JPH09143340A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH09143340A JPH09143340A JP30564095A JP30564095A JPH09143340A JP H09143340 A JPH09143340 A JP H09143340A JP 30564095 A JP30564095 A JP 30564095A JP 30564095 A JP30564095 A JP 30564095A JP H09143340 A JPH09143340 A JP H09143340A
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Abstract
し、射出成形法により製造された成型品がフローマーク
と言われる表面外観不良のない優れた成形性を有する熱
可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】ジエン系ゴムを含有するグラフト共重合体
A、特定の重量平均粒径及びゲル含有率を有するアクリ
ル系ゴムを含有するグラフト共重合体B、及び特定の硬
質共重合体Cとを、特定のゴム含有の組成比率で含んで
なることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
Description
物に関する。さらに詳しくは、特定のグラフト共重合体
2種、又は特定のグラフト共重合体2種と硬質共重合体
とからなる、耐衝撃性、耐薬品性、良好な成形加工性、
及び、良好な外観をもち、それ自身が耐衝撃性樹脂材料
として使用されるばかりでなく、これを他の樹脂に配合
して耐衝撃性樹脂組成物をつくるのに有用な熱可塑性樹
脂組成物に関する。
ラフト共重合は周知のものであって、ゴム質重合体(例
えば、共役ジエン重合体のラテックス)の存在下に、樹
脂質重合体を与えるべき単量体(例えば、スチレン+ア
クリロニトリル)を重合させることによって製造される
グラフト共重合熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性樹脂と
して賞用されている。これらのうちでは、ポリブタジエ
ン/スチレン/アクリロニトリルからなるグラフト共重
合体は、ABS樹脂として著名である。しかしながら、
例えばABS樹脂では、応力負荷状態で特定の薬品と接
触すると、亀裂が発生して、著しい場合には破断する現
象が観察されるなど、耐薬品性等の性質が劣るものであ
った。
め、ABS樹脂中のアクリロニトリル成分の配合割合を
増加させる方法(例えば、特開昭47-5594号公報)、A
BS樹脂とアクリルゴム/スチレン/アクリロニトリル
(ASA樹脂)を混合する方法(特公昭54-40258号公
報、特公昭63-28460号公報)、ABS樹脂にアクリル酸
エステル系重合体を添加する方法(特公昭63-22222号公
報)、特徴ある2種のグラフト共重合体を混合する方法
(特公昭57-22064号公報、特開平2-175745号公報)等が
知られている。
の技術は存在する課題に対して、それなりの解決を与え
たものとして有意義なものであると言えようが、本発明
者らの知る限りでは、完全に満足すべきものではない。
すなわち、これらの方法のうち、特開昭47-5594号公
報、特公昭54-40258号公報、特公昭63-22222号公報、特
公昭63-28460号公報等では、射出成形物の表面状態に不
良現象、例えば、フローマークと言われる表面外観不
良、あるいは、剥離現象が観察されることがあり、又、
押出成形物の表面状態にダイバンドと言われる表面外観
不良が観察されることがあり、使用上大きな課題となっ
ていた。また、特公昭57-22064号公報、特開平2-175745
号公報では耐薬品性が不十分であり、より耐薬品性が必
要とされる分野では、やはり使用上、課題となってい
た。
を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果本発明に到達し
た。すなわち、特定の平均粒径を有するジエン系ゴム質
重合体に、特定の割合の芳香族ビニル単量体、シアン化
ビニル単量体、及び共重合可能なビニル単量体よりなる
単量体混合物を、乳化重合法によりグラフト反応してな
るグラフト共重合体(A)と、特定の平均粒径とゲル分
を有するアクリル系ゴム質重合体に、特定の割合の芳香
族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、及び共重合可
能なビニル単量体よりなる単量体混合物を乳化重合法に
よりグラフト反応してなるグラフト共重合体(B)と、
それらと親和性を有する硬質重合体(C)を均一に混合
してなる樹脂組成物が従来の組成物では得られなかった
優れた耐薬品性、耐衝撃性、成形加工性、及び外観を有
することを見いだし本発明に到達したものである。
めに、下記に定義するグラフト共重合体A、グラフト共
重合体B及び硬質共重合体Cとを、下式(1)、(2)
の組成比率で含んでなることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。 グラフト共重合体A:重量平均粒径が0.10〜0.6
5μmであるジエン系ゴム質重合体ラテックス100重
量部(固形分基準)の存在下に、芳香族ビニル単量体4
0〜80重量%、シアン化ビニル単量体20〜60重量
%、及びこれらと共重合可能な他のビニル単量体0〜2
0重量%からなる単量体混合物40〜450重量部を乳
化重合させて得られたグラフト共重合体。
合体ラテックス100重量部(固形分基準)の存在下
で、このラテックスの固形分に対して2重量倍以上のビ
ニル単量体混合物を乳化重合法により反応させたグラフ
ト共重合体Bであって、該ビニル単量体混合物が、芳香
族ビニル単量体40〜80重量%、シアン化ビニル単量
体20〜60重量%、及び共重合可能なビニル単量体0
〜20重量%からなり、該アクリル系ゴム質重合体が、
炭素数2〜12個である一価アルコールとアクリル酸と
のエステル化合物70〜100重量%、共重合可能なビ
ニル単量体0〜30重量%、及び多官能性ビニル単量体
0〜3重量%の単量体混合物を乳化重合することにより
得られたものであり、該アクリル系ゴム質重合体の重量
平均粒径とゲル含有率が、図1の斜線で示される区画内
であるもの。
〜80重量%、シアン化ビニル単量体20〜60重量
%、及び共重合可能なビニル単量体0〜20重量%から
なる単量体混合物を重合し得られた硬質共重合体。
は、ジエン系ゴム質重合体ラテックスの存在下に特定の
単量体を乳化重合させて得られたグラフト共重合体A、
アクリル系ゴム質重合体ラテックスの存在下に特定の単
量体を乳化重合させて得られたグラフト共重合体Bと、
特定の単量体からなる実質的に組成均一な硬質重合体C
とを配合したものである。
がすべて「幹」であるゴム質重合体と結合して「枝」と
なっているとは限らないが、本発明でいう「グラフト共
重合体」も、慣用されているところに従って、そのよう
な「枝」となっていない「枝」用単量体由来の重合体の
共存を許容するものである。
ム質重合体ラテックスの存在下に、「枝」となるべき単
量体混合物を乳化グラフト重合し得られたものである。
グラフト共重合体の「幹」であるゴム質重合体は、その
ガラス転移温度が常温より低いものが対象となる。その
ようなゴム質重合体は、従来公知の乳化重合法により製
造することができる。
質重合体のラテックスの存在下に、芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体、及び共重合可能な他のビニ
ル単量体混合物を乳化重合法によりグラフト重合反応し
得られたものである。グラフト共重合条件は、本発明所
定の要件を満たす限り、ABS樹脂の製造に慣用されて
いるところと本質的には異ならない。また、グラフト共
重合体A、Bのグラフト共重合条件は、同一である必要
はなく、各々最適の条件を選択することができる。
ル単量体としては、スチレン、および側鎖または(およ
び)核置換スチレン(置換基は、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、
その他)、例えばα−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、核ハ
ロゲン化スチレン、α−またはβ−ビニルナフタレン、
その他、が挙げられる。これらは、郡内または郡間で併
用してもよい。グラフト共重合体A及びB(ならびに硬
質共重合体C)に使用される単量体の種類は、同一でも
また異なってもよい。
には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−ク
ロロアクリロニトリル等がある。これらは1種または2
種以上の混合物であってもよい。単量体は、本発明の趣
旨を損なわない限り、これらと共重合可能な共単量体を
少量併用してもよい。このような単量体としては、アク
リル酸ないしメタクリル酸と炭素数が1〜10の範囲の
アルカノールとのエステル、特にメチルアクリレート及
びメチルメタクリレート、ジエン単量体、ジビニルベン
ゼン、(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、その他がある。
重合開始剤の存在下に行なう。使用し得る開始剤(また
は、触媒)としては、過硫酸、過酢酸、過フタル酸など
の過酸触媒、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
過酸塩触媒、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ク
ロルベンゾイル、過酸化ナフチル、過酸化アセチル、過
酸化ベンゾイルアセチル、過酸化ラウリル等の過酸化物
触媒、ヒドロ過酸化t−ブチル等のヒドロ過酸化アルキ
ル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ触媒があり、
これらは単独でまたは2種以上の混合で使用できる。こ
れらは、還元剤と組み合わせてレドックス触媒として使
用することもできる。
行なうことができる。本発明で用いられる連鎖移動剤と
しては特に制限はないが、例えばn−オクチルメルカプ
タン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカ
プタン、等あるいはテルピノレン、αーメチルスチレン
リニアダイマー等が用いられる。グラフト共重合での重
合温度条件は、50〜85℃、好ましくは55〜75
℃、の範囲が適当である。50℃未満の場合は重合反応
速度が小さくて実用的でなく、また一方85℃を越える
場合は一度に凝固物あるいは付着物の発生量が多くな
り、重合収率の低下および最終製品の品質低下をきたす
ので好ましくない。
後述の範囲に特定したグラフト共重合体ラテックスを製
造し、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、及
び共重合可能なビニル単量体を共重合して得られた硬質
重合体ラテックスを混合してもよいし、硬質重合体ラテ
ックスを混合することなく、直接グラフト共重合体を製
造しても良い。このとき、混合するグラフト共重合体ラ
テックスの「枝」用単量体の単量体の重量比率と硬質重
合体ラテックスの単量体の重量比率は、同一でも良いし
異なっていてもよい。その他のグラフト共重合条件は、
ABS樹脂の製造に慣用されているところと本質的には
異ならない。グラフト共重合用単量体は全量を一時に重
合系と導入してもよく、段階的に導入してもよい。ま
た、重合中の温度を経時的に変化させることもできる。
系ゴム質重合体である。具体的には、炭素数4〜5個の
ジエン例えば1、3ブタジエン、イソプレン又はクロロ
プレンの単独重合体及びこのような共役ジエンを50重
量%以上含む共重合体が代表的である。共重合体はラン
ダム共重合体、ブロック共重合体いずれであってもよ
い。共役ジエン、特にブタジエンと共重合させるために
使用出来る単量体としては、スチレン、αーメチルスチ
レン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル系単量体、アク
リル酸、メタクリル酸およびそのメチル、エチル、プロ
ピル、n−ブチル等のアクリル系単量体、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体
等が挙げられる。このようなゴム質重合体のラテックス
は、所定の単量体ないしその混合物を水性媒体中で一時
にまたは段階的に乳化重合させることによって製造する
ことができる。
体は、重量平均粒径が0.10〜0.65μm、好ましくは0.15
〜0.45μmの粒子径の範囲とする。0.10μm未満では、最
終的に得られる樹脂の耐衝撃性が著しく劣ったものとな
り、成形加工性も不足する。0.65μmを越えると、外観
が低下し、耐衝撃性の低い樹脂しか得られず、また、乳
化グラフト重合の際、ラテックスの不安定化を招き、重
合中のスケール量の増加などの問題が生じるので好まし
くない。
ム質重合体ラテックスは、製造条件を選んで直接大粒子
径のものを得ることが出来るし、小粒子径のジエン系ゴ
ム質重合体ラテックスを製造し、粒径肥大という操作を
行って得たものでもよい。粒径肥大は、公知の方法、例
えば、ラテックスを一度凍結させてから再溶解する方
法、ラテックスに鉱酸、有機酸等を添加して、ラテック
スのpHを一時的に低下させる方法、ラテックスに剪断
力を加える方法等(特開昭54-133588号公報、特開昭59-
202211号公報)によって、行うことができる。特に、ラ
テックスに、燐酸または無水酢酸を添加する方法が、粒
子径の調整が容易であるので、好ましい。
しも単峰性である必要はなく、多峰性、即ち、各種粒径
のゴム質重合体の混合物であってよい。ジエン系ゴム質
重合体ラテックスの重量平均粒径は、米国コールター社
製「N4S」によって測定したものである。
合物は、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シアン
化ビニル単量体20〜60重量%、及び共重合可能なビ
ニル単量体0〜20重量%、好ましくは、それぞれ、4
5〜80重量%、20〜55重量%、そして、0〜20
重量%である。これらの重量比率範囲より、シアン化ビ
ニル単量体が多くなると、加工性、及び色調が低下し、
少なくなると、耐薬品性が低下し好ましくない。この単
量体混合物の使用量は、ゴム質重合体ラテックス中のゴ
ム固形分100重量部に対して、40〜450重量部で
ある。
合体の重量分率Rは好ましくは0.3〜0.8、さらに好まし
くは0.35〜0.7である。ゴム質重合体含量がこの範囲よ
り少ないと、本発明組成物は十分な耐衝撃性を保持し難
く、この範囲より高いと十分な剛性が得られ難い傾向と
なる。
出したときの可溶分の重量平均分子量は、好ましくは1
5万以上、さらに好ましくは20万以上である。分子量
がこの値より低いと、成形加工性が低下する傾向とな
り、また、十分な剛性が得られ難い。このような分子量
の抽出物を持つグラフト共重合体は、グラフト重合の重
合温度、連鎖移動剤、開始剤の量等を調節することによ
って得られる。グラフト共重合体Aを常温にてアセトン
抽出したときの不溶分は、下式(3)で表されるグラフ
ト率Gr(重量%で表す。)が下式(4)を満たすこと
が好ましい。
分率、 Gr:グラフト率、重量%)
強度を発現し難くなるばかりか、成形加工性も低下する
傾向となる。このような値を持つグラフト共重合体は、
単量体混合物の量、グラフト重合の重合温度、連鎖移動
剤、開始剤の量等を調節することによって得られる。
体とは、そのガラス転位温度が常温より低いものであ
り、炭素数2〜12個、好ましくは4〜8個の一価アル
コールとアクリル酸とのエステル化合物70〜100重
量%、共重合可能なビニル単量体0〜30重量%、及び
多官能性ビニル単量体0〜3重量%の単量体混合物を乳
化重合する事により得られたものであり、ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート等である。炭
素数が上記範囲外であると、十分なゴム弾性が得られな
いので好ましくない。これらのエステルは一種でもよ
く、二種以上混合して用いてもよい。このようなゴム重
合体のラテックスは、所定の単量体ないしその混合物を
水性媒体中で一時にまたは段階的に乳化重合させること
によって製造することができる。
ゲル含有率が、図1に示される区画内である。この区画
から外れた場合、本発明の樹脂組成物の成形加工性、外
観が低下する。なお、この図1の区画内とは、重量平均
粒径とゲル含有率との間の関係のグラフにおいて、[重
量平均粒径(μm),ゲル含有率(%)]がそれぞれ
[0.4,0]、[0.3,0]、[0.15,2
0]、[0.15,100]、[0.4,100]の5
点を結んで囲まれる内部として規定される範囲である。
スは、小粒子径のラテックスについて目的粒子径を得る
ために粒径肥大という操作を行って得たものでもよいと
いうことは、グラフト共重合体Aの場合と同様である。
なお、アクリル系ゴム質重合体の粒径分布は、必ずしも
単峰性である必要はなく、多峰性、即ち、各種重量平均
粒径のゴム質重合体の混合物であってもよく、合計した
ゴム質重合体の重量平均粒径が規定の範囲を満足すれば
よい。アクリル系ゴム質重合体ラテックスの平均粒子径
は、米国コールター社製「N4S」によって測定したも
のである。
量部に対して、単量体混合物200重量部以上、好まし
くは、200〜550重量部である。単量体混合物がこ
の範囲より少ないと、本発明組成物は良好な外観を得る
ことができず、この範囲より多いと十分な耐薬品性を得
られない。グラフト共重合体A中の「枝」用単量体の重
量比率は、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シア
ン化ビニル単量体20〜60重量%、及び共重合可能な
ビニル単量体0〜20重量%、好ましくは、それぞれ、
45〜80重量%、20〜55重量%、そして、0〜2
0重量%である。これらの重量比率範囲より、シアン化
ビニル単量体が多くなると、加工性、及び色調が低下
し、少なくなると、耐薬品性が低下し好ましくない。
ニル単量体が40〜80重量%、シアン化ビニル単量体
が20〜60重量%、及び共重合可能なビニル単量体0
〜20重量%、好ましくは、それぞれ、45〜75重量
%、25〜55重量%、そして、0〜20重量%からな
る単量体混合物の重合生成物である。これらの重量比率
範囲より、シアン化ビニル単量体が多くなると、加工
性、及び色調が低下し、少なくなると、耐薬品性が低下
し好ましくない。
ル単量体、シアン化ビニル単量体および共重合可能なビ
ニル単量体とは、先にグラフト共重合体の構成成分とし
て例示したものと同様である。上記の共重合体の重合方
法及び重合条件は、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合
法などの方法を回分または連続方法から適宜選択するこ
とができる(製造方法の詳細は、例えば特開昭62-1720
号公報参照)。本発明におけるグラフト共重合体A、B
及び硬質重合体Cを構成する単量体成分の組成は、各々
前記で限定された範囲内にあればよく、両者の組成が全
く同一ということを必ずしも意味するものではない。し
かし、両者が前記範囲内で選択され、組み合わされたと
しても、両者の組成を著しく相違させると、両樹脂の相
溶性が劣り、物性が低下するので好ましくない。
塑性樹脂組成物は、以上説明したようにグラフト共重合
体A、Bと硬質共重合体Cから構成されるものであり、
その重量組成比率は(1)、(2)式に示される範囲内
にある。各々の共重合体の配合量(重量比)が、
(1)、(2)式の範囲を外れると、目的とする物性が
得られず、また耐薬品性の良好な熱可塑性樹脂組成物と
することができない。
熱可塑性樹脂組成物中に含有されるゴム質重合体は、グ
ラフト共重合体Aからもたらされるゴム質重合体がグラ
フト共重合体A及びBのゴム質重合体の合計当り20〜
90重量%でなければならない。さらに、(2)式に示
される通り、グラフト共重合体A、Bからもたらされる
ゴム質重合体の合計は、グラフト共重合体A、B及び硬
質共重合体Cの合計当り5〜50重量%でなければなら
ない。
し、混合混練するには、公知の混合混練方法によればよ
い。この際、混練する温度は、組成物が熱による樹脂ヤ
ケを起こさない範囲で選択するのがよい。粉末、ビー
ド、フレーク、またはペレットとなったこれら共重合体
の1種または2種の混合物は、一軸押出機、二軸押出
機、または、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、二本
ロール等の混練機等により、組成物とすることができ
る。また、場合によっては、重合を終えたこれらの共重
合体の1種または2種のものを未乾燥のまま混合し、析
出し、洗浄し、乾燥して、混練する方法を採ることもで
きる。
性質を阻害しない種類および量の潤滑剤、離型剤、可塑
剤、着色剤、帯電防止剤、難燃化剤、紫外線吸収剤、耐
光性安定剤、耐熱性安定剤、充填剤等の各種樹脂添加剤
を、適宜組み合わせて添加することができる。本発明に
係わる組成物は、射出成形法、押出成形法、プレス成形
法等の各種加工方法によって、成形品とし、優れた耐薬
品性、加工性および耐衝撃性が要求される用途に使用す
ることができる。
具体的に説明するためのものであるが、本発明はその要
旨を超えない限り、以下の例に限定されるものではな
い。以下の各実施例及び比較例において、耐衝撃性スチ
レン系樹脂の物性は、次の方法によって測定した。
件で測定し、10分間の流出g数で表示した。
S」によって、測定した。
率(%) アクリル系ゴム質重合体の一定量(重量:a)を秤量し
テトラヒドロフラン中に投入して、常温で一晩放置した
後、15分間超音波洗浄器にかけて遊離の共重合体を完
全に分散溶解させた。この溶液を20000rpmで1時間遠心
分離に付して、可溶分を取り除いた。さらに、この沈殿
物をテトラヒドロフラン中に再分散させ遠心分離し、こ
の操作を3回繰り返すことによって、可溶分を十分に取
り除いた後、真空乾燥器を用いて60℃で一晩乾燥し、
不溶分(重量:b)を得た。ゲル含有率(重量%)は、
次式により算出した。 ゲル含有率(%)=b/a×100
溶分の重量平均分子量は、昭和電工製「Shodex GPC SYS
TEM-11」によって、測定し、ポリスチレン換算で表し
た。
mm)の光沢、フローマークの程度を下記のように目視判
定した。 ○ : 光沢の低下、またはフローマークが認められない △ : 光沢の低下、またはフローマークが少し認められる × : 光沢の低下、またはフローマークがかなり認められる
m)をベンディングフォーム法によって、フロン141
bに対する亀裂発生の臨界歪値を温度23℃で測定し、
下記の様に判定した。 ◎ : 臨界歪値0.8%以上 耐薬品性が極めて良好 ○ : 臨界歪値0.8〜0.6% 耐薬品性が良好 × : 臨界歪値0.6%以下 耐薬品性が不良
級脂肪酸石鹸(炭素数18を主成分とする脂肪酸のナト
リウム塩)4.0部、水酸化ナトリウム0.075部を
仕込み、窒素置換後68℃に昇温した。1,3ーブタジ
エン(BD)90部、スチレン(ST)10部とtード
デシルメルカプタン(TDM)0.3部より成る単量体
混合物のうち20%を仕込んだ後、過硫酸カリウム0.
135部を添加した。約数分で発熱が起こり、重合の開
始が確認された。過硫酸カリウムを添加後、1時間後か
ら単量体混合物の80%の連続仕込みを開始、6時間の
時点で終了した。単量体混合物添加終了後、温度を80
℃まで上げ、さらに1時間重合を進めた。得られたジエ
ン系ゴム質重合体ラテックスは、固形分濃度39.5
%、平均粒径0.08μm、ゲル含有率95.0%であ
った。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴム質重合
体ラテックスを無水酢酸を用いて0.30μmに粒径肥
大したものを、固形分として100部及び脱イオン水3
46部(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、70℃
に昇温した。70℃に達した時点からスチレン73.3
部、アクリロニトリル48.9部、過硫酸カリウム0.
39部、不均化ロジン酸カリウム石鹸2.4部、水酸化
カリウム0.45部、脱イオン水41部を3時間30分
かけて添加した。また途中、単量体等を添加し始めてか
ら30分後に、テルピノレン(テルピノレンを主体とす
るテルペン混合物)0.31部を添加した。添加終了
後、さらに30分間反応を続け、冷却して、反応を終了
した。このグラフト共重合体ラテックスに老化防止剤
2.5部を添加後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム
水溶液中に攪拌しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗
乾燥して白色粉末状の樹脂組成物A-1を得た。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスを無水酢酸を用いて0.25μmに粒径肥大したも
のを、固形分として100部及び脱イオン水451部
(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温
した。70℃に達した時点からスチレン111.4部、
アクリロニトリル74.3部、過硫酸カリウム0.59
部、テルピノレン0.46部、不均化ロジン酸カリウム
石鹸3.7部、水酸化カリウム0.45部、脱イオン水
41部を5時間30分かけて添加した。添加終了後、さ
らに30分間反応を続け、冷却して、反応を終了した。
このグラフト共重合体ラテックスに老化防止剤2.5部
を添加後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中
に攪拌しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して
白色粉末状の樹脂組成物A-2を得た。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスを、無水酢酸を用いて0.30μmに粒径肥大した
ものを、固形分として100部及び脱イオン水218部
(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温
した。昇温の途中60℃で、水14部に溶解したピロリ
ン酸ナトリウム0.43部、デキストロース0.11部
及び硫酸第一鉄0.004部を添加した。70℃に達し
た時点で、スチレン25.7部、アクリロニトリル1
7.1部、テルピノレン0.11部及びクメンハイドロ
パーオキサイド0.21部、不均化ロジン酸カリウム石
鹸0.9部、水酸化カリウム0.16部、脱イオン水1
4部を1時間20分かけて添加した。添加終了後、さら
に30分間反応を続け、冷却して、反応を終了した。こ
のグラフト共重合体ラテックスに老化防止剤5部を添加
後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中に攪拌
しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して白色粉
末状の樹脂組成物A-3を得た。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスをリン酸を用いて 0.24μmに粒径肥大したも
のを、固形分として100部及び脱イオン水361部を
仕込み、74℃に昇温した。74℃に達した時点で、4
4.6部の脱イオン水に溶解した過硫酸カリウム0.5
9部を添加すると同時に、スチレン130部、アクリロ
ニトリル55.7部、テルピノレン0.55部の単量体
混合物を4時間30分かけて添加した。途中、単量体混
合物の添加開始から30分後に0.38部の水酸化カリ
ウムを、1時間後と2時間30分後に27.6部の脱イ
オン水に溶解した2.0部の高級脂肪酸石鹸(炭素数1
8を主成分とする脂肪酸のナトリウム塩)を添加した。
単量体混合物添加終了後、さらに30分間反応を続け、
冷却して、反応を終了した。このグラフト共重合体ラテ
ックスに老化防止剤4部を添加後、95℃に加熱した硫
酸マグネシウム水溶液中に攪拌しながら加えて凝固さ
せ、凝固物を水洗乾燥して白色粉末状の樹脂組成物A-4
を得た。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスを無水酢酸を用いて0.30μmに粒径肥大したも
のを、固形分として100部及び脱イオン水712部
(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温
した。70℃に達した時点からスチレン540部、アク
リロニトリル360部、過硫酸カリウム2.88部、テ
ルピノレン2.25部、不均化ロジン酸カリウム石鹸1
8部、水酸化カリウム3.33部、脱イオン水199部
を7時間30分かけて添加した。添加終了後、さらに3
0分間反応を続け、冷却して、反応を終了した。このグ
ラフト共重合体ラテックスに老化防止剤2.5部を添加
後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中に攪拌
しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して白色粉
末状の樹脂組成物A-5を得た。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスを無水酢酸を用いて0.30μmに粒径肥大したも
のを、固形分として100部及び脱イオン水10部(ラ
テックス中の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温し
た。70℃に達した時点からスチレン6.7部、アクリ
ロニトリル4.4部、過硫酸カリウム0.1部、テルピ
ノレン0.05部、不均化ロジン酸カリウム石鹸0.2
部、水酸化カリウム0.04部、脱イオン水12部を1
時間かけて添加した。添加終了後、さらに30分間反応
を続け、冷却して、反応を終了した。このグラフト共重
合体ラテックスに老化防止剤2.5部を添加後、95℃
に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中に攪拌しながら加
えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して白色粉末状の樹脂
組成物A-6を得た。
(平均粒径0.08μm)をそのまま用いた他は、A−
1(2)と同様にして行なった。
無水酢酸を用いて0.80μmに粒径肥大した他は、A
−1(2)と同様にして行なった。
備えた容量5Lの反応器に上記共役ジエン系ゴムラテッ
クスを、無水酢酸を用いて0.30μmに粒径肥大したも
のを、固形分として100部及び脱イオン水241部
(ラテックス中の水分を含む)を仕込み、70℃に昇温
した。昇温の途中60℃で、水20部に溶解したピロリ
ン酸ナトリウム1部、デキストロース0.25部及び硫
酸第一鉄0.01部を添加した。70℃に達した時点
で、スチレン60部、アクリロニトリル40部、クメン
ハイドロパーオキサイド0.50部、不均化ロジン酸カ
リウム石鹸2部、水酸化カリウム0.37部、脱イオン
水31部を3時間45分かけて添加した。添加終了後、
さらに15分間反応を続け、冷却して、反応を終了し
た。このグラフト共重合体ラテックスに老化防止剤5部
を添加後、95℃に加熱した硫酸マグネシウム水溶液中
に攪拌しながら加えて凝固させ、凝固物を水洗乾燥して
白色粉末状の樹脂組成物A-9を得た。以上まとめた結果
を表1に示す。
(炭素数18を主成分とする脂肪酸のナトリウム塩)
0.01部、炭酸水素ナトリウム1部を仕込み、窒素気
流下80℃に昇温した。80℃になった時点で過硫酸カ
リウム0.05部を添加した後、5分して、アクリル酸
ブチルエステル(BA)100部、メタクリル酸アリル
(AMA)0.2部より成る単量体混合物、並びに過硫
酸カリウム0.1部及び不均化ロジン酸石鹸1部の連続
添加を開始、3時間20分の時点でその添加を終了し
た。さらに1時間同一温度にて重合を進めた。固形分濃
度39.5重量%、平均粒径0.21μmであった。
(炭素数18を主成分とする脂肪酸のナトリウム塩)
0.1部、炭酸水素ナトリウム1部を仕込み、窒素気流
下80℃に昇温した。80℃になった時点で過硫酸カリ
ウム0.12部を添加した後、BA100部、AMA
0.1部より成る単量体混合物の連続添加を開始、3時
間20分の時点でその添加を終了したが途中2時間の時
点で脂肪酸石鹸1部を加え、2時間30分の時点で過硫
酸カリウム0.01部を加えた。単量体混合物添加終了
後、さらに1時間同一温度にて重合を進めた。固形分濃
度39.8重量%、平均粒径0.17μm、ゲル含有率6
0%であった。
リウム石鹸1部、炭酸水素ナトリウム1部を仕込み、窒
素気流下75℃に昇温した。75℃になった時点で過硫
酸カリウム0.135部を添加した後、5分して、BA
100部のうち4部を仕込んだ。約数分で発熱が起こ
り、重合の開始が確認された。最初のBA仕込後20分
で、残りのBAの連続添加を開始、3時間20分の時点
でその添加を終了したが途中2時間の時点で脂肪酸石鹸
1部を加え、2時間30分の時点で過硫酸カリウム0.0
15部を加えた。単量体混合物添加終了後80℃へ昇温
し、さらに1時間同一温度にて重合を進めた。固形分濃
度39.0重量%、平均粒径0.32μmであった。
と同様にして行なった。 初期高級脂肪酸石鹸 2 部 BA 100 部 AMA 0.5部 固形分濃度39.6%、平均粒径0.10μmであった。
と同様にして行なった。 BA 100 部 AMA 0 部 固形分濃度39.6%、平均粒径0.20μmであった。
変更した他はB1−1と同様にして行なった。 BA 50 部 ST 50 部 AMA 0.2部 固形分濃度39.2%、平均粒径0.195μmであっ
た。以上まとめた結果を表2に示す。
備えた容量5Lの反応器に、上記アクリル系ゴム状重合
体ラテックスB1−1を固形分として100部、炭酸水
素ナトリウム1.5部及び脱イオン水372部(ラテッ
クスの水分含む)を仕込み、70℃に昇温した。昇温の
途中60℃で水50部に溶解したピロリン酸ナトリウム
2.2部、デキストロース0.63部及び硫酸第一鉄
0.022部を添加した。70℃に達した時点で、スチ
レン143部、アクリロニトリル77部、tードデシル
メルカプタン0.44部及びクメンハイドロパーオキサ
イド1.1部、不均化ロジン酸カリウム石鹸3.96
部、脱イオン水88.2部を3時間30分かけて添加し
た。添加終了後、さらに30分間反応を続け、冷却し
て、反応を終了した。このグラフト共重合体ラテックス
に老化防止剤2.5部を添加後、95℃に加熱した硫酸
マグネシウム水溶液中に攪拌しながら加えて凝固させ、
凝固物を水洗乾燥して白色粉末状の樹脂組成物B2-1を得
た。
いた他は、B2−1と同様にして行なった。
いた他は、B2−1と同様にして行なった。
いた他は、B2−1と同様にして行なった。
いた他は、B2−1と同様にして行なった。
いた他は、B2−1と同様にして行なった。
変更した他は、B2−1と同様にして行なった。 ST 66 部 AN 154 部 TDM 0.44部
変更した他は、B2−1と同様にして行なった。 ST 198 部 AN 22 部 TDM 0.44部
変更した他は、B2−1と同様にして行なった。 ST 65 部 AN 35 部 TDM 0.2 部 以上まとめた結果を表3に示す。
助剤添加装置を備えたステンレス製オートクレーブに、
次ぎに示す原料助剤を仕込み、重合系内を窒素ガスで置
換した。 AN 45部 ST 10部 テルペン混合物 0.657部 ジ−t−ブチル−p−クレゾール 0.02部 アクリル酸・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体
0.03部 臭化ナトリウム 0.4部 脱イオン水 70部
温し、少量のスチレンに溶解した1−t−アゾ−1−シ
アノシクロヘキサン0.15部を添加し、同温度で重合
反応を開始した。重合を開始してから直ちに、スチレン
36部を一定の速度で4時間30分の間連続添加をする
とともに、同時に重合系の温度を4時間30分かけて1
28℃に昇温した。重合を開始してから、4時間30分
後、スチレンの重合系への連続添加を終了し、続いて重
合系の温度を45分間かけて145℃まで昇温した。重
合を開始してから5時間15分後、重合系の温度を14
5℃に維持しながらさらに1時間ストリッピングを行な
った。このストリッピングを終えた懸濁系を降温冷却
し、濾別、水洗、乾燥して、ビーズ状の共重合体を得
た。共重合体のAN%は、39.9%であった。
まま用いた。
部、アクリロニトリルを70部、テルペン混合物を0.
6部とし、連続添加のスチレンを27部とした他は、C
−1と同様にして行なった。共重合体のAN%は、6
9.9%であった。以上まとめた結果を表4に示す。
共重合体Cを表5に記載した割合で混合し、バンバリー
ミキサーで混練、ペレット化した。このペレットを用い
射出成形機によって物性測定用及び耐フロン性測定用の
テストピースを成形した。結果を表5に示す。
共重合体Cを表6に記載した割合で混合し、バンバリー
ミキサーで混練、ペレット化した。このペレットを用い
射出成形機によって物性測定用及び耐フロン性測定用の
テストピースを成形した。結果を表6に示す。
撃強度及び加工性のバランスに優れている。 (2)本発明により得られる熱可塑性樹脂組成物は、耐
薬品性が優れている。 (3)本発明により得られる熱可塑性樹脂組成物は、外
観が優れている。 (4)本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特に、得られる
射出成型物の表面にフローマークと言われる表面外観不
良がなく剥離現象が実質的に観察されず、又押出成型物
の表面にダイバンドと言われる表面状態が実質的に生ず
ることがないという優れた効果を奏する。
均粒径とゲル含有率との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】下記に定義するグラフト共重合体A、グラ
フト共重合体B及び硬質共重合体Cとを、下式(1)、
(2)の組成比率で含んでなることを特徴とする熱可塑
性樹脂組成物。 グラフト共重合体A:重量平均粒径が0.10〜0.6
5μmであるジエン系ゴム質重合体ラテックス100重
量部(固形分基準)の存在下に、芳香族ビニル単量体4
0〜80重量%、シアン化ビニル単量体20〜60重量
%、及びこれらと共重合可能な他のビニル単量体0〜2
0重量%からなる単量体混合物40〜450重量部を乳
化重合させて得られたグラフト共重合体。 グラフト共重合体B:アクリル系ゴム質重合体ラテック
ス100重量部(固形分基準)の存在下で、このラテッ
クスの固形分に対して2重量倍以上のビニル単量体混合
物を乳化重合法により反応させたグラフト共重合体Bで
あって、 該ビニル単量体混合物が、芳香族ビニル単量体40〜8
0重量%、シアン化ビニル単量体20〜60重量%、及
び共重合可能なビニル単量体0〜20重量%からなり、 該アクリル系ゴム質重合体が、炭素数2〜12個である
一価アルコールとアクリル酸とのエステル化合物70〜
100重量%、共重合可能なビニル単量体0〜30重量
%、及び多官能性ビニル単量体0〜3重量%の単量体混
合物を乳化重合することにより得られたものであり、 該アクリル系ゴム質重合体の重量平均粒径とゲル含有率
が、図1の斜線で示される区画内であるもの。 硬質共重合体C:芳香族ビニル単量体40〜80重量
%、シアン化ビニル単量体20〜60重量%、及び共重
合可能なビニル単量体0〜20重量%からなる単量体混
合物を重合し得られた硬質共重合体。 【数1】 【数2】
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---|---|---|---|
JP30564095A JP3538491B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09143340A true JPH09143340A (ja) | 1997-06-03 |
JP3538491B2 JP3538491B2 (ja) | 2004-06-14 |
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JP30564095A Expired - Fee Related JP3538491B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3538491B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004046243A1 (ja) * | 2002-11-21 | 2004-06-03 | Techno Polymer Co., Ltd. | 熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品用熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品、及び車両外装用成形品の製造方法 |
US11104785B2 (en) | 2018-03-20 | 2021-08-31 | Lg Chem, Ltd. | Thermoplastic resin composition |
-
1995
- 1995-11-24 JP JP30564095A patent/JP3538491B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2004046243A1 (ja) * | 2002-11-21 | 2004-06-03 | Techno Polymer Co., Ltd. | 熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品用熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品、及び車両外装用成形品の製造方法 |
CN1322054C (zh) * | 2002-11-21 | 2007-06-20 | 大科能树脂有限公司 | 车辆外装饰用成型品用热塑性树脂组合物及车辆外装饰用成型品及其制造方法 |
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