JP3347968B2 - 油圧エレベータの据付方法 - Google Patents
油圧エレベータの据付方法Info
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- JP3347968B2 JP3347968B2 JP07160197A JP7160197A JP3347968B2 JP 3347968 B2 JP3347968 B2 JP 3347968B2 JP 07160197 A JP07160197 A JP 07160197A JP 7160197 A JP7160197 A JP 7160197A JP 3347968 B2 JP3347968 B2 JP 3347968B2
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- Japan
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- hoistway
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- Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かご枠を適宜昇降
させながら昇降路内機器の取付作業等を行うようにした
油圧エレベータの据付方法に関する。
させながら昇降路内機器の取付作業等を行うようにした
油圧エレベータの据付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に油圧エレベータには、昇降路内に
立設された油圧ジャッキや、この油圧ジャッキのシリン
ダ内を摺動するプランジャの上端部に装着されたプーリ
や、このプーリに巻き掛けられた主ロープや、この主ロ
ープの一端部が取着されてガイドレールに係合する乗り
かご等が備えられており、油圧ジャッキの動作に応じ主
ロープを介して乗りかごが昇降路内を昇降するようにな
っている。
立設された油圧ジャッキや、この油圧ジャッキのシリン
ダ内を摺動するプランジャの上端部に装着されたプーリ
や、このプーリに巻き掛けられた主ロープや、この主ロ
ープの一端部が取着されてガイドレールに係合する乗り
かご等が備えられており、油圧ジャッキの動作に応じ主
ロープを介して乗りかごが昇降路内を昇降するようにな
っている。
【0003】そして、このように概略構成される油圧エ
レベータを据え付ける際には、例えば特開昭64−38
386号公報に記載されているように、まず昇降路の上
部に作業床を仮設して、ピアノ線を基準にした芯出しを
行いながらガイドレールを昇降路内に立設した後、昇降
路の下部においてガイドレールに対し係合するかご枠を
組み立てて、このかご枠上に作業台を仮設するととも
に、昇降路の中間部に中間作業床を仮設する。次いで、
かご枠上の作業台と前記中間作業床とを足場にして、上
部ジャッキと下部ジャッキとを連結して油圧ジャッキを
昇降路内に立設する作業や、この油圧ジャッキの上端部
にプーリを装着する作業や、このプーリに主ロープを巻
き掛ける作業等を行う。そして、この主ロープの一端部
を昇降路側に取り付けて他端部をかご枠側に取り付けた
後、油圧ジャッキを油送管を介して油圧パワーユニット
と接続するとともに、工事用ケーブルを介して該油圧パ
ワーユニットと接続可能な仮設操作盤をかご枠上の作業
台に装着し、さらに、前記作業床や中間作業床を解体し
て昇降路内から除去しておく。これにより、前記仮設操
作盤を操作することで油圧ジャッキを動作させることが
できて、かご枠上の作業台が所望の位置まで容易に昇降
可能となるので、作業員はこの作業台を足場として、昇
降路内の機器の取付作業や配線作業等を効率的に行うこ
とができる。
レベータを据え付ける際には、例えば特開昭64−38
386号公報に記載されているように、まず昇降路の上
部に作業床を仮設して、ピアノ線を基準にした芯出しを
行いながらガイドレールを昇降路内に立設した後、昇降
路の下部においてガイドレールに対し係合するかご枠を
組み立てて、このかご枠上に作業台を仮設するととも
に、昇降路の中間部に中間作業床を仮設する。次いで、
かご枠上の作業台と前記中間作業床とを足場にして、上
部ジャッキと下部ジャッキとを連結して油圧ジャッキを
昇降路内に立設する作業や、この油圧ジャッキの上端部
にプーリを装着する作業や、このプーリに主ロープを巻
き掛ける作業等を行う。そして、この主ロープの一端部
を昇降路側に取り付けて他端部をかご枠側に取り付けた
後、油圧ジャッキを油送管を介して油圧パワーユニット
と接続するとともに、工事用ケーブルを介して該油圧パ
ワーユニットと接続可能な仮設操作盤をかご枠上の作業
台に装着し、さらに、前記作業床や中間作業床を解体し
て昇降路内から除去しておく。これにより、前記仮設操
作盤を操作することで油圧ジャッキを動作させることが
できて、かご枠上の作業台が所望の位置まで容易に昇降
可能となるので、作業員はこの作業台を足場として、昇
降路内の機器の取付作業や配線作業等を効率的に行うこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の据付方法では、上部ジャッキと下部ジャッキとの連
結作業等を行うために中間作業床を仮設しておかねばな
らないが、この中間作業床は昇降路の中間部に設けるも
のなので、その設置作業や解体作業を短時間で完了させ
ることは困難であり、それゆえ、この中間作業床を除去
してからでないと行えないかご枠の昇降運転がなかなか
開始できないという問題点があった。すなわち、従来方
法を採用して油圧エレベータを据え付ける場合、中間作
業床の設置作業および解体作業にかなりの時間を要する
ため、かご枠を昇降させて昇降路内機器の取付作業等を
開始するまでに多大な時間を見込まねばならず、これが
工期の短縮や据付コストの低減を損なう要因となってい
た。
来の据付方法では、上部ジャッキと下部ジャッキとの連
結作業等を行うために中間作業床を仮設しておかねばな
らないが、この中間作業床は昇降路の中間部に設けるも
のなので、その設置作業や解体作業を短時間で完了させ
ることは困難であり、それゆえ、この中間作業床を除去
してからでないと行えないかご枠の昇降運転がなかなか
開始できないという問題点があった。すなわち、従来方
法を採用して油圧エレベータを据え付ける場合、中間作
業床の設置作業および解体作業にかなりの時間を要する
ため、かご枠を昇降させて昇降路内機器の取付作業等を
開始するまでに多大な時間を見込まねばならず、これが
工期の短縮や据付コストの低減を損なう要因となってい
た。
【0005】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
てなされたもので、その目的は、かご枠の昇降運転が比
較的早く開始できて作業効率に優れ、もって工期の短縮
や据付コストの低減が図れる油圧エレベータの据付方法
を提供することにある。
てなされたもので、その目的は、かご枠の昇降運転が比
較的早く開始できて作業効率に優れ、もって工期の短縮
や据付コストの低減が図れる油圧エレベータの据付方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明は、昇降路内に立設される油圧ジャッキと、
この油圧ジャッキのシリンダ内を摺動するプランジャの
上端部に装着されるプーリと、このプーリに巻き掛けら
れる主ロープと、この主ロープの一端部が取着されて前
記油圧ジャッキの動作に伴い昇降路内を昇降するかご枠
とを備え、このかご枠(もしくはかご枠上に仮設された
作業台)を足場として昇降路内機器の取付作業等を行う
ようにした油圧エレベータの据付方法において、昇降路
の下部に芯出しして固定したガイドレールに対して係合
する前記かご枠を組み立てて、必要に応じ該かご枠上に
前記作業台を仮設し、昇降路の全行程にわたって連結し
たガイドレールの上部を仮固定した後、前記油圧ジャッ
キを構成する上部ジャッキと下部ジャッキとの連結作業
が前記かご枠(もしくは前記作業台)を足場として行え
る位置まで、揚重装置により該かご枠を吊り上げて仮固
定するとともに、前記下部ジャッキを昇降路の下部に立
設し、次いで、予め前記プーリを装着した前記上部ジャ
ッキを該プーリに前記主ロープを巻き掛けた状態で揚重
装置により吊り上げて、この上部ジャッキと前記下部ジ
ャッキとの連結作業を前記かご枠(もしくは前記作業
台)を足場として行い、しかる後、前記主ロープの両端
部を昇降路側と前記かご枠側とに取り付けるともに、前
記油圧ジャッキを動作可能な状態となすようにした。
く、本発明は、昇降路内に立設される油圧ジャッキと、
この油圧ジャッキのシリンダ内を摺動するプランジャの
上端部に装着されるプーリと、このプーリに巻き掛けら
れる主ロープと、この主ロープの一端部が取着されて前
記油圧ジャッキの動作に伴い昇降路内を昇降するかご枠
とを備え、このかご枠(もしくはかご枠上に仮設された
作業台)を足場として昇降路内機器の取付作業等を行う
ようにした油圧エレベータの据付方法において、昇降路
の下部に芯出しして固定したガイドレールに対して係合
する前記かご枠を組み立てて、必要に応じ該かご枠上に
前記作業台を仮設し、昇降路の全行程にわたって連結し
たガイドレールの上部を仮固定した後、前記油圧ジャッ
キを構成する上部ジャッキと下部ジャッキとの連結作業
が前記かご枠(もしくは前記作業台)を足場として行え
る位置まで、揚重装置により該かご枠を吊り上げて仮固
定するとともに、前記下部ジャッキを昇降路の下部に立
設し、次いで、予め前記プーリを装着した前記上部ジャ
ッキを該プーリに前記主ロープを巻き掛けた状態で揚重
装置により吊り上げて、この上部ジャッキと前記下部ジ
ャッキとの連結作業を前記かご枠(もしくは前記作業
台)を足場として行い、しかる後、前記主ロープの両端
部を昇降路側と前記かご枠側とに取り付けるともに、前
記油圧ジャッキを動作可能な状態となすようにした。
【0007】このような作業手順で油圧エレベータを据
え付けていくと、上部ジャッキと下部ジャッキとの連結
作業をかご枠もしくは作業台を足場として行うことがで
き、しかも上下両ジャッキの連結後に上部ジャッキの上
端部にプーリを装着したり該プーリに主ロープを巻き掛
ける必要もなくなるので、昇降路の中間部に中間作業床
を仮設しなくとも据付作業が円滑に行える。したがっ
て、中間作業床の設置作業および解体作業に多くの時間
を要していた従来技術に比べて、かご枠の昇降運転を開
始するまでに必要な作業時間が大幅に短縮できる。
え付けていくと、上部ジャッキと下部ジャッキとの連結
作業をかご枠もしくは作業台を足場として行うことがで
き、しかも上下両ジャッキの連結後に上部ジャッキの上
端部にプーリを装着したり該プーリに主ロープを巻き掛
ける必要もなくなるので、昇降路の中間部に中間作業床
を仮設しなくとも据付作業が円滑に行える。したがっ
て、中間作業床の設置作業および解体作業に多くの時間
を要していた従来技術に比べて、かご枠の昇降運転を開
始するまでに必要な作業時間が大幅に短縮できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1ないし図11は本発明による油
圧エレベータの据付方法の一実施形態を説明するための
もので、図1はこの実施形態における作業手順を示すフ
ローチャート、図2は同実施形態で昇降路上部に作業床
を設置してピアノ線を張設した状態を示す説明図、図3
は同実施形態で昇降路下部にガイドレールを芯出し固定
した状態を示す説明図、図4は同実施形態でかご枠を組
み立てるとともに昇降路の全行程にわたりガイドレール
を連結した状態を示す説明図、図5は同実施形態でかご
枠を吊り上げて仮固定した状態を示す説明図、図6は同
実施形態で下部ジャッキを設置して上部ジャッキを吊り
上げた状態を示す説明図、図7は同実施形態で上部ジャ
ッキと下部ジャッキとを連結して主ロープの両端部を所
定個所に取着した状態を示す説明図、図8は同実施形態
で油圧ジャッキ用のプランジャレールを取り付けた状態
を示す説明図、図9は同実施形態でかご枠を昇降させて
いる様子を示す説明図、図10は同実施形態でかご枠を
仮固定するために用いるかご枠固定装置の説明図、図1
1は図10に示すかご枠固定装置の詳細図である。
基づいて説明する。図1ないし図11は本発明による油
圧エレベータの据付方法の一実施形態を説明するための
もので、図1はこの実施形態における作業手順を示すフ
ローチャート、図2は同実施形態で昇降路上部に作業床
を設置してピアノ線を張設した状態を示す説明図、図3
は同実施形態で昇降路下部にガイドレールを芯出し固定
した状態を示す説明図、図4は同実施形態でかご枠を組
み立てるとともに昇降路の全行程にわたりガイドレール
を連結した状態を示す説明図、図5は同実施形態でかご
枠を吊り上げて仮固定した状態を示す説明図、図6は同
実施形態で下部ジャッキを設置して上部ジャッキを吊り
上げた状態を示す説明図、図7は同実施形態で上部ジャ
ッキと下部ジャッキとを連結して主ロープの両端部を所
定個所に取着した状態を示す説明図、図8は同実施形態
で油圧ジャッキ用のプランジャレールを取り付けた状態
を示す説明図、図9は同実施形態でかご枠を昇降させて
いる様子を示す説明図、図10は同実施形態でかご枠を
仮固定するために用いるかご枠固定装置の説明図、図1
1は図10に示すかご枠固定装置の詳細図である。
【0009】油圧エレベータには通常、図8および図9
に示すように、昇降路1底部のジャッキ台2上に立設さ
れ油送管3を介して油圧パワーユニット4と接続される
油圧ジャッキ5や、この油圧ジャッキ5の動作に伴い主
ロープ6を介して昇降路1内を昇降するかご枠7や、ブ
ラケット10により昇降路1の壁面に固定されて油圧ジ
ャッキ5のプランジャの上下動を案内するプランジャレ
ール8や、ブラケット11により昇降路1の壁面に固定
されてかご枠7の昇降動作を案内するガイドレール9等
が備えられている。ここで、前記油圧ジャッキ5は図6
に示すように上部ジャッキ5aと下部ジャッキ5bとに
分割可能であり、これら上部および下部ジャッキ5a,
5bはいずれもシリンダ5c内をプランジャ5dが摺動
する構造になっていて、上部ジャッキ5aのプランジャ
5dの下端部と下部ジャッキ5bのプランジャ5dの上
端部に互いに螺合するねじ部が形成されている。そし
て、上部ジャッキ5aのプランジャ5dの上端部に、プ
ランジャレール8に係合する図示せぬガイド装置を設け
たプーリ12が取り付けられ、このプーリ12に主ロー
プ6が巻き掛けられる。
に示すように、昇降路1底部のジャッキ台2上に立設さ
れ油送管3を介して油圧パワーユニット4と接続される
油圧ジャッキ5や、この油圧ジャッキ5の動作に伴い主
ロープ6を介して昇降路1内を昇降するかご枠7や、ブ
ラケット10により昇降路1の壁面に固定されて油圧ジ
ャッキ5のプランジャの上下動を案内するプランジャレ
ール8や、ブラケット11により昇降路1の壁面に固定
されてかご枠7の昇降動作を案内するガイドレール9等
が備えられている。ここで、前記油圧ジャッキ5は図6
に示すように上部ジャッキ5aと下部ジャッキ5bとに
分割可能であり、これら上部および下部ジャッキ5a,
5bはいずれもシリンダ5c内をプランジャ5dが摺動
する構造になっていて、上部ジャッキ5aのプランジャ
5dの下端部と下部ジャッキ5bのプランジャ5dの上
端部に互いに螺合するねじ部が形成されている。そし
て、上部ジャッキ5aのプランジャ5dの上端部に、プ
ランジャレール8に係合する図示せぬガイド装置を設け
たプーリ12が取り付けられ、このプーリ12に主ロー
プ6が巻き掛けられる。
【0010】また、このように概略構成される油圧エレ
ベータを据え付ける過程では、公知のように、足場とな
る仮設材や揚重手段や芯出し時の基準線が必要となる。
例えば、昇降路1の最上階位置に組み立てられる作業床
20は足場となる仮設材であり、作業床20の近傍に取
り付けられるホイスト23は機器を揚重するためのもの
である。また、芯出し時の基準線となるピアノ線25
は、昇降路1の上下に設置される上部テンプレート21
と下部テンプレート22との間に張設される。
ベータを据え付ける過程では、公知のように、足場とな
る仮設材や揚重手段や芯出し時の基準線が必要となる。
例えば、昇降路1の最上階位置に組み立てられる作業床
20は足場となる仮設材であり、作業床20の近傍に取
り付けられるホイスト23は機器を揚重するためのもの
である。また、芯出し時の基準線となるピアノ線25
は、昇降路1の上下に設置される上部テンプレート21
と下部テンプレート22との間に張設される。
【0011】次に、本実施形態における据付方法の具体
的な作業手順について述べる。まず、手順S1として昇
降路1の最上階位置に作業床20を組み立てたなら、手
順S2として、昇降路1の最上部に上部テンプレート2
1およびホイスト23を設置するとともに、昇降路1の
底部に下部テンプレート22を設置し、次いで手順S3
として、上部テンプレート21と下部テンプレート22
との間にピアノ線25を張設する。この後、手順S4と
して図3に示すように、ピアノ線25に基づいて昇降路
1の底部に芯出しした下部ガイドレール9aを、ブラケ
ット11を用いて昇降路1の壁面に固定し、次いで図4
に示すように、手順S5として下部ガイドレール9aに
係合するかご枠7を組み立ててから、手順S6として、
各レール部材を連結しながらホイスト23で吊り上げる
ことにより昇降路1の全行程にわたって連結せしめたガ
イドレール9の上部を、作業床20を足場としながらブ
ラケット11を用いて昇降路1の壁面に仮固定する。そ
して、手順S7として昇降路1の底部にジャッキ台2を
芯出し固定した後、手順S8として、ホイスト23で吊
り上げたかご枠7を、予めガイドレール9の所定位置に
装着しておいたかご枠固定装置50にて支えることによ
り、図5に示すように、上部ジャッキ5aと下部ジャッ
キ5bとの連結作業がかご枠7を足場として行える所望
の高さ位置まで、該かご枠7を移動させて仮固定する。
的な作業手順について述べる。まず、手順S1として昇
降路1の最上階位置に作業床20を組み立てたなら、手
順S2として、昇降路1の最上部に上部テンプレート2
1およびホイスト23を設置するとともに、昇降路1の
底部に下部テンプレート22を設置し、次いで手順S3
として、上部テンプレート21と下部テンプレート22
との間にピアノ線25を張設する。この後、手順S4と
して図3に示すように、ピアノ線25に基づいて昇降路
1の底部に芯出しした下部ガイドレール9aを、ブラケ
ット11を用いて昇降路1の壁面に固定し、次いで図4
に示すように、手順S5として下部ガイドレール9aに
係合するかご枠7を組み立ててから、手順S6として、
各レール部材を連結しながらホイスト23で吊り上げる
ことにより昇降路1の全行程にわたって連結せしめたガ
イドレール9の上部を、作業床20を足場としながらブ
ラケット11を用いて昇降路1の壁面に仮固定する。そ
して、手順S7として昇降路1の底部にジャッキ台2を
芯出し固定した後、手順S8として、ホイスト23で吊
り上げたかご枠7を、予めガイドレール9の所定位置に
装着しておいたかご枠固定装置50にて支えることによ
り、図5に示すように、上部ジャッキ5aと下部ジャッ
キ5bとの連結作業がかご枠7を足場として行える所望
の高さ位置まで、該かご枠7を移動させて仮固定する。
【0012】前記かご枠固定装置50は、図10,11
に示すように、ガイドレール9の背面に当接する背板部
51と、ガイドレール9を把持する把持部52と、かご
枠7が搭載される支持部53とで概略構成されており、
背板部51には、ガイドレール9の突出方向とは逆向き
に突出する突出部材51aと、この突出部材51aに固
定されたヒンジ構造の回動支持部材51bとが付設され
ている。また、把持部52は、ガイドレール9の側部を
把持するレールクリップ52aと、このレールクリップ
52aを背板部51に固定する締結部材52bとからな
る。また、支持部53は、かご枠7の底部7aに当接す
る受け部材53aと、衝撃や振動が加わった場合にも該
受け部材53aがかご枠7から外れないようにするため
のストッパ部材53bとからなり、受け部材53aは前
記回動支持部材51bに固定されて背板部51に対し回
動可能である。なお、この固定装置50をガイドレール
9に装着した後、前記受け部材53aを背板部51に対
し回動させるときには、図10に示すような棒状の操作
部材54を使用すればよい。
に示すように、ガイドレール9の背面に当接する背板部
51と、ガイドレール9を把持する把持部52と、かご
枠7が搭載される支持部53とで概略構成されており、
背板部51には、ガイドレール9の突出方向とは逆向き
に突出する突出部材51aと、この突出部材51aに固
定されたヒンジ構造の回動支持部材51bとが付設され
ている。また、把持部52は、ガイドレール9の側部を
把持するレールクリップ52aと、このレールクリップ
52aを背板部51に固定する締結部材52bとからな
る。また、支持部53は、かご枠7の底部7aに当接す
る受け部材53aと、衝撃や振動が加わった場合にも該
受け部材53aがかご枠7から外れないようにするため
のストッパ部材53bとからなり、受け部材53aは前
記回動支持部材51bに固定されて背板部51に対し回
動可能である。なお、この固定装置50をガイドレール
9に装着した後、前記受け部材53aを背板部51に対
し回動させるときには、図10に示すような棒状の操作
部材54を使用すればよい。
【0013】前記手順S8の作業について詳述すると、
まず、かご枠7上にいる作業員が、かご枠7を所望の高
さ位置まで移動させたときに該かご枠7を載置できる個
所を定めて、そこに固定装置50を装着するために、ガ
イドレール9の当該個所の両側部をレールクリップ52
aと背板部51とで挟んで締結部材52bを締め付け
る。このとき、支持部53は図11に示すように、ガイ
ドレール9の突出方向に対して略直角な向きに開いた状
態にしておく。次に、揚重装置であるホイスト23を用
いて、かご枠7の底部7aが固定装置50よりも上に位
置するような高さまで該かご枠7を吊り上げていく。こ
のとき、かご枠7のガイドローラ7bはガイドレール9
に沿って上方へ転動していくが、図11に示すように固
定装置50は支持部53をガイドレール9に対して略直
角に開いた状態にしてあるので、ガイドローラ7bを支
持部53に衝突させることなく固定装置50よりも上方
へ移動でき、また、かご枠7と支持部53との間にも両
者が衝突する心配のない十分な間隔が確保できる。こう
してかご枠7を所望の高さ位置まで吊り上げたなら、固
定装置50が装着されている個所に近いエレベータ乗場
などから、作業員が前記操作部材54を用いて支持部5
3を内側へ回転させて、図10に示すように該支持部5
3がガイドレール9の突出方向を向くように設定する。
しかる後、ホイスト23に吊持されているかご枠7を下
降させていくと、所定位置でかご枠7の底部7aが支持
部53の受け部材53aの上面に当接し、この受け部材
53a上に搭載されるので、ホイスト23で吊持しなく
ともかご枠7は固定装置50に支持されることとなる このようにして、かご枠7を固定装置50を用いて所望
の高さ位置に仮固定したなら、手順S9として、前記ジ
ャッキ台2に下部ジャッキ5bを立設する作業や、昇降
路1底部に仮置きした上部ジャッキ5aのプランジャ5
dに対して、ホイスト23で吊持した前記プーリ12を
取り付ける作業や、このプーリ12に主ロープ6を巻き
掛ける作業等を行う。次いで、手順S10として図6に
示すように、プーリ12に主ロープ6を巻き掛けた状態
のまま、上部ジャッキ5aのシリンダ5cの上端部をジ
ャッキ吊り装置26を介してホイスト23で吊り上げて
いくことにより、この上部ジャッキ5aを下部ジャッキ
5bの上方へ移動させるとともに、特開平7−3555
2号公報に記載されているようなジャッキ接続雇を用い
て、上下両ジャッキ5a,5bのプランジャ5dどうし
の連結およびシリンダ5cどうしの連結を行うことによ
り、油圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下部
ジャッキ5bとを接続し、その芯出し固定を行う。この
とき、前記ジャッキ吊り装置26は上部ジャッキ5aの
シリンダ5c上端の太い部分に掛止された状態でホイス
ト23に吊持されるので、油圧ジャッキ5の芯出し固定
後にホイスト23のワイヤを降ろせばジャッキ吊り装置
26は該シリンダ5cに沿って降りてくる。したがっ
て、このジャッキ吊り装置26をかご枠7上の作業員が
外してやれば、油圧ジャッキ5からホイスト23を取り
外すことができる。
まず、かご枠7上にいる作業員が、かご枠7を所望の高
さ位置まで移動させたときに該かご枠7を載置できる個
所を定めて、そこに固定装置50を装着するために、ガ
イドレール9の当該個所の両側部をレールクリップ52
aと背板部51とで挟んで締結部材52bを締め付け
る。このとき、支持部53は図11に示すように、ガイ
ドレール9の突出方向に対して略直角な向きに開いた状
態にしておく。次に、揚重装置であるホイスト23を用
いて、かご枠7の底部7aが固定装置50よりも上に位
置するような高さまで該かご枠7を吊り上げていく。こ
のとき、かご枠7のガイドローラ7bはガイドレール9
に沿って上方へ転動していくが、図11に示すように固
定装置50は支持部53をガイドレール9に対して略直
角に開いた状態にしてあるので、ガイドローラ7bを支
持部53に衝突させることなく固定装置50よりも上方
へ移動でき、また、かご枠7と支持部53との間にも両
者が衝突する心配のない十分な間隔が確保できる。こう
してかご枠7を所望の高さ位置まで吊り上げたなら、固
定装置50が装着されている個所に近いエレベータ乗場
などから、作業員が前記操作部材54を用いて支持部5
3を内側へ回転させて、図10に示すように該支持部5
3がガイドレール9の突出方向を向くように設定する。
しかる後、ホイスト23に吊持されているかご枠7を下
降させていくと、所定位置でかご枠7の底部7aが支持
部53の受け部材53aの上面に当接し、この受け部材
53a上に搭載されるので、ホイスト23で吊持しなく
ともかご枠7は固定装置50に支持されることとなる このようにして、かご枠7を固定装置50を用いて所望
の高さ位置に仮固定したなら、手順S9として、前記ジ
ャッキ台2に下部ジャッキ5bを立設する作業や、昇降
路1底部に仮置きした上部ジャッキ5aのプランジャ5
dに対して、ホイスト23で吊持した前記プーリ12を
取り付ける作業や、このプーリ12に主ロープ6を巻き
掛ける作業等を行う。次いで、手順S10として図6に
示すように、プーリ12に主ロープ6を巻き掛けた状態
のまま、上部ジャッキ5aのシリンダ5cの上端部をジ
ャッキ吊り装置26を介してホイスト23で吊り上げて
いくことにより、この上部ジャッキ5aを下部ジャッキ
5bの上方へ移動させるとともに、特開平7−3555
2号公報に記載されているようなジャッキ接続雇を用い
て、上下両ジャッキ5a,5bのプランジャ5dどうし
の連結およびシリンダ5cどうしの連結を行うことによ
り、油圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下部
ジャッキ5bとを接続し、その芯出し固定を行う。この
とき、前記ジャッキ吊り装置26は上部ジャッキ5aの
シリンダ5c上端の太い部分に掛止された状態でホイス
ト23に吊持されるので、油圧ジャッキ5の芯出し固定
後にホイスト23のワイヤを降ろせばジャッキ吊り装置
26は該シリンダ5cに沿って降りてくる。したがっ
て、このジャッキ吊り装置26をかご枠7上の作業員が
外してやれば、油圧ジャッキ5からホイスト23を取り
外すことができる。
【0014】この後、手順S11として図7に示すよう
に、プーリ12に巻き掛けた主ロープ6の一端部を昇降
路1側に取着して他端部をかご枠7側に取着したなら、
手順S12として、ホイスト23で吊り上げたプランジ
ャレール8を図8に示すようにブラケット10を用いて
昇降路1の壁面に仮固定するとともに、このプランジャ
レール8に対してプーリ12の図示せぬガイド装置を係
合させる。そして、手順S13として油圧パワーユニッ
ト4を設置した後、手順S14として、この油圧パワー
ユニット4と油圧ジャッキ5とを油送管3を介して接続
するとともに、かご枠7に図示せぬ仮設操作盤を装着し
て、この仮設操作盤と油圧パワーユニット4との間に図
示せぬ工事用ケーブルを配線する。しかる後、手順S1
5として昇降路1の上部の不要になった作業床20を解
体して除去してから、手順S16として、かご枠7に乗
った作業員が前記仮設操作盤を操作して油圧ジャッキ5
を動作させることにより、図9に示すようにかご枠7を
適宜昇降させながら、このかご枠7を足場としてプラン
ジャレール8およびガイドレール9の芯出し固定を順次
行う。また、同じくかご枠7を適宜昇降させながら、手
順S17として出入口部品等の他のエレベータ部品(昇
降路内機器)の取付作業を行うとともに、手順S18と
して昇降路1内の配線作業や配管作業を行う。そして、
手順S19として、図示せぬ側板や天井等をかご枠7に
取り付けるなどして乗かごを組み立てた後、手順S20
として該乗かごの試運転や調整を行って、油圧エレベー
タの据付作業を完了させる。
に、プーリ12に巻き掛けた主ロープ6の一端部を昇降
路1側に取着して他端部をかご枠7側に取着したなら、
手順S12として、ホイスト23で吊り上げたプランジ
ャレール8を図8に示すようにブラケット10を用いて
昇降路1の壁面に仮固定するとともに、このプランジャ
レール8に対してプーリ12の図示せぬガイド装置を係
合させる。そして、手順S13として油圧パワーユニッ
ト4を設置した後、手順S14として、この油圧パワー
ユニット4と油圧ジャッキ5とを油送管3を介して接続
するとともに、かご枠7に図示せぬ仮設操作盤を装着し
て、この仮設操作盤と油圧パワーユニット4との間に図
示せぬ工事用ケーブルを配線する。しかる後、手順S1
5として昇降路1の上部の不要になった作業床20を解
体して除去してから、手順S16として、かご枠7に乗
った作業員が前記仮設操作盤を操作して油圧ジャッキ5
を動作させることにより、図9に示すようにかご枠7を
適宜昇降させながら、このかご枠7を足場としてプラン
ジャレール8およびガイドレール9の芯出し固定を順次
行う。また、同じくかご枠7を適宜昇降させながら、手
順S17として出入口部品等の他のエレベータ部品(昇
降路内機器)の取付作業を行うとともに、手順S18と
して昇降路1内の配線作業や配管作業を行う。そして、
手順S19として、図示せぬ側板や天井等をかご枠7に
取り付けるなどして乗かごを組み立てた後、手順S20
として該乗かごの試運転や調整を行って、油圧エレベー
タの据付作業を完了させる。
【0015】上述したように本実施形態においては、油
圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下部ジャッ
キ5bとの連結作業がかご枠7を足場として行え、且
つ、上部ジャッキ5aの上端部にプーリ12を装着した
り該プーリ12に主ロープ6を巻き掛ける作業を行った
後に前記連結作業に移行する作業手順を採用しているの
で、昇降路1の中間部に中間作業床を仮設しなくとも据
付作業が円滑に行える。したがって、中間作業床の設置
作業および解体作業に多くの時間を要していた従来技術
と比べた場合、かご枠7を昇降させながら行う昇降路1
内の機器取付作業や配線作業(手順S17やS18)を
開始するまでに必要な作業時間が大幅に短縮できて、油
圧エレベータの据付作業が効率的に行えるようになって
おり、その分、工期の短縮化や据付コストの低減が促進
できるようになっている。
圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下部ジャッ
キ5bとの連結作業がかご枠7を足場として行え、且
つ、上部ジャッキ5aの上端部にプーリ12を装着した
り該プーリ12に主ロープ6を巻き掛ける作業を行った
後に前記連結作業に移行する作業手順を採用しているの
で、昇降路1の中間部に中間作業床を仮設しなくとも据
付作業が円滑に行える。したがって、中間作業床の設置
作業および解体作業に多くの時間を要していた従来技術
と比べた場合、かご枠7を昇降させながら行う昇降路1
内の機器取付作業や配線作業(手順S17やS18)を
開始するまでに必要な作業時間が大幅に短縮できて、油
圧エレベータの据付作業が効率的に行えるようになって
おり、その分、工期の短縮化や据付コストの低減が促進
できるようになっている。
【0016】次に、本発明による油圧エレベータの据付
方法の他の実施形態を、図12ないし図18に基づいて
説明する。ここで、図12はこの実施形態における作業
手順を示すフローチャート、図13は同実施形態でかご
枠および作業台を組み立てるとともに昇降路の全行程に
わたりガイドレールを連結した状態を示す説明図、図1
4は同実施形態でかご枠を吊り上げて仮固定した状態を
示す説明図、図15は同実施形態で下部ジャッキを設置
して上部ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図、図1
6は同実施形態で上部ジャッキと下部ジャッキとを連結
して主ロープの両端部を所定個所に取着した状態を示す
説明図、図17は同実施形態で油圧ジャッキ用のプラン
ジャレールを取り付けた状態を示す説明図、図18は同
実施形態でかご枠および作業台を昇降させている様子を
示す説明図である。
方法の他の実施形態を、図12ないし図18に基づいて
説明する。ここで、図12はこの実施形態における作業
手順を示すフローチャート、図13は同実施形態でかご
枠および作業台を組み立てるとともに昇降路の全行程に
わたりガイドレールを連結した状態を示す説明図、図1
4は同実施形態でかご枠を吊り上げて仮固定した状態を
示す説明図、図15は同実施形態で下部ジャッキを設置
して上部ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図、図1
6は同実施形態で上部ジャッキと下部ジャッキとを連結
して主ロープの両端部を所定個所に取着した状態を示す
説明図、図17は同実施形態で油圧ジャッキ用のプラン
ジャレールを取り付けた状態を示す説明図、図18は同
実施形態でかご枠および作業台を昇降させている様子を
示す説明図である。
【0017】本実施形態における据付方法の具体的な作
業手順について述べると、図12のフローチャートに示
すように、まず、手順S1として昇降路1の最上階位置
に作業床20を組み立てた後、手順S2として、昇降路
1の最上部に上部テンプレート21およびホイスト23
を設置するとともに、昇降路1の底部に下部テンプレー
ト22を設置する。次いで、手順S3として、上部テン
プレート21と下部テンプレート22との間にピアノ線
を張設した後、手順S4として、前記ピアノ線に基づい
て昇降路1の底部に芯出しした下部ガイドレール9a
を、ブラケット11を用いて昇降路1の壁面に固定し、
さらに手順S5として、下部ガイドレール9aに係合す
るかご枠7を組み立てる。なお、ここまでの作業手順は
前述した実施形態と同様である。
業手順について述べると、図12のフローチャートに示
すように、まず、手順S1として昇降路1の最上階位置
に作業床20を組み立てた後、手順S2として、昇降路
1の最上部に上部テンプレート21およびホイスト23
を設置するとともに、昇降路1の底部に下部テンプレー
ト22を設置する。次いで、手順S3として、上部テン
プレート21と下部テンプレート22との間にピアノ線
を張設した後、手順S4として、前記ピアノ線に基づい
て昇降路1の底部に芯出しした下部ガイドレール9a
を、ブラケット11を用いて昇降路1の壁面に固定し、
さらに手順S5として、下部ガイドレール9aに係合す
るかご枠7を組み立てる。なお、ここまでの作業手順は
前述した実施形態と同様である。
【0018】本実施形態では、手順S5に続く手順S6
として、図13に示すように、かご枠7の上部に作業台
24を組み立てる。この後、手順S7として、各レール
部材を連結しながらホイスト23で吊り上げることによ
り昇降路1の全行程にわたって連結せしめたガイドレー
ル9の上部を、作業床20を足場としながらブラケット
11を用いて昇降路1の壁面に仮固定し、さらに手順S
8として昇降路1の底部にジャッキ台2を芯出し固定し
た後、手順S9として、ホイスト23で吊り上げたかご
枠7を、予めガイドレール9の所定位置に装着しておい
たかご枠固定装置50にて支えることにより、図14に
示すように、上部ジャッキ5aと下部ジャッキ5bとの
連結作業が作業台24上で行える所望の高さ位置まで、
かご枠7を移動させて仮固定する。
として、図13に示すように、かご枠7の上部に作業台
24を組み立てる。この後、手順S7として、各レール
部材を連結しながらホイスト23で吊り上げることによ
り昇降路1の全行程にわたって連結せしめたガイドレー
ル9の上部を、作業床20を足場としながらブラケット
11を用いて昇降路1の壁面に仮固定し、さらに手順S
8として昇降路1の底部にジャッキ台2を芯出し固定し
た後、手順S9として、ホイスト23で吊り上げたかご
枠7を、予めガイドレール9の所定位置に装着しておい
たかご枠固定装置50にて支えることにより、図14に
示すように、上部ジャッキ5aと下部ジャッキ5bとの
連結作業が作業台24上で行える所望の高さ位置まで、
かご枠7を移動させて仮固定する。
【0019】こうしてかご枠7を固定装置50を用いて
所望の高さ位置に仮固定したなら、手順S10として、
ジャッキ台2に下部ジャッキ5bを立設する作業や、昇
降路1底部に仮置きした上部ジャッキ5aのプランジャ
5dに対して、ホイスト23で吊持したプーリ12を取
り付ける作業や、このプーリ12に主ロープ6を巻き掛
ける作業等を行う。次いで、手順S11として、図15
に示すように、プーリ12に主ロープ6を巻き掛けた状
態のまま、上部ジャッキ5aのシリンダ5cの上端部を
ジャッキ吊り装置26を介してホイスト23で吊り上げ
ていくことにより、この上部ジャッキ5aを下部ジャッ
キ5bの上方へ移動させるとともに、特開平7−355
52号公報に記載されているようなジャッキ接続雇を用
いて、上下両ジャッキ5a,5bのプランジャ5dどう
しの連結およびシリンダ5cどうしの連結を行うことに
より、油圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下
部ジャッキ5bとを接続し、その芯出し固定を行う。
所望の高さ位置に仮固定したなら、手順S10として、
ジャッキ台2に下部ジャッキ5bを立設する作業や、昇
降路1底部に仮置きした上部ジャッキ5aのプランジャ
5dに対して、ホイスト23で吊持したプーリ12を取
り付ける作業や、このプーリ12に主ロープ6を巻き掛
ける作業等を行う。次いで、手順S11として、図15
に示すように、プーリ12に主ロープ6を巻き掛けた状
態のまま、上部ジャッキ5aのシリンダ5cの上端部を
ジャッキ吊り装置26を介してホイスト23で吊り上げ
ていくことにより、この上部ジャッキ5aを下部ジャッ
キ5bの上方へ移動させるとともに、特開平7−355
52号公報に記載されているようなジャッキ接続雇を用
いて、上下両ジャッキ5a,5bのプランジャ5dどう
しの連結およびシリンダ5cどうしの連結を行うことに
より、油圧ジャッキ5を構成する上部ジャッキ5aと下
部ジャッキ5bとを接続し、その芯出し固定を行う。
【0020】この後、手順S12として図16に示すよ
うに、プーリ12に巻き掛けた主ロープ6の一端部を昇
降路1側に取着して他端部をかご枠7側に取着したな
ら、手順S13として、ホイスト23で吊り上げたプラ
ンジャレール8を、図17に示すようにブラケット10
を用いて昇降路1の壁面に仮固定するとともに、このプ
ランジャレール8に対してプーリ12の図示せぬガイド
装置を係合させる。そして、手順S14として油圧パワ
ーユニット4を設置した後、手順S15として、この油
圧パワーユニット4と油圧ジャッキ5とを油送管3を介
して接続するとともに、かご枠7上の作業台24に図示
せぬ仮設操作盤を装着して、この仮設操作盤と油圧パワ
ーユニット4との間に図示せぬ工事用ケーブルを配線す
る。しかる後、手順S16として昇降路1の上部の不要
になった作業床20を解体して除去してから、手順S1
7として、作業台24上の作業員が前記仮設操作盤を操
作して油圧ジャッキ5を動作させることにより、図18
に示すようにかご枠7を適宜昇降させながら、作業台2
4を足場としてプランジャレール8およびガイドレール
9の芯出し固定を順次行う。また、同じくかご枠7を適
宜昇降させながら、手順S18として出入口部品等の他
のエレベータ部品(昇降路内機器)の取付作業を行うと
ともに、手順S19として昇降路1内の配線作業や配管
作業を行う。そして、手順S20としてかご枠7上の作
業台24を解体して除去したなら、手順S21として図
示せぬ側板や天井等をかご枠7に取り付けるなどして乗
かごを組み立て、最後に手順S22として該乗かごの試
運転や調整を行って、油圧エレベータの据付作業を完了
させる。
うに、プーリ12に巻き掛けた主ロープ6の一端部を昇
降路1側に取着して他端部をかご枠7側に取着したな
ら、手順S13として、ホイスト23で吊り上げたプラ
ンジャレール8を、図17に示すようにブラケット10
を用いて昇降路1の壁面に仮固定するとともに、このプ
ランジャレール8に対してプーリ12の図示せぬガイド
装置を係合させる。そして、手順S14として油圧パワ
ーユニット4を設置した後、手順S15として、この油
圧パワーユニット4と油圧ジャッキ5とを油送管3を介
して接続するとともに、かご枠7上の作業台24に図示
せぬ仮設操作盤を装着して、この仮設操作盤と油圧パワ
ーユニット4との間に図示せぬ工事用ケーブルを配線す
る。しかる後、手順S16として昇降路1の上部の不要
になった作業床20を解体して除去してから、手順S1
7として、作業台24上の作業員が前記仮設操作盤を操
作して油圧ジャッキ5を動作させることにより、図18
に示すようにかご枠7を適宜昇降させながら、作業台2
4を足場としてプランジャレール8およびガイドレール
9の芯出し固定を順次行う。また、同じくかご枠7を適
宜昇降させながら、手順S18として出入口部品等の他
のエレベータ部品(昇降路内機器)の取付作業を行うと
ともに、手順S19として昇降路1内の配線作業や配管
作業を行う。そして、手順S20としてかご枠7上の作
業台24を解体して除去したなら、手順S21として図
示せぬ側板や天井等をかご枠7に取り付けるなどして乗
かごを組み立て、最後に手順S22として該乗かごの試
運転や調整を行って、油圧エレベータの据付作業を完了
させる。
【0021】上述したように、かご枠7上に作業台24
を仮設する本実施形態においても、先の実施形態と同様
に、昇降路1の中間部に中間作業床を仮設しなくとも据
付作業を円滑に行うことができる。
を仮設する本実施形態においても、先の実施形態と同様
に、昇降路1の中間部に中間作業床を仮設しなくとも据
付作業を円滑に行うことができる。
【0022】
【発明の効果】本発明による油圧エレベータの据付方法
は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載さ
れるような効果を奏する。
は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載さ
れるような効果を奏する。
【0023】上部ジャッキと下部ジャッキとの連結作業
をかご枠またはかご枠上の作業台を足場として行うこと
ができ、しかも連結後に上部ジャッキの上端部にプーリ
を装着したり該プーリに主ロープを巻き掛ける必要もな
くなるので、昇降路の中間部に中間作業床を仮設しなく
とも据付作業が円滑に行える。したがって、中間作業床
の設置作業および解体作業に多くの時間を要していた従
来技術に比べて、昇降路内機器の取付作業等に必要なか
ご枠の昇降運転が短時間で開始できて作業効率が大幅に
向上し、それゆえ、工期の短縮化や据付コストの低減が
促進できる。
をかご枠またはかご枠上の作業台を足場として行うこと
ができ、しかも連結後に上部ジャッキの上端部にプーリ
を装着したり該プーリに主ロープを巻き掛ける必要もな
くなるので、昇降路の中間部に中間作業床を仮設しなく
とも据付作業が円滑に行える。したがって、中間作業床
の設置作業および解体作業に多くの時間を要していた従
来技術に比べて、昇降路内機器の取付作業等に必要なか
ご枠の昇降運転が短時間で開始できて作業効率が大幅に
向上し、それゆえ、工期の短縮化や据付コストの低減が
促進できる。
【図1】本発明の第1の実施形態における作業手順を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図2】第1の実施形態で昇降路上部に作業床を設置し
てピアノ線を張設した状態を示す説明図である。
てピアノ線を張設した状態を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態で昇降路下部にガイドレールを
芯出し固定した状態を示す説明図である。
芯出し固定した状態を示す説明図である。
【図4】第1の実施形態でかご枠を組み立てるとともに
昇降路の全行程にわたりガイドレールを連結した状態を
示す説明図である。
昇降路の全行程にわたりガイドレールを連結した状態を
示す説明図である。
【図5】第1の実施形態でかご枠を吊り上げて仮固定し
た状態を示す説明図である。
た状態を示す説明図である。
【図6】第1の実施形態で下部ジャッキを設置して上部
ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図である。
ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図である。
【図7】第1の実施形態で上部ジャッキと下部ジャッキ
とを連結して主ロープの両端部を所定個所に取着した状
態を示す説明図である。
とを連結して主ロープの両端部を所定個所に取着した状
態を示す説明図である。
【図8】第1の実施形態で油圧ジャッキ用のプランジャ
レールを取り付けた状態を示す説明図である。
レールを取り付けた状態を示す説明図である。
【図9】第1の実施形態でかご枠を昇降させている様子
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図10】第1の実施形態でかご枠の仮固定に用いるか
ご枠固定装置の説明図である。
ご枠固定装置の説明図である。
【図11】図10に示すかご枠固定装置の詳細図であ
る。
る。
【図12】本発明の第2の実施形態における作業手順を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態でかご枠および作業台を組み
立てるとともに昇降路の全行程にわたりガイドレールを
連結した状態を示す説明図である。
立てるとともに昇降路の全行程にわたりガイドレールを
連結した状態を示す説明図である。
【図14】第2の実施形態でかご枠を吊り上げて仮固定
した状態を示す説明図である。
した状態を示す説明図である。
【図15】第2の実施形態で下部ジャッキを設置して上
部ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図である。
部ジャッキを吊り上げた状態を示す説明図である。
【図16】第2の実施形態で上部ジャッキと下部ジャッ
キとを連結して主ロープの両端部を所定個所に取着した
状態を示す説明図である。
キとを連結して主ロープの両端部を所定個所に取着した
状態を示す説明図である。
【図17】第2の実施形態で油圧ジャッキ用のプランジ
ャレールを取り付けた状態を示す説明図である。
ャレールを取り付けた状態を示す説明図である。
【図18】第2の実施形態でかご枠および作業台を昇降
させている様子を示す説明図である。
させている様子を示す説明図である。
1 昇降路 2 ジャッキ台 4 油圧パワーユニット 5 油圧ジャッキ 5a 上部ジャッキ 5b 下部ジャッキ 5c シリンダ 5d プランジャ 6 主ロープ 7 かご枠 8 プランジャレール 9 ガイドレール 12 プーリ 20 作業床 23 ホイスト(揚重装置) 24 作業台 25 ピアノ線 50 かご枠固定装置 51 背板部 51b 回動支持部材 52 把持部 53 支持部 53a 受け部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−245114(JP,A) 特開 平5−124778(JP,A) 特開 平4−129981(JP,A) 特開 平1−308384(JP,A) 特開 平2−225280(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 7/00 - 9/193
Claims (2)
- 【請求項1】 昇降路内に立設される油圧ジャッキと、
この油圧ジャッキのシリンダ内を摺動するプランジャの
上端部に装着されるプーリと、このプーリに巻き掛けら
れる主ロープと、この主ロープの一端部が取着されて前
記油圧ジャッキの動作に伴い昇降路内を昇降するかご枠
とを備え、このかご枠を足場として昇降路内機器の取付
作業等を行うようにした油圧エレベータの据付方法にお
いて、昇降路の下部に芯出しして固定したガイドレール
に対して係合する前記かご枠を組み立てて、昇降路の全
行程にわたって連結したガイドレールの上部を仮固定し
た後、前記油圧ジャッキを構成する上部ジャッキと下部
ジャッキとの連結作業が前記かご枠を足場として行える
位置まで、揚重装置により該かご枠を吊り上げて仮固定
するとともに、前記下部ジャッキを昇降路の下部に立設
し、次いで、予め前記プーリを装着した前記上部ジャッ
キを該プーリに前記主ロープを巻き掛けた状態で揚重装
置により吊り上げて、この上部ジャッキと前記下部ジャ
ッキとの連結作業を前記かご枠を足場として行い、しか
る後、前記主ロープの両端部を昇降路側と前記かご枠側
とに取り付けるともに、前記油圧ジャッキを動作可能な
状態となすことを特徴とする油圧エレベータの据付方
法。 - 【請求項2】 昇降路内に立設される油圧ジャッキと、
この油圧ジャッキのシリンダ内を摺動するプランジャの
上端部に装着されるプーリと、このプーリに巻き掛けら
れる主ロープと、この主ロープの一端部が取着されて前
記油圧ジャッキの動作に伴い昇降路内を昇降するかご枠
とを備え、このかご枠上に仮設された作業台を足場とし
て昇降路内機器の取付作業等を行うようにした油圧エレ
ベータの据付方法において、 昇降路の下部に芯出しして固定したガイドレールに対し
て係合する前記かご枠を組み立てて、このかご枠上に前
記作業台を仮設し、且つ、昇降路の全行程にわたって連
結したガイドレールの上部を仮固定した後、前記油圧ジ
ャッキを構成する上部ジャッキと下部ジャッキとの連結
作業が前記かご枠上または前記作業台上にて行える位置
まで、揚重装置により該かご枠を吊り上げて仮固定する
とともに、前記下部ジャッキを昇降路の下部に立設し、
次いで、予め前記プーリを装着した前記上部ジャッキを
該プーリに前記主ロープを巻き掛けた状態で揚重装置に
より吊り上げて、この上部ジャッキと前記下部ジャッキ
との連結作業を前記かご枠上または前記作業台上にて行
い、しかる後、前記主ロープの両端部を昇降路側と前記
かご枠側とに取り付けるともに、前記油圧ジャッキを動
作可能な状態となすことを特徴とする油圧エレベータの
据付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07160197A JP3347968B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 油圧エレベータの据付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07160197A JP3347968B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 油圧エレベータの据付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265147A JPH10265147A (ja) | 1998-10-06 |
JP3347968B2 true JP3347968B2 (ja) | 2002-11-20 |
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ID=13465351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP07160197A Expired - Fee Related JP3347968B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 油圧エレベータの据付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3347968B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5403525B2 (ja) * | 2011-11-30 | 2014-01-29 | 東芝エレベータ株式会社 | 連結構造 |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP07160197A patent/JP3347968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10265147A (ja) | 1998-10-06 |
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