JP3923311B2 - 金属表面のスケールのコンディショニングシステム及び処理方法 - Google Patents

金属表面のスケールのコンディショニングシステム及び処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は金属の、より詳しくは金属帯の、更に詳しくはステンレス鋼帯の表面上の酸化物、スケールのコンディショニングに関する。ステンレス鋼は耐食性と耐酸化性を高めるために約10%以上のクロムを含有させた鉄合金である。またステンレス鋼は、ニッケル、モリブデン、シリコン、マンガン、アルミニウム、炭化物形成成分その他を含有する。本発明はまたニッケルが主成分の超合金、チタン合金、コバルト合金等にも適用できる。この発明は、水溶液のスプレイによるコンデショニングに関する。
(背景技術)
金属帯、特にステンレス鋼帯のデスケーリングは、従来は各種の方法で行なわれていた。最も簡易な方法は、帯を硫酸、塩酸、弗酸、硝酸、あるいはこれ等の混合物である鉱酸に浸漬する方法である。この方法はスケールが極めて薄いステンレス鋼種においては効き目があるが、大抵の場合は酸に浸漬するよりも効き目がある方法が必要である。このため、各種のコンディショニング処理剤や処理方法を酸に浸漬する前のスケールに施す事が行なわれてきた。
【0002】
この代表的なスケールのコンディショニングで用いる処理剤は、アルカリ金属の水酸化物とアルカリ金属の硝酸塩の混合物で、更にアルカリハライド、炭酸塩、酸化剤等の添加物を含有している。これ等はデスケーリング塩あるいはスケールコンディショニング塩と呼ばれている。即ちこの処理剤は通常は、ポット内で426℃〜538℃の高温の溶融状態とし、金属帯はその内を通過させ、その後酸洗する。
【0003】
この方法は多くの点で優れているが、しかし下記のような欠点もある。即ち例えば、溶融塩は高温に保持するためのエネルギーを要する。また苛性溶融塩では浸漬ロールを用いるが、その保守は難しい。また処理される鋼帯の表面には疵がつき易い。また鋼帯が溶融塩のポットからでる際に、特に鋼帯が高速度で処理される場合、鋼帯は溶融塩を持ち出す事になる。更に溶融塩を形成する処理剤は、高温で長期間に亘り安定な成分に選定する必要がある。
【0004】
他のデスケーリングの技術としては、1964年3月24日付の米国特許3126301に「Molten Salt Spray Process For Descaling Stainless Steel」の表題で開示され、また1993年12月28日付の米国特許5272798に「Method And Apparatus For Descaling Metal Strip」の表題で開示されている。これ等の特許はスケールのコンディショニングのために溶融した苛性剤を走行中の鋼帯にスプレイし、その後スケールをピックリングして除去する方法を開示している。これ等は溶融物のポットを使用するよりも有利な場合がある。しかしこれ等も高温のノズルを必要とするし、また処理剤を426℃〜538℃の高温に保持しなければならないという問題点を有している。
【0005】
従って金属表面の、特にステンレス鋼等の表面のスケールのコンディショニングのための、比較的低コストで、且つ低温で且つ効果が高い技術が要望されるに至っている。
(発明の開示)
本発明は金属表面上のスケールあるいは酸化物を水性のスプレーによりデスケーリングする際のあるいはコンディショニングする際の処理剤、装置及び方法に関する。この発明は特にステンレス鋼帯に用いることができるが、金属バーや不連続な対象物にも用いる事ができる。本発明では水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、あるいは水酸化ナトリウムと水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物の混合物が基本含有成分である水溶液を用いる。
本発明の水溶液にはデスケーリング性を改善する添加剤を更に含有せしめてもよい。
【0006】
1つの実施態様として、本発明の溶液はステンレス鋼のスケールや表面酸化物のコンディショニングに用いる事ができる。本発明ではアルカリ金属の水酸化物の融点と後述するライデンフロスト現象が表れる温度との間の温度の鋼帯を用いる。1又は2以上のノズルあるいはノズル群を水溶液をスプレーするために設け、高温の鋼帯はこのノズルあるいはノズル群を通過させる。この通過に際して水溶液はスケール又は酸化物を有する鋼帯の表面にスプレーされる。本発明はこの水溶液をスプレーするための装置及びコントロールを提供する。
【0007】
図1は本発明のスケールコンディショニングユニットを有する焼鈍酸洗ラインの説明図である。スケールコンディショニングを行なう焼鈍酸洗ラインは公知である。しかし本発明においては、改良されたスケールコンディショニング技術を焼鈍酸洗ラインにおいて行なう。
【0008】
10はアンコイラーで鋼帯12を支持し巻きほどく。巻きほどかれたコイルは焼鈍され、また焼鈍で生成したスケールを除去するためにピックリングする。アンコイラー10はコイル12を巻きほどいて鋼帯13にし、鋼帯13は予熱炉14と焼鈍炉16を通過する。ストリップはその後少なくとも1のファン20を有する冷却部18に入る。冷却の調整には更に図示していない流量調整ダンパーや排気孔等の他の装置を用いることができる。ファン20は鋼帯13を所望の温度に冷却する。鋼帯13を冷却するために1以上のファン20を用いる事もできる。冷却部18から出る際の鋼帯13の温度は例えば赤外線温度センサー22等の温度を感知する装置によって測定される。
【0009】
鋼帯13は、冷却部18からスケールコンディショニング部24に入る。この部分ではスケールコンディショニング液が鋼帯13の上面及び下面にスプレーされる。スケールコンディショニング部にはストリップ13の上面をスプレーするための28で示した上部ノズル群とストリップ13の下面をスプレーするための30で示した下部ノズル群が配されている。上面スプレー用の上部バックアップノズル群34及び下面スプレー用の下部バックアップノズル群36は必要に応じて設ける事ができる。(このようなバックアップノズル群は鋼帯13の板幅や走行速度等により2以上であってもよい)。
【0010】
ノズル群28、30、34及び36は溶液を受入れ、溶液を非常に細かい霧化液滴にして鋼帯13にスプレーする。このノズルには Spraying Systems Co. 製の Air Atomize Type VAU を用いる事ができる。空気アトマイズのノズルの例を述べたが、十分細かい霧化液滴が得られる他のスプレイ形成装置例えば高水圧ノズル等であってもよい。静電電着技術等も塗着効率を高めるために用いてもよい。
【0011】
点線で示したリンス部38はスプレー部24に隣接して設ける。このリンスはスプレー式であってもよいし浸漬式であってもよい。浸漬式の場合はストリップをリンス用水タンクに浸漬したゴム浸漬ロールの下方を通過させる。またスプレー式の場合は、ストリップを水スプレーノズルの配列帯を通過させる事によりリンシングを行なう。この際水スプレーノズルにはフレッシュな水が供給され、あるいはスプレー部分の下方に置かれた水溜めから揚水して供給される。
【0012】
図中42はオプションとしてノズル28に隣接して設けた表面アナライザーで、ストリップの表面のコンディショニングが不十分な場合をチェックする。この表面アナライザー42は赤外線ラインスキャン方式のものやあるいは他の観測方式のものを用いる事ができる。 Lan Instruments International Inc. 製の Landscan は赤外線方式の適当な例である。
【0013】
リンス部の後面で、ストリップは1対の通常のトラッキングロールとブライドルロール44により支持されて案内される。このロール対44はストリップを正しい道に保持し且つストリップに適当な張力を与えている。
【0014】
鋼帯13は次に酸洗部に入る。酸洗には通常は1または2以上の酸洗タンクが使用される。酸のスプレーも使用する事ができる。ステンレス鋼の鋼種によっては48,50,52に示した如く複数の酸洗槽が必要である。リンスタンク49,51及び53は48,50,52のそれぞれの後に設けられる。一般的にはタンク48には硫酸が、タンク50及び52には硝酸と弗酸の混合酸があるいは硝酸が収納されている。ステンレス鋼の成分、酸化物の厚さ、その他の公知の多くの要因により一種類のあるいは多種類の酸洗が行なわれる。更に必要に応じて、公知の他の酸や他の混合酸を用いる事もできる。
【0015】
酸洗とリンスを出た鋼帯13は、再巻き取り機54により再巻き取りされる。この段階ですべてのスケールコンディショニングと酸洗は完了している。
【0016】
スケールコンディショニング液は、ノズル28,30,34,36からスプレーされる。またこれ等のノズルには温度計57,59,61がそれぞれ配された貯蔵槽56,58,60から処理液が供給される。鋼種が異なるステンレス鋼には異なる処理液を用いる事が好ましい場合があり、また基本液に貯蔵している添加成分を添加混合して好ましい成分に調整する場合があり、これ等のために複数基の貯蔵槽が配されている。
【0017】
貯蔵槽56,58,60のそれぞれには排出ポンプ62,64,66が設けられ、出側にはそれぞれ流量調節計68,70,72が設けられている。(尚62,64,66に計量と流量調整を行なう計量ポンプを用いる事ができる。この際には流量調節計は省略する事ができる。)流量調節計68,70,72を出た処理液はノズル供給ライン74に送られるが、この供給ラインには混合器76が配され、2以上の貯蔵槽56,58,60からきた処理液を完全に混合する。ライン80,82,84,86は鋼帯13にスプレーする処理液をノズル28,30,34,36に供給する。それぞれには流量計87,88,89,90と弁92,94,96,98が設けられ、スプレーノズル28,30,34,36から出る処理液量を監視し調節する。
【0018】
複数の貯蔵槽を設ける他の理由としては、第1の貯蔵槽には、添加してはいけない添加剤は含有していない液を収容し、第2の貯蔵槽にはこの添加剤を収容する。第1の貯蔵槽は第1列のスプレーに液を供給し、第2の貯蔵槽は下流の第2列のスプレーに液を供給する。この方法は、溶解度やイオン交換やその他の理由で十分な混合が行なえない場合や、ノズルが閉塞する場合やフィルターが塞がる場合に行なう。
【0019】
本発明ではまた、操業ラインの入力を受け取り操業に必要な出力114を放出する、ダイナミック操業システム112を用いる事ができる。またダイナミック操業システム112からの出力を受け取るプロセス制御システム120を用いる事ができる。
【0020】
操業の詳細を述べる前に、本発明の方法を説明する。本発明の一実施態様においては、アルカリ金属の水酸化物を含有する水溶液を液滴の状態で、該水溶液の含有物の融点よりも高温で且つライデンフロスト現象が発生するよりも低温の温度範囲に保持されているステンレス鋼帯や金属鋼帯にスプレーする
【0021】
またストリップのライデンフロスト現象とは、スケールのコンディショニングが不十分なストリップの表面に発生する、斑点状あるいは点状のまだらを指す。これは水溶液がライデンフロスト温度あるいはライデンフロスト点よりも高温のストリップにスプレーされた場合に発生する、水溶液のライデンフロスト効果により発生したものといわれている。即ちストリップの温度がスプレーされる溶液のライデンフロスト温度よりも高温の場合は、スプレーされた液の薄膜は金属表面と液滴の間で蒸気層となり、液滴がストリップの表面に接触する事を妨げまた水分の蒸発により薬剤が金属表面に沈着するのを妨げる。
【0022】
このライデンフロスト現象は多くの刊行物に記載されている。即ち “Disk Model of the Dynamic Leidenfrost Phenomenon(Martin Rein at DFD96 meeting of American Physical Society)”と“ Miracle Mongers and their Methods (pages 122〜124 by Harry Houdini, published 1920 by E.D.Dutton)”の2つを挙げることができる。
【0023】
図2は本発明の処理を行なったもので、処理後にライデンフロスト現象がみられないタイプ304ステンレス鋼の表面の写真である。図3〜図5は本発明の処理や酸洗を行なわなかったもので、程度の異なるライデンフロスト現象(図5が最も悪い)が発生した、タイプ304ステンレス鋼の表面の写真である。図3〜図5においては白色又は灰色部として示されたスケールコンディショニングが完了した部分と暗色部として示されたスケールコンディショニングが未完了の部分とが存在する事が目立っている。即ち一部の液滴はライデンフロスト現象を発生させて暗部を形成し、他の液滴はライデンフロスト現象には達しないであるいはライデンフロスト現象を克服して白色で明色のスケールコンディショニングが十分な部分を形成している。
【0024】
本発明でいう、ライデンフロスト現象が発生するよりも低温とは、従って、スケールコンディショニングとその後の酸洗を行なった際に暗色の部分が発生しない温度を指す。図2はライデンフロスト現象が全く発生していない温度の例で、図3〜5はライデンフロスト現象が発生した温度の例である。
【0025】
図2〜図5のサンプルやその他のサンプルは下記の処理により作成した。サンプルは厚さが0.025インチの4インチ×6インチの寸法のタイプ304ステンレス鋼である。各サンプルは大気雰囲気で1065℃に加熱し、その後試験装置に固定した。各サンプルには熱電対を接触させて所定の温度に冷却した。その後サンプルには水酸化アルカリを含有する水溶液をスプレーし、水洗し、その後酸洗した。表1に各サンプルに施した処理値とデスケールの結果を示した。
【0026】
表1にみられる如く、水酸化アルカリを含有する水溶液のスプレーは、スプレーを施すステンレス鋼の温度が、溶液中の成分の融点(NaOH/KOHの共晶塩の場合は約232℃)以上で、且つライデンフロスト現象が表れるよりも低温であれば、スプレー時間が数秒間の場合には、鋼帯の表面のコンディショニングは好ましい結果となる。
【0027】
【表1】
Figure 0003923311
【0028】
最終成品の性状はいくつかの要因にも影響される。例えば水溶液中の成分の濃度は15〜65重量%がよい。15重量%未満では、大量の水を蒸発させるために、熱いストリップから大量の熱を取る。このため特に薄いゲージのストリップの場合には、沈着したソルトを溶融するためや溶融塩をスケールと反応させるために必要な残ったエネルギーが不足するに至る。一方65%超では、非常に高濃度の液であるために、製造や輸送や貯蔵や使用が困難になる。
【0029】
尚薬剤を溶解させ結晶や沈殿の発生を防止するためには溶液を高温に保つ必要がある。このため貯蔵槽の加熱や保熱、配管の念入りな調査、溶液の循環等は行なわなければならない。また槽や配管やノズルは、腐食するために高合金を用いる必要がある。しかし高温に貯蔵するための補充エネルギーの使用は好ましくない。溶液中の塩の濃度が上昇すると、ライデンフロストが発生しない上限温度は上昇して約370℃になる。しかし40重量%以上の場合は添加剤を含有させる事が難しくなる。従って濃度は15〜50重量%が好ましく、35〜45重量%が更に好ましく、40重量%が最も好ましい。
【0030】
本発明のコンデショニングの作用は、従来の溶融酸化塩の作用に匹敵する。その際はスケールを形成している酸化金属は、更に高度に酸化され、その一部は塩やその後の水のリンスにおいて溶解する。また残余は酸洗に際して極めて容易に除去される。本発明のコンディショニングは、スプレーした溶液が金属ストリップと接触し、水を蒸発し、ストリップの残余の熱により塩が溶融し、ストリップの表面の酸化物と急速に、数秒以内で反応する事により発生する。
【0031】
本発明では水溶液中に酸化剤が含有していない事もあるが、塩の層は金属表面の酸化物を酸化し、これを更に高度に酸化する。即ち水溶液のスプレーは大気中の酸素を吸収し、また/あるいは、大気中の酸素が溶融塩の層を拡散する事により酸化が進行する。尚好ましい実施態様としては、本発明のソルトには過マンガン酸塩のような、触媒酸化を起こすと思われる酸化剤を少量含有させる事が好ましい。
【0032】
本発明におけるコンディショニング用塩の金属の表面への使用はユニークな方法であり、上記の如く予見ができなかった利点を有する。即ち本発明の重要な利点は、従来の溶融塩法では使用できなかった処理剤を使用可能にした点にある。即ち従来は金属の表面をとり巻く溶融塩が多量であるために大気中の酸素が溶融塩を拡散する事を妨げていた。
【0033】
また本発明では従来の溶融塩の溶融温度では不安定な添加剤を用いることができる。更に本発明では反応生成物の量が少なく、従って塩と金属表面との化学反応を十分に制御する事が可能となる。更に本発明では消耗する塩の量を少量に制御することができる。従来の浸漬法では、金属が溶融塩浴から出る時に金属の表面に付着して大量の塩を消耗する。
【0034】
また本発明によると、処理する金属が変わった際にはその金属の処理に好ましい成分の塩に変更して用いる事ができる。本発明ではこの変更は簡易で且つ効率的に行なうことができる。一方従来の溶融塩への浸漬法では溶融塩浴槽には大量の塩が入っているので、この変更を実施する事ができない。
【0035】
本発明のデスケーリングにおいては、異なる成分の塩を用いることができる。好ましい組成は水酸化ナトリウム(NaOH)と水酸化カリウム(KOH)の共晶組成のものである(即ち42%が水酸化ナトリウムで58%が水酸化カリウムの組成である)。この塩は融点が低温であり、水溶液の水が蒸発すると、効率よくスケールをコンディショニングする事ができる。尚溶液や処理剤の性質を変更するため、他の物質を添加物として溶液に加える事ができる。表2に、基本成分の溶液に比べて有利に働く添加物、不利に働く添加物及び格別の作用がない添加物を示した。
【0036】
添加物あるいはそれ自体のデスケーリング剤にはナトリウムあるいはカリウムカチオン何れかが含有されている例があるが、コンディショニングに及ぼす効果は主として含有されているアニオンによって決まる。従って溶解度や入手の容易性等の他の要因が同じであるならば、いずれのカチオンであっても効果は同じである。例えば表2で硝酸ナトリウムは効力を有する。従って硝酸カリウムも効力を有する。しかし硝酸カリウムはベースに対する溶解度が小さい。このように、添加物のカチオンは利用の容易性で決める事ができる。
【0037】
【表2】
Figure 0003923311
【0038】
表2で処理した金属板は板厚が0.027ゲージの4インチ×6インチのタイプ316ステンレス鋼であり、図2〜図5及び表1で既に述べた如くに処理されている。表2においてそれ自体をデスケーリング剤として用いた場合は、40重量%以下で且つ飽和濃度の、濃厚溶液を用いた。添加物として用いた際の濃度は、水酸化ナトリウム/水酸化カリウムの共晶組成の混合物を35重量%含有する溶液に5重量%添加した。即ち溶液全体における合計固形分は40重量%であり、合計固形分中の添加物は12.5%である。
【0039】
文献の調査であるいは事前の実験で、水に対する溶解度や苛性アルカリ溶液に対する溶解度が非常に小さい事が判っている場合には、添加剤は全固形分に対して1重量%になるように添加した。塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウムがその例である。即ちこれ等の添加剤の添加量は1重量%である。
【0040】
例えば添加剤が塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウムの場合、調合パーセントの溶液では1回の撹拌あるいは1晩の静置では溶解は不完全であり、試験のためには濾過あるいは上ずみ採取等が必要であった。また第2りん酸ナトリウムは、多量の含水結晶のために凝固し試験を行なうことができなかった。
【0041】
添加剤それ自体をデスケーリング剤として用いた場合は、添加剤として用いた際には効果のあるものも、効果がなく、あるいは実質的な効果がなく、何れの場合にも濃青色の元のスケールのままであった。この評価に用いた試料は図2〜図5及び表1の如く、その後硫酸で酸洗し更に硝弗酸で酸洗したが元のスケールは変化する事なく除去されなかった。
【0042】
添加剤の効果は、共晶のNaOH/KOHを40重量%含有する溶液と比較して評価したが、試験条件の範囲(即ちスプレーの流量:35mL/分、金属温度:260℃、移行速度100f.p.m)では優れたデスケーリングの挙動を示した。
【0043】
コンディショニングした酸化物は色彩、透明性、均一性、リンスした際や拭った際や酸洗した際の除去の容易性で評価した。また最終の外観であるデスケーリングされた金属表面の色彩、光沢度、均一性、残留酸化物の有無等で評価した。これ等の多数の評価結果は相互に独立した無関係な結果をそれぞれ示した。従って表2の不利、ニュートラル、有利の区分には主観的要素が入っている。尚ニュートラルの評価は、NaOH/KOHの共晶を40%含有する場合と明瞭な相違がなかった事を示している。
【0044】
ナトリウムグルコネート、酢酸ナトリウム及びショ糖の如く顕著に不利と記載した添加物は、デスケーリングを完全に阻止する。これ等の3種類の添加物はいずれも有機物であり還元作用があるために、スケールのコンディショニングに必要な酸化を阻止する。弗化カリウムも顕著に不利であるが、これは酸洗後の金属の表面にスポット状の腐食部を形成する。不利と記載されているその他の添加剤は不均一をもたらし、あるいはコンディショニング効果を阻害する。即ち極端な場合には酸洗した後の金属の表面にスケールが残留している。また軽度な場合にはそのようなスケールは、温度が低い金属板の端部に表われるが、処理する際の鋼板の温度の範囲が狭くなるために好ましくない。
【0045】
表2に有利と記載した添加物は、明色でほぼ透明で金色がかった緑色の薄い均一なスケールを作るが、その後の硫酸酸洗のみで光沢のあるクリーンな金属の表面となる。比較例である、NaOH/KOHの共晶を40%含有するのみの溶液は、コンディショニングにより鈍い、厚い、褐色の酸化物を作るが、この際に十分にクリーンな金属表面を得るためには硫酸酸洗と硝弗酸酸洗の双方を行なう必要がある。最も有利な添加物は過マンガン酸ナトリウム及び過マンガン酸カリウムである。
【0046】
図1に戻るが、本発明のスケールのコンディショニングの方法は下記の如くである。予熱炉14と焼鈍炉16の温度及び鋼帯13の走行速度はダイナミック操業システム112によって制御されている。ラインの操業者は、鋼帯の材質、ストリップの厚さ、ストリップの幅、及び他の特別な処理条件を変動因子としてダイナミック操業システム112に入力する。112はその鋼帯に合った焼鈍条件を公知の方法で決定する。この結果、鋼帯13は所定の温度で且つ所定の速度で焼鈍炉16及び冷却部18から出てくる。
【0047】
ダイナミック操業システム112はまたストリップの厚さ、幅、材質等の変動因子をプロセス制御システム120に入力する。コイルをスタートさせる時間もまた、ダイナミック操業システム112からプロセス制御システム120に入力される。温度センサー22及び表面アナライザー42はプロセス制御システム120への入力を行なう。これ等の他に、プロセス制御システム120には、図示しない貯蔵タンクのレベルセンサーや、流量調節計68,70,72や個々の流量計87,88,89,90や貯蔵槽の温度計57,59,61の情報が入力される。
【0048】
プロセス制御システム120は、スケールコンディショニングのすべての分野を制御するための出力を行なう。即ちスケールコンディショニング部24に入った時の鋼帯の温度を232℃以上の所望の温度とするために、ファン20や他の冷却制御装置をコントロールする。また貯蔵槽56,58,60の選択及び貯蔵槽56,58,60からの排出速度をコントロールし、またノズル28,30,34,36や弁92,94,96,98を制御する。
【0049】
また貯蔵槽56,58,60からの溶液の流れは流量調節計68,70,72により監視されている。このように貯蔵槽56,58,60からの溶液の流量は、それぞれ独立に監視され制御されている。この結果、貯蔵槽56,58,60は異なる方法で使用することができる。第1の使用方法では56,58,60のそれぞれには異なる溶液あるいは濃度が異なる溶液を収容しておく事が考えられる。他の使用方法としては、例えば貯蔵槽56には共晶成分となるNaOH/KOHを含有する溶液を貯蔵し、貯蔵槽58には混合器76で混合して添加物とする過マンガン酸カリを含有する溶液を貯蔵し、貯蔵槽60には混合器76で混合する事により所望の濃度の処理液を得るための水を貯蔵する。56,58,60の使用例を上記した。しかし処理溶液が1種類で濃度も1種類の場合は貯蔵槽56の1槽のみを設置すればよく、又場合によっては56,58,60の3槽よりも多くの貯蔵槽を設置してもよい。
【0050】
プロセス制御システム120には、処理液を各種の鋼にスプレーするのに必要な全てのパラメーターを収納している図示しないコンピューターを配する事ができる。即ちストリップの成分、板厚、板幅、及び走行速度等のパラメーターである。尚走行速度は、在炉時間が変わるためスケールの性状に影響を及ぼす。このようにパラメーターを収納しておくと、ダイナミック操業システム112からの出力がプロセス制御システム120に入力され、プロセス制御システム120は、ファン20の回転速度を調節し、ストリップの温度を溶融塩の融点よりも高温で且つライデンフロスト現象が発生する温度よりも低温の温度域に冷却し、適正なスプレーパターンを得るためにノズル28,30,34,36の選択を必要に応じて行ない、プログラムされた成分と濃度の処理液を得るために貯蔵槽56,58,60の選択を行ない、必要な場合は新しいタイプのストリップが冷却部18やスプレー部24に入る時間を設定する。
【0051】
このように行なうと、タンク48,50,52で酸洗を行なって、スケールコンディショニング処理を円滑に行なうことができる。尚表面アナライザー42は常にストリップの状態を監視している。また表面状態が予め定めたパラメーターから外れる場合は、ストリップの表面状態が所望のパラメーターに戻るように、コンピューターの関連する変動因子を調整する。
【0052】
操業においては、バックアップノズル群34及び36は下記1)及び2)の場合に限って用いる事が好ましい。1)流量計87及び88が少ない流量をあるいは流量がない事を示した場合、2)表面アナライザー42がコンディショニング不良部をストリップの表面に見つけた時。コンディショニング不良部を検出は先ず流量計87及び88で行ない、オプションとして設けた表面アナライザー42は重複したチェックポイント用に用いるのがよい。
【0053】
プロセス制御システム120は、流量計87及び88から受けた入力により、また表面アナライザー42から受けた入力により、バックアップスプレイノズル群34及び36を開く事となる。流量計89と90はバックアップノズル群34及び36の個々のノズルの流れを監視する。ノズルへの水が不足している場合は、警告の状態であり、そのような状態の通告はダイナミック操業システム112に伝えられる。
【0054】
本発明を実施態様で説明し、また実施態様は極めて詳細に述べたが、これ等は本発明のクレームの範囲を限定するものではない。追加の利益と追加の変更は当業者は容易に行なうことができる。従って本発明は、特定された詳細や、代表的な装置や記載したサンプルに限定されるものではなく、広義に解するべきである。従ってそのような詳細な点での相違点があっても本発明の範疇に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明のコンディションニング装置を有する焼鈍ラインの説明図。
【図2】は本発明の方法で処理され、酸洗されたステンレス鋼の表面写真の図。
【図3】は本発明よりも高温で処理してライデンフロスト現象が発生したステンレス鋼の表面の写真の図。
【図4】は本発明よりも高温で処理してライデンフロスト現象が発生したステンレス鋼の表面の他の写真の図。
【図5】は本発明よりも高温で処理してライデンフロスト現象が発生したステンレス鋼の表面の更に異なる他の写真の図。
【符号の説明】
10:アンコイラー、 12:コイル(鋼帯)、 13:鋼帯(コイル)、 14:予熱炉、 16:焼鈍炉、 18:冷却部、 20:ファン、 22:赤外線温度センサー、24:スケールコンディショニング部、 28:上部ノズル群、 30:下部ノズル群、 34:上部バックアップノズル群、 36:下部バックアップノズル群、 38:リンス部、 42:表面アナライザー、 44:トラッキングロール、ブライドルロール、 48:酸洗槽、 49:リンスタンク、 50:酸洗槽、 51:リンスタンク、 52:酸洗槽、 53:リンスタンク、 54:再巻取機、 57,59,61:温度計、 56,58,60:貯蔵槽、 62,64,66:排出ポンプ、 68,70,72:流量調節計、 74:ノズル供給ライン、 76:混合器、 80,82,84,86:処理液のライン、 87,88,89,90:流量計、 92,94,96,98:弁、 112:ダイナミック操業システム、 114:操業に必要な出力、 120:プロセス制御システム。

Claims (36)

  1. 駆動装置がスケールが発生した高温の金属を、先ず冷却装置を通過させ、次に少なくとも1の貯蔵槽に収納された苛性水溶液の液滴をスプレーする少なくとも1のノズルを通過させる金属表面のスケールコンディショニングシステムにおいて、
    該冷却装置に隣接して配され、該少なくとも1のノズルを通過する前の該金属の表面温度を測定する温度センサーと、
    該測定した金属の表面温度に応答して該冷却装置を制御する制御機構とを備え、
    該制御機構は該金属の表面温度が該苛性水溶液の含有成分の融点以上で且つライデンフロスト現象が表れる温度よりも低温となるように該冷却装置を制御する事を特徴とする、金属表面のスケールコンディショニングシステム。
  2. 該少なくとも1のノズルに連結し且つ該制御機構に連結した、溶液の少なくとも第2の貯蔵槽を有する、請求項1のコンディショニングシステム。
  3. 該貯蔵槽に連結し且つ該制御機構に連結して、溶液の液滴をスプレーする事ができる少なくとも第2のノズルを有する、請求項1のコンディショニングシステム。
  4. 該制御機構が、各貯蔵槽から該ノズルに流れる流量をそれぞれ独立に制御する流量制御装置を有する、請求項1のコンディショニングシステム。
  5. 該処理する金属が金属ストリップである、請求項1のコンディショニングシステム。
  6. 該金属ストリップの表面、裏面のそれぞれに少なくとも1のノズルが配されている、請求項5のコンディショニングシステム。
  7. 酸洗場所がスケールコンディショニング部の後面に設けられていることを特徴とする、請求項1のコンディショニングシステム。
  8. 該少なくとも1のノズルに隣接して赤外線ラインスキャン方式あるいは他の観測方式でコンディショニングが不十分な場合をチェックする面アナライザーが配されている、請求項5のコンディショニングシステム。
  9. 該処理する金属の移動速度を測定する速度計を有し、該流量制御装置が該処理する金属の測定した移動速度に応答して該苛性水溶液の流量を調整することを特徴とする、、請求項1のコンディショニングシステム。
  10. アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ金属の水酸化物の混合物を含有する苛性水溶液を用いて、下記のa)〜)のステップを行なう事を特徴とする、金属表面のスケールの処理方法。
    )該処理する金属の表面温度を、該アルカリ金属の水酸物の又はアルカリ金属の水酸 化物の該混合物の融点よりも高温で且つライデンフロスト現象が表れる温度よりも 低温の温度範囲内に制御する温度制御。
    その後該処理する金属の表面への該苛性水溶液のスプレー。
  11. 該苛性水溶液が水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム又はこれ等の混合物を含有している、請求項10の処理方法。
  12. 該苛性水溶液をスプレーした後該処理する金属は酸洗される、請求項10の処理方法。
  13. 該苛性水溶液の含有物の濃度が15重量%〜65重量%である、請求項10の処理方法。
  14. 該苛性水溶液の含有物の濃度が35重量%〜45重量%である、請求項10の処理方法。
  15. 該苛性水溶液の含有物の濃度が40重量%である、請求項10の処理方法。
  16. 該処理する金属の表面温度が232℃以上で且つ371℃未満である、請求項10の処理方法。
  17. 該処理する金属の表面温度が232℃以上で且つ316℃未満である、請求項13の処理方法。
  18. 該処理する金属がステンレス鋼ストリップである、請求項10の処理方法。
  19. 該苛性水溶液が、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の塩素酸塩、アルカリ金属の硝酸塩、アルカリ金属の過マンガン酸塩及びこれ等の混合物から選ばれる添加物を、有効量更に含有している、請求項10の処理方法。
  20. 添加物がアルカリ金属の過マンガン酸塩である、請求項19の処理方法。
  21. 該苛性水溶液が、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを共晶となる混合量で含有している、請求項11の処理方法。
  22. 処理する金属の表面への該苛性水溶液のスプレーのステップが酸化性雰囲気下で行なわれる、請求項10の処理方法。
  23. 請求項4において
    量制御装置、制御機構がストリップの材質、厚さ、幅および他の処理条件の少なくとも1のグループに応答して該流量を制御することを特徴とする、請求項4のコンディショニングシステム。
  24. 量制御装置、制御機構が、ストリップの材質、厚さ、幅および他の処理条件の少なくとも1のグループに応答して該流量を制御することを特徴とする、請求項のコンディショニングシステム。
  25. 駆動装置がスケールが発生した高温の金属を、先ず冷却装置を通過させ、次に少なくとも1の第1の貯蔵槽に収納された少なくとも1の塩の苛性水溶液の液滴をスプレーする少なくとも1のノズルを通過させる金属表面のスケールコンディショニングシステムにおいて、
    第2の水溶液を収納し且つ該1のノズルと連結した第2の貯蔵槽を有し、該少なくとも1のノズルから該苛性水溶液の割合と該第2の水溶液の割合の混合液のアトマイズミストを該金属表面にスプレーし、
    該少なくとも1のノズルに連結した制御機構を有し、該制御機構は該1のノズルを通って該金属の表面に加えられるアトマイズミストの流量を制御し、
    該制御機構に連結して、該少なくとも1のノズルを通過する前の該金属の表面温度を測定する位置に配された温度センサーを有し、
    該制御機構は該温度センサーに応答して、該アトマイズミストが加えられる前の金属表面の温度が該塩の融点以上で且つライデンフロスト現象が現れる温度よりも低温となるように該冷却装置を制御することを特徴とする、金属表面スケールコンディショニングシステム。
  26. 該処理する金属の表面へのアトマイズされた混合ミストの使用が酸化雰囲気下で行なわれる請求項25のコンディショニングシステム。
  27. 制御機構に連結して、混合処理液のアトマイズしたミストにより処理された後の該処理する金属の表面性状を赤外線ラインスキャン方式あるいは他の観測方式でコンデショニングが不十分な場合をチェックするための表面アナライザーを有し、制御機構は表面アナライザーで観測した表面状況に応答して、該少なくとも1のノズルからの混合処理液の流量を制御する、請求項26のコンディショニングシステム。
  28. 制御機構に連結して、該処理する金属の表面が該少なくとも1のノズルを通過する速度を測定する速度センサーを有し、制御機構は速度センサーに応答して、該少なくとも1のノズルからの混合処理液の流量を制御する、請求項27のコンディショニングシステム。
  29. ノズルを通る混合処理液の流れを監視するための流量モニターが少なくとも1のノズルと直列に連結され、且つ該モニターは制御機構に連結され、
    また、該制御機構と第1及び第2の貯蔵槽とに連結され、該苛性水溶液と該第2の水溶液の混合処理液のアトマイズしたミストを該処理金属の表面にスプレーする少なくとも第2のノズルを有し、
    該制御機構は流量モニターに応答して第2のノズルを操作する、請求項25のコンディショニングシステム。
  30. 制御機構が、更に表面アナライザーで測定された表面状況の程度に応答して第2のノズルを操作する、請求項29のコンディショニングシステム。
  31. 請求項5が更に、スプレー液滴を作用させた後の該金属ストリップの表面の状況の程度を測定する、該制御機構に連結した表面アナライザーを有し、制御機構は表面アナライザーが測定した表面状況の程度に応答して該少なくとも1のノズルへ流れる該苛性水溶液の流量を制御することを特徴とする、請求項5のスケールコンディショニングシステム。
  32. 請求項10が更に、
    処理する金属の表面に加えるスプレーの量を制御するステップを有し、スプレーされる溶液の量を制御するステップは、処理する金属のストリップの材質、厚さ、幅および他の処理条件の少なくとも1のグループに応答して制御を行なう事を特徴とする、請求項10の処理方法。
  33. 請求項32が更に、スプレーされた金属表面のコンディショニングが不十分な場合をチェックする表面アナライザーを有し、スプレー量を制御するステップは該表面アナライザーに応答して制御を行なうことを特徴とする、請求項32の処理方法。
  34. 請求項が更に、温度センサーを通過する前の処理する金属の表面を該苛性水溶液の含有物の融点よりも高温に加熱する加熱メカニズムを有する事を特徴とする、請求項のコンディショニングシステム。
  35. 請求項25において、制御機構は更に処理する金属のストリップの材質、厚さ、幅および他の処理条件に応答して、該混合処理液における第1の苛性水溶液の濃度と第2の溶液の濃度を変更することを特徴とする、請求項25のコンディショニングシステム。
  36. 請求項27において、制御機構は更に、該処理する金属のストリップの材質、厚さ、幅および他の処理条件の少なくとも1のグループに応答して、混合処理液における第1の苛性水溶液の濃度と第2の溶液の濃度を変更することを特徴とする、請求項27のコンディショニングシステム。
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