JP3370167B2 - 管状印刷スリーブの列形成を低減する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷機、特
にシリンダに取付けられる隙間なし管状印刷スリーブの
進行を低減する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】オフセット印刷の場合、印刷された画像
は、版胴に取付けられた版から、ブランケット胴として
知られる渡し胴を介して、可動のウエブ材料に転写され
る。一般に、印刷ブランケットは、印刷画像を転写する
ゴム表面を有するブランケット胴に取付けられている。
従来型式の版と印刷ブランケットとは、形状が長方形で
あり、対応する版胴とブランケット胴との周面に沿って
延びる軸方向の隙間を残して取付けられる。この構成の
場合の１つの問題は、高速の作業速度の場合、版胴とブ
ランケット胴とに残る隙間により、印刷機に振動が生
じ、この振動が印刷画像の光学濃度にばらつきを生じさ
せる作用を有している。更に、この構成には、このほか
にもいくつかの問題があり、これらの問題によって最終
印刷製品の品質に悪影響が与えられる。

【０００３】これらの問題の多くは、隙間なしの外表面
を有する管状の印刷ブランケットを用いることによって
解決されて来た。また、従来型式の平らな版に代えて、
隙間なしの外周面を有する管状の版を用いてエンドレス
印刷を行なうことも可能である。しかし、この種の構成
には、いくつかの欠点がある。

【０００４】管状の印刷スリーブ、言いかえると管状の
版又は管状のブランケットを取付けるため、スリーブが
取付けられる対応シリンダの一方の端部には空気みぞが
設けられている。このみぞは複数の通路を介して半径方
向外方へ圧縮空気を供給する。印刷スリーブが、これら
通路の上にかぶせられるさい、存在する空気の圧力によ
り印刷スリーブが半径方向に拡張され、対応シリンダの
周面に軸方向にはめ込まれる。印刷スリーブの内周は、
対応シリンダ外周より僅かに小さいので、印刷スリーブ
は、いちど取付けられれば、対応シリンダにより引張応
力が生ぜしめられ、印刷スリーブと対応シリンダとの間
には相互に固く緊締された関係が生じる。この緊締関係
により、印刷スリーブが対応シリンダに固定される結
果、印刷作業中に双方の間に相対運動が生じることはな
い。

【０００５】しかし、この構成の場合の１つの問題は、
印刷スリーブと対応シリンダとのインターフェースに空
気が閉じ込められることである。印刷作業中に、この閉
じ込められた空気により、対応シリンダと隣接シリンダ
との間のニップ前方を、連続的に前進する波が生ぜしめ
られ、隣接シリンダに向って押付けられることにより、
印刷スリーブが膨れ上がる。この現象は印刷スリーブの
列形成（ｐｒｏｃｅｓｓｉｏｎ）として知られている。
この列形成は、ダブリ潜像を生ぜしめることにより印刷
物に欠陥を生じさせる。

【０００６】スリーブの列形成を低減又は解消する試み
が、いくつか行なわれたが、いずれも成功していない。
そのうちの１つの試みは、印刷スリーブ・対応シリンダ
間の干渉を増すことであった。また、別の試みは、印刷
スリーブと対応シリンダとの材料の組合せを変更して、
より高い摩擦係数を有する組合せにするというものであ
った。これらいずれの試みも不成功に終っている。なぜ
なら、列形成の第一の原因は、対応シリンダに対する印
刷スリーブの滑りとは関係がないからである。更に、別
の試みは、対応シリンダとその隣接シリンダとの間の垂
直力を減少させるというものである。この解決策は列形
成の度合を低減させはしたが、印刷品質も許容水準以下
に低下した。更に別の解決策は、対応シリンダに印刷ス
リーブを機械式に固定するというものである。しかし、
この試みも成功しなかった。印刷スリーブが薄手すぎ
て、列形成を阻止するために必要な力に耐えられず、破
れるおそれがあるからである。

【０００７】これらの解決策のそれぞれの欠点は基本的
なもので、除去することはできない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、印刷
スリーブの列形成の原因となる流体波を除去する装置を
得ることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、一定圧力を有
する少なくとも１つの前進する流体波に起因する、オフ
セット印刷機の隙間なし管状印刷スリーブの列形成を低
減する装置を提供するものである。この装置は、印刷ス
リーブを周面に取付けるようにされたシリンダと、シリ
ンダ・印刷スリーブ間のインターフェースを流体波の圧
力より低い圧力の区域へ接続する手段とを有し、前記イ
ンターフェースに閉じ込められ、前記シリンダと隣接シ
リンダとのニップ前方を前進する流体波を低い圧力の区
域へ、前記手段により逃がすことができる。

【００１０】本発明の一実施例の場合、シリンダと印刷
スリーブとのインターフェースを低い圧力の区域に接続
する手段が、周面に沿って延びる少なくとも１つのみぞ
を有するシリンダを備えており、閉じ込められた流体波
が、このみぞを介して逃げるようにされている。

【００１１】本発明の別の一実施例の場合、シリンダと
印刷スリーブとのインターフェースを低い圧力の区域に
接続する手段が、内周面に沿って延びる少なくとも１つ
のみぞを有する印刷スリーブを備え、閉じ込められた流
体波がこのみぞを介して逃がされるようにされている。

【００１２】本発明の更に別の一実施例の場合、シリン
ダと印刷スリーブとのインターフェースを低い圧力の区
域に接続する手段が、複数の小粒子を有し、これら小粒
子の間に空隙が形成され、閉じ込められた流体波が、こ
れら空隙を介して逃げるようにされている。

【００１３】本発明の効果は、印刷スリーブの列形成の
原因となる閉じ込められた流体波を、最終印刷製品の品
質低下を生じることなしに除去できることにある。

【００１４】本発明の別の効果は、ダブリ潜像が防止さ
れ、したがって最終印刷製品全体の品質が改善されるこ
とにある。

【００１５】本発明の更に別の利点は、シリンダの数回
転以内に流体波が解消されるので、印刷作業には、印刷
スリーブ取付け後、ほとんど直ちに取りかかることがで
きる点である。

【００１６】

【実施例】本発明の目的、特徴、効果を、更に以下で添
付図面について説明する。

【００１７】図１は、オフセット印刷機の場合に、隙間
なしの管状ブランケット１６が取付けられたブランケッ
ト胴１４と、圧胴１８との間のニップ１２を通過するウ
エブ材料１０を示した図である。ウエブ材料１０の両面
に印刷する場合には、圧胴１８をブランケットを取付け
た別のブランケット胴に取替えることができる。ブラン
ケット１６は、版胴２２に取付けられた管状の版２０か
ら画像をウエブ材料１０に転写する。

【００１８】印刷機の作業中、ブランケット１６には膨
らみ２４，２６が生じる。これらの膨らみ２４，２６
は、ブランケット胴１４と版胴２２とのニップ２８の前
方と、ブランケット胴１４と圧胴１８とのニップ１２の
前方を、それぞれ前進する流体波２５，２７によって生
ぜしめられる。更に、膨らみ３０が版２０に生じる。こ
の膨らみ３０は、ブランケット胴１４と版胴２２との間
のニップ２８の前方を前進する流体波３１により生ぜし
められる。流体波２５，２７，３１は、ブランケット胴
１４にブランケット１６を、また版２０を版胴２２に、
それぞれ取付けるさいに閉じ込められた空気によって生
ぜしめられる。この閉じ込められた空気が有する圧力に
よって、ニップ２８，１２の前方に膨らみ２４，２６，
３０が生じる。

【００１９】流体波２５の作用を、次に図２について説
明する。流体波２５は、ブランケット胴１４の周囲を連
続的に前進し、ブランケット１６が、このために、各回
転につれてブランケット胴１４に対してずり動かされる
ことになる。この結果、ブランケット１６に転写される
画像が、各回転毎に版２０に対して異なる位置に来るこ
とになる。ブランケット１６に転写された特定の画像
と、前回の回転時にブランケット１６に転写された潜像
とのずれのため、ウエブ材料１０に２つの画像が印刷さ
れることになる。すなわち画像のダブリが生じる。この
画像のダブリは、印刷の、望ましくない欠陥となる。流
体波２７，３１は、類似の作用をもっと理解すべきであ
る。

【００２０】流体波２５，２７を除去することにより、
ブランケット１６とブランケット胴１４との間の相対運
動は、事実上検出されなくなり、印刷の欠陥が生じなく
なる。同じように、流体波３１や、版胴２２とインキ着
けローラ及び湿しローラ（図示せず）との間のニップ前
方を前進するその他の流体波（図示せず）を除去するこ
とにより、版２０と版胴２２との相対運動が、事実上検
出されなくなり、印刷の欠陥も生じなくなる。

【００２１】本発明は、ブランケット１６と版２０とに
膨らみを生じさせる流体波を除去する装置を提供するも
のである。概して、この装置には、前進する流体波（閉
じ込められた空気）を印刷スリーブ、すなわちブランケ
ット１６又は版２０の下から逃がす通路が設けられてい
る。本発明を構成する、閉じ込められた流体を除去する
システムは、流体を、印刷スリーブとその対応シリン
ダ、すなわちブランケット胴１４又は版胴２２とのイン
ターフェースから、流体波の流体動圧より低い圧力の区
域へ逃がすことが可能な、あらゆる幾何形状を利用でき
る。

【００２２】本発明の一実施例の場合、何らかの方向及
び位置の少なくとも１つのみぞを有するシリンダが備え
られている。図３に示したそのような構成の場合、シリ
ンダ４０には周面を横切って直線状に延びるみぞ５０が
設けられている。みぞ５０は、シリンダ４０と印刷スリ
ーブ（図示せず）とのインターフェースを空気みぞ６０
に接続させている。空気みぞ６０は通路６５を介して圧
縮空気を供給し、印刷スリーブを半径方向に拡張する。
こうすることにより、印刷スリーブはシリンダ４０に組
付けられる。しかしながら、印刷機の作業中、空気みぞ
６０は大気に通じているので、流体波は、みぞ５０を介
して低い圧力の区域へ逃れることができる。

【００２３】図４に類似の一実施例が示されている。こ
の実施例の場合、シリンダ７０が有するみぞ８０は、ブ
ランケット胴の周面をら旋状に横切って延びている。図
３と図４とに示された直線状のみぞとら旋状のみぞと
は、いずれも単一のみぞだが、これらのみぞは、それぞ
れ複数個設けることもでき、その場合、各みぞは互いに
接続させてもよいが、接続させなくともよい。更に、本
発明は、以上の形状に限定されるものではない。みぞ５
０とみぞ８０とは、どのような幾何形状を有していても
よく、また、どのような断面を有していてもよい。

【００２４】図５に示した本発明の別の一実施例の場
合、シリンダ９０は複数の個別の穴１００を有してい
る。これらの穴１００が、シリンダ９０とスリーブ１０
５（図６）とのインターフェースを低い圧力の区域に接
続する。

【００２５】図６に示したように、複数の穴１００は、
シリンダ９０の周面から流路１１０に通じている。流路
１１０は空気みぞ６０に通じており、みぞ６０は、図３
及び図４の実施例の場合のように、印刷機の作業中に大
気に通じている。この実施例の場合、図５と図６とに示
した構成に限定されるものではない。穴の配置は、どの
ようなものでもよく、また、穴の形状も、どのような幾
何形状を有していてもよい。

【００２６】図７には、本発明の更に別の一実施例が示
してある。この実施例の場合、シリンダ１２０は凹凸の
ある周面を有している。この周面の輪郭は、頂上１３０
と谷間１４０とにより形成されている。頂上１３０と谷
間１４０とは、複数のきざみ目によって形成されてい
る。谷間１４０は、シリンダ１２０と印刷スリーブ１５
０とのインターフェースを、前進する流体波の圧力より
低い圧力の区域へ接続している。印刷スリーブ１５０が
頂上１３０の上に載せられることで、谷間１４０を介し
て、閉じ込められた空気が逃がされる。

【００２７】図８には、本発明の更に別の一実施例が示
されている。この実施例の場合、管状の隙間なし印刷ス
リーブ２００がシリンダ２１０に取付けられている。印
刷スリーブ２００は内周面に沿って延びるみぞ２２０を
有している。みぞ２２０は、印刷スリーブ２００とシリ
ンダ２１０とのインターフェースを低い圧力の区域に接
続している。この区域には、閉じ込められた空気を逃が
す通路が設けられている。図３及び図４の実施例に示さ
れた実施例のみぞ５０，６０同様、みぞ２２０も、どの
ような幾何形状であってもよく、また、どのような断面
を有していてもよい。更に、複数のこれらのみぞは、互
いに接続されていてもよければ、接続されていなくとも
よい。印刷スリーブ２００の内周面に頂上と谷間を設
け、内周面が凹凸のある輪郭を有するようにしてもよ
い。その場合には、閉じ込められた空気は谷間を介して
逃げることができる。

【００２８】図９には本発明の更に別の一実施例が示さ
れている。この実施例の場合、管状の隙間なし印刷スリ
ーブ２５０がシリンダ２６０に取付けられている。この
実施例では、印刷スリーブ２５０とシリンダ２６０との
間のインターフェースに異物、すなわち小粒子、たとえ
ばタルクが入れてある。印刷スリーブ２５０が、これら
小粒子の上に乗ることによって、閉じ込められた空気は
小粒子の間に生じる空間を介して低い圧力の区域へ逃げ
ることができる。小粒子２７０は、閉じ込められた空気
を低い圧力区域へ逃がすことのできるような空隙２８０
を形成しうる形状であれば、どのような幾何形状であっ
てもよい。

【００２９】以上説明した各実施例の場合、閉じ込めら
れた空気が逃げる区域は、大気中、真空発生区域、その
他流体波の圧力より低い圧力を有するどのような区域で
あってもよい。

【００３０】本発明は、種々の変更態様及び代替形式が
可能であり、本明細書に開示した特定の実施例に限定さ
れるものではない。むしろ、本発明は、特許請求の範囲
に記載の本発明の思想及び範囲を逸脱することなしに、
あらゆる変更及び代替形式を含むものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】先行技術によるオフセット印刷機の略示側面図
で、流体波による印刷スリーブの列進行を示した図。

【図２】図１の印刷機の版胴とブランケット胴とのニッ
プ前方を前進する流体波の拡大図。

【図３】周面を横切る直線状のみぞを備えたシリンダを
有する本発明の一実施例の正面図。

【図４】周面をら旋状に横切るみぞを備えたシリンダを
有する本発明の実施例の正面図。

【図５】周面に複数の個別の穴が設けられたシリンダを
有する本発明の更に別の実施例の正面図。

【図６】シリンダ周面から流路へ通じる穴を示した、図
５のシリンダの側断面図。

【図７】周面に凹凸を備えたシリンダを有する本発明の
更に別の実施例の断面図で、頂上と谷間とで形成された
周面の輪郭を示した図。

【図８】内周面に沿って延びるみぞを備えた印刷スリー
ブを有する本発明の更に別の実施例を示した側断面図。

【図９】シリンダと印刷スリーブとの間に複数の小粒子
を介在させた本発明の更に別の実施例の側断面図。

【符号の説明】

１０ ウエブ材料 １２，２８ ニップ １４ ブランケット胴 １６ ブランケット ２０ 版 ２２ 版胴 ２４，２６，３０ 膨らみ ２５，２７，３１ 流体波 ４０ シリンダ ５０，８０ みぞ ６０ 空気みぞ １００ 穴 １３０ 頂上 １４０ 谷間 １０５，１５０，２００，２５０ 印刷スリーブ ２２０ みぞ ２７０ 小粒子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイヴィッド アール ドーリー アメリカ合衆国 ニューハンプシャー ロチェスター バルサム ストリート 38 (72)発明者 ジェームズ ビー ヴロタコイ アメリカ合衆国 ニューハンプシャー ドーヴァー レキシントン ストリート 35 (72)発明者 ローランド ティー パルマティア アメリカ合衆国 ニューハンプシャー ダーラム マドベリー ロード 128 (56)参考文献 特開 平４−296557（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−128247（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−218130（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−97855（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−56705（ＪＰ，Ａ) 特開 昭52−86802（ＪＰ，Ａ) 米国特許3076633（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41F 30/00 B41F 27/06

Claims (29)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定圧力を有する少なくとも１つの前進
   する流体波により生ぜしめられる、オフセット印刷機の
   隙間なし管状印刷スリーブの列形成を低減する装置にお
   いて、周面に取付ける印刷スリーブを受容するようにさ
   れたシリンダと、シリンダ・印刷スリーブ間のインター
   フェースを流体波の圧力より低い圧力の区域に接続する
   手段とが備えられ、この手段により、前記インターフェ
   ースのところに閉じ込められてシリンダと隣接シリンダ
   とのニップ前方を進行する流体波が低い圧力の区域へ逃
   げることが可能になることを特徴とする、管状印刷スリ
   ーブの列形成を低減する装置。
2. 【請求項２】 前記接続する手段が、周面に沿って延び
   た少なくとも１つのみぞを有するシリンダを含んでお
   り、閉じ込められた流体波が、このみぞを介して逃げる
   ことを特徴とする、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 少なくとも１つのみぞがシリンダ周面を
   横切って直線状に延びていることを特徴とする、請求項
   １記載の装置。
4. 【請求項４】 前記の少なくとも１つのみぞがシリンダ
   周面をら旋状に横切って延びていることを特徴とする、
   請求項２記載の装置。
5. 【請求項５】 前記接続する手段が、周面に沿って延び
   た複数のみぞを有するシリンダを含んでおり、閉じ込め
   られた流体波がこれらのみぞを介して逃げることを特徴
   とする、請求項１記載の装置。
6. 【請求項６】 前記複数のみぞが互いに独立しているこ
   とを特徴とする、請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 前記複数のみぞが互いに接続されている
   ことを特徴とする、請求項５記載の装置。
8. 【請求項８】 前記接続する手段が、複数の穴を備えた
   シリンダを含んでおり、閉じ込められた流体波がこれら
   複数の穴を介して逃げることを特徴とする、請求項１記
   載の装置。
9. 【請求項９】 前記複数の穴が、シリンダ・印刷スリー
   ブ間のインターフェースから１つの流路に通じているこ
   とを特徴とする、請求項８記載の装置。
10. 【請求項１０】 前記接続する手段が、頂上と谷間とに
    より形成される凹凸 のある輪郭を有する周面を備えたシ
    リンダを含んでおり、印刷スリーブが前記頂上に乗せら
    れ、閉じ込められた流体波が谷間を介して逃げることを
    特徴とする、請求項１０記載の装置。
11. 【請求項１１】 シリンダ周面の凹凸ある輪郭を形成す
    る頂上と谷間とが、複数のきざみ目により形成されてい
    ることを特徴とする、請求項１０記載の装置。
12. 【請求項１２】 前記接続する手段が、内周面に沿って
    延びた少なくとも１つのみぞを有する印刷スリーブを含
    んでおり、閉じ込められた流体波がこのみぞを介して逃
    げることを特徴とする、請求項１記載の装置。
13. 【請求項１３】 前記の少なくとも１つのみぞが印刷ス
    リーブの内表面を横切って直線状に延びていることを特
    徴とする、請求項１２記載の装置。
14. 【請求項１４】 前記の少なくとも１つのみぞが印刷ス
    リーブの内表面をら旋状に横切って延びていることを特
    徴とする、請求項１２記載の装置。
15. 【請求項１５】 前記接続する手段が、内周面に沿って
    延びた複数のみぞを有する印刷スリーブを含んでおり、
    閉じ込められた流体波がみぞを介して逃げることを特徴
    とする、請求項１記載の装置。
16. 【請求項１６】 前記複数のみぞが互いに独立している
    ことを特徴とする、請求項１５記載の装置。
17. 【請求項１７】 前記複数のみぞが互いに接続されてい
    ることを特徴とする、請求項１５記載の装置。
18. 【請求項１８】 前記接続する手段が、頂上と谷間とに
    より形成される凹凸のある輪郭を有する内表面を備えた
    印刷スリーブを含んでおり、閉じ込められた流体波がこ
    れらの谷間を介して逃げることを特徴とする、請求項１
    記載の装置。
19. 【請求項１９】 前記印刷スリーブの内表面の凹凸のあ
    る輪郭を形成する頂上と谷間とが、複数のきざみ目によ
    って形成されていることを特徴とする、請求項１８記載
    の装置。
20. 【請求項２０】 前記接続する手段が複数の小粒子を有
    し、これらの小粒子の間に空隙が生ぜしめられ、閉じ込
    められた流体波がこれらの空隙を介して逃れることを特
    徴とする、請求項１記載の装置。
21. 【請求項２１】 前記複数の小粒子がタルクであること
    を特徴とする、請求項２０記載の装置。
22. 【請求項２２】 前記印刷スリーブが管状の版であるこ
    とを特徴とする、請求項１記載の装置。
23. 【請求項２３】 前記印刷スリーブが管状のブランケッ
    トであることを特徴とする、請求項１記載の装置。
24. 【請求項２４】 前記低い圧力の区域が大気圧の区域で
    あることを特徴とする、請求項１記載の装置。
25. 【請求項２５】 前記低い圧力の区域が、真空の発生せ
    しめられる区域であることを特徴とする、請求項１記載
    の装置。
26. 【請求項２６】 前記低い圧力の区域がシリンダ上に設
    けられた空気みぞであり、この空気みぞが、半径方向外
    方へ圧縮空気を供給することにより、シリンダに印刷ス
    リーブを取付ける間に印刷スリーブが拡張され、かつま
    た、前記空気みぞが、印刷機の正常運転時には大気に通
    じるようにされることを特徴とする、請求項１記載の装
    置。
27. 【請求項２７】 前記隣接シリンダが版胴であることを
    特徴とする、請求項１記載の装置。
28. 【請求項２８】 前記隣接シリンダが圧胴であることを
    特徴とする、請求項１記載の装置。
29. 【請求項２９】 前記隣接シリンダがブランケット胴で
    あることを特徴とする、請求項１記載の装置。