JP3370888B2 - 燃料タンク取付構造 - Google Patents

燃料タンク取付構造

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JP3370888B2
JP3370888B2 JP04370197A JP4370197A JP3370888B2 JP 3370888 B2 JP3370888 B2 JP 3370888B2 JP 04370197 A JP04370197 A JP 04370197A JP 4370197 A JP4370197 A JP 4370197A JP 3370888 B2 JP3370888 B2 JP 3370888B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車,三輪
車,四輪車等の運転者が跨いで乗る鞍乗り型車両におけ
る燃料タンクの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる鞍乗り型車両においてヘッドパイ
プから後方へ延出したメインフレームに燃料タンクが支
持される例は多くあるが、燃料タンクがこのような位置
に支持される場合、燃料タンク下方に配置される部品の
メンテナンス上、燃料タンクが取り外し可能になってい
る。またはメンテナンスのために燃料タンクが上方に揺
動するようになっている例がある。
【0003】例えば実公平5−12149号公報に記載
された自動二輪車の例を図10に示す。ヘッドパイプ01
から後方へ左右一対のメインフレーム02が延出してお
り、メインフレーム02の後端には下方へ屈曲するダウン
フレーム03が設けられ、メインフレーム02の途中から後
方へ斜め上向きにシートレール04が延びている。
【0004】ヘッドパイプ01に軸支されたフロントフォ
ーク05の下端に前輪06が軸支され、ダウンフレーム03に
前端を枢着されたスイングアーム07の後端部に後輪08が
軸支されている。メインフレーム02の前部から垂設され
たエンジンハンガー09に略直立の並列4気筒内燃機関01
0 が懸架され、内燃機関010 のシリンダから後方へ斜め
上向きに延出した吸気管に気化器011 が接続され、気化
器011 にはエアクリーナ012 が連結されている。
【0005】この気化器011 とエアクリーナ012 はシー
トレール04に支持されるシート015の前方略同じ高さに
位置し、同気化器011 ,エアクリーナ012 および内燃機
関010 のシリンダの上方に燃料タンク020 が設けられて
いる。内燃機関010 の後端は、シートレール04に設けら
れたヒンジ021 に取付けられており、前端には取付ブラ
ケット022 が設けられ、取付ブラケット022 は補強パイ
プ023 上の取付部024 にボルト025 により螺着される。
【0006】したがってシート015 を外しボルト025 を
抜き、燃料タンク020 を上方に揺動すれば、内燃機関01
0 や気化器012 の上方が開口され、その際燃料タンク02
0 の底部に一端を軸支された支持棒026 の他端がシリン
ダヘッドカバーに設けられたブラケット027 に係合して
支えとなり、図10に2点鎖線で示すように燃料タンク
020 を上方へ揺動した状態で支持され、点火プラグや気
化器012 のチェック等のメンテナンスを行うことができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】燃料タンク020 は、後
端がシートレール04に設けられたヒンジ021 に取付けら
れているので、燃料タンク020 の揺動中心は車体に対し
て固定された位置にある。したがって上記ヒンジ021 を
中心に燃料タンク020 を上方に揺動すると、前側の内燃
機関010 の上方は大きく開放されるが、後側の気化器01
2 等の上方は狭く後側まで容易にメンテナンス作業を行
うためには、図10に2点鎖線で示すように燃料タンク
020 を大きく揺動しなければならない。
【0008】燃料タンク020 からは燃料送出管などが延
出しているので、上記のように燃料タンク020 を大きく
揺動すると、前記燃料送出管などの取扱いが問題とな
り、メンテナンス作業の妨げとなり作業効率を悪くする
可能性があるため、燃料送出管の配管に工夫を要した
り、また燃料タンクを外してメンテナンスする必要があ
った。
【0009】また燃料タンク020 は前端の取付ブラケッ
ト022 が補強パイプ023 上の取付部024 に上方から重ね
られボルト025 により螺着されるので、取付ブラケット
022やボルト025 等が外から見える箇所にあり、商品性
を妨げている。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、燃料タンクを大きく揺動させ
ることなく必要な作業空間を形成することができ、作業
性に優れた燃料タンク取付構造を供する点にある。また
燃料タンクの取付部材を露出させずに商品性を向上させ
ることができる燃料タンク取付構造を供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、ヘッドパイプから後方へ延出
するメインフレームに燃料タンクが支持される鞍乗り型
車両の燃料タンク取付構造において、前記メインフレー
ムに一端を枢着されて起立・倒伏自在に取付けられたリ
ンク部材の他端が前記燃料タンクの後端に枢着され、前
記燃料タンクの前側部分に固着された係合部材が前記リ
ンク部材の倒伏に基づく燃料タンクの前後方向の移動に
よりメインフレームに設けられた支持部材に係合して支
持され、前記リンク部材の起立に基づく燃料タンクの前
後方向の移動により前記係合部材が前記支持部材から外
れることを特徴とする燃料タンク取付構造とした。
【0012】燃料タンクは、後端が倒伏したリンク部材
を介してメインフレームに支持され、前部は係合部材が
支持部材に係合されてメインフレームに支持され取付け
られる。リンク部材を起立させると、燃料タンクは前後
方向に移動して係合部材が支持部材から外れるので、燃
料タンクを上方に揺動することができる。
【0013】このときの揺動中心は起立したリンク部材
の上端部にあるので、燃料タンクは前側が上方に揺動さ
れるとともに、後側はリンク部材に支持されて上方高い
位置にある。したがって燃料タンクを上方に大きく揺動
させることなく燃料タンク前部下方はもとより燃料タン
ク後部下方の機器についてのメンテナンスを行うに十分
な作業空間を容易に確保することができる。
【0014】燃料タンクを上方に大きく揺動させないで
すむので、燃料タンクから延出する燃料送出管等はその
ままにしてメンテナンス作業の妨げとならず作業効率を
向上させることができる。また係合部材は前後方向の移
動で支持部材に係合離脱するので、外部から見えない箇
所に設けることができ、商品性を向上させることが可能
である。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃
料タンク取付構造において、前記メインフレームが、ヘ
ッドパイプから1本後方へ延出しており、前記燃料タン
クは、底壁中央が前記メインフレームに上方から嵌まる
ように前後方向に指向した凹部を有し、前記燃料タンク
は、前記メインフレ−ムを左右に跨ぐように被さり、前
記燃料タンクの凹部内側で前記係合部材が前記支持部材
に係合して支持されることを特徴とするものである。
【0016】燃料タンクの凹部内側で係合部材が支持部
材に係合するので、係合部材および支持部材は外部から
は容易に見えるものではないので、美観を妨げず商品性
を向上させることができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の燃
料タンク取付構造において、前記支持部材を前記メイン
フレームの側面の所定箇所に突設し、前記係合部材を前
記燃料タンクの底壁の凹部の内側面の前記支持部材に対
応する所定位置に設け、前記メインフレームの上面に載
置した介装部材を前記係合部材に係止させることで、燃
料タンクの前部が所定上昇位置で維持されるものであ
る。
【0018】リンク部材を起立させ、係合部材を支持部
材から外して、燃料タンクを上方に揺動し、適当な高さ
でメインフレームの上面に介装部材を載置しかつ前記係
合部材に係止させることで、燃料タンク前部は介装部材
により上昇位置で支持され、後部は起立したリンク部材
により上昇位置で支持され、全体が取付け位置より高い
所定の上昇位置で維持されるので、メンテナンス作業を
容易に行うことができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1記載の燃
料タンク取付構造において、前記支持部材に前記係合部
材が係合した状態で、前記リンク部材を前記メインフレ
ームにネジ止めすることにより燃料タンクをメインフレ
ームに固定するものである。
【0020】リンク部材をメインフレームにネジ止めす
ることで、燃料タンクおよび係合部材は前後方向への移
動が規制されるので、係合部材と支持部材の係合は固定
され燃料タンクは確実にメインフレームに取付けられ
る。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1記載の燃
料タンク取付構造において、前記燃料タンクの後部が、
前記リンク部材と弾性部材を介して枢着され、前記支持
部材と前記係合部材が弾性部材を介して係合するもので
ある。
【0022】燃料タンクは、前後を弾性部材を介してメ
インフレームに取付けられるので、車体の振動を弾性部
材が吸収して燃料タンクへの伝達を可及的に回避するこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図1ないし図9に図示し説明する。本実施の形態
に係る自動二輪車1の全体側面図を図1に、平面図を図
2に示す。該自動二輪車1の車体フレームは、ヘッドパ
イプ2から後方へ1本のメインフレーム3が延出し、そ
のヘッドパイプ2とメインフレーム3との間を補強する
ガセット4の左右側壁から左右一対のダウンパイプ5が
下方へ延出している。
【0024】メインフレーム3は後部が下方へ屈曲して
クロスメンバーを介して左右一対のピボットプレート7
に結合され、ダウンパイプ5は下端が後方へ屈曲してサ
ブパイプ8に連結し、サブパイプ8は後方へ斜め上向き
に延び、途中前記ピボットプレート7の下端部が固着さ
れてピボットプレート7を介してメインフレーム3と連
結されている。
【0025】メインフレーム3の屈曲部の左右側壁に前
端を固着された左右一対のシートレール9が、若干下方
に湾曲したのち後方へ斜め上向きに延び、前記サブパイ
プ8の後端がシートレール9の途中に結合して下方から
支持している。
【0026】以上のような車体フレームの前部ヘッドパ
イプ2に回動自在に支持されたフロントフォーク11の下
端に前輪12が軸支され、フロントフォーク11と一体の上
部トップブリッジ12にハンドル13が取付けられている。
【0027】メインフレーム3の屈曲した後端に連結さ
れたピボットプレート7にスイングアーム15の前端がピ
ボットボルト16により枢支され、上下に揺動自在のスイ
ングアーム15の後端に後輪17が軸支されており、上方の
車体フレームとの間にリヤクッション18が介装されてい
る。
【0028】メインフレーム3前部のガセット4の下方
に並列4気筒の内燃機関20がダウンパイプ5に懸架され
て設けられている。内燃機関20は、シリンダ20aが略直
立したDOHC型内燃機関であり、各シリンダヘッドの
中央に点火プラグ21が嵌挿されている。
【0029】直立した各シリンダ20aから後方へ延出し
た吸気管22にそれぞれ気化器23が連結されており、気化
器23から後方へ下向きに連結管24が延出してシートレー
ル9の下方に配設されたエアクリーナ25に連結されてい
る。したがって内燃機関20のシリンダヘッドと略同じ高
さの気化器23より低く下がった位置でシートレール9と
サブパイプ8との間にエアクリーナ25が位置する。
【0030】各シリンダ20aから前方へ延出した排気管
26は、下方へ屈曲して内燃機関20の下側に回り込み2本
ずつに左右に分かれて車体左右側方のマフラー27に連結
されている。
【0031】シートレール9にシート28が支持され、同
シート28の前方でヘッドパイプ2との間で燃料タンク30
がメインフレーム3に支持されて配設される。燃料タン
ク30は、図3,図4および図7,図9に示すように底板
中央が前後方向に亘ってえぐり取られように凹部31が形
成されて中央タンク部30cから左右両側に左右タンク部
30l,30rが垂下した形状をしている。
【0032】中央タンク部30cの上板に給油口32を有
し、左タンク部30lの底板に燃料送出口33を有する。底
板の凹部31は、前後に指向した中央底板31cと相対向し
た左右内側板31l,31rとでチャンネル状をなし、左右
内側板31l,31rの前部所定位置に相対向して係合部材
34,34が固着されている。
【0033】係合部材34は、矩形箱体の前壁と内側壁を
欠損させ開口させた形状をしており、左右係合部材34,
34は、互いに内側開口を対向させ、それぞれ前方を開口
している。
【0034】中央底板31cの後端(燃料タンク30の後端
に相当)には、リヤステイ35が固着されている。リヤス
テイ35は、燃料タンク30の中央底板31cに当接固着され
る中央板の両側が下方へ屈曲して左右側板35l,35rを
なし、左右側板35l,35rの対向する所定位置にボルト
孔35a,35aが穿設されている。
【0035】一方図5を参照してメインフレーム3は、
断面ロ字状の角筒状をしており、チャンネル状をしたガ
セット4が下方から嵌着されていて、このガセット4の
左右側板を所定位置で支軸40が貫通して左右端部を側方
へ突出させており、同両端部に中心軸孔を有する円柱状
をしたゴム緩衝部材41,41が嵌着される。
【0036】メインフレーム3の後側屈曲部の左右側面
からそれぞれシートレール9,9が後方へ延出している
が、そのシートレール9,9の前端部とメインフレーム
3との狭隘部にブラケット45が略水平に架設されてい
る。ブラケット45は、後端縁が上方へ屈曲して所定高さ
の垂直壁45aをなし、同垂直壁45aに沿って左右方向に
指向した円筒軸受部45bが固着されており、円筒軸受部
45bの前方に左右一対の円孔45c,45cが形成され、そ
の裏面にはナット45d,45dが溶接されている。
【0037】この車体フレーム側のブラケット45と燃料
タンク30の後端の前記リヤステイ35とを、リンク部材で
あるサブステイ50が連結する。サブステイ50は、中央板
部50cの左右側部が同方向へ屈曲して左右側板50l,50
rをなしており、左右側板50l,50rの対向する一端部
を円筒軸受部50aが左右方向に貫通し嵌着しており、左
右側板50l,50rの対向する他端部には円孔50b,50b
が穿設されている。
【0038】また中央板部50cには左右所定位置に一対
の取付孔50d,50dが穿設されている。そして左右側板
50l,50rの前記円孔50b,50bに沿った端縁に段部50
e,50eが形成されている。
【0039】このサブステイ50の左右側板50l,50rの
端部を車体フレーム側のブラケット45の円筒軸受部45b
を左右から挟むように嵌合し、円孔50b,50bを円筒軸
受部45bの孔に合わせ、フランジ付きのピン46を一方か
ら貫通させてサブステイ50をブラケット45に対して揺動
自在に枢着する。ピン46の円孔50bから突出した先端の
小孔46aにはクリップ47を貫通させて抜け止めとする。
【0040】こうしてサブステイ50をブラケット45に枢
着すると、サブステイ50は中央板部50cが略水平なブラ
ケット45に上方から重なる倒伏状態から上方へ揺動して
起立することができ、鉛直に起立した状態を越えて若干
後方へ傾いた処でサブステイ50の左右側板50l,50rの
基端端縁の段部50e,50eがブラケット45の後端縁の所
定高さの垂直壁45aに係止されてサブステイ50は起立状
態を維持することができる。
【0041】サブステイ50がブラケット45に重なって倒
伏状態にあるときは、サブステイ50の左右一対の円孔50
d,50dはブラケット45の一対の円孔45c,45cと一致
し、ボルト48,48を円孔50d,50dおよび円孔45c,45
cに貫通させてナット45d,45dに螺着緊締すること
で、サブステイ50をブラケット45に倒伏状態で固定する
ことができる。
【0042】前記のように起立・倒伏するサブステイ50
の揺動する端部の円筒軸受部50aの左右両端開口にフラ
ンジ付きの円筒ゴム部材55,55が嵌入され、両円筒ゴム
部材55,55の円筒軸受部50aの左右端面に当接したフラ
ンジ部を燃料タンク30の後端のリヤステイ35の左右側板
35l,35rが挟むようにし、軸を合わせてフランジ付き
のボルト56をボルト孔35a,円筒ゴム部材55,軸受部材
50aに貫通させ、他方へ突出したボルト56の先端ネジ部
56aにフランジ付きナット57を螺合する。
【0043】したがって燃料タンク30は、後端をボルト
56により円筒ゴム部材55を介してサブステイ50に枢着さ
れており、燃料タンク30の揺動中心(ボルト56)は、サ
ブステイ50の揺動により移動し、サブステイ50が倒伏状
態にある場合は所定の低い位置にあり(図6参照)、サ
ブステイ50が起立するとは所定の高い位置に移動する
(図8参照)。したがって燃料タンク30の後部も上下に
移動する。
【0044】以上のように燃料タンク30は、後端がサブ
ステイ50を介して車体フレームに取付けられることにな
り、燃料タンク30の底壁の凹部31がメインフレーム3に
上方から嵌まるようにして左右タンク部30l,30rがメ
インフレーム3を跨ぎ、凹部31の左右内側板31l,31r
に対向して固着された係合部材34,34が、メインフレー
ム3の前部ガセット4に設けられた支軸40にゴム緩衝部
材41を介して係合して燃料タンク30の前部が支持され
る。
【0045】係合部材34は、前方が開口されているの
で、ゴム緩衝部材41に対して後方から前進して係合しな
ければならない。サブステイ50が起立するときは、燃料
タンク30の揺動中心(ボルト56)は上昇するとともに後
方へ移動するので、燃料タンク30は後退し、サブステイ
50が倒伏するときは、燃料タンク30の揺動中心は下降す
るとともに前方へ移動するので、燃料タンク30は前進す
る。
【0046】したがってサブステイ50が倒伏して燃料タ
ンク30が前進するときに、係合部材34がゴム弾性部材41
に係合し、燃料タンク30は前後でメインフレーム3に支
持されることになる。そして倒伏したサブステイ50をボ
ルト48によりブラケット45に固定することで(図6参
照)、燃料タンク30は前後に移動できず、係合部材34が
ゴム緩衝部材41から抜けることがなく上下への揺動も規
制されて、確固として固定される。
【0047】図6および図7は、かかる状態を示してお
り、係合部材34は燃料タンク30の凹部31の内側板31l,
31rに設けられ、凹部31の内側で係合するので、係合部
材34,支軸40,ゴム緩衝部材41等は外部からは容易に見
えるものではないので、美観を妨げず商品性を向上させ
ることができる。
【0048】また燃料タンク30は前部をゴム緩衝部材41
を介して支持され、後部を円筒ゴム部材55を介して支持
されるので、車体の振動を弾性部材が吸収して燃料タン
ク30への伝達を可及的に避けることができる。
【0049】このように車体フレームに燃料タンク30を
取付けた状態で、燃料タンク30は内燃機関20や気化器23
等に近接して上方から覆っており、点火プラグ21や気化
器23等のメンテナンスはこのままではできない。
【0050】そこでメンテナンス時には、ボルト48を外
して燃料タンク30を持ち上げ後方へ移動させると、係合
部材34がゴム緩衝部材41から抜け、サブステイ50が後方
かつ上方へ揺動してサブステイ50の左右側板50l,50r
の段部50e,50eがブラケット45の垂直壁45aに係止さ
れてサブステイ50は起立状態が維持され(図8参照)、
燃料タンク30の後部を所定高さまで上昇させて支持する
ことができる。
【0051】そしてかかる状態で燃料タンク30の前部を
持ち上げ、係合部材34の上壁34aがメインフレーム3の
上面を越えた処で、偏平長尺の介装部材例えばスパナ60
をメンフレーム3の上面に載置し、スパナ60のメインフ
レーム3より左右にはみ出した端部を係合部材34内に挿
入してその上壁34aに係止させることで、燃料タンク30
の前部を上昇させた位置でスパナ60を介して支持するこ
とができる。
【0052】図8および図9は、このスパナ60を介装し
て燃料タンク30の前部を支持した状態を示している。燃
料タンク30の前部は、こうしてスパナ60に係合部材34を
係止させて高い位置にあり、後部は起立したサブステイ
50により高い位置にあって、燃料タンク30は全体が上昇
して高い位置で支持されている。したがって内燃機関20
や気化器23と燃料タンク30との間の空間が全体的に拡大
している。
【0053】このように燃料タンク30の後部が高い位置
で支持されているので、燃料タンク30の前部を上方に大
きく揺動せず、図8および図9に示す程度の作業空間で
点火プラグ21のチェックや交換などのメンテナンスが容
易にできるとともに、後方の気化器23のメンテナンスも
でき、十分なメンテナンス作業が可能である。
【0054】燃料タンク30を上方に大きく揺動させない
ですむので、燃料タンク30の燃料送出口33に装着される
燃料コックから延出する燃料送出管等は取り外したりす
る作業をする必要がなく、メンテナンスの作業効率を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の全体
側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】燃料タンクの側面図である。
【図4】同下面図である。
【図5】燃料タンクの取付構造を示す分解斜視図であ
る。
【図6】燃料タンクの取付状態を示す要部側面図であ
る。
【図7】同要部正面図である。
【図8】燃料タンクの上方に移動した状態を示す要部側
面図である。
【図9】同正面図である。
【図10】従来の自動二輪車の例を示す全体側面図であ
る。
【符号の説明】
1…自動二輪車、2…ヘッドパイプ、3…メインフレー
ム、4…ガセット、5…ダウンパイプ、7…ピボットプ
レート、8…サブパイプ、9…シートレール、11…フロ
ントフォーク、12…前輪、13…ハンドル、15…スイング
アーム、16…ピボットボルト、17…後輪、18…リヤクッ
ション、20…内燃機関、21…点火プラグ、22…吸気管、
23…気化器、24…連結管、25…エアクリーナ、26…排気
管、27…マフラー、28…シート、30…燃料タンク、31…
凹部、32…給油口、33…燃料送出口、34…係合部材、35
…リヤステイ、40…支軸、41…ゴム緩衝部材、45…ブラ
ケット、46…ピン、47…クリップ、48…ボルト、50…サ
ブステイ、55…円筒ゴム部材、56…ボルト、57…ナッ
ト、60…スパナ。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドパイプから後方へ延出するメイン
    フレームに燃料タンクが支持される鞍乗り型車両の燃料
    タンク取付構造において、 前記メインフレームに一端を枢着されて起立・倒伏自在
    に取付けられたリンク部材の他端が前記燃料タンクの後
    端に枢着され、 前記燃料タンクの前側部分に固着された係合部材が前記
    リンク部材の倒伏に基づく燃料タンクの前後方向の移動
    によりメインフレームに設けられた支持部材に係合して
    支持され、前記リンク部材の起立に基づく燃料タンクの
    前後方向の移動により前記係合部材が前記支持部材から
    外れることを特徴とする燃料タンク取付構造。
  2. 【請求項2】 前記メインフレームは、ヘッドパイプか
    ら1本後方へ延出しており、 前記燃料タンクは、底壁中央が前記メインフレームに上
    方から嵌まるように前後方向に指向した凹部を有し、 前記燃料タンクは、前記メインフレ−ムを左右に跨ぐよ
    うに被さり、前記燃料タンクの凹部内側で前記係合部材
    が前記支持部材に係合して支持されることを特徴とする
    請求項1記載の燃料タンク取付構造。
  3. 【請求項3】 前記支持部材を前記メインフレームの側
    面の所定箇所に突設し、 前記係合部材を前記燃料タンクの底壁の凹部の内側面の
    前記支持部材に対応する所定位置に設け、 前記メインフレームの上面に載置した介装部材を前記係
    合部材に係止させることで、燃料タンクの前部が所定上
    昇位置で維持されることを特徴とする請求項2記載の燃
    料タンク取付構造。
  4. 【請求項4】 前記支持部材に前記係合部材が係合した
    状態で、前記リンク部材を前記メインフレームにネジ止
    めすることにより燃料タンクをメインフレームに固定す
    ることを特徴とする請求項1記載の燃料タンク取付構
    造。
  5. 【請求項5】 前記燃料タンクの後部は前記リンク部材
    と弾性部材を介して枢着され、 前記支持部材と前記係合部材は弾性部材を介して係合す
    ることを特徴とする請求項1記載の燃料タンク取付構
    造。
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