JP3377473B2 - キャビネットの箱前幕板取付構造 - Google Patents

キャビネットの箱前幕板取付構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、キャビネ
ットの箱前幕板取付構造に関するものである。さらに詳
しくは、この出願の発明は、キャビネット本体の前面開
口部上方に被着する箱前幕板の取り付け、交換等が容易
に行え、キッチンキャビネットとして有用なキャビネッ
トの箱前幕板取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、キッチンキャビネット等のキャビ
ネットにおいて、キャビネット本体の前面開口部上方に
箱前幕板を被着する場合には、例えば、図6および図7
に例示したように、キャビネット本体(A)の前面開口
部上方を、箱前幕板(B)にて覆蓋し、ねじ釘等の止具
や接着剤等にて箱前幕板(B)をキャビネット本体
(A)の前面開口部上方に取り付けて被着していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、箱前幕板(B)を止具や接着剤等
にて取り付けているため、長期間の使用に際して、箱前
幕板(B)に傷、汚れ等が付いて交換したい場合に、容
易に交換することができないという問題があった。
【0004】また、図6および図7に例示したように、
箱前幕板(B)として、幕板基板(C)の表面に化粧幕
板(D)を重ね合わせ、裏面からねじ釘等の止具(E)
にて固着した箱前幕板(B)を使用し、箱前幕板(B)
を交換する時に、キャビネット本体(A)内部から止具
(E)をゆるめて化粧幕板(D)のみを交換することも
考えられるが、キッチンキャビネット等のキャビネット
においては、上方の天板(F)にシンク(G)が取り付
けられているため、このシンク(G)が邪魔になって容
易に交換することができないのが実状である。
【0005】この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みて為されたものであり、上記の問題点を解消し、キャ
ビネット本体の前面開口部上方に被着する箱前幕板の取
り付け、交換等が容易に行えるキャビネットの箱前幕板
取付構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するために為されたものであって、第1の
発明は、キャビネット本体の前面開口部上方に被着する
箱前幕板の背面両側端部に奥方に向かって開口した略コ
字形の係止具を設けると共に、キャビネット本体の両側
板内面上方に内側方に向かって開口した略コ字形の係止
受具を設け、前記箱前幕板の係止具をキャビネット本体
の係止受具の開口部に嵌挿し、係止具の上端部に位置す
る折曲片先端に設けた係止突起を係止受具の上端部に位
置する折曲受片に係合させると共に、係止具の下端部に
位置する折曲片を係止受具の下端部に位置する折曲受片
に重合させて螺杆にて螺着して係止させて箱前幕板をキ
ャビネット本体の前面開口部上方に被着して成ることを
特徴とするキャビネットの箱前幕板取付構造を提供す
る。
【0007】また、第2の発明は、キャビネット本体の
前面開口部上方に被着する箱前幕板の背面両側端部に奥
方に向かって開口した略コ字形の係止具を設けると共
に、キャビネット本体の両側板内面上方に内側方に向か
って開口した略コ字形の係止受具を設け、前記箱前幕板
の係止具をキャビネット本体の係止受具の開口部に嵌挿
すると共に、係止具の上下端部に位置する折曲片先端に
設けた係止突起を係止受具の上下端部に位置する折曲受
片に係合させて係止させて箱前幕板をキャビネット本体
の前面開口部上方に被着して成ることを特徴とするキャ
ビネットの箱前幕板取付構造を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴をもつものであるが、以下、その実施の形態につい
て説明する。図1〜図3は、この出願の発明の前提とな
る箱前幕板取付構造の一実施形態を例示し、図1は要部
分解斜視図、図2は要部縦断面図、図3(イ)、(ロ)
は係止具および係止受具の係止状態を示す拡大分解斜視
図および拡大縦断面図である。
【0009】この出願の発明の前提となる箱前幕板取付
構造の一実施形態においては、例えば、図1〜図3に例
示したように、キッチャンキャビネット等のキャビネッ
トにおいて、キャビネット本体(1)の前面開口部上方
を覆蓋するために前面開口部上方に被着する箱前幕板
(2)の背面両側端部に係止具(3)をねじ釘等の止具
(4)にて固着して設けると共に、キャビネット本体
(1)の両側板(5)内面上方に上記係止具(3)を嵌
挿して係止させる係止受具(6)を止具(4)にて固着
して設け、前期箱前幕板(2)の係止具(3)をキャビ
ネット本体(1)の係止受具(6)に嵌挿し、ビス等の
螺杆で固着することによって係止させて箱前幕板(2)
をキャビネット本体(1)の前面開口部上方に被着して
成るものである。なお、図2において、(7)は天板、
(8)はシンクである。
【0010】また、箱前幕板(2)として、図1および
図2に示すように、幕板基板(9)の表面に化粧幕板
(10)を重ね合わせ、ねじ釘等の止具(4)にて固着
した箱前幕板(2)を使用した場合にも、上記と同様に
して箱前幕板(2)を離脱させて取り外した後、止具
(4)をゆるめて化粧幕板(10)のみを取り外した
後、新しい化粧幕板を止具にて幕板基板(9)に固着
し、次いで、新しい化粧幕板と交換した箱前幕板を上記
と同様に係止させて取り付けることによって箱前幕板を
交換すれば良い。
【0011】また、上記一実施形態について、さらに詳
細に説明すると、図1〜図3に例示したように、箱前幕
板(2)の背面両側端部に奥方に向かって開口した略コ
字形の係止具(3)を、金属、合成樹脂等の成形品にて
設けると共に、キャビネット本体(1)の両側板(5)
内面上方に内側方に向かって開口した略コ字形の係止受
具(6)を、金属、合成樹脂等の成形品にて設け、前記
箱前幕板(2)の係止具(3)をキャビネット本体
(1)の係止受具(6)の開口部に嵌挿すると共に、係
止具(3)の上下端部に位置する折曲片(11)を係止
受具(6)の上下端部に位置する折曲受片(12)の内
側に嵌挿して重合させ、折曲受片(12)に設けたビス
孔(14)および折曲片(11)に設けた貫通孔(1
3)に下方から矢印にて示すように長尺ビス等の長尺螺
杆(15)を貫通し、下方からドライバー等の締着工具
(16)にて締着してタップ加工を施した上方のビス孔
(14)に螺着して係止させて成るものである。
【0012】図4は、この出願の第1の発明の一実施形
態を例示し、図4(イ)、(ロ)は係止具および係止受
具の係止状態を示す拡大分解斜視図および拡大縦断面図
である。この出願の第1の発明は、例えば、上記図1〜
図3に例示した一実施形態において、箱前幕板(2)の
背面両側端部に設けた係止具(3)と同様、図4に例示
したように奥方に向かって開口した略コ字形の係止具
(3)を、金属、合成樹脂等の成形品にて設けると共
に、図1〜図3において、キャビネット本体(1)の両
側板(5)内面上方に設けた係止受具(6)と同様、図
4に例示したように内側方に向かって開口した略コ字形
の係止受具(6)を、金属、合成樹脂等の成形品にて設
け、図4に例示した前記箱前幕板(2)の係止具(3)
をキャビネット本体(1)の係止受具(6)の開口部に
嵌挿し、係止具(3)の上端部に位置する折曲片(1
1)先端に、上方に向けて突出させて設けた係止突起
(17)を、係止受具(6)の上端部に位置する折曲受
片(12)の側端縁部に弾性力にて係合させると共に、
係止具(3)の下端部に位置する折曲片(11)を係止
受具(6)の下端部に位置する折曲受片(12)に重合
させ、折曲受片(12)に設けた貫通孔(13)および
折曲片(11)に設けたビス孔(14)に下方から矢印
にて示すようにビス等の螺杆(18)を貫通し、ドライ
バー等の締着工具にて締着してタップ加工を施したビス
孔(14)に螺着して係止させて箱前幕板(2)をキャ
ビネット本体(1)の前面開口部上方に被着して成るこ
とを特徴とするキャビネットの箱前幕板取付構造に関す
るものである。
【0013】なお、図4(イ)において、(4)は、係
止具(3)および係止受具(6)を箱前幕板(2)およ
びキャビネット本体(1)に固着する止具である。以上
の通り、この出願の第1の発明においては、箱前幕板
(2)の背面両側端部に奥方に向かって開口した略コ字
形の係止具(3)を設けると共に、キャビネット本体
(1)の両側板(5)内面上方に内側方に向かって開口
した略コ字形の係止受具(6)を設け、前記箱前幕板
(2)の係止具(3)をキャビネット本体(1)の係止
受具(6)の開口部に嵌挿し、係止具(3)の上端部に
位置する折曲片(11)先端に設けた係止突起(17)
を係止受具(6)の上端部に位置する折曲受片(12)
に係合させると共に、係止具(3)の下端部に位置する
折曲片(11)を係止受具(6)の下端部に位置する折
曲受片(12)に重合させて螺杆(18)にて螺着して
係止させて箱前幕板(2)をキャビネット本体(1)の
前面開口部上方に被着して成るので、箱前幕板(2)を
交換する場合に、下端部の螺杆(18)をゆるめて抜き
取り、上端部の係合をはずして箱前幕板(2)の係止具
(3)をキャビネット本体(1)の係止受具(6)の係
止から離脱させて取り外した後、新しい箱前幕板を上記
と同様に係止させるだけで取り付けることができ、箱前
幕板(2)の取り付け、交換等が容易に行える。
【0014】図5は、この出願の第2の発明の一実施形
態を例示し、図5(イ)、(ロ)は係止具および係止受
具の係止状態を示す拡大分解斜視図および拡大縦断面図
であ。この出願の第2の発明は、例えば、上記図1〜図
3に例示した一実施形態において、箱前幕板(2)の背
面両側端部に設けた係止具(3)と同様、図5に例示し
たように奥方に向かって開口した略コ字形の係止具
(3)を、金属、合成樹脂等の成形品にて設けると共
に、図1〜図3において、キャビネット本体(1)の両
側板(5)内面上方に設けた係止受具(6)と同様、図
5に例示したように内側方に向かって開口した略コ字形
の係止受具(6)を、金属、合成樹脂等の成形品にて設
け、図5に例示した前記箱前幕板(2)の係止具(3)
をキャビネット本体(1)の係止受具(6)の開口部に
挿嵌すると共に、係止具(3)の上下端部に位置する折
曲片(11)先端に、上方および下方に向けて突出させ
て設けた係止突起(17)を、係止受具(6)の上下端
部に位置する折曲受片(12)の側端縁部に弾性力にて
係合させて係止させて箱前幕板(2)をキャビネット本
体(1)の前面開口部上方に被着して成ることを特徴と
するキャビネットの箱前幕板取付構造に関するものであ
る。
【0015】なお、この出願の第2の発明においては、
係止具(3)の折曲片(11)に設けた係止突起(1
7)と係止受具(6)の折曲受片(12)との係合をは
ずす場合には、例えば、図5(イ)に例示したように、
係止受具(6)の下端部に位置する折曲受片(12)に
設けた差込み孔(19)から矢印にて示すようにドライ
バー等の棒体を差し込んで折曲片(11)を押し上げて
下端部の係合をはずした後、係止具(3)を下方に動か
して上端部の係合をはずすことによって、箱前幕板
(2)の係止具(3)をキャビネット本体(1)の係止
受具(6)の係止から離脱させて取り外せば良い。
【0016】また、図5(イ)において、(4)は、係
止具(3)および係止受具(6)を箱前幕板(2)およ
びキャビネット本体(1)に固着する止具である。以上
の通り、この出願の第2の発明においては、箱前幕板
(2)の背面両側端部に奥方に向かって開口した略コ字
形の係止具(3)を設けると共に、キャビネット本体
(1)の両側板(5)内面上方に内側方に向かって開口
した略コ字形の係止受具(6)を設け、前記箱前幕板
(2)の係止具(3)をキャビネット本体(1)の係止
受具(6)の開口部に嵌挿すると共に、係止具(3)の
上下端部に位置する折曲片(11)先端に設けた係止突
起(17)を係止受具(6)の上下端部に位置する折曲
受片(12)に係合させて係止させて箱前幕板(2)を
キャビネット本体(1)の前面開口部上方に被着して成
るので、箱前幕板(2)を交換する場合に、係止具
(3)の折曲片(11)および係止受具(6)の折曲受
片(12)の係合をはずすだけのワンタッチ操作で箱前
幕板(2)の係止具(3)をキャビネット本体(1)の
係止受具(6)の係止から離脱させて取り外した後、新
しい箱前幕板を上記と同様に係止させるだけで取り付け
ることができ、この出願の上記第1の発明に比して箱前
幕板(2)の取り付け、交換等がさらに容易に行える。
【0017】なお、この出願の発明は、以上の実施形態
によって限定されものではなく、キャビネット本体の形
状、構造、係止具および係止受具の材質、形状等、細部
については、様々な実施態様が可能であることは勿論で
ある。
【0018】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発
明によって、キャビネット本体の前面開口部上方に被着
する箱前幕板の取り付け、交換等が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の前提となる箱前幕板取付構造
の一実施形態を例示した要部分解斜視図である。
【図2】同上一実施形態を例示した要部縦断面図であ
る。
【図3】(イ)(ロ)は、同上一実施形態における係止
具および係止受具の係止状態を示す拡大分解斜視図およ
び拡大縦断面図である。
【図4】(イ)(ロ)は、この出願の第1の発明におけ
る係止具および係止受具の係止状態を示す拡大分解斜視
図および拡大縦断面図である。
【図5】(イ)(ロ)は、この出願の第2の発明におけ
る係止具および係止受具の係止状態を示す拡大分解斜視
図および拡大縦断面図である。
【図6】従来例を例示した要部分解斜視図である。
【図7】同上従来例を例示した要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 キャビネット本体 2 箱前幕板 3 係止具 4 止具 5 側板 6 係止受具 7 天板 8 シンク 9 幕板基板 10 化粧幕板 11 折曲片 12 折曲受片 13 貫通孔 14 ビス孔 15 長尺螺杆 16 締着工具 17 係止突起 18 螺杆 19 差込み孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47B 77/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビネット本体の前面開口部上方に被
    着する箱前幕板の背面両側端部に奥方に向かって開口し
    た略コ字形の係止具を設けると共に、キャビネット本体
    の両側板内面上方に内側方に向かって開口した略コ字形
    の係止受具を設け、前記箱前幕板の係止具をキャビネッ
    ト本体の係止受具の開口部に嵌挿し、係止具の上端部に
    位置する折曲片先端に設けた係止突起を係止受具の上端
    部に位置する折曲受片に係合させると共に、係止具の下
    端部に位置する折曲片を係止受具の下端部に位置する折
    曲受片に重合させて螺杆にて螺着して係止させて箱前幕
    板をキャビネット本体の前面開口部上方に被着して成る
    ことを特徴とするキャビネットの箱前幕板取付構造。
  2. 【請求項2】 キャビネット本体の前面開口部上方に被
    着する箱前幕板の背面両側端部に奥方に向かって開口し
    た略コ字形の係止具を設けると共に、キャビネット本体
    の両側板内面上方に内側方に向かって開口した略コ字形
    の係止受具を設け、前記箱前幕板の係止具をキャビネッ
    ト本体の係止受具の開口部に嵌挿すると共に、係止具の
    上下端部に位置する折曲片先端に設けた係止突起を係止
    受具の上下端部に位置する折曲受片に係合させて係止さ
    せて箱前幕板をキャビネット本体の前面開口部上方に被
    着して成ることを特徴とするキャビネットの箱前幕板取
    付構造。
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