JP3316909B2 - 黒化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板 - Google Patents
黒化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、黒化処理性に優れた
Fe−Ni系合金およびFe−Ni−Co系合金に係り、カラーブ
ラウン管に使用される好ましいシャドウマスク用合金薄
板に関するものである。
Fe−Ni系合金およびFe−Ni−Co系合金に係り、カラーブ
ラウン管に使用される好ましいシャドウマスク用合金薄
板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーテレビの高品位化に伴い、
色ずれの問題に対処できるシャドウマスク用合金とし
て、34〜38wt. %のNiを含有するFe−Ni系合金が使
用されている。このFe−Ni系合金は、シャドウマスク用
材料として従来から使用されてきた低炭素鋼に比べ、熱
膨張率が著しく小さい。従って、Fe−Ni系合金によって
シャドウマスクを作れば、シャドウマスクが電子ビーム
により加熱されても、シャドウマスクの熱膨張による色
ずれの問題は生じ難い。
色ずれの問題に対処できるシャドウマスク用合金とし
て、34〜38wt. %のNiを含有するFe−Ni系合金が使
用されている。このFe−Ni系合金は、シャドウマスク用
材料として従来から使用されてきた低炭素鋼に比べ、熱
膨張率が著しく小さい。従って、Fe−Ni系合金によって
シャドウマスクを作れば、シャドウマスクが電子ビーム
により加熱されても、シャドウマスクの熱膨張による色
ずれの問題は生じ難い。
【0003】シャドウマスク用合金薄板は、通常、下記
工程によって、製造される。即ち連続鋳造法または造塊
法によって、合金塊を調製し、次いで、このように調製
された合金塊に、分塊圧延、熱間圧延および冷間圧延を
施して、合金薄板を製造するものである。
工程によって、製造される。即ち連続鋳造法または造塊
法によって、合金塊を調製し、次いで、このように調製
された合金塊に、分塊圧延、熱間圧延および冷間圧延を
施して、合金薄板を製造するものである。
【0004】上述したように製造されたシャドウマスク
用合金薄板は、通常、下記工程によって、シャドウマス
クに加工される。即ちシャドウマスク用合金薄板に、フ
ォトエッチングによって、電子ビームの通過孔(以下、
単に「孔」という)を形成し(以下、エッチングによっ
て穿孔されたままのシャドウマスク用合金薄板を「フラ
ットマスク」という)、次いで、フラットマスクに焼鈍
を施し、次いで、焼鈍を施したフラットマスクを、ブラ
ウン管の形状に合うように曲面形状にプレス成形し、次
いで、それをシャドウマスクに組立て、そして、次いで
その表面上に黒化処理を施す。
用合金薄板は、通常、下記工程によって、シャドウマス
クに加工される。即ちシャドウマスク用合金薄板に、フ
ォトエッチングによって、電子ビームの通過孔(以下、
単に「孔」という)を形成し(以下、エッチングによっ
て穿孔されたままのシャドウマスク用合金薄板を「フラ
ットマスク」という)、次いで、フラットマスクに焼鈍
を施し、次いで、焼鈍を施したフラットマスクを、ブラ
ウン管の形状に合うように曲面形状にプレス成形し、次
いで、それをシャドウマスクに組立て、そして、次いで
その表面上に黒化処理を施す。
【0005】しかしながら、このような従来のFe−Ni系
合金を使用する場合に、この合金は、従来の低炭素鋼の
シャドウマスク材に比べて黒化処理性に劣るという大き
な問題を有していた。即ち、この黒化処理性の問題は、
特に黒化処理時に形成される酸化膜(以下、黒化膜と称
す)の黒色度、色調のむら、および密着性が従来の低炭
素鋼に比べて良くないことを意味する。このような黒化
処理性の問題を解決するために、次の先行技術が知られ
ている。
合金を使用する場合に、この合金は、従来の低炭素鋼の
シャドウマスク材に比べて黒化処理性に劣るという大き
な問題を有していた。即ち、この黒化処理性の問題は、
特に黒化処理時に形成される酸化膜(以下、黒化膜と称
す)の黒色度、色調のむら、および密着性が従来の低炭
素鋼に比べて良くないことを意味する。このような黒化
処理性の問題を解決するために、次の先行技術が知られ
ている。
【0006】 特開昭60−194059号公報に
は、Fe−Ni系インバー合金に充分な黒色度を有し且つ緻
密で密着性の良い黒化膜を形成させるようにした熱処理
方法が提案されている。この方法は、水蒸気を適正量に
制御し、且つ前段は酸化力の弱い雰囲気中で、また後段
は酸化力の強い雰囲気中でそれぞれ処理するというもの
である(以下、「先行技術1」という)。
は、Fe−Ni系インバー合金に充分な黒色度を有し且つ緻
密で密着性の良い黒化膜を形成させるようにした熱処理
方法が提案されている。この方法は、水蒸気を適正量に
制御し、且つ前段は酸化力の弱い雰囲気中で、また後段
は酸化力の強い雰囲気中でそれぞれ処理するというもの
である(以下、「先行技術1」という)。
【0007】 特開平3−199384号公報には、
Fe−Ni系インバー合金の表面に緻密で均質で密着性の高
い酸化膜を、適正な黒化処理条件(大気中400〜80
0℃)に加え、この処理前の焼処理の条件、すなわち温
度400〜800℃、雰囲気中の露点0℃以上により得
ようとするものである(以下、「先行技術2」とい
う)。
Fe−Ni系インバー合金の表面に緻密で均質で密着性の高
い酸化膜を、適正な黒化処理条件(大気中400〜80
0℃)に加え、この処理前の焼処理の条件、すなわち温
度400〜800℃、雰囲気中の露点0℃以上により得
ようとするものである(以下、「先行技術2」とい
う)。
【0008】 特開昭61−42838号公報には、
Fe−Ni系インバー合金においてMnを0.8〜10%添加
し、黒化酸化膜をFe,Ni,Mn,Oからなるスピネル構造
とすることにより熱輻射率を向上させるものである(以
下、「先行技術3」という)。
Fe−Ni系インバー合金においてMnを0.8〜10%添加
し、黒化酸化膜をFe,Ni,Mn,Oからなるスピネル構造
とすることにより熱輻射率を向上させるものである(以
下、「先行技術3」という)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1は、黒色度
と密着性を向上させているが、黒化処理を特定雰囲気で
行なうため、従来用いられている黒化処理炉が使用でき
ず、工業上の実用性に乏しく、実際にこの技術では、素
材の成分によって、黒色度が必ずしも均一にならず、優
れた熱輻射性能を均一に発揮することができない。
と密着性を向上させているが、黒化処理を特定雰囲気で
行なうため、従来用いられている黒化処理炉が使用でき
ず、工業上の実用性に乏しく、実際にこの技術では、素
材の成分によって、黒色度が必ずしも均一にならず、優
れた熱輻射性能を均一に発揮することができない。
【0010】先行技術2は、緻密かつ均質で密着性の良
好な黒化膜が形成可能であるが、この技術では、黒化処
理前のアニールでの焼鈍条件(雰囲気、温度)を特定条
件とする必要があり、工業上の実用性に乏しく、実際に
この技術でも黒色度が必ずしも均一とならず、優れた熱
輻射性を均一に発揮することができない。
好な黒化膜が形成可能であるが、この技術では、黒化処
理前のアニールでの焼鈍条件(雰囲気、温度)を特定条
件とする必要があり、工業上の実用性に乏しく、実際に
この技術でも黒色度が必ずしも均一とならず、優れた熱
輻射性を均一に発揮することができない。
【0011】先行技術3は、成分的にMnを0.8〜10%
含有するため、黒化処理性は向上させているが、酸化し
易いMnを多量に含むため、シャドウマスク用素材の製造
工程中の熱処理で強固な酸化膜が形成され、エッチング
性が劣化するといった問題を有している。また、Mnは固
溶強化元素であり、この元素を多量に含むことにより、
強度が上昇し、プレス成形性が劣化するといった問題も
有していた。
含有するため、黒化処理性は向上させているが、酸化し
易いMnを多量に含むため、シャドウマスク用素材の製造
工程中の熱処理で強固な酸化膜が形成され、エッチング
性が劣化するといった問題を有している。また、Mnは固
溶強化元素であり、この元素を多量に含むことにより、
強度が上昇し、プレス成形性が劣化するといった問題も
有していた。
【0012】更には、最近のブラウン管メーカーでの生
産性向上、コスト低減の要望から、黒化処理の低温化、
短時間化といった傾向もみられている。斯かる要望に対
し、例えば前記先行技術1では500〜700℃で10
分以上の処理に加え、550〜750℃で10分以上の
処理を施すというものであり、又先行技術2では、45
0℃で180min, 550℃で100min, 600℃×
60min という処理を施すものであって、先行技術3で
は、620℃で30min という処理を施すものであり、
基本的には500℃以上でも10min 以上、450℃で
は180min と、長時間の処理をせざるを得ないのが現
状であった。
産性向上、コスト低減の要望から、黒化処理の低温化、
短時間化といった傾向もみられている。斯かる要望に対
し、例えば前記先行技術1では500〜700℃で10
分以上の処理に加え、550〜750℃で10分以上の
処理を施すというものであり、又先行技術2では、45
0℃で180min, 550℃で100min, 600℃×
60min という処理を施すものであって、先行技術3で
は、620℃で30min という処理を施すものであり、
基本的には500℃以上でも10min 以上、450℃で
は180min と、長時間の処理をせざるを得ないのが現
状であった。
【0013】実際、ブラウン管メーカーでの黒化処理
も、前記した処理条件よりも低温化、短時間化を指向し
ているものの、このような処理条件では所要の黒化処理
性、すなわち、所要の黒化膜の黒色度、色調のむら品
位、および密着性が得られなくなるといった問題も有し
ていた。
も、前記した処理条件よりも低温化、短時間化を指向し
ているものの、このような処理条件では所要の黒化処理
性、すなわち、所要の黒化膜の黒色度、色調のむら品
位、および密着性が得られなくなるといった問題も有し
ていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
な実情に鑑み、検討を重ねて創案されたものであって、
黒化処理性が優れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よ
りも短時間で形成可能な、シャドウマスク用合金を提供
することに成功したものである。なお、所要の黒化膜の
性能とは優れた黒色度、むらがなく、優れた密着性、高
い熱輻射能を有することを意味し、本発明の要旨は以下
の如くである。
な実情に鑑み、検討を重ねて創案されたものであって、
黒化処理性が優れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よ
りも短時間で形成可能な、シャドウマスク用合金を提供
することに成功したものである。なお、所要の黒化膜の
性能とは優れた黒色度、むらがなく、優れた密着性、高
い熱輻射能を有することを意味し、本発明の要旨は以下
の如くである。
【0015】 Ni:34〜38wt%を含有し、残部が
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつその
合金薄板の表面粗度における、中心線平均粗さ(Ra)
が、0.3〜0.8μm、断面曲線凹凸の平均間隔(S
m)が、70〜160μm、粗さ曲線の高さ方向におけ
る片寄り指標であるスキューネス(Rsk)が、+0.5〜
+1.2であり、しかも粗さ曲線の中心線谷深さ(Rv)
が1.0〜2.5μmであることを特徴とする黒化処理
性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板。
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつその
合金薄板の表面粗度における、中心線平均粗さ(Ra)
が、0.3〜0.8μm、断面曲線凹凸の平均間隔(S
m)が、70〜160μm、粗さ曲線の高さ方向におけ
る片寄り指標であるスキューネス(Rsk)が、+0.5〜
+1.2であり、しかも粗さ曲線の中心線谷深さ(Rv)
が1.0〜2.5μmであることを特徴とする黒化処理
性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板。
【0016】なお、上記におけるRa,Rsk ,Sm,Rvは以
下の如くである。Raとは、中心線平均粗さであり、下記
の式に示される。
下の如くである。Raとは、中心線平均粗さであり、下記
の式に示される。
【0017】
【数1】
【0018】Rsk とは、平均線に対しての粗さ曲線の高
さ方向の片寄り(スキューネス)の度合を示すものであ
り、下記の数式により表わされる。
さ方向の片寄り(スキューネス)の度合を示すものであ
り、下記の数式により表わされる。
【0019】
【数2】
【0020】Smとは基準長さ内における表面粗さを示す
断面曲線の凹凸の間隔の平均値である。
断面曲線の凹凸の間隔の平均値である。
【0021】
【数3】
【0022】Rvとは、平均線に対しての粗さ曲線の谷の
深さを示すものである。
深さを示すものである。
【0023】 Ni:34〜38wt.%を含有し、残部が
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつその
合金薄板の表面粗度における、中心平均粗さ(Ra) が
0.3〜0.8μm、断面曲線凸凹の平均間隔(Sm) が
70〜160μm、粗さ曲線の高さ方向におけるとがり
の指標であるクルトシス(Rkr)が3.0〜7.0 、粗
さ曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0〜2.5μmであ
ることを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマスク
用Fe−Ni系合金薄板。
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつその
合金薄板の表面粗度における、中心平均粗さ(Ra) が
0.3〜0.8μm、断面曲線凸凹の平均間隔(Sm) が
70〜160μm、粗さ曲線の高さ方向におけるとがり
の指標であるクルトシス(Rkr)が3.0〜7.0 、粗
さ曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0〜2.5μmであ
ることを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマスク
用Fe−Ni系合金薄板。
【0024】Rkr とは、平均線に対しての粗さ曲線の上
下のとがりの程度を示す値であって、下記の数4により
表わされる。
下のとがりの程度を示す値であって、下記の数4により
表わされる。
【0025】
【数4】
【0026】 Ni:34〜38wt%を含有し、残部が
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつ、そ
の合金薄板の表面の光沢度(JIS Z8741、20
度鏡面光沢)が60〜160であることを特徴とする黒
化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板。
FeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%
以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下、若しくはN
i:30〜33wt%およびCo:3〜6wt%の双方を含有
し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0
030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.
0040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:
0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.
02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、かつ、そ
の合金薄板の表面の光沢度(JIS Z8741、20
度鏡面光沢)が60〜160であることを特徴とする黒
化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板。
【0027】
【作用】上記したような本発明中のについて更に説明
すると、本発明者等は、上述した観点から、黒化処理性
に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系
合金薄板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知
見を得た。即ち、シャドウマスク用合金薄板の表面粗度
を所定範囲内に調整することにより、黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金薄板を得ることができ
る。
すると、本発明者等は、上述した観点から、黒化処理性
に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系
合金薄板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知
見を得た。即ち、シャドウマスク用合金薄板の表面粗度
を所定範囲内に調整することにより、黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金薄板を得ることができ
る。
【0028】詳述すると、従来よりも、より低温度化、
短時間化を指向した黒化処理の条件においても表面粗度
(Ra),(Rsk) ,(Sm)を所定の範囲内とすることにより
黒化膜の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、ま
た(Rv)を所定の範囲とすることにより黒化膜の熱輻射
率を高めることにより所要の性能を有する黒化膜の形成
を可能とすることができる。
短時間化を指向した黒化処理の条件においても表面粗度
(Ra),(Rsk) ,(Sm)を所定の範囲内とすることにより
黒化膜の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、ま
た(Rv)を所定の範囲とすることにより黒化膜の熱輻射
率を高めることにより所要の性能を有する黒化膜の形成
を可能とすることができる。
【0029】この発明は、上述した知見に基づいてなさ
れたものであって、この発明のシャドウマスク用Fe−Ni
系およびFe−Ni−Co系合金薄板の成分および表面粗度を
上述した範囲内に限定した理由を述べると以下の如くで
ある。なお以下の本発明における黒化処理条件とは従来
よりも、より低温度化、短時間化を指向した黒化処理条
件を意味する。
れたものであって、この発明のシャドウマスク用Fe−Ni
系およびFe−Ni−Co系合金薄板の成分および表面粗度を
上述した範囲内に限定した理由を述べると以下の如くで
ある。なお以下の本発明における黒化処理条件とは従来
よりも、より低温度化、短時間化を指向した黒化処理条
件を意味する。
【0030】本発明は、シャドウマスク用の合金薄板を
対象としているが、色ずれの発生を防止するために、要
求される、30〜100℃の温度域における平均熱膨張
係数の上限値は、2.0×10-6/℃であり、前記熱膨張
係数は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存する。そ
して、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすニッケル
含有量の範囲は、Fe−Ni系合金にあっては34〜38w
t. %の範囲内であり、従って、ニッケル含有量は、3
4〜38wt. %の範囲内に限定すべきである。なお、こ
のようなNi含有量の範囲内でも、平均熱膨張係数を低下
させ得る好ましいNi量は35〜37wt. %であり、更に
はこの平均熱膨張係数をより低下させ得る更に好ましい
Ni量は35.5〜36.5wt. %である。また、0.001〜
1.00wt.%のコバルトの含有は影響を与えない。またF
e−Ni−Co系合金においては、ニッケル含有量を30〜
33wt. %、コバルト含有量を3〜6wt. %にすること
により熱膨脹性は更に優れたものとなる。
対象としているが、色ずれの発生を防止するために、要
求される、30〜100℃の温度域における平均熱膨張
係数の上限値は、2.0×10-6/℃であり、前記熱膨張
係数は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存する。そ
して、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすニッケル
含有量の範囲は、Fe−Ni系合金にあっては34〜38w
t. %の範囲内であり、従って、ニッケル含有量は、3
4〜38wt. %の範囲内に限定すべきである。なお、こ
のようなNi含有量の範囲内でも、平均熱膨張係数を低下
させ得る好ましいNi量は35〜37wt. %であり、更に
はこの平均熱膨張係数をより低下させ得る更に好ましい
Ni量は35.5〜36.5wt. %である。また、0.001〜
1.00wt.%のコバルトの含有は影響を与えない。またF
e−Ni−Co系合金においては、ニッケル含有量を30〜
33wt. %、コバルト含有量を3〜6wt. %にすること
により熱膨脹性は更に優れたものとなる。
【0031】本発明で目的とする黒化処理性の向上は、
下記(Ra),(Rsk) ,(Sm)の適正化によって達成される。
(Ra)は、0.3μm未満であると、黒化膜の黒色度が劣化
し、一方0.8μmを超えると黒化膜のムラ発生が著しく
なる。従ってムラがなく、しかも優れた黒色度を有する
黒化膜が得られる(Ra)の範囲を0.3〜0.8μmと定め
た。
下記(Ra),(Rsk) ,(Sm)の適正化によって達成される。
(Ra)は、0.3μm未満であると、黒化膜の黒色度が劣化
し、一方0.8μmを超えると黒化膜のムラ発生が著しく
なる。従ってムラがなく、しかも優れた黒色度を有する
黒化膜が得られる(Ra)の範囲を0.3〜0.8μmと定め
た。
【0032】(Rsk)は、+0.5未満であると黒化膜の黒
色度が劣化し、一方+1.2を超えると黒化膜のムラ発生
が著しくなる。よって、ムラがなく優れた黒色度を有す
る黒化膜が得られる(Rsk)を+0.5〜+1.2と定めた。
色度が劣化し、一方+1.2を超えると黒化膜のムラ発生
が著しくなる。よって、ムラがなく優れた黒色度を有す
る黒化膜が得られる(Rsk)を+0.5〜+1.2と定めた。
【0033】(Sm)は、70μm未満だと黒化膜のムラ
発生が著しくなり、一方160μmを超えると黒化膜の
黒色度が劣化する。このことから、ムラがなく優れた黒
色度を有する黒化膜が得られる(Sm)を70〜160μ
mと定めた。
発生が著しくなり、一方160μmを超えると黒化膜の
黒色度が劣化する。このことから、ムラがなく優れた黒
色度を有する黒化膜が得られる(Sm)を70〜160μ
mと定めた。
【0034】上記のように、(Ra)、(Rsk) 、および(S
m)の適正化により黒化膜の黒色度が優れたものとな
り、しかも黒化膜のムラ発生も抑制される。その仔細な
理由については必ずしも明かにできないが、上記のよう
な表面粗度を有するフラットマスクをプレス成形する
と、成形時に合金薄板の表層近傍に黒色度の優れた黒化
膜が形成し易くなるような、適正な歪が均一に付与され
るためではないかと推定される。
m)の適正化により黒化膜の黒色度が優れたものとな
り、しかも黒化膜のムラ発生も抑制される。その仔細な
理由については必ずしも明かにできないが、上記のよう
な表面粗度を有するフラットマスクをプレス成形する
と、成形時に合金薄板の表層近傍に黒色度の優れた黒化
膜が形成し易くなるような、適正な歪が均一に付与され
るためではないかと推定される。
【0035】(Rv)は、1.0μm 未満、または2.5μm
超であると、黒化膜の熱輻射率が劣化する。従って、優
れた熱輻射率を有する黒化膜が得られる(Rv)を1.0〜
2.5μm と定めた。このような(Rv)の適正化による黒
化膜の熱輻射率の向上は、表面形態が熱放散に対して、
影響を有しており、特に(Rv)のパラメータで示される
表面形態の差が熱放散に大きく関与しているためと考え
られる。
超であると、黒化膜の熱輻射率が劣化する。従って、優
れた熱輻射率を有する黒化膜が得られる(Rv)を1.0〜
2.5μm と定めた。このような(Rv)の適正化による黒
化膜の熱輻射率の向上は、表面形態が熱放散に対して、
影響を有しており、特に(Rv)のパラメータで示される
表面形態の差が熱放散に大きく関与しているためと考え
られる。
【0036】なお、本発明においては、(Rv)の適正化
に加えて、(Ra),(Rsk) および(Sm)の適正化により黒
化膜の黒色度を優れたものとし、かつ黒化膜のムラ発生
を抑制していなければ、本発明で意図する高い熱輻射率
を有する黒化膜は得られないのである。なお、表面粗度
(Ra) ,(Rsk) ,(Rv)が上記した本発明範囲内にある場
合には黒化膜の密着性は優れている。
に加えて、(Ra),(Rsk) および(Sm)の適正化により黒
化膜の黒色度を優れたものとし、かつ黒化膜のムラ発生
を抑制していなければ、本発明で意図する高い熱輻射率
を有する黒化膜は得られないのである。なお、表面粗度
(Ra) ,(Rsk) ,(Rv)が上記した本発明範囲内にある場
合には黒化膜の密着性は優れている。
【0037】上記のような表面粗さは本合金によるシャ
ドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際にダルロー
ルを用いることにより容易に実現し得る。ダルロールは
所定の表面粗度を有するロールであって、これを用いて
本合金によるシャドウマスク素材を圧延することにより
その反転模様を適切な転写率によって圧印する。従来ダ
ル圧延によりシャドウマスク表面に凹凸を付与すること
は主としてレジスト密着性の向上、プレス前の焼鈍時の
密着焼付き性を回避するために行なわれていたが、黒化
処理性を向上するためにシャドウマスク材料の表面粗さ
模様を適切に制御することは実質上なかった。
ドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際にダルロー
ルを用いることにより容易に実現し得る。ダルロールは
所定の表面粗度を有するロールであって、これを用いて
本合金によるシャドウマスク素材を圧延することにより
その反転模様を適切な転写率によって圧印する。従来ダ
ル圧延によりシャドウマスク表面に凹凸を付与すること
は主としてレジスト密着性の向上、プレス前の焼鈍時の
密着焼付き性を回避するために行なわれていたが、黒化
処理性を向上するためにシャドウマスク材料の表面粗さ
模様を適切に制御することは実質上なかった。
【0038】なお、本発明によるシャドウマスク用Fe−
Ni系合金は、Niの他は、C:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030
wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt
%以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%以
下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、H:2.
0ppm 以下であることが好ましい。Coは1.0wt%まで含
有してよい。これらの不純物の上限はCoを除きFe−Ni−
Co系合金においても同様である。
Ni系合金は、Niの他は、C:0.0050wt%以下、Mn:
0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030
wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt
%以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%以
下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、H:2.
0ppm 以下であることが好ましい。Coは1.0wt%まで含
有してよい。これらの不純物の上限はCoを除きFe−Ni−
Co系合金においても同様である。
【0039】また本発明のについて更に説明すると、
本発明者等は、前述した観点から、黒化処理性に優れた
シャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板
を開発すべく、鋭意研究を重た結果、次の知見を得た。
即ち、シャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板の表面粗度を
所定の範囲内に調整することにより、黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金薄板を得ることができ
る。
本発明者等は、前述した観点から、黒化処理性に優れた
シャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板
を開発すべく、鋭意研究を重た結果、次の知見を得た。
即ち、シャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板の表面粗度を
所定の範囲内に調整することにより、黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金薄板を得ることができ
る。
【0040】詳言すると、従来よりも、より低温度化、
短時間化を指向した黒化処理の条件においても、表面粗
度(Ra) ,(Rkr),(Sm)を所定の範囲内とすることによ
り黒化膜の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、
たま(Rv) を所定の範囲とすることによって、黒化膜の
熱輻射率を高めることにより所要の性能を有する黒化膜
の形成を可能とすることができる。本発明は斯かる知見
に基いてなされたものであって、本発明シャドウマスク
用合金薄板の成分および表面粗度を上述範囲に限定した
理由は以下の如くである。また本発明における黒化処理
条件とは、従来よりも、より低温度化、短時間化を指向
した黒化処理条件を意味する。
短時間化を指向した黒化処理の条件においても、表面粗
度(Ra) ,(Rkr),(Sm)を所定の範囲内とすることによ
り黒化膜の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、
たま(Rv) を所定の範囲とすることによって、黒化膜の
熱輻射率を高めることにより所要の性能を有する黒化膜
の形成を可能とすることができる。本発明は斯かる知見
に基いてなされたものであって、本発明シャドウマスク
用合金薄板の成分および表面粗度を上述範囲に限定した
理由は以下の如くである。また本発明における黒化処理
条件とは、従来よりも、より低温度化、短時間化を指向
した黒化処理条件を意味する。
【0041】本発明はシャドウマスク用の合金薄板を対
象としているが、色ずれの発生を防止するために要求さ
れる、30〜100℃の温度域における平均熱膨張係数
の上限値は、2.0×10-6/℃である。前記熱膨張係数
は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存する。そし
て、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすニッケル含
有量の範囲は、Fe−Ni系合金においては34〜38wt.%
の範囲内である。従って、ニッケル含有量は、34〜3
8wt.%の範囲内に限定すべきである。なお、このような
Ni含有量の範囲内でも、平均熱膨脹係数を低下させ得る
好ましいNi量は35〜37wt%であり、更にはこの平均
熱膨脹係数をより低下させ得る更に好ましいNi量は35.
5〜36.5wt%である。また、0.001〜1wt.%のコバ
ルトを含有する場合も同様である。Fe−Ni−Co系合金に
おいてはNi:30〜33wt.%,Co:3〜6wt.%とするこ
とにより、さらに優れた特性が得られる。
象としているが、色ずれの発生を防止するために要求さ
れる、30〜100℃の温度域における平均熱膨張係数
の上限値は、2.0×10-6/℃である。前記熱膨張係数
は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存する。そし
て、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすニッケル含
有量の範囲は、Fe−Ni系合金においては34〜38wt.%
の範囲内である。従って、ニッケル含有量は、34〜3
8wt.%の範囲内に限定すべきである。なお、このような
Ni含有量の範囲内でも、平均熱膨脹係数を低下させ得る
好ましいNi量は35〜37wt%であり、更にはこの平均
熱膨脹係数をより低下させ得る更に好ましいNi量は35.
5〜36.5wt%である。また、0.001〜1wt.%のコバ
ルトを含有する場合も同様である。Fe−Ni−Co系合金に
おいてはNi:30〜33wt.%,Co:3〜6wt.%とするこ
とにより、さらに優れた特性が得られる。
【0042】つぎに、本発明で意図する黒化処理性の向
上は、下記のような表面粗度の適正化により達成され
る。即ち、先ず前記した(Ra) は、0.3μm未満である
と、黒化膜の黒色度が劣化し、一方、0.8μmを超える
と、黒化膜のムラ発生が著しくなる。以上よりムラがな
く、優れた黒色度を有する黒化膜が得られる(Ra) の範
囲を0.3〜0.8μmと定めた。
上は、下記のような表面粗度の適正化により達成され
る。即ち、先ず前記した(Ra) は、0.3μm未満である
と、黒化膜の黒色度が劣化し、一方、0.8μmを超える
と、黒化膜のムラ発生が著しくなる。以上よりムラがな
く、優れた黒色度を有する黒化膜が得られる(Ra) の範
囲を0.3〜0.8μmと定めた。
【0043】また、上記(Rkr)は、3.0未満であると、
黒化膜の黒色度が劣化し、一方、7.0を超えると、黒化
膜のムラ発生が著しくなる。よって、ムラがなく優れた
黒色度を有する黒化膜が得られる(Rkr)を3.0〜7.0と
定めた。
黒化膜の黒色度が劣化し、一方、7.0を超えると、黒化
膜のムラ発生が著しくなる。よって、ムラがなく優れた
黒色度を有する黒化膜が得られる(Rkr)を3.0〜7.0と
定めた。
【0044】さらに、(Sm) は、70μm未満だと黒化
膜のムラ発生が著しくなり、一方、160μmを超える
と黒化膜の黒色度が劣化する。このことから、ムラがな
く優れた黒色度を有する黒化膜が得られる(Sm) を70
〜160μmと定めた。
膜のムラ発生が著しくなり、一方、160μmを超える
と黒化膜の黒色度が劣化する。このことから、ムラがな
く優れた黒色度を有する黒化膜が得られる(Sm) を70
〜160μmと定めた。
【0045】上記の如く、(Ra) 、(Rkr) および(Sm)
の適正化によって黒化膜の黒色度が優れたものとなり、
また黒化膜のムラ発生も抑制される理由は必ずしも明ら
かでないが、このような表面粗度を有するフラットマス
クをプレス成形すると、成形時に合金薄板表層近傍に、
黒色度の優れた黒化膜が形成し易くなるような、適正な
歪が均一に付与されるためと推察される。
の適正化によって黒化膜の黒色度が優れたものとなり、
また黒化膜のムラ発生も抑制される理由は必ずしも明ら
かでないが、このような表面粗度を有するフラットマス
クをプレス成形すると、成形時に合金薄板表層近傍に、
黒色度の優れた黒化膜が形成し易くなるような、適正な
歪が均一に付与されるためと推察される。
【0046】(Rv) は、1.0μm未満、または2.5μm
超であると、黒化膜の熱輻射率が劣化する。従って、優
れた熱輻射率を有する黒化膜が得られる(Rv) を1.0〜
2.5μmと定めた。このような(Rv) の適正化による黒
化膜の熱輻射率の向上は、表面形態が熱放散に対して影
響を持っており、特に(Rv) のパラメータで示される表
面形態の差が熱放散に大きく関与しているためと考えら
れる。
超であると、黒化膜の熱輻射率が劣化する。従って、優
れた熱輻射率を有する黒化膜が得られる(Rv) を1.0〜
2.5μmと定めた。このような(Rv) の適正化による黒
化膜の熱輻射率の向上は、表面形態が熱放散に対して影
響を持っており、特に(Rv) のパラメータで示される表
面形態の差が熱放散に大きく関与しているためと考えら
れる。
【0047】なお、本発明においては、(Rv) の適正化
に加えて、(Ra) ,(Rkr) 、および(Sm) の適正化によ
り黒化膜の黒色度を優れたものとし、かつ黒化膜のムラ
発生を抑制していなければ、本発明で意図する高い熱輻
射率を有する黒化膜は得られないのである。なお、表面
粗度(Ra) 、(Rkr) 、(Rv)が上記した本発明範囲内にあ
る場合には黒化膜の密着性は優れている。
に加えて、(Ra) ,(Rkr) 、および(Sm) の適正化によ
り黒化膜の黒色度を優れたものとし、かつ黒化膜のムラ
発生を抑制していなければ、本発明で意図する高い熱輻
射率を有する黒化膜は得られないのである。なお、表面
粗度(Ra) 、(Rkr) 、(Rv)が上記した本発明範囲内にあ
る場合には黒化膜の密着性は優れている。
【0048】上記のような表面粗さは本合金によるシャ
ドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際のダルロー
ルを用いて冷間圧延することにより容易に実現され得
る。ダルロールは所定の表面粗度を表面に有するロール
であり、これを用いて本合金シャドウマスク素材を圧延
することにより、その反転模様を適切な転写率にて圧印
するものである。従来、ダル圧延によりシャドウマスク
材料表面に凹凸を付与することは主としてレジスト密着
性の向上、プレス前の焼鈍時の密着焼付き性を回避する
ために行なわれていたが、黒化処理性を向上するために
シャドウマスク材料の表面粗さ模様を適切に制御するこ
とは実質上なかった。
ドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際のダルロー
ルを用いて冷間圧延することにより容易に実現され得
る。ダルロールは所定の表面粗度を表面に有するロール
であり、これを用いて本合金シャドウマスク素材を圧延
することにより、その反転模様を適切な転写率にて圧印
するものである。従来、ダル圧延によりシャドウマスク
材料表面に凹凸を付与することは主としてレジスト密着
性の向上、プレス前の焼鈍時の密着焼付き性を回避する
ために行なわれていたが、黒化処理性を向上するために
シャドウマスク材料の表面粗さ模様を適切に制御するこ
とは実質上なかった。
【0049】なお、本発明によるシャドウマスク用Fe−
Ni系合金においては、Niの他は、C:0.0050wt.%以
下、Mn:0.35wt.%以下、Cr:0.05wt.%以下、O:0.
0030wt.%以下、S:0.0020wt.%以下、P:0.0
040wt.%、N:0.0015%以下、Al:0.020%以
下、Si:0.05%以下、Ti:0.02%以下、H:2.0pp
m 以下であることが好ましい。またCoの0.001〜1.0
wt.%までの含有は特性に影響を与えない。またFe−Ni−
Co系合金においても、Coを除き同様である。
Ni系合金においては、Niの他は、C:0.0050wt.%以
下、Mn:0.35wt.%以下、Cr:0.05wt.%以下、O:0.
0030wt.%以下、S:0.0020wt.%以下、P:0.0
040wt.%、N:0.0015%以下、Al:0.020%以
下、Si:0.05%以下、Ti:0.02%以下、H:2.0pp
m 以下であることが好ましい。またCoの0.001〜1.0
wt.%までの含有は特性に影響を与えない。またFe−Ni−
Co系合金においても、Coを除き同様である。
【0050】さらに本発明中のについて更に説明する
と、本発明者等は、既述した観点から、黒化処理性に優
れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金
薄板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知見を
得た。即ち、これらのシャドウマスク用合金薄板の光沢
度を所定の範囲内に調整することにより黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金を得ることができる。
と、本発明者等は、既述した観点から、黒化処理性に優
れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金
薄板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知見を
得た。即ち、これらのシャドウマスク用合金薄板の光沢
度を所定の範囲内に調整することにより黒化処理性が優
れ、所要の性能を有する黒化膜を従来よりも短時間で形
成可能なシャドウマスク用合金を得ることができる。
【0051】詳述すると、従来よりも、より低温度化、
短時間化を指向した黒化処理の条件においても、合金板
表面の光沢度を所定の範囲内とすることにより、黒化膜
の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、更には黒
化膜の熱輻射率を高めることにより所要の性能を有する
黒化膜の形成を可能とすることができる。
短時間化を指向した黒化処理の条件においても、合金板
表面の光沢度を所定の範囲内とすることにより、黒化膜
の黒色度を高め、かつ黒化膜のムラを抑制し、更には黒
化膜の熱輻射率を高めることにより所要の性能を有する
黒化膜の形成を可能とすることができる。
【0052】この発明は、上述した知見に基づいてなさ
れたものであって、この発明のシャドウマスク用Fe−Ni
系およびFe−Ni−Co系合金薄板の成分および光沢度を上
述した範囲内に限定した理由を述べると以下の如くであ
る。なお本発明における黒化処理条件とは、従来より
も、より低温度化、短時間化を指向した黒化処理条件を
意味する。
れたものであって、この発明のシャドウマスク用Fe−Ni
系およびFe−Ni−Co系合金薄板の成分および光沢度を上
述した範囲内に限定した理由を述べると以下の如くであ
る。なお本発明における黒化処理条件とは、従来より
も、より低温度化、短時間化を指向した黒化処理条件を
意味する。
【0053】また、本発明はシャドウマスク用のインバ
ー合金を対象としているが、色ずれの発生を防止するた
めに要求される、30〜100℃の温度域における平均
熱膨張係数の上限値は、約2.0×10-6/℃である。前
記熱膨張係数は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存
する。そして、上述した平均熱膨張係数の条件を満たす
ニッケル含有量の範囲は、Fe−Ni系合金にあっては34
〜38wt%の範囲内である。従って、ニッケル含有量
は、34〜38wt%の範囲内に限定すべきである。な
お、このようなNi含有量の範囲内でも、平均熱膨張係数
を低下させうる好ましいNi量は35〜37wt%であり、
更にはこの平均熱膨張係数をより低下させうる更に好ま
しいNi量は35.5〜36.5wt%である。また、0.001
〜1.0wt%のコバルトを含有する場合も同様である。Fe
−Ni−Co系合金においては、コバルトを3〜6wt%、ニ
ッケルを30〜33wt%の範囲にすることにより平均熱
膨脹平均係数はさらに低くなる。
ー合金を対象としているが、色ずれの発生を防止するた
めに要求される、30〜100℃の温度域における平均
熱膨張係数の上限値は、約2.0×10-6/℃である。前
記熱膨張係数は、前記合金薄板のニッケル含有量に依存
する。そして、上述した平均熱膨張係数の条件を満たす
ニッケル含有量の範囲は、Fe−Ni系合金にあっては34
〜38wt%の範囲内である。従って、ニッケル含有量
は、34〜38wt%の範囲内に限定すべきである。な
お、このようなNi含有量の範囲内でも、平均熱膨張係数
を低下させうる好ましいNi量は35〜37wt%であり、
更にはこの平均熱膨張係数をより低下させうる更に好ま
しいNi量は35.5〜36.5wt%である。また、0.001
〜1.0wt%のコバルトを含有する場合も同様である。Fe
−Ni−Co系合金においては、コバルトを3〜6wt%、ニ
ッケルを30〜33wt%の範囲にすることにより平均熱
膨脹平均係数はさらに低くなる。
【0054】本発明において目的とする黒化処理性の向
上は光沢度を60〜160の範囲内に適正化によって達
成される。つまり、光沢度が160を超えると、黒化膜
の黒色度が劣化し、かつ熱輻射率も劣化する。すなわ
ち、光沢度が160以下であれば、黒化膜の黒色度およ
び熱輻射率を優れたレベルとすることができる。一方、
光沢度が60未満の場合では、黒化膜のムラが著しくな
る。更には光沢度が60以上の場合、黒化膜のムラはな
い。また光沢度が本発明の規定範囲内であれば優れた黒
化膜の密着性も得られる。これらの関係から黒化膜のム
ラ発生がなく、黒色度および熱輻射率を優れたレベルと
するための光沢度の範囲として、60〜160を定め
た。
上は光沢度を60〜160の範囲内に適正化によって達
成される。つまり、光沢度が160を超えると、黒化膜
の黒色度が劣化し、かつ熱輻射率も劣化する。すなわ
ち、光沢度が160以下であれば、黒化膜の黒色度およ
び熱輻射率を優れたレベルとすることができる。一方、
光沢度が60未満の場合では、黒化膜のムラが著しくな
る。更には光沢度が60以上の場合、黒化膜のムラはな
い。また光沢度が本発明の規定範囲内であれば優れた黒
化膜の密着性も得られる。これらの関係から黒化膜のム
ラ発生がなく、黒色度および熱輻射率を優れたレベルと
するための光沢度の範囲として、60〜160を定め
た。
【0055】上記の如く、光沢度の適正化により、黒化
膜の黒色度が優れたものとなり、かつ黒化膜のムラ発生
も抑制される理由は良くわかっていないが、このような
光沢度を有するフラットマスクをプレス成形すると、成
形時に合金薄板表層近傍に、黒色度の優れた黒化膜が形
成し易くなるような、適正な歪が均一に付与されるため
ではないかと推察される。
膜の黒色度が優れたものとなり、かつ黒化膜のムラ発生
も抑制される理由は良くわかっていないが、このような
光沢度を有するフラットマスクをプレス成形すると、成
形時に合金薄板表層近傍に、黒色度の優れた黒化膜が形
成し易くなるような、適正な歪が均一に付与されるため
ではないかと推察される。
【0056】また、黒化膜の熱輻射率の向上は、表面形
態が熱放散に対して影響を持っており、特に光沢度で示
される表面形態の差が熱放散に対して大きく関与してい
るためと考えられる。
態が熱放散に対して影響を持っており、特に光沢度で示
される表面形態の差が熱放散に対して大きく関与してい
るためと考えられる。
【0057】上記したような表面の光沢度は本合金によ
るシャドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際にダ
ルロールを用いて冷間圧延することにより容易に実現さ
れ得る。ダルロールは所定の表面光沢度を有するロール
であり、これを用いて本合金シャドウマスク素材を圧延
することにより、その反転模様を適切な転写率にて圧印
するものである。従来、ダル圧延によりシャドウマスク
表面に凹凸を付与することは主としてレジスト密着性の
向上、プレス前の焼鈍時の密着焼付き性を回避するため
に行なわれていたが、黒化処理性を向上するためにシャ
ドウマスク材料の表面の光沢度を適切に制御することは
実質上なかった。
るシャドウマスク素材を最終寸法に冷間圧延する際にダ
ルロールを用いて冷間圧延することにより容易に実現さ
れ得る。ダルロールは所定の表面光沢度を有するロール
であり、これを用いて本合金シャドウマスク素材を圧延
することにより、その反転模様を適切な転写率にて圧印
するものである。従来、ダル圧延によりシャドウマスク
表面に凹凸を付与することは主としてレジスト密着性の
向上、プレス前の焼鈍時の密着焼付き性を回避するため
に行なわれていたが、黒化処理性を向上するためにシャ
ドウマスク材料の表面の光沢度を適切に制御することは
実質上なかった。
【0058】なお、本発明によるシャドウマスク用Fe−
Ni系合金において、Niの他は、C:0.0050wt%以
下、Mn:0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.
0030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.0
040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.02
0wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以
下、H:2.0ppm 以下の範囲内であることが好ましい。
Coは1wt%まで含有しても特性に影響を与えない。これ
は、Fe−Ni−Co系合金においてもCoを除いて同様であ
る。
Ni系合金において、Niの他は、C:0.0050wt%以
下、Mn:0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:0.
0030wt%以下、S:0.0020wt%以下、P:0.0
040wt%以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.02
0wt%以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以
下、H:2.0ppm 以下の範囲内であることが好ましい。
Coは1wt%まで含有しても特性に影響を与えない。これ
は、Fe−Ni−Co系合金においてもCoを除いて同様であ
る。
【0059】
【実施例】具体的な実施例について本発明によるもの
の説明すると、取鍋精錬によって表1に示すような化学
成分を有する合金A〜Hの鋼塊をそれぞれ調整した。
の説明すると、取鍋精錬によって表1に示すような化学
成分を有する合金A〜Hの鋼塊をそれぞれ調整した。
【0060】
【表1】
【0061】これらの鋼塊を手入れ後、分塊圧延、表面
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延−焼鈍−仕上げ冷延を行ない表2に示
す表面粗度を有する板厚0.25mmの合金薄板 No.1〜1
9を得た。
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延−焼鈍−仕上げ冷延を行ない表2に示
す表面粗度を有する板厚0.25mmの合金薄板 No.1〜1
9を得た。
【0062】
【表2】
【0063】上記のようにして得られた各合金薄板をエ
ッチングによりフラットマスクにした後マスクを810
℃にてアニールし、プレス成形の後、550℃×8min
の条件にて黒化処理を行った。黒化膜の密着性、膜厚、
ムラ発生状況および熱輻射率も表1に併せて示す。黒化
膜の密着性は黒化膜の上にテープをはり180°密着曲
げをしてからテープを剥がし、テープ上への黒化膜の付
着状況により評価した。
ッチングによりフラットマスクにした後マスクを810
℃にてアニールし、プレス成形の後、550℃×8min
の条件にて黒化処理を行った。黒化膜の密着性、膜厚、
ムラ発生状況および熱輻射率も表1に併せて示す。黒化
膜の密着性は黒化膜の上にテープをはり180°密着曲
げをしてからテープを剥がし、テープ上への黒化膜の付
着状況により評価した。
【0064】前記した表2に示した結果から明らかなよ
うに、本発明範囲内の表面粗度を有している材料 No.9
〜19の各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状
況、および熱輻射率は何れも本発明で意図する優れたレ
ベルを示している。
うに、本発明範囲内の表面粗度を有している材料 No.9
〜19の各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状
況、および熱輻射率は何れも本発明で意図する優れたレ
ベルを示している。
【0065】これに対して、材料 No.1、 No.4、 No.
5の各材はそれぞれ、(Ra)が本発明規定の上限を超え
るもの、(Sm)が本発明規定の下限未満のもの、(Rsk)
が本発明規定の上限を超えるものであり、黒化膜のムラ
発生状況は本発明例に比べて劣っている。また、材料 N
o.2、 No.3、 No.6の各材はそれぞれ、(Ra)が本発
明規定の下限未満のもの、(Sm)が本発明規定の上限を
超えるもの、(Rsk) が本発明規定の下限未満のものであ
り、黒化膜の黒色度が本発明例に比べて劣っている。
5の各材はそれぞれ、(Ra)が本発明規定の上限を超え
るもの、(Sm)が本発明規定の下限未満のもの、(Rsk)
が本発明規定の上限を超えるものであり、黒化膜のムラ
発生状況は本発明例に比べて劣っている。また、材料 N
o.2、 No.3、 No.6の各材はそれぞれ、(Ra)が本発
明規定の下限未満のもの、(Sm)が本発明規定の上限を
超えるもの、(Rsk) が本発明規定の下限未満のものであ
り、黒化膜の黒色度が本発明例に比べて劣っている。
【0066】更に、合金材料 No.7、 No.8の各材は、
それぞれ(Rv)が本発明規定の上限を超えるもの、下限
未満のものであり何れの材料も熱輻射率は、本発明例に
比べて劣っている。
それぞれ(Rv)が本発明規定の上限を超えるもの、下限
未満のものであり何れの材料も熱輻射率は、本発明例に
比べて劣っている。
【0067】上記したところから明らかように、本発明
の範囲内の表面粗度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率が、ともに優
れたレベルを有するシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe
−Ni−Co系合金薄板が得られることは明かである。
の範囲内の表面粗度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率が、ともに優
れたレベルを有するシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe
−Ni−Co系合金薄板が得られることは明かである。
【0068】また、本発明を具体的実施例によって更
に仔細を説明すると、本発明者等は取鍋精錬によって次
の表3に示すような化学成分を有する各合金A〜Hの鋼
塊をそれぞれ調整した。
に仔細を説明すると、本発明者等は取鍋精錬によって次
の表3に示すような化学成分を有する各合金A〜Hの鋼
塊をそれぞれ調整した。
【0069】
【表3】
【0070】上記のような各鋼塊は手入れ後、分塊圧
延、表面疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コ
イルを用いて、以降、冷延焼鈍−仕上げ冷延を行ない表
4に示す表面粗度を有する板厚0.25mmの合金薄板No.
1〜19を得た。
延、表面疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コ
イルを用いて、以降、冷延焼鈍−仕上げ冷延を行ない表
4に示す表面粗度を有する板厚0.25mmの合金薄板No.
1〜19を得た。
【0071】
【表4】
【0072】また上記したような各合金薄板をエッチン
グによりフラットマスクとした後、マスクを810℃に
てアニールし、プレス成形ののち、550℃×8min の
条件にて黒化処理を行なった。また、形成された黒化膜
の密着性、膜厚、ムラ発生状況および熱輻射率も表4に
合わせて示す。黒化膜の密着性は、黒化膜の上にテープ
を貼り、180°密着曲げをしてからテープを剥がし、
テープ上への黒化膜の付着状況により評価した。このよ
うにして得られた黒化膜の性状ないし評価結果は前記表
4において併せて示す如くである。
グによりフラットマスクとした後、マスクを810℃に
てアニールし、プレス成形ののち、550℃×8min の
条件にて黒化処理を行なった。また、形成された黒化膜
の密着性、膜厚、ムラ発生状況および熱輻射率も表4に
合わせて示す。黒化膜の密着性は、黒化膜の上にテープ
を貼り、180°密着曲げをしてからテープを剥がし、
テープ上への黒化膜の付着状況により評価した。このよ
うにして得られた黒化膜の性状ないし評価結果は前記表
4において併せて示す如くである。
【0073】表4に示した結果から明らかなように、本
発明範囲内の表面粗度を有している材料No. 9〜19の
各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状況、および
熱輻射率は、いずれも本発明で目的とする優れたレベル
を示している。
発明範囲内の表面粗度を有している材料No. 9〜19の
各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状況、および
熱輻射率は、いずれも本発明で目的とする優れたレベル
を示している。
【0074】これに対して、材料No. 1,No. 4,No.
5の各材はそれぞれ、(Ra) が本発明規定の上限を超え
るもの、(Sm) が本発明規定の下限未満のもの、(Rkr)
が本発明規定の上限を超えるものであり、黒化膜のムラ
発生状況は本発明例に比べて劣っている。
5の各材はそれぞれ、(Ra) が本発明規定の上限を超え
るもの、(Sm) が本発明規定の下限未満のもの、(Rkr)
が本発明規定の上限を超えるものであり、黒化膜のムラ
発生状況は本発明例に比べて劣っている。
【0075】また、材料No. 2,No. 3,No. 6の各材
はそれぞれ、(Ra) が本発明規定の下限未満のもの、
(Sm) が本発明規定の上限を超えるもの、(Rkr)が本発
明規定の下限未満のものであり、黒化膜の黒色度が本発
明例に比べて劣っている。
はそれぞれ、(Ra) が本発明規定の下限未満のもの、
(Sm) が本発明規定の上限を超えるもの、(Rkr)が本発
明規定の下限未満のものであり、黒化膜の黒色度が本発
明例に比べて劣っている。
【0076】更に、材料No. 7,No. 8の各材は、それ
ぞれ(Rv) が本発明規定の上限を超えるもの、下限未満
のものであり、いずれの材料も熱輻射率は、本発明例に
比べて劣っている。
ぞれ(Rv) が本発明規定の上限を超えるもの、下限未満
のものであり、いずれの材料も熱輻射率は、本発明例に
比べて劣っている。
【0077】上記したところから明らかなように、本発
明の範囲内の表面粗度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率、ともに優れ
たレベルを有するシャドウマスク用Fe−NiおよびFe−Ni
−Co合金薄板が得られることが理解される。
明の範囲内の表面粗度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率、ともに優れ
たレベルを有するシャドウマスク用Fe−NiおよびFe−Ni
−Co合金薄板が得られることが理解される。
【0078】さらに本発明によるものの具体的な実施
例について更に詳しく説明すると、本発明者等は取鍋精
錬によって、次の表5に示すような化学成分を有する合
金A〜Hの鋼塊をそれぞれ調整した。
例について更に詳しく説明すると、本発明者等は取鍋精
錬によって、次の表5に示すような化学成分を有する合
金A〜Hの鋼塊をそれぞれ調整した。
【0079】
【表5】
【0080】これらの鋼塊を手入れ後、分塊圧延、表面
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延焼鈍−仕上げ冷延−歪取り焼鈍を行な
い、次の表6に示す表面光沢度を有する板厚0.25mmの
合金薄板No1〜13得た。またこれらのものをエッチン
グによりフラットマスクにした後、マスクを810℃に
てアニールし、プレス成形ののち、550℃×8min の
条件にて黒化処理を行なった。
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延焼鈍−仕上げ冷延−歪取り焼鈍を行な
い、次の表6に示す表面光沢度を有する板厚0.25mmの
合金薄板No1〜13得た。またこれらのものをエッチン
グによりフラットマスクにした後、マスクを810℃に
てアニールし、プレス成形ののち、550℃×8min の
条件にて黒化処理を行なった。
【0081】
【表6】
【0082】更にこれらのものについての黒化膜の密着
性、膜厚、ムラ発生状況および熱輻射率も上記表6に併
せて示す。黒化膜の密着性は、黒化膜の上にテープをは
り、180℃密着曲げをしてからテープを剥がし、テー
プ上への黒化膜の付着状況により評価した。
性、膜厚、ムラ発生状況および熱輻射率も上記表6に併
せて示す。黒化膜の密着性は、黒化膜の上にテープをは
り、180℃密着曲げをしてからテープを剥がし、テー
プ上への黒化膜の付着状況により評価した。
【0083】上記表6に示した結果から明らかなよう
に、本発明範囲内の表面粗度を有している材料No. 3〜
13の各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状況、
および熱輻射率は、いずれも本発明で意図する優れたレ
ベルを示している。
に、本発明範囲内の表面粗度を有している材料No. 3〜
13の各材は黒化膜の密着性、黒色度、ムラ発生状況、
および熱輻射率は、いずれも本発明で意図する優れたレ
ベルを示している。
【0084】これに対して、材料No1は光沢度が本発明
規定の下限未満のものであり、黒化膜のムラ発生が著し
い。また材料No2は光沢度が本発明規定の上限を超える
ものであり、黒化膜の黒色度が本発明例に比べて劣って
おり、かつ熱輻射率も本発明例に比べて劣っている。
規定の下限未満のものであり、黒化膜のムラ発生が著し
い。また材料No2は光沢度が本発明規定の上限を超える
ものであり、黒化膜の黒色度が本発明例に比べて劣って
おり、かつ熱輻射率も本発明例に比べて劣っている。
【0085】上記したところから明らかなように、本発
明の範囲内の光沢度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率がともに優れ
たレベルを有するシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−
Ni−Co系合金薄板が得られることがわかる。
明の範囲内の光沢度とすることにより、黒化膜の密着
性、黒色度、ムラ発生状況および熱輻射率がともに優れ
たレベルを有するシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−
Ni−Co系合金薄板が得られることがわかる。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したような、本発明によれば、
黒化処理性が優れ、優れた黒色度を得しめると共に、む
らがなく、卓越した密着性、高い熱輻射率を有する黒化
膜を従来よりも比較的低温でかつ短時間で形成可能なシ
ャドウマスク用合金薄板を提供することができるもので
あるから、工業的に有利な効果がもたらされ、その効果
の大きい発明である。
黒化処理性が優れ、優れた黒色度を得しめると共に、む
らがなく、卓越した密着性、高い熱輻射率を有する黒化
膜を従来よりも比較的低温でかつ短時間で形成可能なシ
ャドウマスク用合金薄板を提供することができるもので
あるから、工業的に有利な効果がもたらされ、その効果
の大きい発明である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−25944(JP,A) 特開 昭63−76852(JP,A) 特開 昭60−33337(JP,A) 特開 昭59−226117(JP,A) 特開 平2−170922(JP,A) 特開 平1−124940(JP,A) 特開 昭62−284041(JP,A) 特開 平3−202446(JP,A) 特開 平3−281756(JP,A) 特開 昭61−39344(JP,A) 特開 平3−193846(JP,A) 特開 平2−270248(JP,A) 特開 平2−213450(JP,A) 特開 平4−103744(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 H01J 29/07
Claims (6)
- 【請求項1】 Ni:34〜38wt%を含有し、残部がFe
およびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%以
下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下から成り、か
つその合金薄板の表面粗度における、 中心線平均粗さ(Ra)が、0.3〜0.8μm、 断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)が、70〜160μm、 粗さ曲線の高さ方向における片寄り指標であるスキュー
ネス(Rsk)が、+0.5〜+1.2であり、しかも粗さ
曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0〜2.5μmである
ことを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマスク用
Fe−Ni系合金薄板。 - 【請求項2】 Ni:30〜33wt%およびCo:3〜6wt
%を含有し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以
下、Mn:0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、
O:0.0030wt%以下、S:0.0020wt%以
下、P:0.0040wt%以下、N:0.0015wt%
以下、Al:0.020wt%以下、Si:0.05wt%以
下、Ti:0.02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成
り、かつその合金薄板の表面粗度における、 中心線平均粗さ(Ra)が、0.3〜0.8μm、 断面曲線凹凸の平均間隔(Sm)が、70〜160μm、 粗さ曲線の高さ方向における片寄り指標であるスキュー
ネス(Rsk)が、+0.5〜+1.2であり、しかも粗さ
曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0〜2.5μmである
ことを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマスク用
Fe−Ni−Co系合金薄板。 - 【請求項3】 Ni:34〜38wt.%を含有し、残部がFe
およびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%以
下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下から成り、か
つその合金薄板の表面粗度における、 中心平均粗さ(Ra) が0.3〜0.8μm、 断面曲線凸凹の平均間隔(Sm) が70〜160μm、 粗さ曲線の高さ方向におけるとがりの指標であるクルト
シス(Rkr)が3.0〜7.0 、 粗さ曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0 〜2.5μm であることを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマ
スク用Fe−Ni系合金薄板。 - 【請求項4】 Ni:30〜33wt.%およびCo:3〜6w
t.%を含有し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以
下、Mn:0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、
O:0.0030wt%以下、S:0.0020wt%以
下、P:0.0040wt%以下、N:0.0015wt%
以下、Al:0.020wt%以下、Si:0.05wt%以
下、Ti:0.02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成
り、かつその合金薄板の表面粗度における、 中心平均粗さ(Ra) が0.3〜0.8μm、 断面曲線凸凹の平均間隔(Sm) が70〜160μm、 粗さ曲線の高さ方向におけるとがりの指標であるクルト
シス(Rkr)が3.0〜7.0 、 粗さ曲線の中心線谷深さ(Rv) が1.0 〜2.5μm であることを特徴とする黒化処理性に優れたシャドウマ
スク用Fe−Ni−Co系合金薄板。 - 【請求項5】 Ni:34〜38wt%を含有し、残部がFe
およびC:0.0050wt%以下、Mn:0.35wt%以
下、Cr:0.05wt%以下、O:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、P:0.0040wt%
以下、N:0.0015wt%以下、Al:0.020wt%
以下、Si:0.05wt%以下、Ti:0.02wt%以下、
H:2.0ppm 以下、Co:1.0wt%以下から成り、か
つ、その合金薄板の表面の光沢度(JIS Z874
1、20度鏡面光沢)が60〜160であることを特徴
とするシャドウマスク用Fe−Ni系合金薄板。 - 【請求項6】 Ni:30〜33wt%、Co: 3〜6wt%を
含有し、残部がFeおよびC:0.0050wt%以下、M
n:0.35wt%以下、Cr:0.05wt%以下、O:
0.0030wt%以下、S:0.0020wt%以下、
P:0.0040wt%以下、N:0.0015wt%以
下、Al:0.020wt%以下、Si:0.05wt%以下、
Ti:0.02wt%以下、H:2.0ppm 以下から成り、
かつ、その合金薄板の表面の光沢度(JIS Z874
1、20度鏡面光沢)が60〜160であることを特徴
とするシャドウマスク用Fe−Ni−Co系合金薄板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03603993A JP3316909B2 (ja) | 1992-01-31 | 1993-02-01 | 黒化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4210792 | 1992-01-31 | ||
JP4210892 | 1992-01-31 | ||
JP4-42108 | 1992-02-04 | ||
JP4766692 | 1992-02-04 | ||
JP4-42107 | 1992-02-04 | ||
JP4-47666 | 1992-02-04 | ||
JP03603993A JP3316909B2 (ja) | 1992-01-31 | 1993-02-01 | 黒化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0649598A JPH0649598A (ja) | 1994-02-22 |
JP3316909B2 true JP3316909B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=27460195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03603993A Expired - Fee Related JP3316909B2 (ja) | 1992-01-31 | 1993-02-01 | 黒化処理性に優れたシャドウマスク用Fe−Ni系およびFe−Ni−Co系合金薄板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3316909B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5737229A (en) * | 1995-11-07 | 1998-04-07 | The Ohio State University | Method of texturing a magnetic recording medium for optimum skewness and kurtosis to reduce friction with a magnetic head |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS6033337A (ja) * | 1983-08-05 | 1985-02-20 | Nisshin Steel Co Ltd | 電子部品用高Νi−Fe合金 |
JPS6139344A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-25 | Toshiba Corp | シャドウマスク |
JPH0738297B2 (ja) * | 1986-06-02 | 1995-04-26 | 株式会社東芝 | シヤドウマスク用アンバー合金原板 |
JPS6376852A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-07 | Nisshin Steel Co Ltd | 低強度低熱膨張合金 |
JPH07114114B2 (ja) * | 1987-02-27 | 1995-12-06 | アールシーエー トムソン ライセンシング コーポレイシヨン | カラー陰極線管用シャドーマスク |
JPS6425944A (en) * | 1987-04-27 | 1989-01-27 | Nippon Mining Co | Shadow mask material |
JPH0711034B2 (ja) * | 1988-12-23 | 1995-02-08 | 新日本製鐵株式会社 | シャドウマスク用Fe―Ni合金板の製造方法 |
JP2809665B2 (ja) * | 1989-02-15 | 1998-10-15 | 日立金属株式会社 | エッチング性に優れるシャドウマスク材料 |
JPH02270248A (ja) * | 1989-04-10 | 1990-11-05 | Nkk Corp | シヤドウマスク用金属薄板及びその製造方法 |
JPH03202446A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-04 | Yamaha Corp | シャドウマスク用Fe―Ni合金およびシャドウマスクの製法 |
JPH03193846A (ja) * | 1989-12-22 | 1991-08-23 | Nippon Mining Co Ltd | シャドウマスク |
JPH07116558B2 (ja) * | 1990-02-15 | 1995-12-13 | 日本鋼管株式会社 | シャドウマスク用Fe―Ni合金薄板およびその製造方法 |
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