JP3354298B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びその合成樹脂複合体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及びその合成樹脂複合体Info
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Description
ン系樹脂、アクリル系ゴム状重合体の存在下でビニル系
単量体を重合したビニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重
合体、及び重量平均分子量が20万以上であるビニル系
重合体とからなる耐フロン性及び機械的物性に優れたた
熱可塑性樹脂組成物及びこの熱可塑性樹脂組成物の成形
体とウレタン発泡体からなる合成樹脂複合体に関する。
有スチレン系樹脂は高い衝撃性と剛性、成形加工性、光
沢及び外観等に優れ、工業用部品や家庭用電気製品とし
て数多く使用されている。そして、ABS樹脂は、例え
ば、家庭用冷蔵庫の外箱と内箱の間に断熱のために使用
する発泡硬質ウレタンの発泡剤であるフロン11に対し
て、耐環境応力亀裂性を有することから冷蔵庫の内箱の
素材として使用されている。
フロン11等の特定フロンは、オゾン層破壊原因物質と
して指摘され、地球環境保護の視点から製造の中止が計
画されている。そこで環境破壊の可能性のより少ない代
替フロンの使用が計画されているが、発泡剤として使用
が予定されているフロン141b(即ち1,1−ジクロ
ロ−1−フロロエタン)及びフロン123(即ち1,1
−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタン)の様な代
替フロンは、フロン11に比べて樹脂への浸透力が高
く、従って代替フロンを発泡剤として使用して製造され
る合成樹脂複合体にABS樹脂を用いると割れの発生す
る可能性が高い。
を著しく高め、耐フロン性に優ぐれたいわゆる高ニトリ
ル樹脂(特開昭62−228860号公報)も存在する
が、アクリロニトリル含有率の高い樹脂は、樹脂が黄色
味を呈するため成形品も黄色味を帯び、また熱安定性及
び真空成形性に劣る等の問題点を抱えている。
樹脂に代表されるジエン系ゴム含有スチレン系樹脂その
ものの耐環境応力亀裂性の改善、特に代替フロンの改
良、及びこの樹脂を用いた成形体とウレタン発泡体から
なる合成樹脂複合体に係わる前述の問題点を解決するべ
く鋭意検討した結果、ジエンゴム含有スチレン系樹脂、
アクリル系ゴム状重合体の存在下で一種類以上のビニル
系単量体を重合して得られたビニル樹脂含有アクリル系
ゴム状重合体、及び重量平均分子量が20万以上である
ビニル系重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物とするこ
とにより目的に到達した。
樹脂組成物は、ジエン系ゴム含有スチレン系樹脂
《(A)成分》、ガラス転移温度が20℃以下で、かつ
ゲル含有率が70%以下であるアクリル系ゴム状重合体
100重量部の存在下で1種類以上のビニル系単量体1
〜200重量部を重合することにより得られたビニル系
樹脂含有アクリル系ゴム状重合体《(B)成分》、及び
重量平均分子量が20万以上で、かつガラス転移温度が
20℃を越えるビニル系単量体の重合体《(C)成分》
とを含有することを特徴とし、各成分の割合は(A)成
分100重量部に対して、(B)成分1〜50重量部、
及び(C)成分0.75〜48重量部であり、かつ
(B)成分+(C)成分の合計量は5〜60重量部から
なるものである。更に、この熱可塑性樹脂組成物の成形
体とウレタン発泡体とからなる合成樹脂複合体とするこ
とにある。
チレン系樹脂とはジエン系ゴム成分と樹脂成分とからな
る。ジエン系ゴム成分としては、ブタジエン、イソプレ
ン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、シクロペンタ
ジエン等の共役ジエン単量体、及び2,5−ノルボルナ
ジエン、4−エチリデンノルボルネン、1,4−シクロ
ヘキサジエン等の非共役ジエン単量体等の単独重合体、
又は共役ジエン単量体もしくは非共役ジエン単量体とス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香
族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル単量体、メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチル
アクリレート等のアクリル酸エステル単量体、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、オクチルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブチレン、2−ブテン等のオレフィン単量体、
マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイ
ミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量
体、無水マレイン酸等の酸無水物単量体、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエー
テル、ヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエ
ーテル、フェニルビニルエーテル、グリシジルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル単量体、メチルビニルケト
ン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン単量体等を
共重合したものを用いることができる。
として多官能性ビニル単量体を共重合させた共重合体も
使用することができる。この多官能性ビニル単量として
は、ジビニルベンゼン、エチレングリコ−ルジメタクリ
レート、1,3−ブチレングリコ−ルジメタクリレー
ト、プロピレングリコ−ルジメタクリレート、シアヌル
酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、アリルアク
リレート、アリルメタクリレート、ビニルアクリレー
ト、ビニルメタクリレート、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
分は、グラフト活性点を有していることが必要であり、
具体的にはゴム成分中に炭素ー炭素二重結合を有してい
ることが好ましい。
く、乳化重合、溶液重合等の公知の技術を用いることが
できる。また(A)成分のジエン系ゴム成分は一種類で
ある必要はなく、別途重合された二種類以上のゴム成分
の混合物であってもよい。
1〜40重量%で、さらに3〜30重量%が好ましい。
1重量%未満では、衝撃強度が十分でなく、また40重
量%を越えると剛性が不十分となる。
チレン系樹脂の樹脂成分を構成する単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブ
チルスチレン等の芳香族ビニル単量体とアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体が必
須であり、これらの単量体だけでもよいが、これらとさ
らにメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレート等のアクリル
酸エステル単量体、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチル
メタクリレート等のメタクリル酸エステル単量体、アク
リルアミド、メタクリルアミド等のアミド系単量体、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の不飽和カルボ
ン酸単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソ
ブチレン、2−ブテン等のオレフィン単量体、マレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体、無水マ
レイン酸等の酸無水物単量体、メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ヘキ
シルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、フ
ェニルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル等の
ビニルエーテル単量体、メチルビニルケトン、フェニル
ビニルケトン等のビニルケトン単量体等を単独又は併用
して共重合させてもよい。
芳香族ビニル単量体とシアン化ビニル単量体の含有が必
須で、さらにはシアン化ビニル単量体が20〜50重量
%含まれることが好ましい。特に好ましいのは25〜4
5重量%である。20重量%未満であると合成樹脂複合
体の耐フロン性が十分でなく、50重量%を越えると該
熱可塑性樹脂組成物が成形加工時の熱履歴により黄変し
てしまう。
にジエン系ゴム成分と樹脂成分からなるが、粒子状構造
をとるジエン系ゴム成分と連続相である樹脂成分との界
面に、グラフト構造を介在していることが必要である。
このような構造は、ジエン系ゴム成分の存在下で樹脂成
分を構成する単量体の一部あるいは全部を重合する所謂
グラフト重合法により達成されることは公知であるが、
本発明の(A)成分も公知のグラフト重合技術により製
造できる。
分の含有率を調節するためには、(A)成分に別途重合
された樹脂成分を混合することも可能である。別途重合
された樹脂成分はグラフト重合で得られた樹脂成分と同
一組成である必要はない。例えばポリブタジエンの存在
下でアクリロニトリル及びスチレンをグラフト重合して
得た(A)成分には、アクリロニトリル−スチレン共重
合体を樹脂成分と混合することが出来るし、また別途ア
クリロニトリル、スチレン及びα−メチルスチレンを重
合して得たアクリロニトリル−スチレン−α−メチルス
チレン共重合体をも混合することが出来る。
は、これまで述べたとおり、ジエン系ゴム成分の存在下
で重合した際にグラフト重合した重合体及びグラフト重
合しないで存在する重合体並びにジエン系ゴム成分の含
有率を調節するために混合された重合体をいう。
含有スチレン系樹脂の具体例を示すと、ABS(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、耐熱ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−α−メチルスチレ
ン)樹脂、AES(アクリロニトリル−EPDM−スチ
レン)樹脂、MABS(メチルメタクリレ−ト−ブタジ
エン−スチレン)樹脂等が挙げられる。
ニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重合体について説明す
る。本発明で用いる(B)成分中のアクリル系ゴム状重
合体は例えばメチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、
ステアリルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等のアクリル
酸エステル単量体の単独重合体又は共重合体、及びヘキ
シルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレ
ート、ドデシルメタクリレート、デシルメタクリレー
ト、オクタデシルメタクリレート、ステアリルメタクリ
レート及びペンチルメタクリレートから選ばれたメタク
リル酸エステル単量体の単独重合体又は共重合体、並び
に、アクリル酸エステル単量体とメチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、ヒドロキシメタクリレート、及び上記メタクリル酸
エステル単量体等の1種もしくは2種類以上の単量体を
共重合して得られるゴム状重合体等が挙げられる。
合体は、アクリル系ゴム状重合体の重合に際し多官能性
ビニル単量体を用いたものでも用いないものでもよい。
多官能性ビニル単量体としては、エチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、プロピレングリコールジメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、ジビニルベンゼン、アリルアクリ
レート、アリルメタクリレート、ビニルアクリレート、
ビニルメタアクリレート等が挙げられる。多官能性ビニ
ル単量体単位がアクリル系ゴム重合体中に存在すると、
ビニル系単量体を重合した際グラフト活性点となり一部
グラフト重合する。また、多官能性ビニル単量体単位は
存在しても8重量%以下(以下は0を含む)であること
が好ましい。8重量%を越えると耐フロン性が低下して
好ましくはない。
ラス転移温度が20℃以下であることが必要で、さらに
10℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が2
0℃を越えると、耐フロン性及び耐衝撃性が悪くなる。
ゲル含有率が70%以下であることが必要であり、また
好ましいゲル含有率は50%以下である。アクリル系ゴ
ム状重合体のゲル含有率が70%より大きいと耐フロン
性が著しく悪くなり好ましくない。
ゴム状重合体の約1.0gを精秤し(S0 gとする)、
400メッシュのステンレス製金網で作成した籠の中に
入れて100gのトルエン中に浸漬し、5℃で24時間
放置後、籠を引き上げ室温で風乾した後の不溶分重量S
1 gを測定し、一般式(I)に従って算出した値をい
う。 (S1 /S0 )×100(%) (I)
ム状重合体の存在下でビニル系単量体を重合するが、具
体的にはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル単量体、アク
リロニトリル、メタクリロニトル等のシアン化ビニル単
量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト等のメタクリル酸エステル単量体、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オ
クチルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2
−エトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート等のアクリル酸エステル単量体等が挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。なお、(B)
成分のビニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重合体中のビ
ニル系樹脂成分はガラス転移温度が20℃を越えること
が好ましい。
合体及びビニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重合体の重
合方法は、特に制限はなく、乳化重合、懸濁重合、溶液
重合、塊状重合等の公知技術を使用できるが、乳化重合
による製造が工業的に最も有利である。なぜならば、本
発明では、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を
含有する該熱可塑性樹脂組成物を製造する際に、(B)
成分重合体の乳化液と(C)成分重合体の乳化液を混合
して得た重合体混合物と(A)成分とを混合して製造す
ることがより好ましいからである。
移温度及びゲル含有率を有するアクリル系ゴム状重合体
100重量部の存在下でビニル系単量体を1〜200重
量部を重合して得られるが、好ましいビニル系単量体は
50〜160重量部である。ビニル単量体が200重量
部を越えると耐フロン性が悪くなり、1重量部未満で
は、(B)成分の(A)成分に対する相溶性が不充分で
ある。
体重合体について説明する。本発明の(C)成分を構成
するビニル系単量体を例示するとスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等の芳
香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニト
ル等のシアン化ビニル単量体、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート等のメタクリル酸エステ
ル単量体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデ
シルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−エト
キシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエエチルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル単量体等アクリルアミド、メタクリルアミ
ド等のアミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸等の不飽和カルボン酸単量体、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブテン等のオ
レフィン単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、
N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマ
レイミド系単量体、無水マレイン酸等の酸無水物単量
体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オク
タデシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、グ
リシジルビニルエーテル等のビニルエーテル単量体、メ
チルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン単量体等が挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。
を越えることが必要である。更に好ましいガラス転移点
は30℃以上である。ガラス転移点が20℃以下である
と、該熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が低下するので好ま
しくはない。
を検量線としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)で測定した重量平均分子量が20万以上で
あることが必要である。更に好ましい重量平均分子量は
30万以上である。重量平均分子量が20万未満である
と該熱可塑性樹脂組成物の真空成形時に肉厚が不均一に
なりやすい。
ては特に制限はなく、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、
塊状重合等の公知の技術を使用できるが、乳化重合によ
る製造が工業的に最も有利である。なぜならば、一つに
は、本発明では、(B)成分と(C)成分の乳化液の混
合を行う際に都合がよいからであり、もう一つには、乳
化重合を用いれば、高分子量の重合体を容易に製造する
ことが出来るからである。
し、ビニル系単量体の選択は、得られた(C)成分重合
体のガラス転移温度及び重量平均分子量が本発明の規定
を満足する限りにおいて任意である。
で、連鎖移動剤を使用することは可能である。使用しう
る連鎖移動剤は特に制限はなく、例えばオクチルメルカ
プタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、
チオグリコール酸、チオグリコール酸エチル、o−メル
カプト安息香酸エチル、四塩化炭素等のハロゲン化合
物、リモネン、テルピノレン等の炭化水素、トリニトロ
ベンゼン等のニトロ化合物、ベンゾキノン等が挙げられ
る。
て、(B)成分1〜50重量部、及び(C)成分0.7
5〜48重量部を含有し、かつ(B)成分+(C)成分
の合計量が5〜60重量部となるように混合して熱可塑
性樹脂組成物を製造する。さらに好ましくは、(A)成
分100重量部に対し、(B)成分1.5〜35重量
部、(C)成分1.8〜37.5重量部で、かつ(B)
成分+(C)成分の合計量6〜50重量部である。
(A)成分100重量部に対し、(B)成分の量が1重
量部未満であると該熱可塑性樹脂組成物の耐フロン性が
不充分となり、(B)成分+(C)成分の合計量が5重
量部未満であると該熱可塑性樹脂組成物の真空成形性に
劣り、また60重量部を越えると剥離性が生じ易くな
る。
分、(B)成分、及び(C)成分を溶融混合して得られ
るが、その方法には特に制限がない。例えばヘンシェル
ミキサーあるいはタンブラー等で配合後、スクリュー式
押出機、ブラベンダー、バンバリーミキサー、コニー
ダ、混合ロール等の公知の溶融混合方法を用いて得るこ
とができる。
分、及び(C)成分の混合手順の方法としては、(B)
成分重合体の乳化液と(C)成分重合体の乳化液とを混
合した後、分離して得られた重合体混合物を(A)成分
と混合する方法が望ましい。
部に対して、(B)成分1〜50重量部及び(C)成分
0.75〜48重量部で、かつ(B)成分+(C)成分
の合計量が5〜60重量部となることを満足する条件で
(B)成分重合体の乳化液20〜85重量%(重合体の
固形分として)と(C)成分重合体の乳化液15〜80
重量%(重合体の固形分として)とをそれぞれ乳化液状
態で混合した後、分離して重合体混合物を得、前述した
混合方法で(A)成分と混合する。さらに重合体の固形
分として好ましい(B)成分重合体の乳化液は25〜7
0重量%、(C)成分重合体の乳化液30〜75重量%
である。また、(B)成分重合体の乳化液が20重量%
未満では該熱可塑性樹脂組成物の耐フロン性が劣り、8
5重量%を越えると該熱可塑性樹脂組成物からなる成形
体が層剥離現象を起こしてしまう。
(C)成分重合体の乳化液とを混合するが、(B)成分
あるいは(C)成分が乳化重合で製造される場合には、
乳化重合により得られた乳化液をそのまま使用できる
が、他の重合法により製造される場合には、得られた重
合物を乳化する工程が必要である。重合物の乳化法につ
いては特に制限はなく、公知技術を任意に使用できる。
例えば、重合物溶液を乳化剤と水と共に混合撹拌して乳
化液とした後に溶媒を除去する方法、重合物を粉砕して
得られた微粉を乳化剤と水と共に混合攪拌して乳化液と
する方法、重合物を乳化液と水の存在下で粉砕して乳化
液とする方法等があるが、これらに限定されるものでは
ない。
あるいは重合体の乳化に用いる乳化剤の種類は特に制限
がなく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性
剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から任
意に選択し得るが、アニオン性界面活性剤が最も有利に
使用できる。
く、固定容器型混合装置、回転容器型混合装置、パイプ
ラインミキサー、スタチックミキサー等の装置を使用し
て混合を行うことが出来る。
成分からなる重合体混合物を分離する方法は特に制限は
なく、乳化液に、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸等の酸、塩
化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、硫
酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の電解質、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合
体、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子等の
析出剤を添加する方法、乳化液を凍結して乳化破壊する
方法、乳化液を高温気体中に憤霧する方法等が例示でき
る。
体乳化液との混合液から分離された重合体混合物は、更
に溶融混練装置に供給して溶融混練することができる。
使用できる溶融混練装置としては、例えば、バンバリー
ミキサー、インテンシブミキサー、コニーダー、エクス
トルーダー、ロール等がある。また、脱水機構を有する
溶融混練装置を用いることも出来るが、当該装置を用い
た場合には、乳化液と析出剤とを当該装置に連続的に供
給して、混合、乳化破壊、脱水、乾燥、溶融混練を同一
装置内で連続的に行うことも可能である。
要に応じて他の熱可塑性樹脂、分散剤、滑剤、酸化防止
剤、抗菌剤、顔料等を添加することも可能である。
性、耐衝撃強度及び真空成形性が均衡して優れた特性を
有しているので、合成樹脂複合体として用いることが出
来る。
た成形体とポリウレタン発泡体とからなる合成樹脂複合
体について説明する。本発明の合成樹脂複合体は該熱可
塑性樹脂組成物を用いての予め成形加工された成形体の
存在下で、ポリイソシアネート、ポリオール、及び発泡
剤を主成分とする混合物を反応させて製造されるが、本
発明のウレタン発泡体の組成及び製法は特に制限がな
い。
ソシアネートの具体例にはトリレンジイソシアネート、
o−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4−ジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソ
シアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、
1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート
等がある。またポリオールの具体例には1,4−ブタン
ジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリ(エチレンオキサイド−プロピレンオキサイ
ド)共重合体、α,ω−ポリカプロラクトンジオール、
α,ω−ポリブタジエンジオール等のジオール類、グリ
セリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、ペ
ンタエリスリトール、メチルグリコシド、ソルビトー
ル、シュークローズ等があり、またエチレンオキサイド
あるいはプロピレンオキサイドとこれらのポリオールと
の付加物が挙げられる。
2、フロン113、フロン123、フロン141b、塩
化メチレン等がある。
泡剤として作用する水、有機スズ化合物、3級アミンに
代表される触媒、気泡安定剤として作用する界面活性剤
等を使用することは公知であり、これらの使用方法につ
いて多数の技術が開示されているが、本発明ではウレタ
ン発泡処方については特に制限はない。
細に説明する。なお例中の部及び%は重量基準で示し
た。
る。 (1) (A)成分について 表1に示したABS樹脂粉末とAS樹脂とを表1に示す
割合で配合し、(A)成分のA−1〜A−4を得た。な
お、(A)成分に用いたAS樹脂のGPCによる重量平
均分子量は20万未満であった。
ム2部をオートクレーブに仕込み、攪拌しながら65℃
に加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005
部、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム・2水塩0.
01部、及びナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシ
レート・2水塩0.3部を純水10部に溶解した水溶液
を注加した。次いで、表2に示した組成の単量体混合液
100部の20%をオートクレーブに注加し、過硫酸カ
リウム0.2%水溶液2.5部を添加し重合を開始し
た。重合開始と同時に、前記単量体混合物の残量を4時
間かけて連続添加した。また重合開始と同時に、過硫酸
カリウム0.05部を20部の純水に溶解した水溶液を
6時間かけて連続添加した。過硫酸カリウム溶液の添加
終了後、オートクレーブの内容物を冷却して重合を終了
し、(a)−1〜(a)−6を得た。得られたアクリル
系ゴム状重合体の性質を表2に合わせて示した。
重合体 表2に示したアクリル系ゴム状重合体ラテックス100
部(固形分として)とステアリン酸カリウム2部及び純
水50部をオ−トクレ−ブに仕込み、撹拌しながら50
℃に加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005
部、エチレンジアミン4醋酸4ナトリウム・2水塩0.
01部、及びナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシ
レ−ト・2水塩0.3部を純水10部に溶解した水溶液
を注加した。次いで、表3に示したビニル系単量体混合
液100部にタ−シャリ−ブチルパ−アセテ−ト0.1
部を溶解した混合液を5時間かけて連続添加した。単量
体混合液の添加終了後、タ−シャリ−ブチルパ−アセテ
−ト0.1部を添加し、70℃に昇温して、さらに2時
間撹拌して重合を終了してB−1〜B−8を得た。得ら
れたビニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重合体のアクリ
ル系ゴム状重合体とビニル系単量体混合物の割合を表4
に示した。
−ブに仕込み、撹拌しながら50℃に加熱した。ここ
に、硫酸第1鉄・7水塩0.005部、エチレンジアミ
ン4醋酸4ナトリウム・2水塩0.01部、及びナトリ
ウムホルムアルデヒドスルフォキシレ−ト・2水塩0.
3部を純水10部に溶解した水溶液を注加した。次い
で、表5に示した組成のビニル単量体混合液100部を
4時間かけて連続添加した。単量体混合液の添加終了
後、ジイソプロピルベンゼンハイドロパ−オキサイド
0.1部を添加し、系を70℃に昇温して、さらに2時
間撹拌して重合を終了し、C−1〜C−3を得た。得ら
れたビニル系重合体の重量平均分子量及びガラス転移温
度を表5に合わせて示した。
液混合を基にした重合体混合物 実験例3:(B)成分と(C)成分の両乳化液を混合し
て得た重合体混合物(D)の製造 (B)成分重合体の乳化液と(C)成分重合体の乳化液
とを表6の配合比(重合体の固形分として)で混合し、
塩化カルシウム・2水塩5部を純水400部に溶解した
水溶液を80〜95℃に加熱し、ここに、前記の混合乳
化液を撹拌しながら注加して析出した。得られたスラリ
−をろ過、水洗し、70℃雰囲気で乾燥して表6に示し
た重合体混合物D−1〜D−16を得た。
レン35%からなるABS樹脂粉末とアクリロニトリル
70%、スチレン30%からなるAS樹脂とを表1に示
す割合で配合した(A)成分A−1の100部と表6の
乳化液の混合状態から得た重合体混合物(D)のD−2
の5部とを配合して二軸押出機230℃で溶融混練して
熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成
物を用いて射出成形機で評価用サンプルを作成して物性
測定を行ないその結果を表7に合わせて示した。
た重合体混合物(D)とを表7、表8に示す割合で配合
して二軸押出機230℃で溶融混練して熱可塑性樹脂組
成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて射出
成形機で評価用サンプルを作成して物性測定を行ないそ
の結果を表7,表8に合わせて示した。
して(B)−2を9部、及び(C)成分として(C)−
1を6部混合した混合物を二軸押出機230℃で溶融混
合して、熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂
組成物を用いて射出成形機で評価用サンプルを作成して
物性測定を行なった。その評価結果を表9に示した。
して(B)−2を9部、及び(C)成分として(C)−
1を6部混合した混合物を二軸押出機230℃で溶融混
合して、熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂
組成物を用いて射出成形機で評価用サンプルを作成して
物性測定を行なった。その評価結果を表9に示した。
た重合体混合物(D)とを表10に示す割合で配合して
二軸押出機230℃で溶融混練して熱可塑性樹脂組成物
を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて射出成形
機で評価用サンプルを作成して物性測定を行ないその結
果を表10に合わせて示した。
下の方法により求めた。 (1)ガラス転移温度 (B)成分あるいは(C)成分乳化液をメタノ−ル中に
滴下して得た固体を乾燥し、デュポン式測定機である9
10示差走査熱量計及び990熱分析計を用いて測定し
た。 (2)重量平均分子量 東ソー株式会社製HLC−802A型ゲルパ−ミエ−シ
ョウンクロマトグラフィ−に、同社製GMH−6型カラ
ムを2本直列して測定した。検出器は屈折計を用い、溶
媒はテトラヒドロフランを使用した。なお、試料は、
(C)成分重合体の乳化液をメタノ−ル析出して得た固
体を用いた。 (3)ゲル含有率 (B)成分重合体あるいは(C)成分重合体の乳化液を
メタノール中に滴下して得た固体を乾燥した。その約
1.0gを精秤して、既述の方法で測定し算出した。但
し、(B)成分重合体と(C)成分重合体とでは使用す
る溶媒が異なり、(B)成分ではメチルエチルケトン、
(C)成分ではトルエンを用いた。
−256に準拠し、厚み1/4インチノッチ付き試験片
で測定した。 (5)メルトフロ−レ−ト:JIS K−6874に準
拠し、温度220℃、荷重10kgfで測定した。 (6)耐フロン性:ベルゲン(Bergen)の1/4
楕円法に準拠して評価した。即ち、200×200×2
mmのテストサンプルを230℃でプレス成形により作
成した後、1/4楕円治具に固定し、フロン141b雰
囲気下で24時間放置後、クラックを生じている最小の
歪(臨界歪)を求めた。 (7)剥離性:東芝IS50EP射出成形機で、成形温
度230℃、射出速度70%、金型温度50℃の条件で
50mm×100mm×2mmの平板を成形した。成形
品のゲート部を折り、切断面の剥離状態を目視で観察し
た。ゲート近傍の平板面上の表面層に剥離が生じない場
合を○、若干表面層に剥離が認められるものを△、表面
層に剥離が生じる場合を×と評価した。
を示す。SMはスチレン、ANはアクリロニトリル、P
Bdはポリブタジエン、n−BAはノルマルブチルアク
リレート、iso-BAはイルブチルアクリレート、EAは
エチルアクリレート、MMAはメチルメタアクリレー
ト、EDMAはエチレングリコールジメタクリレートを
表す。
体とウレタン発泡体とからなる合成樹脂複合体について
説明する。 実施例20 表2に示す(a)−1のアクリルゴムラテックスの存在
下で表3に示す(b)−1の組成のモノマーを重合して
できるアクリル系ゴム状重合体(B)−2の乳化液と
(C)−1の乳化液を乳化状態で混合して得られた重合
体混合物(D)−2の5部と(A)−1の100部を混
合して二軸押出機230℃で溶融混合して、熱可塑性樹
脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂組成物を用いて、以
下の真空成形性の評価を行った。該熱可塑性樹脂組成物
をTダイ付き単軸押出機に供給して、220℃で溶融し
て平均肉厚1mmの平板に加工した。得られた平板を予
備乾燥し、プラグアシスト式圧空真空成形機で平板の表
面温度を約160℃に制御しつつ成形加工して、図1に
示した無蓋箱状の熱可塑性樹脂組成物の成形体を得た。
この時の成形品の肉厚は目視観察で均一であった。
無蓋箱状の鋼製の成形体と組み合わせ、両成形体で囲ま
れた空間にトリレンジイソシアネート110部、メチル
グリコシドとプロピレンオキサイドとの付加物(水酸基
当量110)100部、フロンン41b30部、水3.
5部、ジ−n−オクチルスズラウレート0.4部、テト
ラメチルグアニジン0.2部からなる混合物を注入し、
50℃で30分間反応させて合成樹脂複合体を得た。次
に、この合成樹脂複合体を用いて冷熱サイクル試験を行
った。得られた合成樹脂複合体を恒温槽内に置き、−1
0℃/3時間〜40℃/3時間の冷熱サイクルを2回繰
り返した。冷熱サイクル試験後の合成樹脂複合体から熱
可塑性樹脂組成物の成形体を取り外し、その外観を観察
したが割れ等は認められなかった。
75mm×長さ256mm×高さ30mmで、ウレタン
発泡体の厚みは5mmである。
(D)とを2軸押出機230℃で溶融混合して、熱可塑
性樹脂組成物を得た。これらの熱可塑性樹脂組成物をそ
れぞれ実施例20と同様に真空成形性及び冷熱サイクル
試験の評価を行った。それらの評価結果を表11に熱可
塑性樹脂組成物の組成比と合わせて示した。
肉厚を目視で観察し均一であるかどうか判断し、均一で
ある場合を○、やや不均一である場合を△とし、不均一
である場合を×と評価し、均一品を合格とした。また、
冷熱サイクル試験は試験後の合成樹脂複合体から熱可塑
性樹脂組成物の成形体を取り外し、その外観を観察し割
れ、白化等がなく良好な外観を呈する場合を○、割れ又
は白化部分がある場合は×とした。
して(B)−2を9部、及び(C)成分として(C)−
1を6部混合した混合物を二軸押出機230℃で溶融混
合して、熱可塑性樹脂組成物を得た。これらの熱可塑性
樹脂組成物をそれぞれ実施例20と同様に真空成形性及
び冷熱サイクル試験の評価を行った。無蓋箱状の熱可塑
性樹脂成形体はその肉厚は均一であり、また冷熱サイク
ル試験でも熱可塑性樹脂成形体には割れは認められなか
った。
して(B)−2を9部、及び(C)成分として(C)−
1を6部混合した混合物を二軸押出機230℃で溶融混
合して、熱可塑性樹脂組成物を得た。これらの熱可塑性
樹脂組成物をそれぞれ実施例20と同様に真空成形性及
び冷熱サイクル試験の評価を行った。無蓋箱状の熱可塑
性樹脂成形体はその肉厚は均一であり、また冷熱サイク
ル試験でも熱可塑性樹脂成形体には割れは認められなか
った。
押出機230℃で溶融混合して、熱可塑性樹脂組成物を
得た。これらの熱可塑性樹脂組成物をそれぞれ実施例2
0と同様に評価を行った。それらの評価結果を表12に
熱可塑性樹脂組成物の組成比と合わせて示した。
して(B)−1を9部、及び(C)成分として(C)−
3を6部混合した混合物を二軸押出機230℃で溶融混
合して、熱可塑性樹脂組成物を得た。これらの熱可塑性
樹脂組成物をそれぞれ実施例20と同様に評価を行っ
た。無蓋箱状の熱可塑性樹脂成形体はその肉厚は不均一
であり、また冷熱サイクル試験では熱可塑性樹脂成形体
には割れは認められなかった。
ン系樹脂、ビニル系樹脂含有アクリル系ゴム状重合体、
及び重量平均分子量20万以上のビニル系重合体からな
る熱可塑性樹脂組成物は耐衝撃強度及び耐フロン性が均
衡して優れており、また真空成形性が良く、さらにこの
熱可塑性樹脂組成物を用いた成形体とウレタン発泡体か
なる合成樹脂複合体は、冷熱サイクル等の使用環境下で
のクラックの発生が抑制されるため、断熱材、制振材、
遮音材等の用途に有効である。
を示す。(b)は合成樹脂複合体の上面図を示す。
(c)は上記(b)の合成樹脂複合体のA−A’断面図
を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の(A)成分、(B)成分及び(C
成分)を含有し、その各成分の割合は(A)成分100
重量部に対して、(B)成分1〜50重量部及び(C)
成分0.75〜48重量部であり、かつ(B)成分+
(C)成分の合計量は5〜60重量部を含有することを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 (A)成分:ジエン系ゴム含有スチレン系樹脂 (B)成分:ガラス転移温度が20℃以下で、かつゲル
含有率が70%以下であるアクリル系ゴム状重合体10
0重量部の存在下で1種類以上のビニル系単量体1〜2
00重量部を重合することにより得られたビニル系樹脂
含有アクリル系ゴム状重合体 (C)成分:重量平均分子量が20万以上で、かつガラ
ス転移温度が20℃を越えるビニル系単量体の重合体 - 【請求項2】 (B)成分のビニル系樹脂含有アクリル
系ゴム状重合体の乳化液と(C)成分の重合体の乳化液
とを混合した後、分離して得た重合体混合物に(A)成
分のジエン系ゴム含有スチレン系樹脂を混合して得たも
のであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の熱可塑性樹
脂組成物の成形体とウレタン発泡体からなる合成樹脂複
合体。 - 【請求項4】 請求項3記載の合成樹脂複合体と鋼板か
らなる断熱鋼板−合成樹脂積層体。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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TW083108441A TW354323B (en) | 1993-09-28 | 1994-09-13 | Thermoplastic resin composition and its synthetic resin composite |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19339094A JP3354298B2 (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 熱可塑性樹脂組成物及びその合成樹脂複合体 |
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JPH0859947A JPH0859947A (ja) | 1996-03-05 |
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ID=16307146
Family Applications (1)
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JP19339094A Expired - Lifetime JP3354298B2 (ja) | 1993-09-28 | 1994-08-17 | 熱可塑性樹脂組成物及びその合成樹脂複合体 |
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JPH09316291A (ja) * | 1996-05-30 | 1997-12-09 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 熱可塑性樹脂成形体及びその製造方法 |
JP3561088B2 (ja) * | 1996-07-12 | 2004-09-02 | 鐘淵化学工業株式会社 | ゴム含有樹脂組成物を用いてなるスチレン系樹脂組成物 |
-
1994
- 1994-08-17 JP JP19339094A patent/JP3354298B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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