JP3355354B2 - 軌道走行車両における定点情報判別装置 - Google Patents

軌道走行車両における定点情報判別装置

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JP3355354B2 JP25392793A JP25392793A JP3355354B2 JP 3355354 B2 JP3355354 B2 JP 3355354B2 JP 25392793 A JP25392793 A JP 25392793A JP 25392793 A JP25392793 A JP 25392793A JP 3355354 B2 JP3355354 B2 JP 3355354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軌道に沿って走行する
軌道走行車両における定点情報判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軌道走行車両の一例としてのゴルフカー
は、その走行路面に予め埋設された誘導線を検知しなが
らこれに沿って所定のコースを自力で走行する車両であ
る。
【0003】ところで、斯かる軌道走行車両に対して各
種制御情報を伝達する手法の1つとして、所定の軌道に
沿って配置された複数の定点(マーカ)を定点センサで
検知し、各定点間の距離と制御情報とを対応づけ、定点
間の距離の違いによって複数の制御情報を車両に伝達す
る方法が提案されている(特開平2−111206号公
報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記手
法において定点を磁石で構成する場合には、定点センサ
は定点の近傍を所定の速度以上で通過しなければその定
点を検知することができないという問題がある。つま
り、定点センサが所定速度以下でゆっくりと定点を通過
するときには、該定点センサが定点である磁石の磁束を
横切る速度が遅いために検知信号が弱く、定点が定点セ
ンサによって検知されるに至らない。
【0005】従って、定点付近(定点の直前と直後の双
方を含む)に定点センサが位置する状態で車両が停止す
る場合には、定点センサが定点を通過する速度が遅いた
めに前記問題が発生する虞れがある。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、軌道走行車両が磁石定点の近
傍で停止した場合でも、磁石定点の磁極の組合せによっ
て定点情報を車両に確実に伝達することができる軌道走
行車両の定点情報伝達装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、車両進行方向に近接配置される複数の同極の磁
石定点から成る定点群を軌道上に所定距離離間させて複
数設置するとともに、各定点群の磁石定点を検知する定
点検知手段と、磁石定点間の距離を検出する距離検出手
段と、前記定点検知手段によって先に検知された磁石定
点と次に検知された磁石定点との距離が所定範囲内にあ
る場合のみ、前記次に検知された磁石定点を後の磁石定
点としてこれと前記先に検知された磁石定点の磁極の組
合せによって定点情報を判別する定点情報判別手段を含
んで軌道走行車両における定点情報判別装置を構成した
ことをその特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、各定点群は互いに近接配置さ
れる複数の磁石定点によって構成されるため、たとえそ
の何れかの磁石定点の近傍に定点センサが位置する状態
で車両が停止した場合であっても、定点センサは少なく
ともその定点群に含まれる他の磁石定点を所定速度以上
で通過するためにその磁石定点を検知することができ
る。この場合、最初に検知される磁石定点を先の定点
(第1定点)とし、その後に検知される同一定点群に含
まれる定点からの信号は無視される。
【0009】そして、先の定点(第1定点)と次に検知
された磁石定点との距離が所定範囲内にある場合のみ、
つまり、先の定点が含まれる定点群の次の定点群に含ま
れる磁石定点を検知した場合のみ、その磁石定点を後の
定点(第2定点)として該後の定点(第2定点)と前記
先の定点(第1定点)の磁極(N,S極)の組合せによ
って定点情報が判別されるため、たとえ軌道走行車両が
磁石定点の近傍で停止した場合であっても、定点情報を
車両に確実に伝達することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0011】先ず、軌道走行車両の一例としてのゴルフ
カー1の全体構成を図5乃至図7に基づいて以下に説明
する。尚、図5はゴルフカー1の主要構成を示す側面
図、図6は同平面図、図7は同ブロック図である。
【0012】図5及び図6に示すように、ゴルフカー1
の車体2の前、後部(図5及び図6において左方が前
方)は操向輪である左右一対の前輪3と駆動輪である左
右一対の後輪4によってそれぞれ走行自在に支持されて
いる。
【0013】上記車体2の前部の左右方向中央部にはハ
ンドルポスト5が後方に向かって斜め上方に立設されて
おり、該ハンドルポスト5には操舵軸6が回動自在に挿
通支持されている。そして、この操舵軸6の上部には駐
車レバー7が回動自在に枢支され、同操舵軸6の上端に
はバー状のハンドル8が結着されており、下端にはギヤ
装置9を介して前記前輪3が操舵可能に連結されてい
る。更に、ギヤ装置9には、これを駆動するための操舵
モータ10が連結されており、該操舵モータ10は、図
7に示すように、操舵コントローラ11を介してメイン
コントローラ12に電気的に接続されている。
【0014】又、図5に示すように、前記ハンドル8の
左右にはブレーキレバー13、アクセルレバー14がそ
れぞれ設けられており、アクセルレバー14の近傍には
アクセルスイッチ15が設けられており、図7に示すよ
うに、該アクセルスイッチ15は前記メインコントロー
ラ12に電気的に接続されている。
【0015】一方、前記車体2の略中央部には駆動源で
あるエンジン16が搭載されており、該エンジン16の
吸気側には気化器17と吸気管18が連設され、排気側
からは排気管19が導出しており、該排気管19の末端
には排気マフラー20が接続されている。
【0016】ところで、図5に示すように、前記気化器
17のスロットルバルブ(不図示)には第1ワイヤー2
1を介して切換装置22が連結されており、該切換装置
22には第2ワイヤー23を介してガバナ装置24が連
結されている。そして、ガバナ装置24は第3ワイヤー
25を介して前記アクセルレバー14に接続されている
(図7参照)。
【0017】尚、気化器17にはスロットルバルブの開
度を検出するためのスロットルセンサ26が設けられて
おり、該スロットルセンサ26は、図7に示すように、
前記メインコントローラ12に電気的に接続されてい
る。
【0018】又、図6に示すように、前記切換装置22
には電磁クラッチ27とステップモータ28が連結され
ており、ステップモータ28は前記メインコントローラ
12に電気的に接続されている(図7参照)。
【0019】而して、切換装置22の切換動作によって
前記アクセルレバー14が気化器17のスロットルバル
ブに連結されれば、アクセルレバー14の操作が前記ガ
バナ装置24と切換装置22を介して気化器17のスロ
ットルバルブに伝えられ、アクセルレバー14の操作量
に応じてスロットルバルブが開閉せしめられてエンジン
16の回転数が制御される。
【0020】又、切換装置22の切換動作によって前記
ステップモータ28が気化器17のスロットルバルブに
連結されれば、ステップモータ28の動作が前記電磁ク
ラッチ27と切換装置22を介して気化器17のスロッ
トルバルブに伝えられ、ステップモータ28の動作に応
じてスロットルバルブの開度が調整されて前記と同様に
エンジン16の回転数が制御される。
【0021】尚、図7に示すように、エンジン16には
回転センサ29と点火回路30が設けられており、これ
らは何れも前記メインコントローラ12に電気的に接続
されており、回転センサ29によって検出されたエンジ
ン回転数に基づいて点火回路30における点火時期がメ
インコントローラ12によって決定される。
【0022】ところで、図5及び図6に示すように、エ
ンジン16の後方には減速機31が設けられており、該
減速機31の入力軸はVベルト式自動変速装置32を介
して前記エンジン16の出力軸に連結されており、同減
速機31の中間軸の一端にはディスクブレーキ33及び
エンコーダ34が、他端には電磁ブレーキ35がそれぞ
れ取り付けられている。そして、減速機31から左右に
延出する出力軸31aは前記後輪4に連結されている。
【0023】そして、図7に示すように、前記ディスク
ブレーキ33は前記ブレーキレバー13に接続されてお
り、前記エンコーダ34と電磁ブレーキ35は共に前記
メインコントローラ12に電気的に接続されている。
【0024】尚、ディスクブレーキ33は前記駐車レバ
ー7又はブレーキレバー13の操作によって制動動作
し、或いは制動動作を解除される。又、電磁ブレーキ3
5は、通常時はバネ力によって制動動作しており、これ
が電気的にONされれば、バネ力に抗する電磁力によっ
てその制動動作が解除される。
【0025】又、図5及び図6に示すように、エンジン
16の前方にはスタータダイナモ36が設けられてお
り、該スタータダイナモ36はVベルト巻掛装置37を
介してエンジン16の出力軸に連結されている。尚、ス
タータダイナモ36はスタータモータと発電機を兼ねる
ものであって、これがスタータモータとして機能すると
きには、前記減速機31の右側(車体2の前方に向かっ
て右側、以下同じ)に配設されたバッテリ38を電源と
して駆動されてエンジン16を起動し、発電機として機
能するときには、その出力が電気に変換されてバッテリ
38に蓄えられ、該バッテリ38が充電される。
【0026】ところで、図7に示すように、前記バッテ
リ38とメインリレー39との直列回路には抵抗器40
が並列に接続され、この並列回路の一端はスタータダイ
ナモコントローラ41を介してメインコントローラ12
に電気的に接続されており、他端は切換リレー42と電
源センサ43とで構成される直列回路を介して前記スタ
ータダイナモ36に電気的に接続されている。そして、
前記メインリレー39、切換リレー42及び電源センサ
43は、何れも前記スタータダイナモコントローラ41
を介してメインコントローラ12に電気的に接続されて
いる。尚、図6に示すように、抵抗器40は断熱部材4
4によって前記排気マフラー20とは熱的に遮断されて
いる。
【0027】一方、図5に示すように、前記ハンドル8
の下方には操作パネル45が設けられており、該操作パ
ネル45上には図7に示すメインスイッチ46、発進・
停止スイッチ47及びモード切換スイッチ48が設置さ
れ、これらは何れもメインコントローラ12に電気的に
接続されている。
【0028】ところで、上記メインスイッチ46は、メ
インコントローラ12に対して前記バッテリ38の電力
を供給可能とするキースイッチであり、前記発進・停止
スイッチ47は、これを押す毎に発進と停止の指示を繰
り返すよう構成されている。尚、この発進・停止スイッ
チ47においては、誤操作防止のため、これを押してか
ら1秒以内に再度押された場合には、その1秒以内の操
作による信号は全て無視される。
【0029】又、前記モード切換スイッチ48は、オペ
レータが乗車した状態でゴルフカー1の各構成部品を直
接操作できるようにする手動モードと、リモコン(遠隔
操作)によって各構成部品を操作できるようにする自動
モードと、定点通過モードの何れかを選択するためのス
イッチである。
【0030】而して、上記モード切換スイッチ48によ
って手動モードが選択されたときには、前記切換装置2
2はこれとガバナ装置24を介して気化器17のスロッ
トルバルブにアクセルレバー14を連結せしめ、自動モ
ードが選択されたときには、切換装置22はこれと電磁
クラッチ27を介して気化器17のスロットルバルブに
ステップモータ28を接続せしめる。そして、自動モー
ドにおいては、前記車速センサ34の検出信号により、
車速が小さければステップモータ28の作動によって気
化器のスロットルバルブの開度を大きく調整し、車速が
大きければ同スロットルバルブの開度を逆に小さく調整
する。尚、このときスロットルバルブの開度はスロット
ルセンサ26によって検出され、その検出値はメインコ
ントローラ12を経てステップモータ28にフィードバ
ックされ、これによってスロットルバルブの開度が所定
の値に調整される。
【0031】他方、図5に示すように、前記車体2の前
部にはゴルフバッグ49を載置するためのバスケット5
0が取り付けられており、後部にはステッププレート5
1が取り付けられており、オペレータはステッププレー
ト51に立った状態でゴルフカー1に乗車して前記ハン
ドル8を操舵操作できるとともに、ブレーキレバー13
やアクセルレバー14の操作を行なうことができる。
【0032】ところで、本実施例に係るゴルフカー1は
遠隔操作によってもその発進・停止を含む走行状態が制
御され、図7に示すように、これには発信機52からの
信号を受信するためのリモコンコントローラ53が設け
られており、該リモコンコントローラ53は図示のよう
にメインコントローラ12に電気的に接続されている。
尚、発信機52にも前記発進・停止スイッチ47と同様
の発進・停止スイッチ54が備えられている。
【0033】又、図5に示すように、ゴルフカー1の走
行路面上には、所望の走行コースに沿って誘導線55が
埋設されている。
【0034】一方、図5及び図6に示すように、ゴルフ
カー1の前下部には、前記ギヤ装置9に連動して前輪3
の操舵方向と同方向に回動する回動アーム57が設けら
れており、該回動アーム57の前端部には3つの誘導線
センサ58が車幅方向に並設されている。そして、図7
に示すように、誘導線センサ58は増幅器59を介して
メインコントローラ12に電気的に接続されている。
【0035】又、図5に示すように、車体2の略中央下
腹部には定点センサ60が取り付けられており、図7に
示すように、該定点センサ60も増幅器61を介してメ
インコントローラ12に電気的に接続されている。
【0036】更に、本実施例に係るゴルフカー1におい
ては、図5及び図6に示すように、車体2の前部に障害
物センサ62と追突防止センサ63が設けられており、
図7に示すように、これらは各々増幅器64,65を介
してメインコントローラ12に電気的に接続されてい
る。尚、上記追突防止センサ63は、図5及び図6に示
すように、車体2の前、後部にそれぞれ配設される受信
器66と発信器67を有している。
【0037】その他、ゴルフカー1には、バンパスイッ
チ68、乗車スイッチ69、駐車スイッチ70、バック
スイッチ71、保守スイッチ72及び警報装置73が設
けられており、図7に示すように、これらは全てメイン
コントローラ12に電気的に接続されている。
【0038】次に、ゴルフカー1を無人で自動走行させ
る場合のメインコントローラ12による制御動作を説明
する。
【0039】メインスイッチ46をONした後、モード
切換スイッチ48によって自動モードを選択するととも
に、発進・停止スイッチ46若しくは発信機52の発進
・停止スイッチ54の操作によってメインコントローラ
42に発進指令を与えると、電磁クラッチ27が接続さ
れるとともに、切換装置22によって電磁クラッチ27
が気化器17のスロットルバルブに連結され、該スロッ
トルバルブの開度がステップモータ28によって自動調
整される。この場合、気化器17のスロットルバルブに
対しては、切換装置22によってガバナ装置24やアク
セルレバー14の連結が解除される。又、同時に電磁ブ
レーキ35がONされて制動解除がなされる。
【0040】そして、切換リレー42の作動によってバ
ッテリ38にスタータダイナモ36が接続されると、該
スタータダイナモ36はスタータモータとして機能し、
エンジン16を起動する。
【0041】ここで、本発明に係る定点情報判別装置の
構成を図1及び図2に基づいて説明する。尚、図1は本
発明に係る定点情報判別装置の構成を示すブロック図、
図2は定点群の配置を示す図である。
【0042】本発明に係る定点情報判別装置は、図2に
示すように、ゴルフカー1の車両進行方向(図示矢印方
向)に所定距離だけ離間して設置される複数の定点群G
1,G2,G3…を有している。
【0043】上記定点群G1は、互いに近接配置される
同極(N極)の磁石定点M11,M12,M13で構成されて
おり、同様に定点群G2,G3も互いに近接配置される
同極(S極)の磁石定点M21,M22,M23とM31
32,M33によってそれぞれ構成されている。
【0044】又、本発明に係る定点情報判別装置は、各
定点群G1,G2,G3…の磁石定点M11,M12,M13
…を検知する前記定点センサ60と、後輪4の回転数を
検出する前記エンコーダ34と、前記メインコントロー
ラ12を含んで構成されている。
【0045】而して、上記メインコントローラ12は、
前記定点センサ60の出力信号をA/D変換するA/D
変換器75と、定点センサ60とエンコーダ34からの
信号を受けて定点情報を判別するCPU80と、該CP
U80によって判別された定点情報を受けて前記スター
タダイナモ36、ステップモータ28、電磁クラッチ2
7、点火回路30、電磁ブレーキ35及びメインリレー
39を駆動する駆動回路90とで構成されている。
【0046】そして、上記CPU80は、エンコーダ3
4からの出力信号を受けてゴルフカー1の車速と走行距
離を算出する車速・走行距離演算部81と、定点情報判
別手段82と、該定点情報判別手段82によって判別さ
れた定点情報を受けてその情報に対応する制御動作信号
を前記駆動回路90に対して出力する動作指示部83と
で構成されている。
【0047】ところで、上記定点情報判別手段82は、
前記定点センサ60によって先に検知された磁石定点
(以下、第1定点と称す)と次に検知された磁石定点と
の距離が所定範囲内にある場合のみ、前記次に検知され
た磁石定点を後の磁石定点(以下、第2定点と称す)と
してこれと前記第1定点の磁極(N,S極)の組合せに
よって定点情報を判別するものである。
【0048】ここで、上記定点情報判別手段82の機能
を図2に示す定点群G1,G2,G3…について具体的
に説明する。
【0049】図2に示すように、磁石定点M11とM13
の距離をL1 、磁石定点M11とM21間の距離をL2 、磁
石定点M11とM23間の距離をL3 、磁石定点M11とM31
間の距離をL4 とし、最小設定距離LMIN と最大設定距
離LMAX をそれぞれ図示のようにL1 <LMIN <L2
3 <LMAX <L4 とすると、後に検知された磁石定点
を第2定点と定義するための前記所定範囲内の距離L
は、LMIN <L<LMAXで表わされる。
【0050】而して、定点センサ60が例えば定点群G
1の磁石定点M11を最初に検知すれば、この磁石定点M
11が第1定点とされ、この第1定点と同一定点群G1に
含まれる他の磁石定点M12,M13との距離は前記距離L
の範囲を外れるためにこれらの磁石定点M12,M13から
の信号は無視される。
【0051】同様に、定点センサ60が定点群G1の磁
石定点M12を最初に検知すれば、この磁石定点M12が第
1定点とされて磁石定点M13からの信号は無視され、磁
石定点M13が最初に検知されれば、この磁石定点M13
第1定点とされる。
【0052】次に、定点群G2に含まれる磁石定点M21
が検知されれば、前記第1定点(磁石定点M11,M12
13の何れか)と該磁石定点M21との距離は前記距離L
の範囲内にあるため、この磁石定点M21が第2定点とさ
れ、第1定点の磁極であるN極と第2定点の磁極である
S極との組合せ(N,S)によって定点情報(制御情
報)が判別される。
【0053】以後、定点群G2,G3…についても同様
に定点情報の判別がなされる。
【0054】而して、定点情報判別手段82は、図1に
示すように、第1、第2定点及び定点情報の判別を行な
う比較判断部84と、最小設定距離LMIN 、最大設定距
離LMAX 及び各種定点情報を記憶するメモリ部85とで
構成されている。尚、図1において、矢印は信号の流れ
方向を示す。
【0055】ところで、図7に示すメインスイッチ46
をOFFしたり、バッテリ38の端子を外すことによっ
てメインコントローラ12の電源をOFFしても、CP
U80には不図示の別のバッテリが接続されているた
め、CPU80の電源はOFFされることがなく、該C
PU80内で積算中の走行距離の値や定点情報(特に第
1定点の情報)が失われることはない。
【0056】次に、図3に示す定点群G1,G2…から
の情報の判別手順を図4に示すフローチャートに従って
以下に説明する。
【0057】図3に示すように、定点群G1,G2はゴ
ルフカー1の進行方向に沿って55cmの間隔で配置さ
れており、各定点群G1,G2は、互いに20cmの間
隔で近接配置された同一磁極(N極又はS極)の磁石定
点M11,M12とM21,M22で構成されている。又、図示
のように、最小設定距離LMIN は50cm、最大設定距
離LMAX は1m、所定範囲内の距離Lは50cm<L<
1mにそれぞれ設定されている。
【0058】而して、ゴルフカー1がスタートして定点
センサ60が例えば定点群G1の磁石定点M11を最初に
検知した場合には、その磁石定点M11が第1定点とさ
れ、その磁石定点M11からの情報としての磁極(N極又
はS極)が判断される(図4のSTEP1)。尚、第1定点
が検知されるまでの間は定点情報はクリアされるため
(STEP2)、第1定点は定点情報がクリアされた後に最
初に検知される磁石定点となる。
【0059】第1定点である磁石定点M11の磁極がS極
である場合には、積算距離がリセットされた後(STEP
2)、磁石定点M11と次に検知される磁石定点M12の間
の距離が積算され(STEP4)、その距離が最小設定距離
MIN (=50cm)以上であるか否かが判断される
(STEP5)。この場合、磁石定点M11とM12との間の距
離は20cmであって、その値は最小設定距離LMIN
(=50cm)よりも小さいため、STEP5での判断結果
はNOとなり、磁石定点M12からの信号は無視され(ST
EP6)、磁石定点M11と次の定点群G2の磁石定点M21
との間の距離が積算される(STEP4)。
【0060】一方、定点センサ60が定点群G1の磁石
定点M12を最初に検知した場合には、その磁石定点M12
が第1定点とされ、これと次の定点群G2の磁石定点M
21との間の距離が積算される(STEP4)。
【0061】而して、第1定点と定点群G2の磁石定点
21との間の距離は最小設定距離LMIN (=50cm)
以上であって、且つ、最大設定距離LMAX (=1m)以
内であるため、図4のSTEP5,7での判断結果は何れも
YESとなり、磁石定点M21が第2定点とされてこれの
情報としての磁極(N極又はS極)が判断される(STEP
8)。
【0062】第2定点としての磁石定点M21の磁極がS
極である場合には、第1定点と第2定点の磁極の組合せ
は(S,S)となり、このときゴルフカー1に対して第
1制御動作(円滑に停止した後、次の指示があるまで駐
車する動作)が実行される(STEP9)。
【0063】又、磁石定点M21の磁極がN極である場合
には、第1定点と第2定点の磁極の組合せは(S,N)
となり、このときゴルフカー1に対して第2制御動作
(6Km/hから8Km/hへ増速する動作)が実行される(ST
EP10)。
【0064】ところで、第1定点がN極である場合に
は、図4に示すSTEP3〜STEP8と全く同じ処理(図4に
STEP3’〜STEP8’にて表示)がなされる。
【0065】そして、第2定点の磁極がS極である場合
には、第1定点と第2定点の磁極の組合せは(N,S)
となり、このときゴルフカー1に対して第3制御動作
(6Km/hから3Km/hへ減速する動作)が実行される(ST
EP11)。
【0066】又、第2定点の磁極がN極である場合に
は、第1定点と第2定点の磁極の組合せは(N,N)と
なり、このときゴルフカー1に対して第4制御動作(所
定時間だけ一端停止した後、自動的に走行を開始する動
作)が実行される(STEP12)。
【0067】而して、上記第1〜第4制御動作の何れか
が実行された後、定点情報はクリアされ(STEP2)、以
後同様の処理が繰り返される(STEP13)。尚、本実施
例では、定点センサ60が最大設定距離LMAX (=1
m)を超えた時点においても定点情報がクリアされる。
【0068】以上のように、本実施例では第1定点と第
2定点の磁極N,Sの組合せ(S,S),(S,N),
(N,S),(N,N)によって第1〜第4制御動作に
対応する4種類の定点情報を判別することができるが、
各定点群G1,G2…は互いに近接配置される複数の磁
石定点M11,M12,M21,M22…によって構成されるた
め、たとえその何れかの磁石定点の近傍に定点センサ6
0が位置する状態でゴルフカー1が停止した場合であっ
ても、定点センサ60は少なくともその定点群G1,G
2…に含まれる他の磁石定点を所定速度以上で通過する
ためにその磁石定点を検知することができる。
【0069】そして、先の定点(第1定点)と次に検知
された磁石定点との距離Lが所定範囲内にある場合の
み、つまり、先の定点が含まれる定点群の次の定点群に
含まれる磁石定点を検知した場合のみ、その磁石定点を
後の定点(第2定点)として該後の定点(第2定点)と
前記先の定点(第1定点)の磁極(N,S極)の組合せ
によって定点情報が判別されるため、たとえゴルフカー
1が磁石定点の近傍で停止した場合であっても、定点情
報をゴルフカー1に正確、且つ、確実に伝達することが
できる。
【0070】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
れば、車両進行方向に近接配置される複数の同極の磁石
定点から成る定点群を軌道上に所定距離離間させて複数
設置するとともに、各定点群の磁石定点を検知する定点
検知手段と、磁石定点間の距離を検出する距離検出手段
と、前記定点検知手段によって先に検知された磁石定点
と次に検知された磁石定点との距離が所定範囲内にある
場合のみ、前記次に検知された磁石定点を後の磁石定点
としてこれと前記先に検知された磁石定点の磁極の組合
せによって定点情報を判別する定点情報判別手段を含ん
で軌道走行車両における定点情報判別装置を構成したた
め、軌道走行車両が磁石定点の近傍で停止した場合で
も、磁石定点の磁極の組合せによって情報を車両に確実
に伝達することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報判別装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】定点群の配置の一例を示す説明図である。
【図3】定点群の配置の他の例を示す説明図である。
【図4】本発明の情報判別装置による定点情報の判別手
順を示すフローチャートである。
【図5】ゴルフカーの主要構成を示す側面図である。
【図6】ゴルフカーの主要構成を示す平面図である。
【図7】ゴルフカーの主要構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 ゴルフカー(軌道走行車両) 34 エンコーダ(距離検出手段) 60 定点センサ(定点検知手段) 82 定点情報判別手段 G1〜G3 定点群 M11〜M33 磁石定点
フロントページの続き (72)発明者 溝川 隆司 静岡県磐田市新貝2500番地ヤマハ発動機 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−358962(JP,A) 特開 平5−324070(JP,A) 特開 昭60−164816(JP,A) 特開 平5−189028(JP,A) 特開 昭61−45308(JP,A) 実公 平4−45041(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両進行方向に近接配置される複数の同
    極の磁石定点から成る定点群を軌道上に所定距離離間さ
    せて複数設置するとともに、各定点群の磁石定点を検知
    する定点検知手段と、磁石定点間の距離を検出する距離
    検出手段と、前記定点検知手段によって先に検知された
    磁石定点と次に検知された磁石定点との距離が所定範囲
    内にある場合のみ、前記次に検知された磁石定点を後の
    磁石定点としてこれと前記先に検知された磁石定点の磁
    極の組合せによって定点情報を判別する定点情報判別手
    段を含んで構成されることを特徴とする軌道走行車両に
    おける定点情報判別装置。
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KR101832189B1 (ko) 2015-07-29 2018-02-26 야마하하쓰도키 가부시키가이샤 이상화상 검출장치, 이상화상 검출장치를 구비한 화상 처리 시스템 및 화상 처리 시스템을 탑재한 차량

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