JP3380665B2 - 田植機の昇降制御装置 - Google Patents

田植機の昇降制御装置

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JP3380665B2 JP32180695A JP32180695A JP3380665B2 JP 3380665 B2 JP3380665 B2 JP 3380665B2 JP 32180695 A JP32180695 A JP 32180695A JP 32180695 A JP32180695 A JP 32180695A JP 3380665 B2 JP3380665 B2 JP 3380665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して
駆動昇降自在に連結した苗植付装置に対して連係アーム
を介して揺動自在に接地体を取り付け、前記連係アーム
に対する前記接地体の接地圧変化に基ずく揺動作動を検
出する検出手段を設け、この検出手段の検出結果に基づ
いて前記苗植付装置の対圃面高さを所望高さに維持する
制御手段を有し、前記連係アームと植付深さ調節具とを
植付深さ連動機構を介して連係し、前記連係アームを植
付深さ調節具によって揺動作動させて前記接地体の前記
苗植付装置に対する相対高さを変更して前記苗植付装置
の対地高さを変更調節すべく構成してある田植機の昇降
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記連係アームと植付深さ調節具
とを連結する植付深さ連動機構は、連係部位においてピ
ン等で連結して構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のものにおい
ては、植付深さ調節具によって植付深さを設定した状態
で実際に作業を行う場合に、接地体の後端部に大きな押
し上げ力が作用すると、連係アームや植付深さ連動機構
に大きな荷重が作用するところから、連動機構の部材強
度を図る必要がありその為に構造の大型化を招来すると
いった機構上の問題があった。また、そのような異常な
押し上げ力が作用しない場合においても、圃場の状態が
粘性の強い場合や湿田においては、予想した以上に機体
前部が浮き上がり易くなり、それに応じて接地体として
のセンタフロートも前上がり状態の鈍感側に変化する。
したがって、フロート後部の沈み込みによる泥押しやフ
ロートの溝跡が深くなるといった欠点があった。また、
植付作業の終わり時に、植付作業を続行しながら圃場よ
り退出する際に、フロート後部の沈み込み過ぎによる植
付苗の乱れが生じるので、補植する必要もある。
【0004】本発明の目的は、通常の昇降制御時におい
ては、一旦設定した接地体の姿勢に拘わらず、圃場の状
態に応じて連係アームにかかる異常な荷重等による変形
や損傷を抑え、かつ、適切な昇降制御が行えるようにす
る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
特徴構成は、前記植付深さ連動機構に、前記植付深さ調
節具の調節位置を固定した状態で、前記連係アームの前
記苗植付装置に対する上昇作動があると、その上昇作動
による変位が前記植付深さ調節具に至る以前に吸収する
緩衝機構を設けてある点にあり、その作用効果は次の通
りである。
【0006】〔作用〕つまり、接地体に作用したお仕上
げ力により連係アームの上昇揺動は、緩衝機構によって
その変位を吸収して、連動機構を構成する各部材に異常
な応力が作用することを阻止できる。
【0007】〔効果〕従って、作用で示したように通常
の作業時における連係アームの上昇揺動だけでなく、例
えば、田植機を運搬する際の振動等を吸収して、他の部
材を保護することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項2に係る本発明の
特徴構成は、請求項1にかかる構成において、前記緩衝
機構が前記連係アームを下向き揺動付勢するバネを備
え、前記バネの付勢力を調節する機構を設けてある点に
あり、その作用効果は次の通りである。
【0009】〔作用・効果〕つまり、バネの付勢力を圃
場の状態や運搬等の他の条件に応じて適切に設定できる
ので、連動機構等には変形を生じさせることのない押し
上げ力でも、緩衝機構が頻繁に作動したり、連動機構等
に変形を生じさせるような押し上げ力を受けるにも拘わ
らず緩衝機構が作動しないといった適切さを欠く状態を
回避できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項3に係る本発明の
特徴構成は、請求項2における構成において、前記制御
手段の制御感度を設定する設定手段を設け、前記設定手
段と前記バネの付勢力調節機構とを連係し、制御感度を
鈍感側にする程前記バネの付勢力を大きくしてある点に
あり、その作用効果は次の通りである。
【0011】〔作用・効果〕つまり、圃面状態が軟弱で
あれば接地体を前下がり姿勢にして制御感度を敏感側に
するように設定手段で設定し、また、圃面状態が硬い状
態であれば接地体を前上がり姿勢にして制御感度を鈍感
側にするように設定手段で設定する。このように設定手
段によって制御感度は圃面の状態に応じて切り換えるこ
とになるので、硬い圃面であれば接地体に作用する押し
上げ力も大きくなることを勘案して、緩衝機構のバネ付
勢力調節機構によって、設定手段の設定感度に応じてバ
ネ付勢力を切換え、緩衝機構の無用な作動を抑制する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項4に係る本発明の
特徴構成は、請求項2における構成において、前記検出
手段と前記植付深さ連動機構とを戻し連動機構で連係
し、前記緩衝機構の変位吸収作動によって前記連係アー
ムが苗植付装置に対して上昇揺動する際に、前記検出手
段の基準値を敏感側に変化させるように構成してある点
にあり、その作用効果は次の通りである。
【0013】〔作用〕つまり、前記連係アームが揺動作
動するということは、機体が前上がり姿勢になりそれに
追従して接地体も後下がり姿勢になるので、接地体の後
部に対する接地圧が大きくなり接地体の後部が緩衝手段
によって持ち上がり連係アームが作動することを意味す
る。したがって、連係アームの上昇作動によって、接地
体の姿勢が後下がり姿勢より平行な状態に戻ることにな
る。そこで、このように、緩衝手段が作動して連係アー
ムが上昇作動した場合には、戻し連動機構によって検出
手段と植付深さ連動機構とが連係されているので、連係
アームの上昇作動に連動して植付深さ連動機構が作動
し、この作動を受けて戻し連動機構が作動して、検出手
段の基準値を接地体の姿勢変化に追従して敏感側に修正
する。
【0014】〔効果〕これによって、湿田や粘質圃場に
おいても、接地体が後下がり姿勢になることを回避で
き、接地体後部の沈み込みによる泥押し、接地体の溝跡
等が深くなることを防止できる。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項5に係る本発明の
特徴構成は、請求項4における構成において、前記検出
手段が、前記連係アームに揺動可能に取り付けられたセ
ンサケースと、前記センサケースに対して取り付け固定
された回転検出器と、前記センサケースに回転可能に軸
支され前記回転検出器を駆動する駆動機構とでなり、前
記戻し連動機構が、前記駆動機構を前記接地体に連係す
るとともに、前記センサケースを前記植付深さ連動機構
における前記植付深さ調節具と連係された部分に連係す
るように構成してある点にあり、その作用効果は次の通
りである。
【0016】〔作用〕つまり、前記植付深さ調節具が設
定固定されて連係アームが上昇作動すると、センサケー
スが連係アームとともに上昇し、このセンサケースと前
記植付深さ連動機構における前記植付深さ調節具と連係
された部分との間に相対変位が生じ、前記植付深さ調節
具と連係された部分は固定状態にあるので、センサケー
スが駆動されて、検出手段の基準値を敏感側に切り換え
る。
【0017】〔効果〕これによって、湿田や粘質圃場に
おいても、接地体が後下がり姿勢になることを回避で
き、接地体後部の沈み込みによる泥押し、接地体の溝跡
等が深くなることを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】図1には、乗用型田植機の全体側面が示さ
れており、この乗用型田植機は、乗用型の走行機体1
と、走行機体1の後部にリンク機構2を介して油圧式の
リフトシリンダ3の駆動により昇降自在に連結された八
条植え用の苗植付装置4によって構成されている。苗植
付装置4は、四条ずつの左苗植付装置部4Aと右苗植付
装置部4Bとの二分割構造に構成されており、苗植付装
置4の分割を行わない作業姿勢(図2参照)と、機体横
方向への張出量を減少させる格納姿勢(図3参照)とに
姿勢切り換え可能に構成されている。
【0020】苗植付装置4の構成について詳述すると、
図1〜図4に示すように、この苗植付装置4は、前記リ
ンク機構2の後端に連結された縦向きフレーム5、この
縦向きフレーム5から左右に突出する状態に連結された
横向きフレーム6、この横向きフレーム6の両端部に夫
々の第一縦軸芯P1周りに左右揺動自在に枢支連結され
た左右の揺動フレーム7、左右夫々の揺動フレーム7の
揺動端に支持ブラケット8を介して夫々の第二縦軸芯P
2周りに左右揺動自在に枢支連結されたフィードケース
9、左右夫々のフィードケース9から左右に向けて延設
された角パイプ状の支持フレーム10、左右夫々の支持
フレーム10の両端から後方に向けて延設された本体フ
レーム兼用の植付伝動ケース11、夫々の植付伝動ケー
ス11の後部に軸支された左右一対のロータリ式の植付
機構12、左右四条ずつに分割可能に構成されるととも
に作業姿勢において植付伝動ケース11に対して一定の
ストロークで一体往復横移動する苗載台13、中央の二
条分の苗植え付け箇所に対して整地作用を施すように形
成されたセンタフロート14、および、左右夫々の三条
分の苗植え付け箇所に対して整地作用を施すように幅広
に形成された左右のサイドフロート15、などによって
構成されている。
【0021】左右夫々の苗植付装置部4A,4Bにおけ
る夫々の植付伝動ケース11の前下部には、左右の植付
伝動ケース11に渡って横架されたフロート支点パイプ
16が、その軸芯P3周りに回動自在に枢支されてい
る。左右のフロート支点パイプ16は、苗植付装置4の
作業姿勢においては、夫々の分割端に備えられた連結部
材16a,16bによって一体回動可能に連結されるよ
うになっている。夫々のフロート支点パイプ16には、
フロート支点パイプ16と軸芯P3周りに一体回動する
連係アームとしての複数の揺動アーム17が、その揺動
支点(軸芯P3)から後方に向けて延設されている。夫
々の揺動アーム17のうち、苗植付装置4の作業姿勢に
おいて中央に位置する揺動アーム17は、右苗植付装置
部4Bのフロート支点パイプ16から延設されており、
その遊端には、センタフロート14の後部が第一横軸芯
P4周りに上下揺動自在に軸支されている。つまり、セ
ンタフロート14は右苗植付装置4Bに属するように構
成されている。また、苗植付装置4の作業姿勢において
左右に位置する揺動アーム17の遊端には、サイドフロ
ート15の後部が第一横軸芯P4周りに上下揺動自在に
軸支されている。図4に示すように、右側のフロート支
点パイプ16には、フロート支点パイプ16と一体回動
自在な操作アーム19が走行機体1に向けて延設されて
いる。一方、右側の苗載台13を支持するフレーム杆2
0には、操作具としの揺動式の操作レバー21と、この
操作レバー21との係合により操作レバー21を任意の
位置で係止保持する係止具22とが設けられている。操
作レバー21と操作アーム19とは、操作ロッドなどか
らなる連係機構(図示せず)によって連係されている。
つまり、操作レバー21を任意の位置へ揺動操作するこ
とによって、フロート支点パイプ16の軸芯P3周りで
の夫々の揺動アーム17の一体的な上下揺動調節が行わ
れるとともに、植付伝動ケース11に対するセンタフロ
ート14およびサイドフロート15の相対高さを所望高
さに一体的に変更でき、操作レバー21を係止具22に
係合して任意の位置で係止保持することによって、セン
タフロート14およびサイドフロート15を植付伝動ケ
ース11に対する所望高さに設定できるようになってい
る。そして、この操作によって、圃場泥土の硬さに応じ
た苗植え付け深さの調節を行えるようになっている。
【0022】図4および図5に示すように、左右夫々の
苗植付装置部4A,4Bにおける夫々の植付伝動ケース
11の前上部には、左右の植付伝動ケース11に渡って
横架された苗取量調節軸18が、その軸芯周りに回動自
在に枢支されている。左右の苗取量調節軸18は、苗植
付装置4の作業姿勢においては、夫々の分割端に備えら
れた連結部材18a,18bによって一体回動可能に連
結されるようになっている。夫々の苗取量調節軸18に
は、苗取量調節軸18と軸芯P5周りに一体回動するこ
とにより、苗載台13を苗載面に沿う方向に移動させて
植付伝動ケース11に対する苗載台13の相対高さを変
更するアーム部材24が、その揺動支点から苗載台13
にわたる状態に延設されている。左側の苗取量調節軸1
8には、苗取量調節軸18と一体回動自在な操作アーム
25が走行機体1に向けて延設されている。一方、左側
の苗載台13を支持するフレーム杆20には、揺動式の
操作レバー26と、この操作レバー26との係合により
操作レバー26を任意の位置で係止保持する係止具27
とが設けられている。操作レバー26と操作アーム25
とは、操作ロッドなどからなる連係機構(図示せず)に
よって連係されている。つまり、操作レバー26を任意
の位置へ揺動操作することによって、苗取量調節軸18
の軸芯周りでのアーム部材24の上下揺動調節が行われ
るとともに、植付伝動ケース11に対する苗載台13の
相対高さを所望高さに変更でき、操作レバー26を係止
具27に係合して任意の位置で係止保持することによっ
て、苗載台13を植付伝動ケース11に対する所望高さ
に設定できるようになっている。そして、この操作によ
って、植付機構12による苗載台13からの苗取り量を
調節できるようになっている。
【0023】図1〜図3に示すように、苗植付装置4を
駆動する動力は、図外の植付クラッチおよび伝動軸28
を介して断続切り換え自在に走行機体1から供給される
ようになっている。走行機体1から供給された動力は、
苗植付装置4の作業姿勢においては、図2に示すよう
に、ベベルギア機構(図示せず)が内装されたギアケー
ス29により左右に分配された後、ユニバーサルジョイ
ントを備えた左右の中継軸30、および、ギアケース2
9と左右の中継軸30との間に夫々介装された爪クラッ
チ機構31を介して、左右のフィードケース9へ伝達さ
れるようになっている。また、苗植付装置4の作業姿勢
においては、図3に示すように、爪クラッチ機構31が
分離され、走行機体1からの動力が左右のフィードケー
ス9へ伝達されないようになっている。
【0024】以上の構成から、図2に示すように、左右
の苗植付装置部4A,4Bにおける内横側部同士となる
左右の苗載台13における内横側縁部同士、左右のフロ
ート支点パイプ16における連結部材16a,16b同
士、および、左右の苗取量調節軸18における連結部材
18a,18b同士、などを連結することによって、分
割を行わない苗植付装置4の作業姿勢を現出できるよう
になっている。また、図3に示すように、左右の苗載台
13における内横側縁部同士、左右のフロート支点パイ
プ16における連結部材16a,16b同士、および、
左右の苗取量調節軸18における連結部材18a,18
b同士、などを連結解除するとともに、左右の苗植付装
置部4A,4Bにおける背面部同士を向かい合わせるこ
とによって、機体横方向への張出量を減少させる苗植付
装置4の格納姿勢を現出できるようになっている。尚、
苗植付装置4の格納姿勢においては、センタフロート1
4が、苗植付装置4の最後端に位置して機体後方に露出
するようになっている。
【0025】図1及び図11に示すように、走行機体1
には、マイクロコンピュータを備えた制御装置32が搭
載されるとともに、その操縦部には、前後揺動自在に枢
支された植付クラッチレバー33が備えられている。植
付クラッチレバー33の揺動支点部には、植付クラッチ
レバー33の操作位置を検出するポテンショメータから
なるレバーセンサ33Aが備えられている。そして、制
御装置32は、レバーセンサ33Aにより検出される植
付クラッチレバー33の「上昇」「中立」「下降」「植
付入」「自動」の各操作位置に応じて、リフトシリンダ
3に対する作動油の通流状態を切り換える電磁制御弁3
4の作動を制御して、苗植付装置4の上昇操作、昇降停
止、下降操作の各操作状態を現出するとともに、植付ク
ラッチの入り切り状態を現出するようになっている。つ
まり、制御装置32には、植付クラッチレバー33の手
動操作に基づいて苗植付装置4の昇降ならびに植付クラ
ッチの入り切りを制御する手動制御手段32Aが制御プ
ログラムとして備えられている。
【0026】図5に示すように、センタフロート14の
前部には、センタフロート14を地面側へ付勢するバネ
39Aなどによって構成された付勢機構39の下端が枢
支連結されている。付勢機構39の上端側となるボス部
材39Bは、右側の支持フレーム10の内端に固着され
たブラケット10Aからセンタフロート14の前部上方
部位まで延設された支軸40に枢支された揺動リンク4
1の一端に枢支連結されるようになっている。揺動リン
ク41の他端は、一端がフロート支点パイプ16に固着
された腰折れ式リンク機構42の遊端に枢支されるよう
になっている。つまり、付勢機構39は、苗植え付け深
さ調節用の操作レバー21の操作による植付伝動ケース
11に対するセンタフロート14の相対高さの変更に伴
って、その変更量に応じた変更量で高さ変更されるよう
になっている。これによって、付勢機構39は、苗植え
付け深さの変更にかかわらず、センタフロート14の揺
動姿勢に応じた所定の押圧力をセンタフロート14に付
与するようになっている。
【0027】図5および図6に示すように、苗植付装置
4には、センタフロート14の接地圧(圃場泥面の起
伏)の変動に伴う第一横軸芯P4周りの上下揺動変位量
(センタフロート14の変位角)を検出する検出手段4
3が備えられている。検出手段43は、図9に示すよう
に、センタフロート14の上下揺動変位量を増幅する増
幅式の駆動機構43Aからの上下揺動変位量を電圧レベ
ル(検出情報の一例)に変換して制御装置32へ出力す
るポテンショメータからなる回転検出器43Bによって
構成されている。一方、走行機体1の操縦部には、圃場
泥土の硬さに応じてセンタフロート14の基準姿勢を規
定するための検出手段43の基準電圧レベル(制御目標
値)を設定するポテンショメータ型の設定器44が備え
られている。制御装置32は、苗植え付け作業時におい
て、設定器44により圃場泥土の硬さに応じた検出手段
43の基準電圧レベルが設定されると、検出手段43に
より検出された電圧レベル(センタフロート14の上下
揺動変位量)に基づいて、設定器44により設定された
基準電圧レベルと、検出手段43により検出される電圧
レベルとが合致するように、電磁制御弁34の作動を制
御して苗植付装置4を昇降させるようになっている。
【0028】詳述すると、制御装置32は、例えば、設
定器44により設定された基準電圧レベルと、検出手段
43により検出された電圧レベルとを比較し、基準電圧
レベルが得られる状態となるセンタフロート14の基準
姿勢に対して、検出手段43からの電圧レベルが得られ
る状態となるセンタフロート14の実揺動姿勢が前上が
り状態にあると判断した場合には、電磁制御弁34の作
動を制御して、基準電圧レベルと検出手段43からの電
圧レベルとが合致するように苗植付装置4を上昇させる
ことによって、センタフロート14を基準姿勢に復帰さ
せるようになっている。また、基準電圧レベルと検出手
段43からの電圧レベルとを比較し、センタフロート1
4の基準姿勢に対してセンタフロート14の実揺動姿勢
が前下がり状態にあると判断した場合には、電磁制御弁
34の作動を制御して、基準電圧レベルと検出手段43
からの電圧レベルとが合致するように苗植付装置4を下
降させることによって、センタフロート14を基準姿勢
に復帰させるようになっている。つまり、制御装置32
には、検出手段43からの検出情報としての電圧レベル
に基づいて、センタフロート14が基準姿勢に復帰する
ように苗植付装置4を自動的に昇降させることによっ
て、苗植付装置4を所定の対地高さに維持する自動昇降
制御手段32Bが制御プログラムとして備えられてい
る。この自動昇降制御手段32Bの制御作動によって、
苗植え付け作業時においては、圃場の起伏に沿った、予
め設定された所定の苗植え付け深さでの安定した苗の植
え付けを行えるようになっている。
【0029】図5乃至図9に示すように、検出手段43
は、センタフロート14を軸支する揺動アーム17に設
置されるようになっている。以下、検出手段43の支持
構造、ならびに、検出手段43とセンタフロート14と
の連係構造について詳述する。揺動アーム17の長手方
向中間位置にブラケットを立設してこのブラケットにセ
ンサケース35を支軸17aを介して揺動自在に取り付
けるとともに、このセンサケース35と操作レバー21
とを第2連係機構46で連係するとともに、センサケー
ス35内の駆動機構43Aとセンタフロート14のブラ
ケット14Aとを第1連係機構45で連係する。第2連
係機構46は、センサケース35より延出されたブラケ
ット47と、フロート支点パイプ16の下方に設けられ
た横軸芯P5回りで揺動自在で操作レバー21に連係さ
れた天秤アーム48と、この天秤アーム48とブラケッ
ト47とを相対揺動可能に連結する縦向き第2連結ロッ
ド49とからなる。一方、第1連係機構45は、センサ
ケース35を支持した支軸17aと一体回転可能に取り
付けたアーム50とセンタフロート14のブラケット1
4Aとを第1連結ロッド51とで相対揺動可能に連係
し、平行四連リンク機構を構成している。図8に示すよ
うに、センサケース35には、検出手段43の回転検出
器43Bが支持固定されるようになっている。第1連係
機構45における第1アーム50には、駆動機構43A
を構成するセクタギア37が、支軸17aを介して該支
軸17a周りに一体揺動自在に連結されている。セクタ
ギア37は、回転検出器43Bの操作軸43aに一体回
動自在に固着されたピックアップギア38と噛合するよ
うになっており、このセクタギア37とピックアップギ
ア38とによって駆動機構43Aが構成されている。駆
動機構43Aは、センサケース35に内装されるように
なっている。
【0030】以上の構成により、通常の昇降制御を行う
場合には、前記したように、苗植付装置4を昇降させて
設定器44の値になるようにセンタフロート17の基準
姿勢を設定し、その基準状態を維持するように昇降制御
を行う。つまり、図6(イ)に示すように、センタフロ
ート17の後支点(軸芯P4)回りの揺動によって、第
1連係機構45を駆動し、回転検出器43Bを回転させ
て、その回転量に基づいて設定値との差をなくすよう
に、苗植付装置4を昇降させる。一方、苗植付深さを調
節を行う場合には、図6(ロ)に示すように、操作レバ
ー21より操作アーム19を駆動して、揺動アーム17
を上下揺動調節すると、揺動リンク41も連動して上下
動して、センタフロート17はその前後傾斜姿勢を維持
した状態で平行昇降する。一方、操作レバー21に連係
された天秤アーム48の揺動作動によって、センサケー
ス35が揺動アーム17の揺動方向と反対方向に回転さ
れて、回転検出器43Bの基準値が変更されることを抑
制する。
【0031】次に、植付深さ調節操作構造について説明
する。図10に示すように、植付深さ調節レバー21と
揺動アーム17とを連係する植付深さ連動機構52に、
バネ53Aを利用した緩衝機構53を設け、植付深さ調
節レバー21を設定固定した状態で、揺動アーム17が
不測に揺動した場合に、緩衝機構53で揺動アーム17
の変位を吸収し、植付深さ調節レバー21に影響しない
ように構成してある。つまり、植付深さ連動機構52
は、操作アーム19と植付深さ調節レバー21によって
駆動されるアーム(図示せず)とを連結する連結ロッド
54を備え、連結ロッド54に緩衝機構53を設けてあ
る。連結ロッド54を、上部連結ロッド54Aと下部連
結ロッド54Bとに分割し、下部連結ロッド54Bの上
端を上部連結ロッド54Aの内部ガイド孔54a内にス
ライド自在に嵌合して、両ロッド54A,54Bを相対
スライド移動可能に構成してある。下部連結ロッド54
Bの上端近くで、植付深さ調節レバー21を支持する固
定部に属する支持ブラケット54bを設け、この支持ブ
ラケット54bで支持される駆動ネジ55を下部連結ロ
ッド54Bにそのロッド54B軸芯回りで回転可能に外
嵌してある。この駆動ネジ55はベベルギヤ伝動機構5
6を介してモータ57によって駆動され、そのネジ先端
部にバネ53Aを受ける可動バネ受け材58を螺着して
ある。可動バネ受け材58はその平板の一部に上部連結
ロッド54Aから延出されたガイドロッド59を挿通さ
せて、駆動ネジ55の回転によって下部連結ロッド54
Bのロッド軸芯に沿ってスライド移動可能に構成されて
いる。一方、下部連結ロッド54Bの上端に固定バネ受
け材60を固定し、両バネ受け材58,60との間にバ
ネ53Aを介装して、そのバネ53Aで下部連結ロッド
54B、操作アーム19を上向きに、揺動アーム17を
下向きに付勢している。以上、駆動モータ57、駆動ネ
ジ55、可動バネ受け材58等を付勢力を調節機構62
と称する。尚、図中64は、可動バネ受け材58と下部
連結ロッド54Bとの間に掛け渡されたストロークセン
サである。
【0032】モータ57を駆動して駆動ネジ55を回転
駆動すると、可動バネ受け部材58をスライド移動させ
てバネ53Aの張設長さを変更し、下向き付勢力を変更
可能に構成してある。これによって、揺動アーム17を
通じてセンターフロート14の接地付勢力を変更でき
る。つまり、設定器44で設定した値(泥面硬さに対応
した敏感又は鈍感値)に応じて、鈍感側に設定される程
付勢力を大きくするように、モータ57を駆動する。図
10に示すように、上部連結ロッド54Aと天秤アーム
48とに亘って第4連結ロッド61が設けられ、植付深
さ調節レバー21の設定変更作動に基づいて回転検出器
43Bを植付深さ調節による基準位置が変更することを
阻止するようにする。つまり、回転検出器43Bの基準
位置を変更しないようにする、戻し連動機構63を構成
する。また、図7に示すように、植付深さ調節レバー2
1を固定した通常の作業時において、センターフロート
14が突き上げ力を受けて後端部を上昇させるる際に
は、揺動アーム17の揺動によって緩衝手段53のバネ
53Aが収縮作動する。一方、上部連結ロッド54Aに
連結された戻し連動機構63が作動して、センサケース
35を図面上逆時計回りに回転駆動して、回転検出器4
3Bの基準値を敏感側に変化させるように構成する。こ
の場合は、湿田や粘質圃場等で走行機体1が後下がり姿
勢となるので、それにつれてセンサフロート14が後下
がり姿勢に切り換わろうとするので、センサフロート1
4の後端部の接地圧が高まり揺動アーム17が上昇揺動
し、センサフロート14が平行姿勢になり、植付深さが
自動的に切り換わることになる。ここで、揺動アーム1
7の上昇揺動により前記したようにセンサケース35が
回転駆動されて、回転検出器43Bの基準値は敏感側に
変化する。
【0033】〔別実施例〕 緩衝手段53としては、次のようなものでもよい。
図12に示すように、下部連結ロッド54Bの上端に固
定バネ受け材60を固着するとともに、固定バネ受け材
60の下方に可動バネ受け材58をスライド移動自在に
遊嵌し、上部連結ロッド54Aより下向きに左右一対の
ガイドロッド59,59を延設し、このガイドロッド5
9,59を固定バネ受け材60及び可動バネ受け材58
を貫通させて、両ガイドロッド59,59の下端に形成
したネジに螺合するナット部材65で可動バネ受け材5
8をスライド移動自在に構成し、下部連結ロッド54A
に対する下向き付勢力を変更調節できるようにしてあ
る。このバネ53Aによる下向き付勢力は次のように設
定する。つまり、制御感度を設定する設定器44の設定
感度を最大鈍感位置に設定した状態で、センタフロート
14の後端部にかかる荷重と同じかそれ以上の相当荷重
に設定する。このような構成を採ると、圃場より退出す
る際に、畦が高く機体バランスを崩すおそれがある場合
は、苗植付装置4を下降させた状態で畦越えをする場合
があるが、その場合にフロート支点パイプ16等にかか
る過荷重を回避することができる。 上記実施例以外に、例えば、十条植え用や十二条植
え用のものであってもよい。また、分割型の苗植付装置
4で実施例を示したが、分割型ではない苗植付装置に適
用してもよい。
【0034】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】作業姿勢の苗植付装置を示す平面図
【図3】格納姿勢の苗植付装置を示す平面図
【図4】格納姿勢の苗植付装置を示す背面図
【図5】センタフロートの取付構造を示す側面図
【図6】(イ) 通常の昇降制御時のセンタフロートの
昇降揺動を示す作用図 (ロ) 植付深さ調節時のセンタフロートの昇降揺動を
示す作用図
【図7】揺動アームが上昇揺動する際のセンタフロート
の作用図
【図8】検出手段を示す縦断側面図
【図9】増速式駆動機構を示す縦断正面図
【図10】緩衝機構を示す側面図
【図11】制御構成を示すブロック図
【図12】緩衝機構の別実施構造を示す縦断正面図
【符号の説明】
1 走行機体 4 苗植付装置 14 接地体 17 連係アーム 21 植付深さ調節具 32 制御手段 35 センサケース 43 検出手段 43A 駆動機構 43B 回転検出器 44 設定手段 52 植付深さ連動機構 53 緩衝機構 53A バネ 62 付勢力調節機構 63 戻し連動機構

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(1)に対して駆動昇降自在に
    連結した苗植付装置(4)に対して連係アーム(17)
    を介して揺動自在に接地体(14)を取り付け、前記連
    係アーム(17)に対する前記接地体(14)の接地圧
    変化に基ずく揺動作動を検出する検出手段(43)を設
    け、この検出手段(43)の検出結果に基づいて前記苗
    植付装置(4)の対圃面高さを所望高さに維持する制御
    手段(32)を有し、前記連係アーム(17)と植付深
    さ調節具(21)とを植付深さ連動機構(52)を介し
    て連係し、前記連係アーム(17)を植付深さ調節具
    (21)によって揺動作動させて前記接地体(14)の
    前記苗植付装置(4)に対する相対高さを変更して前記
    苗植付装置(4)の対地高さを変更調節すべく構成して
    ある田植機の昇降制御装置であって、 前記植付深さ連動機構(52)に、前記植付深さ調節具
    (21)の調節位置を固定した状態で、前記連係アーム
    (17)の前記苗植付装置(4)に対する上昇作動があ
    ると、その上昇作動による変位を前記植付深さ調節具
    (21)に至る以前に吸収する緩衝機構(53)を設け
    てある田植機の昇降制御装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝機構(53)が前記連係アーム
    (17)を下向き揺動付勢するバネ(53A)を備え、
    前記バネ(53A)の付勢力を調節する機構(62)を
    設けてある請求項1記載の田植機の昇降制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(32)の制御感度を設定
    する設定手段(44)を設け、前記設定手段(44)と
    前記バネ(53A)の付勢力調節機構(62)とを連係
    し、制御感度を鈍感側にする程前記バネ(53A)の付
    勢力を大きくしてある請求項2記載の田植機の昇降制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段(43)と前記植付深さ連
    動機構(53)とを戻し連動機構(63)で連係し、前
    記緩衝機構(53)の変位吸収作動によって前記連係ア
    ーム(17)が苗植付装置(4)に対して上昇揺動する
    際に、前記検出手段(43)の基準値を敏感側に変化さ
    せるように構成してある請求項2記載の田植機の昇降制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段(43)が、前記連係アー
    ム(17)に揺動可能に取り付けられたセンサケース
    (35)と、前記センサケース(35)に対して取り付
    け固定された回転検出器(43B)と、前記センサケー
    ス(35)に回転可能に軸支され前記回転検出器(43
    B)を駆動する駆動機構(43A)とでなり、前記戻し
    連動機構(63)が、前記駆動機構(43A)を前記接
    地体(14)に連係するとともに、前記センサケース
    (35)を前記植付深さ連動機構(53)における前記
    植付深さ調節具(21)と連係された部分に連係するよ
    うに構成してある請求項4記載の田植機の昇降制御装
    置。
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