JP4600214B2 - 幕板の取付け構造 - Google Patents

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Description

本願発明は、キッチンユニットの前面上部に固定される幕板の取り付け構造に関するものである。
従来から、特開2002−272543号公報に示される如く、係止部を用いて幕板をキッチンユニットに取り付ける構造は知られている。この種の幕板の取り付け構造では、一般に、同公報でも説明されるように、幕板に備えた係止部を用いて幕板をキッチンユニットの前面上部に仮固定し、その後に取り付け位置の調整を行って幕板を取り付けるようにしたものであった。例えば、図3に示す如く、幕板2は係止部21を有し、キッチンユニット1の両側に備えた側板11には受け止め部13を有していて、受け止め部13を係止部21の有する溝211に係合させることにより、幕板2をキッチンユニット1の前面上部に仮固定する。仮固定された幕板2は、溝211に沿って高さ方向の位置調整が可能である。幕板2の高さ方向の位置調整は、幕板2を手で持って上下させ、取り付け位置にて手で幕板2を保持し、固定部22(係止部21と同じ)の溝211を通して、ネジを側板11にねじ込むことにより、幕板2がキッチンユニット1に取り付けられるようになした構造であった。
特開2002−272543号公報
しかしながら、上記従来例の場合には、幕板2の位置調整時に、仮固定した位置から幕板2を手で動かして位置調整するため、固定作業に両手を使用することが出来ない。また、手で幕板2の重量を支えなければならないため、固定作業は容易でない。さらに、手で幕板2の位置決めをして取り付けるという構造のため、位置の微調整が困難であるという問題があった。
本願発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたものであり、その課題は、幕板のキッチンユニットの前面上部への取り付けに際して、幕板を仮止め保持した状態で容易に固定することができる幕板の取り付け構造を提供することである。
上記課題を解決するために、本願発明は、キッチンユニットの前面上部に固定される幕板の取り付け構造であって、幕板は係止部を有し、キッチンユニットは受け止め部を有し、受け止め部に係止部を係合させて仮止め保持させた状態で幕板をキッチンユニットに固定するようになしたものである。
又、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、そのいずれか一方が凸片形状であり、他方は同凸片形状のものが挿入して係合される開口形状であるようになしたものである。 又、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、凸片形状のものが開口形状のものに挿入される方向と略直交する方向で相互にずらし移動にて位置調整自在となるように係合されるようになしたものである。
又、幕板は固定部を有し、キッチンユニットは固定受け部を有し、固定部に下方より挿通したねじを固定受け部にねじ込んで固定するようになし、このねじ込み深さの変化によって幕板の高さ方向の位置調整が行われるようになしたものである。
本願発明の幕板の取り付け構造においては、受け止め部に係止部を係合させて仮止め保持させた状態で幕板をキッチンユニットに固定するようになしたことから、幕板を仮止め保持した状態にしてその固定作業を両手で行うことができ、その際、幕板の重量を手で支える必要はなく、幕板の固定作業が容易となり、幕板の位置決め作業においても微調整が可能となった。
又、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、そのいずれか一方が凸片形状であり、他方は同凸片形状のものが挿入して係合される開口形状となしたことから、仮止め保持が容易で、かつ仮止め保持が外れにくいという効果がある。又、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、凸片形状のものが開口形状のものに挿入される方向と略直交する方向で相互にずらし移動にて位置調整自在となるように係合されるようになしたことから、仮止め保持状態での位置調整が容易となった。
又、固定部に下方より挿通したねじを固定受け部にねじ込んで固定するようになし、このねじ込み深さの変化によって幕板の高さ方向の位置調整が行われるようになしたことから、高さ位置の微調整が容易となった。
図1、2は、本願の請求項1、2全てに対応した一実施形態である幕板の取り付け構造を示している。この実施形態の幕板の取り付け構造は、図1、2に示す如く、キッチンユニット1の前面上部に固定される幕板2の取り付け構造であって、幕板2は係止部21を有し、キッチンユニット1は受け止め部13を有し、受け止め部13に係止部21を係合させて仮止め保持させた状態で幕板2をキッチンユニット1に固定するようになしたものである。
又、幕板2の係止部21とキッチンユニット1の受け止め部13とは、そのいずれか一方が凸片形状であり、他方は同凸片形状のものが挿入して係合される開口形状であるようになしたものである。この場合、幕板2の係止部21とキッチンユニット1の受け止め部13とは、凸片形状のものが開口形状のものに挿入される方向Xと略直交する方向で相互にずらし移動にて位置調整自在となるように係合されるようになしたものでもある。
又、幕板2は固定部22を有し、キッチンユニット1は固定受け部12を有し、固定部22に下方より挿通したねじ3を固定受け部12にねじ込んで固定するようになし、このねじ込み深さの変化によって幕板2の高さ方向の位置調整が行われるようになしたものである。
以下、この実施形態の幕板の取り付け構造を、より具体的詳細に説明する。この実施形態における幕板の取り付け構造においては、図1に示す如く、キッチンユニット1の側板11の内側上方に、受け止め部13を備えている。受け止め部13は板状の部材をL字型に直角に曲げてなしたものであり、L字型の一面をキッチンユニット1の側板11にネジ、釘、などの手段をもって固定している。受け止め部13のL字型のもう一面は、前側に向かって直角に折り曲げられており、側板11に直交しかつ床面に直交する方向に取り付けられている。
受け止め部13は開口部14を有している。開口部14は長方形の形状を有しており、その長手方向の辺はキッチンユニット1の側板11に平行の方向であって、その短手方向の辺はキッチンユニット1の側板11に垂直な方向になされている。
キッチンユニット1の上方には、棒状の固定受け部12が、キッチンユニット1の両側面間にわたって設けられている。固定受け部12の断面は長方形をなしている。固定受け部12の上面は、側板11の上面と略同一平面上にある。固定受け部12の前面もまた、側板11の前面と略同一平面上に形成されている。
幕板2の両側面近くには、係止部21が設けられている。係止部21は二枚の板状部を直交する位置関係になして接続した形状をしている。係止部21の二枚の板は、一枚が幕板2に平行に取り付けられている。その板に、係止部21のもう一枚の板が直交して、係止部21の凸状部として取り付けられている。係止部21の凸状部は、床面にも直交する方向に取り付けられている。
幕板2には固定部22が設けられている。固定部22は板状の部材をL字型に直角に曲げてなしたものであり、L字型の一面を幕板2にネジ、釘、などの手段をもって固定している。固定部22のL字型のもう一面は、上方に向かって直角に折り曲げられており、幕板2に直交しかつ床面に平行な方向に取り付けられている。固定部22は開口部を有しており、この開口部は矩形状であるが円形状であってもよい。
幕板2の係止部21の凸片形状である凸状部が、方向Xにて受け止め部13の開口部14に挿入して係合することで、幕板2がキッチンユニット1に仮止め保持される。この場合において、係止部21の凸状部の断面積は、受け止め部13の開口部14の長方形面積に比べて小さく、幕板2がキッチンユニット1に仮止め保持された状態で、係止部21の凸状部が受け止め部13の開口部14に挿入される方向Xと略直交する方向で位置をずらし移動させることが可能であり、幕板2の位置調整を可能となしている。
この実施形態の幕板の取り付け構造において、幕板2をキッチンユニット1に固定する場合は、図2に示す如く、固定部22の有する開口部に下方よりねじ3を固定受け部12にねじ込んで固定するようになしている。この場合、ねじ3の直径と固定部22の有する開口部(円形状である場合)の直径は略同一になしていることから、ねじ3を固定受け部12にねじ込んだ状態で幕板2の水平方向位置は固定される。この場合、ねじ3をねじ込むためにはドライバ等の工具が必要であるが、幕板2は係止部21と受け止め部13で仮止め保持されていることから、手で幕板2を支えながら作業する必要が無く、両手で幕板2の固定作業が可能である。幕板2の水平方向にあっては、幕板2を仮止め保持した状態で水平方向に位置をずらして位置決めをし、ねじ3で位置決め固定を行う。この場合にも、受け止め部13の開口部14の下辺と係止部21の凸状部の下辺とが接した状態で位置決めを行えばよいため、幕板2の重量を手で保持する必要がなく、また位置の微調整も可能である。
幕板2をキッチンユニット1に固定するには、ねじ3を固定受け部12にねじ込む。幕板2の高さ方向の位置決めは、このねじ3をねじ込む深さの変化によって可能となる。幕板2は仮止め保持された状態でねじ込めばよいため、幕板2の高さ方向位置決めに際して、手で幕板2の位置を保持する必要が無くなり、幕板2の重量を手で支えなくても良くなるとともに、両手で幕板2の高さ方向位置決め作業が可能となる。さらに、位置調整はねじ3をねじ込む深さを変更すれば高さ方向の位置決めが可能であるから、手などで幕板2を保持しながら位置決めを行う場合に比べて、位置の正確な微調整が可能となる。
幕板2を固定した場合には、ねじ3は完全にはねじ込まれない場合もある。幕板2は調理時に使用される部分ではないため、そのような固定でも問題がない。固定強度をさらに向上させたい場合には、キッチンユニット1の固定受け部12の後部から、固定受け部12を貫通して幕板2にねじや釘を通して幕板2を固定してもよい。なお、本願発明は上記実施形態に限定されない。
幕板とキッチンユニットの斜視図。 幕板と、幕板の有する固定部と、キッチンユニットの有する固定受け部の断面図。 従来例である幕板の取り付け構造。
符号の説明
1 キッチンユニット
11 側板
12 固定受け部
13 受け止め部
14 受け止め部の開口部
2 幕板
21 係止部
211 係止部の溝
22 固定部
3 ネジ
X 係止部の挿入方向

Claims (2)

  1. キッチンユニットの前面上部に固定される幕板の取り付け構造であって、幕板は係止部を有し、キッチンユニットは受け止め部を有し、受け止め部に係止部を係合させて仮止め保持させた状態で幕板をキッチンユニットに固定するようになしたものであり、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、そのいずれか一方が凸片形状であり、他方は同凸片形状のものが挿入して係合される開口形状であって、幕板の係止部とキッチンユニットの受け止め部とは、凸片形状のものが開口形状のものに挿入される方向と略直交する方向で相互にずらし移動にて位置調整自在となるように係合されるものであることを特徴とする幕板の取り付け構造。
  2. 幕板は固定部を有し、キッチンユニットは固定受け部を有し、固定部に下方より挿通したねじを固定受け部にねじ込んで固定するようになし、このねじ込み深さの変化によって幕板の高さ方向の位置調整が行われるようになしたことを特徴とする請求項記載の幕板の取り付け構造。
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