JP3371809B2 - 苗植機 - Google Patents

苗植機

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JP3371809B2
JP3371809B2 JP14272398A JP14272398A JP3371809B2 JP 3371809 B2 JP3371809 B2 JP 3371809B2 JP 14272398 A JP14272398 A JP 14272398A JP 14272398 A JP14272398 A JP 14272398A JP 3371809 B2 JP3371809 B2 JP 3371809B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、苗植装置を昇降制
御する構成とした苗植機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、圃場面を接地滑走するフロ−トの
前部の上下動に基づいて苗植装置を昇降して圃場面位置
に対する苗植装置の高さが設定高さに維持されるよう制
御する構成とした苗植機において、機体の前進速度が高
速になることに基づいて苗植深さを深くする制御をする
制御装置を設けたものがあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術は、
フロ−トの前部を上動させる要因であって圃場面位置に
対する苗植装置の高さ変動以外の車体の状態変化の要因
一つに基づいて苗植付深さを深くする制御をする構成な
ので、その一の要因(上記の場合は走行速度)に対して
は植付深さが浅くなることによる植付苗の倒れ等の問題
が防止できる。しかし、圃場状態や作業環境は多様であ
り、圃場面位置に対する苗植装置の高さ変動や車体の状
態変化の一要因のみでは上記の問題を確実に防止できな
い状況があった。そこで、本発明は、多様な圃場状態や
作業環境に対応して、上記の問題が防止されるようにす
ることを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、圃場面を接地滑走するフロ−ト14の
前部の上下動に基づいて車体1に対して苗植装置10を
昇降して圃場面位置に対する苗植装置10の高さが設定
高さに維持されるよう昇降制御する構成とした苗植機に
おいて、車速センサ36により車速が高速と検出したと
き苗植付深さを深くすると共に、走行土壌面の水深を検
出する水深センサ33により水深が深いと検出したと
、苗植作業時の風力を検出する風力センサ38により
強風と検出したとき、土壌中の夾雑物を検出する夾雑物
センサ39により夾雑物が多いと検出したとき、植え付
ける苗の苗丈を検出する苗丈センサ37により苗丈が高
いと検出したとき、苗植装置10の車体1に対するロ−
リング制御の回数を検出するロ−リングセンサ40によ
りロ−リング回数が多いと検出したとき又は苗植装置1
0の車体1に対するロ−リング制御のロ−リング角度の
大きさを検出するロ−リングセンサ40によりロ−リン
グ角度が大きいと検出したとき、苗植付深さを深くする
制御装置を設けたことを特徴とする苗植機としたもので
ある。 【0005】 【作用】この苗植機は、車速センサ36により車速が高
速と検出したとき苗植付深さを深くすると共に、水深セ
ンサ33により水深が深いと検出したとき、風力センサ
38により強風と検出したとき、夾雑物センサ39によ
り夾雑物が多いと検出したとき、苗丈センサ37により
苗丈が高いと検出したときロ−リングセンサ40によ
りロ−リング回数が多いと検出したとき又はロ−リング
センサ40によりロ−リング角度が大きいと検出したと
き、苗植付深さを深くする。 【0006】 【発明の効果】この発明により、車速センサ36により
車速が高速と検出したとき苗植付深さを深くすると共
に、水深センサ33により水深が深いと検出したとき、
風力センサ38により強風と検出したとき、夾雑物セン
サ39により夾雑物が多いと検出したとき、苗丈センサ
37により苗丈が高いと検出したときロ−リングセン
サ40によりロ−リング回数が多いと検出したとき又は
ロ−リングセンサ40によりロ−リング角度が大きいと
検出したとき、苗植付深さを深くする制御装置を設けた
から、車速に伴う要因だけでなく、水深、風力、土壌中
の夾雑物、植え付ける苗の苗丈苗植装置10の左右ロ
−リングの回数又は苗植装置10の左右ロ−リング角度
の大きさに伴う要因で苗植付深さが浅くなり植付苗が倒
れる等の問題を、多様な圃場状態や作業状態、作業環境
に対応して、防止できる。 【0007】 【発明の実施の形態】この発明の一実施例の乗用型苗植
機について、以下に詳細に説明する。図1、図2におい
て、車体1は、ステアリングハンドル2によって操向自
在の前車輪3と操縦席4より後側の後車輪5とを車軸
6,7に装着し、操縦席4の下側に搭載のエンジン8の
動力が伝動して駆動される四輪駆動形態とし、この腹部
下に前後方向、又は左右方向へ揺動自在の振り子形態の
非接地式の傾斜センサ9を設けている。 【0008】苗植装置10は、苗植機体11に、苗を収
容して繰出す苗タンク12、この苗タンク12から繰出
される苗を分離して挿植する苗植付装置13、これら苗
植機体11等を支持して土壌面を滑走しながら均平化す
るフロ−ト14等を有し、苗植機体11を車体1後部に
対して平行リンク機構からなる昇降リンク15を介して
昇降自在にして連結し、車体1後部の油圧による昇降シ
リンダ16の伸縮によって昇降する構成としている。 【0009】なお、車体1の後部上には、施肥装置17
を設け、可撓性の施肥パイプ18で、苗植装置10のフ
ロ−ト14に設けた作溝器19上にのぞませて、エンジ
ン8の動力が伝動して回動される送風機20によって、
施肥装置17から繰出される肥料を苗植付土壌面に形成
した溝内へ噴射させて施肥する構成としている。車体1
の後部には、油圧ポンプPによって昇降シリンダ16の
ピストン21を伸縮する油圧回路22を設け、この油圧
回路22には昇降制御弁23、及び排油弁24を設け
る。昇降制御弁23は、操作レバ−25で操作自在に設
けると共に、フロ−ト14前部のフロ−ト軸26回りの
上下回動によって、フロ−ト14の仰角が大きくなると
昇降シリンダ16を伸長して苗植装置10を上昇し、フ
ロ−ト14の仰角が小さくなると昇降シリンダ16を縮
少して苗植装置10を下降するようにして、フロ−ト1
4による土壌面接地圧をほぼ一定に維持して、苗植付深
さを一定に保つように構成している。 【0010】排油弁24は、車体1が水平状の姿勢にあ
るときは、傾斜センサ9により中立位置にあって昇降シ
リンダ16からタンクポ−トTへの油圧回路を閉鎖し、
車体1が前後方向又は左右方向へ傾斜したときは、この
傾斜センサ9の車体1に対する前後揺動又は左右揺動に
よって、排油弁24を中立位置からタンクポ−トTへ連
通する排油位置へ切換って、昇降制御弁23の切換制御
に拘らず昇降シリンダ16内の排油が苗植装置10の重
量によって行われてピストン21が押戻され、苗植装置
10が下降する。このような排油弁24による苗植装置
10の下降は、車体1が水平状に戻ることによって排油
弁24が中立位置に切換り、又、フロ−ト14が接地面
近くに達することによって止まる。 【0011】よって、トラックへの積み降ろしを行なう
とき、また、圃場への出入りのときや畦越えを行なうと
きなどにおいて、苗植装置10を上昇させた状態で機体
が一定以上傾斜すると、傾斜センサ9がその傾斜を検出
して、排油弁24をタンクポ−トTへ切換えて、昇降シ
リンダ16の油圧をこのタンクポ−トTへ抜いてピスト
ン21を引込めて、苗植装置10を下降させる。これに
より、機体全体の重心位置が低くなって、転倒しにくく
なり安全に走行できる。 【0012】そして、図1、図4に示すものは、前記昇
降制御弁23を、苗植機体11前方に突出する取付部材
27とフロ−ト14の前部との間に設けている。28は
拡縮リンクである。又、フロ−ト14の後部を支持する
フロ−ト軸26は、苗植機体11に対して上下回動自在
に枢支29した調節ア−ム30の後端に設けられ、この
調節ア−ム30をサ−ボモ−タ31によって、該枢支部
29回りに上下回動させてフロ−ト14の接地高さ、即
ち苗植付装置13による土壌面に対する苗植付深さを変
更調節する構成としている。 【0013】このサ−ボモ−タ31を駆動するコントロ
−ラ32には、マイクロコンピュ−タCPUを有して、
次のようなセンサによる検出によってモ−タ31を正転
又は逆転制御してフロ−ト14のフロ−ト軸26位置を
上下動する。このセンサとしては、走行土壌面の水深を
検出して、深水検出時に深植するように調節ア−ム30
を下動させる水深センサ33、土壌の硬軟を検出して、
硬い土壌の検出時は深植に制御する硬軟センサ34、フ
ロ−ト14の向い角(仰角)を検出して、向い角が大き
いときは深植に制御するフロ−ト角度センサ35、車
速、乃至苗植付装置13の伝動回転数を検出して、高速
のときは深植に制御する車速センサ36乃至植付速セン
サ、苗タンク12内の苗丈を検出して、苗丈が高いとき
は深植に制御する苗丈センサ37、苗植作業時の風力を
検出して、強風のときは深植に制御する風力センサ3
8、士壌中のわら屑等の夾雑物を検出し、夾雑物が多い
ときは深植に制御する夾雑物センサ39、苗植装置10
の昇降リンク15に対するロ−リング制御の回数やロ−
リング角度の大きさ等を検出して、このロ−リングが多
いときやロ−リング角度が大きいときは深植に制御する
ロ−リングセンサ40、フロ−ト14及び昇降制御弁2
3等によるピッチング制御の度数や大きさ等を検出し
て、このピッチングが多いときや大きいときは深植に制
御するピッチングセンサ41、車体1の前後傾斜を検出
して、前下り傾斜が大きいときは深植に制御する水平セ
ンサ42、又は、苗植付装置13による苗タンク12か
らの苗取量を検出することにより、苗取量の少いときは
深植に制御する苗量センサ43等を設け、これら各セン
サの一つ、又は複数センサ−による検出にもとづいて、
モ−タ31を駆動制御する。なお、この場合、水平セン
サ42は、前記傾斜センサ9によるもよい。 【0014】よって、上記構成のサ−ボモ−タ31の駆
動による苗植付深さを深くする制御において、水深セン
サ33により水深が深いと検出したとき、風力センサ3
8により強風と検出したとき、夾雑物センサ39により
夾雑物が多いと検出したとき、苗丈センサ37により苗
丈が高いと検出したとき、苗量センサ43により苗量が
少ないと検出したとき又はロ−リングセンサ40により
ロ−リング回数が多いと検出したときあるいはロ−リン
グ角度が大きいと検出したとき、苗植付深さを深くする
制御装置を設けたものであり、これにより、水深、風
力、土壌中の夾雑物、植え付ける苗の苗丈、植え付ける
苗の苗量、又は苗植装置10の左右ロ−リングの回数あ
るいはロ−リング角度の大きさに伴う要因で苗植付深さ
が浅くなり植付苗が倒れる等の問題を、多様な圃場状態
や作業状態、作業環境に対応して、防止できる。 【0015】なお、図3においては、油圧回路22に、
フロ−ト14の上下動によって、昇降シリンダ16の排
油量を切換制御する絞弁44をワイヤ−45で連動して
設け、苗植装置10が非作業位置に上昇された位置か
ら、昇降制御弁23の切換によって下降されるとき、フ
ロ−ト14の自重で大きく垂れ下っている状態では、こ
の絞弁44は全開であり、高速で降下するが、地面にフ
ロ−ト14が、接して垂れ下りが小さくなると、絞弁4
4が絞られてタンクポ−トTへの排油量を制限して、苗
植装置10の降下速度を減速して、苗植装置10に衝撃
を与えない。なおこの絞弁44は可変絞りの形態とする
もよい。 【0016】なお、このような苗植装置10を、昇降シ
リンダ16の油圧回路に設けられる昇降制御弁23の操
作で下降制御する行程で、フロ−ト14の苗植機体11
に対する上下位置や開き等によって、下降速度を制御す
る構成は、車体と苗植機体とを一体的構成として、車輪
に対する相対的上下位置を変更しながら苗植装置を昇降
制御する歩行形態の苗植機においても応用しうる。
【図面の簡単な説明】 【図1】苗植機の側面図。 【図2】苗植機の油圧回路図。 【図3】苗植機の別構成の油圧回路図。 【図4】制御ブロック図。 【符号の説明】 10:苗植装置 14:フロ−ト 31:サ−ボモ−タ 32:コントロ−ラ CPU:マイクロコンピュ−タ 33:水深センサ 34:硬軟センサ 35:フロ−ト角度センサ 36:車速センサ 37:苗丈センサ 38:風力センサ 39:夾雑物センサ 40:ロ−リングセンサ 41:ピッチングセンサ 42:水平センサ 43:苗量センサ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圃場面を接地滑走するフロ−ト14の前
    部の上下動に基づいて車体1に対して苗植装置10を昇
    降して圃場面位置に対する苗植装置10の高さが設定高
    さに維持されるよう昇降制御する構成とした苗植機にお
    いて、車速センサ36により車速が高速と検出したとき
    苗植付深さを深くすると共に、走行土壌面の水深を検出
    する水深センサ33により水深が深いと検出したとき
    苗植作業時の風力を検出する風力センサ38により強風
    と検出したとき、土壌中の夾雑物を検出する夾雑物セン
    サ39により夾雑物が多いと検出したとき、植え付ける
    苗の苗丈を検出する苗丈センサ37により苗丈が高いと
    検出したとき、苗植装置10の車体1に対するロ−リン
    グ制御の回数を検出するロ−リングセンサ40によりロ
    −リング回数が多いと検出したとき又は苗植装置10の
    車体1に対するロ−リング制御のロ−リング角度の大き
    さを検出するロ−リングセンサ40によりロ−リング角
    度が大きいと検出したとき、苗植付深さを深くする制御
    装置を設けたことを特徴とする苗植機。
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JP6875822B2 (ja) * 2016-10-20 2021-05-26 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 田植機
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