JP3340834B2 - 緩衝装置付き自転車フレーム - Google Patents

緩衝装置付き自転車フレーム

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JP3340834B2
JP3340834B2 JP4570394A JP4570394A JP3340834B2 JP 3340834 B2 JP3340834 B2 JP 3340834B2 JP 4570394 A JP4570394 A JP 4570394A JP 4570394 A JP4570394 A JP 4570394A JP 3340834 B2 JP3340834 B2 JP 3340834B2
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pipe
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寛 轟
信秋 島田
謙一 高井
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ブリヂストンサイクル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緩衝装置を付した自転
車のフレームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、例えば実公
昭49−42587号公報および特表平5−50283
7号公報に開示されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の技術に
は、下記のような問題点がある。すなわち、この従来の
自転車フレームは、クランク(ギヤ駆動)軸を保持する
ハンガーパイプの後方に略三角形状の後フレームをピン
連結しているため、ペダルを踏んでクランクギヤに駆動
力を加えた時に、チェーン張力によって、略三角形状の
後フレームがクランク軸回りに回動しようとするトルク
が作用する。すなわちこの従来装置では、駆動エネルギ
ーの一部が、後フレームを介して搭乗者の体重に自転車
の重量を加えたものを上下動させるための仕事(エネル
ギー)に使われてしまうから、これがパワーロスに繋が
るという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ため、請求項1記載の本発明においては、ヘッドパイプ
とメインパイプからなる前フレームを一体的に形成し、
立パイプとハンガーパイプとチェーンステーと後爪とバ
ックホークを一体的に結合して後フレームを形成し、前
記立パイプの中間部近傍で、クランク軸と平行な連結軸
を有するジョイント部を介して前記前フレームと後フレ
ームとを回動自在に連結し、この前フレームと後フレー
ムの下端部との間にショックアブソーバーを介装して緩
衝装置付き自転車フレームを構成する。
【0005】また前記した自転車フレームにおいて、前
後フレームのジョイント部が立パイプの中心軸より前方
に位置すると共に、このジョイント部が自転車の駆動チ
ェーンの引張側チェーンラインから上方に位置するよう
にして緩衝装置付き自転車フレームを構成する。
【0006】また前記した自転車フレームにおいて、前
後フレームのジョイント部が立パイプの中心軸より後方
に位置すると共に、このジョイント部が自転車の駆動チ
ェーンの引張側チェーンラインから上方に位置するよう
にして緩衝装置付き自転車フレームを構成する。
【0007】また請求項4記載の本発明においては、ヘ
ッドパイプと上部立パイプとを連結部材により一体的に
結合して前フレームを形成し、下部立パイプとハンガー
パイプとバックホークと後爪と、前記下部立パイプとバ
ックホーク間の連結部材を一体的に結合して後フレーム
を形成し、この後フレームの連結部材を自転車の駆動チ
ェーンの引張側チェーンラインから上方に位置させ、前
記上部立パイプの下端部および前記下部立パイプの上端
部の近傍でクランク軸と平行な連結軸を有するジョイン
ト部を介して前記前フレームと後フレームとを回動自在
に連結し、このジョイント部が前記引張側チェーンライ
ンから上方に位置すると共に、前記前フレームと後フレ
ームとの間にショックアブソーバーを介装して緩衝装置
付き自転車フレームを構成する。
【0008】そして請求項5記載の本発明においては、
ヘッドパイプと上部立パイプとを連結部材により一体的
に結合して前フレームを形成し、下部立パイプとハンガ
ーパイプとバックホークと後爪をモノコック構造によっ
て略L型に一体的に成形して後フレームを形成し、前記
上部立パイプの下端部および前記下部立パイプの上端部
の近傍でクランク軸と平行な連結軸を有するジョイント
部を介して前記前フレームと後フレームとを回動自在に
連結し、このジョイント部が自転車の駆動チェーンの引
張側チェーンラインから上方に位置すると共に、前記前
フレームと後フレームとの間にショックアブソーバーを
介装して緩衝装置付き自転車フレームを構成する。
【0009】
【作用】上述のように本発明においては、後フレームを
剛構造的に一体に形成し、この後フレーム内にクランク
軸を支持するハンガーパイプおよび後車軸を支持する後
爪を設けたから、ペダル踏み込み時においても、チェー
ンテンションによるハンガー回りの回転力が発生しない
ため、前記した従来装置に生じたパワーロスも発生しな
い。
【0010】また本発明の自転車フレームは、前フレー
ムと後フレームに二分割され、そのジョイント部が略車
体重心軸近傍にあるので、前輪および後輪のショック入
力に対して十分な緩衝効果が得られる。また、構造がシ
ンプルで、組立性も容易であり、軽量化にも有利であ
る。
【0011】また本発明において、請求項1のように、
ヘッドパイプとメインパイプからなる前フレームを一体
的に形成すると共に、立パイプとハンガーパイプとチェ
ーンステーと後爪とバックホークを一体的に結合して後
フレームを形成し、前記立パイプの中間部近傍で、クラ
ンク軸と平行な連結軸を有するジョイント部を設け、前
フレームと後フレームの下端部との間にショックアブソ
ーバーを介装したものは、特に後フレームの剛性が大
で、組立も容易である。
【0012】また本発明において、請求項4のように、
後フレームの下部立パイプとバックホークの連結部材
を、自転車の駆動チェーンの引張側チェーンラインから
上方に位置させた構成としたものは、上述の作用効果に
加えて、後爪やハンガーパイプが下方に突出した形状で
前記連結部材とチェーンは干渉しない構造であるから、
チェーンを途中で切り離すことなく、環状のままであっ
ても、チェーンの着脱が容易に出来る。したがって、後
輪の着脱も容易であり、組立作業性が向上すると共に、
特に軽快車型のパンク修理時には、チェーンを途中で切
り離すことなく後輪の離脱が容易にできるので便利であ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を説明す
る。図1,2,4は、それぞれ本発明を適用した自転車
を示すもので、図中1は前輪,2は前ホーク,3はヘッ
ドパイプ,4はハンドル,5はハンガーパイプ,6はク
ランク軸,7はクランクアーム,8はペダル,9はクラ
ンクギヤ,10は後輪,11は後車軸,12は後爪,1
3はスプロケット,14は自転車の駆動チェーン,14
aはその引張側チェーンライン,14bは弛み側チェー
ンライン,15はシートポスト,16はサドルである。
【0014】図1および図2は、本発明の第1実施例を
示すもので、本実施例においては、ヘッドパイプ3とメ
インパイプ17からなる前フレームFを一体的に形成
し、立パイプ18とハンガーパイプ5とチェーンステー
19と後爪12とバックホーク20を一体的に結合して
後フレームRを形成し、前記立パイプ18の中間部近傍
で、クランク軸6と平行な連結軸21を有するジョイン
ト部22を介して前記前フレームFと後フレームRとを
回動自在に連結し、この前フレームFのメインパイプ1
7の中間部と後フレームRの立パイプ18の下端部との
間にショックアブソーバー23を介装する。
【0015】図中24はメインパイプ17に突設したブ
ラケット,25はそのブラケット24とショックアブソ
ーバー23との連結ピン,26は立パイプ18に突設し
たブラケット,27はそのブラケット26とショックア
ブソーバー23との連結ピンである。また、この実施例
では、前フレームFと後フレームRとのジョイント部2
2を立パイプ18の中心軸より前方に位置させると共
に、このジョイント部22が自転車の駆動チェーン14
の引張側チェーンライン14aより上方に位置させてあ
る。
【0016】図3は本発明の第2実施例を示す自転車フ
レームを示すもので、図中前記符号と同一の符号は同等
のものを示している。この第2実施例は、前記第1実施
例と略同様の構成であるが、バックホーク20の上端を
立パイプ18の上端部に結合した点と、ジョイント部2
2を立パイプ18の中心軸より後方に位置させた点が異
なっている。その他の構成は第1実施例のものと同様で
ある。
【0017】また図4〜図6は、本発明の第3実施例を
示すもので、本実施例では、ヘッドパイプ3と上部立パ
イプ28とをメインパイプ状の連結部材29により一体
的に結合して前フレームFを形成し、下部立パイプ30
とハンガーパイプ5とバックホーク20と後爪12と、
前記下部立パイプ30とバックホーク20間の連結部材
31を一体的に結合して後フレームRを形成し、この後
フレームRの連結部材31を自転車の駆動チェーン14
の引張側チェーンライン14aから上方に位置させ、前
記上部立パイプ28の下端部および前記下部立パイプ3
0の上端部の近傍でクランク軸6と平行な連結軸21を
有するジョイント部22を介して前記前フレームFと後
フレームRとを回動自在に連結し、このジョイント部2
2が前記引張側チェーンライン14aから上方に位置す
ると共に、前記前フレームFと後フレームRとの間にシ
ョックアブソーバー23を介装する。なお、その他前記
符号と同一の符号は同等のものを示している。
【0018】また図7は、本発明の第4実施例を示すも
ので、本実施例では、ヘッドパイプ3と上部立パイプ2
8とを連結部材である上パイプ32と下パイプ33によ
り一体的に結合して前フレームFを形成し、下部立パイ
プ30とハンガーパイプ5とバックホーク20と後爪1
2をモノコック構造によって略L型に一体的に成形して
後フレームRを形成し、前記上部立パイプ28の下端部
および前記下部立パイプ30の上端部の近傍で、クラン
ク軸6と平行な連結軸21を有するジョイント部22を
介して前記前フレームFと後フレームRとを回動自在に
連結し、このジョイント部22が自転車の駆動チェーン
14の引張側チェーンライン14aから上方に位置する
と共に、前記前フレームFと後フレームRとの間にショ
ックアブソーバー23を介装する。なお、前記符号と同
一の符号は同等のものを示している。
【0019】本発明の自転車フレームは上述のように構
成したから、図1に示す自転車が走行中に、前輪1が障
害物D1 に衝突すると、その段差の乗り上げ時に前輪1
はジョイント部22の軸21を支点として矢印A1 のよ
うに斜上方に回動し、この時ショックアブソーバー23
は矢印A2 の方向に伸長して衝撃入力を吸収する。
【0020】また図2に示す自転車が走行中に、後輪1
0が障害物D2 に衝突すると、その段差の乗り上げ時に
後車軸11が矢印B1 のようにジョイント部22の軸2
1を支点として斜上方に回動し、この時ショックアブソ
ーバー23は矢印B2 の方向に伸長して衝撃入力を吸収
する。この作用は図4の場合も同様であり、本発明の自
転車フレームは、いずれの場合も前後輪共に十分な緩衝
効果が得られる。
【0021】また図4〜図7に示した自転車フレームに
は、チェーンステー19がなく、連結部材31もチェー
ン14の引張側チェーンライン14aの上方に位置し
て、チェーン14と干渉しないようにしてあるから、後
輪10を外す場合にも図5に示すように、エンドレスチ
ェーン14を切り離すことなく車体から外すことができ
る。したがってこのようにした場合は、後輪の着脱が容
易になり、組立作業性が向上すると共に、特に軽快車型
のパンク修理時には、チェーンを途中で切り離すことな
く後輪の離脱が容易にできるので便利である。
【0022】
【発明の効果】上述のように本発明においては、後フレ
ームRを剛構造的に一体に形成し、この後フレームR内
にクランク軸6を支持するハンガーパイプ5および後車
軸11を支持する後爪12を設けたから、ペダル踏み込
み時においても、チェーンテンションによるハンガー回
りの回転力が発生しないため、前記した従来装置に生じ
たパワーロスが発生しないという効果が得られる。
【0023】また本発明の自転車フレームは、前フレー
ムFと後フレームRに二分割され、そのジョイント部2
2が略車体重心軸近傍にあるので、前輪1および後輪1
0のショック入力に対して十分な緩衝効果が得られる。
また、構造がシンプルで、組立性も容易であり、軽量化
にも有利であるという効果が得られる。
【0024】そして本発明において、ヘッドパイプ3と
メインパイプ17からなる前フレームFを一体的に形成
すると共に、立パイプ18とハンガーパイプ5とチェー
ンステー19と後爪12とバックホーク20を一体的に
結合して後フレームRを形成し、前記立パイプ18の中
間部近傍で、クランク軸6と平行な連結軸21を有する
ジョイント部22を設け、この前フレームFと後フレー
ムRの下端部との間にショックアブソーバー23を介装
したものは、特に後フレームRの剛性が大で、組立も容
易であるという効果が得られる。
【0025】また本発明において、後フレームRの下部
立パイプ30とバックホーク20の連結部材31を、自
転車の駆動チェーン14の引張側チェーンライン14a
から上方に位置させた構成としたものは、上述の作用効
果に加えて、後爪12やハンガーパイプ5が下方に突出
した形状で、前記連結部材31とチェーン14は干渉し
ない構造であるから、チェーン14を途中で切り離すこ
となく、環状のままであっても、チェーン14の着脱が
容易に出来る。したがって、後輪10の着脱も容易であ
り、組立作業性が向上すると共に、特に軽快車型のパン
ク修理時には、チェーン14を途中で切り離すことなく
後輪10の離脱が容易にできるので便利であるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の自転車フレームを有す
る自転車の全体を示す側面図である。
【図2】 図1の自転車の後輪の緩衝作用を示す側面図
である。
【図3】 本発明の第2実施例の自転車フレームの側面
図である。
【図4】 本発明の第3実施例の自転車フレームを有す
る自転車の全体を示す側面図である。
【図5】 図4の自転車フレームの分解状態を示す側面
図である。
【図6】 図4の自転車フレームの側面図である。
【図7】 本発明の第4実施例の自転車フレームの側面
図である。
【符号の説明】
1 前輪 2 前ホーク 3 ヘッドパイプ 4 ハンドル 5 ハンガーパイプ 6 クランク軸 7 クランクアーム 8 ペダル 9 クランクギヤ 10 後輪 11 後車軸 12 後爪 13 スプロケット 14 チェーン 14a 引張側チェーンライン 14b 弛み側チェーンライン 15 シートポスト 16 サドル 17 メインパイプ 18 立パイプ 19 チェーンステー 20 バックホーク 21 連結軸(軸) 22 ジョイント部 23 ショックアブソーバー 24 ブラケット 25 連結ピン 26 ブラケット 27 連結ピン 28 上部立パイプ 29 連結部材 30 下部立パイプ 31 連結部材 32 上パイプ 33 下パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭53−101650(JP,U) 実公 昭27−213(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62K 19/34 B62K 25/12 B62K 25/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドパイプとメインパイプからなる前
    フレームを一体的に形成し、 立パイプとハンガーパイプとチェーンステーと後爪とバ
    ックホークを一体的に結合して後フレームを形成し、 前記立パイプの中間部近傍で、クランク軸と平行な連結
    軸を有するジョイント部を介して前記前フレームと後フ
    レームとを回動自在に連結し、 この前フレームと後フレームの下端部との間にショック
    アブソーバーを介装したことを特徴とする緩衝装置付き
    自転車フレーム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自転車フレームにおい
    て、 前後フレームのジョイント部が立パイプの中心軸より前
    方に位置すると共に、このジョイント部が自転車の駆動
    チェーンの引張側チェーンラインから上方に位置するこ
    とを特徴とする緩衝装置付き自転車フレーム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自転車フレームにおい
    て、 前後フレームのジョイント部が立パイプの中心軸より後
    方に位置すると共に、このジョイント部が自転車の駆動
    チェーンの引張側チェーンラインから上方に位置するこ
    とを特徴とする緩衝装置付き自転車フレーム。
  4. 【請求項4】 ヘッドパイプと上部立パイプとを連結部
    材により一体的に結合して前フレームを形成し、 下部立パイプとハンガーパイプとバックホークと後爪
    と、前記下部立パイプとバックホーク間の連結部材を一
    体的に結合して後フレームを形成し、 この後フレームの連結部材を自転車の駆動チェーンの引
    張側チェーンラインから上方に位置させ、 前記上部立パイプの下端部および前記下部立パイプの上
    端部の近傍でクランク軸と平行な連結軸を有するジョイ
    ント部を介して前記前フレームと後フレームとを回動自
    在に連結し、 このジョイント部が前記引張側チェーンラインから上方
    に位置すると共に、前記前フレームと後フレームとの間
    にショックアブソーバーを介装したことを特徴とする緩
    衝装置付き自転車フレーム。
  5. 【請求項5】 ヘッドパイプと上部立パイプとを連結部
    材により一体的に結合して前フレームを形成し、 下部立パイプとハンガーパイプとバックホークと後爪を
    モノコック構造によって略L型に一体的に成形して後フ
    レームを形成し、 前記上部立パイプの下端部および前記下部立パイプの上
    端部の近傍でクランク軸と平行な連結軸を有するジョイ
    ント部を介して前記前フレームと後フレームとを回動自
    在に連結し、 このジョイント部が自転車の駆動チェーンの引張側チェ
    ーンラインから上方に位置すると共に、前記前フレーム
    と後フレームとの間にショックアブソーバーを介装した
    ことを特徴とする緩衝装置付き自転車フレーム。
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