JP3234297B2 - ポリ(塩化ビニル)ブレンド及びそのための添加物 - Google Patents

ポリ(塩化ビニル)ブレンド及びそのための添加物

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    • Y10S525/902Core-shell

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はポリ(塩化ビニル)(PVC)組成
物、特に射出成型に適した組成物に関し、またPVC
成物のレオロジー特性を調整する新規な添加物に関す
る。
【0002】
【従来技術の説明】剛直なポリ(塩化ビニル)、すなわ
ち、塩化ビニル単位を少なくとも80重量パーセント含
有し、かつ可塑剤を僅かしか又は全く含有しない重合体
の加工を、重合体加工助剤を使用せずに遂行することは
極端に困難であることが知られている。このような加工
助剤は、PVC100部当り約0.1から約10部、更
に一般的には約0.5から約10phr(PVC 100部
当りの部)の水準で使用される場合、PVCは加熱下で
流動化されミルロール又は他の類似の混合機で熱可塑性
皮革状態となる。加工助剤は更に、高い剪断力と温度を
要せずに、PVCを押出機で溶融熱可塑的状態に加工す
ることができる。それらの助剤は加工品に平滑で均一な
表面を付与する。
【0003】PVC用の加工助剤についての完全な説明
は、John T. Lutz, Jr. 編“Thermoplastic Polymer Ad
ditives, Theory and Practice”(Marcel Deckker, In
c., New York and Basel, 1988)、(R.P. Petrich and
John T. Lutz, Jr. 担当の章参照)、及びR.B. Seymour
and R.D. Deanin編“History of Polymer Composite
s”(VNU Science Press BV, Netherlands, 1987)、(D.
L. Dunkelberger担当の章参照)に記載されている。
【0004】加工助剤として殊に有用なのは、メタクリ
ル酸メチルから誘導された単位で主に構成されている高
分子量の重合体であった。これは約30年間市場入手が
可能であった。これらの添加物は最終加工PVC目的物
に期待する重要な物理的特性、例えば熱歪み温度、引張
り強度、衝撃抵抗特性などを損なわないと言う点で特に
有用である。
【0005】市販のアクリル系加工助剤の有する一つの
欠陥は、高分子量の重合体の場合は低水準で使用して
も、結果的に得られるブレンドの溶融粘度を維持するか
又は増大させるかのいずれかであると言うことである。
このことは射出成型の適用に特に望ましくないことで、
この場合は成型充填が容易であるように低粘度の溶融物
を得ることが望まれる。加工助剤の分子量を下げること
はブレンドの溶融粘度を低減させることになるが、しか
し時には最終加工目的物の熱歪み温度を犠牲にすること
になる。
【0006】類似の効果、すなわち熱歪み温度を犠牲に
して流動性を向上させることは、可塑剤のような他の非
重合性の添加物を用いた場合、もしくは低分子量PVC
又はPVC共重合体を使用した場合に見出される。
【0007】(メタ)アクリレートエステルの重合体を
ベースにした数種の重合性の添加物が、PVC用の流動
性向上剤として開示されて来た。単純な単一重合体及び
共重合体は効果的ではあるが、PVCの溶融を遅延させ
ることがあり得る。このことはブレンドの急速加工及び
ブレンドの過熱回避のためには望ましくない。更にこの
ような単一段階の材料は一般に、それらの製造媒体から
単離するには柔らかくて困難であり、またPVCとブレ
ンドするのも困難である。また更に添加物がPVCとは
非混和性であり、また加工温度における溶融粘度に著し
い相異があるときは、配向効果が射出成型時に見られる
こともあり、また加工したブレンドの層状剥離が起こる
かも知れない。
【0008】通常特にグラフト重合体として記載されて
いる、コア−シェル重合体としてしばしば知られている
多段構造は上記目的のために有用なものとして記述され
てきた。しかしながら、種々の段階の比較的高分子量の
組合せ及び段階(グラフト化)の化学的組合せは、上記
の材料をして射出成型にとって潜在的に商業的関心のあ
るPVC配合のような、低重合度PVCベースとしたP
VC配合における流動性向上により適さないものにす
る。なお更に、第一段階の分子量が低減される場合、及
びPVCとの相溶性を低減させて、PVCとのブレンド
の溶融粘度を増大させない添加物を製造する場合は、溶
融の遅延が認められる。
【0009】PVCを射出成型で加工して熱歪み温度、
強靭性のような、中乃至高分子量PVCの物理特性を維
持しながら、商業的に実用的で安全な温度、時間及び圧
力条件下で成型可能であり、PVCブレンドの耐衝撃強
度を損なわず、優先的に強化し、またブレンドの溶融特
性に及ぼす最小の有害の効果を生ずるPVCとの、均一
で層剥離しないブレンドを更に造り有用な目的物にする
であろう添加物に対する必要性が長い間感じられてき
た。
【0010】
【発明の要約】適切な非架橋の比較的高級なアルキル
の、すなわちアルキル基中に4ないし12個の炭素原子
を有し、PVCブレンドの粘度を低下させる添加物とし
て機能させることのできる、(メタ)アクリレートエス
テル第一段階の重合体は、適切に架橋した二番目の重合
体(シェル)によって第一段すなわちコア重合体を被包
(encapsulating)することによって、これら所望の特
性をよりよく達成できる。第二番目の重合体は化学的又
は物理的結合によって架橋させることができる。第一段
階の重合体は、例えば過酸化物を用いたポストキュア又
は加硫により、もしくはジビニルベンゼン又はエチレン
グリコールジメタクリレートのような多官能性モノマー
の配合により、意図しては架橋されないということが重
要で、そのため多官能性モノマーは重合において排除さ
れなければならない。製造条件例えば約60℃未満の温
度における重合のような、架橋を低減させるために当業
者にとってよく知られている条件を選択されるべきであ
る。エマルジョン中の高級アルキルアクリレートエステ
ル重合において普通に知られている、不注意の架橋を避
けるように、好ましくは分子量を連鎖移動剤の使用のよ
うな手段によって調節(低減)せねばならない。
【0011】被包用の第二のシェル重合体は、PVCの
射出成型用添加剤として、コア/シェル重合体の利用度
向上に複数の機能を果たす。特にシェル重合体のガラス
転移温度がコアのそれより高いときは、第二のシェルは
コア/シェル重合体の分離を促進し、またブレンド用P
VCへの添加時期におけるコア/シェル重合体の取扱い
を容易にする。特にもし第二のシェル重合体が、ブチル
アクリレートから誘導される結合単位に富んだ重合体の
ような、ゴム状重合体であるならば、シェル重合体の存
在は得られるPVCブレンドをコア重合体単独よりも更
に効果的に強靭にする。第三段階又は外部シェル重合体
は存在してもよく、これはPVCとの混和性助剤とし
て、又は溶融促進のための加工助剤として役立つことが
できる。
【0012】
【発明の説明と好適な具体例】更に詳細には、この付加
構造は、 a) 4個から12個の炭素原子を含む高級アルキル
基、例えばブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、オクチルメタクリレート等、高級アルキル
(メタ)アクリレートから誘導される結合単位を少なく
とも約80重量パーセント含有する重合体のコアであっ
て、このコア重合体はグラフト用又は架橋用モノマーか
ら誘導される結合単位を含有せず、またこのコア重合体
は意図しては架橋化されておらず、そしてコア重合体の
分子量が好ましくは約5000から約100,000で
ある重合体のコア;及び b) 架橋重合体のシェルであって、この架橋重合体
は、 1) スチレン、ビニルトルエン等又は(メタ)アクリ
ル酸のアルキルエステル(但しこのアルキルエステルは
1個から4個までの炭素原子を有するアルコールから誘
導されるもので、例えばメチルメタクリレート、エチル
アクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト等である)のようなビニル系芳香族モノマーの一種又
はそれ以上から誘導される結合単位を少なくとも約90
重量パーセント、及び 2) 下記: (a) ジビニルベンゼン、ブチレングリコールジメタク
リレート、ブチレングリコールジアクリレート、アリル
メタクリレート、ジアリルマレエート等のような共重合
性の二重結合を二つ又はそれ以上含む多官能性モノマ
ー、及び(b) 共重合性不飽和酸のアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩、又は遷移金属塩の少なくとも一方か
ら誘導される結合単位を約0.5から約10重量パーセ
ントを含有する、架橋重合体のシェル段階;からなるコ
ア/シェル重合体である。
【0013】このコア/シェル重合体は、更にビニル系
芳香族モノマー又はメタクリル酸の低級アルキルエステ
ル(但しこの低級アルキルエステルは1個から4個まで
の炭素原子を有するアルコールから誘導される)から誘
導される結合単位を少なくとも約70重量パーセント含
有する重合体の最終シェル段階から成るものであっても
よい。
【0014】高級アルキル(メタ)アクリレートがn−
ブチルアクリレートであり、また最終シェル段階のメタ
クリル酸の低級アルキルエステルがメチルエステルであ
る組成物も好ましい。最良の衝撃特性には、シェル段階
のモノマーがブチルアクリレートであるものが好まし
い。
【0015】この不飽和酸及び/又はそのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩又は遷移金属塩はアルキル(メ
タ)アクリレート又はビニル系芳香族と共重合可能でな
くてはならない。アルカリとはナトリウム、カリウム、
リチウム、セシウム及びルビジウムを包含し、これらの
うちナトリウム及びカリウムが好ましい。アルカリ土類
とはカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム及びバ
リウムを包含し、これらのうちカルシウム及びマグネシ
ウムが好ましい。遷移金属とはクロム、マンガン、鉄、
コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、モリブ
デン、カドミウム、ランタン、タングステン及び水銀を
包含しこれらのうち亜鉛が好ましい。
【0016】酸基は、メチルエステルの加水分解又はt
−ブチルエステルの熱分解のような、封鎖された酸基の
部分的な加水分解又は熱分解によって誘導することがで
きる。しかしながら、適当な不飽和酸を含有するモノマ
ーを不飽和酸として共重合化し次いで、後処理して塩を
形成させるかまたはそのかわりに塩として直接共重合さ
せることによって、このものを共重合により組み入れる
ことは好都合である。不飽和基は酸基、例えばメタクリ
ル酸、モノエチルマレエート等と好ましくは共役化され
ているか、もし共重合が容易に進行するならば、p−ビ
ニルベンゼンスルホン酸又はアクリルオキシプロピオン
酸の場合のように、酸基から離れたものであっても良
い。この不飽酸はスチレンスルホン酸のようなスルホン
酸、β−スルファトエチルメタクリレートのような部分
エステル化硫酸、スチレン−ホスホン酸のようなホスホ
ン酸、β−ホスファトエチルアクリレートのような燐酸
等であってもよい。組み入れと入手の容易さにとって好
ましいのは、不飽和カルボン酸、又はそれらの直接のた
やすく入手できる前駆体、例えば不飽和無水物である。
アクリル酸、メタクリル酸、α−フェニルアクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、モノアルキルフ
マール酸、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、α
−メチレン−デルタ−メチルアジピン酸、アクリルオキ
シプロピオン酸、p−ビニル安息香酸、モノビニルアジ
ピン酸、無水マレイン酸等のようなモノマーも含まれ
る。ブレンドのガラス転移温度の保持、入手性及び組み
入れの容易さにとって特に好ましいのはメタクリル酸で
ある。共重合した不飽和酸から誘導される結合単位の完
全な中和は必要でない。少なくとも約10パーセントか
ら約100パーセントまで中和されることが好ましい。
【0017】最終的な外側のシェルが包含されること、
及び最終的な外側の段階(シェル)は最終重合体組成物
の少なくとも約10重量パーセント、好ましくは約15
から約25重量パーセントであることが好ましい。この
分量は添加物の分離を助け、その粉末の自由な流動を促
進し、しかも流動助剤部分の効能を極度に稀釈しないで
あろう。架橋段階の分量は全組成物の約10から50重
量パーセント、好ましくは約20から約40重量パーセ
ントである。
【0018】更に本発明は、塩化ビニルの重合体と上述
の添加重合体を含む混合された組成物からなる。このよ
うなブレンド組成物が射出成型の条件下で測定されるよ
うな溶融粘度を有するときは、このブレンドの主な有益
性は、添加重合体なしの塩化ビニル重合体の溶融粘度に
等しいか又はこれより少ないことである。塩化ビニルの
重合体は塩化ビニルの単一重合体であってもよいし、又
は塩化ビニルから誘導される結合単位を少なくとも約8
0重量パーセント及びプロピレン、エチレン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニリデン又は低級アルキルアクリレートの中
の一つ又はそれ以上から誘導される結合単位を最大限約
20重量パーセントまでを含有する共重合体であっても
よい。射出成型の目的には、重量平均分子量約40,0
00から約120,000まで、又はフィッケンチャの
K値(Fikenthcher K value)約50から約60までを
有する塩化ビニルの重合体が好ましい。
【0019】「塩化ビニルの重合体」の語は更に塩素化
ポリ(塩化ビニル)を包含するが、これはまた本発明の
添加重合体と混合したときに加工性の改善を示すであろ
う。
【0020】しかしながら、熱に曝されることがある大
抵の用途には、ブレンドに対する熱歪み温度の最高値を
得るために、塩化ビニルの単一重合体、又は単一重合体
が高いガラス転移温度を有するその素のモノマー、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、マレイミド等との共
重合体を用いることが好ましい。特にコスト及び入手容
易性のために、塩化ビニルの単一重合体が好ましい。塩
化ビニルの重合体は既知の方法のいずれかにより、好ま
しくは塊状及び懸濁重合によって製造される。
【0021】混合された組成物は塩化ビニルの重合体1
00部につき、添加重合体を好ましくは約2部から約1
5部含有するであろう。このブレンドは射出成型条件で
好ましくは非混和性又は部分的非混和性の形態を示すで
あろう、少なくともコア又は添加重合体の第一段階成分
はPVCマトリックス中に少なくとも部分的に非混和性
である。
【0022】重合体が媒体に不溶であるならば、添加物
重合体は濾過と洗浄及び乾燥によって予備媒体から単離
することができる。もし添加物重合体が非水性分散の形
態であるならば、溶剤は蒸発させることができ、そして
重合体は粉末に粉砕される。もし重合体質の添加物が水
性懸濁液中で形成されるならば、それは蒸発、凝集又は
噴霧乾燥により単離することができる。この単離はPV
Cの存在下で遂行することができる;例えば水性分散液
はPVC上に蒸発させることができ、そして混合物は他
の添加物の添加及びブレンディング以前に乾燥させるこ
とができる。もう一つの方法はPVCの水性分散液と重
合性添加物とを共分離することである。PVCは加工用
及び/又は物理特性の向上用の補助剤を必要とするか
ら、ブレンドは好ましくは更に、耐衝撃改良剤、滑剤、
耐熱安定剤、可塑剤、表面改変剤、有機顔料、熱歪改良
添加物、有機染料又は成形離型剤の中の一つ又はそれ以
上を含有するであろう。PVC/添加物ブレンドは更に
無機又は有機充填剤又は繊維の中の一つ又はそれ以上を
含有することができる。
【0023】本発明は、フィルム、シート、押出し品又
は成型品、特に射出成型品、PVCと添加物の重合体と
のブレンドから成形された品を包含する。
【0024】本発明の添加物重合体の分量は、選択され
る加工条件及び使用されるPVC樹脂の分子量に依存し
て変わるであろう。大抵の使用に対して、ブレンドは塩
化ビニルの重合体100部当り添加物重合体約1部から
約20部含有するであろう、しかしある情況ではこれよ
り高い水準または低い水準で使用することができる。ブ
レンドの物理的特性を損なうことなく効能の最良バラン
スを得るには、約2部から約15部の添加物重合体が好
ましい。
【0025】射出成型の目的には、添加物重合体が射出
成型加工期間中、塩化ビニルの重合体と部分的又は全体
的に非混和性であることが好ましい。添加物重合体と塩
化ビニルの重合体とは少なくとも射出成型加工の溶融状
態で非混和性の形態を示すであろう、そして溶融物が冷
却されたときでさえおそらくそうであろう。非混和性の
形態は、透明性の低下に、顕微鏡による一つもしくはそ
れ以上の相の検出に、または、例えば示差熱走査熱量計
による、一つ以上のガラス転移温度の検出に顕われるで
あろう。部分的に非混和性の形態は似たような仕方で顕
われるであろうが、しかしガラス転移温度は個々に測定
されたとき、対応する相のガラス転移温度とはならない
かも知れない。しかしその代りとして値の若干の稀簿又
は修正が認められるであろう。
【0026】添加物重合体は、他の主要な特性に悪影響
を及ぼさずに、ブレンドの溶融粘度を低減させるよう機
能する限り、それ自体加工助剤として機能する必要はな
い。そこでブレンドの融解と加工を助けるために、PV
C用の慣用加工助剤を少量添加することが必要となるか
も知れない。最終シェル重合体もまた加工助剤として機
能する場合が好ましい。
【0027】加工におけるブレンド流動に悪影響を及ぼ
さないようにするため、多段階添加物のいずれの他の段
階の重量平均分子量は約100,000未満であること
が好ましい。最良の効能を発揮するためには、多段階重
合体の少なくとも50パーセント、そして好ましくは多
段階重合体の少なくとも70パーセントが添加物成分で
あるように、多段階重合体のいずれの他の段階にも丁度
充分なだけ単離を助けるために存在することが好まし
い。
【0028】アクリル系コア段階の分散を容易にするた
めには、多段階添加物の少なくとも一つの段階、例えば
最終の外側シェルは、塩化ビニルの重合体、例えばメチ
ルメタクリレートから誘導された結合単位で主として形
成された重合体であるようなものと混合できることが好
ましい。
【0029】重合体質の添加物は通常加工前の乾燥ブレ
ンディングによりポリ(塩化ビニル)に添加される。同
時に、熱分解なしにPVCを加工するのに必要な他の重
要な成分を添加することができる。このような安定化剤
は、ジメチルジイソオクチルチオグリコレートのような
有機錫化合物、ステアリン酸カルシウム又はステアリン
酸亜鉛もしくはこれらの混合物のような有機酸のカルシ
ウム−亜鉛塩、二塩基性亜燐酸鉛、有機カドミウム及び
有機バリウム化合物等であることができる。このような
安定化剤は通常PVC樹脂100部当り約0.1から約
5部(慣習的にphrとして表記される)までの水準で存
在する。
【0030】ドライブレンド中に存在し得る他の添加物
には顔料、赤外線吸収顔料、染料等;可塑剤があり;混
合物の溶融改善又は熱金属表面への固着回避を図った他
の加工助剤又は潤滑剤にはブチルアクリレート/スチレ
ン//メチルメタクリレート又はブチルアクリレート/
/メチルメタクリレートのコア/シェル重合体であって
低分子量のコアと高分子量のシェルを有するもの等があ
り;他の潤滑剤には長鎖の脂肪酸、それらの塩及び長鎖
脂肪酸のエステル、低分子量のポリオレフィン等があ
り;難燃剤又は燻煙防止剤には酸化亜鉛、有機燐化合物
等があり;対紫外線安定剤にはヒンダードフェノール、
ヒンダードアミン、芳香族o−ヒドロキシケトン等があ
り;熱歪改良剤にはポリグルタルイミド、イソボルニル
メタクリレートの共重合体、α−メチル−スチレン/メ
チルメタクリレート/アクリロニトリルの共重合体、ス
チレン又はα−メチルスチレンとマレイン酸無水物及び
/又はマレイミド等があり、その他当業界に知られた添
加物がある。
【0031】耐衝撃改良剤もまた約3から約20phrの
分量で存在することができる。多くの材料がPVC用の
耐衝撃改良剤として知られている。このような材料は、
ポリ(ブタジエン)、ポリ(ブタジエン−スチレン)、
ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)、ポリ(ブタジ
エン−ブチル−アクリレート)等のようなブタジエンを
ベースとしたコアが、ポリ(メチル−メタクリレー
ト)、ポリスチレン、ポリ(スチレン−アクリロニトリ
ル)、ポリ(スチレン−メチルメタクリレート)、ポリ
(スチレン−メチルメタクリレート−アクリロニトリ
ル)等のシェルを一種又はそれ以上伴ったコア/シェル
重合体を含んでいる。これらのコア/シェル重合体は耐
候性を要する適用に対する効率的な耐衝撃改良剤であ
る。
【0032】耐衝撃性改良剤のもう一つの部類は、ポリ
(ブチルアクリレート)のコアを有するコア/シェル改
良剤のようなポリ(アルキルアクリレート)をベースと
したものであり、このブチルアクリレート重合体は単一
重合体であるか、又はスチレンを含んだまた更に多不飽
和モノマー、例えばジビニルベンゼン、グリコールジメ
タクリレート、グリコールジアクリレート、ポリオール
ポリメタクリレート、アリルメタクリレート等を含んだ
共重合体である。このような重合体の外側シェルは通
常、メチルメタクリレート又はスチレンとアクリロニト
リルとの共重合体から誘導される結合単位に富んだ重合
体である。
【0033】又別の耐衝撃性改良剤、例えばエチレン−
プロピレン又はエチレン−プロピレン−非共役ジエンラ
バー、又はブタジエン−アクリロニトリルゴム、又はシ
リコンベースのエラストマー、又はエチレン−ビニルア
セテートラバー又は塩素化ポリエチレンをベースとした
一段階又は多段階重合体を採用することもできる。
【0034】更に補強性か非補強性いずれかの多様な充
填剤のうち一種又はそれ以上が存在してもよい。繊維
状、フレーク状及び粉状材料を包含するこのような充填
剤は約1から約5phrの分量で存在するであろう。それ
らはPVCへの付着を助けるために、有機チタン酸塩又
は官能化されたシリコン添加物のような化学結合剤を含
有してもよい。このような充填剤には、ガラス繊維、ガ
ラスフレーク、ガラス微小球;他の鉱物質繊維;タル
ク、ワラストナイト、雲母等;カーボンブラック;アル
ミナ、シリカ、二酸化チタンその他が含まれる。
【0035】既に述べたように、添加物は望むならば溶
融物へ添加してもよいが、PVCブレンドの成分はすべ
て実際の溶融作業前に混ぜ合わせるのが最も普通であ
る。PVCが溶融又は溶融形態になるまで通常ドライブ
レンドはブラベンター又はバンバリーのような強力ミキ
サー同様の熱と剪断力を、2本ロールミル上又は押出機
中で与えながら加工される。次いで溶融した材料はミキ
サーから落とされるか、又は圧縮成型もしくは再溶融及
び再加工に適する形態にシート状にされることができ
る。
【0036】大抵の用途に対して、溶融した重合体は直
ちにしかし過熱と崩壊を起こすことなく運搬するのに充
分な温度と剪断条件で、通常単軸又は二軸の押出機によ
り運搬される。溶融物は一個又はそれ以上のダイを通し
てペレット化用のストランドにされ、このペレットを用
いて後に再加工して最終の所望の品物にする。他方、こ
の溶融物は適当なダイを通してシート、フィルム又は形
状化した品物を形成するような操作によって最終目的物
に直接転化することができる。溶融物はまた引続いて行
われるブロー成型用のパリソン(parison)に形成される
こともある。溶融物はまた成型目的物を形成するために
適当な型に射出成型することもできる。
【0037】後者の操作に対しては特に、溶融物はでき
るだけ低い操作温度と圧力で迅速かつ完全に鋳型を充満
するように流動する必要がある。そうでないと、成型に
はより長い時間がかかるか、又はより極端な温度と圧力
の条件を必要とし、これは共に不経済でありまた重合体
の崩壊へ通ずることになろう。
【0038】PVC配合物の流動挙動に及ぼす添加物の
効果を測定するために複数の手段が存在する。その一つ
は、添加物の存在しないPVC配合物、又は市場で購入
できるPVC射出成型用ブレンドに対する、同一圧力/
温度下における長いスパイラル鋳型への成型充填度を比
較することである。第二のテストは上記のようなコント
ロールに対してこのような鋳型に充填するに要する圧力
を測定することである。第三の手段は、標準条件で標準
オリフィスを通して押出し、そしてこのようなコントロ
ールに対して10分間に押出される重合体の量を測定し
て、溶融物流動速度を測定することである。第四の手段
は、粘度−剪断速度応答用の市販装置、例えば毛細管レ
オメーターで一定温度における剪断速度の範囲に亙って
測定された粘度の値を比較することである。第五の方法
は、時間の値として混合の種々の温度におけるトルクを
測定するよう設計された混合装置、例えば某レオメータ
ーにおける平衡トルクの値を比較することによって行わ
れる。
【0039】本発明の添加物を含有するポリ(塩化ビニ
ル)は多くの有用な形態に転化することができる。射出
成型されたPVCは直接射出成型によって多くの目的物
を形成するのに使用することができる、すなわち更なる
成形、例えば緊張、ブローイング等を必要としない目的
物を、消費者の用途に合わせて成型することである。こ
のような目的物には、玩具、アイデア商品、自動車内部
部品、例えばトリム・ノッブ(trim knob)、ドア・ラ
ッチ(dorr latch)及びロック・ハンドル、コネクタ
ー、座席ベルト、ラッチカバー、灰皿、フューズボック
ス等;自動車の他の用途、例えばバンパー、ホイールウ
ェル(wheel well)、ライナー等、フード下使用の部
品、例えばウィンドゥ・シールドウォッシャー及び他の
水性流体溜め、電気接続等;医療製品、例えば注射器、
洗浄器、栓等;器具部品、例えば洗浄機用リントフィル
ターハウジング(lint filter housing)、スピンタブ
又は洗浄機用撹拌器、ポンプ組立て部品、ブロワーホイ
ール、絶縁物、ファン保護グリル、スイッチハウジン
グ、ハンドル等;家事用品、例えばボウル、カップ、容
器等;容器カバー、例えばコーヒー缶の蓋、フィルム、
テープ、ディスクの包装用ボックス等;カセット、フィ
ルムスピンドルのような録音装置のコンポーネント等;
包装用品、例えば自動推進の荷敷き、トレー等;工具の
ハンドル、電気プラッグ、手桶、たらい、廃棄物容器、
洗濯かご、ビン受け台、ペンキの缶等;炭酸飲料容器用
などのファスナー、器具の部品例えば冷蔵庫の野菜入れ
(crisper)、ドアのライナー等;及び多くの他の類似
の成形物が含まれる。
【0040】ブロー成型もまた、押出し又は射出成型さ
れたパリソンを形成し、次いでその塊を膨脹させて所望
の形状に形成することによって、有用な目的物を形成す
るために利用することができる。従って瓶及び容器、更
に多くの他の類似目的物を製作することができる。添加
物を含んでいるPVC配合物はまた化学発泡剤を含有す
ることもでき、これは比較的高い加工温度で分解して溶
融PVCに気泡を発生させるガスを放出するが、冷却に
際して発泡形状を保持するのに充分な溶融物強度を維持
する。
【0041】添加物を含んでいるPVC配合物は外形を
もった多くの有用な目的物製造に採用することができ
る。例えばクリップ、スクレーパー、旅行カバンの玉
縁、庭の垣根、ドアストリッピング、樋、雨どい、波形
屋根、窓及び窓枠、窓レール、羽目板、例えば自動車及
び器具類などに用いるような磨き/叩き用小片、被覆
線、絵画額縁、排水、廃棄物又は換気用パイプ、電線
管、ダクト、木製品用鞘、例えば自動車などに用いるよ
うな保護フェイシャ(fascia)、自動車の裏打ち、器具
のコンポーネント、例えば裏打ち、ヒンジ、縁取り、ト
レイ等、梁の被覆、飲料用ストロー、トラク、波形管、
例えば植物、スキーポールに用いるような支柱、等であ
る。この添加物重合体は、これと相溶性のある他の重合
体、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹
脂等とPVCのブレンドを加工するのにまた有用となろ
う。
【0042】
【実施例】下記の実施例は添加物の合成並びに流動、衝
撃及び熱歪み効果に対する、PVC配合における添加物
の試験を説明する。
【0043】BA=n−ブチルアクリレート;MMA=
メチルメタクリレート;ALMA=アリルメタクリレー
ト;n−DDM=n−ドデシルメルカプタン。
【0044】A. 多段階の流動性改良用添加物の調製 〔実施例1〕本実施例は構造が50.5BA/n−DD
M//34.5BA/ALMA//15MMA/n−D
DM=100(1%)//100(1.5%)//10
0(0.8%)の3段階コア/シェル添加物の調製を記
述する。
【0045】第一段階─未架橋ポリブチルアクリレート ガラス製反応器中で、脱イオン水663gと2重量パー
セント酢酸20gを混合して55℃に加熱した。この溶
液を通して少なくとも20分間窒素ガスをバブリングさ
せた。連続的に窒素パージしながら55℃で、水10g
で稀釈されたラウリル硫酸ナトリウム28%の水溶液
1.07gをフラスコへ加えた。次いでn−ブチルアク
リレート100gとn−ドデシルメルカプタン1gとの
混合物をフラスコに加え、それから濯ぎ水50gを加え
た。混合物を2分間撹拌した後、ホルムアルデヒドスル
ホオキシ酸ナトリウム5%水溶液80gとt−ブチルヒ
ドロパーオキシド5%水溶液28gをフラスコに投入し
た。12〜14℃の発熱が観測された。頂点温度に達し
てから、水700g、ラウリル硫酸ナトリウム28%溶
液56.07g、n−ブチルアクリレート1900g及
びn−ドデシルメルカプタン19gを含有する、予備乳
化したモノマー混合物を3時間かけて徐々に反応器内に
注入した。同時にt−ブチルヒドロパーオキシド5%水
溶液180gを3時間かけて加えた。3時間の初期及び
中期に、ホルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5
%溶液40gを反応混合物(全量80g)に加えた。注
入を徐々に行って終了すると、温度は徐々に78〜80
℃に達した。モノマー乳化液の容器は水200gで濯が
れ、この濯ぎ水を反応器へ注入した。原料供給後15分
たって、ホルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5
%溶液16gとt−ブチルヒドロパーオキシド5%溶液
8gを反応器へ添加した。混合物は放置して室温まで冷
却した。この最終乳化液の固形分含有量は49.6%で
あり重合転化率は99.2%、分子量は64,000(M
w)であった。
【0046】第二段階─被包重合体段階 第一段階の乳化液1966g、水698g及びラウリル
硫酸ナトリウム28%溶液26.8gの混合物を窒素パ
ージ下で55℃まで加熱した。80分後にn−ブチルア
クリレート654.6g及びアリルメタクリレート9.8
2gを含有するモノマー混合物を徐々に反応器に加え
た。同時にt−ブチルヒドロパーオキシド5%水溶液5
2.3gをも徐々に80分かけて加えた。ホルムアルデ
ヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液26.2gずつ
2回注入期間の初期及び中頃に反応器に加えた。温度は
終末に68℃に達した。温度60℃に30分間保持後、
転化率99.8%が達せられた。
【0047】第三段階─最終外側段階 上記の第二段階の乳化液を55℃に冷却した。次いでホ
ルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液1
2.2gを加えた。メチルメタクリレート287.6gと
n−ドデシルメルカプタン2.29gの混合物を30分
かけて反応混合物に加え、そしてt−ブチルヒドロパー
オキシド5%溶液12.2gをも30分かけて添加し
た。徐々に添加した最後に、水50gを用いてモノマー
容器を濯ぎそして反応器へ加えた。混合物を15分間6
0℃に保持した。残留モノマーの重合は、t−ブチルヒ
ドロパーオキシド5%溶液2.4g及びホルムアルデヒ
ドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液2.4gの添加に
よって完了した。最終の乳化液の固形分含有量は49.
8%で転化率は99.5%であった。n−ドデシルメル
カプタン0.8重量パーセントを用いて調製されたポリ
(メチルメタクリレート)の重量平均分子量(Mw)は約
100,000であった。
【0048】実施例1の凝集 最終の乳化液3212gを水2149gで稀釈した。次
いでこの乳化液を室温にて塩化カルシウム0.475%
溶液10667g中へゆっくりと注いだ。凝集したラテ
ックス重合体を濾過して水5000gで洗浄した。次に
粉末を50℃の真空オーブン中で乾燥した。
【0049】〔実施例2〕本実施例は中間状態のイオン
性架橋と共有結合架橋の両方を有するコア/シェル添加
物の調製法と、アイオノマーを形成するメタクリル酸成
分の中和を説明する。構造は50.5BA/(n−DD
M)//345BA/(ALMA)/(MAA)//1
5MMA(n−DDM)100/(1%)//100/
(0.6%)/(3%)//100(0.8)。
【0050】第一段階─未架橋ポリブチルアクリレート 実施例1の第一段階のプロセスを繰り返した。
【0051】第二段階─被包重合体段階 第一段階の乳化液1966g、水698g及びラウリル
硫酸ナトリウム28%溶液26.8gの混合物を窒素パ
ージ下で55℃に加熱した。80分間をかけて、n−ブ
チルアクリレート636.6g、メタクリル酸19.14
g及びアリルメタクリレート3.90gを含有するモノ
マー混合物を反応器へ徐々に加えた。同時にt−ブチル
ヒドロパーオキシド5%水溶液52.3gをもまた80
分かけて徐々に添加した。ホルムアルデヒドスルホオキ
シ酸ナトリウム5%溶液26.5gずつ2回、注入期間
の初期及び中期に反応器へ加えた。終末温度は68℃に
達した。水50gを用いてモノマー容器を濯ぎ、そして
その濯ぎ水を後で反応器へ加えた。30分間、温度を6
0℃に保持後、転化率99.8%が達せられた。
【0052】第三段階─最終外側段階 上記の第二段階の乳化液を55℃に冷却した。次いでホ
ルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液1
2.2gを添加した。メチルメタクリレート287.6g
及びn−ドデシルメルカプタン2.29gの混合物を3
0分間かけて反応混合物に加え、そしてt−ブチルヒド
ロパーオキシド5%溶液12.2gをもまた30分間か
けて添加した。徐々に行った添加の終期に、混合物を1
5分間60℃に保持した。残留モノマーの重合は、t−
ブチルヒドロパーオキシド5%溶液2.4g及びホルム
アルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液2.4g
の添加によって完了した。最終の乳化液の固形分含有量
は49.7%であり転化率は99.5%であった。
【0053】実施例2の中和 最終の乳化液3624gに水酸化ナトリウム5%水溶液
167.2g及び水559gを撹拌しながら添加した。
混合物を室温で18時間撹拌した。乳化液の最終pHは1
0.1であった。
【0054】実施例2の凝集 中和した乳化液3863gを水2147gで稀釈した。
次にこの乳化液を5℃の塩化カルシウム0.475%水
溶液10667g中へ徐々に注入した。凝集したラテッ
クスを濾別し、次いで水4800gで洗浄した。粉末を
50℃の真空オーブン中で乾燥した。
【0055】〔実施例3〕本実施例は構造50.5BA
/St/n−DDM//34.5BA/(MAA)/
(ALMA)//15MMA/(n−DDM)80/2
0(1%)//100/(3%)/(0.6%)//1
00(0.8%)の三段階のコア/シェル添加物を説明
する。
【0056】第一段階─未架橋ブチルアクリレート/ス
チレン共重合体 ガラス製反応器で、脱イオン水663g及び2重量パー
セントの酢酸溶液20gを混合して55℃に熱した。窒
素ガスをこの液に通じて少なくとも20分間バブリング
した。連続的な窒素ガスパージしながら55℃におい
て、水10gで稀釈された、ラウリル硫酸ナトリウム2
8%水溶液1.07gをフラスコに加えた。次いでn−
ブチルアクリレート80g、スチレン20g及びn−ド
デシルメルカプタン1gの混合物をフラスコに加え、そ
の後濯ぎ水50gを加えた。2分間混合物を撹拌した
後、ホルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%水
溶液80g及びt−ブチルヒドロパーオキシド5%水溶
液28gをフラスコに注入した。12〜14℃の発熱が
15分以内に観測された。頂点温度に達した後、水70
0g、ラウリル硫酸ナトリウム28%溶液56.07
g、n−ブチルアクリレート1520g、スチレン38
0g及びn−ドデシルメルカプタン19gを含有する予
備乳化したモノマー混合物を3時間かけて徐々に反応器
中へ導入した。同時にt−ブチルヒドロパーオキシド5
%水溶液180gをもまた3時間かけて加えた。この3
時間の初開及び中期に、ホルムアルデヒドスルホオキシ
酸ナトリウム5%溶液40gを反応混合物(全量80
g)に加えた。徐々に供給し終わったときに、通常温度
は78〜80℃に達する。モノマー乳化液の容器を20
0gの水で濯ぎ、そしてこの濯ぎ水を反応器に投入し
た。原料供給後15分たって、ホルムアルデヒドスルホ
オキシ酸ナトリウム5%溶液16g及びt−ブチルヒド
ロパーオキシド5%溶液8gを反応器に加えた。この最
終乳化液の固形分含有量は49.6%であり、重合転化
率は99.2%であった。
【0057】第二段階─被包重合体段階 第一段階の乳化液1966g、水698g及びラウリル
硫酸ナトリウム28%溶液26.8gの混合物を窒素パ
ージの下で55℃に加熱した。80分後にn−ブチルア
クリレート636.6g、メタクリル酸19.14g及び
アリルメタクリレート3.90gを含有するモノマー混
合物を徐々に反応器に加えた。同時に、t−ブチルヒド
ロパーオキシド5%水溶液52.3gを80分かけて徐
々に添加した。ホルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリ
ウム5%溶液26.2gずつ2回、供給期間の初開及び
中期に反応器へ加えた。温度は終末に68℃に達した。
水50gをモノマー容器を濯ぐのに用い、そして後でこ
れを反応器に入れた。60℃の温度に30分間保持した
後に、転化率99.2%が得られた。
【0058】第三段階─最終外側の段階 上記の第二段階の乳化液を55℃に冷却した。次いでホ
ルムアルデヒドスルホオキシ酸ナトリウム5%溶液1
2.2gを添加した。メチルメタアクリレート287.6
g及びn−ドデシルメルカプタン2.29gの混合物を
30分間かけて反応混合物に添加し、またt−ブチルヒ
ドロパーオキシド5%溶液12.2gをも30分かけて
加えた。徐々に添加した終末に、混合物を15分間60
℃に保持した。残留モノマーの重合はt−ブチルヒドロ
パーオキシド5%溶液2.4g及びホルムアルデヒドス
ルホオキシ酸ナトリウム5%溶液2.4gの添加によっ
て完了した。最終乳化液の固形分含有量は49.7%で
あり、転化率は99.4%であった。
【0059】実施例3の中和 最終乳化液3624gに対して、水酸化ナトリウム5%
水溶液167.2gを撹拌しながら添加した。混合物は
室温で18時間撹拌した。乳化液の最終pHは10.1で
あった。
【0060】実施例3の凝集 中和された乳化液を水2230gで稀釈した。次にこの
乳化液を5℃の塩化カルシウム0.475%水溶液12
100g中へ徐々に注入した。凝集したラテックスを濾
別し、次いで水5000gで洗浄した。粉末は50℃の
真空オーブン中で乾燥した。
【0061】B. PVC/多段階添加物ブレンドのた
めの加工技術 1. ブレンディング(Blending) PVC射出成型配合物を、35ポンド(15.9kg)の
流動性改良用添加物を除いて、配合成分のすべてをブレ
ンドして調製した。配合成分を表1に示す。ブレンディ
ングの操作は、ミキサーの剪断が52℃に加熱するまで
高力ミキサー中でPVC樹脂単独を混合する必要があ
る。次いで液体の有機錫安定剤をこのブレンドに添加し
た。ブレンド66℃までの剪断熱に任せそして潤滑剤、
モノステアリン酸グリセリル及びポリオレフィンワック
スをこのブレンドに加えた。このブレンドを77℃まで
の剪断熱に任せて、アクリル系加工助剤及びアクリル系
耐衝撃改良剤を加えた。このブレンドを82℃までの剪
断熱に任せ、そしてTiO2を加えた。ブレンド温度が
95℃に達するまで、強力混合を継続した。次いでミキ
サージャケットを通して水を循環することによって、僅
かに低速度の撹拌で60℃に冷却した。PVCマスター
バッチとでも呼ぶべきこのブレンドを約60℃でミキサ
ーから取出した。
【0062】流動性改良用添加物を含有するブレンド
は、所望量のPVCマスターバッチと流動性改良用添加
物とを一緒に室温で5分間、5ポンド強力ブレンダー中
で混合して調製した(ブレンドの温度は剪断熱により室
温を超えるであろうが、追加加熱はしなかった)。
【0063】
【表1】
【0064】2. 押出し及びペレット化 このブレンドはアメリカンライストリッツ(American L
eistritz)対向回転二軸押出し機を使って押出してペレ
ット化した。この押出し機は34mmの対向回転スクリュ
ーを備えている。5個のバレルセクションがあり、全長
対直径の比は15.9であった。バレル温度を140℃
/145℃/150℃/155℃に設定し(註:第1バ
レルは加熱しない)そしてダイ温度は160℃に設定し
た。1/8″径のダイを通してブレンドを単一ストランド
に押出しそして水浴を通過して冷却した後ペレットに切
断した。
【0065】3. 射出成型 耐衝撃性試験用のASTM試験片はArburg 270-90-350
射出成型機に取付けられたASTM試験片群のMaster U
nit Die挿入物を用いて成型した。この射出成型機は長
さ対直径の比が20.5で圧縮比が2.1ある直径22mm
のスクリューを有していた。バレル温度は146℃、1
71℃及び177℃に設定し、ノズル温度は186℃に
設定した。これらの温度設定によって約210℃の溶融
物温度が得られ、探査針を備えた手持ち式パイロメータ
ーを用いてエアショットのために測定された通りであ
る。成型温度は32℃であった。スクリュー速度は20
0rpmに設定した。1/8″(3.175mm)厚さのアイゾッ
ト衝撃試験用バー、1/4″(6.35mm)厚さのバー、及
び計装化された急激落下衝撃用〔2″×3″×1/8″(5
0.8mm×76.2mm×3.175mm)の〕板を各射出から成型し
た。螺旋流動成型(Spiral flow molding)は同じバレ
ル温度、成型温度及びスクリュー速度を有する同じ押出
し機に取付けられた螺旋状のMaster Unit Die挿入物を
使って行った。
【0066】〔実施例4〕 多段階の流動性改良用添加物を含有するPVCブレンド
の流動性改良 流動性改良添加物を4phr及び8phr(phr:樹脂100
部当り)有するPVCの配合ブレンドは上記の手順に従
って調製した。螺旋流動成型は添加物の流動効果を測定
するように実施した添加物はA、B及びCと呼称する
と、Aは実施例1の方法で調製したもの、Bは実施例2
の方法、Cは実施例3の方法によるものである。螺旋流
動長は各ブレンドに対して3種の異なった射出圧力につ
いて測定した。螺旋流動のデータは表2に集録してあ
る。この表に示されている螺旋流動長の値は、各ブレン
ドに対する5回測定を一組としこれらの組をベースとし
た平均値及び標準偏差(括弧内)に対応する。これらの
データは、添加物が射出成型における材料流動を著しく
増大することを示している。
【0067】
【表2】
【0068】〔実施例5〕 多段階の流動性改良用添加物を含有するPVCブレンド
の耐衝撃特性 PVC配合ブレンドは既に記述した手順に従って流動性
改良用の添加物A、B及びC(それぞれ実施例1、2及
び3に相当する)8phrを用いて調製した。厚さ1/8″
(3.175mm)及び1/4″(6.35mm)のアイゾットバ
ーを射出成型した。これらの成型バーのノッチ付きアイ
ゾット耐衝撃特性をASTM Standard D256に従って試
験した。1/8″厚さの試料に対しては15℃、18℃及
び23℃の試験温度を使用し、厚さ1/4″の試料に対し
ては18℃及び23℃の試験温度を用いた。各ブレンド
に対して5個のバーで耐衝撃強度を測定した。ヒンジ状
及び完全破壊に対する耐衝撃強度測定の平均値は表3及
び4に与えられている。括弧内の数は、一種を超える破
壊タイプが観測された場合、各モードで破壊した試料の
パーセンテージを表わしている。測定値は、流動性改良
用添加物を含有するブレンドに対しては、添加物を含ま
ないPVCブレンドと比較して、より低い温度までブレ
ンドの延性が保持されていることを示している。脆性
(完全)破壊に対するアイゾット耐衝撃強度もまた流動
性改良用添加物を含有するブレンドにとっては増大し
た。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】〔実施例6〕 ビカー軟化温度(Vicat softening temperature)測定 流動性改良用添加物の望ましい特徴の一つは、PVC配
合物の熱歪み温度を低下させないと言うことである。ビ
カー軟化温度は、ASTM Standard D 1525に従って、
120℃/hrの加熱速度で1kg及び3kgの荷重に対して
厚さ1/4″(6.35mm)の成型したバーについて測定し
た。データは表5に示されている。この値は各試料に対
する2個の温度の読みの平均である。これらのデータか
ら、添加物は1kg荷重のビカー温度には有意な効果は与
えず、5kg荷重のビカー温度には僅かの効果(約1℃)
を与えていることが判る。
【0072】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シン−イエー・パーカー アメリカ合衆国ペンシルベニア州18966. ホランド.ジヨイスキルマードライブ11 (56)参考文献 特開 昭63−270716(JP,A) 特開 平5−17654(JP,A) 特表 平2−503322(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/00 C08F 285/00 C08L 25/08 C08L 27/06 C08L 33/08

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)高級アルキル基が4個から12個の
    炭素原子を含む高級アルキル(メタ)アクリレートから
    誘導される結合単位を少なくとも約80重量パーセント
    含有し、グラフト用又は架橋用モノマーから誘導される
    結合単位を含有せず、そしてまた意図しては架橋されて
    いない重合体であって、重合体の分子量が約5000か
    ら約100,000であるコア; b)(1)ビニル系芳香族モノマー、又は1個から4個
    の炭素原子のアルコールから誘導されるアルキルエステ
    ルである(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの一種
    又はそれ以上から誘導される結合単位少なくとも約90
    重量パーセント、及び(2)(a)2個又はそれ以上の
    共重合性二重結合を含む多官能性モノマー又は(b)共
    重合性不飽和酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩
    又は遷移金属塩の少なくとも1つから誘導される単位約
    0.5から約10重量パーセントを含有する架橋した重
    合体の中間シェル段階;及びc)ビニル系芳香族モノマ
    ー又は1個から4個の炭素原子のアルコールから誘導さ
    れる低級アルキルエステルであるメタクリル酸の低級ア
    ルキルエステルの一種又はそれ以上から誘導される結合
    単位を少なくとも約70重量パーセント含有する重合体
    の最終シェル段階;からなるコア/シェル重合体。
  2. 【請求項2】 a)高級アルキル基が4個から12個の
    炭素原子を含む高級アルキル(メタ)アクリレートから
    誘導される結合単位を少なくとも約80重量パーセント
    含有し、かつグラフト用又は架橋用モノマーから誘導さ
    れる結合単位を含有せず、そしてまた意図しては架橋さ
    れていない重合体であって、重合体の分子量が約500
    0から約100,000であるコア;及びb)(1)ビ
    ニル系芳香族モノマー、又は1個から4個の炭素原子の
    アルコールから誘導されるアルキルエステルである(メ
    タ)アクリル酸のアルキルエステルの一種又はそれ以上
    から誘導される結合単位少なくとも約90重量パーセン
    ト、及び(2)(a)2個又はそれ以上の共重合性二重
    結合を含む多官能性モノマー及び(b)共重合性不飽和
    酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は遷移金属
    塩の少なくとも一つから誘導される単位約0.5から約
    10重量パーセントを含有する架橋した重合体の中間シ
    ェル段階;からなるコア/シェル重合体。
  3. 【請求項3】 高級アルキル(メタ)アクリレートがn
    −ブチルアクリレートであり、そしてメタクリル酸低級
    アルキルエステルがメチルエステルである請求項1記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 高級アルキル(メタ)アクリレートがn
    −ブチルアクリレートであり、そして(メタ)アクリル
    酸のアルキルエステルがメチルメタクリレートである請
    求項2記載の組成物。
  5. 【請求項5】 不飽和酸がメタクリル酸、アクリル酸、
    イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、α−メチレン−
    デルタ−メチルアジピン酸及びアクリロキシプロピオン
    酸からなる群より選択されるカルボン酸である、請求項
    1又は2記載の組成物。
  6. 【請求項6】 不飽和カルボン酸がメタクリル酸であ
    る、請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 a)塩化ビニルの重合体; b)(1)高級アルキル基が4個から12個の炭素原子
    を含む高級アルキル(メタ)アクリレートから誘導され
    る結合単位を少なくとも約80重量パーセント含有し、
    グラフト用又は架橋用モノマーから誘導される結合単位
    を含有せず、そしてまた意図しては架橋されていない重
    合体であって、重合体の分子量が約5000から約10
    0,000であるコア、(2)(i)ビニル系芳香族モ
    ノマー、又は1個から4個の炭素原子のアルコールから
    誘導されるアルキルエステルである(メタ)アクリル酸
    のアルキルエステルの一種又はそれ以上から誘導される
    結合単位少なくとも約90重量パーセント、及び(i
    i)(a)2個又はそれ以上の共重合性二重結合を含む
    多官能性モノマー及び(b)共重合性不飽和酸のアルカ
    リ金属塩、アルカリ土類金属塩又は遷移金属塩の少なく
    とも一つから誘導される結合単位約0.5から約10重
    量パーセントを含有する架橋した重合体の中間シェル段
    階、及び(3)場合によりビニル系芳香族モノマー、又
    は1個から4個の炭素原子のアルコールから誘導される
    低級アルキルエステルであるメタクリル酸の低級アルキ
    ルエステルの一種又はそれ以上から誘導される結合単位
    を少なくとも約70重量パーセント含有する重合体の最
    終シェル段階;からなるコア/シェル重合体;からなる
    組成物。
  8. 【請求項8】 溶融粘度が、添加物不在の塩化ビニルの
    重合体に対する溶融粘度と同等又は下廻る、請求項
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 塩化ビニルの重合体が塩化ビニルの単一
    重合体である請求項記載の組成物。
  10. 【請求項10】 塩化ビニルの重合体が、塩化ビニルか
    ら誘導される結合単位を少なくとも約80重量パーセン
    ト及びプロピレン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリ
    デン又は低級アクリル酸アルキルのうちの一つ又はそれ
    以上から誘導される結合単位を上限として約20重量パ
    ーセントを含有する共重合体である、請求項記載の組
    成物。
  11. 【請求項11】 塩化ビニルの重合体が重量平均分子量
    約40,000から約120,000又はフィッケンチ
    ヤーK値約50から約60を有する、請求項記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 組成物が塩化ビニルの重合体100部
    当り、添加物用重合体を約2から約15部を含有する、
    請求項記載の組成物。
  13. 【請求項13】 射出成型条件において不混和性又は部
    分的不混和性の形態を有する、請求項記載の組成物。
  14. 【請求項14】 組成物中に更に耐衝撃性改良剤、潤滑
    剤、熱安定剤、可塑剤、表面修正剤、有機顔料、熱歪み
    改良用添加剤、有機染料又は離型剤のうちの一つ又はそ
    れ以上が含まれる、請求項記載の組成物。
  15. 【請求項15】 組成物中に更に無機又は有機の充填剤
    又は繊維が含まれる、請求項記載の組成物。
  16. 【請求項16】 組成物中に更に無機又は有機の充填剤
    又は繊維が含まれる、請求項14記載の組成物。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の組成物から形成され
    る、フィルム、シート、押し出し成型又は射出成型され
    た物。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の組成物から形成され
    た、フィルム、シート、押し出し成型又は射出成型され
    た物。
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