JP3327501B2 - 感熱磁気記録媒体 - Google Patents

感熱磁気記録媒体

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JP3327501B2 JP32758294A JP32758294A JP3327501B2 JP 3327501 B2 JP3327501 B2 JP 3327501B2 JP 32758294 A JP32758294 A JP 32758294A JP 32758294 A JP32758294 A JP 32758294A JP 3327501 B2 JP3327501 B2 JP 3327501B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱磁気記録媒体に関
し、特に、薄い隠蔽層で白色性、密着性を向上させた感
熱磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】IDカード、プリペイドカード等の各種
カードにおいては、たとえば磁気記録に加えて残高等の
表示のため、感熱記録が行われている。感熱記録は現像
が不要で発色濃度が高く安価であることから、広く利用
されている。このように磁気記録に加えて感熱記録を用
いることにより利用者に記録情報の目視を可能としてい
る。
【0003】磁気記録に加えて感熱記録を行うカード等
においては、磁気記録層上にロイコ染料を含有する感熱
記録層を設け、感熱記録層をサーマルヘッドによって発
色させるものがよく知られている。
【0004】このような感熱磁気記録媒体においては、
感熱記録層を構成するロイコ染料は黒色に発色するた
め、黒色ないし茶褐色の磁気記録層上に直接形成すると
目視が困難であるため、磁気記録層と感熱記録層の間に
隠蔽層を設けて磁気記録層の色を隠蔽し、ロイコ染料の
発色を目視できるようにしている。
【0005】この隠蔽層は、アルミ粉を含有するシルバ
−インキを塗布したものが一般的であるが、隠蔽層だけ
では隠蔽性や白色度が不足することがあり、更に、上層
の感熱記録層、下層の磁気記録層のもつ固有の色の影響
を防ぐため、隠蔽層に重ねて、他の樹脂層を形成するこ
とが行われていた。 例えば、感熱記録層の地色は、発
色剤や顕色剤の影響により、黄色味を帯びた白色である
ため、感熱発色された印字や画像の色(黒、赤、その
他)とのコントラストをより強くもたせるため、白色顔
料を含有させた樹脂層をシルバ−層上に形成して白色度
を補うことが必要であった。
【0006】このように、隠蔽層は、シルバー層と樹脂
層を積層することによって、隠蔽性を向上させると共
に、感熱発色時のコントラストに必要な白色度を満足さ
せていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように、
隠蔽層として2層を形成した場合には、製造工程数が多
く、また、磁気記録層の記録再生特性上も好ましくなか
った。この欠点を考慮して、シルバー層1層で、隠蔽性
と白色度を満足させることのできる隠蔽層を開発するこ
とが望まれていた。
【0008】しかし、白色樹脂層又は着色樹脂層を除去
した場合には、隠蔽層の厚みは減少するが、白色度がな
くなるため地肌濃度が暗くなり、このため感熱記録層の
印字部とのコントラストがなくなり、印字品質が低下す
る。また、磁気記録層や隠蔽層の組成物等の影響により
感熱記録層の地肌にかぶりが生じやすくなり、印字部の
退色率が大きくなり印字濃度が大幅に低下するという欠
点がある。
【0009】本発明は、上記のような問題点を解消し、
隠蔽層をシルバー層の1層のみとして厚みを薄くすると
ともに白色度、隠蔽性、印字特性を向上させた感熱磁気
記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁気記
録層と、磁気記録層上に設けられた隠蔽層と、隠蔽層上
に設けられた感熱記録層とを有する感熱磁気記録媒体に
おいて、隠蔽層は、ノンリーフィングタイプのアルミ粉
とリーフィングタイプのアルミ片とを混合したアルミペ
ーストを含むことを特徴とする。
【0011】また、本発明によれば、隠蔽層はさらに、
ニトロセルロースとアクリル樹脂を混合したバインダー
を含み、かつ硬化剤を使わないことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、隠蔽層は、ノンリーフィング
タイプのアルミ粉とリーフィングタイプのアルミ片とを
混合したアルミペーストを含んでいる。したがってノン
リーフィングタイプのアルミ粉が磁気記録層側に、リー
フィングタイプのアルミ片が感熱記録層側にそれぞれ多
く集まる。そして磁気記録層側に多く存在するノンリー
フィングタイプのアルミ粉は粒径が小さくかつ形状が粒
子形であるため、磁気記録層の黒ないし茶褐色の色調、
および磁気記録層上に設けられた磁気バー、ダミーバー
などを十分に隠蔽し、隠蔽性が高い。
【0013】さらにリーフィングタイプのアルミ片も含
まれており、感熱記録層側に多く存在するリーフィング
タイプのアルミ片は鱗片形であり、白色度を有するか
ら、地肌の白色度が向上する。したがって、地肌濃度が
明るくなり印字部との十分なコントラストが得られ、印
字品質が向上する。
【0014】また、隠蔽層は、ニトロセルロースとアク
リル樹脂を混合したバインダーを含んでいる。しかも両
者が1液で耐溶剤性を有し、かつ、磁気記録層やアルミ
ペーストに含まれている硬化剤、分散剤、カップリング
剤等のブリードアウトを防ぐことができ、保存性に優れ
た記録媒体が得られる。ニトロセルロースのみをバイン
ダーとして使用した場合には、ニトロセルロース自体
が、感熱記録層との密着性が悪い性質をもつが、本発明
ではニトロセルロースとアクリル樹脂を混合したバイン
ダーを使用するため、アクリル樹脂のもつ強い粘着力に
よって感熱記録層との密着性が改善される。
【0015】また、これらの樹脂の混合により、アルミ
ニウム粉末の粉砕助剤である脂肪酸を除去しなくても感
熱記録層、隠蔽層とも退色が抑えられるため、感熱記録
層及び隠蔽層の白色度が保存され、隠蔽性がよい。
【0016】次に添付図面を参照して本発明による感熱
磁気記録媒体を詳細に説明する。
【0017】図1には本発明による感熱磁気記録媒体の
一実施例が示されている。感熱磁気記録媒体は、図1に
示すように基材2上に磁気記録層4が設けられ、磁気記
録層4上の一部には磁気バー6およびダミーバー8が設
けられている。磁気記録層4、磁気バー6およびダミー
バー8上には、隠蔽層10、感熱記録層12、保護層1
4が順次積層されている。
【0018】基材2は、たとえばポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリアセテート、ポリスチレン(P
S)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)および
ポリカーボネート(PC)等の合成樹脂シートまたは合
成紙等を用いることができる。基材2の厚さは通常、1
00〜300μm程度である。
【0019】磁気記録層4は、従来この種の磁気記録媒
体において磁気記録層として一般に用いられているもの
を用いることが出来る。
【0020】例えば、磁性材料として粒径10μm以下
好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライト、Sr
−フェライト、 Co被着γ−Fe23、γ−Fe
23、針状鉄粉、CrO2 を用い、バインダー樹脂とし
て一般に用いられるポリエステル系樹脂、アルキッド系
樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はそれらの
混合樹脂を用いることが出来る。
【0021】バインダー樹脂と磁性材料との混合比は基
材2との接着性や塗膜強度及び磁気ヘッドによる検出電
圧等を考慮して適宜設定される。通常、重量比で前者/
後者=1/1〜1/10の範囲、好ましくは1/2〜1
/8が適当である。
【0022】磁気記録層4の厚さは通常、5〜20μm
程度である。
【0023】磁気バー6は磁気材料によりバーコードを
形成するバーであり、ダミーバー8は磁気バー6の不正
な判読を防ぐためのものである。
【0024】隠蔽層10は本発明の特徴をなす層であ
り、従来の隠蔽シルバー層と樹脂層を1層化した層で、
厚みを薄くするとともに白色度、隠蔽性、印字特性を向
上させたものである。
【0025】隠蔽層10は磁気記録層4の色彩を視覚的
に隠蔽すると共に感熱記録層12の発色の色彩に対し十
分なコントラストを付与するような色彩を有する必要が
ある。また、隠蔽層10を形成するために用いられる材
料が備えるべき性質は感熱記録条件下において安定で、
薄くても十分な耐久性を有し、磁気記録層4を構成する
材料の感熱記録層12への移行を阻止し得ることであ
る。
【0026】本発明においては、隠蔽層10はアルミペ
ーストおよびバインダーを含み、アルミペーストはノン
リーフィングタイプのアルミ粉とリーフィングタイプの
アルミ片とを混合したアルミペーストが使用される。バ
インダーは、ニトロセルロースとアクリル樹脂を混合し
たバインダーが使用される。
【0027】アルミペーストは鱗片状または粒子状のア
ルミ顔料にミネラルスピリット等の溶剤と樹脂を混合し
てペースト状にしたものであり、ボールミル等で粉砕す
る場合の表面処理の方法によって、粒子状のノンリーフ
ィングタイプのアルミ粉と、鱗片状のリーフィングタイ
プのアルミ片とに分けられる。
【0028】ノンリーフィングタイプのアルミ粉は、ア
ルミペーストの粒径が小さく(4〜5μm)、かつ形状
が粒子状であるため、層内において一様に分散して存在
し、、磁気記録層4、磁気バー6、ダミーバー8の隠蔽
性が高い。特に磁気バー6、ダミーバー8を設けた場合
にはこれらのバーの区別をわかりにくくし、不正読み取
りを有効に防止することができる。リーフィングタイプ
のアルミ片は、アルミペーストの粒径が大きく(10〜
15μm)、かつ形状が鱗片状で光の反射率が高いた
め、白色度が高い。
【0029】ノンリーフィングタイプのアルミ粉とリー
フィングタイプのアルミ片との混合比は、1:0.5〜
1:3程度がよい。
【0030】本発明の隠蔽層10はノンリーフィングタ
イプのアルミ粉とリーフィングタイプのアルミ片とを混
合したアルミペーストが使用されているため、図2に示
すように隠蔽層10内においては、ノンリーフィングタ
イプのアルミ粉10aが磁気記録層4側に、リーフィン
グタイプのアルミ片10bが感熱記録層12側に、それ
ぞれ多く集まる。そして磁気記録層4側に多く存在する
ノンリーフィングタイプのアルミ粉10aは粒径が小さ
くかつ形状が粒子形であるため、磁気記録層4の黒ない
し茶褐色の色調、および磁気記録層4上に設けられた磁
気バー6、ダミーバー8などを十分に隠蔽し、隠蔽性が
高い。
【0031】感熱記録層12側に多く存在するリーフィ
ングタイプのアルミ片10bは鱗片形であり、白色度を
有するから、地肌の白色度が向上する。したがって、地
肌濃度が明るくなり印字部との十分なコントラストが得
られ、印字品質が向上する。
【0032】また、隠蔽層10は、ニトロセルロースと
アクリル樹脂を混合したバインダーを含んでいる。した
がって両者が耐溶剤を有するため、磁気記録層4の磁性
粉や隠蔽層10のアルミペーストに含まれている分散
剤、カップリング剤等のブリードアウトを防ぐことがで
き、保存性に優れた記録媒体が得られる。ニトロセルロ
ースのみをバインダーとして使用した場合には樹脂の脂
肪分が隠蔽層10上部に移動するため、感熱記録層12
との密着性が悪いが、本発明ではニトロセルロースとア
クリル樹脂を混合したバインダーを使用するため、アク
リル樹脂によって感熱記録層12との密着性も改善され
る。また、これらの樹脂の混合により、アルミニウム粉
末の粉砕助剤である脂肪酸を除去しなくても退色しにく
いため、隠蔽層10の白色度が保存され、隠蔽性が高
い。ニトロセルロースとアクリル樹脂を混合比は、2:
8〜8:2程度がよい。
【0033】隠蔽層10の厚さは例えば1〜2μm程度
である。
【0034】感熱記録層12を構成する材料としては、
サーマルヘッドなどによって行われる通常の感熱記録に
使用される感熱記録材料が用いられる。このような感熱
記録材料としては、高分子結着剤と感熱発色材料を主成
分として構成される。高分子結着剤としては、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニールアルコール、デンプン、スチレン−マレイン
酸共重合物、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸エチル等のメタクリル樹脂の単独または共重合物、ポ
リスチレン、アクリル−スチレン共重合物、ポリエステ
ル樹脂、クマロン樹脂、ABS樹脂、ニトロセルロース
等を用いることが出来る。
【0035】また、感熱発色材料としては、フェノール
性水酸基を有する顕色剤と無色のロイコ染料との組合せ
であり、顕色剤として4,4’−イソプロピリデンフェ
ノール、ベンジル−p−ヒドロキシベンゾエート、4,
4’−ジヒドロキシ−3,5’−ジアリルジフェニルス
ルフォン、メチルービス(ヒドロキシフェニル)アセテ
ート、没食子酸エステル、p−フェニルフェノール等が
挙げられる。ロイコ染料としてはクリスタルバイオレッ
トラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノ
フェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチル
アミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェ
ニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−
フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−
n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリ
ノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジ
ノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メ
チルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン等を挙げることが出来る。
【0036】感熱記録層12は3〜6μmの厚さに形成
される。
【0037】保護層14は必要に応じて設けられる。保
護層14はたとえばポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、セルロース系組成物、スチレン系
樹脂、塩酢ビ系樹脂、メタクリル系樹脂等を塗布、乾燥
して形成する。また、アクリル系、ポリエステル系等の
紫外線硬化型樹脂を用いて塗布、硬化してもよい。
【0038】保護層14は感熱記録層12の保存性やサ
ーマルヘッドによる印字の差異のヘッド特性を考慮した
材料を用い、多層構成としてもよい。形成手段として
は、オフセット印刷、スクリーン印刷や、グラビアコー
ター、バーコーター、ナイフコーター等のコーティング
が使用される。
【0039】本実施例によれば、隠蔽層10はノンリー
フィングタイプのアルミ粉10aとリーフィングタイプ
のアルミ片10bとを混合したアルミペーストが使用さ
れているため、上記のように隠蔽層10内においては、
ノンリーフィングタイプのアルミ粉10aが磁気記録層
4側に、リーフィングタイプのアルミ片10bが感熱記
録層12側に、それぞれ多く存在し、磁気記録層4側に
偏在するノンリーフィングタイプのアルミ粉10aは粒
径が小さくかつ形状が粒子形であるため、磁気記録層4
の黒ないし茶褐色の色調、および磁気記録層4上に設け
られた磁気バー6、ダミーバー8などを十分に隠蔽し、
隠蔽性が高い。
【0040】感熱記録層12側に多く存在するリーフィ
ングタイプのアルミ片10bは鱗片形であり、白色度を
有するから、地肌の白色度が向上する。したがって、地
肌濃度が明るくなり印字部との十分なコントラストが得
られ、印字品質が向上する。
【0041】また、隠蔽層10は、ニトロセルロースと
アクリル樹脂を混合したバインダーを含んでいる。した
がって、磁気記録層4や隠蔽層10のアルミペーストに
含まれている分散剤、カップリング剤等のブリードアウ
トを防ぐことができ、保存性に優れた記録媒体が得られ
る。また、アクリル樹脂によって感熱記録層12との密
着性が改善され、感熱記録層12との密着性が高い。ま
た、これらの樹脂の混合により、アルミニウム粉末の粉
砕助剤である脂肪酸を除去しなくても退色しにくいた
め、隠蔽層10の白色度が保存され、隠蔽性が高い。
【0042】このように本実施例の感熱磁気記録媒体に
よれば、隠蔽層10は隠蔽性が高く、かつ地肌の白色度
もよいため印字品質が向上する。さらに隠蔽層10は磁
気記録層4の影響をうけることなく保存性も優れ、感熱
記録層12との密着性も高い。
【0043】図3には、本発明による感熱記録媒体の他
の実施例が示されている。この実施例においては保護層
14上に、印刷層16、印刷保護層18が順次積層され
ている。
【0044】印刷層16は所望の文字、模様などの可視
情報が印刷によって形成された層である。なお、印刷層
16は感熱記録層12に記録される可視記録情報を見る
ことができるように形成される。
【0045】本発明による感熱記録媒体は上記の実施例
に限られず、たとえば基材2の両面に、磁気記録層4、
隠蔽層10、感熱記録層12、保護層14、またはさら
に、印刷層16、印刷保護層18を設けたものでもよ
い。また感熱記録層12と保護層14との間に中間層を
設けたものでもよい。
【0046】また、本発明による感熱磁気記録媒体はカ
ードその他種々の記録媒体に適用できる。
【0047】
【実施例】次に本発明による感熱磁気記録媒体の具体的
な実施例について、その組成および物性評価につき説明
する。
【0048】基材上に磁気記録層を前述の組成でグラビ
アコータ−又はナイフコ−タ−により印刷形成し、さら
に磁気バー、ダミーバーをシルクスクリ−ン印刷により
形成した後、下記の隠蔽層を形成した。
【0049】 隠蔽層 アルミペースト(ノンリーフィングタイプのアルミ粉とリーフィングタイプの アルミ片を1:1に混合したアルミペースト) 7重量部 バインダー(ニトロセルロースとアクリル樹脂を2:8に混合したバインダー ) 14重量部 MEK(メチルエチルケトン) 39.5重量部 トルエン 39.5重量部 上記の割合で混合した材料をグラビアコ−タ−又はナイ
フコ−タ−で印刷して、厚さ約1〜2μmの隠蔽層を形
成した。
【0050】さらに、隠蔽層上に上記の組成の感熱記録
層をグラビアコ−タ−又はナイフコ−タ−で厚さ約3〜
6μmに印刷形成し、その上に上記の組成の保護層をオ
フセット印刷により形成した。
【0051】上記の実施例について恒温恒湿槽に入れ、
耐温湿性(55℃、湿度90%、24時間)試験を行っ
たが、地肌の変色はほとんどなく、かつ印字部の退色率
は10%以下であった(マクベス反射濃度計による測
定)。また、試験後印字の濃度低下もみられなかった。
同様にオ−ブンに入れ耐熱性(55℃、湿度15%、1
00時間)試験を行ったが、地肌の変色及び印字部の退
色はほとんどなかった。また、試験後印字の濃度低下も
みられなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明の感熱磁気記録媒体によれば、隠
蔽層はノンリーフィングタイプのアルミ粉とリーフィン
グタイプのアルミ片とを混合したアルミペーストが使用
されているため、隠蔽性が高く、かつ地肌の白色度もよ
いため印字品質が向上する。
【0053】さらに隠蔽層はニトロセルロースとアクリ
ル樹脂を混合したバインダーを含んでいるため、磁気記
録層の影響をうけることなく保存性も優れ、感熱記録層
との密着性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による感熱磁気記録媒体の一実施例を示
す断面図である。
【図2】本発明による感熱磁気記録媒体の一実施例の隠
蔽層を示す拡大断面図である。
【図3】本発明による感熱磁気記録媒体の他の実施例を
示す断面図である。
【符号の説明】
2 基材 4 磁気記録層 6 磁気バー 8 ダミーバー 10 隠蔽層 10a ノンリーフィングタイプのアルミ粉 10b リーフィングタイプのアルミ片 12 感熱記録層 14 保護層 16 印刷層 18 印刷保護層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録層と、該磁気記録層上に設けら
    れた隠蔽層と、該隠蔽層上に設けられた感熱記録層とを
    有する感熱磁気記録媒体において、 前記隠蔽層は、 ノンリーフィングタイプのアルミ粉とリーフィングタイ
    プのアルミ片とを混合したアルミペーストと、ニトロセ
    ルロースとアクリル樹脂を混合したバインダーと、を含
    み、かつ硬化剤を使わないことを特徴とする感熱磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載 の感熱磁気記録媒体におい
    て、前記ニトロセルロースとアクリル樹脂との混合比は
    2:8〜8:2であることを特徴とする感熱磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 磁気記録層と、該磁気記録層上に設けら
    れた隠蔽層と、該隠蔽層上に設けられた感熱記録層とを
    有する感熱磁気記録媒体において、 前記隠蔽層は、 ノンリーフィングタイプのアルミ粉とリーフィングタイ
    プのアルミ片とを混合したアルミペーストを含み、前記
    ノンリーフィングタイプのアルミ粉とリーフィングタイ
    プのアルミ片との混合比は1:0.5〜1:3であるこ
    とを特徴とする感熱磁気記録媒体。
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