JP4401830B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
一方、ポリオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン樹脂は、透明性、延展伸性、剛性に優れ、また耐水性、耐薬品性、耐加水分解性、ヒンジ特性、表面硬度や光沢、耐熱性、絶縁性及び流動性が良好な樹脂であり、これらの特性からフィルム、電気部品、家庭日用品、雑貨、自動車部品などの用途に幅広く使用されている汎用樹脂である。しかし、耐衝撃性、低温特性が不十分である。
それぞれの樹脂の欠点を補い、特性を生かした高分子複合材料を開発する目的で、スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂をポリマーアロイ化することが過去に検討されている。しかし、スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂は非相溶性であるので、混合すると、層状剥離が発生して物性はむしろ悪化し、また、界面の強度も乏しいので、他の樹脂に溶着させることすらできない。また、スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂を混合して成形する場合、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂の収縮率の差が大きいことにより、内部応力を生じて耐衝撃性が低下する。
例えば、化学反応変性技術として、無水カルボン酸変性やエポキシ変性を用いて各相の界面の強度を高める方法がある。
相溶化剤として、ABS樹脂とポリプロピレン樹脂を相溶化する目的で、エチレン−酢酸ビニル共重合体を添加することにより耐薬品性を改良したポリマーアロイや、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体により耐薬品性を改良した熱可塑性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)
また、相溶化剤としてAES樹脂を含有する、スチレン系樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3に記載のスチレン系樹脂組成物は、エチレン−プロピレン系ゴム質重合体であるAESを用いることにより、同じポリオレフィン系樹脂であるポリプロピレン樹脂との相溶性を高め、また、固化する際の、スチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂の収縮率の差を緩和したものである。
特許文献1、2に記載の発明では、耐熱性の不足や、層状剥離の発生などの問題が存在する。
また、特許文献3に記載の製造方法では、検討の結果、単純にAESを混合するだけでは、得られる樹脂組成物の面衝撃性や光沢が、実用上は不足することが判明した。
前記相溶化剤は、芳香族ビニル系単量体もしくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体またはこれらの混合物を含む単量体成分が、ムーニー粘度(ML 1+4 、125℃)10〜40の未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体にグラフト重合した未架橋EPDMグラフト共重合体を含有することを特徴とする。
前記単量体成分は、該単量体成分の全質量に対し0〜60質量%のシアン化ビニル系単量体をさらに含有することが好ましい。
前記未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体は、エチレン成分の含有率が50〜90質量%であることが好ましい
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、ムーニー粘度(ML 1+4 、125℃)10〜40の未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体ラテックス60〜90質量部の存在下に、芳香族ビニル系単量体もしくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体またはこれらの混合物からなる単量体成分40〜10質量部を重合して未架橋EPDMグラフト共重合体を合成する重合工程と、
前記未架橋EPDMグラフト共重合体、スチレン系樹脂(a)、ポリオレフィン系樹脂(b)を混合する混合工程とを有することを特徴とする。
本発明の相溶化剤は、芳香族ビニル系単量体もしくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体またはこれらの混合物を含む単量体成分が、未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体にグラフト重合された未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系グラフト共重合体を含有する。
芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、o−エチルスチレン及びo−ジクロロスチレン、p−ジクロロスチレン等が挙げられ、これらのうちスチレンやα‐メチルスチレンが好ましく用いられる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート及びベンジルアクリレート等のアクリル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2‐エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート及びベンジルメタクリレート等のメタクリル酸エステルが挙げられ、これらのうちメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートが好ましく用いられる。また、これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもかまわない。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が好ましく用いられる。またこれらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
α‐又はβ‐不飽和ジカルボン酸のイミド化合物としては、マレイミド、N‐メチルマレイミド、N‐ブチルマレイミド、N‐(p‐メチルフェニル)マレイミド、N‐フェニルマレイミド、N‐シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。不飽和カルボン酸アミド化合物としては、アクリルアミドやメタクリルアミド等が挙げられる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもかまわない。
後述の未架橋エチレン―プロピレン―非共役ジエン系ゴム質重合体(以下、未架橋EPDMと称する)にグラフト重合される単量体成分が0〜60質量%のシアン化ビニル系単量体を含有することにより、本発明の相溶化剤を含有させた熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、外観を向上させることができる。シアン化ビニル系単量体の含有率が60%を超えると、得られる未架橋EPDMグラフト共重合体と、例えばポリオレフィン系樹脂との相溶性が低下し、層状剥離や光沢の低下をおこすため、好ましくない。
50質量%未満の場合、本発明の相溶化剤を含有させた熱可塑性樹脂組成物において、目的とする摺動性が得られにくく、また、電子顕微鏡にて観察した構造がIPN(Interpenetrating polymer network;相互貫入高分子網目)様の層状構造ではなく、したがって耐衝撃性を発現させることができない。なお、IPNとは、異種の高分子網目が、単なるブレンドでなく互いにからみあった構造をいい、このような構造をとる複合材料は、耐衝撃性のうち特に面衝撃強度に優れるといわれている。
90質量%を超える場合、本発明の相溶化剤を含有させた熱可塑性樹脂組成物において衝撃強度の低下を招く場合がある。
未架橋EPDMの、ML1+4、125℃におけるムーニー粘度は、10〜40であることが好ましい。10未満の場合、引張強度が低下することがあり、40を超える場合、成形時における流動性が低下することがあるため好ましくない。
未架橋EPDMグラフト共重合体のアセトン可溶重合体の質量平均分子量は、10000〜80000であることが好ましい。10000未満の場合、本発明の相溶化剤とスチレン系樹脂との相溶性が低下するため、本発明の相溶化剤を含有させた熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が損なわれることがあり、80000を超える場合、熱可塑性樹脂組成物の流動性が低下することがある。
未架橋EPDMラテックスは、例えば、EPDMに乳化剤を添加して乳化し、 さらに多価アルコールを添加することにより調製することができる。
EPDMの所定量を適当な溶媒に溶解して、これに乳化剤を添加して乳化させ多価アルコールを添加する。溶媒としては、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素溶媒を用いることができる。
乳化剤としては特に制限はないが、例えば、オレイン酸カリウム及び不均化ロジン酸カリウム等の界面活性剤が用いられる。更に、多価アルコールとしては、エチレングリコール、テトラメチレングリコール又はグリセリン等を用いることができる。
乳化剤の添加量は、EPDM100質量部に対して、1〜10質量部とするのが好ましい。なお、乳化剤は、オレイン酸をEPDMに混合しておき、これに水酸化カリウム水溶液を添加してオレイン酸カリウムを生成させることにより添加することもできる。多価アルコールの添加量は、EPDM100質量部に対して0.1〜1質量部が好適である。
なお、未架橋EPDMラテックスのゲル含有率は、このラテックスを希硫酸で水洗、乾燥後、1g採取し200mlのトルエン中に40時間浸漬し、次いで200メッシュのステンレス金網にて濾過し、残渣を乾燥することによって求めることができる。
未架橋EPDMラテックスが60質量部未満で単量体成分が40質量部を超える場合は、最終の熱可塑性樹脂組成物の耐摩耗性は改善されにくく、また未架橋EPDMラテックスが90質量部を超え、単量体成分が10質量部未満である場合は、熱可塑性樹脂組成物の光沢、表面外観が悪化することがある。
単量体成分と未架橋EPDMラテックスの配合量をこの範囲とすることにより、すなわち未架橋EPDMグラフト共重合体を高ゴム分率に調製することにより、スチレン系樹脂あるいは本発明の相溶化剤自体と、ポリオレフィン系樹脂との相溶化作用に貢献するEPDMが、前記単量体成分に含まれる単量体に由来する重合体で覆われることなく、グラフト重合体を製造することができる。
重合方法としては特に限定されないが、例えば、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、またこれらの組み合わせ等の方法を用いることができる。
レドックス系開始剤としては、過酸化物が用いられ、通常の場合、硫酸第一鉄−キレート剤−還元剤と組み合わせて使用される。本発明において、過酸化物としては、油溶性の有機過酸化物が好ましい。
油溶性の有機過酸化物としては、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等が好ましい。さらに、クメンハイドロパーオキサイドを、硫酸第一鉄、ピロリン酸ナトリウム及びデキストローズと組み合わせて用いることが好ましい。
前記未架橋EPDMラテックスに、硫酸第一鉄と、ピロリン酸ナトリウムと、デキストローズの一部、好ましくはこれらの全量として配合量100質量部のうち0.3〜0.8質量部を加える。その後、重合反応を開始し、反応開始時から少なくとも1時間の添加時間にわたって、前記単量体成分及びクメンハイドロパーオキサイドを連続的に未架橋EPDMラテックスに加える。このとき、硫酸第一鉄と、ピロリン酸ナトリウムと、デキストローズの残部及び乳化剤を、単量体成分及びクメンハイドロパーオキサイドの添加時間よりも30分以上長い時間にわたって連続的に未架橋EPDMラテックスに加えるのが好ましい。
前記単量体成分及びクメンハイドロパーオキサイドの添加時間が1時間未満の場合、ラテックス安定性が悪化することにより、重合収率が低下する。
このように、重合開始剤、単量体成分及び乳化剤の添加量や、ラテックスへの添加時期、添加時間等を調整し、更に、所定の反応温度にて反応させることによって、乳化剤の使用量を従来の約1/3程度に低減して、単量体の添加率が高く、かつ、重合安定性を格段に高めて、目的とする優れた性質、例えば優れた表面外観を有し、臭気の限りなく低減された未架橋EPDMグラフト共重合体を得ることができる。
前記スチレン系単量体混合物は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、シアン化ビニル系単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体からなる群から選択される1種以上の単量体をさらに含有することが好ましい。
前記スチレン系単量体混合物に用いられるスチレン系単量体としては、スチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、o‐エチルスチレン、o‐ジクロロスチレン、p‐ジクロロスチレン等が挙げられる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体、シアン化ビニル系単量体としては、前記の未架橋EPDMグラフト共重合体に用いられる単量体と同様のものが挙げられる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
α‐またはβ‐不飽和ジカルボン酸のイミド化合物としても、前記の未架橋EPDMグラフト共重合体に用いられる単量体と同様のものを挙げることができる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ゴム質重合体としては、公知のいかなるものも使用でき、例えば、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、及びシクロペンタジエン等の共役ジエンゴム、ブタジエン−スチレンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、アクリレート系ゴム、シリコン系ゴムが好ましい。また、これらのゴム質重合体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、(メタ)アクリル酸エステル系単量体として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート及びベンジルアクリレート等のアクリル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2‐エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート及びベンジルメタクリレート等のメタクリル酸エステルが挙げられ、耐衝撃性、耐熱性などの物性の面からメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートが好ましい。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもかまわない。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等が挙げられる。またこれらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもかまわない。
上記の単量体と共重合可能なその他の単量体としては、マレイミド、N‐メチルマレイミド、N‐ブチルマレイミド、N‐(p‐メチルフェニル)マレイミド、N‐フェニルマレイミド、N‐シクロヘキシルマレイミド等のα‐又はβ‐不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド化合物が挙げられる。また、これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもかまわない。
(グラフト率)=(ゴム質重合体にグラフトしている単量体成分の総質量/ゴム質重合体の総質量)×100 [質量%]
未架橋EPDMグラフト共重合体が30質量部未満であると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が劣り、この熱可塑性樹脂組成物のスチレン系樹脂に対する熱溶着性とポリオレフィン系樹脂に対する熱溶着性がいずれも劣り、また伸びが劣りやすくなるため好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、良好な流動性、耐衝撃性、耐薬品性、光沢、成形性、表面外観及び成形収縮率、耐熱性、耐摩耗性を示し、軟質材特有の臭気を生じない。さらに、ポリオレフィン系樹脂に溶着可能であることから、本発明の熱可塑性樹脂組成物とポリオレフィン系樹脂との二層シートの成形を行うことができる。
さらに、単量体成分に0〜60%のシアン化ビニル系単量体を含むことによって、これを用いた熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、外観を向上させることができる。
未架橋EPDMのエチレン成分の含有率が50〜90質量%であれば、熱可塑性樹脂組成物に耐摩耗性を付与することができ、良好な耐衝撃性を発現させることができる。
また、未架橋EPDMのML1+4、125℃におけるムーニー粘度が10〜40であれば、さらに良好な耐衝撃性を発現することができる。
さらに、未架橋EPDMグラフト共重合体のグラフト率が15〜90%であれば、オレフィン系樹脂にポリオレフィンマトリクスを形成させることができる。また、アセトン可溶重合体の質量平均分子量が10000〜80000であれば、これを用いた未架橋EPDMグラフト共重合体を含有させた熱可塑性樹脂組成物にさらに良好な耐衝撃性と流動性を保持させることができる。
さらに、未架橋EPDMグラフト共重合体のゴム分率が高いと、熱可塑性樹脂組成物において、さらに良好な柔軟性、面衝撃性を発現させることができる。
<製造例1 未架橋EPDMグラフト共重合体の製造>
「未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体ラテックス(未架橋EPDMラテックス)の製造」
EPDM(商品名:EPT3012P、三井化学製、エチレン含有率:70質量%、ムーニー粘度(ML1+4、125℃):11)100質量部をn−ヘキサン556質量部に溶解した後、オレイン酸4.5質量部を加え溶解し、重合体溶液とした。別に、水700質量部に水酸化カリウム0.9質量部を溶解した水溶液に、エチレングリコール0.5質量部を加え60℃に保ち、これに先に調製した重合体溶液を徐々に加えて乳化した後、ホモミキサーで攪拌した。次いで溶剤と水の一部を留去して、未架橋EPDMラテックスを得た。未架橋EPDMラテックスのゲル含有率は0質量%、粒子径は0.4〜0.6μmであった。
なお、未架橋EPDMラテックスのゲル含有率は、ラテックスを希硫酸で水洗、乾燥後、1g採取し200mlのトルエン中に40時間浸漬し、次いで200メッシュのステンレス金網にて濾過し、残渣を乾燥することによって求めた。
EPDMのエチレン含有率は、公知の熱分解ガスクロマトグラフィー法を用いて確認した。また、EPDMのムーニー粘度は、JIS−K6300に従い株式会社島津製作所製のムーニー粘度計(SMV200)を使用して125℃で1分間予熱した後、125℃で4分間測定し、EPDMのムーニー粘度(ML1+4、125℃)として表示した。
攪拌機付きステンレス重合槽に、上記で製造した未架橋EPDMラテックス70質量部(固形分)、水170質量部(ラテックス中の水分も含む)、水酸化ナトリウム0.01質量部、硫酸第一鉄0.01質量部、デキストローズ0.57質量部を仕込み、80℃に加温した後、単量体成分としてアクリロニトリル10質量部からなるシアン化ビニル系単量体およびスチレン20質量部からなる芳香族ビニル系単量体と、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド1.0質量部とからなる溶液を150分間で添加した。さらに、ピロリン酸ナトリウム0.45質量部、硫酸第一鉄0.01質量部、デキストローズ0.56質量部、オレイン酸ナトリウム1.0質量部及び水からなる触媒溶液を180分間添加して重合反応を行い、未架橋EPDMグラフト共重合体−1の分散液を得た。単量体転化率は92質量%であった。
未架橋EPDMグラフト共重合体−1の分散液に、硫酸3質量部が水100質量部に溶解した凝固剤を添加し、90℃で凝固させた。その後、脱水、乾燥して、未架橋EPDMグラフト共重合体−1の粉末を得た。なお、凝固析出物は0.30質量%であった。
なお、単量体転化率は、ラテックスの一部を採取してガスクロマトグラフィーを用いて求めた残存単量体の質量から算出した。
単量体成分としてメチルメタクリレート30質量部からなる(メタ)アクリル酸エステル系単量体を用いた以外は、未架橋EPDMグラフト共重合体−1と同様の方法で重合し、凝固、脱水、乾燥の工程を行って、粉末状の未架橋EPDMグラフト共重合体−2を得た。単量体転化率は93質量%であった。また、凝固析出物は0.28質量%であった。
単量体成分としてスチレン30質量部からなる芳香族ビニル系単量体を用いた以外は、未架橋EPDMグラフト共重合体−1と同様の方法で重合し、凝固、脱水、乾燥の工程を行って、粉末状の未架橋EPDMグラフト共重合体−3を得た。単量体転化率は94質量%であった。また、凝固析出物は0.27質量%であった。
「架橋EPDMラテックスの製造」
製造例1と同様の方法で得た未架橋EPDMラテックスに、ゴム成分であるEPDM100質量部に対して、ジビニルベンゼン1.5質量部、ジーt−ブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサン1.0質量部を添加して、120℃で1時間反応させることにより架橋EPDMラテックスを製造した。架橋EPDMラテックスのゲル含有率は48質量%で、粒径は0.57μmであった。
攪拌機付きステンレス重合槽に、上記で製造した架橋EPDMラテックス60質量部(固形分)、水170質量部(ラテックス中の水分も含む)、水酸化ナトリウム0.01質量部、ピロリン酸ナトリウム0.45質量部、硫酸第一鉄0.01質量部、デキストローズ0.57質量部を80℃に加温した後、アクリロニトリル12質量部、スチレン28質量部からなる単量体成分と、重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド1.0質量部とからなる溶液を150分間で添加した。また、ピロリン酸ナトリウム0.45質量部、硫酸第一鉄0.01質量部、デキストローズ0.56質量部オレイン酸ナトリウム1.0質量部及び水からなる触媒溶液を180分間添加し、重合反応を行って、架橋EPDMグラフト共重合体の分散液を得た。この分散液に対して、上記未架橋EPDMグラフト共重合体−1と同様の方法で凝固、脱水、乾燥の工程を行って、架橋EPDMグラフト共重合体の粉末を得た。単量体転化率は93質量%であった。また、凝固析出物は0.28質量%であった。
製造例1、2で得られた未架橋EPDMグラフト共重合体および架橋EPDMグラフト共重合体のグラフト率を、以下の方法で測定した。
グラフト重合体の一定質量(x)をアセトン中に投入し、浸とう機で2時間浸とうして遊離の共重合体を溶解させ、遠心分離機を用いてこの溶液を15000rpmで30分間にわたって遠心分離して不溶分を得た。次に、乾燥機で充分に揮発分を除いて、乾燥した不溶分の質量(y)を得た。下記式によりグラフト率を算出した。
グラフト率=[{(y)−(x)×グラフト共重合体のゴム分率}/{(x)×グラフト共重合体のゴム分率}]×100 [質量%]
その結果、未架橋EPDMグラフト共重合体−1、2、3のグラフト率は、それぞれ24.3%、25.1%、27.1%であった。また、上記の架橋EPDMグラフト共重合体のグラフト率は、35.1%であった。
<アセトン可溶成分の質量平均分子量の測定>
未架橋EPDMグラフト共重合体−1、2、3のアセトン可溶成分の質量平均分子量Mwを、ゲル・パーミネーション・クロマトグラフィー(東ソー製、HLC8020)にて、THFを溶剤として用いてスチレン換算分子量として測定した。
その結果、アセトン可溶成分の質量平均分子量Mwは、未架橋EPDMグラフト共重合体−1、2、3および架橋EPDMグラフト共重合体について、それぞれ33000、54000、23000、22000であった。
スチレン系樹脂(a)として、下記のスチレン系樹脂1〜3を製造した。
(スチレン系樹脂−1の製造)
脂肪酸塩を乳化剤とし、ラウリルパーオキサイドを重合開始剤とし、ドデシルメルカプタンを連鎖移動剤として用いて、水中にて、スチレン72.0部、アクリロニトリルからなるシアン化ビニル系単量体28.0部を乳化重合させて、スチレン系樹脂−1(PSAN)を得た。この共重合体の質量平均分子量Mwは67000、数平均分子量Mnは32000、分子量分布Mw/Mnは2.1であった。数平均分子量及び質量平均分子量は、ゲル・パーミネーション・クロマトグラフィーによる。
(スチレン系樹脂−2の製造)
脂肪族塩を乳化剤とし、ラウリルパーオキサイドを重合開始剤とし、ドデシルメルカプタンを連鎖移動剤として用いて、水中にてスチレン70部、メチルメタクリレートからなる(メタ)アクリル酸エステル系単量体30部を乳化重合させて、スチレン系樹脂−2(MS系)を得た。
(スチレン系樹脂−3の製造)
脂肪族塩を乳化剤とし、ラウリルパーオキサイドを重合開始剤とし、ドデシルメルカプタンを連鎖移動剤として用いて、水中にてスチレン18部、α−メチルスチレン46.6部、アクリロニトリルからなるシアン化ビニル系単量体28.6部及びN−フェニルマレイミドからなるα‐不飽和ジカルボン酸のイミド化合物6.8部を乳化重合させて、スチレン系樹脂−3(PMI系)を得た。
(グラフト共重合体−1の製造)
乳化剤の存在下に水中にてポリブタジエン50部にスチレン35部とアクリロニトリル15部を、クメンハイドロパーオキサイドを含むレドックス重合開始剤を用いて常法にしたがって乳化重合させ、グラフト共重合体−1を得た。
(グラフト共重合体−2の製造)
乳化剤の存在下に水中にてポリブタジエン50部にスチレン50部を、クメンハイドロパーオキサイドを含むレドックス系重合開始剤を用いて常法にしたがって乳化重合させ、グラフト共重合体−2を得た。
ポリオレフィン系樹脂(b)としては、ポリオレフィン系樹脂1、2としてグランドポリマー製のJ709W、J226Eを用いた。また、ポリオレフィン系樹脂3、4としては、三井化学製の2208J、A220Jを用いた。
上記製造例で得られた未架橋EPDMグラフト共重合体または架橋EPDMグラフト共重合体と、スチレン系樹脂(a)と、グラフト共重合体と、ポリオレフィン系樹脂(b)を表1に示す割合でV型ブレンダーによって均一に混合し、熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物を44mm径の二軸押出機でバレル温度180℃にて溶融混練し、ダイスから吐出されるストランドを切断して成型用ペレットを得た。このペレットを、型締圧力75t(トン)の射出成形機(東芝製)に試験片金型を取り付けてシリンダー温度220℃、金型温度50℃、射出圧力50kg/cm2冷却時間30秒間の成形条件で成形して試験片を作製した。
物性評価は、それぞれ下記の方法および装置にて測定した。
耐衝撃性:アイゾット衝撃強度、試験片厚み3.2mm、ASTM D256
耐熱性:熱変形温度、試験片厚み6.4mm、ASTM D648(曲げ応力:1.8MPa)
低温特性:面衝撃試験、試験片厚み2.5mm、ISO 6603−2(試料温度:−30℃)
硬度:ショアD、ASTM D2240
引張強度:引張降伏強さ、試験片厚み3.2mm、ASTM D638
成形収縮率:ASTM D955−73、ISO 2557に準拠
光沢:スガ試験機製デジタル変角光度計(UGV−5D、入射角60°、反射角60°)
表面外観:50×50×3.2mmの平板状成形体にて目視評価した。○はフォギング(ガス付着)なし、×はフォギングありを示す。
耐摩耗性:大栄科学精器製作所製平面摩耗試験機M403−83B法、テーブル往復回転60回/分±2回、ストローク140mm、荷重4.9Nで、摩擦子にガーゼを取り付け、サンプルを10回摩擦後、レーザー顕微鏡により、線粗さ(Ra)を測定した。表1において、○は表面に傷が確認されなかったことを、×は表面に傷が確認されたことを示す。
耐薬品性:溶媒浸漬法を用いた。なお、メチルエチルケトン(MEK)に24時間浸漬の後、目視で表面を観察した。○はクラックなし、かつ膨張なしを示し、×はクラック又は膨張が発生したことを示す。
流動性:溶出速度(MFR)を、ASTM D1238(230℃、2.16kg)にて評価した。
熱溶着試験:76mm×25mm×3.2mmの試験片を、同じ形状の試験片に成形したポリオレフィン系樹脂と熱板溶着装置により溶着し、冷却後、ASTM D638により引張強度を測定した。
電子顕微鏡観察:日本電子(株)製の電子顕微鏡JEM−100CX2を用い、酸化ルテニウムと酸化オスミウムで染色してモルホロジーの観察を行った。
臭気:3人の被験者にて官能試験法を行った。5段階評価とし、5:無臭、4:ごくわずかに臭気を感じる、3:やや臭気を感じる、2:明らかに臭気を感じる、1:強い臭気として評価を行った。
なお、熱可塑樹脂組成物における未架橋EPDM、スチレン系樹脂(a)の含有量を、フィルムを用い、FT赤外分光光度計(NICOLET製、NEXUS670)により測定し、また、未架橋EPDMの含有量を、熱分解ガスクロマトグラフィー装置(島津GC−14型、日本分光工業JHP3S熱分解装置)でも測定した。
しかし、未架橋EPDMグラフト共重合体を含有しない比較例1、未架橋EPDMグラフト共重合体をスチレン系樹脂(a)のみと混合した比較例2、未架橋EPDMグラフト共重合体を含有せず、架橋EPDMグラフト共重合体をスチレン系樹脂(a)およびポリオレフィン系樹脂(b)と混合した比較例3では、いずれも上記の物性を同時に満たすことはできなかった。
Claims (5)
- 相溶化剤と、スチレン系単量体混合物を重合してなるスチレン系樹脂(a)と、ポリオレフィン系樹脂(b)とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
前記相溶化剤は、芳香族ビニル系単量体もしくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体またはこれらの混合物を含む単量体成分が、ムーニー粘度(ML 1+4 、125℃)10〜40の未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体にグラフト重合した未架橋EPDMグラフト共重合体を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 前記単量体成分は、該単量体成分の全質量に対し0〜60質量%のシアン化ビニル系単量体をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体は、エチレン成分の含有率が50〜90質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 電子顕微鏡観察により認められる形態は、層状構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ムーニー粘度(ML 1+4 、125℃)10〜40の未架橋エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム質重合体ラテックス60〜90質量部の存在下に、芳香族ビニル系単量体もしくは(メタ)アクリル酸エステル系単量体またはこれらの混合物からなる単量体成分40〜10質量部を重合して未架橋EPDMグラフト共重合体を合成する重合工程と、
前記未架橋EPDMグラフト共重合体、スチレン系樹脂(a)、ポリオレフィン系樹脂(b)を混合する混合工程とを有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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