JP3349117B2 - 横型酸洗装置 - Google Patents

横型酸洗装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼帯表面に生成
した酸化スケール皮膜を連続的に酸洗除去する鋼帯酸洗
装置、特に槽深さの浅い複数の酸洗槽内を鋼帯に張力を
付与して水平方向に順次通過させる横型酸洗装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高温で熱間圧延された熱延鋼帯は、その
表面に酸化鉄皮膜すなわち酸化スケール皮膜が生成す
る。鋼帯表面に生成した酸化スケール皮膜を除去する酸
洗装置としては、従来ディップ式酸洗装置が一般的に用
いられていた。
【0003】ディップ式酸洗装置は、図14に示すように、酸
洗槽141を鋼帯支持用のスキッドを形成した仕切142で複
数に仕切り、カバー143で上部を密閉し、内部に酸液144
を貯留している。鋼帯145は、矢印で示すように、入口
側の支持ロール146から酸洗槽141の第1槽に入り、槽内
に貯留した酸液144中をループを形成して進行し、仕切1
42を乗り越えて第2槽に入る。この第2槽でも第1槽内と
同様に酸液144中をループを形成して進行し、以下同様
に第3槽、第4槽を順次通過する間に、鋼帯145表面に生
成した酸化スケール皮膜が除去される。絞りロール147
で鋼帯145表面に付着した酸液が除去されたのち、水洗
槽148で水洗されて次工程に搬送される。
【0004】ディップ式酸洗装置では、酸洗槽のうち最下流
の酸洗槽のみ酸濃度を制御し、オーバーフローにより順
次上流側の酸洗槽に酸液が供給される。また、酸液温度
は、各酸洗槽内部に例えば蒸気コイル等の加熱装置を設
置し、加熱量をコントロールすることによって制御して
いる。
【0005】最近においては、上記ディップ式酸洗装置に対
して熱エネルギーの観点から、酸洗槽深さの浅い浅浴浸
漬式(ローバス型、シャロ型)や、槽深さが浅くて、かつ
槽内の酸液を撹拌させることにより酸洗処理時間の短縮
を図った噴流撹拌式(タービュランス型、噴流型)も使用
されている。これらの槽深さの浅いものは、横型酸洗装
置と総称され、鋼帯は酸洗槽の前後に設けたリンガーロ
ール対の間で張力を付与され、酸液に浸漬した状態で酸
洗槽内を順次通過する。
【0006】横型酸洗装置の代表的なタービュランス型酸洗
装置は、図15、図16に示すように、酸洗槽151を通常3〜
5槽直列に連設しており、循環タンク152内の酸液がポン
プ153によって加圧され、加熱装置154で昇温して酸洗槽
151の入側ノズル155および出側ノズル156と酸洗槽151の
側壁に設置した側部ノズル157から各酸洗槽151内に噴射
される。各酸洗槽151内に噴射され酸液は、導管158を経
由して循環タンク152に戻り、再び各酸洗槽151内に循環
噴射される。
【0007】隣接する酸洗槽151、151間には、鋼帯159に張
力を付与し、かつ酸液が槽間を移動するのを防止するた
め、上下一対のリンガーロール160を設置している。ま
た、酸洗槽151、151間だけでなく、最上流の酸洗槽151
の入口部分および最下流の酸洗槽の出口部分には、同様
のリンガーロール160を設置している。各酸洗槽151の槽
底には、鋼帯159が直接槽底煉瓦161に接触するのを防止
するとともに、酸液の撹拌効果を高めることを目的とし
て、天然石や陶器煉瓦等の耐食性ならびに耐摩耗性に優
れた材料からなる複数のスキッド162を、鋼帯159の搬送
方向に所定間隔で敷設している。
【0008】また、各循環タンク152への酸液の供給は、先
ず新酸または回収酸と酸化抑制剤を最下流の循環タンク
に投入し、最下流の循環タンクに貯留した酸化抑制剤を
含有する酸液を、順次上流側の循環タンクにカスケード
的に供給している。一般に酸濃度の制御は、最下流の循
環タンクで行っている。さらに、最上流の循環タンク15
2においても、最上流の循環タンク152から排出する廃酸
163から記載されていない酸回収設備において効率よく
回収酸を得るために、酸濃度の制御を行うこともある。
【0009】タービュランス型、噴流型等の噴流撹拌式横型
酸洗装置は、酸洗ラインの高速化に伴い酸洗処理時間の
短縮を図ったもので、槽深さが浅く、かつ酸洗槽内の酸
液を撹拌するために、図17(b)に示すように、鋼帯の移
動に追従して酸液に流れが生じる領域の鋼帯面からの距
離を示す境界層厚さが、酸洗槽の長手方向に大きくな
り、酸化スケール皮膜の表面およびクラック内への酸液
からの熱伝達および酸液の補給が停滞し、酸洗能力が低
下するという問題点が発生している。
【0010】また、横型酸洗装置における酸濃度の制御は、
最上流または最下流の循環タンクのみで行っており、中
間の循環タンクは酸濃度の制御を行っていないため、酸
濃度のバラツキが大きく、酸洗能力が低下するという問
題点が発生している。
【0011】さらに、横型酸洗装置における酸液の温度制御
は、酸濃度の制御と共に鋼帯の酸化スケール皮膜の除去
に重要な因子であり、循環タンクから酸洗槽へ酸液を供
給する際に、加熱装置において行われているが、鋼帯が
最初に進入する最上流側の酸洗槽では鋼帯による抜熱量
が大きく、酸液温度が低くなって酸洗能力が低下すると
いう問題点が発生している。
【0012】酸洗ラインの高速化に伴う酸洗能力低下の防止
対策としては、リンガロール対の間で鋼帯を下面から支
持する鋼帯支持ローラを、酸洗槽の槽底上に配置した横
型酸洗装置(特開平4-247889号公報)、酸液を満たし鋼帯
を下面で支持する下面せきと、上面で液流を制止する上
面せきを、鋼帯走行方向の位置をずらして配置し、また
は上面せきと下面せきのギャップを可変とするため、上
面せきを鋼帯走行方向に傾動し得るようにした酸洗装置
(特開平6-2179号公報)、循環タンクにおける酸濃度の測
定結果にもとづいて、最下流側の循環タンクからの廃液
を前記循環タンクのうち最上流側の循環タンク以外の循
環タンクに投入し、最上流側の循環タンクまたは各循環
タンクに回収酸、新酸のうちの1種以上を投入して酸濃
度を調節して酸洗する方法(特開平9-268390号公報)等が
提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平4-247889号
公報に開示の横型酸洗装置は、リンガロール対の間で鋼
帯を下面から支持する鋼帯支持ローラによって鋼帯下面
の境界層が分断され、境界層厚さの積分値が小さくなる
が、鋼帯上面は支持ローラがないため境界層厚さが大き
くなり、鋼帯の酸化スケール皮膜の表面およびクラック
内への酸液からの熱伝達および酸液の補給が停滞し、酸
洗能力が低下するという欠点を有している。
【0014】また、特開平6-2179号公報に開示の酸洗装置
は、鋼帯の上面せきを下面せきと鋼帯走行方向に位置を
ずらし、上面せきと下面せきのギャップを可変とするこ
とによって、上下面ともに境界層が分断されて境界層厚
さの積分値が小さくなる。しかし、槽深さの浅い横型酸
洗装置においては、上面せきと下面せきとの間に確保し
たギャップ以上に歪んだ形状の鋼帯を通板すると、鋼帯
上下面にスリ疵が発生するという欠点を有している。
【0015】さらに、特開平9-268390号公報に開示の酸洗方
法は、各循環タンクの酸濃度のバラツキが低減すること
で酸洗能力が向上するとともに、鋼帯表面に黒色物質の
付着を防止できる。しかし、この酸洗方法では、酸化防
止剤または酸化防止剤入りの酸洗促進剤が廃酸または回
収酸、新酸のうち1種以上とともに補給されていないた
め、過酸洗による鋼帯表面荒れが発生する傾向にあると
いう欠点を有している。また、循環タンクのみの酸濃度
の制御だけでは、酸洗槽で刻々と進む酸化スケール皮膜
の除去に対して、最適酸濃度を有した酸液を供給するこ
とは困難である。
【0016】鋼帯が最初に通過する最上流側の酸洗槽では、
鋼帯による抜熱が大きく、酸液温度が低く、酸洗能力が
低下するという問題点を解決する方法として、酸洗装置
の上流側に鋼帯の昇温を目的に加熱槽を設置すれば、最
上流側の酸洗槽での酸液の温度低下を防止できるが、多
額の設備投資が必要となる。
【0017】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消
し、横型酸洗装置の境界層厚さの積分値を小さくでき、
最適な酸濃度または最適な酸液温度を確保し、酸洗能力
の低下を抑制できる横型酸洗装置を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の横型酸洗装置
は、張力を付与して酸液に接触した状態で搬送する鋼帯
表面に、酸洗槽の入側および出側で酸液を噴射する入側
ノズルおよび出側ノズルと、側部から酸液を噴射する側
部ノズルを有し、槽底部にスキッドを設けた槽深さの浅
い酸洗槽と、酸洗槽に酸液を供給する循環タンクと、循
環タンクからの酸液を前記入側ノズルおよび出側ノズル
と側部ノズルに供給する配管系を備えた横型酸洗装置で
ある。そして、入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯表面
との間隔が100mm以上、入側ノズルおよび出側ノズルか
ら噴射する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)が5°以
上、入側ノズルおよび出側ノズルからの酸液流量(Q1)が
150m3/hr以下で、かつ下記(1)式を満足するように入側
ノズルおよび出側ノズルを設置したことを特徴とする。
【0019】
【数3】
【0020】このように、入側ノズルおよび出側ノズルを設
置することによって、入側ノズルおよび出側ノズルから
の酸液の補給と、鋼帯の槽内移動による酸液の槽外への
流出を抑制でき、酸液を槽内に保持しつつ、噴流撹拌効
果を高め、高効率で酸洗処理を行うことができる。
【0021】また、本発明の横型酸洗装置は、上記横型酸洗
装置において、側部から酸液を噴射する側部ノズルと鋼
帯表面との間隔が100mm以上、側部ノズルと鋼帯表面と
のなす角度(θ2)が5°以上、側部ノズルからの酸液流量
(Q2)が150m3/hr以下で、かつ下記(2)式を満足するよう
に側部ノズルを設置したことを特徴とする。
【0022】
【数4】
【0023】このように、側部ノズルを設置することによっ
て、側部ノズルからの酸液の補給と、側部ノズルから噴
射された酸液が鋼帯の槽内移動に追従して発生した酸液
の流れをせき止め、酸液の流れを層流状態から乱流状態
にし、境界層を破壊して酸洗効率を高めることができ
る。
【0024】本発明の横型酸洗装置は、酸洗槽を複数連設し
た横型酸洗装置の最下流の循環タンクに、新酸または回
収酸と酸化抑制剤または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を
投入し、最下流の循環タンクに貯留した酸化抑制剤を含
有する酸液を順次上流側の循環タンクにカスケード的に
供給する連続式横型酸洗装置において、最下流の循環タ
ンクと共に最下流以外の循環タンクに、新酸または回収
酸と酸化抑制剤または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を投
入して各循環タンクの酸濃度を制御し、酸洗することを
特徴とする。
【0025】このように、最下流の循環タンクと共に最下流
側以外の循環タンクの酸濃度を、新酸または回収酸とと
もに酸化抑制剤または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を投
入して制御し、酸洗することによって、最下流の循環タ
ンクと同様に、それ以外の循環タンクにおいても酸濃度
のバラツキが低減し、酸洗効率を高めることができる。
また、酸洗効率の向上によって、酸化スケール皮膜の除
去時間が短縮し、鋼帯表面に地鉄が露出する時間が早く
なるが、新酸または回収酸とともに酸化抑制剤または酸
化抑制剤入りの酸洗促進剤を投入しているので、鋼帯の
余分な酸化スケール皮膜の除去後の地鉄溶解が防止さ
れ、過酸洗による鋼帯表面荒れを防止することができ
る。
【0026】本発明の横型酸洗装置は、各酸洗槽の入側およ
び出側で鋼帯表面に酸液を噴射する入側ノズルおよび出
側ノズルと、各酸洗槽の側部から鋼帯表面に酸液を噴射
する側部ノズルとの間に、中間スプレーを設置したこと
を特徴とする。
【0027】鋼帯の酸化スケール皮膜は、酸液との接触によ
って刻々と除去されるが、酸化スケール皮膜の除去と同
時に酸濃度も比例して低下する。入側ノズルおよび出側
ノズルと側部ノズルから酸液が噴射される領域は、一定
の酸濃度を維持できるが、他の領域は酸濃度が低い領域
となっている。そこで、その領域、すなわち、入側ノズ
ルおよび出側ノズルと側部ノズルとの間に、中間スプレ
ーを設置したことによって、酸洗槽全域に亘ってほぼ一
定濃度の酸濃度が確保でき、酸洗効率を高めることがで
きる。
【0028】本発明の横型酸洗装置は、酸洗槽に酸液を供給
する酸液供給系に酸液昇温設備を設けるとともに、循環
タンクに貯めた酸液の加熱装置を設けたことを特徴とす
る。これによって、酸洗槽に供給する酸液を昇温すると
ともに、酸洗槽に供給する前の酸液を酸洗槽での酸液の
抜熱量相当昇温することができ、循環タンク中の酸温度
の低下を防止することが可能となり、酸洗効率を高める
ことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明を適用できる横型酸洗装置
としては、タービュランス型、噴流型の噴流撹拌式酸洗
装置を挙げることができる。
【0030】本発明者らは、形状が歪んだ鋼帯を移動させて
も酸洗槽の入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯表面とが
接触しないように、入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯
表面との間隔を100mmと十分に確保し、入側ノズルおよ
び出側ノズルと鋼帯表面とのなす角度(θ1)と、入側ノ
ズルまたは出側ノズルから噴射する酸液流量(Q1)との関
係について試験検討を重ねた。その結果、下記数5の条
件を満足するように入側ノズルおよび出側ノズルを設置
すれば、十分な酸液の補給が可能となり、かつ鋼帯の酸
洗槽内移動による酸液の槽外への流出を抑制できること
を確認した。
【0031】
【数5】
【0032】なお、入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯表面
との間隔が100mm未満では、形状が歪んだ鋼帯を移動さ
せると、入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯表面とが接
触し、鋼帯表面にスリ疵が発生する。しかし、入側ノズ
ルおよび出側ノズルと鋼帯表面との間隔は、100mm以上
を確保することによって、鋼帯表面にスリ疵を発生させ
ることなく、鋼帯を移動させることができる。
【0033】また、入側ノズルおよび出側ノズルから噴射す
る酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)は、5°未満では噴
射する酸液と槽内の酸液流れとが平行流に近くなるた
め、槽内の酸液流れを遮断できず、鋼帯の移動に伴う酸
洗槽内の酸液流れの酸洗槽外への流出防止を図ることが
できない。したがって、入側ノズルおよび出側ノズルか
ら噴射する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)は、5°以
上を確保するよう設置することによって、噴射する酸液
によって槽内の酸液流れが遮断され、鋼帯の酸洗槽内移
動による酸液の槽外への流出を抑制できる。
【0034】入側ノズルまたは出側ノズルから噴射する酸液
流量(Q1)は、150m3/hr以下であれば鋼帯の蛇行を発生さ
せることなく、噴流撹拌状況を維持しつつ、酸洗槽内を
安定して鋼帯を移動させることができる。一方、150m3/
hrを超えると噴流撹拌効果が過大となって鋼帯の蛇行が
顕著となり、酸洗槽内を安定して鋼帯を移動させること
ができない。
【0035】さらに、入側ノズルおよび出側ノズルから噴射
する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)と、入側ノズル
または出側ノズルから噴射する酸液流量(Q1)との関係
が、前記(1)式を満たすようになると、鋼帯の移動に伴
う酸洗槽内の酸液流れの酸洗槽外への流出を防止でき
る。したがって、入側ノズルおよび出側ノズルから噴射
する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)と、入側ノズル
または出側ノズルから噴射する酸液流量(Q1)との関係
が、前記(1)式を満たすことによって、十分な酸液の補
給が可能となり、かつ鋼帯の槽内移動による酸液の槽外
への流出抑制が可能となる。
【0036】すなわち、入側ノズルおよび出側ノズルから噴
射する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)と、入側ノズ
ルまたは出側ノズルから噴射する酸液流量(Q1)との関係
が、図10に示すグラフの斜線部分の状態を確保すること
によって、酸液を酸洗槽内に保持することができ、噴流
撹拌効果を高め、高能率で酸洗処理を行うことができ
る。
【0037】本発明者らは、酸洗槽の側壁への側部ノズルの
設置にあたり、入側ノズルおよび出側ノズルから最も離
れた酸洗槽中央部において、酸液流れが目視確認可能な
ライン速度で、側部ノズルがない場合、側部ノズルの設
置角度が不良の場合、側部ノズルの設置角度が最適の場
合のそれぞれについて、酸洗状況における酸液の流れを
目視観察した。その結果を図11、図12、図13に示す。図
11は側部ノズル8がない場合、図12は側部ノズル8がある
が、設置角度が不良の場合、図13は側部ノズル8があ
り、設置角度が前記数4の条件を満足する場合を模式的
に示したものである。
【0038】図11に示すように、側部ノズル8がない状態で
は、鋼帯10の下面支持のために設置されているスキッド
13によって、鋼帯下面に循環流が形成されている。これ
に対し、鋼帯上面では、鋼帯10の槽内移動による層流の
みが観察された。つまり、酸洗槽1の中央部では、鋼帯
下面はスキッド13によって噴流撹拌状態となっており、
境界層厚さの積分値が小さくなり、鋼帯表面の酸化スケ
ール皮膜の表面およびクラック内への酸液からの熱伝達
および酸液の補給が十分である。これに対し、鋼帯上面
は、噴流撹拌状態になっておらず、鋼帯下面と比較して
酸化スケール皮膜の表面およびクラック内への酸液から
の熱伝達および酸液の補給が不十分であることを確認し
た。
【0039】図12に示すように、側部ノズル8があるが、設
置角度が不良の状態では、鋼帯下面ではスキッド13と側
部ノズル8から噴射する酸液によって循環流が形成され
ている。これに対し、鋼帯上面では、鋼帯10の槽内移動
による層流のみが観察された。つまり、側部ノズル8が
ない状態と同様に、鋼帯上面では、鋼帯表面の酸化スケ
ール皮膜の表面およびクラック内への酸液からの熱伝達
および酸液の補給が依然不十分であることを確認した。
【0040】図13に示すように、最適の設置角度で側部ノズ
ル8を設置した状態では、鋼帯上面においても循環流が
形成されている。つまり、側部ノズル8を最適の設置角
度で設置することによって、鋼帯下面と同様に側部ノズ
ル8から噴射された酸液により、鋼帯上面が噴流撹拌状
態となり、鋼帯上外面ともに境界層を破壊し、酸液効率
を高めることができることを確認した。
【0041】また、側部ノズルと鋼帯表面との間隔は、鋼帯
が酸洗槽を移動中に蛇行しても接触しない100mmを確保
し、側部ノズルから噴射する酸液と鋼帯表面とのなす角
度(θ2)と、側部ノズルから噴射する酸液流量(Q2)との
関係について試験検討を重ねた。その結果、下記数6の
条件を満足するように側部ノズルを設置すれば、鋼帯表
面の酸化スケール皮膜の表面およびクラック内への酸液
からの熱伝達および十分な酸液の補給が可能となること
を確認した。
【0042】
【数6】
【0043】側部ノズルと鋼帯表面との間隔は、鋼帯が酸洗
槽を移動中に蛇行しても接触しない100mm以上を確保す
る。また、側部ノズルから噴射する酸液と鋼帯表面との
なす角度(θ2)は、5°未満では噴射する酸液によって境
界層を破壊できず、鋼帯表面の酸化スケール皮膜の表面
およびクラック内への酸液からの熱伝達および酸液の補
給が不十分となる。
【0044】また、側部ノズルから噴射する酸液流量(Q2)
は、150m3/hr以下であれば鋼帯の蛇行を発生させること
なく、噴流撹拌状況を維持しつつ、酸洗槽内を安定して
鋼帯を移動させることができる。一方、150m3/hrを超え
ると噴流撹拌効果が過大となって鋼帯の蛇行が顕著とな
り、酸洗槽内を安定して鋼帯を移動させることができな
い。
【0045】さらに、側部ノズルから噴射する酸液と鋼帯表
面とのなす角度(θ2)と、側部ノズルから噴射する酸液
流量(Q2)との関係が、前記(2)式を満たすことによっ
て、鋼帯上面の境界層を破壊して噴流撹拌状態となり、
鋼帯表面の酸化スケール皮膜の表面およびクラック内へ
の酸液からの熱伝達および酸液の補給が十分に行われ、
酸液効率を高めることができることを確認した。
【0046】通常の横型酸洗装置においては、複数連設され
た各酸洗槽に、各循環タンク内の酸液を各ポンプによっ
て加圧し、各加熱装置で昇温して各酸洗槽に設置したノ
ズルから各酸洗槽内に噴射する。各酸洗槽内に噴射した
酸液は、各配管を経由して各循環タンクに戻り、再び各
ポンプによって加圧し、各加熱装置で昇温して各酸洗槽
に循環噴射する。
【0047】一般に、酸洗槽への酸液の供給は、先ず新酸ま
たは回収酸と酸化抑制剤を最下流の循環タンクへ供給す
る。酸液の供給制御は、循環タンクに設置した酸濃度測
定器によって酸濃度を測定し、必要量の酸液を供給する
酸濃度制御方法と、循環タンクの酸液レベルによって必
要量の酸液を供給する循環タンクレベル制御方法があ
る。
【0048】上記の酸液供給制御方法を利用し、酸化抑制剤
を含有する酸液を最下流の循環タンクへ供給する。次
に、循環タンクへの酸液の供給は、循環タンクレベル制
御により、循環タンクの酸液を供給する。そして、循環
タンクへの酸液の供給は、循環タンクレベル制御によ
り、循環タンクの酸液を供給する。最後に最上流の循環
タンクより排出される廃酸は、循環タンクレベル制御に
より排出する。この廃酸から酸回収設備で効率よく回収
酸を得るには、循環タンクにおいて循環タンクレベル制
御と共に、酸濃度測定器によって酸濃度を測定し、必要
量の廃酸を排出する酸濃度制御を行う場合もある。
【0049】本発明においては、最下流の循環タンクと同様
に、最下流以外の循環タンクにおいて酸濃度測定器によ
り酸濃度を測定し、必要量の新酸または回収酸と酸化抑
制剤または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を供給する。こ
のように、最下流の循環タンクと同様に、最下流以外の
循環タンクの酸液の酸濃度を制御することによって、各
循環タンクの酸濃度のバラツキが低減し、酸洗効率を高
めることができる。
【0050】また、本発明においては、酸濃度制御により供
給する酸液として、新酸または回収酸と共に、酸化抑制
剤または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を必要量供給す
る。このように、新酸または回収酸と共に、酸化抑制剤
または酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を供給することによ
って、酸洗効率化によるスケール除去時間の短縮によ
り、鋼帯表面に露出する地鉄の溶解を防止でき、過酸洗
による鋼帯表面荒れを防止することができる。
【0051】さらに、本発明においては、最下流の循環タン
ク以外の循環タンクの必要酸濃度を確保するための時間
遅れが減少し、最下流の循環タンクの酸濃度を下げるこ
とができ、酸液原単位の向上を図ることができる。ま
た、各循環タンクの酸濃度の目標値は、最下流から最上
流へ酸液を供給するため、最上流から順に酸濃度が高く
なるよう設定する。これによって、酸液原単位を低下さ
せることなく、循環タンクレベル制御と酸濃度制御の併
用が可能となる。
【0052】本発明者らは、酸洗槽の入側および出側から酸
液を噴射する入側ノズルおよび出側ノズルと、側方から
酸液を噴射する側部ノズルとの間に中間スプレーを設け
るに先立ち、横型酸洗装置における酸洗槽内部の酸濃度
の経時変化を調査した。その結果を図7に示す。なお、
調査期間は、循環タンクへの他の循環タンクからの酸液
補給および新酸または回収酸および酸化抑制剤または酸
化抑制剤入りの酸洗促進剤を補給しなかった。
【0053】図7(a)に示すように、酸液が循環タンクよりノ
ズルを介して随時供給されない領域(2)では、酸液が循
環タンクよりノズルを介して随時供給される領域(1)に
比較して、酸濃度の低下が顕著である。つまり、酸液が
随時供給される領域は、鋼帯の酸化スケール皮膜除去に
伴う酸濃度の低下を防止でき、経過時間によらず一定の
酸洗効率が得られるが、酸液が随時供給されない領域
は、鋼帯の酸化スケール皮膜除去に伴う酸濃度の低下に
伴い、時間の経過と共に酸洗効率が低下する。
【0054】したがって、本発明においては、酸洗槽全長に
亘って酸濃度を保持するために、入側ノズルおよび出側
ノズルと側部ノズルとの間に中間スプレーを設ける。中
間スプレーを設置した横型酸洗装置は、図6に示すよう
に、中間スプレーを側部ノズルと出側ノズルの間、循環
タンクから酸液が供給されない領域に設けるが、側部ノ
ズル間に設置することもできる。また、中間スプレー
は、時間当たり一定量の酸液をスプレーしても、入側ノ
ズルおよび出側ノズルまたは側部ノズルと同様に、流量
制御を行うこともできる。
【0055】さらに、中間スプレーは、酸洗槽全長に亘って
酸濃度を均一化する目的で設置するもので、酸濃度を均
一化できればよく、ノズルの形状やノズルの角度は問わ
ない。横型酸洗装置への中間スプレーの設置は、酸洗槽
全長に亘って酸濃度を均一化を図ることができ、酸洗効
率を高めることができる。
【0056】本発明者らは、酸洗槽に供給する酸液を昇温す
る設備と共に、循環タンクに貯留した酸液を昇温する設
備を設けるに先立ち、横型酸洗装置の酸洗槽内部の酸液
温度分布を調査した。酸液温度分布の調査は、常温の鋼
帯が最初に進入する最上流の酸洗槽の中央部と出側部、
下流側の酸洗槽の中央部、酸洗槽に酸液を供給する各循
環タンクの酸液温度を比較したものである。また、狭幅
材としては、断面積2300mm2の鋼帯を、広幅材として
は、断面積7200mm2の鋼帯を用いた。なお、各酸液の昇
温能力は一定とした。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1に示すように、酸洗槽の酸液温度は、狭幅
材、広幅材共に最上流の酸洗槽で鋼帯による抜熱量の影
響が大きく、酸液温度が低下する。また、鋼帯の断面積
が大きいほど、鋼帯の抜熱量の影響が大きく、酸液温度
が大幅に低下する。循環タンクの酸液温度は、酸洗槽の
酸液温度と同様に、鋼帯による抜熱量の影響を受け、最
上流の循環タンクの酸液温度が低く、また、より断面積
が広い鋼帯が酸洗槽を通過するほど、酸液温度が低下す
る。
【0059】一般に、酸液温度と鋼帯表面の脱スケール率
は、比例関係にあり、酸液温度が低いほど、脱スケール
率が低くなることが知られている。したがって、酸洗効
率を高めるには、常温の鋼帯が最初に進入する最上流の
酸洗槽の酸液温度の低下を防止する必要がある。
【0060】本発明においては、図8に示すように、循環タ
ンク2から酸洗槽1に酸液を供給する配管途中において酸
液を昇温する加熱装置5に加え、循環タンク2に貯留した
酸液3を昇温する加熱装置を設置する。酸液3を昇温する
加熱装置としては、ガスバーナーや電熱ヒーター等によ
り循環タンクに貯留した酸液を間接昇温する装置や熱交
換器等の間接加熱装置や、蒸気、電熱ヒーター、ガスバ
ーナーで循環タンクに貯留した酸液を直接加熱する直接
加熱装置のいずれも使用できる。図8は加熱装置として
間接加熱装置の熱交換器82を設けたものである。
【0061】また、酸液を昇温する方法としては、図8には
示していないが、コンピュータに予め目標温度を設定し
ておき、酸液温度を測定して目標温度となるよう加熱装
置を自動制御することもできる。循環タンクに貯留した
酸液の昇温は、循環タンクから酸洗槽に酸液を供給する
配管途中の加熱装置により酸液温度をさらに上げること
ができ、鋼帯の移動に伴う抜熱量に対応した酸液の昇温
量を確保可能となり、鋼帯の脱スケール率が最適となる
酸液温度90℃程度を確保し、酸洗効率を高めることがで
きる。
【0062】
【実施例】実施例1 以下に本発明を実施の一例を図面に基づき説明する。図
1は本発明の請求項1に係る発明の横型酸洗装置の概略説
明図、図2は横型酸洗装置の出側ノズルおよび入側ノズ
ル付近の概略説明図である。横型酸洗装置は、酸洗槽1
が通常3〜5槽連設しており、循環タンク2内の酸液3がポ
ンプ4により加圧され、加熱装置5で所定の温度に加熱し
て入側ノズル6、出側ノズル7および側部ノズル8から各
酸洗槽1内に噴射される。各酸洗槽1内に噴射された酸液
は、導管9を経由して循環タンク2に戻り、再び各酸洗槽
1内に循環噴射される。
【0063】入側ノズル6および出側ノズル7は、入側ノズル
6および出側ノズル7から噴射する酸液と鋼帯10の表面と
のなす角度(θ1)、入側ノズル6および出側ノズル7から
噴射する酸液流量(Q1)の関係が、前記数5の条件を満た
すように設置している。また、入側ノズル6および出側
ノズル7は、鋼帯10の表面との間隔を100mm以上確保して
設置している。
【0064】隣接する酸洗槽1、1間には、鋼帯10に張力を付
与し、かつ酸液が槽間を移動するするのを防止するため
に、上下一対のリンガーロール11が設けられている。ま
た、各酸洗槽1、1間だけでなく最上流の酸洗槽1の入口
部分および最下流の酸洗槽1の出口部分には、同様のリ
ンガーロール11が設けられている。酸洗槽1の槽底に
は、鋼帯10が直接槽底煉瓦12に接触するのを防止すると
共に、酸液の撹拌効果を高めることを目的として、天然
石、磁器煉瓦等の耐食性ならびに耐摩耗性に優れた材料
からなるスキッド13が、鋼帯10の搬送方向に所定間隔で
敷設されている。
【0065】本発明の請求項1に係る発明においては、上記
のように入側ノズル6および出側ノズル7と鋼帯10の表面
との間隔を100mm以上で、入側ノズル6および出側ノズル
7から噴射する酸液と鋼帯10の表面とのなす角度(θ1)が
5℃以上、入側ノズル6および出側ノズル7から噴射する
酸液流量(Q1)が150m3/hr以下で、かつ、前記(1)式を満
足するように設置したことによって、鋼帯10の表面にス
リ疵を発生させることなく、鋼帯10の移動に伴う酸洗槽
1内の酸液流れの酸洗槽外への流出を防止し、鋼帯10が
蛇行することなく、噴流撹拌状態を維持しつつ、鋼帯10
を安定して移動させることができる。
【0066】実施例2 図3は本発明の請求項2に係る発明の側部ノズル付近の概
略説明図である。酸洗槽1への酸液補給は、前記したよ
うに、入側ノズル6および出側ノズル7と共に、側部ノズ
ル8により行う。側部ノズル8は、側部ノズル8から噴射
する酸液と鋼帯10の表面とのなす角度(θ2)、側部ノズ
ル8から噴射する酸液流量(Q2)の関係が、前記数6の条件
を満たすように設置している。また、側部ノズル8は、
鋼帯10の表面との間隔を100mm以上確保して設置してい
る。
【0067】本発明の請求項2に係る発明においては、上記
のように側部ノズル8と鋼帯10の表面との間隔を100mm以
上、側部ノズル8から噴射する酸液と鋼帯10の表面との
なす角度(θ2)が5°以上、側部ノズル8から噴射する酸
液流量(Q2)が150m3/hr以下で、かつ、前記(2)式を満足
するように設置したことによって、鋼帯10の表面におい
て側部ノズル8から噴射した酸液により、鋼帯10の槽内
移動に伴う境界層が破壊されて噴流撹拌状態となり、酸
洗効率を高めることができる。
【0068】実施例3 図4は本発明の請求項3に係る発明の連続式横型酸洗装置
の概略説明図である。循環タンク2a、2b、2cの酸液の塩
酸濃度の設定は、最上流側より3重量%、8重量%、13重量
%とし、最上流側から順に酸濃度が高くなるように設定
している。酸濃度は、各循環タンク2a、2b、2cに酸濃度
測定器41a、41b、41cを設置し、各酸濃度測定器41a、41
b、41cによる測定値に基づき、各循環タンク2a、2b、2c
に導管42a、42b、42cを介して新酸または回収酸と酸化
抑制剤または酸化抑制剤入り酸洗促進剤を酸補給タンク
43から補給するよう構成している。
【0069】そして、酸濃度測定器41a、41b、41cの測定値
に基づき各循環タンク2a、2b、2cの酸濃度を制御した。
その結果を図5にAとして示す。また、比較のため、最下
流循環タンク2cに設置した酸濃度測定器41cによる測定
値に基づき、最下流循環タンク2cに新酸または回収酸と
酸化抑制剤または酸化抑制剤入り酸洗促進剤を酸補給タ
ンク43から導管42cを介して補給して制御し、他の循環
タンク2a、2bに下流側の循環タンク2c、2bからカスケー
ド的に補給して制御した。その結果を図5にBとして示
す。
【0070】図5に示すように、各循環タンク2a、2b、2cの
酸濃度測定器41a、41b、41cの測定結果に基づき、各循
環タンク2a、2b、2cに新酸または回収酸と酸化抑制剤ま
たは酸化抑制剤入り酸洗促進剤を導管42a、42b、42cを
介して補給して制御した本発明のAは、最下流循環タン
ク2cにのみ新酸または回収酸と酸化抑制剤または酸化抑
制剤入り酸洗促進剤を導管42cを介して補給し、他の循
環タンク2a、2bに下流側の循環タンク2c、2bからカスケ
ード的に補給して制御した比較例のBに比べ各循環タン
ク2a、2b、2cの酸濃度のバラツキが低減している。さら
に、酸濃度のバラツキが低減したことによって、酸洗効
率を低下させることなく、最下流の循環タンク2cの酸濃
度を低減することができる。また、新酸または回収酸と
共に酸化抑制剤または酸化抑制剤入り酸洗促進剤を補給
することによって、鋼帯の表面荒れの発生を防止でき
る。
【0071】実施例4 図6は本発明の請求項4に係る発明の連続式横型酸洗装置
の概略説明図である。本実施例では、側部ノズル8と出
側ノズル7との間に中間スプレー61を設置している。中
間スプレー61の酸液は、循環タンク2からポンプ4と加熱
装置5を介して出側ノズル7へ酸液3を補給する配管から
分岐して補給するように配管した。そして、中間スプレ
ー61より酸液を補給して前記図7(a)と同じ位置、すなわ
ち、側部ノズル8位置近辺(1)と中間スプレー近辺(2)で
測定開始からの経過時間と酸濃度の関係を測定した。そ
の結果を図7(b)に示す。ただし、測定の間、循環タンク
2への他循環タンクからの酸液補給および新酸または回
収酸と酸化抑制剤または酸化抑制剤入り酸洗促進剤の補
給は行っていない。
【0072】図7(b)に示すように、側部ノズル8と出側ノズ
ル7との間に中間スプレー61を設置することによって、
酸洗槽1内の酸液の酸濃度の低下を防止することができ
る。したがって、酸洗槽1内全長に亘って、酸濃度の均
一化を図ることができる。
【0073】実施例5 図8は本発明の請求項5に係る発明の連続式横型酸洗装置
の概略説明図である。図8に示すように、循環タンク2に
貯留した酸液の温度を昇温する加熱装置として、熱交換
器を採用し、常温の鋼帯10が最初に進入する最上流の循
環タンク2からポンプ81により酸液3を熱交換器82に導入
して90℃に昇温した後、再度循環タンク2に戻入できる
よう構成した。
【0074】そして、常温の鋼帯10が最初に進入する最上流
の循環タンク2からポンプ81により酸液3を熱交換器82に
導入して蒸気と熱交換させて90℃に昇温した後、再度循
環タンク2に戻入しながら、酸洗槽1内の所定位置におけ
る酸液温度を測定した。その結果を表2に示す。酸液温
度の測定位置は、前記表1と同じ位置で測定した。すな
わち、常温の鋼帯10が最初に進入する最上流の酸洗槽2
の中央部と出口部、下流側酸洗槽の中央部の酸液温度、
および最上流循環タンクと下流側循環タンクの酸液温度
を測定比較したものである。また、鋼帯の断面積2300mm
2の狭幅材と断面積7200mm2の広幅材が酸洗槽内を移動し
た場合の酸液温度を比較したものである。
【0075】
【表2】
【0076】表2に示すように、常温の鋼帯10が最初に進入
する最上流の酸洗槽1および循環タンク2の酸液温度は、
他の下流の酸洗槽および循環タンクと同様に、鋼帯の脱
スケール効率が最適である90℃付近を確保している。し
たがって、常温の鋼帯が最初に進入する最上流の酸洗槽
および循環タンクの酸液温度の適正化を図ることができ
る。
【0077】実施例6 試験材として、炭素含有量が少なく、熱間圧延での巻取
温度が高い難酸洗材である試験材A、炭素含有量が多
く、熱間圧延での巻取温度が高い難酸洗材である試験材
B、一般炭素鋼である試験材Cを準備した。各試験材A〜C
は、板厚1.0〜7.0mm、板幅600〜1800mm、熱間圧延での
巻取温度が500〜700℃、試験材表面のスケール厚が5〜2
0μmである。各試験材A〜Cのそれぞれについて、前記実
施例1〜5の全てを備えた本発明の横型酸洗装置と従来の
横型酸洗装置を用い、脱スケール処理して試験材表面に
スケールが残ることなく酸洗できる鋼帯の移動速度を調
査した。その結果を実施例、従来例として 図9に示す。
なお、鋼帯の移動速度の上限は、設備の制約から300m/m
inである。
【0078】図9に示すように、試験材Cは、本発明の横型酸
洗装置を用いても、従来の横型酸洗装置を用いても、鋼
帯の移動速度の上限300m/minを確保している。しかし、
難酸洗材である試験材A、Bは、従来の横型酸洗装置を用
いると、鋼帯の移動速度200m/min、150m/minに減速しな
ければ、十分な脱スケールができなかった。本発明の横
型酸洗装置を用いた実施例では、試験材A、B共に鋼帯の
移動速度の上限300m/minを確保できた。すなわち、本発
明の横型酸洗装置を用いた場合は、試験材A〜Cのすべて
を鋼帯の表面スケールが残ることなく、全量鋼帯移動速
度の上限を満足することができた。また、鋼帯の表面荒
れを発生することなく、安定して高品質の酸洗材を確保
できた。
【0079】
【発明の効果】本発明の請求項1の横型酸洗装置は、酸
洗槽の入側ノズルおよび出側ノズルと鋼帯の表面との間
隔を100mm以上、入側ノズルおよび出側ノズルから噴射
する酸液と鋼帯の表面とのなす角度(θ1)が5°以上、入
側ノズルおよび出側ノズルの酸液流量(Q1)が150m3/hr以
下で、かつ前記(1)式を満足するよう、入側ノズルおよ
び出側ノズルを設置する。これによって、入側ノズルお
よび出側ノズルからの酸液の補給および鋼帯の槽内移動
による酸液の槽外への流出を抑制し、酸液を槽内に保持
しつつ、噴流撹拌効果を高め、高効率で酸洗処理するこ
とができる。
【0080】本発明の請求項2の横型酸洗装置は、酸洗槽の
側方から酸液を噴射する側部ノズルと鋼帯の表面との間
隔を100mm以上、側部ノズルから噴射する酸液と鋼帯の
表面とのなす角度(θ2)が5°以上、側部ノズルの酸液流
量(Q2)が150m3/hr以下で、かつ前記(2)式を満足するよ
う、側部ノズルを設置する。これによって、酸液の補給
と共に、側部ノズルから噴射した酸液が鋼帯の移動に追
従して発生する酸液の流れをせき止め、層流状態から乱
流状態となし、境界層を破壊して酸洗効率を高めること
ができる。
【0081】本発明の請求項3の横型酸洗装置は、最下流の
循環タンクと共に、最下流以外の循環タンクに新酸また
は回収酸と酸化抑制剤または酸化抑制剤入の酸洗促進剤
を投入する配管系を設置し、各循環タンクの酸濃度を制
御して酸洗する。これによって、最上流および最下流の
循環タンクと同様に、それ以外の循環タンクの酸濃度の
バラツキが低減し、酸洗効率を高めることができる。ま
た、酸洗の効率化によって、スケール除去時間が短縮
し、鋼帯表面に地鉄が露出する時間が早くなるが、新酸
または回収酸とともに酸化抑制剤または酸化抑制剤入の
酸洗促進剤を投入することにより、余分な鋼帯のスケー
ル除去後の地鉄溶解を防止し、過酸洗による鋼帯の表面
荒れを防止することができる。
【0082】本発明の請求項4の横型酸洗装置は、各酸洗槽
の入側ノズルおよび出側ノズルと、側部ノズルとの間
に、中間スプレーを設置する。これによって、酸洗槽全
域に亘ってほぼ一定酸濃度の酸液とすることができ、酸
洗効率を高めることができる。
【0083】本発明の請求項5の横型酸洗装置は、酸洗槽に
供給する酸液を昇温する酸液昇温設備を設けるととも
に、循環タンクに貯留した酸液の加熱装置を設ける。こ
れによって、酸洗槽に供給する前の酸液を、酸洗槽での
鋼帯による抜熱量相当分昇温することができ、循環タン
ク中の酸液温度の低下を防止し、酸洗効率を高めること
ができる。
【0084】以上のように本発明の横型酸洗装置は、酸洗槽
内での境界層厚さの積分値を小さくでき、最適酸濃度ま
たは最適酸液温度を確保でき、酸洗効率を高めることが
できる。また、鋼帯の表面荒れを防止して安定した鋼帯
表面品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係る横型酸洗装置の概略説明
図である。
【図2】本発明の請求項1に係る横型酸洗装置の酸洗槽の
出側ノズルおよび入側ノズル付近の概略説明図である。
【図3】本発明の請求項2に係る横型酸洗装置の酸洗槽の
側部ノズル付近の概略説明図である。
【図4】本発明の請求項3に係る横型酸洗装置の全体説明
図である。
【図5】本発明の請求項3に係る横型酸洗装置と従来の横
型酸洗装置を用いた場合の各循環タンクの酸濃度のバラ
ツキを示すグラフである。
【図6】本発明の請求項4に係る横型酸洗装置の概略説明
図である。
【図7】側部ノズル位置付近(1)と中間スプレー付近(2)
の経過時間と酸濃度の関係を示すグラフで、(a)図は従
来の横型酸洗装置を用いた場合、(b)図は本発明の請求
項4に係る横型酸洗装置を用いた場合である。
【図8】本発明の請求項5に係る横型酸洗装置の概略説明
図である。
【図9】本発明の横型酸洗装置と従来の横型酸洗装置を
用いた場合の試験材別の脱スケールに要するライン速度
を示すグラフである。
【図10】ノズルから噴射する酸液と鋼帯表面とのなす角
度と酸液流量と酸洗効率良好域との関係を示すグラフで
ある。
【図11】側部ノズルがない横型酸洗装置の酸洗槽内の酸
液流れの目視観察結果を模式的に示すもので、(a)図は
平面図、(b)図はスキッド間の断面図である。
【図12】側部ノズルがあるが、設置角度が不良の横型酸
洗装置の酸洗槽内の酸液流れの目視観察結果を模式的に
示すもので、(a)図は平面図、(b)図は側部ノズル部の断
面図である。
【図13】側部ノズルがあり、設置角度が本発明の条件を
満足する横型酸洗装置の酸洗槽内の酸液流れの目視観察
結果を模式的に示すもので、(a)図は平面図、(b)図は側
部ノズル部の断面図である。
【図14】従来のディップ式酸洗装置の概略説明図であ
る。
【図15】従来の横型酸洗装置の概略説明図である。
【図16】図15のH-H矢視図である。
【図17】噴流撹拌式酸洗装置の槽長手方向の境界層厚さ
の関係を示すもので、(a)図は噴流撹拌式酸洗装置の酸
洗層の拡大側断面図、(b)図は槽長手方向の長さと境界
層厚さの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1、141、151 酸洗槽 2、2a、2b、2c、152 循環タンク 3、144 酸液 4、81、153 ポンプ 5、154 加熱装置 6、155 入側ノズル 7、156 出側ノズル 8、157 側部ノズル 9、42a、42b、42c、158 導管 10、145、159 鋼帯 11、160 リンガーロール 12、161 槽底煉瓦 13、162 スキッド 41a、41b、41c 酸濃度測定器 43 酸補給タンク 61 中間スプレー 82 熱交換器 142 仕切 143 カバー 146 支持ロール 147 絞りロール 148 水洗槽 163 廃酸

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 張力を付与して酸液に接触した状態で搬
    送する鋼帯表面に、酸洗槽の入側および出側で酸液を噴
    射する入側ノズルおよび出側ノズルと、側部から酸液を
    噴射する側部ノズルを有し、槽底部にスキッドを設けた
    槽深さの浅い酸洗槽と、酸洗槽に酸液を供給する循環タ
    ンクと、循環タンクからの酸液を前記入側ノズルおよび
    出側ノズルと側部ノズルに供給する配管系を備えた横型
    酸洗装置において、前記入側ノズルおよび出側ノズルと
    鋼帯表面との間隔が100mm以上、入側ノズルおよび出側
    ノズルから噴射する酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ1)
    が5°以上、入側ノズルおよび出側ノズルからの酸液流
    量(Q1)が150m3/hr以下で、かつ下記(1)式を満足するよ
    うに入側ノズルおよび出側ノズルを設置したことを特徴
    とする横型酸洗装置。 【数1】
  2. 【請求項2】 側部から酸液を噴射する側部ノズルと鋼
    帯表面との間隔が100mm以上、側部ノズルから噴射する
    酸液と鋼帯表面とのなす角度(θ2)が5°以上、側部ノズ
    ルからの酸液流量(Q2)が150m3/hr以下で、かつ下記(2)
    式を満足するように側部ノズルを設置したことを特徴と
    する請求項1記載の横型酸洗装置。 【数2】
  3. 【請求項3】 酸洗槽を複数連設した横型酸洗装置の最
    下流の循環タンクに、新酸または回収酸と酸化抑制剤ま
    たは酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を投入し、最下流の循
    環タンクに貯留した酸化抑制剤を含有する酸液を順次上
    流側の循環タンクにカスケード的に供給する連続式横型
    酸洗装置において、最下流の循環タンクと共に、最下流
    以外の循環タンクに新酸または回収酸と酸化抑制剤また
    は酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を投入する配管系を設置
    し、各循環タンクに新酸または回収酸と酸化抑制剤また
    は酸化抑制剤入りの酸洗促進剤を投入して酸濃度を制御
    し、酸洗することを特徴とする請求項1または2に記載の
    横型酸洗装置。
  4. 【請求項4】 各酸洗槽の入側および出側で鋼帯表面に
    酸液を噴射する入側ノズルおよび出側ノズルと、各酸洗
    槽の側部から鋼帯表面に酸液を噴射する側部ノズルとの
    間に、中間スプレーを設置したことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の横型酸洗装置。
  5. 【請求項5】 酸洗槽に酸液を供給する酸液供給系に酸
    液昇温設備を設けるとともに、循環タンクに貯留した酸
    液の加熱装置を設けたことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の横型酸洗装置。
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