JP3346416B2 - 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法

Info

Publication number
JP3346416B2
JP3346416B2 JP2001062328A JP2001062328A JP3346416B2 JP 3346416 B2 JP3346416 B2 JP 3346416B2 JP 2001062328 A JP2001062328 A JP 2001062328A JP 2001062328 A JP2001062328 A JP 2001062328A JP 3346416 B2 JP3346416 B2 JP 3346416B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersion
pigment
producing
photosensitive member
average particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001062328A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001290292A (ja
Inventor
滋 重本
秀介 野津
護 臨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=18921483&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3346416(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001062328A priority Critical patent/JP3346416B2/ja
Publication of JP2001290292A publication Critical patent/JP2001290292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3346416B2 publication Critical patent/JP3346416B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体用顔料
分散液の製造方法および該顔料分散液を用いた電子写真
感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、導電性基体上に感光
層を形成した基本構造を持っており、従来はこの感光層
としてセレンを用いたものが一般的で、その他無機光導
電物質として硫化カドミウムや酸化亜鉛等が知られてい
る。しかし、近年、有機光導電物質を用いた電子写真感
光体が、成膜性が良く塗工により生産できること、極め
て生産性が高くコストが安価であること、また、使用す
る有機顔料の増感剤の選択により、感色性が自在にコン
トロールできること等の利点を有し、幅広い検討がなさ
れている。特に有機光導電顔料を電荷発生層とし、光導
電性ポリマーや低分子の有機光導電物質等からなる電荷
輸送層を積層した機能分離型感光体の開発により、材料
選択の幅が大きく広がり、従来の有機電子写真感光体の
欠点とされてきた感度や耐久性も著しく改善された。
【0003】この様な機能分離型感光体は、電荷発生層
と電荷輸送層の少なくとも2層で形成されているため、
電荷発生層で光により生成したキャリアが電荷輸送層に
注入され、感光体の表面電荷を中和することにより静電
潜像が得られるが、その過程における電荷発生層の役割
は、極めて重要である。すなわち、キャリア発生量の多
さ、また、発生均一さ、さらに、発生したキャリアをい
かに効率良く電荷輸送層に注入するか、などの電気特
性、画像特性等の電子写真特性は、電荷発生層に負うと
ころが大きい。
【0004】一般的に、電荷発生層が均一かつ平滑に形
成されているほど電子写真特性は良好であると考えられ
ている。即ち感光体の電子写真特性は電荷発生物質であ
る有機顔料の結晶型および粒子サイズによって影響をう
ける。従来、電子写真用顔料分散液の製造方法として
は、有機顔料を数時間から十数時間にわたりバインダー
とともにボールミル、サンドグラインドミル、遊星ミ
ル、ロールミル、アトライター等で溶媒中に分散する方
法が一般的であり、分散条件の最適化を計れば一応の水
準までは微細化可能である。通常、電荷発生層は0.1
μm〜数μmの膜厚で形成されており、有機顔料の平均
粒径は0.5μm以下好ましくは0.1μm〜0.2μ
m程度に粉砕、分散する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機溶
媒中で結晶転移が起こりやすい有機顔料では、分散条件
のわずかなふれによって結晶型が変化し、分散液の経時
安定性が異なったり、電子写真特性も分散バッチにより
変動することもある。また、分散処理時間を長くした場
合には、粗大粒子は減少するが、既に微分散されていた
粒子は過度に分散されるため凝集性が増大し、分散中あ
るいは分散後において凝集粒子径が変化しやすく、分散
液安定性を著しく悪くする。さらにこのように長い分散
処理時間を必要とすることは生産性の面からも好ましく
ない。
【0006】したがって、有機顔料を電子写真用の電荷
発生層として使用する場合には、有機顔料の分散処理条
件に電子写真特性は大きく影響され、より安定した分散
方法が望まれているのが現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは電子
写真特性と有機顔料の分散処理条件の関係について詳細
に検討したところ、同じ所定の平均粒径の顔料分散液を
使用してもより短時間に分散を行なったもののほうが優
れた電子写真特性を示すことがわかった。ここでより短
時間に分散を進ませる手段として、ある特定の平均粒径
を持つ球形状粉砕媒体を用いることが有効であることを
見いだし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、1.少なくとも有機顔料粒子を
分散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法に
おいて、前記有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロ
シアニン系顔料粒子であり、当該有機顔料を溶媒中で平
均粒径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と
共に分散処理することを特徴とする電子写真感光体用顔
料分散液の製造方法、2.少なくとも有機顔料粒子を分
散してなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法にお
いて、当該有機顔料を溶媒中で平均粒径が0.4mm〜
0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に3時間から6時間
分散処理することを特徴とする電子写真感光体用顔料分
散液の製造方法、3.少なくとも有機顔料粒子を分散し
てなる電子写真感光体用顔料分散液の製造方法におい
て、前記有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロシア
ニン系顔料粒子であり、当該有機顔料を溶媒中で平均粒
径が0.4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に
3時間から6時間分散処理することを特徴とする電子写
真感光体用顔料分散液の製造方法、4.上述した電子写
真感光体用顔料分散液の製造方法によって得られた顔料
分散液を用いて感光層を形成することを特徴とする電子
写真感光体の製造方法により上記課題が解決される。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明で
は、有機顔料を溶媒中で特定の球形状微粉砕媒体と共に
分散処理することによって顔料を短時間で均一な分散液
とすることが可能である。特に微細な平均粒径が要求さ
れる電子写真用顔料分散液に含まれる電荷発生材料の分
散に対して有効な手段となる。
【0010】本発明で分散させる有機顔料としては、有
機光導電材料として使用し得るものであれば特に限定は
無い。例えばアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アン
トアントロン系顔料、キナクリドン系顔料、シアニン系
顔料、ピリリウム系顔料、チアピリリウム系顔料、イン
ジゴ系顔料、スクェアリック酸系顔料、多環キノン系顔
料等が挙げることができる。これらの中でも、アゾ系顔
料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料が
好ましく、特にビスアゾ系顔料、オキシチタニウムフタ
ロシアニンがこのましい。
【0011】これらの顔料を適当な有機溶剤、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系
溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系
溶剤、ジオキサン、テキラヒドロフラン等のエーテル系
溶剤、その他ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等
各種溶剤を分散媒として被分散液に調製する。この時に
結着剤としてバインダー樹脂を一緒に加えてもよいし、
顔料等と分散媒だけをあらかじめ分散した後、バインダ
ー樹脂を加えてもよい。バインダー樹脂としては、例え
ばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリカー
ボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプ
ロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステ
ル、セルロースエーテル等が挙げられる。有機顔料とバ
インダー樹脂との割合は特に制限はないが一般的にはバ
インダー樹脂100重量部に対して有機顔料5〜500
重量部の範囲から適当量選ぶことができる。また、この
分散液において有機顔料の濃度は0.1重量%から10
重量%の範囲で塗工方法に適した濃度として使用される
ことが好ましい。
【0012】また、本発明の顔料分散液は、必要に応じ
て電荷輸送材料またはその他の材料を含んでいても良
い。電荷輸送材料としては、例えばトリニトロフルオレ
ノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物
質、カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサ
ゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、
チアジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、
ヒドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘
導体、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖もしく
は側鎖に有する重合体等の電子供与性物質が挙げられ
る。電荷輸送材料とバインダー樹脂との割合はバインダ
ー樹脂100重量部に対して電荷輸送材料が5〜500
重量部の範囲より使用される。
【0013】分散処理方法としては例えばボールミル、
サンドグラインドミル、アトライター等の公知の撹拌ミ
ルを用いることができる。使用する球形状微粉砕媒体と
しては、例えば、ガラス、Al2 O3 、ZrO2 、ステ
ンレス、セラミックス等のビーズあるいはボール等が挙
げられ、分散処理中は化学変化あるいは物理変化を起さ
ず、分散処理後は容易に分離できるものであることが必
要である。
【0014】球形状微粉砕媒体の量は、被分散液の量に
対して容積比で0.5倍ないし5倍の範囲で通常使用さ
れる。また球形状微粉砕媒体の平均粒径としては0.4
〜0.8mmのものを用いることができ、特により小さ
い平均粒径の球形状微粉砕媒体がより短時間で均一な分
散液とするのに有効であるため、0.4〜0.6mmが
特に好ましい。分散処理時間は、適宜決めることができ
るが、分散終了時点で有機顔料の平均粒径が0.5μm
以下好ましくは0.1μm〜0.2μm程度になってい
ることが望ましい。なお、分散時間としては、3時間か
ら6時間が好ましい。
【0015】このようにして調製された顔料分散液を用
いて得た感光層は、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸
送層をこの順に積層させて感光層を形成した感光体、あ
るいは逆に電荷輸送層の上に電荷発生層を積層した感光
体、あるいは電荷輸送媒体中に電荷発生材料を分散した
いわゆる分散型の感光体等のいずれの感光体にも用いる
ことができる。通常、上記積層型の電荷発生層または分
散型感光体の感光層形成に用いられる。
【0016】顔料分散液の塗工は、ディップコーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピンコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング
法、ブレードコーティング法、ローラーカーテンコーテ
ィング法等を用いて行なうことができる。乾燥は、室温
における指触乾燥後、加熱乾燥をする方が好ましい。加
熱乾燥は、30℃〜200℃の温度で5分〜2時間の範
囲で静止または送風下で行なうことができる。
【0017】電荷発生層の膜厚は電荷輸送層と積層させ
て感光層を形成する場合0.1μm〜10μmの範囲が
好適であり電荷輸送層の膜厚は5μm〜60μmが好適
である。分散型感光体の場合の膜厚は5μm〜60μm
が好適である。電荷輸送層を設ける場合、そこに使用さ
れる電荷輸送材料としては、前記電荷輸送材料として例
示した材料を使用することができる。これら電荷輸送材
料とともに必要に応じてバインダー樹脂が配合される。
バインダー樹脂としては、例えば前記バインダー樹脂と
して例示したものを使用することができる。感光層に
は、必要に応じて塗布性を改善するためのレベリング剤
や酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を混合してもよ
い。
【0018】感光層は、導電性支持体上に設けられるが
導電性支持体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、
ニッケル等の金属材料、表面にアルミニウム、銅、パラ
ジウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性層を設け
たポリエステルフィルム、紙、ガラス等の絶縁性支持体
が使用される。導電性支持体と感光層の間には通常使用
されるような公知のバリアー層が設けられていてもよ
い。
【0019】バリアー層としては、例えばアルミニウム
陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム
等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラ
チン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミ
ド等の有機層が使用される。バリアー層の膜厚は0.1
μm〜20μmの範囲が好ましく、0.1μm〜10μ
mの範囲で使用されるのが最も効果的である。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法により有機顔料を溶媒中で
特定の球形状微粉砕媒体と共に分散処理することにより
好ましい平均粒径の有機顔料を短時間で得ることができ
る。又比較的短時間で所定の平均粒径を有する顔料分散
液を得、該顔料分散液を用いて電子写真感光体を製造す
ることにより、高感度の電子写真感光体を得ることがで
きる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 〔実施例1〕次式(1)に示す構造のオキシチタニウム
フタロシアニン4重量部に
【0022】
【化1】
【0023】1,2−ジメトキシエタン60重量部を加
え、サンドミル装置に供給して粉砕した。続いて、被分
散液と等容積の平均粒径0.4mmガラスビーズを用い
3時間分散処理を行ない、顔料平均粒径が0.20μm
のオキシチタニウムフタロシアニン顔料を得た。次にポ
リビニルブチラール樹脂2重量部の1%1,2−ジメト
キシエタン溶液と混合して顔料分散液を調製した。
【0024】この顔料分散液をポリエステルフィルム上
に蒸着したアルミニウム蒸着面にバーコータにより乾燥
後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を設け
た。次にこの電荷発生層の上に次式(2)に示すヒドラ
ゾン化合物56重量部と次式(3)に示すヒドラゾン化
合物14重量部および次式(4)に示すシアノ化合物
1.5重量部
【0025】
【化2】
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】
【0028】およびポリカーボネート樹脂100重量部
を1,4−ジオキサン1000重量部に溶解させた液を
フィルムアプリケータにより塗布し、乾燥後の膜厚が1
7μmとなるように電荷輸送層を設け、感光体を得た。
【0029】〔実施例2〕実施例1において用いた0.
4mmガラスビーズに代えて平均粒径0.6mmガラス
ビーズを用い6時間分散処理を行ない、顔料平均粒径が
0.20μmのオキシチタニウムフタロシアニン顔料を
得た以外は実施例1と同様にして分散液を調製した。ま
た、この分散液から実施例1と同様にして感光体を作成
した。
【0030】〔比較例1〕実施例1において用いた0.
6mmガラスビーズに代えて平均粒径1.2mmガラス
ビースを用い10時間分散処理を行ない顔料平均粒径が
0.21μmのオキシチタニウムフタロシアニン顔料を
得た以外は実施例1と同様にして分散液を調製した。ま
た、この分散液から実施例1と同様にして感光体を作成
した。
【0031】比較例2 実施例1において用いた0.6mmガラスビースに代え
て平均粒径1.2mmガラスビーズを用い4時間分散処
理を行ない顔料平均粒径が0.65μmのオキシチタニ
ウムフタロシアニン顔料を得た以外は実施例1と同様に
して分散液を調製した。また、この分散液から実施例1
と同様にして感光体を作成した。
【0032】実施例1、実施例2、比較例1および比較
例2の顔料の平均粒径は、堀場製作所(株)製粒度分布
測定装置「CAPA−500」を用いて調べた。さら
に、上記各例で得られた感光体は、初期電気特性として
半減露光量を静電複写紙試験装置(川口電気製作所製、
EPA−8100)を用いて測定した。その結果を表1
に示す。
【0033】
【表1】 表1 ガラスビーズの 分散処理 有機顔料の 感光体の 平 均 粒 径 時 間 平均粒径 半減露光量 (mm) (hour) (μm) (lux・sec) 実施例1 0.4 3 0.20 0.58 実施例2 0.6 6 0.20 0.63 比較例1 1.2 10 0.21 0.65 比較例2 1.2 4 0.65 0.70
【0034】表1の結果から、本発明によれば、分散処
理時間が著しく短縮され、同じ分散処理時間の下ではよ
り小さい平均粒径をもつビーズを使用することが有効で
あることがわかり、また、平均粒径の小さなビーズを用
いて調製した分散液すなわち短時間に分散を進ませた分
散液のほうが、優れた感度を有する感光体を得ることが
できることがわかる。
【0035】〔実施例3〕下記構造式のビスアゾ顔料4
重量部に
【0036】
【化5】
【0037】1,2−ジメトキシエタン60重量部を加
え、サンドミル装置に供給して粉砕した。続いて、被分
散液と等容積の平均粒径0.5mmガラスビーズを用い
3時間分散処理を行ない、顔料平均粒径が0.11μm
のビスアゾ顔料を得た。次にポリビニルブチラール樹脂
2重量部の1%1,2−ジメトキシエタン溶液と混合し
て顔料分散液を調製した。また、この分散液から実施例
1と同様にして感光体を作成した。
【0038】〔実施例4〕実施例3において用いた0.
5mmガラスビーズに代えて平均粒径0.8mmガラス
ビーズを用い3時間分散処理を行ない顔料平均粒径が
0.13μmのアゾビス顔料を得た以外は実施例3と同
様にして分散液を調製した。また、この分散液から実施
例1と同様にして感光体を作成した。
【0039】〔比較例3〕実施例3において用いた0.
5mmガラスビーズに代えて1.0mmガラスビースを
用い4時間分散処理を行ない顔料平均粒径が0.12μ
mのアゾビス顔料を得た以外は実施例3と同様にして分
散液を調製した。また、この分散液から実施例1と同様
にして感光体を作成した。
【0040】〔比較例4〕実施例3において用いた0.
5mmガラスビーズに代えて平均粒径1.0mmガラス
ビーズを用い2時間分散処理を行ない顔料平均粒径が
0.40μmのアゾビス顔料を得た以外は実施例3と同
様にして分散液を調製した。また、この分散液から実施
例1と同様にして感光体を作成した。
【0041】実施例3、実施例4、比較例3および比較
例4の顔料の平均粒径は、堀場製作所(株)製粒度分布
測定装置「CAPA−500」を用いて調べた。さら
に、上記各例で得られた感光体は、初期電気特性として
半減露光量を静電複写紙試験装置(川口電気製作所製、
EPA−8100)を用いて測定した。その結果を表2
に示す。
【0042】
【表2】 表2 ガラスビーズの 分散処理 有機顔料の 感光体の 平 均 粒 径 時 間 平均粒径 半減露光量 (mm) (hour) (μm) (lux・sec) 実施例3 0.5 3 0.11 1.64 実施例4 0.8 3 0.13 1.97 比較例3 1.0 4 0.12 2.42 比較例4 1.0 2 0.40 2.43
【0043】表2の結果から、本発明によれば、分散処
理時間が著しく短縮され、同じ分散処理時間の下ではよ
り小さな平均粒径をもつビーズを使用することが有効で
あることがわかり、また、平均粒径の小さなビーズを用
いて調製した分散液すなわち短時間に分散を進ませた分
散液のほうが、優れた感度を有する感光体を得ることが
できることがわかる。
【0044】以上で明らかなように、本発明は、有機顔
料を溶媒中で特定の球形状微粉砕媒体と共に分散処理す
る顔料分散液製造方法において、平均粒径が0.4mm
〜0.8mmの球形状微粉砕媒体を用いることにより高
い生産性すなわち短時間で顔料分散液を得ることがで
き、該顔料分散液を用いて電子写真感光体を製造するこ
とにより、高感度の電子写真感光体を提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09B 67/20 C09B 67/20 E 67/46 67/46 A (56)参考文献 特開 平3−143538(JP,A) 特開 平1−174565(JP,A) 特開 昭63−304265(JP,A) 特開 平3−250060(JP,A) 特開 平3−54265(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 102 G03G 5/06 340 G03G 5/06 370

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機顔料粒子を分散してなる
    電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において、前記
    有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロシアニン系顔
    料粒子であり、当該有機顔料を溶媒中で平均粒径が0.
    4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に分散処理
    することを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも有機顔料粒子を分散してなる
    電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において、当該
    有機顔料を溶媒中で平均粒径が0.4mm〜0.8mm
    の球形状微粉砕媒体と共に3時間から6時間分散処理す
    ることを特徴とする電子写真感光体用顔料分散液の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも有機顔料粒子を分散してなる
    電子写真感光体用顔料分散液の製造方法において、前記
    有機顔料粒子がアゾ系顔料粒子又はフタロシアニン系顔
    料粒子であり、当該有機顔料を溶媒中で平均粒径が0.
    4mm〜0.8mmの球形状微粉砕媒体と共に3時間か
    ら6時間分散処理することを特徴とする電子写真感光体
    用顔料分散液の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載された電子写真感光体用顔料分散液の製造方法によっ
    て得られた顔料分散液を用いて感光層を形成することを
    特徴とする電子写真感光体の製造方法。
JP2001062328A 2001-03-06 2001-03-06 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法 Expired - Lifetime JP3346416B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001062328A JP3346416B2 (ja) 2001-03-06 2001-03-06 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001062328A JP3346416B2 (ja) 2001-03-06 2001-03-06 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19707292A Division JP3302408B2 (ja) 1992-07-23 1992-07-23 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001290292A JP2001290292A (ja) 2001-10-19
JP3346416B2 true JP3346416B2 (ja) 2002-11-18

Family

ID=18921483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001062328A Expired - Lifetime JP3346416B2 (ja) 2001-03-06 2001-03-06 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3346416B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7419751B2 (en) 2002-06-13 2008-09-02 Ricoh Company, Ltd. Titanylphthalocyanine crystal and method of producing the titanylphthalocyanine crystal, and electrophotographic photoreceptor, method, apparatus and process cartridge using the titanylphthalocyanine crystal
JP3917087B2 (ja) * 2003-02-17 2007-05-23 株式会社リコー 分散液の作製方法、電子写真感光体、画像形成装置および画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2005189821A (ja) * 2003-12-01 2005-07-14 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ
US8906586B2 (en) 2006-05-18 2014-12-09 Mitsubishi Chemical Corporation Coating fluid for photosensitive-layer formation, process for producing the same, photoreceptor produced with the coating fluid, image-forming apparatus employing the photoreceptor, and electrophotographic cartridge employing the photoreceptor
CN101443708A (zh) 2006-05-18 2009-05-27 三菱化学株式会社 底涂层形成用涂布液、底涂层形成用涂布液的制造方法、电子照相感光体、成像装置和电子照相盒
WO2007135987A1 (ja) 2006-05-18 2007-11-29 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体、画像形成装置及び電子写真カートリッジ
CN101443709A (zh) 2006-05-19 2009-05-27 三菱化学株式会社 底涂层形成用涂布液、具有涂布该涂布液而成的底涂层的感光体、使用该感光体的成像装置和使用该感光体的电子照相盒

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63304265A (ja) * 1987-06-04 1988-12-12 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体
JPH01174565A (ja) * 1987-12-28 1989-07-11 Konica Corp 顔料分散液
JPH075851B2 (ja) * 1989-07-21 1995-01-25 キヤノン株式会社 オキシチタニウムフタロシアニン、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体
JP2797266B2 (ja) * 1989-10-26 1998-09-17 キヤノン株式会社 バッチ式湿式分散装置及びそれを用いる電子写真感光体塗工液の分散方法
JP2911613B2 (ja) * 1989-12-08 1999-06-23 キヤノン株式会社 オキシチタニウムフタロシアニンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001290292A (ja) 2001-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3123184B2 (ja) ジクロロスズフタロシアニンの新規な結晶とその製造方法、およびそれを用いた電子写真感光体
JP3166293B2 (ja) ヒドロキシガリウムフタロシアニンの新規な結晶、その新規な結晶よりなる光導電材料およびそれを用いた電子写真感光体
JP3166283B2 (ja) ヒドロキシガリウムフタロシアニンの新規な結晶の製造方法
JP3123185B2 (ja) クロロガリウムフタロシアニンの新規な結晶、その新規な結晶よりなる光導電材料及びそれを用いた電子写真感光体
JPH05140472A (ja) 新規なジクロロスズフタロシアニン結晶の製造方法及びその結晶を用いた電子写真感光体
JPH0228265A (ja) フタロシアニン結晶の製造方法
JP3346416B2 (ja) 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法
JP3302408B2 (ja) 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法および電子写真感光体の製造方法
JP2775832B2 (ja) X形無金属フタロシアニン組成物、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体
JP2861090B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3225172B2 (ja) 電子写真感光体用下引き塗液の製造方法及びそれを用いた電子写真感光体
JPH0560867B2 (ja)
JP3084882B2 (ja) 電子写真感光体
JPH1130871A (ja) 電子写真感光体用顔料分散液の製造方法
JP2701893B2 (ja) 電子写真感光体及びその製造方法
JP3296438B2 (ja) 無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体
JP2000221701A (ja) 電子写真感光体製造用塗布液及びその塗布液を用いた電子写真感光体
JP2000258941A (ja) 電子写真感光体製造用塗布液及びその塗布液を用いた電子写真感光体
JPH0549103B2 (ja)
JP3333977B2 (ja) 電子写真感光体
JP2861165B2 (ja) 電子写真感光体
JPH0477906B2 (ja)
JPH0743919A (ja) 電子写真感光体
JPH04350662A (ja) 電子写真用感光体およびその製造方法
JPH07199500A (ja) 単層型電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070906

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080906

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080906

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090906

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090906

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100906

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110906

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120906

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term