JP3361360B2 - 樹脂組成物及び耐フロン性冷蔵庫外装用成形品 - Google Patents

樹脂組成物及び耐フロン性冷蔵庫外装用成形品

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JP3361360B2
JP3361360B2 JP17068593A JP17068593A JP3361360B2 JP 3361360 B2 JP3361360 B2 JP 3361360B2 JP 17068593 A JP17068593 A JP 17068593A JP 17068593 A JP17068593 A JP 17068593A JP 3361360 B2 JP3361360 B2 JP 3361360B2
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清高 斉藤
和博 小林
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性、光沢、表
面硬度及び耐環境応力亀裂性に優れた特徴を有するゴム
含有スチレン系樹脂組成物、並びに該樹脂組成物を成形
した成形品でウレタンフォーム等の発泡断熱材と接触し
て使用される部品である冷蔵庫外装用成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ABS樹脂に代表されるスチレ
ン系樹脂は、高い衝撃性、剛性、寸法安定性、成形加工
性、光沢及び外観にすぐれ、工業用部品や家庭用電気製
品として数多く使用されている。例えば、ABS樹脂は
家庭用冷蔵庫の外箱と内箱の間に断熱のために使用する
発泡硬質ウレタンの発泡剤であるフロン11に対して、
耐環境応力亀裂性を有することから冷蔵庫の内箱の素材
として使用されている。
【0003】発泡硬質ウレタンの発泡剤としては、フロ
ン11、フロン12などの特定フロンが使用されている
が、これらは環境問題から代替フロンであるフロン2
2、フロン141b,フロン134a,フロン123な
どへの転換が進められている。これらの代替フロンはA
BS樹脂成形品に対し環境応力亀裂を引き起こし易く成
形品に割れを発生させる可能性が高い。
【0004】また、冷蔵庫の外装材は、鉄板が主に使用
されており、内箱は通常ABS樹脂のシートを真空成形
により製造される。近年、資源の有効利用のためプラス
チック製品のリサイクル化が検討されてきており、大型
家電製品、特に洗濯機や冷蔵庫がその対象とされてい
る。そのためには鉄板を使用している外装材を樹脂化す
る必要がある。また、製品の軽量化のためにも樹脂化が
必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような現状から、
本発明の目的は、樹脂を鉄板の代替として用いる際の外
装材としての要求特性、すなわち衝撃強度、剛性、光沢
および表面硬度を保持し、かつ発泡剤であるフロン2
2、フロン141b、フロン134aなどの代替フロン
に対する耐フロン性を有する樹脂組成物と、その特性を
有する樹脂組成物を成形して得られる冷蔵庫外装用成形
品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はこの目的で鋭
意研究した結果、特定のニトリル含有量を有したゴム含
有スチレン系樹脂に、特定のアクリル酸エステル系重合
体及び/又はメタクリル酸エステル系重合体、並びに特
定のアクリル樹脂を配合することにより目的とする樹脂
組成物が得られ、かつその樹脂組成物を成形して、上記
目的の成形品が得られることを見出した。
【0007】すなわち本発明は、 (A)成分:スチレン系単量体とニトリル単量体を必須
成分としてなる共重合体樹脂の連続相と分散粒子である
ゴム成分からなるゴム含有スチレン系樹脂で、かつ連続
相中のニトリル単量体の含有量が30重量%以上であ
り、さらに分散粒子のゴム成分は少なくともゴムの一部
が上記単量体でグラフト結合したものからなるゴム含有
スチレン系樹脂15〜50重量%未満、(B)成分:アクリ
ル酸エステル単量体の単独重合体または共重合体、並び
にヘキシルメタクリレート、2エチルヘキシルメタクリ
レート、オクチルメタクリレート、ヘキサデシルメタク
リレート、ドデシルメタクリレート、デシルメタクリレ
ート、オクタデシルメタクリレート、ステアリルメタク
リレート及びペンチルメタクリレートから選ばれたメタ
クリル酸エステル単量体の単独重合体または共重合体、
並びにアクリル酸エステル単量体及び/又は上記メタク
リル酸エステル単量体と他の共重合性単量体との共重合
体から選ばれた1種又は2種以上からなる重合体で、か
つ各々のガラス転移温度が摂氏20度以下である重合体
1〜25重量%、および(C)成分:(B)成分で使用さ
れるメタクリル酸エステル単量体を除くメタクリル酸エ
ステル単量体50〜100 重量%と他の共重合性単量体0〜
50重量%の重合体で、かつガラス転移温度が摂氏20度
を越える重合体25重量%を越え70重量%からなる樹脂組
成物と、さらにその樹脂組成物を成形して得られる耐フ
ロン性冷蔵庫外装用成形品である。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における(A)成分であるゴム含有スチレン系樹脂
のゴム成分を構成する単量体としては、ブタジエン、イ
ソプレン、クロロプレン、シクロペンタジエンなどの共
役ジエン単量体、2,5−ノルボルナジエン、1,4−
シクロヘキサジエン、4−エチリデンノルボルネンなど
の非共役ジエン単量体の単独重合、又は共役ジエンもし
くは非共役ジエンとスチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエンなどの芳香族ビニル系単量体、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量
体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、オクタデシルアクリレートなどのアクリ
ル酸エステル単量体、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのメタ
クリル酸エステル単量体、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、イソブチレン、2−ブテンなどのオレフィン単
量体などと共重合したものを用いることができる。
【0009】また、ゴム成分は、架橋用単量体として多
官能性ビニル単量体を共重合させた共重合体も使用で
き、多官能性ビニル単量体としては、ジビニルベンゼ
ン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,
3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,
4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シアヌル酸
トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、アリル(メ
タ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートなどがある。ただし、ここ
で(メタ)アクリレートという表現はアクリレート及び
メタクリレ−トの両者を示すものである。
【0010】本発明のゴム含有スチレン系樹脂に用いる
ゴム成分は、グラフト活性点を有していることが必要で
あり、具体的にはゴム分子中に炭素−炭素二重結合を有
していることが好ましい。前記の単量体の単独重合及び
共重合の重合方法は、例えば乳化重合、溶液重合などの
公知の技術を用いることができる。またゴム成分は二種
類以上のゴム成分の混合物であってもよい。
【0011】本発明におけるゴム含有スチレン系樹脂の
樹脂成分を構成する単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、
クロルスチレンなどのスチレン系単量体、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのニトリル単量体、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、オクタデシルアクリレート、グリシジルアクリレ
ートなどのアクリル酸エステル単量体、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレー
ト、オクタデシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメ
タクリレートなどのメタクリル酸エステル単量体、アク
リルアミド、メタクリルアミドなどのアミド系単量体、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不飽和カ
ルボン酸単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
イソブチレン、2−ブテンなどのオレフィン単量体、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系単量
体、無水マレイン酸などの酸無水物単量体、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエ
ーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニル
エーテル、フェニルビニルエーテル、グリシジルビニル
エーテルなどのビニルエーテル単量体、メチルビニルケ
トン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン単量体
などがあり、これらは単独あるいは共重合して用いるこ
とができるが、スチレン系単量体及びニトリル単量体を
含有することが必須となる。
【0012】本発明におけるゴム含有スチレン系樹脂
は、例えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン)樹脂、耐熱性ABS(アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン−α−メチルスチレン)樹脂、AAS
(アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン)
樹脂、AES((アクリロニトリル−EPDM−スチレ
ン)樹脂、MBAS(メチルメタクリレート−ブタジエ
ン−アクリロニトリル−スチレン)樹脂などがある。
【0013】本発明におけるゴム含有スチレン系樹脂の
連続相を構成するスチレン系単量体とニトリル単量体を
必須成分としてなる共重合体樹脂のニトリル含有率は30
重量%以上であり、30重量%未満では耐薬品性が不充分
であり成形品に亀裂が入ることがある。また成形品の表
面硬度も不充分である。
【0014】次に、本発明の(B)成分の重合体は、ア
クリル酸エステル単量体の単独重合体または共重合体、
及びヘキシルメタクリレート、2エチルヘキシルメタク
リレート、オクチルメタクリレート、ヘキサデシルメタ
クリレート、ドデシルメタクリレート、デシルメタクリ
レート、オクタデシルメタクリレート、ステアリルメタ
クリレート及びペンチルメタクリレートから選ばれたメ
タクリル酸エステル単量体の単独重合体または共重合
体、並びにアクリル酸エステル単量体及び/又は上記メ
タクリル酸エステル単量体と他の共重合性単量体との共
重合体から選ばれた1種又は2種以上からなる重合体で
ある。
【0015】アクリル酸エステル単量体としては、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、オクタデシルアクリレート、グリシジルアクリレ
ートなどを用いることができる。
【0016】また、(B)成分における他の共重合性単
量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレンなどの
スチレン系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどのニトリル単量体、アクリルアミド、メタクリ
ルアミドなどのアミド系単量体、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸単量体、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブ
テンなどのオレフィン単量体、マレイミド、N−メチル
マレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレ
イミドなどのマレイミド系単量体、無水マレイン酸など
の酸無水物単量体、メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、プロピルビニルエーテル、ヘキシルビニル
エーテル、オクタデシルビニルエーテル、フェニルビニ
ルエーテル、グリシジルビニルエーテルなどのビニルエ
ーテル単量体、メチルビニルケトン、フェニルビニルケ
トンなどのビニルケトン単量体などがあるが、これらに
限定されるものではない。
【0017】また、本発明の(B)成分の重合体は、そ
の重合に際して多官能性ビニル単量体あるいは連鎖移動
剤が使用できる。多官能性ビニル単量体としては、ジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ア
リル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレートなどがある。ただ
し、ここで(メタ)アクリレートという表現はアクリレ
ート及びメタクリレ−トの両者を示すものである。
【0018】また、使用される連鎖移動剤は、例えばオ
クチルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメ
ルカプタン、チオグリコ−ル酸エステルなどのイオン化
合物、四塩化炭素などのハロゲン化合物、リモネン、テ
ルピノレンなどの炭化水素、トリニトロフェノ−ルやト
リニトロベンゼンなどのニトロ化合物並びにベンゾキノ
ンなどがある。
【0019】本発明の(B)成分の重合体は、ガラス転
移温度が摂氏20度以下であることが必要である。
(B)成分の重合体のガラス転移温度が摂氏20度を越
えると(B)成分重合体を(A)成分の重合体に混合し
て得た熱可塑性樹脂組成物は、耐環境応力亀裂性が劣悪
となり好ましくない。
【0020】次に、本発明の(C)成分はメタクリル酸
エステル単量体の単独重合体もしくは共重合体、又はメ
タクリル酸エステル単量体と他の共重合性単量体との共
重合体であるが、ここでメタクリル酸エステル単量体と
は、(B)成分として使用されるメタクリル酸エステル
単量体を除く単量体で、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ヒドリキ
シエチルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレートなどがある。
【0021】また、他の共重合性単量体とは、スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレ
ン系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのニトリル単量体、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレー
ト、デシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシエチルアクリ
レート、フェニルアクリレートなどのアクリル酸エステ
ル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのア
ミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
などの不飽和カルボン酸単量体、塩化ビニル、塩化ビニ
リデンなどのハロゲン化ビニル単量体、ギ酸ビニル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエス
テル単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソ
ブチレン、2−ブテンなどのオレフィン単量体、マレイ
ミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、
N−シクロヘキシルマレイミド、N−トルイルマレイミ
ドなどのマレイミド系単量体、無水マレイン酸などの酸
無水物単量体、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン
などの共役ジエン単量体、メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ヘキシル
ビニルエーテル、デシルビニルエーテル、フェニルビニ
ルエーテルなどのビニルエーテル単量体、メチルビニル
ケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン単量
体などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0022】さらに、本発明の(C)成分である共重合
性重合体には、多官能性ビニル単量体を使用することも
できる。多官能性ビニル単量体は(A)成分及び(B)
成分を重合する際に例示されたものを用いることができ
る。
【0023】本発明の(C)成分はメタクリル酸エステ
ル単量体50〜 100重量%と、他の共重合性単量体0〜50
重量%の重合体であるが、メタクリル酸エステル単量体
の含有率が50重量%未満であっては、アクリル樹脂の特
徴である剛性、成形加工性等の優れた性質が損なわれる
ため好ましくない。
【0024】また、(C)成分の製造方法については特
に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重
合などの公知技術を適用できる。
【0025】本発明の樹脂組成物は、(A)成分のゴム
含有スチレン系樹脂15〜50重量%未満、(B)成分のア
クリル酸エステル単量体の重合体、及び特定のメタクリ
ル酸エステル単量体の重合体、並びにアクリル酸エステ
ル単量体及び/又は特定のメタクリル酸エステル単量体
と他の共重合性単量体との共重合体から選ばれた1種又
は2種以上からなる重合体1〜25重量%、及び(C)成
分のメタクリル酸エステル単量体と他の共重合性単量体
の重合体25重量%を越え70重量%からなる。
【0026】本発明における(A)成分は15〜50重量%
未満であり、好ましくは20〜50重量%未満である。15重
量%未満では強度が不充分で、50重量%以上になると表
面硬度が低下し好ましくない。また、(B)成分は1〜
25重量%であり、好ましくは5〜20重量%である。
1重量%未満では耐環境応力亀裂性が不充分であり、2
5重量%を越えると表面硬度および光沢が低下し好まし
くない。さらに、(C)成分は25重量%以下では成形
加工性及び表面硬度が不充分で、70重量%を越えると
衝撃強度が低下し好ましくない。
【0027】本発明の樹脂組成物には、上記成分の他
に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、顔
料などの添加剤を必要に応じて添加することができる。
【0028】また、本発明の樹脂組成物の製造は、粉体
あるいはペレット状態の(A)成分、(B)成分及び
(C)成分の重合体並びに必要に応じて添加剤を配合し
てヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーな
どの混合装置で混合し、一軸押出機、二軸押出機、バン
バリーミキサー、コニーダー、ロールなどの溶融混練装
置を用いて溶融混練して得られる。しかし特にこれらの
製造方法に限定されるものではない。
【0029】本発明の樹脂組成物を冷蔵庫外装用成形品
とする成形方法としては、本発明の樹脂組成物を射出成
形、押出成形、真空成形などにより所定の形状に成形す
ればよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例に記載した部及び%は、す
べて重量基準である。
【0031】実施例1 ブタジエン15%、アクリロニトリル29%、スチレン
56%からなるABS樹脂(連続相のアクリロニトリル
含有量35%)35%、及びn−ブチルアクリレート7
0%とメチルメタクリレート30%からなるアクリルゴ
ム(ガラス転移温度−18℃)10%、並びに表1に示
す組成のアクリル酸エステル重合体C−1を55%混合
し、二軸押出機を用い、温度240℃で溶融混練して樹
脂組成物を得た。次に得られたペレットを用いて、射出
成形機で評価用サンプルを作成して物性測定を行い、そ
の結果を表3に示した。
【0032】実施例2〜、及び比較例1〜 表1に示す(C)成分を用いて表2に示した配合で各成
分を混合し、二軸押出機を用い、温度240℃で溶融混
練して、実施例1と同様に行い、その結果を表3に示し
た。
【0033】実施例 実施例1のABS樹脂35%、及びn−ブチルアクリレ
ート50%と2エチルヘキシルメタクリレート20%と
メチルメタクリレート30%からなるアクリルゴム10
%、並びに表1に示す組成のアクリル酸エステル重合体
C−1を55%混合し、以下実施例1と同様に行い、そ
の結果を表3に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】なお、実施例及び比較例の物性測定は、以
下の方法により求めた。 (1)アイゾット衝撃強度:ASTM D−256に準
拠し、厚み1/4インチのノッチ付き試験片で測定し
た。
【0038】(2)メルトフローレート:JIS K−
6874に準拠し、温度220℃、荷重10kgf で測定
した。
【0039】(3)光 沢: ASTM D−523
に準拠して測定した。
【0040】(4)耐薬品性 ベルゲン(Bergen) の1/4楕円法に準拠して評価し
た。即ち、200×20×2mmのテストサンプルを2
30℃でプレス成形により作成した後、1/4楕円治具
に固定し、フロン141b雰囲気下で24時間放置後、
クラックを生じている最小の歪(臨界歪)を求め、以下
に示す評価基準で判定した。判定 内容 ○ ; 外観不良なし又は臨界歪み0.6以上 △ ; 臨界歪み0.3以上〜0.6未満 × ; 臨界歪み0.3未満又は溶解、外観不良等
【0041】(5)表面硬度 東芝機械株式会社製IS−80CNVを使用し、成形温
度230℃、金型温度60℃、射出圧力(ゲージ圧)6
0kg/cm2、射速70%の条件で50×80×3mmの平
板成形品を作成し、東洋精機製作所製の鉛筆引掻試験機
にサンプルと鉛筆をセットし試験した。鉛筆に100g
の荷重をかけて、鉛筆を2cm滑らせ、サンプル表面の
傷付有無を調べた。用いた鉛筆は商品名「MITSUBISI 'U
NI' 」で、芯硬度は軟らかい順に2B,B,HB,F,
H,2Hである。
【0042】
【発明の効果】以上の通り、本発明の樹脂組成物は成形
加工、光沢、表面硬度及び耐環境応力亀裂性に優れ、か
つ均衡した耐衝撃強度も有しているので、その成形品は
冷蔵庫外装用成形品として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/06 - 33/16 C08L 51/04 C08L 55/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分15〜50重量%未満
    (B)成分1〜25重量%、及び(C)成分25重量%を越
    70重量%からなることを特徴とする樹脂組成物。 (A)成分:スチレン系単量体とニトリル単量体を必須
    成分としてなる共重合体樹脂の連続相と分散粒子である
    ゴム成分からなるゴム含有スチレン系樹脂で、かつ連続
    相中のニトリル単量体の含有量が30重量%以上であ
    り、さらに分散粒子のゴム成分は少なくともゴムの一部
    が上記単量体でグラフト結合したものからなる。 (B)成分:ガラス転移温度が摂氏20度以下であるア
    クリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの単
    独重合体または共重合体。 (C)成分:ガラス転移温度が摂氏20度を越えるアク
    リル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの単独
    重合体または共重合体。
  2. 【請求項2】 下記の(A)成分15〜50重量%未満
    (B)成分1〜25重量%、及び(C)成分25重量%を越
    70重量%からなることを特徴とする樹脂組成物。 (A)成分:スチレン系単量体とニトリル単量体を必須
    成分としてなる共重合体樹脂の連続相と分散粒子である
    ゴム成分からなるゴム含有スチレン系樹脂で、かつ連続
    相中のニトリル単量体の含有量が30重量%以上であ
    り、さらに分散粒子のゴム成分は少なくともゴムの一部
    が上記単量体でグラフト結合したものからなる。 (B)成分:アクリル酸エステル単量体の単独重合体ま
    たは共重合体、並びにヘキシルメタクリレート、2エチ
    ルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、
    ヘキサデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレー
    ト、デシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレー
    ト、ステアリルメタクリレート及びペンチルメタクリレ
    ートから選ばれたメタクリル酸エステル単量体の単独重
    合体または共重合体、並びにアクリル酸エステル単量体
    及び/又は上記メタクリル酸エステル単量体と他の共重
    合性単量体との共重合体から選ばれた1種又は2種以上
    からなる重合体で、かつ各々のガラス転移温度が摂氏2
    0度以下である重合体。(C)成分:(B)成分で使用
    されるメタクリル酸エステル単量体を除くメタクリル酸
    エステル単量体50〜100 重量%と他の共重合性単量体0
    〜50重量%の重合体で、かつガラス転移温度が摂氏20
    度を越える重合体である。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の樹脂組成物
    を成形してなる耐フロン性冷蔵庫外装用成形品。
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