JPH0726210B2 - ステンレス鋼帯の連続着色方法 - Google Patents

ステンレス鋼帯の連続着色方法

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JPH0726210B2
JPH0726210B2 JP63294597A JP29459788A JPH0726210B2 JP H0726210 B2 JPH0726210 B2 JP H0726210B2 JP 63294597 A JP63294597 A JP 63294597A JP 29459788 A JP29459788 A JP 29459788A JP H0726210 B2 JPH0726210 B2 JP H0726210B2
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/73Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals characterised by the process
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硫酸とクロム酸又はクロム酸塩との混酸から
成る着色液中に一部を浸漬させた入側の半浸漬ロールを
経てステンレス鋼帯を着色液中に浸漬して連続着色する
に際し、入側の半浸漬ロールのロール胴面に生成するCr
O3の結晶膜に起因するスリップ疵や噛み込み疵や色斑を
発生させること無く良好な品質の着色ステンレス鋼帯を
得ることのできるステンレス鋼帯の連続着色方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
近年、建材や厨房機器や装飾用として意匠効果が高く且
つ耐食性にも優れた化学発色せしめられた着色ステンレ
ス鋼板が広く使用されるようになってきている。
ステンレス鋼帯(鋼板)の着色方法としては、従来より
塗料を塗布する方法やメッキを施す方法が広く知られて
いるが、昨今ステンレス鋼帯(鋼板)を化学発色させる
液中に浸漬して着色処理する方法(以下、単に化学発色
法と言うことがある)が工業的規模で実施されている。
この化学発色法はステンレス鋼帯(鋼板)の表面仕上げ
をそのまま生かした着色処理が可能であり、しかもステ
ンレス鋼帯(鋼板)の表面仕上げが異なると同じ色相で
も色調をかなり異にするという特徴を持っている。この
発色原理は、ステンレス鋼の表層を酸化することにより
主としてFe,Crの酸化物から成る数千Åの厚みの酸化皮
膜を形成させて、この酸化皮膜からの反射光と酸化皮膜
と金属素地との界面からの反射光との干渉作用を利用し
たものである。
この化学発色法として、従来よりクロム・硫酸法,溶融
塩法,テンパーカラー法が広く知られているが、多種の
色調が安定して得易いために硫酸とクロム酸又はクロム
酸塩との混酸から成る着色液を使用するクロム・硫酸法
が広く採用されている。このクロム・硫酸法は英国イン
ターナシヨナル・ニッケル社において着色制御方法(特
開昭48-11243号)及び着色皮膜の硬化処理方法(特開昭
49-21339号)が開示されて以来、急速に実用化が進んだ
方法である。しかも、このクロム・硫酸法によるステン
レス鋼帯(鋼板)の着色は当初は鋼板を対象とした所謂
バッチ法であったが、生産性の向上及び製造コストの低
減の観点から鋼帯を対象とした連続法に変わりつつあ
る。
このクロム・硫酸法による着色ステンレス鋼帯(鋼板)
の製造方法は、硫酸とクロム酸又はクロム酸塩との高温
の混酸(以下、単に着色液と言うことがある)中にステ
ンレス鋼帯(鋼板)を浸漬させることによりステンレス
鋼帯(鋼板)の表槽に化学反応に基づく着色皮膜を形成
させる方法であるために、反応系(濃度,液温,時間な
ど)に不均一があれば必ず色班を生じる。従って、単位
時間当りの着色液の濃度,液温,液量の変化を極力押さ
せることが色調の安定化に繋るし、ステンレス鋼帯(鋼
板)の単位面積当りに接触する着色液の濃度,液温及び
接触時間の各差異を極力小さくすることが均一な着色皮
膜を形成させること、即ち均一な色調を得るために不可
欠となる。
更にこの均一な着色皮膜を形成させることと同じく重要
なことは、所望の色調が得られた後に着色反応を即時に
しかも均一に停止させることである。付言するならば、
例えば特開昭48-11243号に開示されている方法等によ
り、所望の色調に着色された時点でそのステンレス鋼板
を着色液中から引き出すことで着色作業は完了する筈で
あるが、このままの状態ではステンレス鋼板表面に着色
液が未だ付着していること、及びステンレス鋼板が顕熱
を有していることから着色反応は確実に進行するのであ
る。加えて、ステンレス鋼板表面に付着した着色液は重
力の働く方向に垂れていくこと及びステンレス鋼板の顕
熱の作用でステンレス鋼板表面に付着した着色液の水分
が蒸発していきその濃度が次第に高くなることの二つの
相乗作用から着色反応は均一に進行せず、第4図に示す
如き色斑が発生して均一な色調が得られないのである。
このため、ステンレス鋼板を対象としたバッチ着色処理
にあっては、概ね下記の如き着色反応停止のための処理
を行っている。
(1) ステンレス鋼板が所望の色調に着色された時点
でそのステンレス鋼板を着色液を貯液した着色槽より引
き出した直後にその着色したステンレス鋼板に多量の水
を噴射する。
(2) ステンレス鋼板が所望の色調に着色された時点
でそのステンレス鋼板を着色液を貯液した着色槽より引
き上げ、多量の水を溜めた槽にその着色したステンレス
鋼板を即座に浸漬させる。
しかしながら前記(1)の場合には、噴射した水が着色
槽内に流入して着色液の濃度や液温を変化させることか
ら、引き続き着色処理を行う場合に着色液の再調整が必
要となる欠点がある。また前記(2)の場合には、着色
液の持ち出しが多くなるし、着色反応停止までに少なか
らず時間を要することから微妙な色斑が生じる欠点があ
る。特に着色液を貯液した着色槽内において着色反応を
促進させるために着色液の液温や濃度を高めた場合に
は、色斑はより顕著となり易い等の問題も有していたの
である。
このように均一な色調を有する着色ステンレス鋼板の製
造は難しいものであるが、更にステンレス鋼帯を対象と
した連続着色にあっては、この着色反応停止のための処
理にバッチ着色処理とは異なる工夫を要するのである。
このため、特開昭60-29475号ではステンレス鋼帯を連続
着色する方法において、着色液から取り出した着色ステ
ンレス鋼帯に着色液と同種の液を付着させた後に該着色
ステンレス鋼帯に気体を吹き付けることにより冷却する
方法を開示しているが、この場合にあっても以下の如き
問題がある。
(A) 着色ステンレス鋼帯に着色液と同種の液を付着
させたままの状態では少なからず着色反応は進行する
し、特にその着色ステンレス鋼帯に部分的に温度斑があ
る場合には必ず色斑を生じる。
(B) 着色ステンレス鋼帯に着色液と同種の液を均一
且つ薄く付着させるために絞りロールを用いて液切りを
行った場合、その着色液の組成が硫酸にその硫酸濃度に
対して溶解度一杯近くのクロム酸又はクロム酸塩を溶解
させたものであることから、着色された着色ステンレス
鋼帯の有する顕熱により着色ステンレス鋼帯に付着した
着色液中の水分が蒸発し濃度が高まる結果、着色液中の
クロム酸が無水物として析出しこれが絞りロールにより
押しつぶされることになるため、着色ステンレス鋼帯に
疵を付けることになる。
(C) 着色ステンレス鋼帯に着色液と同種の液を付着
させるためには、着色液を貯液した着色槽より着色液を
汲み出すためのポンプが必要となるし、着色液を着色ス
テンレス鋼帯に噴射するためのスプレーノズルが必要と
なるが、着色液は強力な酸化作用を有する酸のため、ポ
ンプ並びにスプレーノズルは特殊のものを選択する必要
があることから、装置が高価なものとなる。
このようにクロム・硫酸法によってステンレス鋼帯に連
続着色するに際して所望する均一且つ安定した色調を得
ることは困難であったが、本発明者等は所望する均一且
つ安定した色調を得ることができるステンレス鋼の化学
発色方法について種々検討した結果、クロム・硫酸法は
硫酸とクロム酸又はクロム酸塩との加温されている混合
水溶液(以下、単に着色液と言うことがある)にステン
レス鋼帯を連続的に浸漬してその表面に極めて薄い酸化
皮膜を生成させることによって着色する(以下、単に着
色反応と言うことがある)方法であり、この着色反応は
着色液の構成部分の濃度,液温,浸漬時間(反応時間)
の影響を大きく受けて生成する酸化皮膜の厚みが変わる
ので、均一且つ安定した色調を有する着色ステンレス鋼
帯を得るためにはこれらの条件を可能な限り変動させな
いことと、所望の色調が得られた後にこの着色反応を即
時にしかも均一に停止させることが必要であることを究
明した。
そしてこのような条件、即ち着色液の構成成分の濃度,
液温,浸漬時間(反応時間)を可及的に変動させないと
いう前者の条件は一般の化学反応系の基本要件であるの
で種々の手段により解決でき、所望の色調が得られた後
にこの着色反応を即時にしかも均一に停止させるという
後者の条件は特開昭61-281878号に開示されているよう
に着色液から引き出された直後の着色したステンレス鋼
帯が霧状にした水と空気とを吹き付けて洗浄・冷却する
ことによって解決できることが判明した。
しかしながら、着色槽にステンレス鋼帯を浸漬する手段
として半浸漬ロールを使用する方法は、クロム・硫酸法
によってステンレス鋼帯の連続着色するに際して軸受を
着色液と接触させずに配置できるという利点があるため
広く採用されている方式ではあるが、着色液を貯液した
着色槽内の着色液中に一部を浸漬させた入側の半浸漬ロ
ールを経てステンレス鋼板を着色液中に浸漬して連続着
色する装置においては、半浸漬ロールは着色液の液面上
に位置して着色液と接触しなくなるロール胴面が存在す
ることになるため外気の影響を受けて半浸漬ロールの温
度が着色液の温度より下がってロール胴面にCrO3の結晶
膜を生成することがある。このようなCrO3の結晶膜を生
成すると半浸漬ロールに接触するステンレス鋼帯にスリ
ップ疵・噛み込み疵を発生させたりロール胴面のCrO3
晶膜の部分的剥離によってロール胴面が凹凸状態となり
ステンレス鋼帯とロール胴面との間に間隙ができる結
果、ここに侵入する着色液の存在の有無並びに着色液の
部分的濃度差から色斑が発生し易いという欠点があるこ
とが判明した。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、着色液を貯液した着色槽内の着色液中に一部
を浸漬させた半浸漬ロールを配置したクロム・硫酸法に
よるステンレス鋼帯の連続着色において、特に入側の半
浸漬ロールのロール胴面に生成することがあるCrO3の結
晶膜に起因する弊害を無くすことができるステンレス鋼
帯の連続着色方法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記課題を解決すべくステンレス鋼の化学
発色方法について種々検討した結果、入側の半浸漬ロー
ルに空気と水,若しくは蒸気と水とから成るミストを噴
射せしめて該入側の半浸漬ロールを効率良く洗浄して半
浸漬ロールのロール胴面にCrO3の結晶膜が生成すること
を防止すれば良いことを究明して本発明を完成した。
以下に、本発明に係るステンレス鋼帯の連続着色方法に
ついて詳細に説明する。第1図は本発明方法を実施した
場合の概略図、第2図は本発明方法を実施に好適な洗浄
装置を説明する斜視図、第3図は第2図に示した洗浄装
置の構成を示す図である。
図面中、Sは化学発色処理されるステンレス鋼帯(以
下、単に鋼帯Sと言うことがある)であって、ガイドロ
ール1を経て着色槽2内の前後に設置されている半浸漬
ロール4a,4bにより着色槽2内の硫酸とクロム酸又はク
ロム酸塩との混酸から成る着色液3中に浸漬され、着色
液3との確実な浸漬長さを確保されて円滑に通板され
る。かくして着色槽2内に設置されている出側の半浸漬
ロール4bより引き出された鋼帯Sは、絞りロール5によ
って付着している着色液を除去されると共に、水洗ノズ
ル6より噴射される洗浄水により付着している着色液を
水洗除去される。
しかしながら、鋼帯Sを着色液3中に引き入れる半浸漬
ロール4aは着色液3の液面上に位置して着色液3と接触
しなくなるロール胴面が存在することになるため外気の
影響を受けてロール温度が着色液3の温度より下がると
いう欠点がある。即ち着色液3の構成は、一般的に250g
/lのCrO3と500g/lのH2SO4との混酸水溶液であることか
ら70〜90℃程度の液温下ではCrO3は充分に水溶液3に溶
解しているが、20〜30℃の常温付近にすると溶解度の関
係からCrO3は析出し易くなり、ロール胴面にCrO3の結晶
膜を生成することがある。このような状態になると半浸
漬ロール4a,4bに接触する鋼帯Sにスリップ疵,噛み込
み疵を発生させたりロール胴面のCrO3結晶膜の部分的剥
離によってロール胴面が凹凸状態となり鋼帯Sとロール
胴面との間に間隙ができる結果、ここに侵入する着色液
の存在の有無並びに着色液の部分的濃度差から第4図に
示すような色斑が発生し易いのである。これを避ける方
法として着色液に浸漬されてないロール胴面をスプレー
水で洗浄することも考えられるが、配慮なく水スプレー
を行ったのでは着色液3が希釈されることになり安定し
た着色処理は行えない。また、加圧空気を噴射しその衝
撃力によりCrO3結晶膜を除去することも考えられるが、
一部のCrO3結晶膜を除去できても却ってロール胴面を冷
却することになりCrO3の析出を増長することになる。ま
た、加圧蒸気を噴霧することは、ロール胴面を加温させ
るには効果的ではあるが乾燥蒸気を使用した場合には洗
浄力は水スプレーに劣る。
従って、本発明においては入側の浸漬ロール4aに空気と
水,若しくは蒸気と水とから成るミストを噴射せしめて
入側の半浸漬ロール4aを洗浄するのである。特に入側の
浸漬ロール4aは冷却することが好ましくないため、蒸気
と水とから成るミストを洗浄媒体として噴射する方が良
い。このミストを洗浄媒体として噴射する手段として
は、二流体微噴霧ノズル7を使用することが好ましい。
二流体微噴霧ノズル7は着色槽2内の入側の浸漬ロール
4aを均一に且つ効果的に洗浄させるための目的に適う最
良の手段である。即ち、二流体微噴霧ノズル7は加圧洗
浄用水を加圧空気又は加圧蒸気により同一ノズル内でア
トマイズすることで空気又は蒸気と洗浄用水との微細な
ミストが得られる構造を有しており、加圧空気又は加圧
蒸気の圧力と加圧洗浄水との圧力比を調整することによ
り水ミストの粒径,噴霧量を調整できるものである。こ
の二流体微噴霧ノズル7を例えば第1図に示す如き着色
槽2において第2図に示す如く複数個取り付け、少なく
とも入側の浸漬ロール4aに向けて二流体微噴霧ノズル7
より噴射した空気又は蒸気と洗浄用水とのミストを吹き
付けるのである。この吹き付け角度はノズルヘッダー固
定板9により調整できるようになっており、これは着色
液3の液量が変化しても吹き付け部を変えないよう調整
するためのものである。また、噴霧された空気又は蒸気
と洗浄用水とのミストは着色槽2内に流入する訳である
が、このミストの洗浄用水量が過多であると着色槽2内
の着色液3の濃度が除々に低下してしまい、また過少で
あると入側の浸漬ロール4aの洗浄効果が低下する。この
ため充分な洗浄効果を有しつつ且つ着色槽2内の着色液
3の濃度を低下させないようにミストの洗浄用水量を設
定することが好ましい。
次に、本発明を実施するのに適した二流体微噴霧ノズル
7の利点について述べる。一般に洗浄用ノズルとして使
用されている水圧のみにより水ミストを形成させる方式
の通常のノズルは、水ミストを形成するための水圧設定
範囲が狭く、均一な洗浄効果を得るための洗浄用水量及
び水ミストの粒径の調整ができないのに対して、二流体
微噴霧ノズル7の場合は本発明の目的を達成するに充分
足る手段と成り得るものである。即ち、第3図に示す如
く洗浄用水10と加圧された空気又は蒸気11との二流体を
それぞれのヘッダー8を介して二流体微噴霧ノズル7に
供給するに際し、これらの加圧空気又は加圧蒸気と加圧
洗浄水とをそれぞれストレーナ12,13により最終浄化を
行い、流量調整弁14,15により流量を調整し、各々の圧
力及び流量を圧力計16,17及び流量計18,19により監視し
て供給すれば、洗浄用水10と空気又は蒸気11との流量比
(圧力比)の調整によりミストの調整及び各々の流量
(圧力)の調整により洗浄能力が調整できるのである。
このような二流体微噴霧ノズル7の構造には種々のもの
があるが、本発明はこの二流体微噴霧ノズル7の構造ま
でも限定するものではない。本発明の目的を達成させる
ためには、着色槽2の着色液3の量を増加させることな
く入側の半浸漬ロール4aのロール胴部を均一に洗浄すれ
ば良いのであるから、少ない水量で洗浄効果の高い空気
又は蒸気と洗浄用水との微細なミストを供給できるノズ
ルであれば良い訳である。
以上のような特徴を持つ二流体微噴霧ノズル7を複数
個、処理対象である入側の半浸漬ロール4aの全幅を処理
するに足り且つ均一なミスト量が得られるに足りる個数
をノズルヘツダー8を介して並置し、この二流体微噴霧
ノズル7群より空気又は蒸気と洗浄用水とのミストを入
側の半浸漬ロール4aにへ向けて噴射せしめて入側の半浸
漬ロール4aのロール胴部の洗浄を行つて、入側の半浸漬
ロール4aのロール胴部にCrO3の結晶膜が生成するのを防
止させるのである。
また、第1図に示す如く、出側の半浸漬ロール4bと着色
液3から引き出された直後の着色したステンレス鋼帯S
とに空気又は蒸気と洗浄用水との微細なミストを供給で
きるように二流体微噴霧ノズル7を設置すれば、前述し
たように着色反応を即座にしかも均一に停止させること
ができると共に、出側の半浸漬ロール4bのロール胴面に
CrO3の結晶膜が生成することを防止することもできるの
である。
尚、第3図に示す如く二流体微噴霧ノズル7に使用する
水は細かいメツシユのフィルターを備えたストレーナー
12を使用して異物の混入を防ぐ必要がある。望ましくは
このストレーナー12を多段に使用すべきである。これ
は、二流体微噴霧ノズル7が異物により閉塞した場合に
ミストの分布が不均一になり色斑を生ずるためである。
また、同じく加圧空気を使用する場合にあっては、ドラ
イフィルター等の使用によりドレンの除去が好ましく、
望ましくは工業用加圧空気ではなく、オイルフリーベビ
ーコンプレルサーを使用すべきである。これは、加圧空
気に混入しているドレンが鋼帯Sに付着して斑点状の模
様を形成するのを防ぐためである。蒸気を使用する場合
にあっては、専用フィルターを使用して異物の混入を防
ぐことが好ましい。
〔発明の効果〕
以上詳述した如き本発明に係るステンレス鋼帯の連続着
色方法は、以下に列挙するような種々の利点を有してお
り、その工業的価値は非常に大きいものがある。
(1) 本発明方法を実施された着色ステンレス鋼帯に
あつては、入側の半浸漬ロールのロール胴面に生成する
CrO3の結晶膜に起因するスリップ疵や噛み込み疵や色斑
を発生させること無く良好な品質の着色ステンレス鋼帯
を得ることのでき、歩留の向上が図れる。
(2) 本発明方法を実施するのに従来のステンレス鋼
帯の連続着色装置に付加する装置が着色槽内の着色液中
に一部を浸漬させた入側の半浸漬ロールに空気と水,若
しくは蒸気と水とから成るミストを噴射せしめるための
設備だけであるので安価且つ容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施した場合の概略図、第2図は
本発明方法を実施に好適な洗浄装置を説明する斜視図、
第3図は第2図に示した洗浄装置の構成を示す図、第4
図は着色ステンレス鋼帯の表面に発生した色斑模様の一
例を示す図である。 図面中 1……ガイドロール 2……着色槽 3……着色液 4a……入側の半浸漬ロール 4b……出側の半浸漬ロール 5……絞りロール 6……水洗ノズル 7……二流体微噴霧ノズル 8……ノズルヘツダー 9……ノズルヘツダー固定板 10……洗浄用水 11……空気又は蒸気 12……ストレーナー(洗浄用水用) 13……ストレーナー(空気又は蒸気用) 14……流量調整弁(洗浄用水用) 15……流量調整弁(空気用又は蒸気) 16……圧力計(洗浄用水用) 17……圧力計(空気又は蒸気用) 18……流量計(洗浄用水用) 19……流量計(空気又は蒸気用) S……ステンレス鋼帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸とクロム酸又はクロム酸塩との混酸か
    ら成る着色液を貯液した着色槽内の着色液中に一部を浸
    漬させた入側の半浸漬ロールを経てステンレス鋼帯を着
    色液中に浸漬して連続着色するに際し、該入側の半浸漬
    ロールに空気と水,若しくは蒸気と水とから成るミスト
    を噴射せしめて該入側の半浸漬ロールを洗浄することを
    特徴とするステンレス鋼帯の連続着色方法。
  2. 【請求項2】入側の半浸漬ロールに空気と水,若しくは
    蒸気と水とから成るミストを噴射せしめる手段として、
    ノズルヘッダーに設置された二流体微噴霧ノズルを使用
    する請求項1に記載のステンレス鋼帯の連続着色方法。
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