶銑P濃度の著
しい低減を、極く短時間の処理で実現することに
加えて、必然的な脱けい、そして副次的に有効な
脱硫をも随伴することでも、溶銑予備処理法とし
て、とくに有用であり、この処理を経た溶銑は、
たとえばスラグレス転炉吹錬に供し得るなど製鋼
過程における諸般の問題点克服にも有利に適合す
る。 この発明で所期した目的を達成するためには、
溶銑処理後におけるスラグの塩基度、粉状精錬剤
の配合、吹精酸素量、処理温度および底吹きガス
量がとくに重要であり、それらの条件についての
検討結果をのべる。 実験は、高炉から出湯したC:4.6%前後、
Si:0.2〜0.4%、Mn:0.4%前後、P:0.14%前
後、S:0.02%前後の主要成分組成になり、温度
1380℃前後の溶銑を、その吹精処理に伴う温度上
昇を抑制するのに必要な量の鉄鉱石またはマンガ
ン鉱石とともに底吹き転炉または上、下吹き転炉
に装入し、底吹き酸素を搬送ガスとして粉状精錬
剤を溶銑中に吹き込み、吹精を行つた。 まず溶銑処理後におけるスラグ塩基度CaO/
SiO2が、脱りん率ならびに脱マンガン率に及ぼ
す影響を調べ、その結果をまとめて第2図に示す
成績が得られた。 この実験では、粉状精錬剤として溶銑トン当り
30KgのCaOと、同じく4KgのCaF2とを配合し、
溶銑トン当り、毎分3Nm3の底吹きガスにより溶
銑中に吹込み、鉄鉱石の装入に由来する酸素量を
算入して、全酸素量10〜15Nm3となる吹精を、2
〜3分間にわたつて行い、処理後の溶銑温度はほ
ぼ1370℃に抑制された。 第2図において縦軸の脱りん率、脱マンガン率
はEでりんおよびマンガンの溶銑中濃度を添字i
で処理前、同じくfで処理後を区別するものとし
て、E−E/E×100 により求めた値であり、横軸の塩基度CaO/
SiO2の値は上記30Kg/tを基準としてCaO量を
増減して調節したものである。 なお、第2図には参考のため、通常の酸素底吹
き転炉における脱りん率が、とくにその吹錬の初
期、吹錬開始から6,7分を経過するまでの間
に、生成スラグの塩基度CaO/SiO2の値が2〜
3にわたつて推移して60%程度にしか達しないこ
とを仮想線によつて示してある。図中実線は脱り
ん率、破線は脱マンガン率である。 図から明らかなように処理後におけるスラグの
塩基度(CaO/SiO2)が高いほど脱りん率は高
く、脱マンガン率は低くなるが、CaO/SiO2
値が3〜6の範囲で、きわだつた脱りん率の向上
と、脱マンガン率の低下が実現されるのに反して
3未満では脱りん率のさほどの改善がないのに脱
マンガン率の低下が不充分なことがわかる。なお
図からもうかがえるようにCaO/SiO2が6をこ
えるような必要以上の高塩基化は、効果の飽和傾
向のため、一般的にはCaOの過剰消費によるコス
ト増を来す不利がある。 次に粉状精錬剤に配合する媒溶剤の脱りん率、
脱マンガン率に及ぼす影響につき、CaF2
Na2CO3とを代表例として第3図a,bに示し
た。 各場合とも、溶銑処理後の塩基度CaO/SiO2
の値は3.7〜4.2の範囲に揃え、溶銑トン当り30Kg
のCaOを用い、CaF2およびNa2CO3は何れもCaO
に対する重量百分率で30%までの種々な量を用い
てこれを横軸にとつており、この例で処理後溶銑
温度はほぼ1370℃に抑制した。 図から明らかなように上記の媒溶剤は3%未満
であまり効果はないが、それ以上になると脱りん
率の向上と脱マンガン率の低下に際立つた効果を
もたらし、とくに7%〜30%の範囲が、一層好ま
しく、これは反応過程の観察によるとスラグを軟
化させて反応速度を高めるためであることがわか
つた。 媒溶剤として上記のCaF2,Na2CO3のほかコレ
マナイト、氷晶石、赤泥などもまた同効である。
CaF2,Na2CO3,氷晶石、コレマナイト、赤泥な
どは、CaOに対して3%以上、より好ましくは30
重量%の範囲で使用することがこの発明において
必要であり、それらのうち赤泥については10〜45
%を可とする。 更に吹精に用いた酸素量が、脱りん率に及ぼす
影響を調べて第4図に示す成績が得られた。図の
横軸に、脱けいのために消費された酸素量を、鉄
鉱石などの装入に由来する酸素量と吹精酸素量と
の和、つまり全酸素量から差引いた量であらわ
し、その値が溶銑トン当り8Nm3に満たないと、
溶銑の予備脱りん処理に必要な85%程度の脱りん
率を得ることができないのに反し、8Nm3/t以
上で、十分に高い脱りん率が得られる。なおこの
発明による溶銑の予備処理を経た後の製鋼、精錬
工程で、別途に加炭を要しない溶湯の昇温を考慮
すると、それに必要な溶銑C濃度は3.0%程度で
あり、これをこえる脱炭を回避するために酸素量
は、15Nm3/t以下とすることが必要である。 また脱りん率に及ぼす溶銑処理温度の影響は、
上述処理条件すなわち粉状精錬剤として溶銑トン
当り30KgのCaOと、これに対して13.3%のCaF2
を用いて溶銑処理後の塩基度CaO/SiO2を3.7〜
4.2に調整した場合において、溶銑とともに吹精
容器に装入する鉄鉱石の量を増減して、溶銑処理
後の溶銑温度を1300〜1500℃にわたり変えたとき
の試験結果を、第5図に示したように、低温に抑
制する程、有利である。 溶銑の脱りん予備処理を行う目的つまり、その
後の製鋼、精錬工程で、とくに脱りん処理をあら
ためて行う必要をなくすためには、一般に85%以
上の脱りん率を必要とする。すなわち通常の溶銑
P濃度0.1〜0.15%に対して、たとえばスラグレ
ス精錬に必要とされる溶銑予備処理後のP濃度
0.02%を得るためには、少くとも85%の脱りん率
を要する。 この見地から第5図に従い、上記の要請をみた
す溶銑処理後の温度の上限値は、1450℃であり、
一方、その下限は、次工程に至る間の温度降下に
より、溶湯の凝固を生じない温度から、最低1250
℃が必要とされる。 最後に第6図で溶銑処理後における脱りん率に
及ぼす底吹き酸素ガス量の関係の調査結果を示し
た。 この試験は、溶銑処理後に溶銑温度を1370℃に
抑制するに足る量の鉄鉱石を原料溶銑とともに、
上、下吹き転炉に入れ、鉄鉱石の装入に由来する
酸素量を算入した全酸素量を溶銑トン当り12〜
14Nm3とし、そのうち大部分を底吹きガスとし
て、溶銑トン当り30KgのCaOと、これに対して
13.3%のCaF2との配合になる粉状精錬剤の吹込
みを行つた場合において、とくに底吹きガス量を
3Nm3/min・t、次に0.8Nm3/min・tそして
0.3Nm3/min・tに代えたときの成績を、まとめ
て示す。 図から明らかなように底吹き吹精ガスは溶銑ト
ン当り毎分0.5Nm3以上の送給速度とすることに
より、溶銑浴に良好な撹拌作用の下で、85%以上
の脱りん率が実現されるわけである。 以上説明を加えた5つの条件をすべて満たす溶
銑の予備処理を行つた場合における吹精過程を、
全送酸量を横軸にとり、それによる溶銑中P濃度
の低下の関係を、第1図で、そこに示した通常の
底吹き転炉の吹錬初期段階におけるP濃度の低下
に対して比較し、破線をもつて併示したとおり、
この発明によつて著しく低いP濃度が極めて短時
間のうちに実現されることが明らかである。 また従来上吹転炉や、酸化による炉外脱りんに
おいては、脱りんに有利なスラグの条件として塩
基度の高いことの他に酸化鉄を相当量含むことが
重要とされてきたのに反し、この発明の上述実験
結果から、スラグ中の酸化鉄は必要ではなく、酸
化による脱りんの場合のスラグに関する従来の常
識を打ち破つたものである。 すなわち酸化による脱りんは (i) 溶湯中Pの酸化 (ii) 酸化されP分のスラグへの吸収 が考えられ、従来はの目的のためにスラグが酸
化性であることが必要とされていたのに対し、こ
の発明では底吹き酸素による酸化が達成され、つ
いでそれが同時に吹込まれているCaO中へ移行
し、かくして溶銑中からのPの除去が速やかに達
成されるのみならず、高塩基度スラグによる低温
操業のために溶銑中への復りんも起こらないもの
と考えられる。 以下実施例について述べる。 実施例 1 粉状精錬剤としてCaO22.5Kg/t、CaO量に対
して11%に当るCaF22.5Kg/tを、送酸速度2.7N
m3/t・minで、溶銑トン当り6.8Nm3の底吹きガ
スにより、260トンの溶銑を鉄鉱石35.5Kg/tと
ともに装入した底吹き転炉内へ2.5分間にわたり
吹込む溶銑予備処理を行い、表1に示す成績を得
た。
【表】 この吹精操業の初期に、脱けいのため2.4Nm3
の酸素が消費され、脱りん率はほぼ97%に達して
いた。 実施例 2 粉状精錬剤としてCaOに代えCaCO332.3Kg/
t、CaO換算量18.1Kg/t、この換算CaOに対し
て16.6%に当るCaF23.0Kg/tを、送酸速度2.6N
m3/t・minで溶銑トン当り5.8Nm3の底吹きガス
を搬送ガスとして265トンの溶銑を鉄鉱石18.1
Kg/tとともに仕込んだ底吹き転炉内へ2.2分間
にわたり吹込んだ。この例では石灰石を精錬剤と
して使用し鉄鉱石を減らしているが、その成績を
表2に示すように満足すべき脱りんが達成され
た。
【表】 実施例 3 粉状精錬剤には再びCaO19.4Kg/t、このCaO
に対してほぼ10%に当るCaF22.0Kg/tを、送酸
速度2.7Nm3/t・minで溶銑トン当り7.0Nm3の底
吹きガスを搬送ガスとして、260トンの溶銑をこ
んどは鉄鉱石に代えたマンガン鉱石34.7Kg/tと
ともに仕込んだ底吹き転炉内へ2.6分間にわたり
吹込んだ。この溶銑処理の成績は表3のとおりで
ある。
【表】 この例では冷材として、とくにマンガン鉱石を
用いて溶銑Mnを高めることができた。なお脱り
ん率はほぼ95%に達している。 実施例 4 粉状精錬剤はCaO18.3Kg/tと、CaF2に代え
てNa2CO3をCaO量に対して17.5%に当る3.2Kg/
tの割合いに配合し、これを送酸速度2.7Nm3
t・minで溶銑トン当り8.1Nm3の底吹きガスによ
り、268トンの溶銑を鉄鉱石26.3Kg/tとともに
仕込んだ底吹き転炉内へ3.0分間にわたり吹込ん
だ。 吹精の結果を表4に示した。
【表】 この例で脱りん率はほぼ93%に達し、Na2CO3
が、CaF2とほぼ同等とみることができる。 実施例 5 粉状精錬剤としてCaO24.2Kg/t、このCaO量
に対し15.7%に当たるCaF23.8Kg/tの割合いと
なるように準備し、270トンの溶銑を鉄鉱石36.2
Kg/tとともに仕込んだ上、下吹き転炉に対し溶
銑トン当り6.5Nm3の酸素につき底吹き、上吹き
各送酸速度がそれぞれ0.8Nm3/t・min、2.5N
m3/t・minとなるように分配し、そのうち底吹
きガスを搬送ガスとして、上記の粉状精錬剤を溶
銑に吹込みながら上吹き併用の吹精を2分間にわ
たり行つた。 その成績は表5のとおりである。
【表】 以上の実施例から明らかなように、この発明に
よる溶銑処理は、従来の生石灰処理で250トン程
度の溶銑処理に、15〜40分間にわたる処理時間を
要していたのに対して2〜3分程度を要するにす
ぎず、著しい処理時間の短縮によつて生産性の面
で有利であるだけでなく、とくに到達りんが甚だ
低く、上記従来処理が、次工程における転炉精錬
の脱りん負荷を単に軽減するにとどまつていたの
に対して、かような負荷軽減よりも進んで次工程
の脱りん操作はもはや必要がない程に効果的な脱
りんが行われ、従つて次工程の転炉精錬での脱り
んを加えると、極低りん鋼の溶製が簡便容易に行
われ得る。そのほか、上記従来法においては溶銑
処理中に著大なマンガン低下を伴うのに反して、
この発明では処理前Mnの少くとも80%が残留
し、従つて次工程の転炉精錬をスラグレスとすれ
ばMn低下が殆ど生じないので全工程を通しMn歩
留りが向上する。 さらに上記従来法では、接触反応の促進のため
に低融点スラグの生成を要して必然的に低塩基度
となり、そこに高い脱りん能を実現するためにス
ラグのT・Feを上げる必要があつたのに反しこ
の発明ではスラグ中T・Feに依存する脱りんで
ないのでそれを高める必要がなく、鉄鉱石その他
鉄系の冷材を用いてより有利な低温下の脱りんを
成就して、しかも冷材の還元も完全に行われるの
で鉄歩留りが高く、加えてスラグ中T・Feが低
いため、その耐火物寿命に対する悪影響の懸念な
く、耐火物原単位の低減にも有利で、とくに発生
スラグ量が少く、一般にSi:0.30%レベルの溶銑
の転炉精錬では最良状況でも約70Kg/tのスラグ
が発生するのに対してこの発明によれば、およそ
35Kg/t程度にまで半減し、従つてこの発明によ
る溶銑処理と、後続のスラグレス精錬とを組合わ
せれば、製鋼工程におけるスラグ発生量の大幅な
減少が可能になる。 なお副次的乍ら特筆すべきは、顕著な脱硫作用
が、転炉の通常精錬におけるよりもはるかに高度
に実現され、普通鋼の溶製の際には脱硫工程を不
要ならしめ、また低硫鋼溶製においても脱硫工程
負荷の著減が図れ、これについては、第7図に示
す実績が得られている。 以上この発明の効果は、次のように要約され
る。 1 溶銑の脱りん処理時間を極端に短縮できる。 2 到達りん濃度を大幅に低減できる。 3 Mnの酸化損失が格段に軽減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は通常の底吹き転炉における脱りん挙動
を示したグラフ、第2図は脱P率に及ぼすスラグ
塩基度の影響を示すグラフ、第3図a,bは同じ
くCaF2とNa2CO3との各配合量の関係を示すグラ
フ、第4図は同じく酸素量の関係を示すグラフ、
第5図は同じく処理温度との関係グラフ、第6図
は同じく底吹きガス量との関係グラフ、第7図は
脱硫作用を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 底壁に開口するガス通路を少くともそなえ、
    吹精酸素の上吹きを付加し得る、吹精容器の内部
    に溶銑を受入れ、該ガス通路を通して吹精ガスと
    ともにこれを搬送ガスとして粉状精錬剤を吹精容
    器内の溶銑中に吹込む間に、脱けいとそれに引続
    く脱りん及び随伴的な脱硫を行う溶銑の予備処理
    に際して、 鉱石、ミルスケールおよびスクラツプなど、溶
    銑の吹精処理に伴う発熱に由来した昇温の抑制を
    司る冷却剤を吹精容器に装入して、吹精中の溶銑
    温度を1250〜1450℃の範囲に保持しつつ、 粉状精錬剤として、螢石、ソーダ灰、氷晶石、
    コレマナイトおよび赤泥の群のうち少くとも一種
    からなる媒溶剤を精錬剤主成分の酸化カルシウム
    に対し配合して、その吹込みを溶銑処理後のスラ
    グ塩基度CaO/SiO2の値につき3〜6の範囲を
    目標として調整し乍ら、上記脱けい反応に費やさ
    れる酸素量は除外する一方、冷却剤の装入に由来
    する酸素量を算入して、溶銑トン当り8〜15Nm3
    の範囲となる酸素量において、上記ガス通路を通
    る吹精ガスを、溶銑トン当り毎分0.5Nm3以上と
    なる送給速度の下に短時間の底吹き吹精を行うこ
    と を特徴とする溶銑の脱りん処理法。 2 吹精容器が底吹き転炉である1記載の方法。 3 吹精容器が上、下吹き転炉である1記載の方
    法。
JP8808180A 1980-06-28 1980-06-28 Dephosphorization treatment of molten iron Granted JPS5713110A (en)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8808180A JPS5713110A (en) 1980-06-28 1980-06-28 Dephosphorization treatment of molten iron
US06/276,508 US4356032A (en) 1980-06-28 1981-06-23 Method of dephosphorizing molten pig iron
DE8181302859T DE3166581D1 (en) 1980-06-28 1981-06-25 Method of dephosphorizing molten pig iron
EP19810302859 EP0043238B1 (en) 1980-06-28 1981-06-25 Method of dephosphorizing molten pig iron
AU72345/81A AU529793B2 (en) 1980-06-28 1981-06-29 Method of dephosphorizing molten pig iron

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