JP3362676B2 - 非磁性一成分現像装置 - Google Patents

非磁性一成分現像装置

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JP3362676B2
JP3362676B2 JP25499998A JP25499998A JP3362676B2 JP 3362676 B2 JP3362676 B2 JP 3362676B2 JP 25499998 A JP25499998 A JP 25499998A JP 25499998 A JP25499998 A JP 25499998A JP 3362676 B2 JP3362676 B2 JP 3362676B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置や静
電記録装置などの画像形成装置において、現像剤として
非磁性トナーのみが用いられた非磁性一成分現像装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置では、乾式トナーを使用す
る機器が主流を占め、多くの複写機、レーザプリンタ、
普通紙ファクシミリ等として実用化され、めざましい発
展をとげている。この画像形成装置は電子写真プロセス
技術を応用した機器であり、感光体上に形成された静電
潜像をトナー粒子により顕像化するものである。
【0003】このような画像形成装置に用いられる現像
装置として、装置の小型化および低コスト化に有利な非
磁性一成分現像装置を用いたものが普及しつつある。
【0004】以下に、従来の非磁性一成分現像装置の構
成および動作について図6を用いて説明する。ここで、
図6は従来の非磁性一成分現像装置が用いられた画像形
成装置の構成を示す概略図である。
【0005】図示する画像形成装置は電子写真プロセス
技術により感光体上に形成された静電潜像をトナー粒子
により顕像化する画像形成装置であり、静電潜像担持体
である感光体1を有している。この感光体1は、周方向
に回転して後述する用紙を搬送する。
【0006】感光体1に近接して、帯電器2が配設され
ている。この帯電器2は、感光体1に向けて開口部が形
成された金属製のシールド板2bと、たとえばタングス
テンワイヤ等からなり、このシールド板2b内において
感光体1の幅方向に張架された帯電線2aと、開口部に
取り付けられたグリッド板2cとから構成されている。
そして、帯電線2aによるコロナ放電により、グリッド
板2cを介して感光体1が一様に帯電される。そして、
このような感光体1に露光光学系3から得られる露光光
線4を照射すると、感光体1が露光されて所定の静電潜
像が形成される。
【0007】現像ホッパー9に両端を回転自在に軸支さ
れたトナー攪拌部材11で攪拌、搬送されたトナー10
を現像ローラ5の表面に供給するトナー供給ローラ6が
設置されている。このトナー供給ローラ6は、ステンレ
ス等の金属製のシャフト6aの周囲にウレタンやシリコ
ンなどの弾性部材が層状に形成されたものからなり、シ
ャフト6aには定電圧電源であるトナー供給バイアス電
圧供給電源26が接続され、直流または直流と交流とが
重畳されたトナー供給バイアス電圧が印加されている。
【0008】現像ローラ5は、ステンレス等の金属製の
シャフト5aを基材としてその外周面上にウレタンやシ
リコンなどの弾性部材が層状に形成されたものからな
る。そして、現像ローラ5のシャフト5aには、定電圧
電源である現像バイアス電圧供給電源12が接続されて
いる。
【0009】トナー10は非磁性一成分系トナーであ
り、たとえばポリエステル樹脂にカーボン、ワックス、
帯電制御剤等を均一分散させたものから構成されてい
る。
【0010】現像ローラ5とトナー供給ローラ6とは相
互に接触配置されており、現像ホッパー9の両端におい
て、シャフト5a,6aによりそれぞれ回転自在に軸支
されている。そして、現像ローラ5と感光体1とは接触
して相互に反対方向に回転するのに対し、現像ローラ5
とトナー供給ローラ6とは接触して相互に同一方向に回
転する。また、現像ローラ5は感光体1と接触または近
接状態とされており、現像バイアス電圧電源12より印
加されるバイアス電圧により感光体1上の静電潜像が形
成された部分にトナー供給ローラ6によりトナー10が
転移付着されると、静電潜像が顕像化される。
【0011】なお、トナー攪拌部材11は現像ホッパー
9内に収容されたトナー10の凝集を防ぐとともに、ト
ナー10をトナー供給ローラ6の方へ搬送する。
【0012】現像ローラ5に当接してトナー規制ブレー
ド7が設けられている。このトナー規制ブレード7は、
弾性を有する金属ばね板部材7aと現像ローラ5上に接
触するトナー規制部材7bとからなる。トナー規制部材
7bは金属ばね板部材7aの一端にウレタンゴムやシリ
コンゴム等の弾性部材を一体形成したもので形成されて
いる。このようなトナー規制ブレード7はブレードホル
ダ8にねじ止めされている。このトナー規制ブレード7
は現像ローラ5を所定の線圧で押圧しており、トナー供
給ローラ6から現像ローラ5へ供給されてきたトナー1
0はトナー規制ブレード7で摩擦帯電され、現像ローラ
5の外周面上に薄層状態のトナー層が形成される。
【0013】搬送経路の始点に設けられた用紙カセット
14には、用紙15が収納されている。この用紙15は
給紙ローラ16によって用紙カセット14から1枚ずつ
搬送ローラ17へと送り出される。そして、送り出され
た用紙15は一対の搬送ローラ17に挟持されて矢印A
で示す感光体1の方向へと搬送される。
【0014】用紙15と感光体1上に形成されたトナー
像とを一致させるため、感光体1に至る前の搬送経路上
には、従動ローラ19に当接されてレジストローラ18
が設けられている。また、感光体1と当接して転写ロー
ラ20が回転自在に軸支されて設けられている。
【0015】そして、感光体1の回転にともなってトナ
ー像が転写ローラ20と感光体1の当接部に到達する
と、レジストローラ18によりこのトナー像とタイミン
グを合わせて用紙15もこの当接部に到達する。このと
き、転写ローラ20の金属シャフト20aへ転写バイア
ス電圧供給電源24からの高電圧を印加することにより
用紙15の裏面にトナー10と逆極性の電荷を付与する
と、トナー像は用紙15上に転写される。
【0016】搬送経路の後段には、内部に熱源を有する
ヒートローラ22と、このヒートローラ22とともに用
紙15を挟持搬送する加圧ローラ23とで構成された定
着器21が設置されている。トナー像の転写された用紙
15はこの定着器21へ送られてトナー像が定着され
る。一方、トナー像が用紙15上に転写された後の感光
体1は、クリーニングブレード25により転写残トナー
が掻き落とされ、除電器13により光が照射されて除電
されて次のプロセスに備えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような非磁性一成分現像装置では、トナーの帯電を摩擦
によって行うため、印字速度が速くなるとトナーに対す
るストレスが増大することにより、現像ローラとトナー
規制ブレードとの接触部においてトナーが凝集してしま
い、最終的にはトナー規制ブレードの表面にトナーが固
着するという問題が発生する。
【0018】また、定着工程において用紙上のトナーが
ヒートローラの表面に転移するオフセット現象を防止す
るため、加熱時に十分に溶融するような低分子量のポリ
エチレンやポリプロピレン等のワックスをトナーに添加
することがある。そして、このような添加物はトナーの
凝集性を増加させるので、前述と同様に、トナー規制ブ
レードの表面にトナーが固着するという問題が発生す
る。
【0019】これら問題を解決するためには、トナー規
制ブレードの代わりに回動するローラ、つまりトナー規
制ローラを現像ローラに接触配置して現像ローラ上にト
ナー層を形成するトナー規制ローラ技術を適用すること
が有効である。
【0020】トナー規制ローラ技術では、現像ローラ上
のトナー帯電量やトナー付着量を制御するためにトナー
規制バイアス電圧をトナー規制ローラに印加する。この
とき、単に直流電圧を印加しただけでは経時的に現像ロ
ーラ上のトナー量が上昇したりトナー層厚が不均一にな
るといった現象が発生する。
【0021】そこで、本発明は、トナー規制ローラによ
り現像ローラ上に均一な厚みのトナー層を安定して形成
することのできる非磁性一成分現像装置を提供すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の非磁性一成分現像装置は、非磁性一成分現
像剤からなるトナー層が表面に形成される現像ローラ
と、現像ローラに直流電圧である現像バイアス電圧を印
加する現像バイアス電圧供給電源と、現像ローラに接触
配置され、この現像ローラにトナーを供給するトナー供
給ローラと、トナー供給ローラに直流と交流の重畳電圧
であるトナー供給バイアス電圧を印加するトナー供給バ
イアス電圧供給電源と、現像ローラに当接して設置さ
れ、現像ローラ上に所定の厚さのトナー層を形成するト
ナー規制ローラと、トナー規制ローラに直流と交流の重
畳電圧であるトナー規制バイアス電圧を印加するトナー
規制バイアス電圧供給電源と、現像ローラにより顕像化
される静電潜像が形成される静電潜像担持体とを備え、
現像バイアス電圧をVB(V)、トナー供給バイアス電
圧の直流電圧をVSDC(V)、トナー規制バイアス電圧
の直流電圧をVRDC(V)とすると、負帯電の非磁性一
成分現像剤を用いた場合は、100<VB−VSDC<30
0、−50<VB−VRDC<50の関係を有し、正帯電の
非磁性一成分現像剤を用いた場合は、100<VSDC
B<300、−50<VB−VRDC<50の関係を有し
ているものである。
【0023】これにより、トナー規制ローラにより現像
ローラ上に均一な厚みのトナー層を安定して形成するこ
とができる。
【0024】また、本発明の非磁性一成分現像装置は、
非磁性一成分現像剤からなるトナー層が表面に形成され
る現像ローラと、現像ローラに直流と交流の重畳電圧で
ある現像バイアス電圧を印加する現像バイアス電圧供給
電源と、現像ローラに接触配置され、この現像ローラに
トナーを供給するトナー供給ローラと、トナー供給ロー
ラに直流電圧であるトナー供給バイアス電圧を印加する
トナー供給バイアス電圧供給電源と、現像ローラに当接
して設置され、現像ローラ上に所定の厚さのトナー層を
形成するトナー規制ローラと、トナー規制ローラに直流
電圧であるトナー規制バイアス電圧を印加するトナー規
制バイアス電圧供給電源と、現像ローラにより顕像化さ
れる静電潜像が形成される静電潜像担持体とを備え、現
像バイアス電圧の直流電圧をVBDC(V)、トナー供給
バイアス電圧をVS(V)、トナー規制バイアス電圧を
R(V)とすると、負帯電の非磁性一成分現像剤を用
いた場合は、100<VBDC−VS<300、−50<V
BDC−VR<50の関係を有し、正帯電の非磁性一成分現
像剤を用いた場合は、100<VS−VBDC<300、−
50<VBDC−VR<50の関係を有しているものであ
る。
【0025】これにより、トナー規制ローラにより現像
ローラ上に均一な厚みのトナー層を安定して形成するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、非磁性一成分現像剤からなるトナー層が表面に形成
される現像ローラと、現像ローラに直流電圧である現像
バイアス電圧を印加する現像バイアス電圧供給電源と、
現像ローラに接触配置され、この現像ローラにトナーを
供給するトナー供給ローラと、トナー供給ローラに直流
と交流の重畳電圧であるトナー供給バイアス電圧を印加
するトナー供給バイアス電圧供給電源と、現像ローラに
当接して設置され、現像ローラ上に所定の厚さのトナー
層を形成するトナー規制ローラと、トナー規制ローラに
直流と交流の重畳電圧であるトナー規制バイアス電圧を
印加するトナー規制バイアス電圧供給電源と、現像ロー
ラにより顕像化される静電潜像が形成される静電潜像担
持体とを備え、現像バイアス電圧をVB(V)、トナー
供給バイアス電圧の直流電圧をVSDC(V)、トナー規
制バイアス電圧の直流電圧をVRDC(V)とすると、負
帯電の非磁性一成分現像剤を用いた場合は、100<V
B−VSDC<300、−50<VB−VRDC<50の関係を
有し、正帯電の非磁性一成分現像剤を用いた場合は、1
00<V SDC−VB<300、−50<VB−VRDC<50
の関係を有している非磁性一成分現像装置であり、トナ
ー規制ローラにより現像ローラ上に均一な厚みのトナー
層を安定して形成することが可能になるという作用を有
する。また、トナー規制バイアス電圧を所定の値に設定
することにより、現像ローラ上に形成されるトナー層を
長期にわたって均一に保つことが可能になるという作用
を有する。さらに、現像ローラ上のトナー層の形成にト
ナー規制ローラを用いているので、非磁性一成分現像装
置のトルクを軽減されるとともに、トナー規制ローラへ
のトナーの固着を防止することが可能になるという作用
を有する。そして、トナー供給バイアス電圧を所定の値
に設定することにより、現像ローラ上にトナーを十分に
供給することが可能になるという作用を有する。
【0027】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、トナー供給バイアス電圧の振幅
電圧をVSPP(V)、トナー規制バイアス電圧の振幅電
圧をVRPP(V)とすると、100<VSPP<2×|V
SDC|、100<VRPP<2×|VRDC|の関係を有して
いる非磁性一成分現像装置であり、現像ローラ上に形成
されるトナー層を長期にわたって均一に保つことが可能
になるという作用を有する。また、現像ローラ上にトナ
ーを十分に供給することが可能になるという作用を有す
る。
【0028】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、トナー供給バイアス電圧の周波
数をfS(Hz)、トナー規制バイアス電圧の周波数を
R(Hz)、現像ローラとトナー供給ローラとの接触
部における相対速度をAS(mm/s)、現像ローラと
トナー規制ローラとの接触部における相対速度をA
R(mm/s)、現像ローラとトナー供給ローラとのニ
ップ幅をlS(mm)、現像ローラとトナー規制ローラ
とのニップ幅をlR(mm)とすると、fS>AS/lS
R>AR/lRの関係を有している非磁性一成分現像装
置であり、トナー供給バイアス電圧およびトナー規制バ
イアス電圧の周波数に起因する現像ローラ上のトナー層
のムラを防止することが可能になるという作用を有す
る。
【0029】本発明の請求項4に記載の発明は、非磁性
一成分現像剤からなるトナー層が表面に形成される現像
ローラと、現像ローラに直流と交流の重畳電圧である現
像バイアス電圧を印加する現像バイアス電圧供給電源
と、現像ローラに接触配置され、この現像ローラにトナ
ーを供給するトナー供給ローラと、トナー供給ローラに
直流電圧であるトナー供給バイアス電圧を印加するトナ
ー供給バイアス電圧供給電源と、現像ローラに当接して
設置され、現像ローラ上に所定の厚さのトナー層を形成
するトナー規制ローラと、トナー規制ローラに直流電圧
であるトナー規制バイアス電圧を印加するトナー規制バ
イアス電圧供給電源と、現像ローラにより顕像化される
静電潜像が形成される静電潜像担持体とを備え、現像バ
イアス電圧の直流電圧をVBDC(V)、トナー供給バイ
アス電圧をVS(V)、トナー規制バイアス電圧をV
R(V)とすると、負帯電の非磁性一成分現像剤を用い
た場合は、100<VBDC−VS<300、−50<V
BDC−VR<50の関係を有し、正帯電の非磁性一成分現
像剤を用いた場合は、100<VS−VBDC<300、−
50<VBDC−VR<50の関係を有している非磁性一成
分現像装置であり、トナー規制ローラにより現像ローラ
上に均一な厚みのトナー層を安定して形成することが可
能になるという作用を有する。また、トナー規制バイア
ス電圧を所定の値に設定することにより、現像ローラ上
に形成されるトナー層を長期にわたって均一に保つこと
が可能になるという作用を有する。さらに、現像ローラ
上のトナー層の形成にトナー規制ローラを用いているの
で、非磁性一成分現像装置のトルクを軽減されるととも
に、トナー規制ローラへのトナーの固着を防止すること
が可能になるという作用を有する。そして、トナー供給
バイアス電圧を所定の値に設定することにより、現像ロ
ーラ上にトナーを十分に供給することが可能になるとい
う作用を有する。
【0030】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
4記載の発明において、現像バイアス電圧の振幅電圧を
BPP(V)とすると、100<VBPP<2×|VBDC
の関係を有している非磁性一成分現像装置であり、現像
ローラ上に形成されるトナー層を長期にわたって均一に
保つことが可能になるという作用を有する。また、現像
ローラ上にトナーを十分に供給することが可能になると
いう作用を有する。
【0031】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
4記載の発明において、現像バイアス電圧の周波数をf
B(Hz)、現像ローラとトナー供給ローラとの接触部
における相対速度をAS(mm/s)、現像ローラとト
ナー規制ローラとの接触部における相対速度をAR(m
m/s)、現像ローラとトナー供給ローラとのニップ幅
をlS(mm)、現像ローラとトナー規制ローラとのニ
ップ幅をlR(mm)とすると、AS/lS>AR/lR
場合にはfB>AS/lS、AS/lS<AR/lRの場合に
はfB>AR/lRの関係を有している非磁性一成分現像
装置であり、トナー供給バイアス電圧およびトナー規制
バイアス電圧の周波数に起因する現像ローラ上のトナー
層のムラを防止することが可能になるという作用を有す
る。
【0032】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。図1は本発明の実施の形態における非
磁性一成分現像装置が用いられた画像形成装置の構成を
示す概略図である。
【0033】本実施の形態の画像形成装置は電子写真プ
ロセス技術により感光体上に形成された静電潜像をトナ
ー粒子により顕像化する画像形成装置であり、図1に示
すように、アルミニウム等の金属ドラムを基材とし、そ
の外周面上にセレン(Se)あるいは有機光導電体(以
下、「OPC」という。)等の感光受容層を薄膜状に塗
布してなる感光体1を有している。そしてこの感光体1
は、周方向に回転して後述する用紙を搬送するようにな
っている。
【0034】静電潜像担持体である感光体1に近接し
て、帯電器2が配設されている。この帯電器2は、感光
体1に向けて開口部が形成された金属製のシールド板2
bと、たとえばタングステンワイヤ等からなり、このシ
ールド板2b内において感光体1の幅方向に張架された
帯電線2aと、開口部に取り付けられたグリッド板2c
とから構成されている。そして、帯電線2aによるコロ
ナ放電により、グリッド板2cを介して感光体1が一様
に帯電される。
【0035】このような感光体1に、画像信号をレーザ
駆動回路(図示せず)により光強度変調やパルス幅変調
して露光光学系3から得られる露光光線4を照射する
と、感光体1が露光されて所定の静電潜像が形成され
る。
【0036】現像ホッパー9に両端を回転自在に軸支さ
れたトナー攪拌部材11で攪拌、搬送されたトナー10
をトナー担持体である現像ローラ5の表面に供給すると
ともに、現像されずに残存した現像ローラ5上のトナー
10を掻き落とすため、トナー供給ローラ6が設置され
ている。このトナー供給ローラ6は、ステンレス等の金
属製のシャフト6aを基材としてその外周面上に導電性
発泡体を形成したものであり、抵抗値は106Ω・cm
となっている。トナー供給ローラ6のシャフト6aには
定電圧電源であるトナー供給バイアス電圧供給電源26
が接続され、直流または直流と交流とが重畳されたトナ
ー供給バイアス電圧が印加されている。本実施の形態に
おいては、トナー供給バイアス電圧は−350V、トナ
ー供給ローラ6と現像ローラ5とのニップ幅は2mmと
なっている。
【0037】現像ローラ5は、ステンレス等の金属製の
シャフト5aを基材としてその外周面上に導電性弾性部
材であるシリコンゴムを形成した単層構成のものであ
り、抵抗値はたとえば106Ω・cmとなっている。そ
して、現像ローラ5のシャフト5aには、定電圧電源で
ある現像バイアス電圧供給電源12が接続されている。
【0038】ここで、現像ローラ5のゴム硬度は30度
〜60度の範囲がクリープの防止や打痕防止の点で好ま
しく、また、表面粗度は表面の平滑性が高い方がトナー
薄層の形成において均一化が図れるため、1μmRz〜
7μmRzが好ましい。なお、本実施の形態における現
像ローラ5は、ゴム硬度が40度、表面粗度が2μmR
zとされている。
【0039】トナー10は負帯電性の非磁性一成分系ト
ナーであり、たとえばポリエステル樹脂にカーボン、ワ
ックス、帯電制御剤等を均一分散させたものから構成さ
れている。
【0040】現像ローラ5とトナー供給ローラ6とは相
互に接触配置されており、現像ホッパー9の両端におい
て、シャフト5a,6aによりそれぞれ回転自在に軸支
されている。図示するように、現像ローラ5と感光体1
とは接触して相互に反対方向に回転するのに対し、現像
ローラ5とトナー供給ローラ6とは接触して相互に同一
方向に回転するようになっている(反時計回りである矢
印Cで示す現像ローラ5の回転方向および矢印Bで示す
トナー供給ローラ6の回転方向に対して、時計回りであ
る矢印Dで示す感光体1の回転方向)。したがって、現
像ローラ5とトナ供給ローラ6とは摩擦接触の状態にな
っている。
【0041】そして、現像ローラ5は感光体1と接触ま
たは近接状態とされており、現像バイアス電圧電源12
より印加される直流電圧である現像バイアス電圧、また
は直流と交流の重畳電圧である現像バイアス電圧により
感光体1上の静電潜像が形成された部分にトナー供給ロ
ーラ6によりトナー10が転移付着されると、静電潜像
が顕像化される。
【0042】なお、トナー攪拌部材11はトナー供給ロ
ーラ6の回転とともに円の軌跡を描き、現像ホッパー9
内に収容されたトナー10の凝集を防ぐとともに、トナ
ー10をトナー供給ローラ6の方へ搬送する。
【0043】現像ローラ5に当接して、現像ローラ5に
供給されるトナー量を規制してこの現像ローラ5上に所
定の厚さのトナー層を形成する金属製のトナー規制ロー
ラ27が設けられている。このトナー規制ローラ27に
は、直流電圧または直流と交流の重畳電圧であるトナー
規制バイアス電圧をトナー規制ローラ27に印加するト
ナー規制バイアス電圧供給電源28が接続されており、
矢印Eで示すように、現像ローラ5およびトナー供給ロ
ーラ6と同方向である反時計回りに回転する。
【0044】ここで、トナー規制ローラ27表面の平滑
性が高い方がトナー薄層の形成において均一化が図れる
ため、その表面粗度0.1μmRz〜5μmRzの範囲
が好ましい。本実施の形態におけるトナー規制ローラ2
7は、表面粗度が0.5μmRzとなっている。また、
トナー規制ローラ27と現像ローラ5のニップ幅は2m
mとなっている。
【0045】また、非磁性一成分現像方式において、現
像時の現像ローラ5上のトナー量は0.4mg/cm2
〜0.6mg/cm2の範囲が好ましい。これは、現像
動作時に現像ローラ5上のトナー量を多くすると、トナ
ー10と現像ローラ5との接触による摩擦帯電の過程で
トナー10と現像ローラ5とが十分に接触できずにトナ
ー10の帯電量が低下し、カブリや飛び散りなどの画像
品質の低下を招くためである。そして、高画質の印字画
像を得るため、本実施の形態における現像動作時の現像
ローラ5上のトナー量は0.5mg/cm2に設定され
ている。
【0046】なお、感光体1、現像ローラ5、トナー供
給ローラ6およびトナー規制ローラ27は、各々の接触
部において常時接触した状態で配設されている。
【0047】搬送経路の始点に設けられた用紙カセット
14には、用紙15が収納されている。この用紙15は
半月形をした給紙ローラ16によって用紙カセット14
から1枚ずつ搬送ローラ17へと送り出される。そし
て、送り出された記録シートである用紙15は一対の搬
送ローラ17に挟持されて矢印Aで示す感光体1の方向
へと搬送される。
【0048】一時的に用紙15を停止待機させて用紙1
5と感光体1上に形成されたトナー像とを一致させるた
め、感光体1に至る前の搬送経路上には、従動ローラ1
9に当接されてレジストローラ18が設けられている。
また、感光体1と当接して転写ローラ20が回転自在に
軸支されて設けられている。この転写ローラ20はステ
ンレス等の金属製のシャフト20aの周囲に導電性発泡
体を形成したものからなり、抵抗値は107Ω・cmと
なっている。シャフト20aには定電流電源である転写
バイアス電圧供給電源24が接続されている。
【0049】そして、感光体1の回転にともなってトナ
ー像が転写ローラ20と感光体1の当接部に到達する
と、レジストローラ18によりこのトナー像とタイミン
グを合わせて用紙15もこの当接部に到達する。このと
き、転写ローラ20の金属シャフト20aへ転写バイア
ス電圧供給電源24からの高電圧を印加することにより
用紙15の裏面にトナー10と逆極性の電荷を付与する
と、感光体1上のトナー像は用紙15上に転写される。
【0050】搬送経路の後段には、内部に熱源を有する
ヒートローラ22と、このヒートローラ22とともに用
紙15を挟持搬送する加圧ローラ23とで構成された定
着器21が設置されている。したがって、トナー像の転
写された用紙15はこの定着器21へ送られ、ここでヒ
ートローラ22と加圧ローラ23の挟持回転により加圧
と熱によってトナー像が定着される。一方、トナー像が
用紙15上に転写された後の感光体1は、クリーニング
ブレード25により転写残トナーが掻き落とされ、除電
器13により光が照射されて除電されて次のプロセスに
備えられる。
【0051】
【実施例】次に、以上のような構成を有する非磁性一成
分現像装置を用いた画像形成装置による具体例を説明す
る。
【0052】(実施例1)図2は実施例1における現像
装置単体動作時間と現像ローラ上トナー量との関係を示
すグラフ、図3は実施例1における現像装置単体動作時
間とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
【0053】図1に示した非磁性一成分現像装置を用い
た画像形成装置において、現像バイアス電圧、トナー供
給バイアス電圧、トナー規制バイアス電圧の直流電圧を
変化させて非磁性一成分現像装置を8時間単体動作さ
せ、2時間毎に現像ローラ5上のトナー量およびトナー
帯電量の測定を行った。また、同じく2時間毎に全面高
濃度画像を採取した。
【0054】ここで、感光体1の周速度であるプロセス
速度は200mm/sec、現像ローラ5の周速度は3
20mm/sec、トナー供給ローラ6の周速度は16
0mm/sec、トナー規制ローラ27の周速度は80
mm/secに設定した。
【0055】採取した全面高濃度画像は、現像ローラ5
上のトナー層が不均一になることから発生する「画像濃
度ムラ」と、現像ローラ5へのトナー供給が不足するこ
とから発生する「画像後端部濃度低下」の度合いを目視
評価した。画像濃度ムラ評価は、画像濃度ムラなしが
○、画像濃度ムラ多少有りが△、画像濃度ムラ有りが
×、の三段階評価とした。同じく画像後端部濃度低下評
価も、画像後端部濃度低下なしが○、画像後端部濃度低
下多少有りが△、画像後端部濃度低下有りが×、の三段
階評価である。
【0056】以下、現像バイアス電圧、トナー供給バイ
アス電圧、トナー規制バイアス電圧のすべてが直流電圧
の場合の画像濃度ムラ評価結果を(表1)、画像後端部
濃度低下評価結果を(表2)に示す。また、現像バイア
ス電圧は直流電圧でトナー供給バイアス電圧とトナー規
制バイアス電圧は直流に交流を重畳した電圧の場合の画
像濃度ムラ評価結果を(表3)、画像後端部濃度低下評
価結果を(表4)、現像ローラ上トナー量の測定結果を
図2、トナー帯電量の測定結果を図3に示す。なお、ト
ナー供給バイアス電圧とトナー規制バイアス電圧の交流
電圧の振幅電圧VSPPとVRPPはともに400V、周波数
SとfRはともに1kHzとした。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】(表1)および(表3)から明らかなよう
に、現像バイアス電圧を直流電圧としトナー規制バイア
ス電圧を直流と交流の重畳電圧とすることによって、現
像ローラ上トナー層の不均一に起因する画像濃度ムラを
改善できることが判明した。これは、現像ローラ5とト
ナー規制ローラ27との接触部から成るトナー規制部付
近において、経時的に異物やトナー10の凝集物が溜ま
って現像ローラ上トナー層が不均一になっていたもの
が、2つのローラ5,27間に交流電界を発生させるこ
とによって異物やトナー10の凝集物が振動してトナー
規制部付近から除去されるためと考えられる。
【0062】また、図2および図3から明らかなよう
に、VB−VRDC<50の関係を有することにより、現像
ローラ上トナー量およびトナー帯電量の経時的な変動を
小さくできることが判明した。さらに、VB−VRDC>−
50の関係を有することにより、0.4mg/cm2
上の現像ローラ上トナー量を達成できることが判明し
た。これは、トナー規制部においてトナー10が現像ロ
ーラ5側へ移動する電界を大きくするVB−VRDC>50
の条件では、トナー規制能力が不足し、経時的劣化に伴
うトナー10の流動性悪化により現像ローラ上トナー量
が上昇するためである。また、トナー規制部においてト
ナー10がトナー規制ローラ27側へ移動する電界を大
きくするVB−VRDC<−50の条件では、トナー規制能
力が過剰になり、十分なトナー量が通過できず必要な現
像ローラ上トナー量が得られないためである。
【0063】また、(表2)および(表4)から明らか
なように、現像バイアス電圧を直流電圧とし、トナー供
給バイアス電圧を直流と交流の重畳電圧とすることによ
って、現像ローラ5へのトナー供給不足による画像後端
部濃度低下を改善できることが判明した。さらに、10
0<VB−VSDC<300の範囲内で画像後端部濃度低下
を最も改善できることが判明した。これは、現像ローラ
5とトナー供給ローラ6との接触部から成るトナー供給
部において交流電界を発生させることにより、トナー供
給ローラ6に静電的および機械的に付着したトナー10
が移動しやすくなり、現像ローラ5に対するトナー供給
能力が向上するためと考えられる。また、トナー供給部
においてトナー10が現像ローラ5側へ移動する電界が
小さいV B−VSDC<100の条件では、十分なトナー1
0を現像ローラ5に供給することができず、トナー供給
部においてトナー10が現像ローラ5側へ移動する電界
が大きいVB−VSDC>300の条件では、現像ローラ5
に対するトナー10の供給が過多になり十分に帯電され
ないトナー粒子が発生するためと考えられる。
【0064】なお、実施例1では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧の極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0065】(実施例2)本発明の実施の形態の非磁性
一成分現像装置を用いた画像形成装置において、現像バ
イアス電圧は直流電圧、トナー供給バイアス電圧とトナ
ー規制バイアス電圧は直流と交流の重畳電圧とし、交流
電圧の振幅電圧を変化させて実施例1と同様の動作を実
行した。
【0066】また、他のプロセス条件は実施例1と同様
である。以下、実施例2の画像濃度ムラ評価結果を(表
5)、画像後端部濃度低下評価結果を(表6)に示す。
なお、トナー供給バイアス電圧の直流電圧VSDCは−5
00V、交流電圧の周波数fSは1kHz、トナー規制
バイアス電圧の直流電圧VRDCは−300V、交流電圧
の周波数fRは1kHzとした。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】(表5)から明らかなように、100<V
RPP<2×|VRDC|の関係を有することにより、現像ロ
ーラ上トナー層の不均一に起因する画像濃度ムラを改善
できることが判明した。これは、交流電圧の振幅電圧が
小さいVRPP<100の条件では、トナー規制部付近に
存在する異物やトナー10の凝集物の振動が不十分でト
ナー規制部付近から除去されないためと考えられる。ま
た、VRPP>2×|VR DC|の条件では、トナー規制バイ
アス電圧の極性が一定時間反転することになるためリー
クが発生しやすくなり、トナー10の規制条件が不安定
になるためと考えられる。
【0070】また、(表6)から明らかなように、10
0<VSPP<2×|VSDC|の関係を有することにより、
現像ローラ5へのトナー供給不足に起因する画像後端部
濃度低下を改善できることが判明した。これは、交流電
圧の振幅電圧が小さいVSPP<100の条件では、トナ
ー供給ローラ6に静電的および機械的に付着したトナー
10が十分に移動できないためと考えられる。また、V
SPP>2×|VSDC|の条件では、トナー供給バイアス電
圧の極性が一定時間反転することになるためリークが発
生しやすくなり、トナー10の供給条件が不安定になる
ためと考えられる。
【0071】なお、実施例2では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧の極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0072】(実施例3)図1に示した非磁性一成分現
像装置を用いた画像形成装置において、現像バイアス電
圧は直流電圧、トナー供給バイアス電圧とトナー規制バ
イアス電圧は直流と交流の重畳電圧とし、交流電圧の周
波数、トナー供給ローラ6の周速度BSおよびトナー規
制ローラ27の周速度BRを変化させて周波数に起因す
る現像ローラ上トナー層の周期ムラを評価した。評価
は、全面高濃度画像を採取し目視にて行った。周期ムラ
評価は、周期ムラなしが○、周期ムラ多少有りが△、周
期ムラ有りが×、の三段階評価とした。
【0073】また、他のプロセス条件は実施例1と同様
である。以下、実施例3おいて、トナー規制バイアス電
圧の交流電圧の周波数fRを1kHz、トナー規制ロー
ラ27の周速度BRを80mm/secに固定してトナ
ー供給バイアス電圧の交流電圧の周波数fSとトナー供
給ローラ6の周速度BSを変化させた場合の周期ムラ評
価結果を(表7)、トナー供給バイアス電圧の交流電圧
の周波数fSを1kHz、トナー供給ローラ6の周速度
Sを160mm/secに固定してトナー規制バイア
ス電圧の交流電圧の周波数fRとトナー規制ローラ27
の周速度BRを変化させた場合の周期ムラ評価結果を
(表8)に示す。なお、現像バイアス電圧VBは−30
0V、トナー供給バイアス電圧の直流電圧VSDCは−5
00V、振幅電圧VSPPは400V、トナー規制バイア
ス電圧の直流電圧VRDCは−300V、振幅電圧VRPP
400Vとした。
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
【0076】(表7)の結果から、BS=100mm/
secの場合はfS=210Hzで周期ムラが目立たな
くなり、fS=220Hzでは全くなくなった。また、
S=160mm/secの場合はfS=240Hzの周
期ムラが目立たなくなり、fS=250Hzでは全くな
くなった。(表8)の結果では、BR=80mm/se
cの場合はfS=200Hzの周期ムラが目立たなくな
り、fS=210Hzでは全くなくなった。また、BS
160mm/secの場合はfS=250Hzの周期ム
ラが目立たなくなり、fS=260Hzでは全くなくな
った。このように、現像ローラ5とトナー供給ローラ
6、現像ローラ5とトナー規制ローラ27の接触部にお
ける相対速度の違いによって、トナー供給バイアス電圧
とトナー規制バイアス電圧の交流電圧の周波数の適正値
が異なることから以下のことが判明した。
【0077】すなわち、トナー供給ローラ6が現像ロー
ラ5とトナー供給ローラ6のニップ幅lSを通過する間
に交流電圧の周期が1以上ないと現像ローラ上トナー層
にムラが生じ、周期ムラが発生する。よって周期ムラが
発生しないためには、fS>AS/lSの関係を満たす必
要がある。実施例3では、現像ローラ5とトナー供給ロ
ーラ6とのニップ幅lSは2mmであるから、BS=10
0mm/secの場合の周波数fSの適正値は210H
z以上となる。トナー規制ローラ27の場合も同様に考
えることができるため、周期ムラが発生しないために
は、fR>AR/l Rの関係を満たす必要がある。
【0078】なお、実施例3では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧を極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0079】(実施例4)図4は実施例4における現像
装置単体動作時間と現像ローラ上トナー量との関係を示
すグラフ、図5は実施例4における現像装置単体動作時
間とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
【0080】本発明の実施の形態の非磁性一成分現像装
置を用いた画像形成装置において、現像バイアス電圧は
直流と交流の重畳電圧、トナー供給バイアス電圧とトナ
ー規制バイアス電圧は直流電圧とし、各バイアス電圧の
直流電圧を変化させて実施例1と同様の動作を実行し
た。
【0081】また、他のプロセス条件は実施例1と同様
である。以下、実施例4の画像濃度ムラ評価結果を(表
9)、画像後端部濃度低下評価結果を(表10)、現像
ローラ上トナー量の測定結果を図4、トナー帯電量の測
定結果を図5に示す。なお、現像バイアスの交流電圧の
振幅電圧VBPPは400V、周波数fBは1kHzとし
た。
【0082】
【表9】
【0083】
【表10】
【0084】(表1)および(表9)から明らかなよう
に、現像バイアス電圧を直流と交流の重畳電圧とし、ト
ナー規制バイアス電圧を直流電圧とすることによって、
現像ローラ上トナー層の不均一に起因する画像濃度ムラ
を改善できることが判明した。
【0085】また、図4および図5から明らかなよう
に、VBDC−VR<50の関係を有することにより、現像
ローラ上トナー量、トナー帯電量の経時的な変動を小さ
くできることが判明した。さらに、VBDC−VR>−50
の関係を有することにより、0.4mg/cm2以上の
現像ローラ上トナー量を達成できることが判明した。
【0086】また、(表2)および(表10)から明ら
かなように、現像バイアス電圧を直流と交流の重畳電圧
とし、トナー供給バイアス電圧を直流電圧とすることに
よって、現像ローラ5へのトナー供給不足による画像後
端部濃度低下を改善できることが判明した。さらに、1
00<VBDC−VS<300の範囲内で画像後端部濃度低
下を最も改善できることが判明した。
【0087】このような効果が得られる理由は、実施例
1の場合と同様に考えることができる。したがって、こ
こでは重複した説明は省略する。
【0088】なお、実施例4では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧の極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0089】(実施例5)本発明の実施の形態の非磁性
一成分現像装置を用いた画像形成装置において、現像バ
イアス電圧は直流と交流の重畳電圧、トナー供給バイア
ス電圧とトナー規制バイアス電圧は直流電圧とし、交流
電圧の振幅電圧を変化させて実施例1と同様の動作を実
行した。
【0090】また、他のプロセス条件は実施例1と同様
である。以下、実施例5の画像濃度ムラ評価結果を(表
11)、画像後端部濃度低下評価結果を(表12)に示
す。なお、トナー供給バイアス電圧VSは−500V、
トナー規制バイアス電圧VRは−300V、現像バイア
ス電圧の交流電圧の周波数fBは1kHzとした。
【0091】
【表11】
【0092】
【表12】
【0093】(表11)から明らかなように、100<
BPP<2×|VBDC|の関係を有することにより、現像
ローラ上トナー層の不均一に起因する画像濃度ムラを改
善できることが判明した。
【0094】また、(表12)から明らかなように、1
00<VBPP<2×|VBDC|の関係を有することによ
り、現像ローラ5へのトナー供給不足に起因する画像後
端部濃度低下を改善できることが判明した。
【0095】このような効果が得られる理由は、実施例
2の場合と同様に考えることができるので、重複した説
明は省略する。
【0096】なお、実施例5では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧の極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0097】(実施例6)本発明の実施の形態の非磁性
一成分現像装置を用いた画像形成装置において、現像バ
イアス電圧は直流と交流の重畳電圧、トナー供給バイア
ス電圧とトナー規制バイアス電圧は直流電圧とし、交流
電圧の周波数、トナー供給ローラ6の周速度BSおよび
トナー規制ローラ27の周速度BRを変化させて周波数
に起因する現像ローラ上トナー層の周期ムラを評価し
た。評価方法は、実施例3と同様である。
【0098】また、他のプロセス条件は実施例1と同様
である。以下、実施例6において、周期ムラ評価結果を
(表13)に示す。なお、現像バイアス電圧の直流電圧
BDCは−300V、振幅電圧VBPPは400V、トナー
供給バイアス電圧VSは−500V、トナー規制バイア
ス電圧VRは−300Vとした。
【0099】
【表13】
【0100】(表13)の結果から、BS=100mm
/sec、BR=180mm/secの場合はfB=25
0Hzで周期ムラが目立たなくなり、fB=260Hz
では全くなくなった。また、BS=160mm/se
c、BR=80mm/secの場合はfB=240Hzで
周期ムラが目立たなくなり、fB=250Hzでは全く
なくなった。
【0101】このような効果が得られる理由は実施例3
の場合と同様のため、重複した説明は省略する。
【0102】以上実施例6の結果から、周期ムラが発生
しないためには、AS/lS>AR/lRの場合にはfB
S/lS、AS/lS<AR/lRの場合にはfB>AR/l
Rの関係を満たす必要がある。
【0103】なお、実施例6では負帯電性の非磁性一成
分系トナーを用いたが、正帯電性の非磁性一成分系トナ
ーを用いた場合でも、各バイアス電圧の直流電圧の極性
を反転させることにより同様に適用できる。
【0104】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トナー
規制ローラにより現像ローラ上に均一な厚みのトナー層
を安定して形成することが可能になるという有効な効果
が得られる。
【0105】また、本発明によれば、トナー規制バイア
ス電圧を所定の値に設定することにより、現像ローラ上
に形成されるトナー層を長期にわたって均一に保つこと
が可能になるという有効な効果が得られる。
【0106】さらに、本発明によれば、現像ローラ上の
トナー層の形成にトナー規制ローラを用いているので、
非磁性一成分現像装置のトルクを軽減されるとともに、
トナー規制ローラへのトナーの固着を防止することが可
能になるという有効な効果が得られる。
【0107】本発明によれば、トナー供給バイアス電圧
を所定の値に設定することにより、現像ローラ上にトナ
ーを十分に供給することが可能になるという有効な効果
が得られる。
【0108】そして、本発明によれば、トナー供給バイ
アス電圧およびトナー規制バイアス電圧の周波数に起因
する現像ローラ上のトナー層のムラを防止することが可
能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における非磁性一成分現像
装置が用いられた画像形成装置の構成を示す概略図
【図2】実施例1における現像装置単体動作時間と現像
ローラ上トナー量との関係を示すグラフ
【図3】実施例1における現像装置単体動作時間とトナ
ー帯電量との関係を示すグラフ
【図4】実施例4における現像装置単体動作時間と現像
ローラ上トナー量との関係を示すグラフ
【図5】実施例4における現像装置単体動作時間とトナ
ー帯電量との関係を示すグラフ
【図6】従来の非磁性一成分現像装置が用いられた画像
形成装置の構成を示す概略図
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体) 5 現像ローラ 6 トナー供給ローラ 10 トナー 12 現像バイアス電圧供給電源 26 トナー供給バイアス電圧供給電源 27 トナー規制ローラ 28 トナー規制バイアス電圧供給電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−283369(JP,A) 特開 平7−64392(JP,A) 特開 平4−269777(JP,A) 特開 平6−75465(JP,A) 特開 平6−186832(JP,A) 特開 平8−227211(JP,A) 特開 平6−89058(JP,A) 特開 平9−127771(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 G03G 15/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性一成分現像剤からなるトナー層が表
    面に形成される現像ローラと、 前記現像ローラに直流電圧である現像バイアス電圧を印
    加する現像バイアス電圧供給電源と、 前記現像ローラに接触配置され、この現像ローラにトナ
    ーを供給するトナー供給ローラと、 前記トナー供給ローラに直流と交流の重畳電圧であるト
    ナー供給バイアス電圧を印加するトナー供給バイアス電
    圧供給電源と、 前記現像ローラに当接して設置され、前記現像ローラ上
    に所定の厚さのトナー層を形成するトナー規制ローラ
    と、 前記トナー規制ローラに直流と交流の重畳電圧であるト
    ナー規制バイアス電圧を印加するトナー規制バイアス電
    圧供給電源と、 前記現像ローラにより顕像化される静電潜像が形成され
    る静電潜像担持体とを備え、 前記現像バイアス電圧をVB(V)、前記トナー供給バ
    イアス電圧の直流電圧をVSDC(V)、前記トナー規制
    バイアス電圧の直流電圧をVRDC(V)とすると、負帯
    電の前記非磁性一成分現像剤を用いた場合は、100<
    B−VSDC<300、−50<VB−VRDC<50の関係
    を有し、正帯電の前記非磁性一成分現像剤を用いた場合
    は、100<VSDC−VB<300、−50<VB−VRDC
    <50の関係を有していることを特徴とする非磁性一成
    分現像装置。
  2. 【請求項2】前記トナー供給バイアス電圧の振幅電圧を
    SPP(V)、前記トナー規制バイアス電圧の振幅電圧
    をVRPP(V)とすると、100<VSPP<2×|VSDC
    |、100<VRPP<2×|VRDC|の関係を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の非磁性一成分現像装
    置。
  3. 【請求項3】前記トナー供給バイアス電圧の周波数をf
    S(Hz)、前記トナー規制バイアス電圧の周波数をfR
    (Hz)、前記現像ローラと前記トナー供給ローラとの
    接触部における相対速度をAS(mm/s)、前記現像
    ローラと前記トナー規制ローラとの接触部における相対
    速度をAR(mm/s)、前記現像ローラと前記トナー
    供給ローラとのニップ幅をlS(mm)、前記現像ロー
    ラと前記トナー規制ローラとのニップ幅をlR(mm)
    とすると、fS>AS/lS、fR>AR/lRの関係を有し
    ていることを特徴とする請求項1記載の非磁性一成分現
    像装置。
  4. 【請求項4】非磁性一成分現像剤からなるトナー層が表
    面に形成される現像ローラと、 前記現像ローラに直流と交流の重畳電圧である現像バイ
    アス電圧を印加する現像バイアス電圧供給電源と、 前記現像ローラに接触配置され、この現像ローラにトナ
    ーを供給するトナー供給ローラと、 前記トナー供給ローラに直流電圧であるトナー供給バイ
    アス電圧を印加するトナー供給バイアス電圧供給電源
    と、 前記現像ローラに当接して設置され、前記現像ローラ上
    に所定の厚さのトナー層を形成するトナー規制ローラ
    と、 前記トナー規制ローラに直流電圧であるトナー規制バイ
    アス電圧を印加するトナー規制バイアス電圧供給電源
    と、 前記現像ローラにより顕像化される静電潜像が形成され
    る静電潜像担持体とを備え、 前記現像バイアス電圧の直流電圧をVBDC(V)、前記
    トナー供給バイアス電圧をVS(V)、前記トナー規制
    バイアス電圧をVR(V)とすると、負帯電の非磁性一
    成分現像剤を用いた場合は、100<VBDC−VS<30
    0、−50<VBD C−VR<50の関係を有し、正帯電の
    非磁性一成分現像剤を用いた場合は、100<VS−V
    BDC<300、−50<VBDC−VR<50の関係を有し
    ていることを特徴とする非磁性一成分現像装置。
  5. 【請求項5】前記現像バイアス電圧の振幅電圧をVBPP
    (V)とすると、100<VBPP<2×|VBDC|の関係
    を有していることを特徴とする請求項4記載の非磁性一
    成分現像装置。
  6. 【請求項6】前記現像バイアス電圧の周波数をfB(H
    z)、前記現像ローラと前記トナー供給ローラとの接触
    部における相対速度をAS(mm/s)、前記現像ロー
    ラと前記トナー規制ローラとの接触部における相対速度
    をAR(mm/s)、前記現像ローラと前記トナー供給
    ローラとのニップ幅をlS(mm)、前記現像ローラと
    前記トナー規制ローラとのニップ幅をlR(mm)とす
    ると、AS/lS>AR/lRの場合にはfB>AS/lS
    S/lS<AR/lRの場合にはfB>AR/lRの関係を
    有していることを特徴とする請求項4記載の非磁性一成
    分現像装置。
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