JP2774196B2 - 金属細長片からスケールを除去する方法、装置および塩 - Google Patents

金属細長片からスケールを除去する方法、装置および塩

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JP2774196B2 JP6505496A JP50549694A JP2774196B2 JP 2774196 B2 JP2774196 B2 JP 2774196B2 JP 6505496 A JP6505496 A JP 6505496A JP 50549694 A JP50549694 A JP 50549694A JP 2774196 B2 JP2774196 B2 JP 2774196B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、概して溶融アルカリ塩による処理によって
ストリップまたはシートからスケールを除去する方法、
装置および塩に関する。
発明の背景 製造設備の連続焼なましライン(annealing line)に
おいて高温ストリップ(またはシート)からスケールを
除去する方法としては様々なものが知られている。スト
リップからスケールを除去する1つの方法は、一般に
「溶融アルカリ処理」と呼ばれるものであり、これによ
ると、圧延または焼なまし工程において形成された外表
面上の望ましくない酸化コーティングが、更なる工程の
ために、または最終的製品として、ストリップの表面を
向上する目的で、溶融(fused)(または溶融(molte
n))アルカリ塩を用いて除去される。スケールの除去
を完全にするために、ストリップは、例えば、水洗、焼
入れ、および/または短時間酸性槽中に浸漬すること
(すなわち「酸洗浄」)によってさらに処理される。溶
融アルカリ処理は、ステンレス鋼、ニッケル、コバルト
およびチタン合金などの様々なストリップの合金からス
ケールを除去するために用いられ得る。
このスケール除去工程を実行するために、業界におい
て様々なタイプの装置が提案されてきた。例えば、スト
リップを混合アルカリ金属水酸化物または塩の槽に浸漬
する浸漬タンクが用いられている。ストリップを溶融槽
内にまたは溶融槽から外部に導くために、代表的にはス
トリップを支持するために搬送ロールが用いられる。し
かし、搬送ロールを用いると、ストリップ上の不溶性粒
子の存在および/または高温ストリップと搬送ロールと
の相対的な動きにより、ストリップの表面に掻き傷がつ
いたりいたんだりする。
さらに、浸漬タンクは、製造設備の工程ラインにおい
て、かなり広いスペースを必要とする。なお且つ、スケ
ール除去塩はストリップ上のスケールとかなり速やか
に、実際、代表的には、鋼が槽を通過するのに費やす時
間よりも短時間で相互作用することが明らかになってい
る。したがって、連続焼なましラインにおいて浸漬タン
クを用いることは、塩と過剰に接触することによるスト
リップの「過調整」により、ストリップからスケールを
除去する効率が悪くなり得る。ストリップの表面を過調
整すると、次の酸洗浄工程においてストリップを清掃す
ることがより困難になる。
ストリップが焼なまし炉を出た後に、ストリップにス
ケール除去塩をスプレーで直接付与する方法および装置
が開発されている。スプレーシステムは、一般的に、ス
トリップの過調整を減少させ、且つ、スケールの酸化を
容易にする、スケールのこびりつきの緩和、研磨、また
はこすり落しという作用を有し得る。例えば、ともに本
発明の譲受人により所有されているFalerによる米国特
許第3,126,301号および第3,174,491号に1つの技術が示
されている。これらにおいて、ストリップが、スケール
除去システム全体において張力により支持される。Fale
rの溶融塩は、超加熱蒸気のような気体を大量に用いる
ことによりスプレーボックス内で噴霧される。蒸気は、
小量の溶融塩が供給されるノズルへ通される。霧状の塩
を供給するためのノズルは、ストリップの中央に位置づ
けられて、それに対向する表面に向けられた状態で図示
されている。蒸気はまた、蒸気ノズルを介してオーブン
内の空気中に供給され、空気全体を加熱する。それによ
り、霧状にならなかった塩が凝固してストリップに接着
することが完全に阻止される。
ストリップからスケールを除去する別の方法が、Hira
taらによる米国特許第4,251,956号に示されている。こ
こでは、スケール除去スラリーがノズル列からストリッ
プの表面に付与される。ノズル列は、支持カラムと接続
ロッドとの間に取り付けられた4セットのノズルを備え
る。ノズル列は、ストリップの表面から空間をおいて位
置づけられ、ストリップの移動方向に対して鋭角のスプ
レー角度でストリップの表面に向けられている。
さらに、ストリップの全幅にわたって設けられた複数
のノズルを用いた、別のスプレー式スケール除去システ
ムが、McClanahanらによる米国特許第4,361,444号およ
びHiroshimaによる米国特許第3,617,039号に示されてい
る。
上記のスケール除去システムは、スケール除去のため
にストリップの表面全体に塩をスプレーすること、およ
びストリップに接触する搬送ロールを減少または排除す
ることにおいて、ある利点を提供するが、これらのシス
テムに欠点がないわけではない。例えば、これらのシス
テムのうちのいくつかは、Hirataに示されるように、ス
トリップの表面に対して様々な角度に位置する大きなノ
ズル列を必要とする。しかし、大きなノズル列を供給す
ると、スケール除去システムの全体的コストが増加し、
且つ、1以上のノズルが損傷を受けたり、または詰まっ
たりする可能性が高まる。
さらに、上記のスケール除去システムはいずれも、必
要に応じて簡単且つ容易にスケール除去システムから取
り外され、検査され、そして修理または交換され得るノ
ズルを提供しない。上記のように、ノズルは長時間にわ
たって使用されると損傷を受けたり、または詰まったり
する傾向があり得、修理または交換ができるようにノズ
ル(そしてポンプおよびヒータのような関係設備)にア
クセスすることが時々は必要である。しかし、ノズルが
ストリップ上に横向きに取り付けられたパイプに接続さ
れている(Hirataに示されるように)と、ノズルへのア
クセスは限定され困難であり得る。
いずれにしろ、製造設備の連続焼なましラインにおい
て効果的および効率的にストリップのスケールを除去す
るスケール除去システムが業界において常に所望されて
いる。
発明の要旨 本発明は、製造設備の焼なましラインにおいて、加熱
されたストリップ上にスケール除去塩をスプレーするた
めの簡単なノズル列を有する、新規且つ有用なスプレー
式スケール除去システム、およびこのようなシステムの
ための改良された塩を提供する。ノズルはストリップの
一方の側に取り付けられ、ストリップ全体を横切るよう
に溶融塩を散布することによりストリップを完全に覆
う。さらに、ノズルは、スプレー式スケール除去システ
ムに容易に取り付けられ得、且つ、取り外され得る独立
型ノズルアセンブリに取り付けられて、ノズル(または
他のノズルアセンブリ部分)が損傷を受けたり、詰まっ
たり、または使用不可能になった場合に、それらの検
査、修理または交換を可能にする。
本発明のスプレー式スケール除去システムは、焼なま
し炉から高温のストリップ(またはシート)を受け取っ
てストリップを酸洗浄槽に排出するスプレーボックスを
備える。ノズルアセンブリは、溶融塩をストリップ側に
方向づけてストリップからスケールを除去する、上部お
よび下部スプレーノズル対を備える。ノズルの上部対
は、ストリップの上表面に対して角度をつけた状態で且
つストリップを一方の側から横切るように下方に向けら
れている。他方、ノズルの下部対は、ストリップの下表
面に対して角度をつけた状態で、これもまたストリップ
を一方の側から横切るように上方に向けられている。ス
プレーノズルは、ストリップがスプレーボックスを通過
するときにストリップの上面および下表面全体に溶融塩
を方向づけて、それによりストリップ全体を完全に覆う
ように設計されている。
スプレーノズルは、ノズルアセンブリ内のスプレーチ
ャンバに直接取り付けられている。スプレーチャンバ
は、塩炉から溶融塩を受け取るもので、塩をその溶融状
態に維持するためのヒータを備える。ヒータはまた、ス
プレーチャンバからの伝導により、塩の融点よりも高い
温度までノズルを加熱し、スプレー中に塩がノズルを詰
まらせることを阻止する。スプレーチャンバとノズルと
は両方とも、好適には、溶融塩がチャンバに導入される
前に予熱されることにより、塩がスプレーチャンバ内で
初期に凝固すること、および/またはノズルを詰まらせ
ることを阻止する。
スプレーチャンバと、ノズルと、ヒータとを備えるノ
ズルアセンブリは、スプレーボックスの側面に形成され
た開口部内に取り付けられる。ノズルアセンブリは、開
口部を介してスプレーチャンバから取り出すことによ
り、検査のために容易にスプレーボックスから取り外さ
れ得る。その後、ノズルおよび関連部品は、損傷を受け
たり、詰まったり、または使用不可能になったりした場
合に、検査、清掃、修理、または交換され得、ノズルア
センブリはスプレーボックスに再度取り付けられる。
本発明の改良された塩は、溶融無水状態で用いられる
アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属硝酸塩とを含有す
ることにより、ストリップまたはシート上のスケールを
調整する。塩は、約40重量%から約70重量%の水酸化カ
リウム、約20重量%から約55重量%の水酸化ナトリウ
ム、および約2重量%から約30重量%のアルカリ金属硝
酸塩を含有する。より好適には、塩は、約45重量%から
約60重量%の水酸化カリウム、約25重量%から約45重量
%の水酸化ナトリウム、約6重量%から約20重量%のア
ルカリ金属硝酸塩を含有する。より特定すると、最も好
適な実施態様は、10重量%のアルカリ金属硝酸塩(好適
には硝酸ナトリウム)、および90重量%の水酸化カリウ
ムと水酸化ナトリウムとの共融混合物を含有する。塩は
特に、移動中のストリップまたはシートがスプレーボッ
クスを通過するときに、それにスプレーするのに適して
いるが、塩をタンク内において溶融状態で維持して、処
理すべきストリップ、シート、管、バー、または他の形
状のものを溶融塩槽に浸漬するという従来の塩槽の用途
にも使用され得る。
溶融塩がストリップに付与された後、スプレーボック
スの拭き取り領域に取り付けられた蒸気ワイプ(steam
wipe)が、ストリップの表面全体に溶融塩を広げる。そ
の後、過剰の溶融塩をストリップからパンに排出され、
再使用のために塩炉に戻され得る。スプレーボックスの
水洗領域のスプレー水洗水がストリップの表面に対して
水をかけることにより、残留塩を除去する。その後、ス
トリップがさらなる工程のために酸洗浄タンクに向けら
れる前に、水洗領域のエアーおよび/または蒸気吹き出
しにより、ストリップを乾燥させる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の原理により構成されたスプレー式ス
ケール除去システムの多少概略的な部分切欠き斜視図で
ある。
図2は、図1のスプレー式スケール除去システムの模
式的平面図である。
図3は、図2のスプレー式スケール除去システムの模
式的側面図である。
図4は、図2の4−4線により指定された面に実質的
に沿ったスプレーボックスの拡大断面前面図である。
図5は、様々な無水塩組成物の融点を示すグラフであ
る。
好適な実施態様の詳細な説明 図面、まず図1〜図3を参照して、スプレー式スケー
ル除去システムは概して10で示される。そこにおいて、
高温のストリップ15が、製造設備の加工ラインにおいて
約2050゜F(1121℃)の出力温度を有する焼なまし炉
(図示せず)から所定の速度で出てくる。高温のストリ
ップ15は、その後代表的には冷却部に入り、そこにおい
てストリップは約1000゜F(538℃)と1200゜F(650℃)
との間の温度まで冷却されてステンレス鋼のような合金
となる。しかし、以下の明細書を読めば明らかであるよ
うに、本発明は焼なましまたは他の工程中に表面に酸化
コーティングを生じさせるような他の合金(例えば、チ
タン、ニッケルまたはコバルト)から形成されるストリ
ップ(またはシート)にも同様に付与可能である。これ
らの合金が冷却される温度は上記したものとは少し異な
り得る。
冷却部からのストリップは、焼なまし炉の通過線高さ
で、スプレー式スケール除去システムの概して25で示さ
れるスプレーボックスを「A」と指示された方向に通過
する。ストリップは、スプレーボックスから離れた位置
にあるロールまたはローラ(図示せず)により支持され
得るが、好適にはスプレーボックスを通過する間張力に
より支持される。ストリップがスプレーボックスに入る
と、ストリップは約1000゜F(538℃)と1200゜F(650
℃)との間の温度まで冷却される。
スプレー式スケール除去システム用のスプレーボック
ス25は、コーナーで溶接されフレームまたは支持構造30
上に支持された鋼製の上壁26a、側壁26b、および底壁26
cを有する箱様の断熱構造を備える。スプレーボックス
およびフレームは、従来の溶接および製造技術および材
料を用いて構成される。スプレーボックスは、概して35
で示されるスプレー領域、概して37で示される蒸気ワイ
プ領域、および概して39で示される水洗領域(水と空気
との両方の吹き出し)を備える。ストリップは、冷却部
から開口部40を介してスプレーボックスに入り、開口部
41(図1)を介して出ていき、例えば酸洗浄槽内でさら
に処理される。如何なる塩をもスプレーボックスから周
囲の環境に漏れることを阻止するために、ストリップの
上と下との両方においてスプレーボックスの入口と出口
とに真空ボックス42を取り付けることにより、逃げた塩
スプレーを収集するようにしてもよい。
溶融塩をストリップに付与することにより、スプレー
ボックスのスプレー領域35内のストリップからスケール
が除去される。これを達成するために、概して45で示さ
れるノズルアセンブリが、スプレーボックス25の側壁26
bに形成された孔47内に取り付けられている。図4に詳
細に示すように、ノズルアセンブリ45は、側壁52(図
1)、前壁54、および後壁56を有するスプレーチャンバ
ー50を有する独立型ユニットを備える。側壁52、前壁5
4、および後壁56は、上壁57および底壁58と共に液密収
容部を形成する。壁は、溶接されるか、または、端部に
沿って互いに取り付けられ、好適には、ニッケルまたは
ニッケルをベースとする合金のような、溶融塩とは反応
しないが熱を全体に均一に伝導する材料から形成され
る。
ノズルアセンブリ45はさらに、スプレーチャンバ52の
前壁54に直接取り付けられたノズル列を備える。特にノ
ズル列は、前壁54の上部傾斜部62に取り付けられた上ノ
ズル対60a、60bと、前壁54の下部傾斜部68に取り付けら
れた下ノズル列66a、66bとを備える。上部および下部傾
斜部62、64は、ノズル60a、60b、および66a、66bが、ス
トリップ15に向かって所定の角度で各々下向きおよび上
向きになるように形成される。
好適には、ノズルは、ノズルを介してスプレーされた
溶融塩がストリップの上および下面に衝突してこれを完
全に覆うように、各々ストリップの上面および下面に対
して約55゜の角度(ストリップの面から測定)に向けら
れる。特定の角度の値は、本明細書に記載するようにス
トリップの上面および下面全体に塩をスプレーするよう
にノズル60a、60b、66a、66bを位置づけるため以外は、
特に重要ではない。ノズルは、ストリップの一方の側に
向けてスプレーチャンバに取り付けられ、ストリップが
スプレーボックス内を移動する間にストリップ全体を横
切るようにスプレーを方向づける。
ノズル60a、60bおよび66a、66bは好適には、金属また
は他の熱伝導材料から形成され、スプレーチャンバの前
壁と熱を交換する(すなわち、伝導性)関係にある。ノ
ズルは好適には、ストリップの表面全体に溶融スケール
除去塩をスプレーする、平坦なファンタイプの液圧ノズ
ルである。しかし、パイプ内に開口部または孔を備える
他の従来のノズルタイプのデバイスを用いて、ストリッ
プの表面に連続的に溶融スケール除去塩を塗布すること
も本発明の範囲内である。以下、このようなノズルタイ
プのデバイスを全て、概して「ノズルデバイス」と呼
ぶ。
塩は、タンクワゴンまたは他の貯蔵設備(図示せず)
のような離れた供給源から概して73で示される塩炉に供
給される。塩は好適には、ともに本発明の譲受人により
所有され、本明細書に参考のため援用されるWoodらによ
る米国特許第4,455,251号およびShoemakerらによる米国
特許第4,113,511号に記載されている技術を用いて、塩
炉内にスプレー式で添加される。塩は、塩炉内で溶融状
態(約500゜F(260℃)〜1100゜F(593℃))に維持さ
れる。塩炉は、加熱デバイス(例えば、塩中に浸漬され
たバーナ管74a)、溶融塩を連続的に循環させる攪拌器7
4b、スクリーン、フィルタおよび/または図2において
模式的に74cで示される、塩中の望ましくない不純物を
除くスラッジパンを備え得る。
溶融塩は、塩炉73からスプレーチャンバ50に汲み上げ
られてストリップにスプレーされる。これを達成するた
めに、好適には概して75で示される速度可変モータによ
り動作する浸漬ポンプが、スプレーボックス25の側面に
沿ってプラットフォーム76上に載置され、ボルト77のよ
うな締結具によりここに取り付けられる。浸漬ポンプは
設計面では従来からあり、高温で腐食性の状況において
動作するように設計されている。浸漬ポンプは好適に
は、26フィートの圧力水頭において5gpmで動作し、塩炉
73から溶融塩を吸い出してパイプまたは導管78を介して
溶融塩を塩スプレーチャンバの底部の開口部(参照符号
なし)に強制的に導入する。ポンプは、冷却水入口79と
出口80とを備え、使用中のポンプを冷却するために水を
循環させる。上記の好適なタイプのポンプはGusher Pum
p Company(ガッシャーポンプカンパニー)により製造
されている。
スプレーチャンバ内の塩は、スプレーチャンバの上壁
57に形成された開口部を介して延出し、スプレーチャン
バの開口部を囲む部分と直接接するヒータ87(例えば、
電気抵抗式または気体燃焼式ヒータ)を備える制御シス
テムにより溶融状態に維持される。ヒータ87が作動する
と、ヒータはスプレーチャンバ内の塩をその融点よりも
高い温度、好適には500゜F(260℃)と1100゜F(593
℃)との間の温度に維持する。ヒータはまた、直接接触
による伝導、スプレーチャンバ内の溶融塩を加熱するこ
とによる対流、および放射(すなわち、以下に述べるよ
うに塩が導入される前にチャンバの壁を直接加熱する)
により、スプレーチャンバの壁を加熱する。制御システ
ムはまた、スプレーチャンバに取り付けられ得、スプレ
ーチャンバまで延出され得る熱電対85を備え、それによ
り、空のチャンバまたはスプレーチャンバ内の溶融塩の
温度を感知し、必要に応じて定期的にヒータ87、および
タイマ(図示せず)を作動するようにしてもよい。
さらに、ノズルがスプレーチャンバに直接取り付けら
れるため、ノズルはまたスプレーチャンバの壁を介して
伝導によりヒータによって加熱される。ノズルはまた、
好適には、塩の融点より高い温度、好適には約900゜F
(482℃)の温度に維持されることにより、スプレー工
程中、特に塩がスプレーチャンバに初めて汲み上げられ
たときに塩がノズルを詰まらせることを阻止する。
実際、浸漬ポンプが溶融塩をスプレーチャンバに供給
するのに先だって、塩スケール除去システムのために
「予熱」機能が実行される。より特定すると、塩の融点
より高い所定の温度がスプレーチャンバ内で得られるま
でヒータ87が作動される。チャンバを予熱することによ
り、ポンプが作動されて塩がチャンバに導入されるとき
に、チャンバの壁上において初期に塩が「凝固」するこ
とが阻止される。ノズルもまたこの方法でスプレーチャ
ンバを介した伝導により塩の融点よりも高い温度に予熱
される。ノズルを予熱することによりまた、塩が初期に
ノズルを詰まらせることも阻止される。
動作としては、スプレーチャンバおよびノズルがまず
上記したように塩の融点よりも高い温度に予熱される。
その後、塩炉内の溶融塩が浸漬ポンプによりスプレーチ
ャンバに供給される。溶融塩はスプレーチャンバを充填
し、ノズルを介してスプレー状態で流出する。浸漬ポン
プが動作している間、溶融塩は低圧(約5psi)でノズル
を介して付与される。ノズルはストリップ上に溶融塩を
スプレーすることにより、本質的にストリップの上面お
よび下面を覆う。さらに、ストリップに対してノズルが
溶融塩を向ける角度と、ストリップの側面におけるノズ
ルの位置とが、ストリップの上面および下面全体に塩を
適切に付与する。スプレー工程が完了すると、浸漬ポン
プはオフにされ、ヒータが停止される前に塩がノズルお
よび塩チャンバから塩炉に排出される。
ノズルアセンブリ45は、スプレーボックスの側面に形
成された開口部47内に取り外し可能に取り付けられる。
ノズルアセンブリ45が締結具(例えば、ナットとボル
ト)により取り付けられ得るように、スプレーチャンバ
およびスプレーボックスの一方または両方にフランジが
取り付けられ得る。ノズルアセンブリを取り外すことが
必要または望ましい場合は、浸漬ポンプをプラットフォ
ーム76に取り付けているボルト77が取り外され、ノズル
アセンブリおよび浸漬ポンプがスプレーボックスから引
き出される。ノズルはスプレーチャンバに直接取り付け
られているため、スプレーボックスからノズルアセンブ
リを取り外すと、ノズルも取り外される。そのため、ス
プレーノズルが詰まったり、損傷を受けたり、または使
用不可能になった場合に、スプレーノズルを検査するこ
と、およびノズル(および/または浸漬ポンプ、熱電対
またはヒータのような設備)を修理または交換すること
が簡単且つ容易である。さらなる利点として、浸漬ポン
プを取り外すと、塩炉の検査のための塩炉へのアスセス
が容易になる。
時間、ストリップおよび塩の温度、塩の量および組成
の特性が、ストリップに塩をスプレーするための最も効
果的且つ効率的な工程を決定する要因であることが判明
している。特に、タイプ316ステンレス鋼を含有する合
金の場合、約1秒〜1.5秒の反応時間が、適切なスケー
ル除去を行うために好適であることが判明している。し
かし、塩が最高5秒の期間ストリップに接触すれば、適
切なスケール除去が達成され得ると考えられている。反
応時間は、ストリップの速度(代表的には30−400フィ
ート/分(9〜120メートル/分)と、塩スプレーと蒸
気ワイプとの間の距離とにより決定される。
反応および反応時間はまた、ストリップの温度と付与
された塩の温度とに依存する。ストリップの温度はこれ
ら2つのうちでより重要であることが判明している。な
ぜなら、鋼ストリップの質量は塗布される塩の質量より
もはるかに大きいからである。ストリップの温度の下限
は約900゜F(482℃)であり、これは、塩とストリップ
の表面との反応性により決定され、好適には、約700゜F
(371℃)の塩スプレーに対しては約1100゜F(593℃)
であり、700゜F(371℃)より低い塩スプレーに対して
は約1200゜F(649℃)である。ストリップの温度の上限
は、高温で薄いストリップが急速に冷却されてストリッ
プの化学的過調整および変形が起こる点により決定さ
れ、代表的には約1300゜F(704℃)である。
用いられる塩の選択は、いくつかの要素に依存する。
言うまでもなく、最も主要な要素は、スケールを効果的
に調整する、すなわち、金属の所定の温度および塩の所
定の温度において金属上のスケールと塩が接する時間内
にワークピースからスケールを除去する塩の能力であ
る。塩は、この機能を実行するために十分活性(aggres
sive)でなければならない。しかし、塩は、これらの所
定の露出温度および時間においてスケールを「過酸化」
するほど活性であってはならない。過酸化された状態に
おいては、スケールは、調整されたスケールを最終的に
除去する次の洗浄工程に対してより耐性である。したが
って、塩は選択された時間および温度において、このよ
うな状態を引き起こすほど活性であってはならない。さ
らに、いくつかの理由により、できるだけ低い融点を有
する効果的な塩を有することが望ましい。これにより、
スプレー装置における塩の作用が向上し、システムを作
動するエネルギーコストが減少し、粘性が低下し、その
結果ドラッグアウトが減少する。したがって、スプレー
工程用の塩を選択するときに、これらの要素を全て考慮
しなければならない。
スケール除去用のオーステナイト系ステンレス鋼(例
えば304および316)およびフェライト系ステンレス鋼
(例えば409、430)に用いられる場合、スケール除去シ
ステム用溶融塩は、好適には10重量%のアルカリ金属硝
酸塩(好適には、硝酸ナトリウム)、および90重量%の
水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとの共融混合物塩を
含む。水酸化共融混合物は、重量比では58重量%KOHと4
2重量%NaOHの、モル比では50−50のものである。本発
明の塩は、非常に低い融点、すなわち約300゜F(149
℃)を有することが判明している。この塩は、1.5秒以
内でスケール除去を効果的に行い、スケールを過酸化し
ない。しかし、水酸化物とアルカリ金属硝酸塩との他の
比率も使用され得るが、塩のある局面においては効率が
多少低下する。本発明の譲受人により“DGS"および“K
6"の商標で製造されているような他の塩もまた、スケー
ル除去に用いられ得る。以下の表Iは、市販されている
様々な塩の組成物を用いて選択されたサンプルについ
て、塩の温度およびサンプルの温度を変化させて行った
テストの結果を示す。
表Iに挙げた実験は、300シリーズステンレス鋼を3
つの市販されている塩の組成物、すなわち、DGS、K−
6、およびKOHでスケール除去した結果を示す。これら
の実験は、KOHおよびNaOHをベースにした塩では、予想
通りKOHをベースにした塩より活性であるように見え
る。100%KOHは過酸化された、より高温のストリップに
おいてさえも非常に効果的であるが、その高い融点(71
6゜F)、高い粘性、および効率のドラッグアウトのため
に用途に限りがある。
以下の表IIは、316タイプステンレス鋼の様々なサン
プルを、いくつかの異なる塩中で、いくつかの異なる塩
温度およびサンプル温度において1.5秒間さらして得ら
れたスケール除去の評価結果を示す。塩による処理の
後、サンプルは、5%HNO3/1%HF@130゜Fにおいて、1
秒間、3秒間、および4秒間酸洗いした。驚くべきこと
に、添加されるKNO3を有する、無水のKOHとNaOHとの共
融混合物塩は、特に500゜Fを下限とする低温では、硝酸
塩を含有してもNaOHを含有せず、より高いKOH%を含む
塩よりも性能が高かった。したがって、この塩類の群の
うち、LN塩と名付けられた本発明の塩が最良であり、次
にSSと名付けられた無水アルコ塩(Alko salt)が続
き、その次がK−6塩である。DGS塩は、より高いスト
リップ温度および必然的に高い(その高い融点のため
に)塩温度において、適度に効果的である。HNと指名さ
れた塩は、概ね非効果的であった。
様々な塩の融点は以下の通りである: DGS〜525゜F K−6〜394゜F LN〜300゜F SS〜640゜F(無水) HN〜450゜F KOH/NaOH共融混合物〜338゜F KOH(無水)〜716゜F 上記したように、粘性を低下させ、ドラッグアウトを
減少する一方で、広い動作温度(500゜F〜1100゜F)の
範囲にわたって効果的にスケール除去を行うためには、
できる限り低い融点を持つ塩を有することが望ましい。
したがって、硝酸塩を添加した共融混合物比のKOH/NaOH
は、これらの塩のうちで最も効果的である。
以下の表IIIは、スケール調整、すなわち、316級ステ
ンレス鋼パネルのスケール除去特性をテストするために
用いられた、他の様々な塩槽を組成を示す。これらの鋼
サンプルを、1100゜Fまで予熱した。各々の場合におい
て、塩を、1000゜Fまで加熱して槽を脱水し、その後、7
00゜Fおよび600゜Fにまで冷却した。鋼サンプルは、両
方の槽温度で処理した。複合物の評価を表IIIに示す。
(市販されている等級のKOHは、約10%の水(H2O)を含
有し、それが、KOHを含む塩の製法に重要な影響を与え
得ることに注目されたい。) 塩A、B、CおよびDの場合、槽の温度をゆっくりと
500゜Fまで温度を上昇させて、この温度でできる限り大
量の水を保持するようにした(約10%)。テストパネル
を1200゜Fまで予熱した。パネルを、各々の塩について5
00゜Fで表Iに示すように処理し、その後、槽を600゜F
まで上昇させ、さらなるパネルを表Iに示すように処理
した。その後、槽を全て1000゜Fの温度まで上昇させ
て、水分を除去し、それにより本質的に無水の槽を形成
した。その後、槽の温度を低下し、サンプルのパネル
を、パネル温度1200゜F、槽温度500゜Fおよび600゜Fで
処理した。最初に1000゜Fまで加熱することによって本
質的に全水分を除去するという工程を踏まなかった槽で
処理されたパネルは、槽を1000゜Fまで加熱することに
より水分を除去した後に同一の温度で処理したパネルに
比べてスケール調整(すなわち、スケール除去)の結果
がはるかに悪かった。したがって、溶融塩は、スケール
除去に用いられる場合、本質的に無水であることが強く
望まれる。市販されている等級のKOHは、約10%の水を
含有しているため、本質的に無水にするために、少なく
とも約700゜F以上(その温度に維持される時間による)
まで加熱することにより水を除去し、それによって本質
的に無水の塩槽を達成するようにするべきである。
これらの結果は、共融混合物比のNaOH/KOHに対するNa
NO3およびKNO3の添加が、スケール除去において共通点
があること(サンプルBおよびCを参照のこと)、そし
て過マンガン酸塩、フッ化物、ホウ酸塩の添加は、顕著
に塩の効果を増加しないこと(サンプルB1、B2、C1およ
びC2を参照のこと)を示す。テストはまた、アルカリ金
属硝酸塩の添加は、2%のレベルでさえも、KOH/NaOH共
晶物(共融混合物)のみよりも有利な効果を与える(サ
ンプルAおよびDを参照のこと)ことを示す。これらの
テストはまた、塩が用いられる場合、塩は本質的に無水
であるべきであることを示した。これらのテストはま
た、KMnO4の悪影響を示した。KMnO4を有する塩は、KMnO
4を含まない、それに匹敵する塩に比較して効率が非常
に劣った。例えば、塩Aと塩D、塩B2と塩B1、および塩
C2と塩C1を比較されたい。したがって、KMnO4を含まな
い塩A2は、塩Dよりも効果的であると考えられている。
浴(bath)の全重量の10重量%、20重量%、30重量%
および40重量%に等しい硝酸ナトリウムを添加した、共
融混合物比のNaOH/KOH浴を用いて、テストを行った。種
々の硝酸塩濃度を有する塩のスケール除去効率には大き
な差はなかったが、硝酸塩濃度が高いほどスケールを僅
かに過酸化する傾向があり塩の融点を上昇させる。しか
し、この過酸化または過調整されたスケールでさえも酸
洗浄により容易に除去される。したがって、約10重量%
〜約20重量%のアルカリ金属硝酸塩が好適である。
また、塩NaOH/KOH/NaNO3中のNaNO3の濃度を10重量%
に維持しながらKOHの濃度を様々に変更してテストを行
った。KOHを10重量%、30重量%、53重量%(共融混合
物比)および70重量%のレベルで添加した。パネルを全
て1100゜Fまたは1200゜Fまで加熱し、各々1.5秒間600゜
Fまたは900゜Fのいずれかで塩に浸漬した。その後、こ
のパネルを水洗し、140゜で10秒間、15秒間、および25
秒間、10%H2SO4中で洗浄し、水洗し、乾燥した。スケ
ール除去は、全てのパネルにおいて受容可能であった。
概してKOHのレベルが高いほど多少スケール除去性能が
高いことが判明したが、このことは、約53重量%KOHよ
り高いKOHレベルにおいては特に顕著ではない。さら
に、約53重量%より高いKOHレベルを有する塩の性能の
僅かな向上は、図5に示すように、NaOHの減少による融
点の大幅な低下によって補償されて余りある。したがっ
て、10重量%硝酸塩を有する共融混合物比のKOH/NaOHが
好適である。なぜなら、10重量%よりも低い場合は、性
能に何等かの劣化が見られるからである。
塩の粘度が、効率的なスケール除去を行うための鍵で
あり重要な要素であることがまた確認される。非常に簡
単に述べると、塩の粘度が低いほど、ドラッグアウトが
減少し、したがって、動作中の塩の損失は少なく、塩の
使用にかかる費用も少ない。以下の表IVは、種々の塩の
融点を示し、以下の表Vは、種々の塩の種々の温度にお
ける粘度を示す。以下の表VIは、種々の塩組成の種々の
塩温度におけるドラッグアウトを示す。図5は、種々の
塩組成物の融点をグラフ形式でプロットする。
約10重量%の硝酸ナトリウムを含む、共融混合物比の
水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの塩は、極度に低い
融点を有する。さらに表VIは、本発明の塩で、DGS、水
酸化ナトリウム、および水酸化カリウムについて、各々
比較し得る全ての温度において、ドラッグアウトが、は
るかに少ないことを示す。実際、ドラッグアウトは、よ
り高価な塩組成物であり、且つ、より高い融点を有する
K6より良好である。
また、チタンのスケール除去についてもテストを行っ
た。共融混合物比のKOH/NaOHと、10重量%NaNO3との組
成物、およびDGSを、900゜F、1000゜F、および1100゜F
の温度で各々用いて、焼なまししたチタンワークピース
からスケールを除去した。900゜DGSの場合は、10秒間浸
漬した後でさえもスケールに何の影響もなかった。1000
゜Fにおいて、1秒後に有意なスケール除去はなかった
が、5秒後にはスケール除去があった。1100゜Fにおい
てさえも、1秒後のスケール除去は受容可能なものでは
なく、2秒後になって初めて受容可能になった。対照的
に、10重量%NaNO3を含むKOH/NaOH共融混合物は、900゜
Fを含む全ての温度において1秒後にスケール除去の効
果を示した。したがって、本発明の塩は、ステンレス鋼
以外の金属の急速なスケール除去に非常に効果的であ
る。
要約すると、その広範囲の局面において、本発明の塩
は、約40重量%〜約70重量%のKOHを含む。KOHが40重量
%より少ない場合は、スケール作用の効果は急激に低下
し、粘度も劇的に上昇する。同様に、約20重量%〜約55
重量%の水酸化ナトリウムがあるべきである。水酸化ナ
トリウムが55重量%より多い場合は、存在し得る水酸化
カリウムの量が減少し、20重量%より少ない場合は、粘
度が劇的に上昇する。約2重量%〜約30重量%のアルカ
リ金属硝酸塩があるべきである。約2重量%より少ない
場合は、スケール除去の効果が急激に低下し、約30重量
%より多い場合は、効果が有意に上昇しない一方で粘度
が急激に上昇する。この広い範囲のうちでより好適な範
囲は、約45重量%〜約60重量%の水酸化カリウム、約25
重量%〜約45重量%の水酸化ナトリウム、および約6重
量%〜約20重量%のアルカリ金属硝酸塩である。最も好
適な組成は、好適には硝酸ナトリウムである約10重量%
のアルカリ金属硝酸塩を含む共融混合物比のNaOH/KOHで
ある。これにより、最適なスケール除去効果および粘度
が提供される。
塩スプレー オーステナイト系ステンレス鋼(例えば304および31
6)のスケール除去に用いられる場合、スケール除去シ
ステム用の溶融塩は、好適には約10重量%の硝酸カリウ
ムを有する、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとの共
融混合物塩である。共融混合物は、重量比では58重量%
KOHと42重量%NaOHの、モル比では50−50のものであ
る。しかし、本発明の譲受人により“DGS"および“K6"
の商標で製造されているような他の塩もまた用いられ得
る。上記のタイプの塩は、溶融された滴の状態でノズル
を介してスプレーされる。しかし、上記したように、こ
れらの塩はまた、ストリップに直接衝突する連続流とし
てスプレーチャンバから塗布され得る。
最後に、高温のストリップからスケールを除去するた
めに最小限の量の塩が必要である。効果的な反応のため
には、表面1平方メートル当り少なくとも50グラムのス
ケール除去塩が、好適にはストリップにスプレーされる
べきであることが判明している。
スケール除去塩が上記のパラメータを用いてストリッ
プに付与されると、ストリップの効果的且つ効率的なス
ケール除去が達成される。上記したように、本発明はま
た、他の合金から形成されたストリップにも付与可能で
ある。反応時間、ストリップおよび塩の温度、そして塩
の量は、これらの他の合金の場合僅かに異なり得るが、
これらのパラメータは十分当業者の知識の範囲内である
簡単な実験により容易に決定される。
塩処理後 ストリップがスプレー領域35を通過し、溶融塩がスト
リップに付与された後、ストリップは蒸気ワイプ領域37
(図1〜3)に入る。蒸気ワイプ領域37は、上表面の方
向に下方に方向づけられた蒸気ノズル列と、ストリップ
の下表面の方向に上方に方向づけられた蒸気ノズル列を
備え、それにより、スケール除去反応が起こった後に必
要に応じて過剰な溶融塩を除去するようになっている。
蒸気ノズルの上部および下部列は約225゜F(107℃)〜9
00゜F(482℃)で、鋼ストリップの上および下表面に対
して1平方インチ当り15〜40ポンドの圧力で蒸気を向け
ることにより、過剰な塩を分散および除去する。
蒸気ノズル列は、パイピング103により蒸気入口102
(図2)に流動的に接続された上部蒸気ヘッダ100a、10
0bの第1のセットを備える。ヘッダ100a、100bは、図1
において概して104aで示されるノズルを備え、これが入
口102からストリップの上表面に向かって下方に蒸気を
向ける。ノズル104bを有する下部蒸気ヘッダの同様のセ
ット100c、100dもまた、蒸気入口102に接続され、上部
蒸気ヘッダ100a、100bとほぼライン上で同一の位置で、
ストリップの下表面に向けて上方に蒸気を向ける。ブラ
ケット105a、105b、および105c、105d(図2)は、各々
ヘッダ100a、100b、および100c、100dをスプレーチャン
バの内表面に取り付ける。
同様に、上部蒸気ヘッダの第2および第3のセット10
6a、106b、および107a、107bは、第1の蒸気ヘッダ100
a、100bの下流に取り付けられて、ノズル108a、108bを
介してストリップの上表面に向けて下方に蒸気を付与す
る。下部蒸気ヘッダの同様のセット106c、106dおよび10
7c、107dもまた設けられて、各々ノズル108b、109bを介
して上部蒸気ヘッダとほぼライン上の同一の位置でスト
リップの下表面に向けて上方に蒸気を付与する。ヘッダ
の第2および第3のセットもまた、パイピング103によ
り蒸気入口102に流動的に接続され、取付ブラケット112
a、112b、および113a、113bを各々備え、それによりこ
れらのヘッダをスプレーボックスの内表面に取り付け
る。
第1、第2、および第3のセットのヘッダは、好適に
は、各々「V」形状で取り付けられて、ストリップの上
面および下面に対して各々下外方(および上外方)に蒸
気を付与する。ストリップがスプレーボックスを通過す
るときに蒸気が塩をストリップ上で後方に「押す」た
め、V形状によりストリップに溶融スケール除去塩を塗
布することが容易になる。特定すると、上部および下部
ヘッダの第1のセットは主にストリップ全体に塩を分散
する一方、上部および下部ヘッダの第2または第3のセ
ットは主にストリップから塩を押し出す。
ストリップ全体の塩を押すという、この作用は、特
に、ノズルの上部または下部対の塩スプレーノズルの1
つが詰まったときに、効果的にストリップからスケール
を除去する際に重要である。この場合、詰まったノズル
に関わらず、ヘッダがストリップ全体に塩を広げて、ス
トリップを完全に覆う。金属加工速度を高めるために、
蒸気ヘッダをスプレー領域のさらに下流に取り付けるこ
とにより、ストリップ上の塩の反応時間が上記した適切
なパラメータ内に維持されるようにしてもよい。
上記の蒸気ヘッダ、特に第2および第3の蒸気ヘッダ
は、ストリップから、ストリップの下方に位置する受け
取り鉢またはパン120(図3)に塩を押し出す。受け取
り鉢は、スプレーボックスの幅全体に延び、スプレーボ
ックスに角度をつけて取り付けられることにより、所望
であれば再使用のために塩炉74に塩を方向づける。スプ
レー工程中および後にこの排出を達成するためには、ス
プレーチャンバが塩炉よりも高い位置に取り付けられる
べきであることは明かである。また、塩を、処理、リサ
イクル、または廃棄のために排出部に流すことにより、
反応した塩が未使用の塩と混合されるのを阻止するよう
にしてもよい。
蒸気ワイプがストリップに付与された後、ストリップ
は水洗領域39に入る。水洗領域39は、スプレーノズルの
上部および下部対138a、138bを備え、それが各々ストリ
ップの上面および下表面に水を向ける。水ノズルは、蒸
気ワイプ領域で除去されなかった如何なる残留塩をもス
トリップから洗い流す。水洗領域はまた、空気吹き出し
ヘッダの上部および下部対142a、142bを備え、それはノ
ズル(図示せず)を備え得、V形状にし得、各々空気を
ストリップの上および下表面に向けることにより、スト
リップが水洗領域を出る前にストリップを乾燥させる。
過剰の水は、角度のついた受け取り鉢130により収集さ
れ、出口パイピング146を介して排出される。
水洗領域を出ると、ストリップはスプレーボックスか
ら出て、さらに、例えば、130゜F(54℃)で10%硫酸の
酸洗いタンクで処理され、水洗され、120゜F(49℃)で
12%硝酸と2%HF酸に浸漬され、最後に再び水洗されて
乾燥される。当業者には周知であるように、他の酸の組
合せも用いられ得る。
スプレー式スケール除去システムを操作するために
は、ヒータをまず作動することにより、所定の時間、ス
プレーチャンバとノズルの温度を、塩の融点より高い温
度まで上昇させる。その後、炉からの溶融塩をスプレー
チャンバに汲み入れ、ノズルを介してストリップに付与
する。過剰の塩を蒸気ワイプによりストリップから強制
的に除去し、通常のように再使用のために塩炉に流し戻
す。最後に、ストリップを水洗領域で水洗して乾燥さ
せ、さらなる工程のためにスプレーボックスから出す。
スプレーが完了すると、浸漬ポンプを停止し、スプレー
チャンバ内のヒータを停止する前に塩をノズルおよびス
プレーチャンバから排出して塩炉に戻す。この様式で、
スプレーチャンバの側面およびノズル内における塩の凝
固が阻止される。
酸化層を有するステンレス鋼を用いてテストを行っ
た。例えば、幅37インチ厚み0.04インチのタイプ304ス
テンレス鋼を、34フィート/分(10.4メートル/分)で
上記のスプレー式スケール除去システムを通過させたと
ころ、スケールが除去されて明るい高耐腐食性表面が提
供されるという良好な結果を得た。さらに、幅32インチ
厚み0.081インチのタイプ304ステンレス鋼を、30フィー
ト/分(9メートル/分)でスプレー式スケール除去シ
ステムを通過させたところ、これもまた良好な結果が得
られた。さらに、幅37インチ厚み0.04インチのタイプ30
4ステンレス鋼を50フィート/分(15メートル/分)で
通過させた。
したがって、上記したように、本発明は、製造設備の
焼なましライン用の新規で有用なスプレー式スケール除
去システムおよびそのための塩を提供する。システム
は、ストリップが焼なまし炉から現れた後酸槽中で酸洗
いされる前にストリップからスケールを除去するために
効果的且つ効率的である。本発明は、スプレー式スケー
ル除去システムに容易に取り付けられ、取り外され得、
検査され得る独立型ノズルアセンブリに取り付けられる
ノズルを提供する。ノズルおよび他の関連部品は、必要
に応じて修理または交換される。
本発明をある好適な実施態様に照らして述べてきた
が、明細書を読めば等価な変更および改変が可能なこと
は当業者にとって自明である。例えば、焼なまし条件、
周囲の大気、およびストリップの速度は、時間、ストリ
ップおよび塩の温度、そして効果的且つ効率的な塩スケ
ール除去システムを提供するために必要な塩の量に何等
かの影響を与え得る。
上記の塩は、特に上記したスプレー式スケール除去に
おける使用に適している。しかし、塩がタンク内におい
て溶融状態で維持されて、ストリップ、バー、管または
他の形状が槽中に浸漬される、従来の塩槽装置において
も使用され得る。本発明は、このような変更および改変
を全て含み、以下の請求の範囲によってのみ限定され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−245793(JP,A) 特開 平3−211225(JP,A) 特開 平3−211226(JP,A) 実開 昭60−67366(JP,U) 特公 昭53−19539(JP,B2) 特公 平4−22971(JP,B2) 特公 昭62−61113(JP,B2) 特公 昭60−53755(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23G 1/00 - 5/06

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼なましラインにおいて所定の速度で移動
    する、上面および下面ならびに両側面部分を有するスト
    リップからスケールを除去する方法であって、以下の工
    程を包含する、方法: 該焼なましラインにおいて該ストリップの一部を囲むス
    プレーボックスを提供する工程、 該スプレーボックスの側壁に形成された孔内に少なくと
    も部分的にスプレーチャンバを取り付け、それによって
    該スプレーチャンバに取り付けられたノズルデバイス
    が、該ストリップを横方向に横切ってスプレーするよう
    に該ストリップの移動方向と垂直方向に該ストリップの
    側面部分の一方から間隔を置いて配置される工程であっ
    て、該ノズルデバイスが、該チャンバと熱交換関係にあ
    り、該チャンバを、該チャンバまたは該ノズルデバイス
    が損傷を受けたまたは使用不可能になったときに、該ス
    プレーボックス内の該孔を介して容易に取り外され得る
    ように該スプレーボックス内に取り付ける、工程、 スケール除去のための生成物を、該チャンバ内に該ノズ
    ルデバイスを介してスプレーされ得るのに十分な軟度を
    有する溶融状態で供給する工程、 スケールを除去すべき該ストリップを、該スプレーボッ
    クスを通して該ストリップの上面を上にして通過させる
    工程、 該スケール除去のための溶融生成物を、該スプレーボッ
    クス内において、該ノズルを介して該ストリップの該上
    面または下面のいずれか一方に、該ストリップのこのよ
    うな面からスケールを除去するのに十分な量および時間
    で排出する工程、 該チャンバを、該スケール除去のための溶融生成物が該
    ノズルデバイスを介して排出される前および間に該スケ
    ール除去のための生成物の融点のより高い温度まで加熱
    する工程で、該チャンバが伝導によって該ノズルデバイ
    スを該スケール除去のための生成物の融点よりも高い温
    度まで加熱する、工程、および 該ストリップの該面から過剰なスケール除去のための生
    成物を除去する工程。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法であって、前記チャ
    ンバが加熱デバイスを備える、方法: ここで、該加熱デバイスは、華氏500度と1100度との間
    の温度で前記ノズルデバイスを介してスプレーされるの
    に十分な量の前記スケール除去のための生成物を該チャ
    ンバ内で加熱する、 該加熱デバイスは、直接接触による伝導、該スケール除
    去のための生成物が該チャンバ内に供給される前の放
    射、および該スケール除去のための生成物が該チャンバ
    に供給されている間の対流により該チャンバをも加熱す
    る、ならびに、 該加熱デバイスは、該チャンバを介した伝導によって該
    ノズルデバイスをも加熱する。
  3. 【請求項3】前記ストリップが、前記スプレーボックス
    内において本質的に水平方向に維持されている、ならび
    に、前記ノズルデバイスが前記スケール除去のための生
    成物をスプレーするための、一方が前記ストリップの前
    記上面に向けられており、他方が該ストリップの前記下
    面に向けられている、1対のノズルを備える、請求項2
    に記載の方法であって、 該スケール除去のための溶融生成物を、該ストリップの
    該上面および下面からスケールを除去するのに十分な量
    および時間で該ノズル対を介して該ストリップの該上面
    および下面に向けてスプレーする工程をさらに包含す
    る、方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の方法であって、前記チャ
    ンバが、該スプレーボックス内に前記ストリップが前記
    スプレーボックスを通過するときに前記ノズルが該スト
    リップの側面に向くように位置づけられる、ならびに、
    前記スケール除去のための溶融生成物が、該ストリップ
    が該スプレーボックスを通過するときに、該ストリップ
    の前記上面および下面の辺からこれを横切るように、該
    ノズルによってスプレーされる、方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の方法であって、前記スケ
    ール除去のための生成物を、該スケール除去のための溶
    融生成物が前記ストリップの前記面にスプレーされた後
    で、該ストリップの幅全体に広げる工程をさらに包含す
    る、方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の方法であって、前記スケ
    ール除去のための生成物を、前記チャンバに導入する前
    に塩炉に供給する工程をさらに包含する、方法: ここで、該スケール除去のための生成物は、該塩炉に水
    溶液としてスプレー添加される、および、溶融状態で維
    持されている。
  7. 【請求項7】請求項2に記載の方法であって、熱を測定
    するために前記チャンバ内に延出される熱感知装置をさ
    らに備える方法: ここで、該熱感知装置は、該チャンバにおける前記スケ
    ール除去のための生成物の温度、および、該スケール除
    去のための生成物が該チャンバに導入される前の該チャ
    ンバの温度を決定する、ならびに、熱感知装置は、該チ
    ャンバおよび該装置を該スケール除去のための生成物の
    融点よりも高い温度に維持するために、前記加熱デバイ
    スを適切なときに作動させる。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の方法であって、前記ノズ
    ルデバイスを介して排出するように、制御された圧力下
    において前記スケール除去のための生成物を塩炉から前
    記チャンバに供給するポンプデバイスを提供する工程を
    さらに包含する、方法。
  9. 【請求項9】請求項5に記載の方法であって、5秒以下
    の反応時間の後、前記ストリップから蒸気ワイプにより
    前記スケール除去のための生成物を除去する工程をさら
    に包含する、方法。
  10. 【請求項10】請求項1に記載の方法であって、前記ス
    ケール除去のための生成物が、10重量%の硝酸カリウ
    ム、および90重量%の水酸化ナトリウムと水酸化カリウ
    ムとの共融混合物を本質的に含有する、方法。
  11. 【請求項11】金属加工ラインにおいて移動する、上面
    および下面ならびに両側面部分を有するストリップから
    スケールを除去する装置であって、該ストリップは上面
    を上にして移動し、該装置は以下を備える: スケール除去のための生成物が入るスプレーチャンバ、 該チャンバを加熱し、且つ、該スケール除去のための生
    成物がノズルデバイスを介して排出され得る軟度に、該
    チャンバ内の該スケール除去のための生成物を加熱する
    手段、ならびに、 該チャンバと熱交換関係にあるように該チャンバに流動
    的に接続され該ストリップを横方向に横切ってスプレー
    するように、該ストリップの移動方向と垂直方向に該ス
    トリップの側面部分の一方から間隔を置いて配置される
    第1のノズルデバイスであって、該チャンバにより加熱
    され、且つ、該チャンバからの該スケール除去のための
    溶融生成物を該ストリップの該面からスケールを除去す
    るために該ストリップの一方の面に排出するように方向
    づけられている、第1のノズルデバイス。
  12. 【請求項12】製造装置の焼なましラインにおいて所定
    の速度で移動する、上面および下面ならびに両側面部分
    を有するストリップからスケールを除去するシステムで
    あって、 該ストリップが通過するスプレーボックス、 スケール除去のための生成物を受け取り貯蔵するため
    に、該スプレーボックス内に少なくとも部分的に取り付
    けられたスプレーチャンバ、 該チャンバを加熱し、且つ、該スケール除去のための生
    成物がノズルデバイスを介して付与され得る軟度に該チ
    ャンバ内の該スケール除去のための生成物が加熱する手
    段、ならびに、 該チャンバと熱交換関係にあるように該チャンバに流動
    的に接続され該ストリップを横方向に横切ってスプレー
    するように、該ストリップの移動方向と垂直方向に該ス
    トリップの側面部分の一方から間隔を置いて配置される
    第1のノズルデバイスであって、該チャンバにより加熱
    され、且つ、該チャンバからの該スケール除去のための
    溶融生成物を、該ストリップが該スプレーボックスを該
    ストリップの上面を上にして通過するときに、該ストリ
    ップの該面からスケールを除去するために、該ストリッ
    プの一方の面にスプレー状態で排出するように方向づけ
    られている、第1のノズルデバイスを備える、システ
    ム。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のシステムであって、前
    記ノズルデバイスが前記チャンバに直接取り付けられ、
    且つ、該チャンバにより伝導によって加熱される、シス
    テム。
  14. 【請求項14】請求項13に記載のシステムであって、前
    記チャンバ内に直接取り付けられた第2のノズルデバイ
    スを備える、システム: ここで、該第2のノズルデバイスは、該チャンバにより
    伝導によって加熱され、且つ、該チャンバからの前記ス
    ケール除去のための溶融生成物を前記ストリップの別の
    面に排出するように方向づけられている。
  15. 【請求項15】請求項14に記載のシステムであって、前
    記スプレーボックス内に取り付けられた拭き取り装置を
    さらに備える、システム: ここで、該拭き取り装置は、前記スケール除去のための
    生成物が前記ストリップに付与された後に、該ストリッ
    プの前記面に流体流を供給することにより、該ストリッ
    プの該面全体に該スケール除去のための生成物を広げ
    て、該ストリップから過剰な該スケール除去のための生
    成物を除去する。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のシステムであって、前
    記拭き取り装置が蒸気ワイプを備え、該拭き取り装置か
    らの前記液体流が蒸気である、システム。
  17. 【請求項17】請求項15に記載のシステムであって、前
    記スケール除去のための生成物が前記拭き取り装置によ
    り前記ストリップの前記面から除去された後に、該スケ
    ール除去のための生成物が受け取る、受け取り鉢または
    パンをさらに備える、システム。
  18. 【請求項18】請求項15に記載のシステムであって、前
    記スケール除去のための生成物が前記拭き取り装置から
    の前記流体流によって除去される前に最高5秒間、前記
    ストリップの前記面に接触するように、前記ノズルデバ
    イスが、該チャンバからの該スケール除去のための生成
    物を該ストリップの該面に排出するような様式で、該ス
    プレーチャンバ上の該ノズルデバイスおよび該拭き取り
    装置が、前記スプレーボックス内に取り付けられた、シ
    ステム。
  19. 【請求項19】請求項14に記載のシステムであって、前
    記チャンバが、前記スプレーボックスに取り外し可能に
    取り付けられ得る、および、前記ノズルデバイスが損傷
    を受けたりまたは詰まったりした場合に除去され得且つ
    交換され得る、システム。
  20. 【請求項20】請求項19に記載のシステムであって、前
    記ノズルデバイスが前記ストリップの側面に取り付けら
    れ、且つ、該ノズルデバイスが、それぞれ下方および上
    方を向いた角度で該ストリップを横切るようにスケール
    除去のための生成物を排出する、システム。
  21. 【請求項21】請求項14に記載のシステムであって、前
    記スケール除去のための生成物を受け取り、且つ、少な
    くとも一時的に貯蔵する、塩炉をさらに備える、システ
    ム: ここで、該塩炉は、前記チャンバに導入される前に該ス
    ケール除去のための生成物を溶融状態に維持する加熱手
    段を有する。
  22. 【請求項22】焼なましラインにおいて、上面および下
    面ならびに両側面部分を有するストリップからスケール
    を除去するスケール除去システムであって、 該焼なましラインにおいて該ストリップが通過するスプ
    レーボックス、および、該スプレーボックスに取り外し
    可能に取り付けられたノズルアセンブリを備える、スケ
    ール除去システム: ここで、該ノズルアセンブリは、 スケール除去のための生成物を入れるスプレーチャン
    バ、 該チャンバに取り付けられ、該スケール除去のための生
    成物がノズルデバイスを介して付与され得る軟度に、該
    チャンバ内の該スケール除去のための生成物を加熱す
    る、加熱手段、および、 該ストリップが該スプレーボックスを該ストリップの上
    面を上にして通過するときに、該チャンバからの該スケ
    ール除去のための溶融生成物を、該ストリップの該面か
    らスケールを除去するために、該ストリップの面に排出
    するように方向づけ、該ストリップを横方向に横切って
    スプレーするように、該ストリップの移動方向と垂直方
    向に該ストリップの側面部分の一方から間隔を置いて配
    置されるノズルデバイスを備え、 該チャンバは、該ノズルデバイスおよび該加熱手段が損
    傷を受けるまたは詰まった場合に、該スプレーボックス
    から取り外して、該ノズルデバイスおよび該加熱手段の
    検査および/または交換を行い得る。
  23. 【請求項23】合金ストリップ表面の酸化物を処理する
    方法であって、以下の工程を包含する、方法: a)該ストリップの温度を1000゜Fと1200゜Fとの間に維
    持しながら、スプレー領域において少なくとも合金スト
    リップ表面1平方メートル当り50gの量で該ストリップ
    上に該ストリップを完全に覆うようにスケール除去のた
    めの塩を排出する工程、および b)1から5秒の反応時間の後、該ストリップの該面か
    ら該スケール除去のための塩を除去しそれによって該ス
    トリップ上のスケールの過酸化を防ぐ工程。
  24. 【請求項24】上面および下面ならびに両側面部分を有
    する合金ストリップ表面の酸化物を処理するプロセスで
    あって、本質的に以下の工程を包含するプロセス: 塩炉内に溶融塩の源を供給する工程、スプレーチャンバ
    と、該ストリップの移動方向と垂直方向に該ストリップ
    の側面部分の一方から間隔を置いて配置され該ストリッ
    プを横方向に横切ってスプレーするように該スプレーチ
    ャンバに取り付けられたノズルデバイスとを、該塩の融
    点よりも高い温度に予熱する工程、該塩炉から該予熱さ
    れたスプレーチャンバに該塩を吐出して、該ノズルデバ
    イスを介して処理すべき合金ストリップ表面の酸化物を
    有する該ストリップ上に該ストリップの上面を上に維持
    しながら該溶融塩を排出する工程、および、該ストリッ
    プから過剰の溶融塩を除去する工程。
  25. 【請求項25】前記スケール除去のための生成物が、以
    下を包含する、請求項22に記載のスケール除去システ
    ム: 20%から55重量%の水酸化ナトリウム; 40%から70重量%の水酸化カリウム;および 2%から30重量%のアルカリ金属硝酸塩。
  26. 【請求項26】焼なましラインにおいて所定の速度で移
    動する、上面および下面ならびに両側面部分を有するス
    トリップからスケールを除去する方法であって、以下の
    工程を包含する、方法: スケール除去のための生成物を、該スプレーチャンバ内
    にノズルデバイスを介してスプレーされ得るのに十分な
    軟度を有する溶融状態で供給する工程、 該スケール除去のための生成物が溶融状態で維持される
    温度に該チャンバを加熱する工程、 該ストリップを横方向に横切ってスプレーするように、
    該ストリップの移動方向と垂直方向に該ストリップの側
    面部分の一方から間隔を置いて配置され、該チャンバと
    熱交換関係にあるノズルデバイスを供給する工程、 該加熱されたチャンバからの熱で該ノズルデバイスを伝
    導により加熱する工程、 該加熱されたノズルデバイスを介して該スケール除去の
    ための溶融生成物を該ストリップの面に、該ストリップ
    の上面を上に維持しながら該ストリップの該面に排出す
    るのに十分な量および時間で排出する工程、および、 該ストリップからスケールが除去された後に該ストリッ
    プの該面から過剰なスケール除去のための生成物を除去
    する工程。
  27. 【請求項27】上面および下面ならびに両側面部分を有
    するストリップからスケールを除去するプロセスであっ
    て、以下の工程を包含する、プロセス: 塩炉内に溶融塩の源を供給する工程、スプレーチャンバ
    と、該ストリップの移動方向と垂直方向に該ストリップ
    の側面部分の一方から間隔を置いて配置され該ストリッ
    プを横方向に横切ってスプレーするように該スプレーチ
    ャンバに取り付けられたノズルデバイスとを、該塩の融
    点よりも高い温度に予熱する工程、該塩炉から該予熱さ
    れたスプレーチャンバに該塩を吐出して、該ノズルデバ
    イスを介して処理すべき面を有する該ストリップ上に該
    ストリップの上面を上に維持しながら該溶融塩を排出し
    該ストリップからスケールを除去する工程、および、該
    ストリップから過剰の溶融塩を除去する工程。
  28. 【請求項28】ストリップからスケールを除去する方法
    であって、以下の工程を包含する、方法: a)該ストリップの温度を1000゜Fと1200゜Fとの間に維
    持しながら、少なくともストリップ表面1平方メートル
    当り50gの量で該ストリップ上に該ストリップを完全に
    覆うようにスケール除去のための塩をスプレーする工
    程、および、 b)1から5秒の反応時間の後、該ストリップの該面か
    ら該スケール除去のための塩を除去しそれによって該ス
    トリップ上のスケール過酸化を防ぐ工程。
  29. 【請求項29】前記スケール除去のための生成物が、以
    下を含有する、請求項1に記載のスケール除去システ
    ム: 20%から55重量%の水酸化ナトリウム; 40%から70重量%の水酸化カリウム;および 2%から30重量%のアルカリ金属硝酸塩。
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