JPH05229249A - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

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JPH05229249A
JPH05229249A JP4036144A JP3614492A JPH05229249A JP H05229249 A JPH05229249 A JP H05229249A JP 4036144 A JP4036144 A JP 4036144A JP 3614492 A JP3614492 A JP 3614492A JP H05229249 A JPH05229249 A JP H05229249A
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layer
heat
reversible
resin
recording
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JP4036144A
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Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可逆性の記録機能と非可逆性の記録機能とを合
わせ持った記録媒体を提供する。 【構成】支持体1上の少なくとも一方に、着色層2、低
融点金属薄膜からなる非可逆性感熱記録層3、樹脂中に
有機低分子物質を分散させた可逆性感熱記録層4、必要
に応じて耐熱保護層5を順次積層させたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリペイドカード、通
行券、入場券、切符、電子計算機アウトプット用紙等の
帳票類やOA資材に用いられ、サーマルヘッドやレーザ
ービーム等により加熱することによって、画像情報記録
される感熱記録媒体に関するものである。
【従来の技術】
【0002】従来から、サーマルヘッドやレーザービー
ム等による熱エネルギーによって化学的な変化や物理的
な変化を起こさせて文字、図形等の画像情報記録を行う
感熱記録法には、感熱転写リボン等の副資材を用いて、
記録層・受像層を有する媒体側にワックス系のインキ層
を転写し画像を記録する方法と、副資材を用いることな
しに、フルオラン系染料などのロイコ染料を発色剤とし
た感熱記録層を媒体側に設け、サーマルヘッド等により
直接化学変化を起こさせて印字することにより、もしく
は金属薄膜で着色層を隠蔽し、それを熱によって溶融、
破壊することによって隠蔽性を失わせ可視記録を行うこ
とにより、媒体に画像を記録する方法がある。
【0003】前者は、保存性が高い、カラー化が容易等
の利点を生かし広く電子計算機のアウトプットやカラー
プリンター等に利用されている。後者は、比較的低温で
発色するという熱感度が優れている点と、副資材を使用
しないため低コストであり機械側でのメンテナンスが不
要であるという利点から、広くファクシミリやワープロ
の出力に用いられている。
【0004】しかしながら、これらのいずれの画像情報
記録も非可逆性のもので、一度記録するとその記録は消
去や書き換えのできないものであり、画像情報の恒久的
な保存や使い捨ての記録媒体としてのみ用いられるもの
である。
【0005】他方、可逆性の記録を目的として新たな感
熱記録材料が検討され、加熱冷却温度の違いによって生
じる透過率の変化を利用する画像の記録方式が提案され
た。これらの記録材料は塩化ビニル系樹脂やポリエステ
ル系樹脂等の樹脂中に、ステアリン酸等の有機低分子物
質を分散した混合物を記録層とし、印加温度を変化させ
ることによってこの記録層の透明度が変化するものであ
る。この記録層が可逆的に繰り返し記録できるのは、白
濁状態から温度TA まで上げてから常温に戻すと透明度
が上がり透明状態となり、透明状態から温度TB (TA
<TB )まで上げてから常温に戻すと透明度が下がり再
び白濁状態に戻るというヒステリシス現象を利用するた
めである。これを利用して画像情報を一時的に記録し、
画像情報が不要となったら消去することが可能である。
【0006】しかしながら、この画像情報記録は可逆性
のもので、一度記録してもその記録は消去や書き換えが
可能であり、画像情報の恒久的な保存に用いることはで
きなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらのように、従来
から感熱記録媒体は各分野で利用されており、近年では
これらに要求される機能も高くなってきているのが現状
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の課題を鑑みてなされたものであり、支持体上の少なく
とも一方に、着色層、低融点金属薄膜からなる非可逆性
感熱記録層、樹脂中に有機低分子物質を分散させた可逆
性感熱記録層を順次積層させたことを特徴とする感熱記
録媒体である。
【0009】なお、可逆性感熱記録層上にさらに耐熱保
護層を積層させること、着色層が磁性材料で着色されて
いること、着色層と非可逆性感熱記録層との間に熱可塑
性樹脂からなる感熱増感層を設けること、耐熱保護層が
最低造膜温度60℃以上のアクリル系エマルジョン樹脂
により加工されることも含まれる。
【0010】
【作用】本発明に係わる記録媒体は、低融点金属薄膜か
らなる非可逆性感熱記録層には非可逆的(一度だけ)な
情報記録が、樹脂中に有機低分子物質を分散させた可逆
性感熱記録層には、可逆的(記録、消去、再記録)な情
報記録が可能である。
【0011】よって、可逆性感熱記録機能と非可逆性感
熱記録機能とを合わせ持つので、たとえば通常は可逆記
録を行い、可逆記録の必要性のなくなった箇所について
は非可逆記録を行う等のさまざまな使用方法が考えられ
る。
【0012】なお、樹脂中に有機低分子物質を分散させ
た可逆性感熱記録層を設ける際には、溶剤希釈物を非可
逆性感熱記録層上に塗布することになるが、本発明の非
可逆性感熱記録層は低融点金属からなるので、ロイコ染
料の様に溶剤によって比較的容易に発色してしまうとい
うこともない。
【0013】図1は、支持体1の上層に着色層2を形成
し、該着色層上に低融点金属薄膜からなる非可逆性感熱
記録層3を形成し、該低融点金属薄膜層上に有機低分子
物質を分散させた可逆性感熱記録層4を形成し、該可逆
性感熱記録層4上に耐熱性保護層5を形成したもので本
発明の基本的な構成である。
【0014】上記支持体1には、機械的に強靱で柔軟性
や可とう性を有するポリエチレンテレフタレートフィル
ムやポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、その他の高分
子材料からなるプラスチックフィルムや情報記録用紙・
アート紙・コート紙等の紙類、金属板やガラス板等が必
要に応じて用いられる。一般には、厚さ50〜1000
μmのフィルム状でしかも瞬間的な250℃以上の高温
に耐えられるような耐熱性のものが感熱記録媒体用の支
持体としてはふさわしい。
【0015】着色層2には、金属調の色相(すなわち光
沢調)の未記録部分の色相と区別するための黒、藍、
赤、その他の色相を該支持体に付与する層であり、画像
情報記録時に出現する色相にほかならない。グラビアイ
ンキ、オフセットインキ、スクリーンインキ、各種コー
ティング用塗料等を直接印刷・コーティングしたり、転
写箔やラミネートの形で支持体上に貼り合わせたりして
付与する。着色層の材料としては、基材1と非可逆性感
熱記録層3の間の接着の機能も要求され、主成分として
は塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂等の高分子化合物が単独もしくは混
合系として用いられる。
【0016】ここで着色層2は、濃度を高めようとして
顔料成分を増大させた場合、記録の際に熱吸収されやす
く記録感度は逆に低下する方向に向かい、またカーボン
ブラック等の導電材料を着色層に用いた場合、金属の腐
食をまねくために、安定した記録媒体とはいえない。
【0017】このような欠点を改良するために、着色層
2と非可逆性感熱記録層3の間に、金属の腐食防止機能
を与えるとともに、感熱溶融記録の際の感度をアップさ
せるための熱可塑性樹脂からなる感熱増感層6(図2参
照)を設けるとよい。感熱増感層として用いることがで
きる樹脂は、非可逆性感熱記録層や可逆性感熱記録層と
の接着性を考慮し、着色層と同様の熱可塑性樹脂が単独
もしくは混合系で用いられる。また、非可逆性感熱記録
層上の可逆性感熱記録のコントラスト(視認性)を得る
ためには金属層が光沢調である必要性から、特に蒸着に
より非可逆性感熱記録層を形成する場合、いわゆる蒸着
アンカー層としての着色層2もしくは感熱増感層6には
充分な平滑性が必要とされる。
【0018】非可逆性感熱記録層3としては、低融点金
属薄膜が用いられ、Sn、Te、In、Pb等の金属単
体あるいはこれらの金属の合金、化合物を真空蒸着、ス
パッタリング、メッキ、転写、ラミネート等の方法によ
って形成することができるが、サーマルヘッド等の熱で
容易に溶融させるためには、融点が低い方が有利であ
り、特にSn単体またはSnの合金が実用的で使いやす
い材料である。この非可逆性感熱記録層の厚さは100
〜5000Å程度で記録機能を有するものができるが、
薄すぎても厚すぎても印字感度は低下するために、10
00Å前後が望ましい。
【0019】可逆性感熱記録層4は有機低分子物質を樹
脂中に分散させたもので、使用できる樹脂としては透明
性が高く、熱や光に対して安定で黄変などの変色が少な
く、しかも金属との接着性に優れたものが望ましい。具
体的にはポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール
樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。有機低分子物質とし
てはステアリン酸、パルミチル酸、ベヘン酸、オレイン
酸、ラウリン酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪
酸またはそのエステル、アミド等の誘導体、ミリスチル
アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、等の高級アルコールまた
はその誘導体、および炭素数10〜50程度の直鎖状炭
化水素、分枝鎖状炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香
族系炭化水素等の石油系ワックス類、その他各種天然ワ
ックスなどが用いられる。この透明樹脂と有機低分子物
質との混合比は樹脂100重量部に対して10部から1
00部の間が望ましく、また記録層の厚さは5〜30μ
mの範囲で用いるのが望ましいが、特に本発明に用いる
ためには金属の溶融破壊をも記録機能とする都合上は1
0μm以下が望ましい。
【0020】この可逆性感熱記録層4は熱のみの制御に
よって、透明状態(可視光、近赤外域の吸収が少ない)
と白濁状態(可視光、近赤外域を吸収する)を繰り返す
ことができる。よってこれを利用して可逆性感熱記録層
4に可逆的な情報を記録することができる。また、可逆
性感熱記録層4の下層にあたる非可逆性感熱記録層3に
記録した情報の認識を可能、不可能とすることもでき
る。
【0021】耐熱保護層5は、本発明の感熱記録媒体の
使用条件を左右する重要な構成要素であり、通常耐熱性
の樹脂と滑剤、及び各種充填剤からなるのもである。
【0022】使用できる樹脂としては、熱可塑性アクリ
ル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、耐熱性アクリル系エマ
ルジョン樹脂、各種紫外線硬化型樹脂、オフセット印刷
用OPニス等の耐熱性をもつ硬い樹脂が用いられるが、
特に水系塗料用のアクリル系エマルジョンでしかも耐熱
性を考慮し平均分子量15万以上、ガラス転移温度90
℃以上のものを主成分として用いたものは、耐熱性に優
れ、充分な保護機能と繰り返し機能を与えるものであ
る。
【0023】また、滑剤にはシリコン系、ステアリン酸
亜鉛等の金属石鹸、フッ素系等のものも使用できるが、
耐摩擦性と加熱時の塗膜保護性や滑り性能を考えるとワ
ックス系の滑剤を用いるのが好ましく、融点としては3
0〜150℃の範囲のパラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、カルナバワックス、ライスワック
ス、モンタンワックス、低分子ポリエチレンワックス、
酸化ポリエチレンワックス、低分子ポリプロピレンワッ
クス、各種脂肪酸、モノアマイド系、ビスアマイド系、
牛脂系等の各種天然及び合成ワックスを単独もしくは混
合系で添加する。また、添加剤としては、炭酸カルシウ
ム、タルク、シリカ、アルミナ等のフィラー、各種界面
活性剤、安定剤、硬化剤等が必要に応じて用いられる。
【0024】これらからなる塗料やインキは、グラビア
コーティングやリバースロールコーティング、ナイフコ
ーティング、ブレードコーティング等の各種コーティン
グ法、グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法によっ
て1〜10μm程度の膜厚で設けられる。一般に、水性
の塗工材料は溶剤系塗工材料に比べて、取り扱いの容易
さ・安全性の点で有利であり、特にエマルジョン系は塗
料が低粘度となるため塗布・加工適性上で有利であり、
コーティング剤や接着剤として各種紙加工や各種建装材
料、産業資材等に様々な形で利用されている。
【0025】前述のように本発明においてアクリル系の
エマルジョンを用いるのは、安定した大きな分子量をも
つ粒子を用いることによって、塗膜の物理的な強度を与
えるとともに、耐熱性を示すガラス転移点(Tg)や最
低造膜温度(MFT)の高いものを用いることによって
塗膜の耐熱性を与えるものである。耐熱性の目安として
は、最低造膜温度(MFT)が60℃以上であるが、好
ましくは100℃以上が必要である。
【0026】
【実施例】以下、実施例について詳しく述べる。
【0027】〈実施例1〉実施例1として図1の構成の
ものを以下に説明する。厚さ200μmの白色合成紙の
ユポFPG200(王子油化合成紙製)からなる支持体
1上に以下の層構成からなる感熱記録媒体を形成した。
【0028】着色層2としては、以下の組成の着色塗料
をグラビア法により、乾燥温度110℃、塗布厚3μm
で塗布した後、60℃、48時間でエージングを行っ
た。
【0029】 ウレタン樹脂系赤色インキ ラミスターR162紅:東洋インキ製造製 100部 塩酢ビ樹脂(20%ラッカー) VAGH:ユニオンカーバイド社製 30部 微粒子シリカ粉末 アエロジル 300:日本アエロジル製 2部 イソシアネート系硬化剤 コロネートHL:日本ポリウレタン製 5部 希釈溶剤 トルエン/MEK/IPA 30部
【0030】感熱増感層6としては、以下の樹脂塗料を
グラビア法によって、乾燥温度110℃、塗布厚2μm
で塗布した後、60℃、48時間エージングを行った。
【0031】 アクリル−セルロース系樹脂 VM−AL:大日精化製 100部 塩酢ビ樹脂(20%ラッカー) エスレックA:積水化学製 30部 イソシアネート系硬化剤 コロネートHL:日本ポリウレタン製 5部 希釈溶剤 トルエン/MEK/ブタノール 70部
【0032】非可逆性感熱記録層3として、真空蒸着法
によってSnの表面上の抵抗率が1.5Ω/□になるよ
うな管理方法で膜厚約1200Åの隠蔽層を形成した。
【0033】可逆性感熱記録層4として、以下の組成か
らなる塗料をグラビア法によって、乾燥温度110℃塗
布厚5μmになるように塗布した。
【0034】 ポリエステル樹脂(30%ラッカー) バイロン20SS:東洋紡製 100部 ステアリン酸 20部 希釈溶剤 トルエン/MEK 50部
【0035】耐熱性保護層5として以下の組成のものを
用いて、乾燥温度110℃、塗布厚1.0μmで塗布
後、紫外線照射して感熱記録媒体を得た。
【0036】 紫外線硬化型塗装剤 ユニディックV-9080:大日本インキ製 100部 マイクロクリスタリンワックス分散体 HI-DISPER3099 :岐阜セラミックス製 12部 微粒子シリカ粉末 ミズカシルP527:水沢化学製 10部 希釈溶剤 キシレン/IPA/酢酸ブチル 30部
【0037】<実施例2>実施例2として図2の構成の
ものを以下に説明する。
【0038】厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテ
レフタレートフィルムからなる支持体1上に以下の層構
成からなる感熱記録媒体を形成した。
【0039】着色磁気記録層2としては、以下の組成の
黒色に着色された磁気塗料をグラビア法により、塗布厚
12μmで塗布し、約3000ガウスの水平磁界中で磁
場配向をかけた後に、乾燥温度110℃で約3分間乾燥
させた。
【0040】 磁性粉(1750Oe、バリウムフェライト) 100部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 VAGF:ユニオンカーバイド製 20部 ポリウレタン樹脂(不揮発分30%) サンプレンIB-114B :三洋化成製 15部 着色カーボンブラック #3000:三菱化成製 5部 分散剤 ガーファック RE-610 :東邦化学製 3部 希釈溶剤 トルエン/MEK/MIBK 100部
【0041】非可逆性感熱記録層3として、真空蒸着法
によってSnの表面上の抵抗率が1.5Ω/□になるよ
うな管理方法で膜厚約1200Åの隠蔽層を形成した。
【0042】可逆性感熱記録層4として、以下の組成か
らなる塗料をグラビア法によって、乾燥温度110℃塗
布厚5μmになるように塗布した。
【0043】 ポリエステル樹脂(30%ラッカー) バイロン20SS:東洋紡製 100部 ステアリン酸 20部 希釈溶剤 トルエン/MEK 50部
【0044】耐熱保護層5として、紫外線硬化型オフセ
ットOPニス(ダイキュアROPニス:大日本インキ
製)をオフセット印刷機にて約1.5μmの厚さになる
ように印刷し、感熱記録媒体を得た。
【0045】<実施例3>実施例2の構成からなる感熱
磁気記録媒体の改良として、図3に示すように着色磁気
記録層2と非可逆性感熱記録層3との間に、金属の腐食
防止機能を有する感熱増感層6を設けた。すなはち、着
色磁気記録層2上に以下の樹脂塗料をグラビア法によっ
て、乾燥温度110℃、塗布厚1.5μmで塗布し、以
降は実施例2と全く同様の方法で非可逆性感熱記録層
3、可逆性感熱記録層4、耐熱保護層5を設け、感熱磁
気記録媒体を得た。
【0046】 塩酢ビ樹脂(20%ラッカー) VAGF:ユニオンカーバイド社製 100部 アクリル系樹脂(50%ラッカー) LR257:三菱レイヨン製 20部 希釈溶剤 トルエン/MEK/酢酸エチル 30部
【0047】〈実施例4〉構成としては図3と同じであ
るが保護層にアクリルエマルジョンを用いたものについ
て以下に説明する。
【0048】厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテ
レフタレートフィルムからなる支持体1上に以下の層構
成からなる感熱記録媒体を形成した。
【0049】着色層2としては、以下の組成の着色磁気
塗料をグラビア法により、塗布厚12μmで塗布し、約
3000ガウスの水平磁界中で磁場配向をかけた後に、
乾燥温度110℃で約3分間乾燥させた。
【0050】 磁性粉(2750Oe、バリウムフェライト) 100部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 VAGF:ユニオンカーバイド製 20部 ポリウレタン樹脂(不揮発分30%) サンプレンIB-114B :三洋化成製 15部 着色カーボンブラック #3000:三菱化成製 5部 分散剤 ガーファアック RE-610 :東邦化学製 3部 希釈溶剤 トルエン/MEK/MIBK 100部
【0051】感熱増感層6として、以下の樹脂塗料をグ
ラビア法によって、乾燥温度110℃、塗布厚1.5μ
mで塗布した。
【0052】 塩酢ビ樹脂(20%ラッカー) VAGF:ユニオンカーバイド製 100部 アクリル系樹脂(50%ラッカー) LR257:三菱レイヨン製 20部 希釈溶剤 トルエン/MEK/酢酸エチル 70部
【0053】非可逆性感熱記録層3として、真空蒸着法
によってSnの表面上の抵抗率が1.5Ω/□になるよ
うな管理方法で膜厚約1200Åの隠蔽層を形成した。
【0054】可逆性感熱記録層4として、以下の組成か
らなる塗料をグラビア法によって、乾燥温度110℃塗
布厚5μmになるように塗布した。
【0055】 ポリエステル樹脂(30%ラッカー) ケミットK1089 :東レ製 100部 ベヘン酸 30部 希釈溶剤 トルエン/MEK 60部
【0056】耐熱保護層5として、以下の組成のエマル
ジョン塗料をグラビア法によって、乾燥温度120℃、
塗布厚1.5μmで塗布した。
【0057】 アクリル酸エステル共重合エマルジョン (不揮発分40%、MFT100℃) LA-310A1:ヘキスト合成製 100部 低分子量ポリエチレンワックスエマルジョン(有効成分40%) 添加剤210:東洋インキ製造製 10部 タルク LMS200:富士タルク製 10部 アルミナ AKP30 :住友化学製 5部 精製水 100部
【0058】本実施例1、2、3、4によって製造され
た感熱記録媒体は、図4に示すように可逆性の画像記録
と非可逆性の画像記録との両方の機能を合わせ持つもの
である。
【0059】図中でT0 は常温、TA は80〜120℃
程度の消去温度(透明化)、TB は透明化温度以上〜1
80℃程度の可逆記録温度(白濁化)、TC は180〜
300℃程度の非可逆記録温度(低融点金属薄膜隠蔽層
の熱破壊)を示している。すなわち、T0 →TB まで加
熱後、T0 まで冷却したときに可逆記録され、また
可逆記録部分はT0 →TA まで加熱後、T0 まで冷却
すると消去される。そしてT0 →TC まで加熱する
と低融点金属薄膜層が溶融破壊され隠蔽性を失い、着色
層の色相が現れ、非可逆記録される。
【0060】△OD1 が可逆記録のコントラストを示
し、△OD2 が非可逆記録のコントラストを示している
が、実際は非可逆記録部分は白濁しているため、着色層
の色相を弱める可能性がある。非可逆記録のコントラス
ト△OD2 で不満がある場合は、とにより全面消去
して印字部の濃度を向上させるか、もしくはとによ
り全面可逆記録して地肌濃度を低くし、みかけのコント
ラスト(△OD1 +△OD2 )を向上させるという2つ
の改善方法をとることができる。
【0061】表1に、実施例1、2、3、4の感熱記録
媒体の耐性を評価した。
【0062】
【表1】
【0063】耐アルコール性として70%エタノール中
に24時間浸漬、耐酸性として5%酢酸中に24時間浸
漬、耐アルカリ性として5%炭酸ナトリウム中に24時
間浸漬、耐塩水性として5%食塩水中に5日間浸漬、可
逆記録機能の耐久性の評価結果を示すが、いずれも基本
的な可逆印字性能は保有しているが、実施例4のタイプ
が総合的には優れている。
【0064】
【発明の効果】本発明に係わる感熱記録媒体は、可逆性
の記録機能と非可逆性の記録機能とを合わせ持ったもの
であり、各種用途に用いることができる。たとえば、プ
リペイドカードとして通常は可逆記録層に利用金額と残
金、日付等を印字し、残金がゼロになった時に非可逆記
録層を印字できるだけのエネルギーを印可し非可逆性感
熱記録層を溶融させ、使用済みを示す文字や記号を印字
し一目でわかるようにすることが可能である。
【0065】また、ストアードフェア用の磁気定期券と
して、通常の印字は可逆記録層に乗車駅もしくは下車駅
や乗車日時もしくは下車日時を記録するとともに、残り
の期限を示すような度数表示を非可逆記録層に行った
り、また定期券が無効になる日が近づいたら、警告を示
すような内容の印字を非可逆記録層に行い、期限切れに
よる誤使用や改ざん等の不正使用防止に役立てることが
できる。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図4】記録温度と反射濃度を表すグラフ図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 着色層 2’着色磁気記録層 3 非可逆性感熱記録層 4 可逆性感熱記録層 5 耐熱保護層 6 感熱増感層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上の少なくとも一方に、着色層、低
    融点金属薄膜からなる非可逆性感熱記録層、樹脂中に有
    機低分子物質を分散させた可逆性感熱記録層を順次積層
    させたことを特徴とする感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】前記可逆性感熱記録層上にさらに耐熱保護
    層を積層させたことを特徴とする請求項1記載の感熱記
    録媒体。
  3. 【請求項3】着色層が磁性材料で着色されていることを
    特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】着色層と非可逆性感熱記録層との間に熱可
    塑性樹脂からなる感熱増感層を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】耐熱保護層が最低造膜温度60℃以上のア
    クリル系エマルジョン樹脂により加工されたことを特徴
    とするを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体。
JP4036144A 1992-02-24 1992-02-24 感熱記録媒体 Pending JPH05229249A (ja)

Priority Applications (1)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002132155A (ja) * 2000-10-26 2002-05-09 Dainippon Printing Co Ltd 情報記録体製造用ラベルおよび転写シート、並びに情報記録体
JP2002264525A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 二色印字が可能な複合感熱記録媒体およびこれを用いた記録方法
JP2013095105A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録体

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